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第2話-救出
救出-8
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「じゃあ、薫ちゃんは一階の部屋を俺は二階の部屋を」
「分かりました。お願いします」
薫と二手に別れた京助は二階に上がった。
一階を担当する事になった薫は、家主の太秦夫婦に心配をかけないよう人を捜すというよりかは家の内見をするかのように装いながら大穴を探す。
取り敢えずは、当たり障りのない廊下やトイレから探していく。
しかし、大穴の姿はなく洗面所、台所、ダイニングと居そうな場所を全てあたったのだが、どこにも大穴は居なかった。
二階か、そう思った時、京助から着信が入った。
「はい。居ましたか?」
「居なかった。そっちは?」
「こちらも居ませんでした」
「そうか。じゃあ、リビングで落ち合おう」
「はい」
通話を切り京助と薫はリビングへと戻ると、太秦夫婦と特殊事件捜査係の面々は出かける準備万端といった格好をしていた。
「要求の詳細が届いたんですか?」
京助は厚着をしている面々を見て、質問した。
「ああ、そうだ。取り敢えず、二条さんとあんたは、ここに残って連絡係だ」と佐保田に言われた京助と薫。
「分かりました」シャキッとした返事をする薫に対して、京助は「はぁ~い」と気のない返事をした。
「我々はこれから東西パークに向かう。宜しく頼むぞ」
佐保田は我先にと勇み足でリビングを出て行き、それに続く特殊事件捜査係の刑事達。
そして、太秦夫婦が出て行こうとした時、「ちょっと、すいません」京助が呼び止めた。
「何ですか?」不機嫌な様子で浩が用件を尋ねる。
「いや、犯人から指定された受け取り場所はどこでした?」
「フードコートです」
「フードコート。公園とは打って変わって人気の多い場所ですね」
「それがなんですか? 貴方は一体何が言いたいんだ!」
「どうも、すいません。私からきつぅ~く言っておきますから」
薫が京助に代わって謝罪をして、その場をなんとか納める。
「では、失礼します」
浩はエミリを伴って、家を後にした。
「どうして、怒らせるんですか!」
「別に怒らせていないよ。それより、大穴っていうマネージャーの事、聞きそびれたね」
京助はソファーに腰を下ろしながら、薫に告げた。
「金智さんは、犯人の目的、動機についてどう考えているんですか?」
「金目当てなのは、間違いない。それよりさ、北海君から何か連絡あった?」
薫に依頼した内容を尋ねると「あ、そうでしたね。確認します」薫はすぐさま北澤に連絡する。
スマホをスピーカーモードにし、会話を京助に聞こえるようにして通話を始めた。
「お疲れ様です。北澤さん、何か分かりましたか?」薫から話を切り出した。
「ああ、YouTuber家族の評判だったな。大した話はなかったぞ。金智に騙されたな」
「などと申しておりますけど。どうですか? 金智さん」
横に座る京助にそう尋ねると「失礼しちゃうわ。おい、北清水。今、どこに居るんだよ?」そう問いかけた。
「どこって、Kuunの事務所だよ。てか、俺は北清水じゃない。北澤だ!!」
「ああ、そうだったな。北岬。悪いんだが、太秦家担当のマネージャーについて調べてくれ。もし、転職しているのだったら、前職についても調べて欲しい」
「あのなぁ~俺は北岬じゃなく、北」そう言いかけた時、「頼んだぞぉー」京助は通話終了ボタンを押した。
「全く、身勝手な人ですね」
「ま、良いじゃん」
「それで、我々はどうしますか?」
「取り敢えず、東西パークに居る連中からの連絡を待ちましょうや」
そう言いながら、京助は身体をソファーの背もたれに預けた。
「分かりました。お願いします」
薫と二手に別れた京助は二階に上がった。
一階を担当する事になった薫は、家主の太秦夫婦に心配をかけないよう人を捜すというよりかは家の内見をするかのように装いながら大穴を探す。
取り敢えずは、当たり障りのない廊下やトイレから探していく。
しかし、大穴の姿はなく洗面所、台所、ダイニングと居そうな場所を全てあたったのだが、どこにも大穴は居なかった。
二階か、そう思った時、京助から着信が入った。
「はい。居ましたか?」
「居なかった。そっちは?」
「こちらも居ませんでした」
「そうか。じゃあ、リビングで落ち合おう」
「はい」
通話を切り京助と薫はリビングへと戻ると、太秦夫婦と特殊事件捜査係の面々は出かける準備万端といった格好をしていた。
「要求の詳細が届いたんですか?」
京助は厚着をしている面々を見て、質問した。
「ああ、そうだ。取り敢えず、二条さんとあんたは、ここに残って連絡係だ」と佐保田に言われた京助と薫。
「分かりました」シャキッとした返事をする薫に対して、京助は「はぁ~い」と気のない返事をした。
「我々はこれから東西パークに向かう。宜しく頼むぞ」
佐保田は我先にと勇み足でリビングを出て行き、それに続く特殊事件捜査係の刑事達。
そして、太秦夫婦が出て行こうとした時、「ちょっと、すいません」京助が呼び止めた。
「何ですか?」不機嫌な様子で浩が用件を尋ねる。
「いや、犯人から指定された受け取り場所はどこでした?」
「フードコートです」
「フードコート。公園とは打って変わって人気の多い場所ですね」
「それがなんですか? 貴方は一体何が言いたいんだ!」
「どうも、すいません。私からきつぅ~く言っておきますから」
薫が京助に代わって謝罪をして、その場をなんとか納める。
「では、失礼します」
浩はエミリを伴って、家を後にした。
「どうして、怒らせるんですか!」
「別に怒らせていないよ。それより、大穴っていうマネージャーの事、聞きそびれたね」
京助はソファーに腰を下ろしながら、薫に告げた。
「金智さんは、犯人の目的、動機についてどう考えているんですか?」
「金目当てなのは、間違いない。それよりさ、北海君から何か連絡あった?」
薫に依頼した内容を尋ねると「あ、そうでしたね。確認します」薫はすぐさま北澤に連絡する。
スマホをスピーカーモードにし、会話を京助に聞こえるようにして通話を始めた。
「お疲れ様です。北澤さん、何か分かりましたか?」薫から話を切り出した。
「ああ、YouTuber家族の評判だったな。大した話はなかったぞ。金智に騙されたな」
「などと申しておりますけど。どうですか? 金智さん」
横に座る京助にそう尋ねると「失礼しちゃうわ。おい、北清水。今、どこに居るんだよ?」そう問いかけた。
「どこって、Kuunの事務所だよ。てか、俺は北清水じゃない。北澤だ!!」
「ああ、そうだったな。北岬。悪いんだが、太秦家担当のマネージャーについて調べてくれ。もし、転職しているのだったら、前職についても調べて欲しい」
「あのなぁ~俺は北岬じゃなく、北」そう言いかけた時、「頼んだぞぉー」京助は通話終了ボタンを押した。
「全く、身勝手な人ですね」
「ま、良いじゃん」
「それで、我々はどうしますか?」
「取り敢えず、東西パークに居る連中からの連絡を待ちましょうや」
そう言いながら、京助は身体をソファーの背もたれに預けた。
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