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第213話:面白い逸話
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☆間宮 零人sides☆
「零人聴こえるか? ひとまず抗争地帯は抜けた。
周囲に敵性反応はない。一旦ここで休憩しよう」
「おう。ホワイト女、擬態を解いてくれ」
「だから変なあだ名を付けるなと言うに」
「こんな短時間で抜けられるなんて…。
すごいです、お二人とも!」
作戦は無事に成功した。
戦闘を避けられたため身体は無傷。
とはいえ、抜けるまでずっと転移を使っちまったし、エネルギーはちょっと心許なくなってしまったか。
「ルカ、エネルギーはあとどのぐらいだ?
俺は残り30%くらい」
白竜が魔法を解くタイミングでルカに質問する。
すると彼女は若干苦笑いで答えた。
「こちらは残り60%と言ったところだな。
君と合体していれば、少し節約できたかもしれんが…」
「あんな場所で合体なんてしたら爆発でバレちまうから仕方ねえよ。
そっかー60%か…一度村に戻って補給する?」
物騒なエリアも突破したわけだし、あとはこのまま道なりに進めばすぐ山頂だ。
座標を置いて戻るのもアリだろう。
ルカからエネルギーを貰わなければ、俺はそもそも転移を使うことができない。
彼女の胃袋は俺にとっても生命線である。
「いや。先ほど敵性反応はないと言ったが、戻ってきた時に抗争地帯がここに変更されていては危険だ。
当初の予定通り、このまま『紅と黒の騎士』を見つけるぞ」
ルカは進路先へ指をさす。
どうやらやる気満々のようだな。
「分かった。エネルギー切らさないようにね」
「君もな。補充しようか?」
「ううん、大丈夫」
☆☆☆
ドノヴァンの山頂へ続く最後のけもの道を進んで行く最中、白竜が雑談を始めた。
「キサマラの魔法…いや、転移だったか?
あんな異質な能力いったいどこで覚えのじゃ?」
「知らん。私は記憶が無いんだ。
だが、私は『紅の宝石』の血縁者だ。
貴様も紅の魔王は知っているだろう?」
「もちろんじゃ。
あやつはかつて世界に混沌をもたらした。
そうか…、報告では紅い石が魔王の周りをウロチョロして、魔力では無い特殊な力をもたらしていたとあったな。
キサマはヤツの家族なのかえ?」
報告?
ドラゴンなのに部下でもいるのか?
…そういやコイツ、いったい何歳なんだ?
カーティスより歳いってるのは間違いないだろうけど、おっさんもコイツも人化すると若い見た目だから年齢不詳になる。
「私は兄…『撃の宝石』の妹だ。
まさか、宝石について何か知っているのか?」
ルカが白竜に少し興味を傾けた。
もしかすると自分の記憶の手がかりがあると思ったのだろう。
しかし彼女は首を横に振り、自分の指にはめている指輪を見せつけた。
指輪には煌めくダイヤのような宝石が埋め込まれている。
「ふふ、どうじゃ? 綺麗じゃろう。
儂は宝石の類いは好きじゃが、喋る宝石なぞはまったく聞いたことがない。
どうやら期待させてしもうて悪かったな」
「そうか…。いや、べつに構わない」
言葉とは裏腹にルカの表情は若干暗い。
まあ、簡単に記憶が戻ったら世話ねえよな。
「フハハ! そうしょげるでない蒼の娘。
ひとつ、面白い逸話をしてやろう。
キサマに関係するかは知らんがな」
「逸話? なんだ?」
再びルカがドラゴンへ向き直る。
なんだ、昔話をしようってのか?
「気の遠くなるほどはるか昔、この世界は高度な『文明』を成していたとされていてのう。
摩天楼が天を突き、ガラス張りの建物や宙を飛ぶ金属の箱が闊歩していたのじゃ。
しかし人々は欲を肥大化させ、更なる快適な生活を生み出そうとある事に手を出した」
「あること?」
あ、やべ。思わず聞いちゃった。
いつの間にか俺もイザークも白竜の話に夢中になってる。
それを面白く思ったのか、ピアス女は少し溜めて手にエネルギーを纏わせた。
「儂らが使うている『魔法』じゃ。
かつて人類は魔法が使えんかったと言われていてな。
魔法を生み出す源…『魔力』の開発を全世界で進めていたのじゃ」
「「「!!」」」
か、開発!?
あれって何、人工物だったの!?
「そしてついにある一国が『魔力』を完成させると、愚かにもそれを巡り世界中で全面戦争が勃発してしまったのじゃ。
やがて、世界は滅びた」
「「「………」」」
呆然と口を開ける俺たち…。
な、なんだか現実味があるような…?
「し、信じられません…。
僕たちの使っている魔法が作り物だなんて…」
「俺からしたら魔法自体信じらんねえけど…」
「君のいた世界も魔法が存在しないからな」
高度な文明って、どのくらいなんだろう?
地球よりもっと上ってことなのか?
白竜はわざと咳払いをした。
「コホン、これにはまだ続きがあるのじゃ。
荒廃した世界を救うため、『救世主』が空より舞い降りたという諸説があってのう。
『救世主』は魔法ではなく異能の力で、大地に緑と水をもたらし世界を創生したそうな。
そして今の儂らが暮らす世がある…と、こんな与太話じゃ。
どうじゃ、なかなか面白かったじゃろう?」
「「………」」
「へ、へえ…救世主ですか。
なんだかとても壮大なお話ですね」
………この話って…?
ルカの方へ首を向けると、彼女も俺の方を見ていた。
言わずとも考えることは一致したようだ。
「『星の宝石』と似てるよな…」
「ああ…。あの本と類似してる点が多い」
特に『荒廃した世界』っていう部分。
絵本の舞台でも世界は破滅していた。
世界を救うという点も同じ。
『異能』ってのはよく分からんけど。
「ところで蒼の小僧。
キサマ頭をケガしているようじゃが…。
儂との闘いで傷付いたのか?」
あ、突然話をぶった切りやがった。
さすがドラゴン、気まぐれな性格はみんな一緒か。
どうやら俺の頭の包帯が気になったようだ。
「いや、これはアンタのせいじゃない。
下宿先で…ちょっとひと悶着あっただけだ」
「フム…? そうか。ならば治してやろうか?
儂の『回復』で一発じゃぞ」
「「「!?」」」
な、なにぃっ!?
ドラゴンが人間のキズを治すだと!?
何のつもりだこの女!?
「なぜそんな素っ頓狂な顔をするのじゃ?」
「だっ、だってお前ドラゴンじゃん!?
なんでそんなこと提案すんだよ!?」
「ドラゴンは貸し借りを忘れない…。
きっと治療後に莫大な請求がされるはずだ。
断れ零人」
「ぼ、僕の知っているドラゴンもこんなにフレンドリーでは…」
さすがのルカもイザークも面食らったようだ。
そうだ、ドラゴンに借りを作るなんざ俺もゴメンだし断わ…
「フハハハハ!
キサマラの思い描くドラゴンがどのような奴かは知らんが、少なくとも儂はニンゲンが好きじゃぞ!
か弱い存在なりに必死に生き抜こうとするその愛くるしさがたまらんのじゃ」
「あ、愛くるしさぁ!?
何わけ分からんことを…あぅっ!?」
俺の頭を抱え込んできやがった!
ぬああああ! またかよ!!
「これ、動くでない。『回復』」
パァァ…!
拘束したまま、白竜は俺の頭に手を当てて光属性のエネルギーを送り込んだ。
……あっ、頭の痛み消えた…。
「ほれ、終わったぞ。ああ、礼なら気にするな。
『陽光石』一個くらいで構わんぞ?」
「なっ!? やっぱり金取るんじゃねえか!
無理やりそっちが魔法掛けてきたのに!」
「フハハハハ! 当然じゃ!
ニンゲンは好きとはいえ、それとこれとは別じゃからのう!
おっ! キサマ黒い毛並みといい、なかなか美しい毛髪をしているな!」
「ぐあああああ!!!
離せギャルババアァァァ!!!」
治療が終わったにもかかわらず、未だにガッチリ拘束したまま。
それどころかジタバタと暴れる俺を、白竜は可笑しそうにペシペシと手で叩いてきた!
誰か助けてくれぇぇぇ!!!
「バーミリオン。『陽光石』とはなんだ?」
「えーと、たしかある魔物から採れるとても希少な鉱石…だったかな…?
以前、行商人さんからそんな話を聞きました」
「なんでお前らコイツにちょっかい出されてるといつも俺見捨てるの!?
恨むぞルカ! イザーク!!」
「零人聴こえるか? ひとまず抗争地帯は抜けた。
周囲に敵性反応はない。一旦ここで休憩しよう」
「おう。ホワイト女、擬態を解いてくれ」
「だから変なあだ名を付けるなと言うに」
「こんな短時間で抜けられるなんて…。
すごいです、お二人とも!」
作戦は無事に成功した。
戦闘を避けられたため身体は無傷。
とはいえ、抜けるまでずっと転移を使っちまったし、エネルギーはちょっと心許なくなってしまったか。
「ルカ、エネルギーはあとどのぐらいだ?
俺は残り30%くらい」
白竜が魔法を解くタイミングでルカに質問する。
すると彼女は若干苦笑いで答えた。
「こちらは残り60%と言ったところだな。
君と合体していれば、少し節約できたかもしれんが…」
「あんな場所で合体なんてしたら爆発でバレちまうから仕方ねえよ。
そっかー60%か…一度村に戻って補給する?」
物騒なエリアも突破したわけだし、あとはこのまま道なりに進めばすぐ山頂だ。
座標を置いて戻るのもアリだろう。
ルカからエネルギーを貰わなければ、俺はそもそも転移を使うことができない。
彼女の胃袋は俺にとっても生命線である。
「いや。先ほど敵性反応はないと言ったが、戻ってきた時に抗争地帯がここに変更されていては危険だ。
当初の予定通り、このまま『紅と黒の騎士』を見つけるぞ」
ルカは進路先へ指をさす。
どうやらやる気満々のようだな。
「分かった。エネルギー切らさないようにね」
「君もな。補充しようか?」
「ううん、大丈夫」
☆☆☆
ドノヴァンの山頂へ続く最後のけもの道を進んで行く最中、白竜が雑談を始めた。
「キサマラの魔法…いや、転移だったか?
あんな異質な能力いったいどこで覚えのじゃ?」
「知らん。私は記憶が無いんだ。
だが、私は『紅の宝石』の血縁者だ。
貴様も紅の魔王は知っているだろう?」
「もちろんじゃ。
あやつはかつて世界に混沌をもたらした。
そうか…、報告では紅い石が魔王の周りをウロチョロして、魔力では無い特殊な力をもたらしていたとあったな。
キサマはヤツの家族なのかえ?」
報告?
ドラゴンなのに部下でもいるのか?
…そういやコイツ、いったい何歳なんだ?
カーティスより歳いってるのは間違いないだろうけど、おっさんもコイツも人化すると若い見た目だから年齢不詳になる。
「私は兄…『撃の宝石』の妹だ。
まさか、宝石について何か知っているのか?」
ルカが白竜に少し興味を傾けた。
もしかすると自分の記憶の手がかりがあると思ったのだろう。
しかし彼女は首を横に振り、自分の指にはめている指輪を見せつけた。
指輪には煌めくダイヤのような宝石が埋め込まれている。
「ふふ、どうじゃ? 綺麗じゃろう。
儂は宝石の類いは好きじゃが、喋る宝石なぞはまったく聞いたことがない。
どうやら期待させてしもうて悪かったな」
「そうか…。いや、べつに構わない」
言葉とは裏腹にルカの表情は若干暗い。
まあ、簡単に記憶が戻ったら世話ねえよな。
「フハハ! そうしょげるでない蒼の娘。
ひとつ、面白い逸話をしてやろう。
キサマに関係するかは知らんがな」
「逸話? なんだ?」
再びルカがドラゴンへ向き直る。
なんだ、昔話をしようってのか?
「気の遠くなるほどはるか昔、この世界は高度な『文明』を成していたとされていてのう。
摩天楼が天を突き、ガラス張りの建物や宙を飛ぶ金属の箱が闊歩していたのじゃ。
しかし人々は欲を肥大化させ、更なる快適な生活を生み出そうとある事に手を出した」
「あること?」
あ、やべ。思わず聞いちゃった。
いつの間にか俺もイザークも白竜の話に夢中になってる。
それを面白く思ったのか、ピアス女は少し溜めて手にエネルギーを纏わせた。
「儂らが使うている『魔法』じゃ。
かつて人類は魔法が使えんかったと言われていてな。
魔法を生み出す源…『魔力』の開発を全世界で進めていたのじゃ」
「「「!!」」」
か、開発!?
あれって何、人工物だったの!?
「そしてついにある一国が『魔力』を完成させると、愚かにもそれを巡り世界中で全面戦争が勃発してしまったのじゃ。
やがて、世界は滅びた」
「「「………」」」
呆然と口を開ける俺たち…。
な、なんだか現実味があるような…?
「し、信じられません…。
僕たちの使っている魔法が作り物だなんて…」
「俺からしたら魔法自体信じらんねえけど…」
「君のいた世界も魔法が存在しないからな」
高度な文明って、どのくらいなんだろう?
地球よりもっと上ってことなのか?
白竜はわざと咳払いをした。
「コホン、これにはまだ続きがあるのじゃ。
荒廃した世界を救うため、『救世主』が空より舞い降りたという諸説があってのう。
『救世主』は魔法ではなく異能の力で、大地に緑と水をもたらし世界を創生したそうな。
そして今の儂らが暮らす世がある…と、こんな与太話じゃ。
どうじゃ、なかなか面白かったじゃろう?」
「「………」」
「へ、へえ…救世主ですか。
なんだかとても壮大なお話ですね」
………この話って…?
ルカの方へ首を向けると、彼女も俺の方を見ていた。
言わずとも考えることは一致したようだ。
「『星の宝石』と似てるよな…」
「ああ…。あの本と類似してる点が多い」
特に『荒廃した世界』っていう部分。
絵本の舞台でも世界は破滅していた。
世界を救うという点も同じ。
『異能』ってのはよく分からんけど。
「ところで蒼の小僧。
キサマ頭をケガしているようじゃが…。
儂との闘いで傷付いたのか?」
あ、突然話をぶった切りやがった。
さすがドラゴン、気まぐれな性格はみんな一緒か。
どうやら俺の頭の包帯が気になったようだ。
「いや、これはアンタのせいじゃない。
下宿先で…ちょっとひと悶着あっただけだ」
「フム…? そうか。ならば治してやろうか?
儂の『回復』で一発じゃぞ」
「「「!?」」」
な、なにぃっ!?
ドラゴンが人間のキズを治すだと!?
何のつもりだこの女!?
「なぜそんな素っ頓狂な顔をするのじゃ?」
「だっ、だってお前ドラゴンじゃん!?
なんでそんなこと提案すんだよ!?」
「ドラゴンは貸し借りを忘れない…。
きっと治療後に莫大な請求がされるはずだ。
断れ零人」
「ぼ、僕の知っているドラゴンもこんなにフレンドリーでは…」
さすがのルカもイザークも面食らったようだ。
そうだ、ドラゴンに借りを作るなんざ俺もゴメンだし断わ…
「フハハハハ!
キサマラの思い描くドラゴンがどのような奴かは知らんが、少なくとも儂はニンゲンが好きじゃぞ!
か弱い存在なりに必死に生き抜こうとするその愛くるしさがたまらんのじゃ」
「あ、愛くるしさぁ!?
何わけ分からんことを…あぅっ!?」
俺の頭を抱え込んできやがった!
ぬああああ! またかよ!!
「これ、動くでない。『回復』」
パァァ…!
拘束したまま、白竜は俺の頭に手を当てて光属性のエネルギーを送り込んだ。
……あっ、頭の痛み消えた…。
「ほれ、終わったぞ。ああ、礼なら気にするな。
『陽光石』一個くらいで構わんぞ?」
「なっ!? やっぱり金取るんじゃねえか!
無理やりそっちが魔法掛けてきたのに!」
「フハハハハ! 当然じゃ!
ニンゲンは好きとはいえ、それとこれとは別じゃからのう!
おっ! キサマ黒い毛並みといい、なかなか美しい毛髪をしているな!」
「ぐあああああ!!!
離せギャルババアァァァ!!!」
治療が終わったにもかかわらず、未だにガッチリ拘束したまま。
それどころかジタバタと暴れる俺を、白竜は可笑しそうにペシペシと手で叩いてきた!
誰か助けてくれぇぇぇ!!!
「バーミリオン。『陽光石』とはなんだ?」
「えーと、たしかある魔物から採れるとても希少な鉱石…だったかな…?
以前、行商人さんからそんな話を聞きました」
「なんでお前らコイツにちょっかい出されてるといつも俺見捨てるの!?
恨むぞルカ! イザーク!!」
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