悪女の騎士

土岐ゆうば(金湯叶)

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序:ある男の嘆き

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神よ!

どうして彼女にこのような試練を与えるのです!

憐れな少女一人もすくえないものがどうして神などと名乗るのです!

彼女は神よりも多くの人を救った。

醜い孤児を拾い上げ、国一番の騎士にした。

それなのにそんな彼女をどうして、どうして救わないのですか!!

彼女を救わずに誰を救うというのです! あの醜い人間たちには罰をくださずにただ傍観しているだけですか!?


彼女が幸せになるまで


世界が彼女を愛するまで


なんどでも繰り返してやる。


一人の騎士の嘆きと願いがすべてのはじまり。

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