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外伝1 四聖会議
外伝5 商人のその後!
しおりを挟む「いや、5徹は死んじゃうから!助けてジュダルぅー!」
「だが断る」
「酷すぎる、マリンは!?って寝てんじゃねぇぞコラァ!」
ここは、王都にある商人ギルド総本部。大小のべ1万を超える店舗を傘下に従えるこのギルドは、現在、超過酷な環境に身を置いていた。
ギルドマスターであるジャン、ジュダル、マリンも同様である。
「少しでも早く前の状態にするのが寛容です、幸いにして店などの被害は僅かですし。これならいずれ復旧できます。踏ん張って下さいジャン」
「どうにかなる前に死んじゃいますけどね」
「喋る余裕があるなら大丈夫です、第一帝国の復興を商人ギルドが大々的に後押しするなんて言うからそんな目にあうんですよ。自分の言葉に責任持ってください」
「儲かるチャンスだと思ったんですよぉ」
「泣いても無駄です、というかいい歳こいたおっさんに泣かれても反応に困ります」
商人ギルドは現在、帝国、王国等の各国との交易の復活を早めるために尽力している。王都周りが無事だったと言っても、その周辺が無事な訳ではない。クロが助けた街のように、天使に襲われ壊滅しかけた街や村は沢山あるのだ。王国全体で見れば死傷者数は一体何万人になるのか、想像すらつかなかった。
「今頃グリーンも書類仕事で奮闘してるんだろうな~」
「新興貴族なんて何年ぶりですかねぇ・・そうですね、家臣団、縁を作りたい貴族なんて山ほどいるでしょうからね。派閥に取り込みたい辺境伯もいるでしょうし。難儀ではあると思いますよ」
ジュダルはそう言って頭を掻く、正直普通の状況で新興貴族貴族が誕生したのなら挨拶に伺わなくてはならないだろうし、店を置くことを許可しに願い出たりしなければならないだろう。しかし人でも何もない今はそんなことができる余裕もなかった。
「よし、グリーンの任された土地。僻地だろ?手伝いに行ってやろうぜ!」
「いや、仕事はどうするんですか。」
「お前に任せる!いや嘘、お前もこい!書類とか判子押すだけだろ、その辺の奴にやらせとけ。マリン!行くか?」
「(コクコク)」
「え?いやはっ何故」
「うるせぇ!俺が行くってったら行く!そういうもんだろ?」
「えージャン!そんな適当なことじゃなくて、理論的な根拠を提示してください」
「なんか儲かる気がするんだよ!行くぞーーー!」
「ダメだこの人ぉぉぉぉ!!」
グリーンが新興貴族としてその土地に行ってから僅か3年、その間にジャン達は奇跡を見ることになるのであった。
◇◇◇◇
「おいおい、なんだこれ!?鉄の塊が動いてやがる」
「通信機器、離れた場所から連絡ができるなんて。グリーンさん、貴方は一体なんてものを作ったんですか!?」
「(あんぐり)」
「こいつら全部軍事転用なんかしてみろ、歴史が変わっちまうぞ、3年の間にこんな僻地に一体何が起きやがったってんだ!?」
ここは王都の僻地、過疎地帯として名を馳せており、人口もかなり少なく、村によっては平均年齢が50代を上回るなどがザラにあるとされたこの領地は、1人の男が領主に収まったことにより、大躍進を迎えていた。
人口の増加、農業等の発展、他の領地では到底考えられないような事態が、この量ないでは平然と起きていた。
グリーンはツナギに泥だらけな姿でジャン達を迎える。
「ジャン、久しぶりだな。教えてやるよ、この3年間に起きた全てを!」
新興貴族、ラトランダ男爵
グリーン・ドラモンドの新しい伝説は、始まったばかり
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