272 / 392
第二百二十九話 ひいふっとぞいきったる
しおりを挟む
バギーバイクで移動すること1日。道の向こうにハイファイの街が見えて来た。
「そろそろバギーバイクを止めるぞ」
「はーい」
僕らはバギーバイクを止めてそれぞれのアイテムボックスに仕舞う。そして、ハイファイの街まで歩いて向かう。
「結構人がいるね?」
街の門に並ぶ人を見てノエルちゃんが呟く。
「ここでしか作成できないアイテムも多いからな。行商人とかも多いが、冒険者もかなりの人数が利用している」
「そうなんだ」
「あの人数だと、かなり並びそうですね。ホウリさんパワーで何とかなりませんか?」
「ハイファイには初めて行くからな。悪いが特別扱いは無いぞ」
「ちぇー」
見たところ、100人以上は並んでいる。僕たちの番になるまでに3時間はかかりそうだ。
ここで待っていても街に入れないし、諦めて並ぼう。
「うーん?時間的にギリギリかな?」
「何か急いでるの?」
「ちょっとね」
「やっぱりアレが目的か」
やっぱりホウリさんは知っていたのか反応が薄い。
「アレってなあに?」
「実は今日から弓の博覧会がハイファイであるんだよね」
ハイファイの街で開発された弓関係の物が展示される博覧会。気に入ればそのまま購入することもできる。
「で、その博覧会で的当ての大会があるんだけど、優勝賞品が白銀の弓なんだ」
「白銀の弓?強いの?」
「強くはないよ。けど、見た目がかなり良くて貴重な『スタープラチナム』をふんだんに使った弓なんだ」
「実用性じゃなくて、トロフィーみたいな扱いだな」
非売品だし、手に入れられれば弓つかいにとって最高の名誉だ。
「博覧会を知った時に来たいとは思っていたんですけど、遠くて諦めてたんですよ」
「それで丁度良くトリシューラを調達しに、ハイファイに来る機会があった訳だな」
「はい。本当にラッキーでした」
弓も買い換えようと思っていたし、良いのがあったら買い換えようかな。
「どんな弓があるのかな~、楽しみだな~」
「そう言えばさ、ロワお兄ちゃんはどんな弓が良いとかあるの?」
「難しい質問だね?弓に甲乙は付けがたいけど、僕の好みは長弓だね。特に『ララフラ』製の弓は張りが強くて好みなんだよね。でも最近は軽量化が主流で───」
「あーあ、始まったよ」
ホウリさんの呟きは聞こえず、僕は弓の説明を続けた。
☆ ☆ ☆ ☆
「───けど、僕的には軽量化よりも張りの強さを重視するべきだと思っていて……」
「次の方どうぞー」
僕が説明をしていると、突然呼ばれた。あれ、もう順番か。以外に早かった。
「言っておくが、3時間半は経っているからな?」
「もうそんなに経ってたんですか?」
「ああ。ノエルは途中で寝てしまったんだが、気付いていたか?」
そう言われて、僕はホウリさんの後ろで寝ているノエルちゃんに気が付く。
「少しは周りを見られるようになれよ?」
「す、すみません」
「まあいい。今は街に入ろう。ノエル、起きろ」
「……ふぇ?」
ノエルちゃんは目を覚ましてよだれを拭く。
「あれ?ここは?」
「ハイファイの門だ。今から入街の手続きをするぞ」
「はーい」
僕らは門で簡単な手続きをして何事もなくハイファイの中に入る。
「おおー!ここがハイファイの街かー!」
さっきまで寝ぼけまなこだったノエルちゃんが、勢いよく両手を上げて叫ぶ。
「あんまりうるさくするなよー。他の人たちの迷惑になる」
「あ、ごめんなさい」
シュンとしたノエルちゃんがこちらに戻ってくる。
僕も改めてはハイファイの街を見渡してみる。技術の街と言われているけど、ぱっと見は王都との違いはない。けど、よく見てみると細かい所で見なれない物がある。
店の扉には四角いベルのような機械が付いている。待ち行く人には眼鏡みたいなものをつけている。武器ひとつとっても、ギザギザの剣や先の刃が付いていない槍など、見なれない物が多い。
「見てるだけでワクワクしますね」
「あまりキョロキョロするなよ?よそ者だってバレて金をすられるぞ?」
「お金はアイテムボックスに入れていますし、大丈夫ですよ」
「最近は他人のアイテムボックスから物を盗む機械が発明されたらしいからな。油断はするなよ?」
ホウリさんの言葉に僕は冷や汗を流す。
「そ、そんな事があるんですか?」
「ああ。近づいてくる奴には気を付けろよ」
肝に銘じておかないと、瞬く間に一文無しになってしまうだろう。
ワクワクを押えつつ、ホウリさんに付いていって宿に入る。
宿でホウリさんがお金を払っている間にノエルちゃんが袖を引っ張ってきた。
「そういえばさ、この街には何日くらいいるの?」
「2日間だね。目的のトリシューラは明日買いに行くよ」
「今日は弓の博覧会に行くの?」
「そうだね」
事前に見ていた地図を思い出す。
「ここからなら十数分で着くかな」
「もう始まってるかな?」
「始まっているよ」
本音を言えば開催した瞬間に突撃したいけど、こればっかりはしょうがない。
「見たことも無いような弓があるんだろうな~。この日の為にお金を貯めておいたんだよ」
「いいなー。ノエルもホウリお兄ちゃんにお金を借りようかな?」
「良いんじゃないかな」
これを機にノエルちゃんも弓の良さが分かってくれると嬉しいな。
「宿取れたぞ。全員同じ部屋だけど文句言うなよ」
「ノエルは良いよ」
「僕も問題ないです。じゃあ行きましょうか」
「そうだな」
こうして、僕たちは博覧会が行われる展示場まで向かう。その途中でも僕とノエルちゃんは街のいたるところに目移りしては、ホウリさんに引っ張られるという事を繰り返した。
そんなこんなで展示場である、「ペガサスクラウン」までついた。
「ついたー!」
「おっきーい!」
展示会場の建物は1階建てだけど、思わず声を上げるほどに広かった。ノエルちゃんの学校の敷地くらいはあるんじゃないかな?
開催してから時間が経っているにも関わらず、人が多く出入りしている。やっぱり弓は人気なんだ。ちょっと嬉しい。
「さあ、入ろうか!」
「あまりはしゃぎ過ぎるなよ」
「分かってますよ」
スキップしながら会場に入る。すると、中には色んな企業のブースがあり、様々な弓が飾ってある。
「凄い!こんなに多くの弓を見るのは初めてですよ!」
「俺達は気にせず好きに見てくれ」
「ありがとうございます!」
何を見ようかな。とりあえず、片っ端から見ていこうかな。
僕は目に付いた弓に近づく。この弓は短弓で普通の弓にカバーのようなものが付いている。展示パネルには『遠近両用弓』と書いてある。
「すみません、これはどういう弓ですか?」
展示している企業の人が僕に微笑みかける。
「『トライホーン』へようこそ。こちらは遠近に対応できる弓になっております」
「そんなことが出来るんですか?」
「はい。MPをこの弓に込めると張りの強さが大幅に変わるんです」
「へぇ、面白いですね」
戦闘中にMPの量を調整するのは難しいけど、使いこなせれば有用そうだ。
「引いてみて良いですか?」
「是非どうぞ」
弓を手に取ってMPを込めずに引いてみる。
かなり張りが弱い。これだとMPを込めずに戦うのは厳しそうだ。
次にMPを1だけ込める。すこし強くなったけど、まだ戦うには弱い。込めるMPを5、7、10と多くしていく。
すると、11を超えた瞬間に弓の強さが一気に強くなる。
「うおっ!」
「大丈夫ですか?」
「大丈夫です」
思わず弦を話してしまったけど、怪我はない。どうやら、一定のMPを超えると一気に張りが強くなるみたいだ。これは調整が難しい。
「いかがですか?使いこなせれば戦術の幅が広がりますよ?」
「そうですね。発想はかなり良いと思うんですが、実践では使いにくいかもしれないですね」
「そうでしたか……」
「とりあえず1つください」
「え?」
落ち込みかけていた企業の人が目を見開く。
「いいんですか?」
「ええ。この弓を使いこなせればMPの操作が上手くなりそうです。今の僕にはピッタリです」
「ありがとうございます!」
企業の人が勢いよく頭を下げる。頑張っている人を見ると応援したくなるんだよね。ちょっと甘いかな?
「で、いくらなんですか?」
「はい。この弓は100万Gでございます」
「…………へ?」
値段を聞いた僕は財布を取り出して中身を見る。そして、後ろにいたホウリさんに向かって苦笑いを浮かべる。
「ホウリさん」
「なんだ?」
僕は勢いよく頭を下げる。
「お金を貸してください」
こうして、僕は早々に一文無しになったのだった。
「そろそろバギーバイクを止めるぞ」
「はーい」
僕らはバギーバイクを止めてそれぞれのアイテムボックスに仕舞う。そして、ハイファイの街まで歩いて向かう。
「結構人がいるね?」
街の門に並ぶ人を見てノエルちゃんが呟く。
「ここでしか作成できないアイテムも多いからな。行商人とかも多いが、冒険者もかなりの人数が利用している」
「そうなんだ」
「あの人数だと、かなり並びそうですね。ホウリさんパワーで何とかなりませんか?」
「ハイファイには初めて行くからな。悪いが特別扱いは無いぞ」
「ちぇー」
見たところ、100人以上は並んでいる。僕たちの番になるまでに3時間はかかりそうだ。
ここで待っていても街に入れないし、諦めて並ぼう。
「うーん?時間的にギリギリかな?」
「何か急いでるの?」
「ちょっとね」
「やっぱりアレが目的か」
やっぱりホウリさんは知っていたのか反応が薄い。
「アレってなあに?」
「実は今日から弓の博覧会がハイファイであるんだよね」
ハイファイの街で開発された弓関係の物が展示される博覧会。気に入ればそのまま購入することもできる。
「で、その博覧会で的当ての大会があるんだけど、優勝賞品が白銀の弓なんだ」
「白銀の弓?強いの?」
「強くはないよ。けど、見た目がかなり良くて貴重な『スタープラチナム』をふんだんに使った弓なんだ」
「実用性じゃなくて、トロフィーみたいな扱いだな」
非売品だし、手に入れられれば弓つかいにとって最高の名誉だ。
「博覧会を知った時に来たいとは思っていたんですけど、遠くて諦めてたんですよ」
「それで丁度良くトリシューラを調達しに、ハイファイに来る機会があった訳だな」
「はい。本当にラッキーでした」
弓も買い換えようと思っていたし、良いのがあったら買い換えようかな。
「どんな弓があるのかな~、楽しみだな~」
「そう言えばさ、ロワお兄ちゃんはどんな弓が良いとかあるの?」
「難しい質問だね?弓に甲乙は付けがたいけど、僕の好みは長弓だね。特に『ララフラ』製の弓は張りが強くて好みなんだよね。でも最近は軽量化が主流で───」
「あーあ、始まったよ」
ホウリさんの呟きは聞こえず、僕は弓の説明を続けた。
☆ ☆ ☆ ☆
「───けど、僕的には軽量化よりも張りの強さを重視するべきだと思っていて……」
「次の方どうぞー」
僕が説明をしていると、突然呼ばれた。あれ、もう順番か。以外に早かった。
「言っておくが、3時間半は経っているからな?」
「もうそんなに経ってたんですか?」
「ああ。ノエルは途中で寝てしまったんだが、気付いていたか?」
そう言われて、僕はホウリさんの後ろで寝ているノエルちゃんに気が付く。
「少しは周りを見られるようになれよ?」
「す、すみません」
「まあいい。今は街に入ろう。ノエル、起きろ」
「……ふぇ?」
ノエルちゃんは目を覚ましてよだれを拭く。
「あれ?ここは?」
「ハイファイの門だ。今から入街の手続きをするぞ」
「はーい」
僕らは門で簡単な手続きをして何事もなくハイファイの中に入る。
「おおー!ここがハイファイの街かー!」
さっきまで寝ぼけまなこだったノエルちゃんが、勢いよく両手を上げて叫ぶ。
「あんまりうるさくするなよー。他の人たちの迷惑になる」
「あ、ごめんなさい」
シュンとしたノエルちゃんがこちらに戻ってくる。
僕も改めてはハイファイの街を見渡してみる。技術の街と言われているけど、ぱっと見は王都との違いはない。けど、よく見てみると細かい所で見なれない物がある。
店の扉には四角いベルのような機械が付いている。待ち行く人には眼鏡みたいなものをつけている。武器ひとつとっても、ギザギザの剣や先の刃が付いていない槍など、見なれない物が多い。
「見てるだけでワクワクしますね」
「あまりキョロキョロするなよ?よそ者だってバレて金をすられるぞ?」
「お金はアイテムボックスに入れていますし、大丈夫ですよ」
「最近は他人のアイテムボックスから物を盗む機械が発明されたらしいからな。油断はするなよ?」
ホウリさんの言葉に僕は冷や汗を流す。
「そ、そんな事があるんですか?」
「ああ。近づいてくる奴には気を付けろよ」
肝に銘じておかないと、瞬く間に一文無しになってしまうだろう。
ワクワクを押えつつ、ホウリさんに付いていって宿に入る。
宿でホウリさんがお金を払っている間にノエルちゃんが袖を引っ張ってきた。
「そういえばさ、この街には何日くらいいるの?」
「2日間だね。目的のトリシューラは明日買いに行くよ」
「今日は弓の博覧会に行くの?」
「そうだね」
事前に見ていた地図を思い出す。
「ここからなら十数分で着くかな」
「もう始まってるかな?」
「始まっているよ」
本音を言えば開催した瞬間に突撃したいけど、こればっかりはしょうがない。
「見たことも無いような弓があるんだろうな~。この日の為にお金を貯めておいたんだよ」
「いいなー。ノエルもホウリお兄ちゃんにお金を借りようかな?」
「良いんじゃないかな」
これを機にノエルちゃんも弓の良さが分かってくれると嬉しいな。
「宿取れたぞ。全員同じ部屋だけど文句言うなよ」
「ノエルは良いよ」
「僕も問題ないです。じゃあ行きましょうか」
「そうだな」
こうして、僕たちは博覧会が行われる展示場まで向かう。その途中でも僕とノエルちゃんは街のいたるところに目移りしては、ホウリさんに引っ張られるという事を繰り返した。
そんなこんなで展示場である、「ペガサスクラウン」までついた。
「ついたー!」
「おっきーい!」
展示会場の建物は1階建てだけど、思わず声を上げるほどに広かった。ノエルちゃんの学校の敷地くらいはあるんじゃないかな?
開催してから時間が経っているにも関わらず、人が多く出入りしている。やっぱり弓は人気なんだ。ちょっと嬉しい。
「さあ、入ろうか!」
「あまりはしゃぎ過ぎるなよ」
「分かってますよ」
スキップしながら会場に入る。すると、中には色んな企業のブースがあり、様々な弓が飾ってある。
「凄い!こんなに多くの弓を見るのは初めてですよ!」
「俺達は気にせず好きに見てくれ」
「ありがとうございます!」
何を見ようかな。とりあえず、片っ端から見ていこうかな。
僕は目に付いた弓に近づく。この弓は短弓で普通の弓にカバーのようなものが付いている。展示パネルには『遠近両用弓』と書いてある。
「すみません、これはどういう弓ですか?」
展示している企業の人が僕に微笑みかける。
「『トライホーン』へようこそ。こちらは遠近に対応できる弓になっております」
「そんなことが出来るんですか?」
「はい。MPをこの弓に込めると張りの強さが大幅に変わるんです」
「へぇ、面白いですね」
戦闘中にMPの量を調整するのは難しいけど、使いこなせれば有用そうだ。
「引いてみて良いですか?」
「是非どうぞ」
弓を手に取ってMPを込めずに引いてみる。
かなり張りが弱い。これだとMPを込めずに戦うのは厳しそうだ。
次にMPを1だけ込める。すこし強くなったけど、まだ戦うには弱い。込めるMPを5、7、10と多くしていく。
すると、11を超えた瞬間に弓の強さが一気に強くなる。
「うおっ!」
「大丈夫ですか?」
「大丈夫です」
思わず弦を話してしまったけど、怪我はない。どうやら、一定のMPを超えると一気に張りが強くなるみたいだ。これは調整が難しい。
「いかがですか?使いこなせれば戦術の幅が広がりますよ?」
「そうですね。発想はかなり良いと思うんですが、実践では使いにくいかもしれないですね」
「そうでしたか……」
「とりあえず1つください」
「え?」
落ち込みかけていた企業の人が目を見開く。
「いいんですか?」
「ええ。この弓を使いこなせればMPの操作が上手くなりそうです。今の僕にはピッタリです」
「ありがとうございます!」
企業の人が勢いよく頭を下げる。頑張っている人を見ると応援したくなるんだよね。ちょっと甘いかな?
「で、いくらなんですか?」
「はい。この弓は100万Gでございます」
「…………へ?」
値段を聞いた僕は財布を取り出して中身を見る。そして、後ろにいたホウリさんに向かって苦笑いを浮かべる。
「ホウリさん」
「なんだ?」
僕は勢いよく頭を下げる。
「お金を貸してください」
こうして、僕は早々に一文無しになったのだった。
0
お気に入りに追加
37
あなたにおすすめの小説
異世界行って黒ネコに変身してしまった私の話。
しろっくま
ファンタジー
さてと、仕上げのパックして……と鏡を見た瞬間、月がブワッと白く発光し衝撃が全身に走った。
気がつくと、見知らぬ土地でケモノコスプレしてた私、月宮沙羅。ちなみに二十四歳、男っ気まったくなし。
ここ一体どこなのよっ、私ってばどうなっちゃうの?
週一より早いペースでも更新できそうな感じです。気長にお付き合いいただければ幸いです。
この作品、なろうさんにも掲載しておりますが、そちらより細分化して投稿する予定です。
凡人がおまけ召喚されてしまった件
根鳥 泰造
ファンタジー
勇者召喚に巻き込まれて、異世界にきてしまった祐介。最初は勇者の様に大切に扱われていたが、ごく普通の才能しかないので、冷遇されるようになり、ついには王宮から追い出される。
仕方なく冒険者登録することにしたが、この世界では希少なヒーラー適正を持っていた。一年掛けて治癒魔法を習得し、治癒剣士となると、引く手あまたに。しかも、彼は『強欲』という大罪スキルを持っていて、倒した敵のスキルを自分のものにできるのだ。
それらのお蔭で、才能は凡人でも、数多のスキルで能力を補い、熟練度は飛びぬけ、高難度クエストも熟せる有名冒険者となる。そして、裏では気配消去や不可視化スキルを活かして、暗殺という裏の仕事も始めた。
異世界に来て八年後、その暗殺依頼で、召喚勇者の暗殺を受けたのだが、それは祐介を捕まえるための罠だった。祐介が暗殺者になっていると知った勇者が、改心させよう企てたもので、その後は勇者一行に加わり、魔王討伐の旅に同行することに。
最初は脅され渋々同行していた祐介も、勇者や仲間の思いをしり、どんどん勇者が好きになり、勇者から告白までされる。
だが、魔王を討伐を成し遂げるも、魔王戦で勇者は祐介を庇い、障害者になる。
祐介は、勇者の嘘で、病院を作り、医師の道を歩みだすのだった。
異世界転移しましたが、面倒事に巻き込まれそうな予感しかしないので早めに逃げ出す事にします。
sou
ファンタジー
蕪木高等学校3年1組の生徒40名は突如眩い光に包まれた。
目が覚めた彼らは異世界転移し見知らぬ国、リスランダ王国へと転移していたのだ。
「勇者たちよ…この国を救ってくれ…えっ!一人いなくなった?どこに?」
これは、面倒事を予感した主人公がいち早く逃げ出し、平穏な暮らしを目指す物語。
なろう、カクヨムにも同作を投稿しています。
[完結] 邪魔をするなら潰すわよ?
シマ
ファンタジー
私はギルドが運営する治療院で働く治療師の一人、名前はルーシー。
クエストで大怪我したハンター達の治療に毎日、忙しい。そんなある日、騎士の格好をした一人の男が運び込まれた。
貴族のお偉いさんを魔物から護った騎士団の団長さんらしいけど、その場に置いていかれたの?でも、この傷は魔物にヤられたモノじゃないわよ?
魔法のある世界で亡くなった両親の代わりに兄妹を育てるルーシー。彼女は兄妹と静かに暮らしたいけど何やら回りが放ってくれない。
ルーシーが気になる団長さんに振り回されたり振り回したり。
私の生活を邪魔をするなら潰すわよ?
1月5日 誤字脱字修正 54話
★━戦闘シーンや猟奇的発言あり
流血シーンあり。
魔法・魔物あり。
ざぁま薄め。
恋愛要素あり。
元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。
アイテムボックスの最も冴えた使い方~チュートリアル1億回で最強になったが、実力隠してアイテムボックス内でスローライフしつつ駄竜とたわむれる~
うみ
ファンタジー
「アイテムボックス発動 収納 自分自身!」
これしかないと思った!
自宅で休んでいたら突然異世界に拉致され、邪蒼竜と名乗る強大なドラゴンを前にして絶対絶命のピンチに陥っていたのだから。
奴に言われるがままステータスと叫んだら、アイテムボックスというスキルを持っていることが分かった。
得た能力を使って何とかピンチを逃れようとし、思いついたアイデアを咄嗟に実行に移したんだ。
直後、俺の体はアイテムボックスの中に入り、難を逃れることができた。
このまま戻っても捻りつぶされるだけだ。
そこで、アイテムボックスの中は時間が流れないことを利用し、チュートリアルバトルを繰り返すこと1億回。ついにレベルがカンストする。
アイテムボックスの外に出た俺はドラゴンの角を折り、危機を脱する。
助けた竜の巫女と共に彼女の村へ向かうことになった俺だったが――。
前世を思い出したので、最愛の夫に会いに行きます!
お好み焼き
恋愛
ずっと辛かった。幼き頃から努力を重ね、ずっとお慕いしていたアーカイム様の婚約者になった後も、アーカイム様はわたくしの従姉妹のマーガレットしか見ていなかったから。だから精霊王様に頼んだ。アーカイム様をお慕いするわたくしを全て消して下さい、と。
……。
…………。
「レオくぅーん!いま会いに行きます!」
拾ったメイドゴーレムによって、いつの間にか色々されていた ~何このメイド、ちょっと怖い~
志位斗 茂家波
ファンタジー
ある日、ひょんなことで死亡した僕、シアンは異世界にいつの間にか転生していた。
とは言え、赤子からではなくある程度成長した肉体だったので、のんびり過ごすために自給自足の生活をしていたのだが、そんな生活の最中で、あるメイドゴーレムを拾った。
…‥‥でもね、なんだろうこのメイド、チートすぎるというか、スペックがヤヴァイ。
「これもご主人様のためなのデス」「いや、やり過ぎだからね!?」
これは、そんな大変な毎日を送る羽目になってしまった後悔の話でもある‥‥‥いやまぁ、別に良いんだけどね(諦め)
小説家になろう様でも投稿しています。感想・ご指摘も受け付けますので、どうぞお楽しみに。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる