上 下
13 / 23

13話

しおりを挟む
ギルドを出たボク達はカジノに向かい始める。

「カジノへの行き方ですが、まずは天使の羽を使ってスナハラの街に行きます。その街のハズレに建物があり、そこがカジノになっているみたいです」

「わかりました。じゃあ早速行ってみましょう」

ボク達は天使の羽を使い、スナハラの街に到着。

スナハラの街は砂漠地帯の中にある街。街のハズレにギラギラに光る大きなピラミッド型の建物があり、そこに多くの人が集まっているのが見える。

チカクの街の周りには鉱山が多くあるので山に囲まれた街だったが、スナハラの街の周りには砂漠が広がるばかりで他に何もない。

「あそこのピラミッド型の建物がカジノみたいですね」

「そうみたいですね。なんだか派手な格好した人もいれば、ボロボロになってやつれてうなだれている人もいますね」

「とりあえずそういうのは気にせずにカジノに行ってみましょう」

スナハラの街の入り口から見ても大きい建物だと思っていたが、実際近くまでピラミッド型の建物に来るとその大きさに圧倒されるくらい迫力があるカジノ。

カジノの入り口に来ると警備員が立っていた。

「いらっしゃいませ。初めての方は年齢確認が必要な施設となっております。スマホをこちらにセットしてください」

ボク達は言われるがままに警備員さんが手に持っていた機械にスマホをセット。

「年齢確認出来ました。カジノは適度に楽しむ遊びです。のめり込みに注意して下さい」

「はい」

のめり込んで借金して破滅していく人がいるのがギャンブル。

ボクはそうならないように注意しよう。

カジノの中に入って、すぐに目に入ったのは受付の人。

「いらっしゃいませ、当施設は初めてでいらっしゃいますね。注意事項がございますので施設の説明をさせてもらいます」

「はい」

「一階にはパチンコとパチスロの機械がおいてあります。二階はルーレットやポーカーなどが出来るようになっておりますが、こちらはVIP専門となっております。VIPは10億リン以上の取引がある方が対象となっております。またVIP限定の景品もご用意しております」

VIP専門のギャンブルもあってVIP限定の景品もあるんだな。

「はい」

「景品交換はこちらの受付でも行う事も出来ますし、一階にあるパチンコ、パチスロの各機械のところでもスマホ操作で景品交換が出来るようになっております」

「はい」

「他にも注意事項はございますが、各機械でも見る事が出来ますので各自でご確認ください。説明は以上になります」

「ありがとうございました。早速景品交換したいのですがよろしいでしょうか?」

「はい、大丈夫です。お持ちのスマホをこちらにセットしてください」

スマホを取り出し、目の前に出された機械にセットすると景品一覧がズラッと表示される。

「私も景品交換したいのでよろしいですか」

「チヅルさんも何か交換したいモノあったんですか?」

「はい。生産の熟練度を上げれる装備品があるんですよ。10億リンするモノだったので遠い存在だと思っていましたが、ハヤトさんのおかげで手に入れる事が出来そうです」

このゲームではスキルレベルの他に熟練度というモノがある。

生産職の人であればスキルレベルはアイテムを作成出来るかどうかだけのモノで、そのアイテムの作成成功率に影響するのは熟練度の方である。

ショートソードであれば作成可能スキルレベルは1で作成指数は100となっている。

作成指数×熟練度でアイテム作成成功率が決まる。

ロングソードは作成可能スキルレベル5で作成指数は50。なので熟練度が2あると確実に作れる。

例えばボクが鍛冶スキルレベルを200に上げて強い武器を作ろうとしても、熟練度が1しかないので強い武器はほぼ作成出来ない。

生産職の人は数をこなして、地道に熟練度を上げるのだが、これが大変なのだ。

アイテムには品質というモノもあるのだが、品質がどうやって決まるのかはまだわかっていない。そのため検証している人もいるみたい。

「10億リンなら生産者の手袋っていうのが熟練度上げるやつなんだね」

今は天使の翼を交換するからお金足りなくなるけど、またダイヤモンドタートル倒してお金稼いだら、フクロウくんのためにゲットしておくか。

「ボクは天使の翼を交換します」

スマホをポチポチして1兆リンと天使の翼を交換。

チヅルさんもスマホをポチポチして生産者の手袋をゲットしたみたいだ。

「ハヤト様、チヅル様、10億リンの取引があったためVIPルームに行く事が出来るようになりました。またハヤト様は1兆リンの取引があったので超VIP限定のアイテムも交換可能となりました」

「「超VIP!!」」

「超VIP限定アイテムって何ですかね」

チヅルさんはワクワクしながらボクが確認するのを待っている。

「・・・最低でも100兆リンからですけど、チヅルさんも見てみます?」

「あっ、いえ、結構です」

有能なアイテムもあるのだが金額が高すぎる。

1000兆リンで交換可能なエクスペリエンストランプ(クラブ)お試し品。というモノがある。

だが1000兆リンというのはダイヤモンドタートルを何度も倒してお金を稼いでも、遥か遠い存在だ。

そういえばダイヤモンド(巨大)をゲットしてテンションが上がりすぎていたために、忘れていたが2級ダイヤの称号をゲットしていたんだ。

ボクはスマホを操作して2級ダイヤの称号の詳細を確認。

2級ダイヤの称号・ウルトラレアがドロップするようになる。

3級ダイヤへの昇級条件・エクスペリエンストランプ(クラブ)お試し品を手に入れる。

「あっ、これならいけるかも」

「ハヤトさん、どうかしましたか?」

「あ、いえなんでもないです」

これからチヅルさんも生産の方でいろいろと忙しくなるだろう。これ以上はボクの検証に付き合う必要はない。

「天使の翼を手に入れた事ですし、ボクはこれからプラチナメタルスライム倒してきて経験値稼いできますね」

「お願いします。じゃあ私はチカクの街のギルドに戻って待っていますね」

「わかりました」

ボクはカジノを出て、天使の翼を使いプラチナ山の頂上付近に移動した。









しおりを挟む
感想 2

あなたにおすすめの小説

インフィニティ・オンライン~ネタ職「商人」を選んだもふもふワンコは金の力(銭投げ)で無双する~

黄舞
SF
 無数にあるゲームの中でもβ版の完成度、自由度の高さから瞬く間に話題を総ナメにした「インフィニティ・オンライン」。  貧乏学生だった商山人志はゲームの中だけでも大金持ちになることを夢みてネタ職「商人」を選んでしまう。  攻撃スキルはゲーム内通貨を投げつける「銭投げ」だけ。  他の戦闘職のように強力なスキルや生産職のように戦闘に役立つアイテムや武具を作るスキルも無い。  見た目はせっかくゲームだからと選んだもふもふワンコの獣人姿。  これもモンスターと間違えられやすいため、PK回避で選ぶやつは少ない!  そんな中、人志は半ばやけくそ気味にこう言い放った。 「くそっ! 完全に騙された!! もういっその事お前らがバカにした『商人』で天下取ってやんよ!! 金の力を思い知れ!!」 一度完結させて頂きましたが、勝手ながら2章を始めさせていただきました 毎日更新は難しく、最長一週間に一回の更新頻度になると思います また、1章でも試みた、読者参加型の物語としたいと思っています 具体的にはあとがき等で都度告知を行いますので奮ってご参加いただけたらと思います イベントの有無によらず、ゲーム内(物語内)のシステムなどにご指摘を頂けましたら、運営チームの判断により緊急メンテナンスを実施させていただくことも考えています 皆様が楽しんで頂けるゲーム作りに邁進していきますので、変わらぬご愛顧をよろしくお願いしますm(*_ _)m 吉日 運営チーム 大変申し訳ありませんが、諸事情により、キリが一応いいということでここで再度完結にさせていただきます。

VRゲームでも身体は動かしたくない。

姫野 佑
SF
多種多様な武器やスキル、様々な【称号】が存在するが職業という概念が存在しない<Imperial Of Egg>。 古き良きPCゲームとして稼働していた<Imperial Of Egg>もいよいよ完全没入型VRMMO化されることになった。 身体をなるべく動かしたくないと考えている岡田智恵理は<Imperial Of Egg>がVRゲームになるという発表を聞いて気落ちしていた。 しかしゲーム内の親友との会話で落ち着きを取り戻し、<Imperial Of Egg>にログインする。 当作品は小説家になろう様で連載しております。 章が完結次第、一日一話投稿致します。

Free Emblem On-line

ユキさん
ファンタジー
今の世の中、ゲームと言えばVRゲームが主流であり人々は数多のVRゲームに魅了されていく。そんなVRゲームの中で待望されていたタイトルがβテストを経て、ついに発売されたのだった。 VRMMO『Free Emblem Online』 通称『F.E.O』 自由過ぎることが売りのこのゲームを、「あんちゃんも気に入ると思うよ~。だから…ね? 一緒にやろうぜぃ♪」とのことで、βテスターの妹より一式を渡される。妹より渡された『F.E.O』、仕事もあるが…、「折角だし、やってみるとしようか。」圧倒的な世界に驚きながらも、MMO初心者である男が自由気ままに『F.E.O』を楽しむ。 ソロでユニークモンスターを討伐、武器防具やアイテムも他の追随を許さない、それでいてPCよりもNPCと仲が良い変わり者。 そんな強面悪党顔の初心者が冒険や生産においてその名を轟かし、本人の知らぬ間に世界を引っ張る存在となっていく。 なろうにも投稿してあります。だいぶ前の未完ですがね。

【完結】デスペナのないVRMMOで一度も死ななかった生産職のボクは最強になりました。

鳥山正人
ファンタジー
デスペナのないフルダイブ型VRMMOゲームで一度も死ななかったボク、三上ハヤトがノーデスボーナスを授かり最強になる物語。 鍛冶スキルや錬金スキルを使っていく、まったり系生産職のお話です。 まったり更新でやっていきたいと思っていますので、よろしくお願いします。 「DADAN WEB小説コンテスト」1次選考通過しました。

【完結】VRMMOでチュートリアルを2回やった生産職のボクは最強になりました

鳥山正人
ファンタジー
フルダイブ型VRMMOゲームの『スペードのクイーン』のオープンベータ版が終わり、正式リリースされる事になったので早速やってみたら、いきなりのサーバーダウン。 だけどボクだけ知らずにそのままチュートリアルをやっていた。 チュートリアルが終わってさぁ冒険の始まり。と思ったらもう一度チュートリアルから開始。 2度目のチュートリアルでも同じようにクリアしたら隠し要素を発見。 そこから怒涛の快進撃で最強になりました。 鍛冶、錬金で主人公がまったり最強になるお話です。 ※この作品は「DADAN WEB小説コンテスト」1次選考通過した【第1章完結】デスペナのないVRMMOで〜をブラッシュアップして、続きの物語を描いた作品です。 その事を理解していただきお読みいただければ幸いです。

沢山寝たい少女のVRMMORPG〜武器と防具は枕とパジャマ?!〜

雪雪ノ雪
ファンタジー
世界初のフルダイブ型のVRゲーム『Second World Online』通称SWO。 剣と魔法の世界で冒険をするVRMMORPGだ。 このゲームの1番の特徴は『ゲーム内での3時間は現実世界の1時間である』というもの。 これを知った少女、明日香 睡月(あすか すいげつ)は 「このゲームをやれば沢山寝れる!!」 と言いこのゲームを始める。 ゲームを始めてすぐ、ある問題点に気づく。 「お金がないと、宿に泊まれない!!ベットで寝れない!!....敷布団でもいいけど」 何とかお金を稼ぐ方法を考えた明日香がとった行動は 「そうだ!!寝ながら戦えばお金も経験値も入って一石三鳥!!」 武器は枕で防具はパジャマ!!少女のVRMMORPGの旅が今始まる!! ..........寝ながら。

VRMMO~鍛治師で最強になってみた!?

ナイム
ファンタジー
ある日、友人から進められ最新フルダイブゲーム『アンリミテッド・ワールド』を始めた進藤 渚 そんな彼が友人たちや、ゲーム内で知り合った人たちと協力しながら自由気ままに過ごしていると…気がつくと最強と呼ばれるうちの一人になっていた!?

【書籍化決定】俗世から離れてのんびり暮らしていたおっさんなのに、俺が書の守護者って何かの間違いじゃないですか?

歩く魚
ファンタジー
幼い頃に迫害され、一人孤独に山で暮らすようになったジオ・プライム。 それから数十年が経ち、気づけば38歳。 のんびりとした生活はこの上ない幸せで満たされていた。 しかしーー 「も、もう一度聞いて良いですか? ジオ・プライムさん、あなたはこの死の山に二十五年間も住んでいるんですか?」 突然の来訪者によると、この山は人間が住める山ではなく、彼は世間では「書の守護者」と呼ばれ都市伝説のような存在になっていた。 これは、自分のことを弱いと勘違いしているダジャレ好きのおっさんが、人々を導き、温かさを思い出す物語。 ※書籍化のため更新をストップします。

処理中です...