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11:弱い体※

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「んんんっ!」

王の指がアヒムの舌を掴む。

口を閉じれば王の指を傷つけてしまいかねず、されるがままになっていた。

歯列をなぞり、口蓋を撫でて、舌をおす。

「んんっ、んぅっ」

涎があふれて滴り落ちる。

まるでキスをしてるような感覚に脳が麻痺していく。

「いい顔をしている」

王は満足そうな顔をして、ジュッと音を立ててアヒムの口を吸った。

舌を絡めて卑猥な水音をたてながら、アヒムの口内を弄ぶ。

昨晩の体に与えられた快楽の刺激をよびおこされて惚けた顔をした。

「本当に資質がある」

王はアヒムのズボンの膨らみを強く揉んだ。

「あ゛ぁーーッ!」

その刺激と痛みで顔を歪ませた。

アヒムの悲鳴に王は欲情した獣のような顔をした。

ああ、また抱かれるのだと絶望を感じ諦めを覚えた。

この責苦はいつまで続くのだろう。はやく王が飽きてくれないだろうか。

「脱がされるか、自ら脱ぐかえらべ」

「……脱ぎます」

どちらでも裸になることが避けられないなら、せめて自尊心は失いたくない。自分でボタンをはずして、ズボンやブラウスを脱ぐ。

作業するのに不向きなベストやコートは着ていないのでそう時間はかからない。

下着まではずすと、微かに頭を持ち上げているアヒムの秘部がさらされる。

生理現象だと自分に言い聞かせる。決して自分の体は淫猥なものではない。

「こっちへこい」

王はアヒムを向かい合うように膝の上に座らせた。

しばらく背や腰などその質感を楽しむように撫でまわした。その擽ったい感覚に体を小刻みにふるわせながら堪えた。そして何度も角度を変えながら深く口付けをされる。

荒くなる息づかいと体を撫でまわされることによってアヒムの体は意思とは関係なく感じ始めた。

「んっあ」

キスに満足した王は、今度はアヒムの胸の飾りを舐め始めた。

乳頭を舌で転がすように弄ばれたり押し潰されたり、軽く噛まれたりした。もう片方の飾りは指でこねくりまわすようにいじめられる。その度にアヒムは敏感に反応してしまう。

「一度の行為でこれほどまで敏感になるとは」

王の口がはなれたアヒムの胸は唾液で光っていた。その淫靡さは形容しがたいもので、絶句する。

「昨夜の名残かまだここは柔らかい」

王の指がアヒムの双丘の割れ目に入り込む。喉がヒュッとなる。昨夜のあの快楽の地獄がまた今夜も来るのだと縋るように王のガウンを掴む。

無慈悲にも王はガウンを脱いでネグリジェまでも脱ぐ。そしてアヒムを仰向けにベッドに寝かせた。

「えっ」

王の整った体躯をみて絶句した。

昨晩は後ろ向きでみることもなかったが、筋肉のついた美しい身体に凶器のようなものがついていた。

「こんなの入んないっ」

赤黒く血管の浮いた屹立したそれは凶悪な見た目をしており、アヒムのそれとは同じものだとは思えなかった。

「何をいっている。昨夜はこの孔で嬉しそうに咥えていたではないか。その名残がまだ中に残っている」

アヒムの脚を開いてくちゅりと音をたてながら中を指でいじる。そしてある程度ならしたら、その凶器を見せつけながらわけ入っていく。

「あぁっ、…むり、ですっ、大きすぎっ、ああんっ」

視覚的情報によってアヒムは混乱した。 決していれることはできないと思っていた大きなものが自分の中に沈んでいく。

「残念だが、今宵は時間がなくてな。朝までは無理だ」

それを聞いて少し安心した。だが、そんなほっとした気持ちを打ち消すようにバチュンと一気に王の凶器が奥まで入った。

「あぁぁぁあー! くる、しぃ、いぃ、あぅっ」

向かいあわせにまるで折り畳むようになる体勢は初めてだ。抜き差しされるものが見えて苦しい。

目を閉じ耐えたいのに、体は激しく揺さぶられ快楽に誘発されて耐えられない。

「あっ、あっ、ああっ、だめっ、いや、ああん、んんっ」

「嫌ではないだろう。こんなに善がっておいて」

腹につくほどたちあがったアヒムを王は指ではじいた。

「ひゃぅぅ」

チョロりと白濁の液体が漏れでた。

「嫌ではなく、よいと言え。ダメではなく、もっととねだれ。そうすれば達するように促してやろう」

王はアヒムの中を犯しながら言った。

まだ中の刺激だけで達することができないアヒムは、そのもどかしさに苦悶するだけで解放されなかった。だからこの苦しさから解放されるためには自分から淫らな欲求を口に出さなければいけなかった。

「やっ、ああっ、ううっ」

「腰をふって体は素直にもとめているぞ。口に出して乞え」

「ふっ、んんんっ、ああぁ」

激しくなる動きに、アヒムの弱いところを的確に突く。

「ああっ、おねが、い……します。さわっ、てぇ、ああぁ」

アヒムの願いに満足したのか王は手を伸ばして反りたったものをしごく。

「ああっ! イクっ、イクぅぅっ、あああーっ」

盛大に放出した白濁はアヒムの腹を汚した。

アヒムが達してもこの行為が終わるわけではなく、王が満足するまで続くのだ。

朦朧とした意識のなかで、言われるがまま卑猥な言葉を口にして王を咥え楽しませる。

時間がないと言っておきながらも王はアヒムを抱き潰した。


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