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第3話『今日から悪魔と友達!』
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その日から、魔界の学校での授業が始まった。
事前に教科書を見て思った通り、全てが魔界基準の内容だ。
そこはまぁ、魔界の学校なのだから当然だ。
何よりも理解し難いのが、我らが魔王が担当する『歴史』の授業だ。
「知っての通り、オレ様の妃は人間だ。出会いは人間界で……」
教壇の上で熱弁を振るう魔王先生。
その授業の内容は、魔界の歴史というか……奥さんとの馴れ初め話だ。
周りを見ると、みんな真剣に魔王の発言を聞きながらノートを取っている。
真菜にとっては、ちょっと笑えてしまう。
(魔王先生の奥さんって、人間なんだ!どういう経緯だろう?)
周囲の雰囲気につられたのか、真菜も真剣に聞き入ってしまった。
その時、ある事に気付いた。
(魔王と人間の息子って事は、コランくんって……)
「はーい!!父ちゃん、質問!!」
真菜の隣の席のコランが突然、元気よく手を挙げた。
そう。何故か今日、教室に入ったら、コランが隣の席になっていた。
やはり生命力の関係で近くにいたいから、だろうか。
……いや、ここは魔界だから関係ないはず。
真ん中あたりの席なので、コランの元気な声は余計に教室全体に響き渡る。
それにしても、堂々と『父ちゃん』って……そろそろ笑いを堪えるのが限界だ。
「なんだ、息子!!」
魔王も、『息子』って呼んでるし……さすがに息子は僕ではないらしい。
「プロポーズの言葉はなんですかー!?」
「おっ、いい質問だ!!」
ブッ!!
真菜は思いっきり吹き出してしまい、開いた教科書で顏を隠した。
魔王もコランも、恥ずかしくはないのだろうか……。
ただ、真菜もちょっと興味はある。
「よーく聞けよ。『結婚しよう』だ!!これ、テストに出るからな!!」
おお……意外とシンプルだ……。
って、テストに出るんかいっ!!
と脳内でツッコミを入れつつ、真菜はノートに書き込む。
黒い文字で『結婚しよう』と書き、赤丸をして『テストに出る!』と書き加えた。
冷静になってみると……なんだこれ。
事前に教科書を見て思った通り、全てが魔界基準の内容だ。
そこはまぁ、魔界の学校なのだから当然だ。
何よりも理解し難いのが、我らが魔王が担当する『歴史』の授業だ。
「知っての通り、オレ様の妃は人間だ。出会いは人間界で……」
教壇の上で熱弁を振るう魔王先生。
その授業の内容は、魔界の歴史というか……奥さんとの馴れ初め話だ。
周りを見ると、みんな真剣に魔王の発言を聞きながらノートを取っている。
真菜にとっては、ちょっと笑えてしまう。
(魔王先生の奥さんって、人間なんだ!どういう経緯だろう?)
周囲の雰囲気につられたのか、真菜も真剣に聞き入ってしまった。
その時、ある事に気付いた。
(魔王と人間の息子って事は、コランくんって……)
「はーい!!父ちゃん、質問!!」
真菜の隣の席のコランが突然、元気よく手を挙げた。
そう。何故か今日、教室に入ったら、コランが隣の席になっていた。
やはり生命力の関係で近くにいたいから、だろうか。
……いや、ここは魔界だから関係ないはず。
真ん中あたりの席なので、コランの元気な声は余計に教室全体に響き渡る。
それにしても、堂々と『父ちゃん』って……そろそろ笑いを堪えるのが限界だ。
「なんだ、息子!!」
魔王も、『息子』って呼んでるし……さすがに息子は僕ではないらしい。
「プロポーズの言葉はなんですかー!?」
「おっ、いい質問だ!!」
ブッ!!
真菜は思いっきり吹き出してしまい、開いた教科書で顏を隠した。
魔王もコランも、恥ずかしくはないのだろうか……。
ただ、真菜もちょっと興味はある。
「よーく聞けよ。『結婚しよう』だ!!これ、テストに出るからな!!」
おお……意外とシンプルだ……。
って、テストに出るんかいっ!!
と脳内でツッコミを入れつつ、真菜はノートに書き込む。
黒い文字で『結婚しよう』と書き、赤丸をして『テストに出る!』と書き加えた。
冷静になってみると……なんだこれ。
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