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第3章・冒険者デビュー

これからやるべき事②

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「ちゃんとゴブリンの後始末をするのであれば、商都ビジードの魔法屋に行けば、便利なアイテムを買えるかもしれないですよ」

「魔法屋って、ゴブリンの魔石を買い取ってくれるんでしたっけ?」

 ゴブリンの耳を切り取っていないから、冒険者ギルドの依頼にならなかった分の魔石が、結構貯まっているんだよね。

「えぇ、そうですよ。ゴブリンだけでなく、他の魔石も買い取ってくれます。持ち込まれるのは、ゴブリンや小さくて素材も取れないような魔物の小さな魔石が多いですね。魔法屋はその小さな魔石から魔力を取り出して加工したり、余った魔力の買い取りをしています。そして、その魔力を使って魔道具を作ったり、生活に使う魔道具の動力源としての魔石を作って売っているって感じですかね」

「余った魔力の買い取り?」

 どういう事かと首を傾げると、こういう事かな、とユリウスが綺麗な三角錐の魔結晶を作って私に渡してくれた。

「そうそう、こうやって自分の必要のない魔力を魔法屋に売る事ができるんです。使った魔力は、体を休めれば回復しますし、戦闘時に魔力切れを起こした際には、魔力を回復させるアイテムとして使う事もできます。ところでユリウス、今あなたの作った魔結晶は、無色透明なんですね」

 私の手にあるユリウスの作った魔結晶を見て、アルバトスさんが言った。
 確かに、今ユリウスが作った魔結晶は、私が作る魔結晶と同じ、無色透明だ。
 以前は、風魔法が得意だから、緑色の魔結晶だったはずなのに。

「本当だね、驚いたよ。あ、でも、意識したら属性付きの魔結晶を作る事ができるよ」

 ころん、と次に渡してくれたのは、濃い緑色の魔結晶だった。
 意識して属性付きの魔結晶が作れるという事は、無色透明の魔結晶は無意識で作ったという事だろうか。

「オリエさんもそうですが、無色透明の魔結晶は、聖属性のものでしょうね。珍しいです。高値で売れるかもしれませんが、いろいろと詮索されるかもしれないから気を付けてくださいね」

「は、はいっ」

 珍しいといろいろと詮索されちゃうのかな。アルバトスさんの言う通り、気を付けよう。

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