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第四話-6
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「麻薬ねぇ。」
手を頭の後ろに当て回転椅子をくるくると回す社長。
「はい。この覆面男がばらまいている可能性が・・・」
「そうねぇ~でもさ、押収したのは一袋だけでしょ。」
「そうですね。」
「雫君ところでさ、その怪我どうしたの?」
包帯グルグル巻きの雫が目の前に立っている。
「あ、これですか。覆面男にやられたわけではなくてですね・・・・」
そう、覆面男と戦闘を行ったその夜の事であった。
いや、回想になんか入っちゃダメだ。
俺の記憶から抹消しなければならない出来事なのだから。
「まあ、拷問に耐え抜いた結果がこれです。」
「ふ~ん、拷問ね。で、何について耐え抜いたの。」
「例のスーツについてです。」
「あ~あのZ課の娘にバレちゃったんだ。」
「危ういところでしたが何とか誤魔化しました。」
「偉い偉い。」
「話を戻したいのですが。」
「どうぞ。」
「はい。一つ腑に落ちない事がありまして。」
「ほう。」顔の前で手を組み合わせ聞き入る。
「覆面男の気配が地球人の物でしたね。」
「地球人?」
「はい。地球人です。」
「雫君と対等、それ以上に渡りあえると地球人とはおかしいわね。」
「あと腑に落ちない事がもう一つ。
この麻薬は、青い樫の実の粉末状にしたものなので地球人が持っていること事態がおかしいんですよね。」
「そりゃあ、そうよね。だって地球産の植物じゃないから。
でも、宇宙人に雇われた売人の可能性は?」
「普通は、目立つ格好で薬ばらまかないと思いますが・・・」
「確かにぃ~」
「で、被害者達がこの薬に関与しているのか。
今、調査している所です。」
「うんっ!じゃあ、宜しく。」
「はい。」
雫が社長室を出るのを見計らい社長は、机の呼び出しボタンを押す。
「月子。」
「今、行くわ。」
社長室前の秘書室から月子が部屋へと入る。
その頃、有菜はつい最近襲われたランニング男に聞き込みを行っていた。
ランニング男は、全治6ヶ月の怪我を負わされ入院していた。
「何度もすみません。私、こういうものです。」有菜は、警察手帳を見せる。
「いえ。」
「単刀直入に聞きますが、襲われた心当たりはありませんか?」
「それが全く。」
「では、これに身を覚えは?」
有菜はチャック袋が写ったスマホを見せる。
それを見て一瞬、目をそらすランニング男。
「いや、見覚えないですね・・・・」
「そうですか。ありがとうございます。」
「何か思い出したらここに連絡下さい。」
名刺を渡して病室を去る有菜。
病院を出てすぐにスケさんへ電話する。
「もしもし、スケさん?」
「どうした?有菜君。」
「例の粉の正体突き止められた?」
「いや、鋭意検査中だ。」
「そう。これからラボへ行っても良い?」
「ああ、構わないが。」
「じゃあ、これから行く。」
「了解した。」
通話を切り、有菜はラボへと向かった。
「良いの?あんな事言っちゃって?」真似沢さんがスケさんに聞く。
「ああ、良いさ。地球人対応の検査キットが出来ていないからね。」
「ふーん」
「まあ、出来てからで良いさ。」
「あ、そう。」真似沢さんはそのままラボの自室へと戻っていった。
手を頭の後ろに当て回転椅子をくるくると回す社長。
「はい。この覆面男がばらまいている可能性が・・・」
「そうねぇ~でもさ、押収したのは一袋だけでしょ。」
「そうですね。」
「雫君ところでさ、その怪我どうしたの?」
包帯グルグル巻きの雫が目の前に立っている。
「あ、これですか。覆面男にやられたわけではなくてですね・・・・」
そう、覆面男と戦闘を行ったその夜の事であった。
いや、回想になんか入っちゃダメだ。
俺の記憶から抹消しなければならない出来事なのだから。
「まあ、拷問に耐え抜いた結果がこれです。」
「ふ~ん、拷問ね。で、何について耐え抜いたの。」
「例のスーツについてです。」
「あ~あのZ課の娘にバレちゃったんだ。」
「危ういところでしたが何とか誤魔化しました。」
「偉い偉い。」
「話を戻したいのですが。」
「どうぞ。」
「はい。一つ腑に落ちない事がありまして。」
「ほう。」顔の前で手を組み合わせ聞き入る。
「覆面男の気配が地球人の物でしたね。」
「地球人?」
「はい。地球人です。」
「雫君と対等、それ以上に渡りあえると地球人とはおかしいわね。」
「あと腑に落ちない事がもう一つ。
この麻薬は、青い樫の実の粉末状にしたものなので地球人が持っていること事態がおかしいんですよね。」
「そりゃあ、そうよね。だって地球産の植物じゃないから。
でも、宇宙人に雇われた売人の可能性は?」
「普通は、目立つ格好で薬ばらまかないと思いますが・・・」
「確かにぃ~」
「で、被害者達がこの薬に関与しているのか。
今、調査している所です。」
「うんっ!じゃあ、宜しく。」
「はい。」
雫が社長室を出るのを見計らい社長は、机の呼び出しボタンを押す。
「月子。」
「今、行くわ。」
社長室前の秘書室から月子が部屋へと入る。
その頃、有菜はつい最近襲われたランニング男に聞き込みを行っていた。
ランニング男は、全治6ヶ月の怪我を負わされ入院していた。
「何度もすみません。私、こういうものです。」有菜は、警察手帳を見せる。
「いえ。」
「単刀直入に聞きますが、襲われた心当たりはありませんか?」
「それが全く。」
「では、これに身を覚えは?」
有菜はチャック袋が写ったスマホを見せる。
それを見て一瞬、目をそらすランニング男。
「いや、見覚えないですね・・・・」
「そうですか。ありがとうございます。」
「何か思い出したらここに連絡下さい。」
名刺を渡して病室を去る有菜。
病院を出てすぐにスケさんへ電話する。
「もしもし、スケさん?」
「どうした?有菜君。」
「例の粉の正体突き止められた?」
「いや、鋭意検査中だ。」
「そう。これからラボへ行っても良い?」
「ああ、構わないが。」
「じゃあ、これから行く。」
「了解した。」
通話を切り、有菜はラボへと向かった。
「良いの?あんな事言っちゃって?」真似沢さんがスケさんに聞く。
「ああ、良いさ。地球人対応の検査キットが出来ていないからね。」
「ふーん」
「まあ、出来てからで良いさ。」
「あ、そう。」真似沢さんはそのままラボの自室へと戻っていった。
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