【NTR18禁】幼馴染みの天才空手少女がクソガキ専用オナホに躾られるまでの全記録

河童土器ア

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「まったくもう!」

詩音は倒れた光一を一応道場の中に引っ張り込んだ後、シャワー室で汚れを落としていた。
熱めのお湯を頭からかぶり、わしゃわしゃと髪をかき回す。

先程の出来事を思い返してみても、三人の悪ガキ達と言い合っている途中から、憎たらしいあの発作のせいで記憶がボヤけ、うまく思い出せない。
意識がはっきりとするのは、背中に冷たい感触があり光一の声が聞こえてからだ。

イライラの原因としては、もうひとつ。

「目の前に私の裸があったのに何よアイツ、あんな、落ち着いちゃって・・・!」

と言うわけだ。

でも・・・・。
思わず手を出してしまったが、光一が来てくれなければ自分がどうなっていたか解らない。

今でも、三人のギラついた"女を見る男の目"が頭から離れず、身震いがする思いだ。
かつての父親の自分を見る目、幼稚園で自分の股間にむしゃぶりついてきた男の目・・・。
あの目に見られると、身体の芯が凍りつき、心のシャッターが降りて身動きが取れなくなってしまう。

熱い湯を浴びながら、壁に額をつける。

強くなった、と思っていた。

実際戦ったとしたら、今の自分なら父も暴漢もどちらも叩きのめす自信はある。
想像のなかでは、何度殺したか解らない。

だが、現実はどうだ。
小中学生の子供たちにさえ、あの目で見られると身動きができなくなってしまう。
天才だ、等と煽てられる自分の中には、克服出来ていない弱い自分が未だに生きていて、私が前に進むのを阻んでいる。

涙が溢れてくる。

悔しい、情けない、忌々しい。
まだまだ、と思ってはいたが、まさかこんなに弱いなんて。
今さら何の役にも立たない、過ぎ去ったはずの記憶と感情にすべてを支配されてしまった。
もう自分は無力な幼稚園児ではないというのに。

・・・・己に克つんだ。

こんなことでは、何一つ守れやしない。
強く在らねば。
そうだ、師匠だって、私が守って見せる。

もう何一つ失いたくない!

詩音は思わず突きの型を繰り出していた。

怯えより速く、悪夢を振り切ってこの突きを叩き込む。

相手が誰であろうと構うものか。
巨漢の外国人だろうが、ヤクザだろうが、例えそれが年下の弱者であろうとも、私の大切なものを奪おうとする相手には、容赦しない。

腰を落とし、静かに構える。
拳の先に、ギラついた男たちの瞳を、泣きっ面の自分の弱さを思い浮かべる。

ばしぃん

心地よい水音を上げて拳が空を切る。
次々と現れる敵に向かって、続けざまに型を決めていく。

『迷ったら、型に戻れ。そこに答えがある』

師匠の言葉だ。
眼前の敵を追い、型を進めていくと、心が澄んでいくのを感じる。
いつの間にか幻想は消え、無心に身体を動かしている詩音であった。

「ふうううっ!!」

気を吐き、構えを解いて礼をする。

「・・・よし、スッキリした!」

ぱん、と両手で頬を打ち、シャワーを止める。
入り口に引っ掻けてあったタオルを手に取り、全身を拭いた。

ごしごしと身体を擦る自分の姿が鏡に写る。
しばらく見つめた後、鏡に近付いてまじまじと自分の顔を眺める。

肌の手入れなどしたこともない。
まして化粧など。

一歩引いて上半身を写してみると、師匠と同じ様に擦り傷や痣があちこちにあった。
今までさして気にしたことも無かったし、寧ろ勲章のようなものだと思っていた。

・・・光一は、全く自分の事を女として見てくれてないのではないか。

そりゃあ、同年代の娘達に比べたら洒落っ気も無いし、発育も控え目なのかもしれない。
相変わらず人を笑わせることが好きなアイツは、クラスの人気者だ。
男女を問わずいつも周りに人が居るし、アイツの事が好きらしい、と言う女生徒の噂も耳に入ってくる。

私と言えば、毎朝起こしに行って、一緒に登校して、それっきりだ。
校内に入ればあっという間に取り巻きが出来て、私は遠くでそれを見ている。

・・・せめて、昔のようにチョロチョロと後をついていければ良いのに。

母と共にこの町に逃げてきた私は、とにかく人間が怖かったのだ。
転入した幼稚園でも常に周りと距離をとって、友達らしい友達は一切作らなかった。
誰も信じることが出来なかった。

そんななか、光一の存在はとても不思議だった。
この人は、本気で世界中を笑わせようとしている。この人には好きな人も嫌いな人もいない。
男も女も年上も年下も、先生も赤ちゃんもお構い無し。

信じられない、本当に、こんな人がいるのだろうか?

この人にとって世界が全くの平等だとしたら。
その平等の中に、私も居て良いのではないか。
そんな奇妙な安心感が、アイツのそばにいると感じることができたのだ。

そんなアイツが私にとって特別になったのは、やはり、あの幼稚園での暴漢侵入事件からだった。
もし、あそこにいたのが私でなくても、アイツは命がけでその子のために同じことをしただろう。
それで良い。
アイツにとって私がどんな存在だとしても、私にとってアイツは特別なんだ。
あの日、アイツの前で師匠の胸で大泣きした時、何かの扉が確かに開いた。
私は人形から人間に戻れた気がしたのだ。

私も戦う。大切なものを守るために。
そう心に決め、私はここにいる。

・・・でも、ちょっと化粧も気にした方が良いのだろうか。その方が、その、アイツの側に居やすいなら。
まあ、胸はどうしようもないけど。
平らな胸を少し持ち上げて、しなを作ってみたりする。
しかしすぐに苦笑し、鏡から離れる詩音だった。

その様子を、小さなカメラが映像に収めているなど知る由もなく。

更衣室で胴着に着替え、外に出ると道場の中で光一が妙なヨガのポーズを色々と決めていた。

思わず噴き出す詩音。

きっとこいつは、いつ出てくるか解らない詩音を笑わせようと、こちらに背を向けて、ずっとコレを繰り返していたんだ。

なんにも変わってないんだなあ。

どうしたらこんな風に生きられるのだろうか。
私がそうなれる、とは無論もう思わないけれど。
その代わり、人を笑顔に変えることの出来る彼の笑顔を、私が守る。

「ねえ、光一」

「何だ、今俺はインドの山奥でダイバダッタに教わった究極のヨガを・・・」

「私、弱いんだ」

「・・・・」

光一は一瞬動きを止めたが、その珍妙なポーズを取り続けた。

「あのね、私、昔凄い嫌なことがあってさ」

「・・・ああ」

「その時の自分が、こう、何て言うのかな、焼き付いた、って言うか」

「うん」

「今でも、私の中にその時の小さな子供が居るのよね」

「・・・そうか」

「そいつは、すごく大事なときに限って出てくるの。そして私の心をめちゃめちゃにするの」

「ふむ」

こちらに背を向けたまま、幾分か派手さの無くなったヨガもどきを続ける光一。
しかし、それが詩音の話を茶化している訳ではない事は、二人には解っている。

「私は、ソイツを倒さないといけないの。倒して、自分の弱さを乗り越える。・・・そうでないと、前に進めないの」

「敵は、己の中にあり」

「・・・そう。でも、正直、自信無い。光一、私、克てるかなぁ」

「詩音」
「え、なに?」

光一が振り向き、みしみしと畳の上を歩いて近付いて来た。
両肩に手を置き、そっと押し下げる。

詩音の胸がどきん、と鳴った。

逆らわず、そのまま畳の上に横座りになる。
光一も胡座をかいて座った。

「なあ、詩音。お前は自分の弱さを敵だと言った。傷付いた幼い自分を、敵と」

「え、いや、ものの例えだってば。・・確かに、その感情が出るときは、幼い自分のイメージが浮かんでは来るけど」

「そいつと、話したか?」

「ええ?自分と話すって・・・」

「その小さな詩音は謂れ無き暴力に晒され、傷付き、泣いて助けを求めているんだよ」

「でも、もう終わったことなんだよ。昔の痛みなんて、もう要らないものなのに!」

「なら、何故そんなに胸が痛むんだ。どうして今も苦しいんだ?・・何故、泣いているんだ」

「知らないよっ!光一が私の傷を突っつくからだよ!意地悪だ!」

詩音の頬をぼろぼろと大粒の涙がこぼれ落ちていく。

「なんだよ光一、笑わせてくれないの!?私辛いんだよ、みんなと同じように笑わせてよ!それとも、やっぱり、私だけそんな価値が無いって訳!?いやだぁ、そんなの、いやだよぉー!ええーん!!」

本当に、まるで幼子に戻ったかのように声を上げて詩音は泣いた。

光一はそっと詩音を抱き寄せる。

胸に顔を埋め、詩音は滂沱の涙を流した。

「詩音。お前の中にいるその子は敵じゃない。敵じゃ、ないんだよ。酷い目に遭って、たった一人泣いている小さなお前だ。今でも助けを求めてる」

「ひっぐ、わかんない、もうわんないよぉー!」
自分も一人、弱さと闘ってきた。それを今さら・・・。


「傷は、手当てしなきゃ治らない。ひどく扱ったら悪化するばかりだよ。そうだろう?心も同じだ。可哀想に、その子は自分にさえ嫌われて一人で泣いていたんだ。詩音、お前もそうだ。可哀想に、傷と痛みを過去の自分に預けて、それを敵とすることで、一人で闘ってきた。過去を振り切って強くなるためにな」

詩音は泣きながら小さく頷いた。

「お前の中に悪いものなんか無い。敵は、居ないんだ。ただ、癒すべき傷があるだけだ。もう良い、よく頑張った。闘う必要なんかないんだよ。後は笑って、傷を癒せ」

「でも、でも、私、強くないと、光一を、大切なもの、守れないよぉ」

「ばか言うな、俺には必殺のヨガ殺法がある。見たろ?」
光一がウインクをして見せた。
詩音の顔が、安心感で溶けていく。

「これからは俺が・・と言いたいが、何せ俺のヨガ殺法は接近戦に弱いんだ、お前も力を貸してくれ。・・・・これからは、大事なものは二人で守ろうぜ」

「う゛ーっ!ごういぢー!!」

詩音は光一に飛び掛かり、首に手を回し、頭突きのような勢いで唇を重ねた。
勢い余って光一の首を抱えたままヘリコプターのように一回転し、畳の上に倒れこむ。

「ぐっは!スパイラルDDT!?」
「ごういぢー!すきぃ!!」
「チョーク!チョーク!」
「ずっと、好きだったよぉー!」
「わ、ワン、ツー、スリー・・ぐうっ・・!」
「もう、離さない、からぁ!」
「頼む、は、離して・・・!い、息が・・!」
「いや、離さない!絶対、離さないからぁ!」

暫く、二人とも道場の畳の上に仰向けに寝転んで過ごした。
無言ではあったが、とても暖かな安心感で包まれた幸せな時間。
詩音は、そっと光一の方を見た。
照れ臭いのか、少しだけ向こうを向いた光一の顔。
そっと、手を重ねてみる。
思ったより、冷たいんだな。
泣き疲れ、火照った手のひらに心地よかった。
詩音はくすり、と笑って天井を仰いだ。

長い長い一人芝居、と言ってしまうと哀しいが、少なくとも、もう一人ではない。
そう思うと、自然と笑みが溢れた。
何処かで、小さな詩音も笑っているに違いない。
静かに目を閉じて、深く息を吸った。
光一と同じ空気を吸っている。
何時もとなりに居たのに、今更ながらこんなことまでが嬉しかった。

キスは二度目なんだけど、光一、覚えているかな。

少しだけ強く、手を握ってみる。

握り返してくれないのが少し寂しいなぁ、と詩音は思った。

・・・最も、隣の光一は泡を吹いて絶賛気絶中であり、息を吹き返すのはもう少し先なのであった。


「お母さん、どう?大丈夫?」
復活した光一を外で待たせて、詩音は理香子の自宅の浴場の扉に声を掛けた。

「え、ええ、大丈夫・・・よっ、詩音・・・。は、早く帰りなさい・・!」

「お母さんどうしたの?何だか苦しそうだけど・・」

「いいえ、な、何でもない、わっ・・❤️早く帰りなさい詩音、早く、は、早く・・・っン!」

「え、うん・・・。解った・・」

詩音は母、信乃の様子が少しおかしいと思ったが、光一と一緒に居たい気持ちもあってその場を後にしたのだった。

後々、この事を深く後悔するとも知らずに。
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