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第一章 龍神誕生編
第5話 過去
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私は神に使える神使の中でも最高位に位置する龍神だと言われています。
龍神は他の神使より圧倒的に、神力が強くほとんど神と変わりありません。ゆえに龍を崇める人間もいます。
私はずっと双玉の一柱としてこの地を治めてきました。
私は妖を愛していました。妖の為ならば、傷ついても構わないとさえ思っていました。
私のこの態度に八雲は呆れかえっていましたが……。
妖を愛していた、だからこそ、脅威に気づかなかった。
私と同じ龍が私に致命傷を負わせました。
その龍は私の中にある蒼の宝玉を狙ってのことでした。
私は咄嗟に宝玉を守りそこから逃げました。
異変に気づいた妖達がその龍の後を追いましたが、結局見つけ出すことはできなかった。
逃げた私はもうほとんど、動く力が残っていませんでした。
だから最後の力を使い宝玉を守る結界を施しました。
そして待っていたのです。龍との親和力が高い者を……
たとえ人間でも構わない、いえ人間だからこそ………
私よりも上手く土地神になれる、そう思いました。
人間が土地神になれば、龍神となり永遠の命を得ることになります。
人間の世界ともいつか別れなくてはなりません。
人間達に迷惑がかかるとは思っていましたが、私はこの町全員に同じ夢を何度も見せました。
その結果、貴方が一番あの夢を見た。
つまり親和力が強かった。
そして貴方は優しくて、努力家で、思いやりに溢れ、真っ直ぐな心を持った少年であることもわかった。
貴方の魂はとても美しいものでした。
土地神に足るくらいに……。
もう私には時間が残っていません。
おそらく1年も持たないでしょう。
妖達もいつまでも待たせるわけにも行きません。
彼等は、蒼の宝玉は私と一緒に消滅したと思っているでしょうから。
それはおそらく、私が蒼の宝玉を封印したことで、私の存在がかき消えたのが原因です。
彼等が無謀な行動にでる前にどうか私の後継者として土地神になって欲しいのです。
龍神は他の神使より圧倒的に、神力が強くほとんど神と変わりありません。ゆえに龍を崇める人間もいます。
私はずっと双玉の一柱としてこの地を治めてきました。
私は妖を愛していました。妖の為ならば、傷ついても構わないとさえ思っていました。
私のこの態度に八雲は呆れかえっていましたが……。
妖を愛していた、だからこそ、脅威に気づかなかった。
私と同じ龍が私に致命傷を負わせました。
その龍は私の中にある蒼の宝玉を狙ってのことでした。
私は咄嗟に宝玉を守りそこから逃げました。
異変に気づいた妖達がその龍の後を追いましたが、結局見つけ出すことはできなかった。
逃げた私はもうほとんど、動く力が残っていませんでした。
だから最後の力を使い宝玉を守る結界を施しました。
そして待っていたのです。龍との親和力が高い者を……
たとえ人間でも構わない、いえ人間だからこそ………
私よりも上手く土地神になれる、そう思いました。
人間が土地神になれば、龍神となり永遠の命を得ることになります。
人間の世界ともいつか別れなくてはなりません。
人間達に迷惑がかかるとは思っていましたが、私はこの町全員に同じ夢を何度も見せました。
その結果、貴方が一番あの夢を見た。
つまり親和力が強かった。
そして貴方は優しくて、努力家で、思いやりに溢れ、真っ直ぐな心を持った少年であることもわかった。
貴方の魂はとても美しいものでした。
土地神に足るくらいに……。
もう私には時間が残っていません。
おそらく1年も持たないでしょう。
妖達もいつまでも待たせるわけにも行きません。
彼等は、蒼の宝玉は私と一緒に消滅したと思っているでしょうから。
それはおそらく、私が蒼の宝玉を封印したことで、私の存在がかき消えたのが原因です。
彼等が無謀な行動にでる前にどうか私の後継者として土地神になって欲しいのです。
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