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第1章 アテナ復活
5話 西の王国へ
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ボクはこれから最低品質のブループラチナメタルを加工してブループラチナのナイフを作る。
今のボクはマイハウスやクランハウスを持っていないから加工場所は東の王国の生産ギルドの作業場をお借りして製作。
普通であれば鉱石系は鋳造作業で焼成炉に入れて溶かしてインゴットにしてから加工するのだが、ブループラチナメタルは融点がなく溶ける事がない鉱石のため、成形作業のみで加工。
魔力を使って形を変えていくのでもちろん一点集中スキルを使う。
「一点集中スキル・オン」
「成形作業・開始」
ブループラチナメタルをナイフの型に合わせて形を変えていく。
それから持ち手の部分に木を差し込みブループラチナのナイフの完成だ。
「成形作業・終了」
「一点集中スキル・オフ」
ブループラチナのナイフ、1%の最低品質。
採取スキルはマイナス補正、鍛冶と錬金スキルはプラス補正と言われていて、鋳造作業や錬金作業をすれば品質はプラスになるのだが、簡単な成形作業の場合は品質が変わらない事もある。
「まぁこんなもんだね。ってのんびりしてる暇はない。急いで西の王国に行かないと狩場独占されちゃう」
まだゲーム開始早々だからブルーアイズホワイトタイガーの狩場を独占なんて無理なようにも思えるが、大手クランのやる事は予想を超えてくる可能性がある。
ホワイトスネークもそうだがホワイトタートルもお金にものを言わせて活動しているクラン。どちらのリーダーもお金はあるけど性格は最悪との評判。
しかもホワイトタートルの選ぶマークはお金を表すダイヤのマーク。この時点でイヤな予感しかしない。
「移動アイテムはまだ市場には出回ってないから歩きで移動するしかないな」
西の王国に行くには始まりの街に戻り、そこから羊の館エリアを通り抜け、太陽の塔エリアを通り抜けて、辿り着くのが西の王国。
まずは東の王国から始まりの街に戻る必要がある。東の王国から始まりの街に戻る場合、抜け道を使えばオオカミ平原のモンスターと出会う事はない。
ウサギの丘にある木の根元の穴に入れば、始まりの街に戻る事が出来るのだ。
ボクは東の王国を後にし、ウサギの丘へ。ウサギの丘に辿り着くと3人の人影が見えたので、思わず隠れてしまった。
「蛇白様、どうかご容赦ください」
「ブループラチナメタルがもし市場に出回る事があったら、アンタらには損害賠償請求するからね」
「それだけはご勘弁ください」
「とにかく急ぐわよ」
「は、はい」
2人はうっすらだけどどこか見たような気がするが思い出せない。でも真ん中にいた人は有名な人だから、ホワイトスネークの人達だっていう事がすぐにわかった。
「たしかに噂通り性格は悪そうだな。ってボクも急がなくっちゃ」
ウサギの丘にある木の根元の穴に飛び込むと一瞬の暗転ののちに広がる景色は始まりの街の景色。
またボクは始まりの街に入る事なく西の王国へ。始まりの街の西にある羊の館エリアには大きな屋敷があり、屋敷の外にはアクティブモンスターはいない。羊の館エリアからさらに西に行くとあるのが太陽の塔エリア。ここには大きな塔があり、塔の外にはアクティブモンスターはいない。
熟練生産者の指輪を持っているボクにはアクティブモンスターはいてもいなくても関係ないが、他の人達はアクティブモンスターがいないと駆け抜けて行けるのでブルーアイズホワイトタイガーの狩場が独占されているのではという不安が付き纏う。
「ここが羊の館かぁ」
目の前には大きな大きな屋敷。この屋敷の中にいるボスは死獣・陽炎の夢羊。屋敷の中に入った人によるとボスの姿は確認出来なかったとの事。
「って今は見惚れてる場合じゃないな」
羊の館エリアを通り抜けて、太陽の塔エリアへ。太陽の塔も大きな大きな塔でどこまで上に続くのかわからないくらい大きな塔。
「っていうかゆっくりしてる場合じゃないんだよー」
ボクは太陽の塔エリアも通り抜けて、ようやく西の王国へ到着。
オープンベータ版の時はそのほとんどを東の王国で過ごしていたため、他の王国の情報に関してはあまりよく知らない。だからこれから街の酒場で情報収集。
「いらっしゃいませ。食べ物をお求めですか?それとも情報をお求めですか?」
ちょうど昼時だったという事もあり、酒場の中には多くの人がいて、酒や食べ物を食べて騒がしい雰囲気。話しかけてきたのは酒場のご主人。
「ブルーアイズホワイトタイガーについて知りたいんですけど」
「ブルーアイズホワイトタイガーについてですね。ブルーアイズホワイトタイガーはこの街より西に行くと猫エリアと虎のエリアがあり、虎エリアにいるモンスターです。虎エリアはタイガーエリア、マジックタイガーエリア、シールドタイガーエリアとあり、そこを超えた先にブルーアイズホワイトタイガーがいます。ブルーアイズホワイトタイガーの攻略情報もお聞きになりますか?攻略情報は有料となっております」
「おい、兄ちゃん。スタートダッシュでブルーアイズホワイトタイガー狙いかもしれないけど、やめておいた方がいいぞ」
話しかけてきたのは、近くで食事をしていた人。装備品の見た目から判断すると遠距離攻撃を主体にしている人だろう。
「えっ、もう狩場独占されてたりするんですか?」
「あー、いや、まだ独占はされてないが……っていうか兄ちゃんのその装備、見習い手袋だろ?チュートリアルやってるような人が簡単に行ける場所じゃないぜ」
そうか、ボクの今の見た目はチュートリアルを終わった後にもらえる見習い狩人の手袋を装備しているように見えるのか。
見習い手袋と言われる装備は生産者だけじゃなくて他の職業の人も貰える装備で見た目は一緒。
「まぁ、そのー、頑張ってみます」
「開始早々でブルーアイズホワイトタイガーのところまで行けるのはトップクラスのヤツらくらいだ。まぁ行けたとしてもイヤな思いするからな。一応俺は忠告したからな」
遠距離攻撃でトップに立っているのがホワイトタートルのリーダー、亀白ナルミ。ブルーアイズホワイトタイガーのところに行けたとしても性格が悪いと評判の彼女がいる事は容易に想像がつく。
「ご丁寧に忠告ありがとうございます。それじゃあ行ってきます」
「おう、気をつけてな」
ボクは酒場を出て、街を出て、ブルーアイズホワイトタイガーのいる西へと向かった。
今のボクはマイハウスやクランハウスを持っていないから加工場所は東の王国の生産ギルドの作業場をお借りして製作。
普通であれば鉱石系は鋳造作業で焼成炉に入れて溶かしてインゴットにしてから加工するのだが、ブループラチナメタルは融点がなく溶ける事がない鉱石のため、成形作業のみで加工。
魔力を使って形を変えていくのでもちろん一点集中スキルを使う。
「一点集中スキル・オン」
「成形作業・開始」
ブループラチナメタルをナイフの型に合わせて形を変えていく。
それから持ち手の部分に木を差し込みブループラチナのナイフの完成だ。
「成形作業・終了」
「一点集中スキル・オフ」
ブループラチナのナイフ、1%の最低品質。
採取スキルはマイナス補正、鍛冶と錬金スキルはプラス補正と言われていて、鋳造作業や錬金作業をすれば品質はプラスになるのだが、簡単な成形作業の場合は品質が変わらない事もある。
「まぁこんなもんだね。ってのんびりしてる暇はない。急いで西の王国に行かないと狩場独占されちゃう」
まだゲーム開始早々だからブルーアイズホワイトタイガーの狩場を独占なんて無理なようにも思えるが、大手クランのやる事は予想を超えてくる可能性がある。
ホワイトスネークもそうだがホワイトタートルもお金にものを言わせて活動しているクラン。どちらのリーダーもお金はあるけど性格は最悪との評判。
しかもホワイトタートルの選ぶマークはお金を表すダイヤのマーク。この時点でイヤな予感しかしない。
「移動アイテムはまだ市場には出回ってないから歩きで移動するしかないな」
西の王国に行くには始まりの街に戻り、そこから羊の館エリアを通り抜け、太陽の塔エリアを通り抜けて、辿り着くのが西の王国。
まずは東の王国から始まりの街に戻る必要がある。東の王国から始まりの街に戻る場合、抜け道を使えばオオカミ平原のモンスターと出会う事はない。
ウサギの丘にある木の根元の穴に入れば、始まりの街に戻る事が出来るのだ。
ボクは東の王国を後にし、ウサギの丘へ。ウサギの丘に辿り着くと3人の人影が見えたので、思わず隠れてしまった。
「蛇白様、どうかご容赦ください」
「ブループラチナメタルがもし市場に出回る事があったら、アンタらには損害賠償請求するからね」
「それだけはご勘弁ください」
「とにかく急ぐわよ」
「は、はい」
2人はうっすらだけどどこか見たような気がするが思い出せない。でも真ん中にいた人は有名な人だから、ホワイトスネークの人達だっていう事がすぐにわかった。
「たしかに噂通り性格は悪そうだな。ってボクも急がなくっちゃ」
ウサギの丘にある木の根元の穴に飛び込むと一瞬の暗転ののちに広がる景色は始まりの街の景色。
またボクは始まりの街に入る事なく西の王国へ。始まりの街の西にある羊の館エリアには大きな屋敷があり、屋敷の外にはアクティブモンスターはいない。羊の館エリアからさらに西に行くとあるのが太陽の塔エリア。ここには大きな塔があり、塔の外にはアクティブモンスターはいない。
熟練生産者の指輪を持っているボクにはアクティブモンスターはいてもいなくても関係ないが、他の人達はアクティブモンスターがいないと駆け抜けて行けるのでブルーアイズホワイトタイガーの狩場が独占されているのではという不安が付き纏う。
「ここが羊の館かぁ」
目の前には大きな大きな屋敷。この屋敷の中にいるボスは死獣・陽炎の夢羊。屋敷の中に入った人によるとボスの姿は確認出来なかったとの事。
「って今は見惚れてる場合じゃないな」
羊の館エリアを通り抜けて、太陽の塔エリアへ。太陽の塔も大きな大きな塔でどこまで上に続くのかわからないくらい大きな塔。
「っていうかゆっくりしてる場合じゃないんだよー」
ボクは太陽の塔エリアも通り抜けて、ようやく西の王国へ到着。
オープンベータ版の時はそのほとんどを東の王国で過ごしていたため、他の王国の情報に関してはあまりよく知らない。だからこれから街の酒場で情報収集。
「いらっしゃいませ。食べ物をお求めですか?それとも情報をお求めですか?」
ちょうど昼時だったという事もあり、酒場の中には多くの人がいて、酒や食べ物を食べて騒がしい雰囲気。話しかけてきたのは酒場のご主人。
「ブルーアイズホワイトタイガーについて知りたいんですけど」
「ブルーアイズホワイトタイガーについてですね。ブルーアイズホワイトタイガーはこの街より西に行くと猫エリアと虎のエリアがあり、虎エリアにいるモンスターです。虎エリアはタイガーエリア、マジックタイガーエリア、シールドタイガーエリアとあり、そこを超えた先にブルーアイズホワイトタイガーがいます。ブルーアイズホワイトタイガーの攻略情報もお聞きになりますか?攻略情報は有料となっております」
「おい、兄ちゃん。スタートダッシュでブルーアイズホワイトタイガー狙いかもしれないけど、やめておいた方がいいぞ」
話しかけてきたのは、近くで食事をしていた人。装備品の見た目から判断すると遠距離攻撃を主体にしている人だろう。
「えっ、もう狩場独占されてたりするんですか?」
「あー、いや、まだ独占はされてないが……っていうか兄ちゃんのその装備、見習い手袋だろ?チュートリアルやってるような人が簡単に行ける場所じゃないぜ」
そうか、ボクの今の見た目はチュートリアルを終わった後にもらえる見習い狩人の手袋を装備しているように見えるのか。
見習い手袋と言われる装備は生産者だけじゃなくて他の職業の人も貰える装備で見た目は一緒。
「まぁ、そのー、頑張ってみます」
「開始早々でブルーアイズホワイトタイガーのところまで行けるのはトップクラスのヤツらくらいだ。まぁ行けたとしてもイヤな思いするからな。一応俺は忠告したからな」
遠距離攻撃でトップに立っているのがホワイトタートルのリーダー、亀白ナルミ。ブルーアイズホワイトタイガーのところに行けたとしても性格が悪いと評判の彼女がいる事は容易に想像がつく。
「ご丁寧に忠告ありがとうございます。それじゃあ行ってきます」
「おう、気をつけてな」
ボクは酒場を出て、街を出て、ブルーアイズホワイトタイガーのいる西へと向かった。
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