4 / 9
第四話-4
しおりを挟む
雫はA.I.Gを出て最初の事件場所に来ていた。
「ここが始まりの場所か・・・・」ぼそりと呟く。
事件場所は、欄干橋で起こった。
仕事を終えた被害者が帰宅途中、突如背後から襲われ、恐怖のあまり死んだふりをして殺されずに済んだのことらしい。
通勤通学の時間帯は、人通りはあるが夜は殆ど通らないような場所であった。
この付近の防犯カメラもなさそうであった。
「あれ?雫君。」
嫌な声がした。
振り返ると案の定、泉 有菜がいた。
「はあ~」
「なんで溜息つくのよ。」
「そらぁ、最悪が降りかかってきたからですよ。」
「ふんっ!」有菜は、正拳突きを雫に食らわす。
「ぐっ!」
「あら、ほんと。」
「痛え~」いつもの如く蹲ってしまう雫。
「いつまで痛がってるのよ。
スケさんとこ行くよ。」
「はい・・・・」
フラッシュカプセルを取り出し、スケさんのラボへと向かった。
「これはこれは、二人揃ってのご登場とは仲睦まじい夫婦だね。」
『仲良くねえよ』
「ほら、息ぴったり。」
雫と有菜は互いの顔を見て深い溜息をつく。
「そんな事はどうでも良くて、スケさん奴の手掛かり掴めた?」雫が聞く。
「特定までには至らないが、それなりにね。」
俺達は、スケさんの話を聞くことになった。
「では、まずこれを見てくれ。」
スケさんは、これまでに起こった事件場所を示した地図をモニターに映した。
地図には、品川から中目黒にかけて事件が発生していた。
「意外と範囲が絞られているな。」
「そうね。」相槌を打つ有菜。
「ここからは私見のプロファイルなんだが、犯人はこの周辺に住んでいると言うより通勤圏内で犯行を行っていると思うんだが。」
「確かにな。」
「ふ~ん」
「絶対理解していないな、泉パイセン。」
「はあ?理解しているし。」
「じゃあ、スケさんの言う「通勤圏内」っていうのはなんででしょうか?」
「それは~」
「はい、答えられな~い。」
「うるさい!」
雫の頭を思いっきり引っ叩く。
「痛っ!」
「答えは、日付と時間帯だよ。」
スケさんが答えを言う。
「し、知っているし。」
「本当かね。」
「まだ言う?」雫をきっと睨む。
「いえ、何も。」
“は~い!突如のナレーションば~い!
じゃあ、読者の皆さんにスケさんの言う日付と時間帯について説明をするけん。
事件が起こった日付は、平日の月曜日から金曜日。
そして、時間帯は17時30分以降に発生しているのね。
これって定時後の会社員が犯人ではないかという事。
では、本編どうぞ~”
「今の説明で、分かったかい?」
「うんまあ。」頷く有菜。
「ほんじゃあ、これからについて打ち合わせしますか。」
三人は、どう犯人を捜すか知恵を絞った。
結果、答えは持ち越しになった。
「ここが始まりの場所か・・・・」ぼそりと呟く。
事件場所は、欄干橋で起こった。
仕事を終えた被害者が帰宅途中、突如背後から襲われ、恐怖のあまり死んだふりをして殺されずに済んだのことらしい。
通勤通学の時間帯は、人通りはあるが夜は殆ど通らないような場所であった。
この付近の防犯カメラもなさそうであった。
「あれ?雫君。」
嫌な声がした。
振り返ると案の定、泉 有菜がいた。
「はあ~」
「なんで溜息つくのよ。」
「そらぁ、最悪が降りかかってきたからですよ。」
「ふんっ!」有菜は、正拳突きを雫に食らわす。
「ぐっ!」
「あら、ほんと。」
「痛え~」いつもの如く蹲ってしまう雫。
「いつまで痛がってるのよ。
スケさんとこ行くよ。」
「はい・・・・」
フラッシュカプセルを取り出し、スケさんのラボへと向かった。
「これはこれは、二人揃ってのご登場とは仲睦まじい夫婦だね。」
『仲良くねえよ』
「ほら、息ぴったり。」
雫と有菜は互いの顔を見て深い溜息をつく。
「そんな事はどうでも良くて、スケさん奴の手掛かり掴めた?」雫が聞く。
「特定までには至らないが、それなりにね。」
俺達は、スケさんの話を聞くことになった。
「では、まずこれを見てくれ。」
スケさんは、これまでに起こった事件場所を示した地図をモニターに映した。
地図には、品川から中目黒にかけて事件が発生していた。
「意外と範囲が絞られているな。」
「そうね。」相槌を打つ有菜。
「ここからは私見のプロファイルなんだが、犯人はこの周辺に住んでいると言うより通勤圏内で犯行を行っていると思うんだが。」
「確かにな。」
「ふ~ん」
「絶対理解していないな、泉パイセン。」
「はあ?理解しているし。」
「じゃあ、スケさんの言う「通勤圏内」っていうのはなんででしょうか?」
「それは~」
「はい、答えられな~い。」
「うるさい!」
雫の頭を思いっきり引っ叩く。
「痛っ!」
「答えは、日付と時間帯だよ。」
スケさんが答えを言う。
「し、知っているし。」
「本当かね。」
「まだ言う?」雫をきっと睨む。
「いえ、何も。」
“は~い!突如のナレーションば~い!
じゃあ、読者の皆さんにスケさんの言う日付と時間帯について説明をするけん。
事件が起こった日付は、平日の月曜日から金曜日。
そして、時間帯は17時30分以降に発生しているのね。
これって定時後の会社員が犯人ではないかという事。
では、本編どうぞ~”
「今の説明で、分かったかい?」
「うんまあ。」頷く有菜。
「ほんじゃあ、これからについて打ち合わせしますか。」
三人は、どう犯人を捜すか知恵を絞った。
結果、答えは持ち越しになった。
0
お気に入りに追加
0
あなたにおすすめの小説
3024年宇宙のスズキ
神谷モロ
SF
俺の名はイチロー・スズキ。
もちろんベースボールとは無関係な一般人だ。
21世紀に生きていた普通の日本人。
ひょんな事故から冷凍睡眠されていたが1000年後の未来に蘇った現代の浦島太郎である。
今は福祉事業団体フリーボートの社員で、福祉船アマテラスの船長だ。
※この作品はカクヨムでも掲載しています。
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
銀河辺境オセロット王国
kashiwagura
SF
少年“ソウヤ”と“ジヨウ”、“クロー”、少女“レイファ”は銀河系辺縁の大シラン帝国の3等級臣民である。4人は、大シラン帝国本星の衛星軌道上の人工衛星“絶対守護”で暮らしていた。
4人は3等級臣民街の大型ゲームセンターに集合した。人型兵器を操縦するチーム対戦型ネットワークゲーム大会の決勝戦に臨むためだった
4人以下のチームで出場できる大会にソウヤとジヨウ、クローの男3人で出場し、初回大会から3回連続で決勝進出していたが、優勝できなかった。
今回は、ジヨウの妹“レイファ”を加えて、4人で出場し、見事に優勝を手にしたのだった。
しかし、優勝者に待っていたのは、帝国軍への徴兵だった。見えない艦隊“幻影艦隊”との戦争に疲弊していた帝国は即戦力を求めて、賞金を餌にして才能のある若者を探し出していたのだ。
幻影艦隊は電磁波、つまり光と反応しない物質ダークマターの暗黒種族が帝国に侵攻してきていた。
徴兵され、人型兵器のパイロットとして戦争に身を投じることになった4人だった。
しかし、それはある意味幸運であった。
以前からソウヤたち男3人は、隣国オセロット王国への亡命したいと考えていたのだ。そして軍隊に所属していれば、いずれチャンスが訪れるはずだからだ。
初陣はオセロット王国の軍事先端研究所の襲撃。そこで4人に、一生を左右する出会いが待っていた。
シーフードミックス
黒はんぺん
SF
ある日あたしはロブスターそっくりの宇宙人と出会いました。出会ったその日にハンバーガーショップで話し込んでしまいました。
以前からあたしに憑依する何者かがいたけれど、それは宇宙人さんとは無関係らしい。でも、その何者かさんはあたしに警告するために、とうとうあたしの内宇宙に乗り込んできたの。
ちょっとびっくりだけど、あたしの内宇宙には天の川銀河やアンドロメダ銀河があります。よかったら見物してってね。
内なる宇宙にもあたしの住むご町内にも、未知の生命体があふれてる。遭遇の日々ですね。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる