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88話 最終話
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賢者の石は世界の理を変える力を持つ。
龍皇帝キリュウさんが賢者の石の力を使い、何かをしようとしているのはわかった。けど何をしようとしているんだ・・・
このままでは世界が闇で覆われる滅亡の未来しか見えないのになんで・・・
・・・ボクが太陽の左眼の力に目覚めたのは闇の世界で目覚めた。その世界には冥界の王、アポピスがいた。死の黄金リンゴと対をなす平和のリンゴ、アポピスを守る龍人。
もしかして龍皇帝キリュウさんはアポピスを守る龍人に会いたいのか・・・
世界を守る龍人がその闇の世界に行くには死の黄金リンゴの力が必要。だけどそのためには世界を滅亡させる必要がある。
龍皇帝キリュウさんも矛盾した世界に苦しんでいたんだね。
ならばボクが龍希眼を使い、希望ある未来に変える。
ボクは1度目を閉じて静まりかえる。
「死ぬ覚悟は決まったようだね」
勇者マイヤが話すと同時にボクは両眼を見開いた。
過去を見る太陽の左眼。未来を見る月の右眼。その両方の力を同時に使い、みんなに一瞬先の過去と一瞬先の未来の景色を見せる。
一瞬先の景色だから誰も眼の力で過去と未来を見せられている事に気付く事は出来ない。
勇者マイヤが賢者の石を取り出し、石の力を発動させようとしたところでボクは勇者マイヤから賢者の石を奪い取り、勇者マイヤを気絶させた。
「何が起きているんだ」
一瞬の事で事態を把握出来ていなかった勇者ケンタローも一瞬の隙に気絶させた。
そしてボクは賢者の石を持って、龍皇帝キリュウさんのところに行った。
「これがあなたの望む賢者の石です。世界を滅亡させなくても賢者の石の理を変える力があれば、龍皇帝のキリュウさんならば闇の世界には行けるはずです。なぜ世界を滅亡させようとするのですか?」
「この世界はドラゴンが大きな力で守っています。利己的な人間はその強大な力を欲して、やがて世界を滅ぼします。ドラゴンと人との架け橋である龍人が利己的な思いで強大な力を使えば、人間はそれを真似してすぐに世界は滅亡します」
「ボクがそんな事はさせない」
「そんな考えを持つのはあなただけですよ。ほかの人達は違います」
「たしかにそうかもしれない。だからボクはこの世界を救うために滅亡させて、新たな世界を作り上げようと思っています」
「その新たな世界でも人間は利己的になり、世界を滅ぼすのではないのでしょうか?」
「それは大丈夫ですよ。全員龍希眼を持つ人間にしようと思っていますから。利己的に龍やドラゴンを見ようとすればするほど龍やドラゴンは見えない世界になり、世界を守るために行動すればするほど強大な龍の力を手に入れられる。そんな世界を作り上げようと思っています」
「そうですか・・・それなら今後ドラゴンが殺される事もなくなる・・・どちらにとっても良い世界になるかもしれないですね」
「だからこの世界の事はボクに任せてもらえないでしょうか?」
「わかりました」
ボクは賢者の石を使い、龍皇帝キリュウさんを闇の世界に送り届けた。
「賢者の石の力で1度全てを破壊して、再生させる。ドラゴンや龍は目には見えない世界に作り変える。龍は目を閉じると見える存在。だけどきちんとこの世界を守る存在に・・・」
ボクは賢者の石の力を使い、世界を滅ぼした。
★★★★★★★★
新たな世界では誰もが運命を切り開く力を持っている。
その力に気付く者には龍の力が宿り、新たな世界を作りあげる事が出来る。
目を閉じれば、すぐそこに龍の姿が見えますよ。
小説を書いて、新たな世界を作りあげる事が自分の中にいる龍の姿を見る方法なのかもしれないですね。
~ 完 ~
龍皇帝キリュウさんが賢者の石の力を使い、何かをしようとしているのはわかった。けど何をしようとしているんだ・・・
このままでは世界が闇で覆われる滅亡の未来しか見えないのになんで・・・
・・・ボクが太陽の左眼の力に目覚めたのは闇の世界で目覚めた。その世界には冥界の王、アポピスがいた。死の黄金リンゴと対をなす平和のリンゴ、アポピスを守る龍人。
もしかして龍皇帝キリュウさんはアポピスを守る龍人に会いたいのか・・・
世界を守る龍人がその闇の世界に行くには死の黄金リンゴの力が必要。だけどそのためには世界を滅亡させる必要がある。
龍皇帝キリュウさんも矛盾した世界に苦しんでいたんだね。
ならばボクが龍希眼を使い、希望ある未来に変える。
ボクは1度目を閉じて静まりかえる。
「死ぬ覚悟は決まったようだね」
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過去を見る太陽の左眼。未来を見る月の右眼。その両方の力を同時に使い、みんなに一瞬先の過去と一瞬先の未来の景色を見せる。
一瞬先の景色だから誰も眼の力で過去と未来を見せられている事に気付く事は出来ない。
勇者マイヤが賢者の石を取り出し、石の力を発動させようとしたところでボクは勇者マイヤから賢者の石を奪い取り、勇者マイヤを気絶させた。
「何が起きているんだ」
一瞬の事で事態を把握出来ていなかった勇者ケンタローも一瞬の隙に気絶させた。
そしてボクは賢者の石を持って、龍皇帝キリュウさんのところに行った。
「これがあなたの望む賢者の石です。世界を滅亡させなくても賢者の石の理を変える力があれば、龍皇帝のキリュウさんならば闇の世界には行けるはずです。なぜ世界を滅亡させようとするのですか?」
「この世界はドラゴンが大きな力で守っています。利己的な人間はその強大な力を欲して、やがて世界を滅ぼします。ドラゴンと人との架け橋である龍人が利己的な思いで強大な力を使えば、人間はそれを真似してすぐに世界は滅亡します」
「ボクがそんな事はさせない」
「そんな考えを持つのはあなただけですよ。ほかの人達は違います」
「たしかにそうかもしれない。だからボクはこの世界を救うために滅亡させて、新たな世界を作り上げようと思っています」
「その新たな世界でも人間は利己的になり、世界を滅ぼすのではないのでしょうか?」
「それは大丈夫ですよ。全員龍希眼を持つ人間にしようと思っていますから。利己的に龍やドラゴンを見ようとすればするほど龍やドラゴンは見えない世界になり、世界を守るために行動すればするほど強大な龍の力を手に入れられる。そんな世界を作り上げようと思っています」
「そうですか・・・それなら今後ドラゴンが殺される事もなくなる・・・どちらにとっても良い世界になるかもしれないですね」
「だからこの世界の事はボクに任せてもらえないでしょうか?」
「わかりました」
ボクは賢者の石を使い、龍皇帝キリュウさんを闇の世界に送り届けた。
「賢者の石の力で1度全てを破壊して、再生させる。ドラゴンや龍は目には見えない世界に作り変える。龍は目を閉じると見える存在。だけどきちんとこの世界を守る存在に・・・」
ボクは賢者の石の力を使い、世界を滅ぼした。
★★★★★★★★
新たな世界では誰もが運命を切り開く力を持っている。
その力に気付く者には龍の力が宿り、新たな世界を作りあげる事が出来る。
目を閉じれば、すぐそこに龍の姿が見えますよ。
小説を書いて、新たな世界を作りあげる事が自分の中にいる龍の姿を見る方法なのかもしれないですね。
~ 完 ~
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