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第弐話-酸素
酸素-8
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「では、我々が得た情報から」誠はホワイトボードに酸部の写真を貼り付け、話始める。
「先に結論から言います。この男が一連の事件の犯人です」
「そうでしたか、良かった。酸部の個人情報を聞いてきて」
「本当ですか? では、その酸部について教えてください」
「はい」
愛子はそこから亜宇から聞き出した情報を誠に教える。
「大変参考になりました。それで、オキシジェン星人の件についてなのですが」
誠は入星管理局で聞いた話を愛子に聞かせた。
「それでこれから酸部がオキシジェン星人である事の裏付けに入るんですか?」と愛子はこれからの捜査方針を尋ねる。
「一応、そのつもりです」
「分かりました。じゃあ、明日から酸部の身辺調査を行います」
「その事なんですが・・・・・・・」
誠は酸部を尾行した時の事を語り始めた。
実は愛子が張り込んでいる近くで、誠と新三は覆面パトカーの中で張り込みをしていた。
「あ、出て来た」新三はビルから姿を現した亜宇を見て声を上げる。
「ちょっと、静かにしてください」
「ごめんなさぁ~い」そう言った瞬間、横に居た酸部の姿を見て「デデデデデ」とドラマ・ガリレオのテーマを口ずさみながらダッシュボードに持っていた油性ペンで落書きし始めた。
「あ! 何しているんですか!?」
誠の注意を聞かず、ひたすらダッシュボードに落書きを書き連ねられていく。
「あ~」天井を見上げ車両係に怒られる誠はそう思う。
すると「あっ、動いた」新三が酸部を指すのを見て誠は車を動かし酸部の尾行を開始する。
ゆっくり車を走らせ尾行を続けていると酸部が突如、新三達が乗る覆面パトカーの方を向き笑顔を見せる。
仕方がないのでその日は素通りすることにし、尾行を中止になり今に至る。
「という事がありまして」誠が説明を終えると「私の時もそうでした。なんか尾行に気づいている感じで頻繫に私がいる方向を見てきたので大変だったんです」愛子もまた自分が尾行した時の実体験を語った。
「そうだったんですか・・・・・・」
誠は眉間に皴を寄せ何か考え始める。
「どうかしたんですか?」
「いえ、酸部は自分達の事に気づいているんじゃないかなと」
「そんなまさか・・・・・・・」
「そうとしか思えません」
「でも、気づいていたとして何で気づいてますアピールするんでしょうか?」
「それは自分の犯罪行為をアピールしたいからだろう」
愛子の疑問に答えながら、新三が誠と愛子が使用している会議室に入ってきた。
「つまり、自分を捕まえてみれるものなら捕まえてみろって事ですか?」
「誠っと、どうした? 今日は滅茶苦茶冴えとるやん」
「ど、どうも」普段から冴えていない新三に言われても嬉しくない寧ろ馬鹿にされているそう感じる誠であった。
「小永さんは冷やかしに来たんですか?」愛子はギロっと睨みつける。
「愛子ちゃん、そんな言い方しないでよ。取り敢えず、これ見てから言って」
新三は謎の言語で書かれた新聞を二人に見せる。
「これ、何語ですか?」愛子が説明を求める。
「ん? これは共通宇宙言語で書かれた新聞」
「へぇ~」物珍しそうにその新聞を手に取り中身を見ていく愛子。
「それでこの新聞がどうしたんですか?」
「うん、この記事なんだけど」愛子が見ている新聞を取り上げ目的の記事が書いている面を開いて二人に見せる。
「すいません。何、書いているか分からないんですけど」
「ああ、悪い。こんな時のために」スマホのアプリを起動させる新三は大山のぶ代版ドラえもん風に「翻訳アプリぃ~」と声を出しスマホを新聞紙に翳す。
新三はその記事の見出しから翻訳したのを二人に見せる。
見出しにはこう書かれていた。
“多惑星で無差別殺人事件、オキシジェン星人の犯行か!?”
「これって」
「そう。愛子ちゃんの言う通り今、この地球で起きている事件と一緒の事が他の惑星でも同じ事件が発生している。しかも、この犯人は捕まっていないんだよね」
「じゃあ、この記事の犯人が酸部だと?」誠が聞く。
「可能性は高いよね」と新三が言う。
「連続殺人犯か・・・・・・手ごわいですね」誠は率直な感想を述べる。
「そうだな。広域指名手配犯だからな」
「あの良いですか?」愛子は発言を求める。
「何? 愛子ちゃん」
「どうして広域指名手配犯が手ごわいんですか? 手の内が見えているのに」
「それはさ、全宇宙で知れ渡っている事件がこの地球では全く知れ渡っていない。
しかも、事件のことを一番知っていなきゃいけない警察が知らんのやから。捜査も進まんやろうな。現に三人で捜査しているんだから」
「捜査員を増やしてもらう事は出来ないんですか?」
「そうは簡単に行かないんです。深見さん」
「どうしてですか? 一大事件じゃないですか?」
「そうなんですが、日本の制度では酸部が地球外生命体であるという証拠がないと本格的な捜査が開始できないんです」
「そんな」愛子はめんどくさい制度になっていることに啞然とする。
「何にせよ。この酸部が犯した証拠を見つけることが先決だ」
「そうですね。これ以上、犯行を許さない為にも」誠は拳を強く握りしめる。
それから新三、愛子、誠は徹夜で酸部の証拠をどのようにして掴むか会議するのだった。
「先に結論から言います。この男が一連の事件の犯人です」
「そうでしたか、良かった。酸部の個人情報を聞いてきて」
「本当ですか? では、その酸部について教えてください」
「はい」
愛子はそこから亜宇から聞き出した情報を誠に教える。
「大変参考になりました。それで、オキシジェン星人の件についてなのですが」
誠は入星管理局で聞いた話を愛子に聞かせた。
「それでこれから酸部がオキシジェン星人である事の裏付けに入るんですか?」と愛子はこれからの捜査方針を尋ねる。
「一応、そのつもりです」
「分かりました。じゃあ、明日から酸部の身辺調査を行います」
「その事なんですが・・・・・・・」
誠は酸部を尾行した時の事を語り始めた。
実は愛子が張り込んでいる近くで、誠と新三は覆面パトカーの中で張り込みをしていた。
「あ、出て来た」新三はビルから姿を現した亜宇を見て声を上げる。
「ちょっと、静かにしてください」
「ごめんなさぁ~い」そう言った瞬間、横に居た酸部の姿を見て「デデデデデ」とドラマ・ガリレオのテーマを口ずさみながらダッシュボードに持っていた油性ペンで落書きし始めた。
「あ! 何しているんですか!?」
誠の注意を聞かず、ひたすらダッシュボードに落書きを書き連ねられていく。
「あ~」天井を見上げ車両係に怒られる誠はそう思う。
すると「あっ、動いた」新三が酸部を指すのを見て誠は車を動かし酸部の尾行を開始する。
ゆっくり車を走らせ尾行を続けていると酸部が突如、新三達が乗る覆面パトカーの方を向き笑顔を見せる。
仕方がないのでその日は素通りすることにし、尾行を中止になり今に至る。
「という事がありまして」誠が説明を終えると「私の時もそうでした。なんか尾行に気づいている感じで頻繫に私がいる方向を見てきたので大変だったんです」愛子もまた自分が尾行した時の実体験を語った。
「そうだったんですか・・・・・・」
誠は眉間に皴を寄せ何か考え始める。
「どうかしたんですか?」
「いえ、酸部は自分達の事に気づいているんじゃないかなと」
「そんなまさか・・・・・・・」
「そうとしか思えません」
「でも、気づいていたとして何で気づいてますアピールするんでしょうか?」
「それは自分の犯罪行為をアピールしたいからだろう」
愛子の疑問に答えながら、新三が誠と愛子が使用している会議室に入ってきた。
「つまり、自分を捕まえてみれるものなら捕まえてみろって事ですか?」
「誠っと、どうした? 今日は滅茶苦茶冴えとるやん」
「ど、どうも」普段から冴えていない新三に言われても嬉しくない寧ろ馬鹿にされているそう感じる誠であった。
「小永さんは冷やかしに来たんですか?」愛子はギロっと睨みつける。
「愛子ちゃん、そんな言い方しないでよ。取り敢えず、これ見てから言って」
新三は謎の言語で書かれた新聞を二人に見せる。
「これ、何語ですか?」愛子が説明を求める。
「ん? これは共通宇宙言語で書かれた新聞」
「へぇ~」物珍しそうにその新聞を手に取り中身を見ていく愛子。
「それでこの新聞がどうしたんですか?」
「うん、この記事なんだけど」愛子が見ている新聞を取り上げ目的の記事が書いている面を開いて二人に見せる。
「すいません。何、書いているか分からないんですけど」
「ああ、悪い。こんな時のために」スマホのアプリを起動させる新三は大山のぶ代版ドラえもん風に「翻訳アプリぃ~」と声を出しスマホを新聞紙に翳す。
新三はその記事の見出しから翻訳したのを二人に見せる。
見出しにはこう書かれていた。
“多惑星で無差別殺人事件、オキシジェン星人の犯行か!?”
「これって」
「そう。愛子ちゃんの言う通り今、この地球で起きている事件と一緒の事が他の惑星でも同じ事件が発生している。しかも、この犯人は捕まっていないんだよね」
「じゃあ、この記事の犯人が酸部だと?」誠が聞く。
「可能性は高いよね」と新三が言う。
「連続殺人犯か・・・・・・手ごわいですね」誠は率直な感想を述べる。
「そうだな。広域指名手配犯だからな」
「あの良いですか?」愛子は発言を求める。
「何? 愛子ちゃん」
「どうして広域指名手配犯が手ごわいんですか? 手の内が見えているのに」
「それはさ、全宇宙で知れ渡っている事件がこの地球では全く知れ渡っていない。
しかも、事件のことを一番知っていなきゃいけない警察が知らんのやから。捜査も進まんやろうな。現に三人で捜査しているんだから」
「捜査員を増やしてもらう事は出来ないんですか?」
「そうは簡単に行かないんです。深見さん」
「どうしてですか? 一大事件じゃないですか?」
「そうなんですが、日本の制度では酸部が地球外生命体であるという証拠がないと本格的な捜査が開始できないんです」
「そんな」愛子はめんどくさい制度になっていることに啞然とする。
「何にせよ。この酸部が犯した証拠を見つけることが先決だ」
「そうですね。これ以上、犯行を許さない為にも」誠は拳を強く握りしめる。
それから新三、愛子、誠は徹夜で酸部の証拠をどのようにして掴むか会議するのだった。
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