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第二話-長屋
長屋-13
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「お母さんも散々でしたね」
取り調べを受ける幸信の母親・派手実を見ながら、一川警部に言う長四郎。
「まぁ、自業自得な所もあるけどねぇ~」一川警部は自身の光り輝く頭をペチペチと叩きながら、自身の意見を述べる。
「でも、出来すぎじゃない?」
「ラモちゃん。分かっている話はしなくてよいから」
「なんか、ムカつく。その言い方」
「ムカつくんだってよ。長さん」
「こんな小娘の言う事はともかく、俺、お母さんとお話したいんですけど」
「そう言うと思ったけん。話が聞けるよう準備しとうと」
「どうもでぇ~す」
急にチャラ男な返事をする長四郎であった。
一川警部に伴って取調室に入る長四郎と燐は、取り調べを行っていた刑事達を休憩に向かわせ派手実の真向かいの席に腰を降ろす長四郎は話し始めた。
「散々でしたね。お母さん」
「ホントよ。私は、無実なのに・・・・・・・」
「無実ですよねぇ~」
「あんた、私の無実を証明してくれる?」
「そうですね。お母さんが犯人だと安直すぎて面白くない」
「面白くないって何よ。私は前科者になるかもしんないんだよ!」
机を叩き長四郎を怒鳴りつける派手実に臆することなく長四郎はニコニコ笑顔で、「そだねー」とだけ答える。
「てめぇ!!」
一川警部は、長四郎に掴みかかろうとする派手実を押さえつける。
「お母さん、落ちついて」そう宥める一川警部の言葉を聞き鼻息をふんっふんっと荒くしながら、長四郎を睨み付ける。
「ま、落ち着いてくださいよ。今、一番気になっている事をお聞きしますね」
「・・・・・・・」
「何故、スプレー缶の入ったゴミ袋を捨てたんですか?」
「息子の部屋にあったゴミを捨てただけよ」
「そうですか。じゃあ、次の質問です。この子に見覚えは?」
一太郎の写真を見せると、眉をピクリと動かせる派手実。
「ないわよ。そんな高校生」
「高校生。どうして、彼が高校生だと分かるんですか?」
「だってこの制服、汪敬高校の制服でしょ?」
「そうなの?」
長四郎の横で立ち聞きしている燐にそう尋ねると「違うね」とだけ答える。
「そうだよな。お母さん、この男子生徒が着ている制服は汪敬高校ではなく能梨高校の制服です」
「えっ! あっ!!」
派手実はその事実に気づいたらしくうっかり口を滑らしたような反応を見せる。
「ま、お母さんの反応を見て確信が持てました。ありがとうございました」
「ちょっと、私の無実は!?」
「まぁ、それはおいおいってことで」
長四郎は席を立つと、取調室を後にした。
取り調べを受ける幸信の母親・派手実を見ながら、一川警部に言う長四郎。
「まぁ、自業自得な所もあるけどねぇ~」一川警部は自身の光り輝く頭をペチペチと叩きながら、自身の意見を述べる。
「でも、出来すぎじゃない?」
「ラモちゃん。分かっている話はしなくてよいから」
「なんか、ムカつく。その言い方」
「ムカつくんだってよ。長さん」
「こんな小娘の言う事はともかく、俺、お母さんとお話したいんですけど」
「そう言うと思ったけん。話が聞けるよう準備しとうと」
「どうもでぇ~す」
急にチャラ男な返事をする長四郎であった。
一川警部に伴って取調室に入る長四郎と燐は、取り調べを行っていた刑事達を休憩に向かわせ派手実の真向かいの席に腰を降ろす長四郎は話し始めた。
「散々でしたね。お母さん」
「ホントよ。私は、無実なのに・・・・・・・」
「無実ですよねぇ~」
「あんた、私の無実を証明してくれる?」
「そうですね。お母さんが犯人だと安直すぎて面白くない」
「面白くないって何よ。私は前科者になるかもしんないんだよ!」
机を叩き長四郎を怒鳴りつける派手実に臆することなく長四郎はニコニコ笑顔で、「そだねー」とだけ答える。
「てめぇ!!」
一川警部は、長四郎に掴みかかろうとする派手実を押さえつける。
「お母さん、落ちついて」そう宥める一川警部の言葉を聞き鼻息をふんっふんっと荒くしながら、長四郎を睨み付ける。
「ま、落ち着いてくださいよ。今、一番気になっている事をお聞きしますね」
「・・・・・・・」
「何故、スプレー缶の入ったゴミ袋を捨てたんですか?」
「息子の部屋にあったゴミを捨てただけよ」
「そうですか。じゃあ、次の質問です。この子に見覚えは?」
一太郎の写真を見せると、眉をピクリと動かせる派手実。
「ないわよ。そんな高校生」
「高校生。どうして、彼が高校生だと分かるんですか?」
「だってこの制服、汪敬高校の制服でしょ?」
「そうなの?」
長四郎の横で立ち聞きしている燐にそう尋ねると「違うね」とだけ答える。
「そうだよな。お母さん、この男子生徒が着ている制服は汪敬高校ではなく能梨高校の制服です」
「えっ! あっ!!」
派手実はその事実に気づいたらしくうっかり口を滑らしたような反応を見せる。
「ま、お母さんの反応を見て確信が持てました。ありがとうございました」
「ちょっと、私の無実は!?」
「まぁ、それはおいおいってことで」
長四郎は席を立つと、取調室を後にした。
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