38 / 45
明日を望む場所
2
しおりを挟む
土曜の午後、約束どおり朔くんにつきあって、みなとみらいエリアへ。各商業施設には、それぞれ趣向をこらしたツリーが設置されフォトジェニック。まるで夢の世界に飛びこんだ気分だ。
気移りする私と違い、朔くんは事前リサーチで買うものの目星をつけており、決めていた店で決めていた品を迷いもなく購入。所要時間は一時間にも満たなかった。
「日和、どっか寄りたいとこある?」
と気をまわしてくれるが、よくよく考えてみれば、みんなへのプレゼントを選ぼうにも本人の目の前ってのもな。また別日に一人で、じっくり見てまわることにしよう。
「けっこう人いるし、もう帰ろうか」
師走の週末ともなると、いつも以上に人が多い。人口密度の高い場所での長居は朔くんに負担がかかってしまうかもしれない。「最近だいぶ調子いいから気にしなくていい」とは言うが、念には念をいれて。
「それに、まにあうなら八雲さんのおやつ作りも手伝おうかと」
当初は料理中にいあわせるのすらソフトにお断りされていたが、朔くんのお弁当づくりを一緒にするようになってからは不問。といっても私にできるのは雑務で、技術的なことや味に関することは八雲さんに任せっぱなしだ。
「たまには八雲も休めばいいのに。たくさん店あるから買ってきゃいいんだし」
「私もそう思うんだけど、ごはん係が楽しみになってるみたいで」
なだめすかして山下公園まで戻ってくる。風がなぎ、小春日和が心地よい。このまま帰ってしまうのがもったいないくらい。少しだけ、ひなたぼっこしていこうかな。すっきり晴れわたって、むこうまで景色がよく見えるし。
海のほうに視線を動かすと氷川丸が目にとまった。山下公園に係留されている貨客船。重要文化財にも指定され、現在は博物館船として公開されている。
「なんかあった?」
歩く速度がおちた私を、朔くんがふり返る。
「そういや一度も見学したことなかったと思って。氷川丸」
「俺もだ。せっかくだし行ってみる?」
「無理しなくていいよ。わりと人いそうだよ」
「ていうか、船の中って見たことないから興味ある」
「……だよね。私も。どんなだろうね」
どちらともなく行き先変更。今さらになってしまったが、山下公園のシンボル、この機にじっくり見学させていただこうじゃないの。
結論からいうと氷川丸は、時間を閉じこめた巨大な宝箱だった。エントランスホールをぬけクラシック感ただよう長い廊下を進むだけで、わくわくが漲る。そこからアール・デコ調の一等船客専用ゾーンをへて、船長室、操舵室、機関室など観覧していけば、もうすっかり船旅気分だ。
途中、土日祝に開放されるというオープンデッキにでる。初めて見る、海からの山下公園。マリンタワーとニューグランドが一望できるのは、なんとも贅沢な眺めだ。
アンカーの鎖には、びっちり並んで羽を休める海鳥たち。朔くんは景色よりそっちに興味があるようで、一心に見つめている。本人が満足するまでそのままにしておこう、と静かにその場を離れ、みなとみらい側にまわる。遠くに見える大さん橋には客船が停泊していた。
憧れのクルーズ旅行。いつかは私も、とは思えど夢のまた夢。目先のことで精一杯だ。このペースだと貯金も、もってあと二か月。いよいよ、あとがない。クリスマス、お正月、バレンタイン。イベントめじろ押しなこの時期は、正規雇用より短期バイトの求人が目につく。だったら、いっそのこと……。
「なんか考えごとしてんの」
いつのまにか、朔くんが隣に。
「あ、うん。でも、たいしたことじゃないよ」
「まあ、俺に相談してもしかたないんだろうけど」
朔くんがそっぽをむく。けして見くびっているわけじゃない、というのを証明したくて正直に話す。
「そろそろ働かないと本気でやばいかもなぁ、と」
「和颯に頼めばいいじゃん。日和を養うくらい痛くもかゆくもないし」
「もう充分お世話になってるからね。むしろ、そろそろ恩返ししないと」
「そっか。早くみつかるといいよな、仕事」
「ね。やりたいことでもあれば違うんだろうけど」
私が夢も目標もないのを知る朔くんは、頑張れ、とは言わない。やたらに励まされることが、ときに重圧になるのをよく知っているからだ。
「とりあえず、やれることやってみるしかないか」
自己暗示のように呟く。のんびりしすぎたらしく、みなとみらいの空とインターコンチネンタルが夕焼け色にそまりかけていた。
その夜、麻衣ちゃんから連絡がきた。「お正月に初詣いこう」というお誘いからはじまり、世間話をはさんで、職についてのあれこれ。
「時期のせいかあまり募集なくて、とりあえず短期バイトでつなごうかと思ったりしてる」
「当面のお金がないと、どうにもならないもんね。うちが中途募集してればよかったんだけど。助けにならなくてごめんね」
「全然。心配してくれてありがと。それより麻衣ちゃんこそ。仕事、少しは落ちついた?」
「それがさぁ……」
社長じきじきに声をかけられ新アプリの企画という大役を任されたものの、なにも思いつかず苦戦しているらしい。
「こういうのあったらいいな、っての日和なんかある? どんなジャンルでもいいんだ。ついついやっちゃう、みたいな」
ううむ、と頭をひねる。今現在の私が必要としてしまいそうなのといえば、
「弱音とか愚痴とか食べてくれるようなのかな」
「食べるってことは育成系? でもそれ、まがまがしい生物が育ちそうじゃない?」
「なんていうか、悪夢食べてくれる獏っぽいので、浄化してくれるみたいな。それかポジティブな返しがあるとか、全肯定で慰めてくれるとか、癒し要素とかあれば……」
なに言ってんだ、私。さては重症だな。
「ごめん、意味わかんないよね。忘れて」
だけども麻衣ちゃんは、存外のり気で。
「おもしろいかも。そのアイデア参考にさせてもらってもいい?」
「全然いいよ。むしろリリースしたら教えて。即インストールする」
「気が早いって」
うってかわった明るい声で「結果でたら報告するね!」と言い残し終話。鼓膜の余韻は、はつらつとしていて眩い。
いいな。羨ましいな。私もそんなふうに充実した人生を送りたかったな。これからどうしよう。お金もだけど将来が不安。幸せな未来がイメージできない。嫌だなぁ、こんな自分。
とめどない弱音と愚痴。マイナス思考の嵐。消化も浄化もできず溜めこんでいるだけの私は、ひょっとすると、もうとっくにまがまがしい生物になってしまっているかもしれない。
気移りする私と違い、朔くんは事前リサーチで買うものの目星をつけており、決めていた店で決めていた品を迷いもなく購入。所要時間は一時間にも満たなかった。
「日和、どっか寄りたいとこある?」
と気をまわしてくれるが、よくよく考えてみれば、みんなへのプレゼントを選ぼうにも本人の目の前ってのもな。また別日に一人で、じっくり見てまわることにしよう。
「けっこう人いるし、もう帰ろうか」
師走の週末ともなると、いつも以上に人が多い。人口密度の高い場所での長居は朔くんに負担がかかってしまうかもしれない。「最近だいぶ調子いいから気にしなくていい」とは言うが、念には念をいれて。
「それに、まにあうなら八雲さんのおやつ作りも手伝おうかと」
当初は料理中にいあわせるのすらソフトにお断りされていたが、朔くんのお弁当づくりを一緒にするようになってからは不問。といっても私にできるのは雑務で、技術的なことや味に関することは八雲さんに任せっぱなしだ。
「たまには八雲も休めばいいのに。たくさん店あるから買ってきゃいいんだし」
「私もそう思うんだけど、ごはん係が楽しみになってるみたいで」
なだめすかして山下公園まで戻ってくる。風がなぎ、小春日和が心地よい。このまま帰ってしまうのがもったいないくらい。少しだけ、ひなたぼっこしていこうかな。すっきり晴れわたって、むこうまで景色がよく見えるし。
海のほうに視線を動かすと氷川丸が目にとまった。山下公園に係留されている貨客船。重要文化財にも指定され、現在は博物館船として公開されている。
「なんかあった?」
歩く速度がおちた私を、朔くんがふり返る。
「そういや一度も見学したことなかったと思って。氷川丸」
「俺もだ。せっかくだし行ってみる?」
「無理しなくていいよ。わりと人いそうだよ」
「ていうか、船の中って見たことないから興味ある」
「……だよね。私も。どんなだろうね」
どちらともなく行き先変更。今さらになってしまったが、山下公園のシンボル、この機にじっくり見学させていただこうじゃないの。
結論からいうと氷川丸は、時間を閉じこめた巨大な宝箱だった。エントランスホールをぬけクラシック感ただよう長い廊下を進むだけで、わくわくが漲る。そこからアール・デコ調の一等船客専用ゾーンをへて、船長室、操舵室、機関室など観覧していけば、もうすっかり船旅気分だ。
途中、土日祝に開放されるというオープンデッキにでる。初めて見る、海からの山下公園。マリンタワーとニューグランドが一望できるのは、なんとも贅沢な眺めだ。
アンカーの鎖には、びっちり並んで羽を休める海鳥たち。朔くんは景色よりそっちに興味があるようで、一心に見つめている。本人が満足するまでそのままにしておこう、と静かにその場を離れ、みなとみらい側にまわる。遠くに見える大さん橋には客船が停泊していた。
憧れのクルーズ旅行。いつかは私も、とは思えど夢のまた夢。目先のことで精一杯だ。このペースだと貯金も、もってあと二か月。いよいよ、あとがない。クリスマス、お正月、バレンタイン。イベントめじろ押しなこの時期は、正規雇用より短期バイトの求人が目につく。だったら、いっそのこと……。
「なんか考えごとしてんの」
いつのまにか、朔くんが隣に。
「あ、うん。でも、たいしたことじゃないよ」
「まあ、俺に相談してもしかたないんだろうけど」
朔くんがそっぽをむく。けして見くびっているわけじゃない、というのを証明したくて正直に話す。
「そろそろ働かないと本気でやばいかもなぁ、と」
「和颯に頼めばいいじゃん。日和を養うくらい痛くもかゆくもないし」
「もう充分お世話になってるからね。むしろ、そろそろ恩返ししないと」
「そっか。早くみつかるといいよな、仕事」
「ね。やりたいことでもあれば違うんだろうけど」
私が夢も目標もないのを知る朔くんは、頑張れ、とは言わない。やたらに励まされることが、ときに重圧になるのをよく知っているからだ。
「とりあえず、やれることやってみるしかないか」
自己暗示のように呟く。のんびりしすぎたらしく、みなとみらいの空とインターコンチネンタルが夕焼け色にそまりかけていた。
その夜、麻衣ちゃんから連絡がきた。「お正月に初詣いこう」というお誘いからはじまり、世間話をはさんで、職についてのあれこれ。
「時期のせいかあまり募集なくて、とりあえず短期バイトでつなごうかと思ったりしてる」
「当面のお金がないと、どうにもならないもんね。うちが中途募集してればよかったんだけど。助けにならなくてごめんね」
「全然。心配してくれてありがと。それより麻衣ちゃんこそ。仕事、少しは落ちついた?」
「それがさぁ……」
社長じきじきに声をかけられ新アプリの企画という大役を任されたものの、なにも思いつかず苦戦しているらしい。
「こういうのあったらいいな、っての日和なんかある? どんなジャンルでもいいんだ。ついついやっちゃう、みたいな」
ううむ、と頭をひねる。今現在の私が必要としてしまいそうなのといえば、
「弱音とか愚痴とか食べてくれるようなのかな」
「食べるってことは育成系? でもそれ、まがまがしい生物が育ちそうじゃない?」
「なんていうか、悪夢食べてくれる獏っぽいので、浄化してくれるみたいな。それかポジティブな返しがあるとか、全肯定で慰めてくれるとか、癒し要素とかあれば……」
なに言ってんだ、私。さては重症だな。
「ごめん、意味わかんないよね。忘れて」
だけども麻衣ちゃんは、存外のり気で。
「おもしろいかも。そのアイデア参考にさせてもらってもいい?」
「全然いいよ。むしろリリースしたら教えて。即インストールする」
「気が早いって」
うってかわった明るい声で「結果でたら報告するね!」と言い残し終話。鼓膜の余韻は、はつらつとしていて眩い。
いいな。羨ましいな。私もそんなふうに充実した人生を送りたかったな。これからどうしよう。お金もだけど将来が不安。幸せな未来がイメージできない。嫌だなぁ、こんな自分。
とめどない弱音と愚痴。マイナス思考の嵐。消化も浄化もできず溜めこんでいるだけの私は、ひょっとすると、もうとっくにまがまがしい生物になってしまっているかもしれない。
0
お気に入りに追加
7
あなたにおすすめの小説
45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる
よっしぃ
ファンタジー
2月26日から29日現在まで4日間、アルファポリスのファンタジー部門1位達成!感謝です!
小説家になろうでも10位獲得しました!
そして、カクヨムでもランクイン中です!
●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
スキルを強奪する為に異世界召喚を実行した欲望まみれの権力者から逃げるおっさん。
いつものように電車通勤をしていたわけだが、気が付けばまさかの異世界召喚に巻き込まれる。
欲望者から逃げ切って反撃をするか、隠れて地味に暮らすか・・・・
●●●●●●●●●●●●●●●
小説家になろうで執筆中の作品です。
アルファポリス、、カクヨムでも公開中です。
現在見直し作業中です。
変換ミス、打ちミス等が多い作品です。申し訳ありません。
化想操術師の日常
茶野森かのこ
キャラ文芸
たった一つの線で、世界が変わる。
化想操術師という仕事がある。
一般的には知られていないが、化想は誰にでも起きる可能性のある現象で、悲しみや苦しみが心に抱えきれなくなった時、人は無意識の内に化想と呼ばれるものを体の外に生み出してしまう。それは、空間や物や生き物と、その人の心を占めるものである為、様々だ。
化想操術師とは、頭の中に思い描いたものを、その指先を通して、現実に生み出す事が出来る力を持つ人達の事。本来なら無意識でしか出せない化想を、意識的に操る事が出来た。
クズミ化想社は、そんな化想に苦しむ人々に寄り添い、救う仕事をしている。
社長である九頭見志乃歩は、自身も化想を扱いながら、化想患者限定でカウンセラーをしている。
社員は自身を含めて四名。
九頭見野雪という少年は、化想を生み出す能力に長けていた。志乃歩の養子に入っている。
常に無表情であるが、それは感情を失わせるような過去があったからだ。それでも、志乃歩との出会いによって、その心はいつも誰かに寄り添おうとしている、優しい少年だ。
他に、志乃歩の秘書でもある黒兎、口は悪いが料理の腕前はピカイチの姫子、野雪が生み出した巨大な犬の化想のシロ。彼らは、山の中にある洋館で、賑やかに共同生活を送っていた。
その洋館に、新たな住人が加わった。
記憶を失った少女、たま子。化想が扱える彼女は、記憶が戻るまでの間、野雪達と共に過ごす事となった。
だが、記憶を失くしたたま子には、ある目的があった。
たま子はクズミ化想社の一人として、志乃歩や野雪と共に、化想を出してしまった人々の様々な思いに触れていく。
壊れた友情で海に閉じこもる少年、自分への後悔に復讐に走る女性、絵を描く度に化想を出してしまう少年。
化想操術の古い歴史を持つ、阿木之亥という家の人々、重ねた野雪の過去、初めて出来た好きなもの、焦がれた自由、犠牲にしても守らなきゃいけないもの。
野雪とたま子、化想を取り巻く彼らのお話です。
失恋少女と狐の見廻り
紺乃未色(こんのみいろ)
キャラ文芸
失恋中の高校生、彩羽(いろは)の前にあらわれたのは、神の遣いである「千影之狐(ちかげのきつね)」だった。「協力すれば恋の願いを神へ届ける」という約束のもと、彩羽はとある旅館にスタッフとして潜り込み、「魂を盗る、人ならざる者」の調査を手伝うことに。
人生初のアルバイトにあたふたしながらも、奮闘する彩羽。そんな彼女に対して「面白い」と興味を抱く千影之狐。
一人と一匹は無事に奇妙な事件を解決できるのか?
不可思議でどこか妖しい「失恋からはじまる和風ファンタジー」
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
鬼と私の約束~あやかしバーでバーメイド、はじめました~
さっぱろこ
キャラ文芸
本文の修正が終わりましたので、執筆を再開します。
第6回キャラ文芸大賞 奨励賞頂きました。
* * *
家族に疎まれ、友達もいない甘祢(あまね)は、明日から無職になる。
そんな夜に足を踏み入れた京都の路地で謎の男に襲われかけたところを不思議な少年、伊吹(いぶき)に助けられた。
人間とは少し違う不思議な匂いがすると言われ連れて行かれた先は、あやかしなどが住まう時空の京都租界を統べるアジトとなるバー「OROCHI」。伊吹は京都租界のボスだった。
OROCHIで女性バーテン、つまりバーメイドとして働くことになった甘祢は、人間界でモデルとしても働くバーテンの夜都賀(やつが)に仕事を教わることになる。
そうするうちになぜか徐々に敵対勢力との抗争に巻き込まれていき――
初めての投稿です。色々と手探りですが楽しく書いていこうと思います。
旦那様、前世の記憶を取り戻したので離縁させて頂きます
結城芙由奈
恋愛
【前世の記憶が戻ったので、貴方はもう用済みです】
ある日突然私は前世の記憶を取り戻し、今自分が置かれている結婚生活がとても理不尽な事に気が付いた。こんな夫ならもういらない。前世の知識を活用すれば、この世界でもきっと女1人で生きていけるはず。そして私はクズ夫に離婚届を突きつけた―。
セレナの居場所 ~下賜された側妃~
緑谷めい
恋愛
後宮が廃され、国王エドガルドの側妃だったセレナは、ルーベン・アルファーロ侯爵に下賜された。自らの新たな居場所を作ろうと努力するセレナだったが、夫ルーベンの幼馴染だという伯爵家令嬢クラーラが頻繁に屋敷を訪れることに違和感を覚える。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる