26 / 118
第20話
しおりを挟む情報屋としての活動は、それから2、3ヶ月後ぐらいから始めた。
こっちの理由といえば、ただただ自分が自由にできる金が欲しかったから。
元々、機械類には詳しかったのもあり、ハッキングも独学で学べばすぐにできるようになった。
俺がハッキングできるっていうことは、あの父親も知らない。
恐らくそのことを知った途端、俺の自由は無くなるだろう。
毎日毎日敵対企業をハックし、それで得た情報を伝えるだけの人形になる未来が目に視えるようだ。
だからそうならない為に、自分の情報を厳重にロックして、誰も侵入出来ないようにしている。
もし第1関門を突破されても、第2、第3とまだまだあるし、相手の機械にウイルスが入り込む構造にしているので問題無い。
商売の相手は主に大きな族か、政治家、偶に探偵や警官などだ。そのほとんどが、情報屋から情報を買っているとバレたらヤバい奴ら。
その為、基本情報料を取ってるが、人によっては更に高額な口止め料も払ってくる。
因みに情報料も内容によっては、1番高いのでウン十億円したりする。ある意味危険と隣合わせになるからな。
しかし、いくら自由にできる金が手に入ったとしても限度があるもので。基本物欲が無いせいもあってか、口座の預金は貯まる一方だった。
おかげで今は家よりもお金持ちだ。
どれくらいかというと、あと数十万円貯まれば、海外に大きめの屋敷を何軒か買えるぐらいだ。
因みに、情報の受け渡しをするのは基本メール上だ。情報料も基本口座振り込み。政治家や探偵、警官等を相手にする時は特に。
しかし、直接でないといけない場合もある。(情報料が億になる時や直接でないとヤバそうな情報を売る時など)
そいつ等には情報屋=銀蝶だとバレないよう、闇に紛れる漆黒のパーカーを着用し、狐耳付きフードを被り、顔を隠す為に黒い狐の面を着けている。
何故バレないようにするのかといえば、そいつ等を相手に売る時は完全な別人としてやっているからだ。
…まぁ、別人ではなくても、それように作った別人格ではあるので、あながち間違ってはいない。
その時は見た目のまま、黒狐と名乗っている。
黒狐は基本的に無口だ。
必要最低限以下しか話さない。
フードで隠れて見えない髪は漆黒で、瞳は黄金色をしている。
面の下の顔は全くと言っていいほど表情が無く、それはまるで精巧な人形のようだと、真琴である俺は思っている。
銀蝶は基本面倒いことが嫌いで、面白いことが好きだ。
特に、族同士の抗争に乱入すること好きで、面白がって突っ込んで行っては、場をめちゃくちゃにするだけしてすぐ帰る。
黒狐と同様フードは被っているが、そこまで顔を隠していない。髪は銀色で、赤と碧のオッドアイだ。
コイツが1番厄介だというのが、真琴である俺と黒狐であるオレの共通認識だ。
35
お気に入りに追加
406
あなたにおすすめの小説
もういいや
senri
BL
急遽、有名で偏差値がバカ高い高校に編入した時雨 薊。兄である柊樹とともに編入したが……
まぁ……巻き込まれるよね!主人公だもん!
しかも男子校かよ………
ーーーーーーーー
亀更新です☆期待しないでください☆
アリスの苦難
浅葱 花
BL
主人公、有栖川 紘(アリスガワ ヒロ)
彼は生徒会の庶務だった。
突然壊れた日常。
全校生徒からの繰り返される”制裁”
それでも彼はその事実を受け入れた。
…自分は受けるべき人間だからと。
風紀委員長様は王道転校生がお嫌い
八(八月八)
BL
※11/12 10話後半を加筆しました。
11/21 登場人物まとめを追加しました。
【第7回BL小説大賞エントリー中】
山奥にある全寮制の名門男子校鶯実学園。
この学園では、各委員会の委員長副委員長と、生徒会執行部が『役付』と呼ばれる特権を持っていた。
東海林幹春は、そんな鶯実学園の風紀委員長。
風紀委員長の名に恥じぬ様、真面目実直に、髪は七三、黒縁メガネも掛けて職務に当たっていた。
しかしある日、突如として彼の生活を脅かす転入生が現われる。
ボサボサ頭に大きなメガネ、ブカブカの制服に身を包んだ転校生は、元はシングルマザーの田舎育ち。母の再婚により理事長の親戚となり、この学園に編入してきたものの、学園の特殊な環境に慣れず、あくまでも庶民感覚で突き進もうとする。
おまけにその転校生に、生徒会執行部の面々はメロメロに!?
そんな転校生がとにかく気に入らない幹春。
何を隠そう、彼こそが、中学まで、転校生を凌ぐ超極貧ド田舎生活をしてきていたから!
※11/12に10話加筆しています。
最弱伝説俺
京香
BL
元柔道家の父と元モデルの母から生まれた葵は、四兄弟の一番下。三人の兄からは「最弱」だと物理的愛のムチでしごかれる日々。その上、高校は寮に住めと一人放り込まれてしまった!
有名柔道道場の実家で鍛えられ、その辺のやんちゃな連中なんぞ片手で潰せる強さなのに、最弱だと思い込んでいる葵。兄作成のマニュアルにより高校で不良認定されるは不良のトップには求婚されるはで、はたして無事高校を卒業出来るのか!?
王道にはしたくないので
八瑠璃
BL
国中殆どの金持ちの子息のみが通う、小中高一貫の超名門マンモス校〈朱鷺学園〉
幼少の頃からそこに通い、能力を高め他を率いてきた生徒会長こと鷹官 仁。前世知識から得た何れ来るとも知れぬ転校生に、平穏な日々と将来を潰されない為に日々努力を怠らず理想の会長となるべく努めてきた仁だったが、少々やり過ぎなせいでいつの間にか大変なことになっていた_____。
これは、やりすぎちまった超絶カリスマ生徒会長とそんな彼の周囲のお話である。
学園の天使は今日も嘘を吐く
まっちゃ
BL
「僕って何で生きてるんだろ、、、?」
家族に幼い頃からずっと暴言を言われ続け自己肯定感が低くなってしまい、生きる希望も持たなくなってしまった水無瀬瑠依(みなせるい)。高校生になり、全寮制の学園に入ると生徒会の会計になったが家族に暴言を言われたのがトラウマになっており素の自分を出すのが怖くなってしまい、嘘を吐くようになる
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
初投稿です。文がおかしいところが多々あると思いますが温かい目で見てくれると嬉しいです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる