ミズタマン-第四話

第四話-2

ミズタマンこと水田 雫は、緊急の呼び出しを受けA.I.Gへと来ていた。
「雫君、悪いわね。」社長が謝る。
「いえ、緊急と聞いたものですから。」
「そう、緊急。
実は、ここ一か月近く無差別で宇宙人達が襲われる事件が頻発しているの。」
「穏やかじゃありませんね。」
「そう。」
「犯人の手掛かりは？」
「覆面をしている男って事だけしか分かっていないのね。」
頭を掻いて困り顔をする社長。
「じゃあ、手掛かりは覆面の男だけですか。」
「そうでもないよね。
これ、犯行現場の近くにあった防犯カメラがとらえた映像。」
写真にくっきりと覆面をした男が、宇宙人の男性に顔面ストレートパンチしているのが映っていた。
「この覆面、市販のものだったら探すの苦労しますよ。」
「それぐらいは調べ付いているわ。
お手製の物らしい。」
「成程、この覆面の現在までの情報をお願いします。」
「任せて。データを送らせるわ。」
「お願いします。」
早速、雫は調査を開始する為、スケさんに電話を掛けた。
「もしもし、スケさん。」

警視庁・公安部Ｚ課
泉 有菜も宇宙人襲撃事件で呼び出しを受けていた。
「実はこの一か月、宇宙人が被害者の無差別傷害事件が多発している。
君には・・・」
「捜査の応援ですか。」
「それもあるが、有菜君を呼んだのは別の理由があってね。
犯人は覆面をしているとの情報が入ってきた。」
「ミズタマンが犯行を行っていると？」
「その可能性もあるから君を呼んだ。
有菜君にはこの捜査に参加してもらい、犯人がミズタマンであれば君に逮捕をお願いしたい。」
「分かりました。」
「頼む。」
有菜もまた捜査を開始する為、スケさんに電話を掛ける。
「あ、もしもし。スケさん？」