【完結】VRMMOでチュートリアルを2回やった生産職のボクは最強になりました

鳥山正人

文字の大きさ
上 下
53 / 100
第3章 時は金なり

53話 金眼の現場猫⑤

しおりを挟む
今日は忙しくなる。そう思い昨日は早く寝た。そのおかげで今日は気分の良い朝を迎える事が出来た。

まずはいつものルーティン。不死のリンゴと王のリンゴ、金白金鉱石を採取して、金眼の現場猫の育成に入る。

金眼の現場猫の最後の育成、錬金作業の教育訓練。

金眼の現場猫だけが持つ時の水晶のカケラの微粉末を使って、金の歯車を錬金して完成。

錬金作業はミスリルのハンマーを使う作業。なのでハンマーで手を叩いて怪我をする危険がある。だから保護手袋が必要。

と思うが今日の作業指示はこれにすると決めていたモノがある。

『考えるな、感じろ』

昨日の作業指示は何も指示を出さないのが正解だった。だからこそ、今日の作業指示はこれでいけるはずだ。

というかこれ以外の答えはないはずだ。もしボクがこのゲームの作成に携わって、金眼の現場猫の育成ミニゲームをボクが作る事になったとしたら、『考えるな、感じろ』の作業指示を最後に持ってきて綺麗に締めるのがベストだと考える。

だから今日はこの作業指示でいく。

『考えるな、感じろ』

「わかったニャー」

マイハウスの中で待機していた金眼の現場猫が動き出す。

「絶対時空領域・展開」

うっすらとした膜のようなモノが場を包み込む。

「まずは時の水晶のカケラを砕く作業からだニャー」

腹のポケットから時の水晶のカケラを取り出してテーブルの上へ置き、再び腹のポケットの中に手を入れてミスリルのハンマーとポンチを取り出す金眼の現場猫。

カンッ、カンッ、カンッ、

「どのくらいまで砕いたらいいのかニャー」

~~~

ゴリ、ゴリ、ゴリ

「考えるな、感じろニャー」

ゴリ、ゴリ、ゴリ

「ここがベストだニャー」

時の水晶のカケラの微粉末が出来上がったようだ。

「次は錬金鍋に入れて錬金作業だニャー」

錬金鍋に時の水晶のカケラの微粉末と金の歯車を入れて錬金作業を始める金眼の現場猫。

「時の水晶のカケラの錬金作業は普通の錬金作業と違って時間の流れが違うから、どのくらいの時間やったらいいのかわからないニャー」

錬金作業は順調と思われていたが、不穏な発言をする金眼の現場猫。

焦るな、大丈夫だボク。あの作業指示で上手くいくはずなんだ。

「考えるな、感じろニャー」

通常の時間の倍以上の時間をかける金眼の現場猫。

「ここがベストだニャー」

錬金作業終了。

「成功だニャー」

うっすらとした膜のようなモノは消え去った。

『金の歯車を手に入れました』

「よし、ようやく育成が終わったぞ」

[女神アテナからメッセージがあります]

女神アテナからメッセージだ。

『金眼の現場猫の教育訓練を終えた貴方の実力を認め、クラブの3級を認定いたします』

[クラブの3級になったため、鍛冶スキル、錬金スキルの時間短縮が出来るようになりました。金眼の現場猫に依頼すれば焼成作業は1時間、錬金作業は10分で出来るようになります]

「ご主人様、今後の鍛冶と錬金作業は僕にお任せくださいニャー」

よし、これからは作業効率アップで生産出来るんだな。

金の歯車が出来たから、まずはシャドータイガーのカゲトラさんに連絡だ。

『金の歯車が完成しました』

ピコン。スマホに通知音。

『まさかハヤトくんの方が先に完成させるとは思っていなかったな。申し訳ないが1時間後にクランハウスに来てくれないか?』

『了解しました』

ゆっくりでいいって言われてたけど、結局1番で作ってしまった。そこら辺はカゲトラさんに任せておけばいいか。

とりあえず金の歯車とブルーアイズホワイトタイガーの目をアイテム合成して、ゴールドアイズホワイトキャットの目を作るとするか。

今のボクはブルーアイズホワイトタイガーの目を持っていなかったので、マーケットで検索。

「おっ、あった、あった。ストーリーも進んできてだいぶマーケットの方にもアイテムが出てくるようになってきたな」

ボクはブルーアイズホワイトタイガーの目を10個購入。

遠距離クランのカゲトラさんとカリナさんの分以外にも、自分達も使うかもしれないと思ったので多めに購入。

「よし、準備完了。これからアイテム合成するぞ」

ボクは作業台に金の歯車もブルーアイズホワイトタイガーの目を置いてアイテム合成。

『ゴールドアイズホワイトキャットの目を手に入れました』

「よし、じゃあ後の生産は金眼の現場猫に任せるとするか」

ボクはスマホを取り出して、金眼の現場猫に作業指示。

『ゴールドアイズホワイトキャットの目を9個作って下さい』

「了解ニャー」

金眼の現場猫は生産活動開始。金眼の現場猫は絶対時空領域の中で激しく動き回り、あっという間に完成。

「完成したニャー」

『ゴールドアイズホワイトキャットの目を9個手に入れました』

「よし、ちょっと遅くなったが、シャドータイガーのクランハウスに行くとするか。の前に金眼の現場猫な特殊アイテム合成のやつも頼んでおくか」

『帆座の帆を作ってください』

帆座の帆は夢幻の風羽と白ワシの風羽などを合わせて作る特殊アイテム合成品。

『了解ニャー。ただしこのアイテムはちょっと時間がかかるニャー』

特殊アイテム合成は時間のかかる作業。段取り良く進めるためにも時間は無駄にしない。

「ってちょっと遅くなってしまったな。人を待たせておいて、自分の時間は無駄にしないって人としてボクって最低だな。もっと段取り良くいけるように気をつけよう」

ゴールドアイズホワイトキャットの目を作っていた金眼の現場猫の作業時間は1時間。ボクもアイテム合成の作業をしていたため、待ち合わせ時刻にちょっと遅刻。

ボクは招待されているシャドータイガーのクランハウスへ移動した。











しおりを挟む
感想 11

あなたにおすすめの小説

魔法が使えない令嬢は住んでいた小屋が燃えたので家出します

怠惰るウェイブ
ファンタジー
グレイの世界は狭く暗く何よりも灰色だった。 本来なら領主令嬢となるはずの彼女は領主邸で住むことを許されず、ボロ小屋で暮らしていた。 彼女はある日、棚から落ちてきた一冊の本によって人生が変わることになる。 世界が色づき始めた頃、ある事件をきっかけに少女は旅をすることにした。 喋ることのできないグレイは旅を通して自身の世界を色付けていく。

転生したので好きに生きよう!

ゆっけ
ファンタジー
前世では妹によって全てを奪われ続けていた少女。そんな少女はある日、事故にあい亡くなってしまう。 不思議な場所で目覚める少女は女神と出会う。その女神は全く人の話を聞かないで少女を地上へと送る。 奪われ続けた少女が異世界で周囲から愛される話。…にしようと思います。 ※見切り発車感が凄い。 ※マイペースに更新する予定なのでいつ次話が更新するか作者も不明。

追放された回復術師は、なんでも『回復』できて万能でした

新緑あらた
ファンタジー
死闘の末、強敵の討伐クエストを達成した回復術師ヨシュアを待っていたのは、称賛の言葉ではなく、解雇通告だった。 「ヨシュア……てめえはクビだ」 ポーションを湯水のように使える最高位冒険者になった彼らは、今まで散々ポーションの代用品としてヨシュアを利用してきたのに、回復術師は不要だと考えて切り捨てることにしたのだ。 「ポーションの下位互換」とまで罵られて気落ちしていたヨシュアだったが、ブラックな労働をしいるあのパーティーから解放されて喜んでいる自分に気づく。 危機から救った辺境の地方領主の娘との出会いをきっかけに、彼の世界はどんどん広がっていく……。 一方、Sランク冒険者パーティーはクエストの未達成でどんどんランクを落としていく。 彼らは知らなかったのだ、ヨシュアが彼らの傷だけでなく、状態異常や武器の破損など、なんでも『回復』していたことを……。

明日を信じて生きていきます~異世界に転生した俺はのんびり暮らします~

みなと劉
ファンタジー
異世界に転生した主人公は、新たな冒険が待っていることを知りながらも、のんびりとした暮らしを選ぶことに決めました。 彼は明日を信じて、異世界での新しい生活を楽しむ決意を固めました。 最初の仲間たちと共に、未知の地での平穏な冒険が繰り広げられます。 一種の童話感覚で物語は語られます。 童話小説を読む感じで一読頂けると幸いです

お荷物認定を受けてSSS級PTを追放されました。でも実は俺がいたからSSS級になれていたようです。

幌須 慶治
ファンタジー
S級冒険者PT『疾風の英雄』 電光石火の攻撃で凶悪なモンスターを次々討伐して瞬く間に最上級ランクまで上がった冒険者の夢を体現するPTである。 龍狩りの一閃ゲラートを筆頭に極炎のバーバラ、岩盤砕きガイル、地竜射抜くローラの4人の圧倒的な火力を以って凶悪モンスターを次々と打ち倒していく姿は冒険者どころか庶民の憧れを一身に集めていた。 そんな中で俺、ロイドはただの盾持ち兼荷物運びとして見られている。 盾持ちなのだからと他の4人が動く前に現地で相手の注意を引き、模擬戦の時は2対1での攻撃を受ける。 当然地味な役割なのだから居ても居なくても気にも留められずに居ないものとして扱われる。 今日もそうして地竜を討伐して、俺は1人後処理をしてからギルドに戻る。 ようやく帰り着いた頃には日も沈み酒場で祝杯を挙げる仲間たちに報酬を私に近づいた時にそれは起こる。 ニヤついた目をしたゲラートが言い放つ 「ロイド、お前役にたたなすぎるからクビな!」 全員の目と口が弧を描いたのが見えた。 一応毎日更新目指して、15話位で終わる予定です。 作品紹介に出てる人物、主人公以外重要じゃないのはご愛嬌() 15話で終わる気がしないので終わるまで延長します、脱線多くてごめんなさい 2020/7/26

侯爵家の愛されない娘でしたが、前世の記憶を思い出したらお父様がバリ好みのイケメン過ぎて毎日が楽しくなりました

下菊みこと
ファンタジー
前世の記憶を思い出したらなにもかも上手くいったお話。 ご都合主義のSS。 お父様、キャラチェンジが激しくないですか。 小説家になろう様でも投稿しています。 突然ですが長編化します!ごめんなさい!ぜひ見てください!

【☆完結☆】転生箱庭師は引き籠り人生を送りたい

うどん五段
ファンタジー
昔やっていたゲームに、大型アップデートで追加されたソレは、小さな箱庭の様だった。 ビーチがあって、畑があって、釣り堀があって、伐採も出来れば採掘も出来る。 ビーチには人が軽く住めるくらいの広さがあって、畑は枯れず、釣りも伐採も発掘もレベルが上がれば上がる程、レアリティの高いものが取れる仕組みだった。 時折、海から流れつくアイテムは、ハズレだったり当たりだったり、クジを引いてる気分で楽しかった。 だから――。 「リディア・マルシャン様のスキルは――箱庭師です」 異世界転生したわたくし、リディアは――そんな箱庭を目指しますわ! ============ 小説家になろうにも上げています。 一気に更新させて頂きました。 中国でコピーされていたので自衛です。 「天安門事件」

【完結】五度の人生を不幸な出来事で幕を閉じた転生少女は、六度目の転生で幸せを掴みたい!

アノマロカリス
ファンタジー
「ノワール・エルティナス! 貴様とは婚約破棄だ!」 ノワール・エルティナス伯爵令嬢は、アクード・ベリヤル第三王子に婚約破棄を言い渡される。 理由を聞いたら、真実の相手は私では無く妹のメルティだという。 すると、アクードの背後からメルティが現れて、アクードに肩を抱かれてメルティが不敵な笑みを浮かべた。 「お姉様ったら可哀想! まぁ、お姉様より私の方が王子に相応しいという事よ!」 ノワールは、アクードの婚約者に相応しくする為に、様々な事を犠牲にして尽くしたというのに、こんな形で裏切られるとは思っていなくて、ショックで立ち崩れていた。 その時、頭の中にビジョンが浮かんできた。 最初の人生では、日本という国で淵東 黒樹(えんどう くろき)という女子高生で、ゲームやアニメ、ファンタジー小説好きなオタクだったが、学校の帰り道にトラックに刎ねられて死んだ人生。 2度目の人生は、異世界に転生して日本の知識を駆使して…魔女となって魔法や薬学を発展させたが、最後は魔女狩りによって命を落とした。 3度目の人生は、王国に使える女騎士だった。 幾度も国を救い、活躍をして行ったが…最後は王族によって魔物侵攻の盾に使われて死亡した。 4度目の人生は、聖女として国を守る為に活動したが… 魔王の供物として生贄にされて命を落とした。 5度目の人生は、城で王族に使えるメイドだった。 炊事・洗濯などを完璧にこなして様々な能力を駆使して、更には貴族の妻に抜擢されそうになったのだが…同期のメイドの嫉妬により捏造の罪をなすりつけられて処刑された。 そして6度目の現在、全ての前世での記憶が甦り… 「そうですか、では婚約破棄を快く受け入れます!」 そう言って、ノワールは城から出て行った。 5度による浮いた話もなく死んでしまった人生… 6度目には絶対に幸せになってみせる! そう誓って、家に帰ったのだが…? 一応恋愛として話を完結する予定ですが… 作品の内容が、思いっ切りファンタジー路線に行ってしまったので、ジャンルを恋愛からファンタジーに変更します。 今回はHOTランキングは最高9位でした。 皆様、有り難う御座います!

処理中です...