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第3章 時は金なり
54話 第3章終わり
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シャドータイガーのクランハウスの応接室に到着したボク。
「遅くなってすみません」
そう言いながらドアを開けると中にいたのは4人。シャドータイガーのカゲトラさんとカリナさん。ホワイトタートルの亀白ナルミさんと亀白シロウさんの4人。
「えっ、あっ、遅くなってすみません」
もう一度謝ってしまうボク。
「まぁいいから、とりあえず座ってくれ」
カゲトラさんに促されて座るボク。そんなボクを睨みつけるナルミさん。
「これで全員揃ったね。ハヤトくん、悪いんだけど、第3章のキーアイテムをナルミに譲る事は出来るかね」
えっ、ナルミさんに渡すの?
「べ、別に大丈夫です」
ボクは第3章のキーアイテムでもあるゴールドアイズホワイトキャットの目を3個アイテム袋から取り出した。
「これ、どうぞ。カゲトラさんの分とカリナさんの分もあります」
「えっ、なんで3個も持ってるの?」
みんな驚いている表情。特にナルミさんは。
「これを作っていたので遅くなりました。すみません」
「なんか段取りの良さがリュウイチみたい」
「もしかしたら自分達のクランでも何かに使うかもって思って多めに作っていただけです」
「そ、そうなんだね」
「さぁ、気を取り直していこう」
場を仕切り始めるカゲトラさん。
「あっ、ちょっといいかな?これからカゲトラさんと姉ちゃんで話し合いするよね。それなら僕とハヤトくんはこの場に必要ないよね。僕、ハヤトくんと話してみたいんだけど、いいかな?」
カゲトラさんとナルミさんが少し見つめ合う。
「私は別に構わないわ」
「俺も別に構わない。隣の応接室を使ってくれ」
「わかりました。じゃあハヤトくん、ちょっといいかな」
「あっ、はい」
ボクとシロウさんは隣の応接室に移動。
「急に話したいって言って悪かったね。早速で悪いんだけど、ハヤトくんは金眼の現場猫の育成の成形作業は何て指示したの?なんかさ、僕の作業指示だと無限ループみたいな感じなんだよね」
「そ、それはですね…」
「あっ、ちょっと待って。こんな大事な情報をタダで聞こうとは思っていないよ。先にボクから情報を出すよ。ボクはまだ金眼の現場猫の育成終わってないから、ハヤトくんの方が先に取り掛かる事になるしさ」
先に取り掛かるってもしかして第4章についての情報かな?
「第4章のキーアイテムはアルゴ座っていう星座を元にした船作りだよ。それを作るためにイースターバニーの宝玉っていうアイテムが必要なんだけど、そのアイテムの入手方法を教えるよ。って言ってもボクも昨日リュウイチさんから聞いたばかりで、まだ手に入れてないんだけどね」
もうボクは持ってるけど、今はちょっと黙っておこう。
「このアイテムを手に入れるにはちょっとしたクイズが必要みたいでね。女性の生理、月経と暦に関するクイズみたい。女性の月経周期は28日、28日で暦といえば何月っていうクイズ。でウサギの丘にある2本目の月桂樹のところで入手する事が出来るようなんだ」
やっぱりボクの時と入手方法が変わってるんだな。めちゃくちゃ簡単な問題になってるよ。っていうかよく考えてみると、今自分達が使っている暦はわかる人に向けたメッセージとして2月だけ28日にしてるのかもしれないな。
昔の暦はうるう月があったとも言われている。このうるう月も含めた28日周期の13ケ月が当たり前だったのだとしたら、暦で不思議に思っていた部分がしっくり来る。10月の和風月名、神無月。月が地球の周りを公転する周期は約28日。地球も太陽の周りを公転しているため、月が満月として見えるのは29.5日周期。
それを考慮すると28日周期の13ケ月だった場合、どこかの月は満月が見えない月が出てくる。
昔から太陽と月は神様とされてきた。もしかしたら28日周期の13ケ月の暦だった時代は満月が見えない月を神無月としたのかもしれないな。って話がちょっと脱線してしまったな。
「あっ、すいません。もうすでにそのアイテムは入手しています。というか船作りのための素材集めもほとんど終わっています」
「えっ、マジで……」
「あっ、成形作業の件ですが、作業指示は何もしなくて大丈夫ですよ」
「えっ、そうなの……このままだとなんか悪いから1つ借りって事でいいよね」
「あっ、そういうのは大丈夫ですよ。気にしないでください」
「僕達の間ではこういうのは貸し借りでやりとりしてるんだ。今日の事で言うなら姉ちゃんはカゲトラさんに貸しを作った感じ」
あっ、大手クランのやりとりってそういう感じなんだね。
「っていうか、ハヤトくんの感じだとリュウイチさんにも貸し作る感じになるかも」
えっ、ウソでしょ。
「ちょっと姉ちゃん達のところに戻ってもいいかな?」
「あっ、はい。大丈夫です」
ボク達は再びカゲトラさん達がいる応接室に移動。
「姉ちゃん、ちょっと大変な事になっちゃうかも」
「そんな慌てて、どうしたの?」
「実はハヤトくんが…」
「第4章のキーアイテムをもうすでに集めていた事に驚いたか?」
「カゲトラ、あんた知ってたの?」
「俺のところにハヤトくんが採取依頼したから当然知ってるよ。リュウイチは俺らの動きを見て何か気付いたんだろうけど、もう遅いっていうわけだ。まぁ今回はハヤトくんのおかげっていう事もあるから、おまけでリュウイチに貸しを1つ作れた感じかな」
なんかボクの知らないところでいろんな事が起きてるみたいだな。
「カゲトラ、あんたもやるようになったね」
「そうは言っても、まだ貸しは1だ。リュウイチに4つの貸しを作るのは果てしなく遠く感じるよ」
リュウイチさんに貸しを4つ作ったら一体どうなるんだろ?
「って話がそれてしまったな。今回の話をまとめると第3章のファーストクリアはナルミに譲るって事で。それでこれから金白虎のところに行くけど、別々に行くのも面倒くさいから一緒に行くから、ハヤトくんも一緒に付いてきてくれ」
「あっ、はい。わかりました」
「それが終わったら、第4章のキーアイテムの1つで、とも座の素材・彗星の尾、コメットテイルを採取するんだが、ハヤトくんはナルミと一緒に採取してくれ」
「えっ、あっ、はい。よろしくお願いします」
ナルミさんの方に顔を向けるとナルミさんはボクを睨みつけていた。
「よろしくね」
睨みつけながらの「よろしくね」は恐怖を感じてしまうからやめてほしいところだ。
「俺とカリナはその間にメリーさんと星天の天馬を倒す準備をするから、ハヤトくんはメリーさんに連絡を入れておいてくれ」
「えっ、はい、わかりました」
ボクはすぐにスマホを取り出してメリーさんに連絡。なんかこう見るとカゲトラさんも段取り組むの上手い人だな。
「って事で以上だ。亀ジロウは自分のやる事で手一杯だから、俺とカリナとナルミとハヤトくんの4人パーティーで金白虎のところに行くぞ」
「「「はい」」」
ボク達はシャドータイガーのクランハウスを出て、金白虎のいるエリアに到着。ちなみにシャドータイガーは西の王国にクランハウスを構えているから、徒歩で移動。
最強の遠距離クランのリーダーと2番手クランのリーダーとその幹部候補生。その3人の手にかかれば、ボスエリアの雑魚ですら一瞬で死んでいく。
あっという間に死獣、金白虎の前まで来た。
「じゃあ俺らは一旦パーティーから抜けるぞ」
カゲトラさんとカリナさんはパーティーから抜け、ボクとナルミさんで金白虎に挑む。と言ってもキーアイテムを持っているので金白虎に向けて矢を放つだけ。
ナルミさんが矢を放つと一瞬の暗転。ムービーが始まった。
見えてきた景色。それはナルミさんが金白虎に話かけられていてゴールドブルーアイズの目を渡されている姿。脇には一応ボクの姿も見える。
そのシーンが終わると今度はアテナ像の前。ナルミさんがアテナ像にゴールドブルーアイズを捧げると女神アテナが姿を現した。
「これで目の力を取り戻す事が出来た。だがまだ力が足りない。私にはアイギスの盾が必要だ」
ここでムービーが終わり、暗転。見えてきたのは金白虎のいるボスエリアの入り口。
[アイギスの盾は黄金の羊の羊毛から作られ、アイギスの盾を作るのには守りの死獣、黒蛇亀の玄武の力が必要です]
いよいよ第4章、死獣の力が始まったな。
「キミのおかげで第3章をファーストクリアする事が出来た。ありがとう。早速だが、コメットテイルの採取に行くとするか」
「はい、お願いします」
ボクと亀白ナルミさんは馬エリア、星天の天馬がいるエリアに移動した。
★★★★★★★★
私の小説をいつも読んでくださりありがとうございます。おかげ様で第3章終わりまで話を進める事ができました。
最新話をすぐに読んでくださる皆様に少しでも楽しんでもらえたらと思い、仕込みを始めて段取り良くこの話をリアルタイムの神無月の満月に上手く合わせる事が出来ました。
引き続き応援よろしくお願いします。
「遅くなってすみません」
そう言いながらドアを開けると中にいたのは4人。シャドータイガーのカゲトラさんとカリナさん。ホワイトタートルの亀白ナルミさんと亀白シロウさんの4人。
「えっ、あっ、遅くなってすみません」
もう一度謝ってしまうボク。
「まぁいいから、とりあえず座ってくれ」
カゲトラさんに促されて座るボク。そんなボクを睨みつけるナルミさん。
「これで全員揃ったね。ハヤトくん、悪いんだけど、第3章のキーアイテムをナルミに譲る事は出来るかね」
えっ、ナルミさんに渡すの?
「べ、別に大丈夫です」
ボクは第3章のキーアイテムでもあるゴールドアイズホワイトキャットの目を3個アイテム袋から取り出した。
「これ、どうぞ。カゲトラさんの分とカリナさんの分もあります」
「えっ、なんで3個も持ってるの?」
みんな驚いている表情。特にナルミさんは。
「これを作っていたので遅くなりました。すみません」
「なんか段取りの良さがリュウイチみたい」
「もしかしたら自分達のクランでも何かに使うかもって思って多めに作っていただけです」
「そ、そうなんだね」
「さぁ、気を取り直していこう」
場を仕切り始めるカゲトラさん。
「あっ、ちょっといいかな?これからカゲトラさんと姉ちゃんで話し合いするよね。それなら僕とハヤトくんはこの場に必要ないよね。僕、ハヤトくんと話してみたいんだけど、いいかな?」
カゲトラさんとナルミさんが少し見つめ合う。
「私は別に構わないわ」
「俺も別に構わない。隣の応接室を使ってくれ」
「わかりました。じゃあハヤトくん、ちょっといいかな」
「あっ、はい」
ボクとシロウさんは隣の応接室に移動。
「急に話したいって言って悪かったね。早速で悪いんだけど、ハヤトくんは金眼の現場猫の育成の成形作業は何て指示したの?なんかさ、僕の作業指示だと無限ループみたいな感じなんだよね」
「そ、それはですね…」
「あっ、ちょっと待って。こんな大事な情報をタダで聞こうとは思っていないよ。先にボクから情報を出すよ。ボクはまだ金眼の現場猫の育成終わってないから、ハヤトくんの方が先に取り掛かる事になるしさ」
先に取り掛かるってもしかして第4章についての情報かな?
「第4章のキーアイテムはアルゴ座っていう星座を元にした船作りだよ。それを作るためにイースターバニーの宝玉っていうアイテムが必要なんだけど、そのアイテムの入手方法を教えるよ。って言ってもボクも昨日リュウイチさんから聞いたばかりで、まだ手に入れてないんだけどね」
もうボクは持ってるけど、今はちょっと黙っておこう。
「このアイテムを手に入れるにはちょっとしたクイズが必要みたいでね。女性の生理、月経と暦に関するクイズみたい。女性の月経周期は28日、28日で暦といえば何月っていうクイズ。でウサギの丘にある2本目の月桂樹のところで入手する事が出来るようなんだ」
やっぱりボクの時と入手方法が変わってるんだな。めちゃくちゃ簡単な問題になってるよ。っていうかよく考えてみると、今自分達が使っている暦はわかる人に向けたメッセージとして2月だけ28日にしてるのかもしれないな。
昔の暦はうるう月があったとも言われている。このうるう月も含めた28日周期の13ケ月が当たり前だったのだとしたら、暦で不思議に思っていた部分がしっくり来る。10月の和風月名、神無月。月が地球の周りを公転する周期は約28日。地球も太陽の周りを公転しているため、月が満月として見えるのは29.5日周期。
それを考慮すると28日周期の13ケ月だった場合、どこかの月は満月が見えない月が出てくる。
昔から太陽と月は神様とされてきた。もしかしたら28日周期の13ケ月の暦だった時代は満月が見えない月を神無月としたのかもしれないな。って話がちょっと脱線してしまったな。
「あっ、すいません。もうすでにそのアイテムは入手しています。というか船作りのための素材集めもほとんど終わっています」
「えっ、マジで……」
「あっ、成形作業の件ですが、作業指示は何もしなくて大丈夫ですよ」
「えっ、そうなの……このままだとなんか悪いから1つ借りって事でいいよね」
「あっ、そういうのは大丈夫ですよ。気にしないでください」
「僕達の間ではこういうのは貸し借りでやりとりしてるんだ。今日の事で言うなら姉ちゃんはカゲトラさんに貸しを作った感じ」
あっ、大手クランのやりとりってそういう感じなんだね。
「っていうか、ハヤトくんの感じだとリュウイチさんにも貸し作る感じになるかも」
えっ、ウソでしょ。
「ちょっと姉ちゃん達のところに戻ってもいいかな?」
「あっ、はい。大丈夫です」
ボク達は再びカゲトラさん達がいる応接室に移動。
「姉ちゃん、ちょっと大変な事になっちゃうかも」
「そんな慌てて、どうしたの?」
「実はハヤトくんが…」
「第4章のキーアイテムをもうすでに集めていた事に驚いたか?」
「カゲトラ、あんた知ってたの?」
「俺のところにハヤトくんが採取依頼したから当然知ってるよ。リュウイチは俺らの動きを見て何か気付いたんだろうけど、もう遅いっていうわけだ。まぁ今回はハヤトくんのおかげっていう事もあるから、おまけでリュウイチに貸しを1つ作れた感じかな」
なんかボクの知らないところでいろんな事が起きてるみたいだな。
「カゲトラ、あんたもやるようになったね」
「そうは言っても、まだ貸しは1だ。リュウイチに4つの貸しを作るのは果てしなく遠く感じるよ」
リュウイチさんに貸しを4つ作ったら一体どうなるんだろ?
「って話がそれてしまったな。今回の話をまとめると第3章のファーストクリアはナルミに譲るって事で。それでこれから金白虎のところに行くけど、別々に行くのも面倒くさいから一緒に行くから、ハヤトくんも一緒に付いてきてくれ」
「あっ、はい。わかりました」
「それが終わったら、第4章のキーアイテムの1つで、とも座の素材・彗星の尾、コメットテイルを採取するんだが、ハヤトくんはナルミと一緒に採取してくれ」
「えっ、あっ、はい。よろしくお願いします」
ナルミさんの方に顔を向けるとナルミさんはボクを睨みつけていた。
「よろしくね」
睨みつけながらの「よろしくね」は恐怖を感じてしまうからやめてほしいところだ。
「俺とカリナはその間にメリーさんと星天の天馬を倒す準備をするから、ハヤトくんはメリーさんに連絡を入れておいてくれ」
「えっ、はい、わかりました」
ボクはすぐにスマホを取り出してメリーさんに連絡。なんかこう見るとカゲトラさんも段取り組むの上手い人だな。
「って事で以上だ。亀ジロウは自分のやる事で手一杯だから、俺とカリナとナルミとハヤトくんの4人パーティーで金白虎のところに行くぞ」
「「「はい」」」
ボク達はシャドータイガーのクランハウスを出て、金白虎のいるエリアに到着。ちなみにシャドータイガーは西の王国にクランハウスを構えているから、徒歩で移動。
最強の遠距離クランのリーダーと2番手クランのリーダーとその幹部候補生。その3人の手にかかれば、ボスエリアの雑魚ですら一瞬で死んでいく。
あっという間に死獣、金白虎の前まで来た。
「じゃあ俺らは一旦パーティーから抜けるぞ」
カゲトラさんとカリナさんはパーティーから抜け、ボクとナルミさんで金白虎に挑む。と言ってもキーアイテムを持っているので金白虎に向けて矢を放つだけ。
ナルミさんが矢を放つと一瞬の暗転。ムービーが始まった。
見えてきた景色。それはナルミさんが金白虎に話かけられていてゴールドブルーアイズの目を渡されている姿。脇には一応ボクの姿も見える。
そのシーンが終わると今度はアテナ像の前。ナルミさんがアテナ像にゴールドブルーアイズを捧げると女神アテナが姿を現した。
「これで目の力を取り戻す事が出来た。だがまだ力が足りない。私にはアイギスの盾が必要だ」
ここでムービーが終わり、暗転。見えてきたのは金白虎のいるボスエリアの入り口。
[アイギスの盾は黄金の羊の羊毛から作られ、アイギスの盾を作るのには守りの死獣、黒蛇亀の玄武の力が必要です]
いよいよ第4章、死獣の力が始まったな。
「キミのおかげで第3章をファーストクリアする事が出来た。ありがとう。早速だが、コメットテイルの採取に行くとするか」
「はい、お願いします」
ボクと亀白ナルミさんは馬エリア、星天の天馬がいるエリアに移動した。
★★★★★★★★
私の小説をいつも読んでくださりありがとうございます。おかげ様で第3章終わりまで話を進める事ができました。
最新話をすぐに読んでくださる皆様に少しでも楽しんでもらえたらと思い、仕込みを始めて段取り良くこの話をリアルタイムの神無月の満月に上手く合わせる事が出来ました。
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