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37話

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メリーさんに新しい武器を作る。

だけど気をつけないといけない部分もある。

それはブラックドラゴンのリーダー、黒崎リュウイチさんに渡した武器のデスオブシディアンソードより強い武器はダメだという事。

今ある素材で同じ武器を作って渡す事は出来るが、それだとリーダーと同じ武器を持ってしまう。

最大手のクランリーダーはやっぱり1番強い武器を持ってるのが格好いいよね。

メリーさんの武器は何がいいかな。素材を取りに行くにしても時間もない。

今ある素材で使えそうなのは、死の虹と溶岩真珠。

この素材で作れるのは死の火の木の棒。

これだと魔法使い用の武器になってしまう。

これにアダマンタイトを使えば、アダマンボーファイヤーソードが出来るがデスオブシディアンソードと同等の武器になってしまうから却下だ。

どうしよう。

何かいい案がないかな。

あっ!今なら神の錬金鍋があるから、そこそこの武器に錬金で付加効果を付けるのがちょうどいいかもしれない。

そうと決まれば手順の確認だ。

まずは死の虹とアダマンタイトでアダマンデスソードを作る。

そこに溶岩真珠を使って火の属性を付ける。

錬金はほぼやった事ないから練習としてもいい経験になる。

「よし、これでいこう」

「一点集中スキル・オン」
「鋳造作業・開始」

アダマンタイトのインゴットが完成。

「鋳造作業・終了」
「一点集中スキル・オフ」

アダマンタイトインゴット、100%の神品質。

「よし、順調にいってるな。次は死の虹を軸にしてアダマンタイトと合わせる」

「一点集中スキル・オン」
「成形作業・開始」

死の虹を軸にしてアダマンタイトインゴットを溶かした金属を型に流し込む。

「よし、完成だ」
「成形作業・終了」
「一点集中スキル・オフ」

品質は・・・

アダマンデスソード、90%の最高品質。

「ここまでは予定通りだ」

だけど、次からが未知の世界。

錬金術による能力付加は素材の品質によって大きく効果が変わる。

そして錬金術による能力付加は丁寧な仕事が求められる。

溶岩真珠をミスリルのハンマーで粉末よりさらに細かい微粉状態まで砕く必要があるからだ。

粉末の状態で魔力水と合わせると状態異常を回復出来るポーションが出来上がる。

サンダーラムの感電の状態異常はこのポーションでは回復できないから、今回は作らない。

溶岩真珠を微粉状態までしたら魔力水と合わせる。その液体とアダマンデスソードをしばらく浸けておくと錬金術による能力付加が出来る。

「よし、錬金の手順は確認出来たから作業を始めるか」

「一点集中スキル・オン」
「錬金作業・開始」

カンッ、カンッ、カンッ

ミスリルのハンマーを持ち、溶岩真珠を砕いていく。

カンッ、カンッ、カンッ

~~~
「このくらいだとどうなってるかな」

溶岩真珠の粉末、95%の最高品質。

「このくらいだとまだ粉末なんだな。思ってたより時間のかかる作業だ」

再びミスリルのハンマーを持って叩き始める。

~~~
ゴリゴリ、ゴリゴリ、ゴリゴリ

粉末より細かくなると叩くというよりはすり潰す感じになる。

「そろそろいいかな」

溶岩真珠の微粉末、95%の最高品質。

「よし、準備は出来たな。あとは魔力水と合わせた液体をアダマンデスソードに浸けておけば完成だ」

錬金鍋に入っている魔力水をボールに移し溶岩真珠の微粉末を入れてよくかき混ぜる。

その液体を剣の型に入れて、そこにアダマンデスソードを入れて1時間ほど浸けておく。

「錬金作業・終了」
「一点集中スキル・オフ」

「長かったアダマンデスソードの錬金作業が終わったよ。さてとどんな能力が付いたかな」

アダマンデスソードの詳細確認。

近距離攻撃力3000
MP+2000
最高品質、攻撃力アップ1.5倍

錬金効果
火属性攻撃1000
限界突破30%

「まさか・・・限界突破の能力が付くなんて思ってなかったよ。これはこれで結構ヤバい武器を作ってしまったのかもしれない」

このゲームのスキルや魔法は100%の割合から威力や範囲を設定する。

今回の錬金による限界突破の付与は130%になるという事。

「まあ黒崎リュウイチさんだって自分のところのクランで錬金付加はやってると思うからそこまで心配しなくてもいいよね」

明日の準備は出来た。明日も忙しい日になりそうだな。











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