スター・スフィア-異世界冒険はお喋り宝石と共に-

黒河ハル

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第200話:視線

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「ゴアアアアア!!!」

「グオオオオン!!!」

ドドドドドドドドドドド!!!

 空と地、耳の鼓膜が破けそうなほどの轟音を駆り立てながらそいつらはやって来た。
 けもの道に沿うように、魔物の群れが一直線に目の前を通過する。
 植物人マンドレイク豚魔獣オーク蛇鶏鳥バジリスク…あっ!
 魔蜘蛛アトラクもいる! テオのやつ大丈夫かな?

 俺が今いる場は地上なので空の方はよく見えないが、太陽の光を浴びた幾つもの魔物の影が地面に映し出されている。


(すげぇ、こんなに魔物が揃ってるって裏武闘会ファイトクラブ以来じゃねぇか?)


 極力声を潜めて会話を開始する。
 こんぐらいなら聴こえんだろ。


(そうね…。でも、あの時より絶対多いわよ。
 あっ、今『地竜グランド・ドラゴン』が通ったわっ!)

(飛行能力を持つ魔物群にも、何体かドラゴンが混ざっているな。
 むっ、『突飛竜ストライク・ワイバーン』を視認)


 …………。
 なんで二人ともドラゴンばっか見つけていちいち報告してくるんですかね。
 ドラゴン・ハラスメントですか?


(しかしこれほどのドラゴンが一堂に会する光景なんて滅多に見ないですよ。
 もしあのドラゴンが全て暴れたらと思うと恐ろしい…)

(アア。マミヤレイトガ怯エル訳ダナ。
 相変ワラズ汝ハ竜ニ縁ガ絶エナイ)


 分かってるじゃねーかイザークと炎獣イフリート
 …俺のやることは一つ。


(ルカ。こいつらやり過ごしたら帰るぞ)

(また始まった…)
 

 そりゃそうだろ!
 ドラゴンの会合を開催してる山で人探し!?
 んなもん命がいくつあっても足りねぇわ!
 決めた! 俺、今回は絶対に帰る!!

 やれやれと言った様子のフレイが俺の肩を掴んできた。


(…レイト)

(なっ、なんだ!?
 言っとくが今日は譲らねぇぞ!)

(良い子にしないと、あなたが〇〇〇プレイが好きだって皆にバラすわよ?)

(何故それを!?)


 バカな!?
 何でこいつ俺の性癖を…あっ、そういやどういうわけかお宝映像を見られてたんだった…。
 き、きたねぇぞフレイ!
 迂闊に逃げ出せなくなったじゃねぇか!


(……間もなく群れは過ぎる。
 警戒を怠るなよ)

(ルカさん? なんで俺から距離とるの?
 ねえっ!?)

(コラ、静カニシロ。
 汝ノ『へき』ニ関スル話題ハアトデ話セ)

(んなもん話さんでいいわ!)

(レ、レイト! 
 これ以上は本当に静かにしないと!
 奴らに気づかれてしまいますよ!)


 ぐぬぬぬぬ…! 恨むぞフレイ!
 よりにもよってルカにバラすとは…!


「オオオオオオオンンン……!」


 群れの最後尾が過ぎた時だった。
 でかい唸り声と共に、地面にひときわ大きな影が落とされる。
 その影は俺達を包むかのようにゆっくり動いていた。
 たまらず上を見上げると、巨大な白い閃光が目に焼き付く。

 あ、あれは…!


「『白竜ホワイト・ドラゴン』…!
 な、なんだあのデカブツ!?
 要塞が浮いてんのか…?」


 神々しい巨躯に張り巡らされた純白の鱗が光を放ち、四肢と尻尾をダランと下げた状態で、翼による空力を得ている…。
 遠目でこんなデカいなら、体長軽く10メートルは超えてんじゃねぇか!?
 一瞬クジラが空飛んでのかと…。
 俺が最初に出くわした黒竜ブラック・ドラゴンを軽く越してる…。


「「フッ、言イ得テ妙ダナマミヤレイト。
 奴ハアリトアラユル攻撃ヲ防グ力ヲ持ツ」

「オズベルクもそんな感じだったわね…。
 というか、白竜ホワイト・ドラゴンの実物があんな大きな身体だったなんて…」

「は、はい…。
 まさに『ドラゴン』…。圧倒的な存在ですね」

「君は本当にあれに挑んだのかウォルト…?」

「「イヤ、私カラ見テモ奴ハ少々巨大ダ。
 ナディアガ挑ンダ個体ハモット小サイ…ン?」」


 皆が思い思いに感想を述べる。
 ま、まぁ…少しは、圧巻だったかも…?
 リックあたりは今ごろ興奮してそうだな。


☆☆☆


 巨大な竜は翼を羽ばたかせて過ぎ去って行く。
 地上の魔物も空の魔物も、連中が向かう先はやはりドノヴァンの山頂のようだ
 おそらく、そこでサバトが…。



「「…………?」」

「どうした炎獣イフリート?」


 魔物どもが過ぎ去ったあと、炎獣イフリートは訝しげに首を傾げていた。
 何か気になることでもあるのだろうか?
 
 
「「白竜ホワイトガコチラニ気付イテイタ」」

「「「え!?」」」


 なっ、なんだと!?
 あのデカいドラゴンに気づかれてた!?


「「正確ニハ、マミヤレイトト蒼ノ宝石ニ視線ヲ送ッテイタ。
 汝ラハ気付カナカッタノカ?」」

「あ? 視線!? お前どんだけ視力良いんだ…。
 俺は全然分からんかったよ…。 ルカは?」

「私も同じだ。
 というより、いつものクセでエネルギー構成を観察して脆弱性を探していたからな…」


 え、なに…?
 アイツ俺らに気づいた上で素通りしてったって事だよね?
 もしかしてアウトオブ眼中ってこと?


「なっ、なによそれ!?
 つまりレイトとルカを無視シカトしたってこと!?
 きー! 生意気ねあのドラゴン!」

「怒るところがおかしくないですかフレデリカさん!?
 単純に驚異と見なかっただけでは…?」

「俺はその方がいい。何にせよ助かったぜ…」

「ああ、そうだな。
 あのクラスを相手に戦闘を行なうには、作戦立てなければ少々危険だからな」


 なんで戦闘をする前提で答えるんだよ。
 ヤダよ! ドラゴンと闘うなんて!


「「…少々不気味デハアルガ、今ハ先ヲ…ム!?」」


 腰を上げた炎獣イフリートが再び何かに気付く。


「おい…? 今度は何だ?
 また魔物の群れが来たのか?」

「「奴の魔力マナガ消エタ…?」」

「は?」


 なに言ってんだ?
 あんなデカいドラゴンだし、こっからでもまだケツが見え…


「あれ!?
 白竜ホワイト・ドラゴンが居なくなっちゃってますよ!?」

「あっ! いつの間に!?
 ねぇルカ! あなたなら分かるでしょ!?」

「待て、どういうことだ!?
 生命反応も消えたぞ!?
 他の魔物どもは感じるが奴だけ消えた!」

「ウソだろ!?
 まさか転移テレポートでもしたっての!?」


 大慌てでけもの道へ飛び出す俺たち。
 すると同時に、俺たちの向かい側に隠れていた連中が声を張り上げた。


「レイト君! 上ニャ!!」

「逃げろ黒毛ェ!!」

「え?」


 次の瞬間、目の前が〝真っ白〟に映った。
 
ドオオオオオオン!!!!

「ぐわあっ!?」

「零人! 大丈夫か!?」


 くそ、いきなり吹っ飛ばされた!
 ルカに身体を支えてもらいながらその原因を確認する。

 目の前に白い爆煙と共に現れたのは、先ほど通り過ぎたばっかの真っ白い巨竜…!
 ち、近くだともっとでけぇ…。
 竜は二本足の仁王立ちになり俺を見下ろした。
 そして、太い喉元を唸らせ始める。


「ゴルルルルルルルルル…」

「『白竜ホワイト・ドラゴン』!
 なっ、なんでこいつ戻って来たんだ!?」

「早く構えろ零人! 合体するぞ!」

「わ、分かっ…」

キィィィン…!

 いつものようにルカと心を合わせようとした時だった。
 白竜ホワイト・ドラゴンの胸元に強烈なエネルギーが収束していく。
 げっ、あの魔法はシルヴィアの!?


「あれは『輝光線ルミナス・レイ』です!
 早く二人とも逃げてっ!!!」

「「チッ!」」

 ボッ!!!

ブン! ブン!

 シルヴィアの叫ぶような警告に従い、俺とルカは同時に転移テレポートを繰り出す。
 放たれた光線は目標を見失い地面に被弾する。

 …? あれ、あんま威力強くないような?
 シルヴィアの方が強いんじゃ…?


「貴様…、よくも宝石スフィアと契約者の交わりを邪魔してくれたな。
 来い! 私が相手をしてやる!」

「フシュルルルル…」


 俺はほんの数メートル横に移動したが、ルカは攻撃を引きつけるためか、ドラゴンの目の前へ転移テレポートしていた!
 まさか、俺らの体勢を立て直す時間を稼ぐために…?
 くそっ! しょうがねぇな!!


「みんな! 動ける奴は早く得物を構えろ!
 シルヴィア! おっさん達を呼ぶんだ!」

「わ、分かりました!」

「よっしゃあ! 久しぶりの大物だぜ!」

「で、でもこんなに大きなドラゴンに勝てるかニャ?」

「ご安心を。少々的が大きいだけのこと。
 霊体にさえ攻撃が当たれば…」

「私たちで引き付けるわ!
 いつも通りにやればきっと勝てるはずよ!」

「よし、俺はシルヴィア嬢を守る!
 みんなくれぐれも無理するなよ!」

「「…………」」


 それぞれの持ち場を即興で決め、気合いを入れ直した時だった。
 再びドラゴンからエネルギーが…いや!? 
 俺の周りから感じるぞ!?


「ぬっ!? な、何だこれ動けねぇ!」

「レイト!? その魔力マナって…!?」


 イザークが駆け寄ってきた。
 頭のてっぺんから足先まで、白く光り輝くエネルギーに覆われると、まったく身動きが取れなくなってしまった!
 どうなってる!?
 なぜ俺の身体にやつの魔力マナが!?


「なっ、何だこれは!?」

「ルカ!? どうしたの!?」


 上からルカの声が轟いた。
 彼女も同じように、身体中にドラゴンのエネルギーに包まれて動けなくなっていた!
 この攻撃は!?


「「『結界エリア』…?」」

「えっ!?」


 妙に落ち着いた様子の炎獣イフリートがボソリと呟く。
 なっ、これが結界エリアだと!?
 あれはドーム状に展開する究極魔法じゃ…
 

「…っ!? レイト! イザーク! 逃げて!!」

「はっ!?」


 転移テレポートで逃れられるか試そうと思った矢先、突然視界が真っ暗になった。
 同時に強い圧力を全身に感じる…。
 まっ、まさか!?


「ルカさん!?」

「レイト! ルカ!」

 「シュバルツァー様! 早く援護を!」

 「クソッタレがァ! 離しやがれ!」

 ドォン! ゴッ!! ドドドド!!!

「みなさん攻撃をしてはダメです!
 ドラゴンの身体に『輝光幕ルミナス・ヴェール』が展開されています!
 カウンターの攻撃レイに注意してください!」

「チィッ! 避けろ!」

「くっ!? どうしろってのよこんなの!」

「ニャアアア!?
 あたしの尻尾が焦げたニャア!!」


 まったく何も見えないなか聴覚のみで状況を探ると、ようやく俺の今の状態を理解できた。
 んだ…! 白竜ホワイト・ドラゴンの巨大な手で!
 おそらくルカも…!

 そうなると結界エリアがなかったとしても転移テレポートできない!
 密着されてちゃあ、このデカブツも転移テレポートの対象になっちまう!
 重量オーバーだぜ!


「オオオン…!」

バサッ…!!! バサッ、バサッ、バサッ!!

「まずい! あの野郎が逃げるぞ!」

「くっ!! 二人を離しなさい!」

「いけません! フレデリカさん!
 攻撃を行なっては!」

「レイト様! ルカ様!」


 な、何か羽ばたき音が聞こえてきたんですけど…!?
 …まさか、こいつ空に飛び上がって…!?
 おいおいおいどこに行く気だ!?


「『幻霊跳躍ファントム・ステップ』!」

「あっイザーク!? 何してるのよあんた!?」

「ドノヴァンの名にかけて、お二人は僕が救ってみせます!
 エリザベス! みんなを頼んだよ!」

「イザーク…! 待っていて。
 私たちもすぐに助けに向かいます…!」

「ゴルルルル…、ウオオオオン…」


 何が何だかよく分からないけど、どうやら俺とルカ、ついでにイザークも白竜ホワイト・ドラゴンに誘拐されてしまったらしい。

 ここまでドラゴンに関するアクシデントを起こせるのは、きっとこの世界で俺だけだ。
 …今度、お祓いしに行こう。
 





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