63 / 100
京都編
防具も刀もいらん!
しおりを挟む
「輝宗様、大将の補佐を命じられたのを不服に思ったのか宿を崩壊させたらしいぞ!という噂がたっております」
「なんでさ・・・・」
休暇から帰って来た慶次の言葉を受けて膝から崩れ落ちた、新しい宿の畳はいい匂いがするな。現実逃避してる場合じゃあねぇ、やばいよ。
先日は大変な目にあった、宿は部屋が吹き飛び軽くボヤが出る騒ぎとなった。
宿の主人には平謝りしておいた、笑って許してくれたよ。
むしろビックリしてたな、「顔を挙げて下さい!」とか言ってアワアワしてた。
いやもうごめんね、弁償するからさ。意外にもこの事件で1つ気付いたことがある、それは火消しのシステムだ。
この時代の火消しのシステムは簡単だ、燃えている家の近くにある家屋を全部ぶっ壊して周りに火が燃え移るのを防ぐというものだ。
それが京都でも普通に機能している、ハンゾーによると火消しのシステムがシステムとして機能し始めたのは江戸時代になってからだ。なんでこの時代にあるんだろうと思ったら私が火消しのシステム作ったんだった。
自分で作ったシステムに救われてちゃあ世話無いな、道理で火消しの奴らが挨拶に来る訳だよ。
まぁ逆に助かったとも言えるな、この時代の京都は最大規模を誇る人口密集地帯だ。輝宗の大火とか言われて死人が出た日には私の評判は地に落ちるぞ。
別に今みたいに祭り上げられたいとは思わないが、せめて評判は普通でいたいからな。
ちなみに一連の事件については、既に今川の者たちにも伝わっているようで翌日今川から再度詫びの使者が来た。
すげぇ謝ってたな、丁重にお帰りして帰らせた。含むところは何も無いと伝えてくれと言うとそんな訳無いじゃん見たいな顔されたな。
本当にそうなんだから仕方ないよな、怒って無いし。
ちなみに朝廷からも使者が来た、やはり私を総大将とするように圧力をかけようかなんて言われたけど今の朝廷にそんな力ある訳が無いだろう。第一西方面の大将を義以にしたのは今川のやることに朝廷が口を挟んで欲しく無いからだ。
これで大将を私に変えたが最後今川の顔は名実共に潰れる、この決定は変わらないと言って良いだろう。
私が戦に行くってのは誰が決めたんですかね?
決まったことをグチグチ言っても仕方が無いか、切り替えよう。戦へ行くなら武具が無いと行けない。
生憎私の刀は現在光秀が持っている、正確に言うならばもう私の刀では無いので新しい刀を貰わなければいけないが。
適当な鍛冶屋に行って買おう、うんそうしよう。
武具もそうだな、出発は半月後らしいからだらだらしている間に買えば良いか。
「よし、明日は鍛冶屋に行こう」
「鍛冶屋ですか、それならば今川に仕えている職人を使いましょう」
「いや、京の街の鍛冶屋だ。普通の物で良い」
なんか適当に買おう、そう思ってたんだけどなぁ・・・・
「叔父上、此度の頼みを引き受けた礼だ。ここは受け取ってくれぬか」
「殿がそこまで言われるならば断る理由はございますまい、天下泰平の為微力を尽くしますぞ」
嫌だぁぁぁ!!
なんだこれ!なんだこれ!
私は震えた手で甥の氏真から刀を受け取る、身体が震えるのを抑えるのに必死だ。
「その刀の銘は『宗三左文字』我が家に代々伝わる名刀だ」
「存じております」
宗三左文字、知ってるよハンゾーとの会話で出たわ!
日本で最も有名であろう、織田信長、豊臣秀吉、徳川家康の腰につけられた刀だ。
本来ならば兄義元の刀であり織田信長が桶狭間の後に分捕った逸品。
なんで私に渡すねん、義以に渡せや!
「此度の頼み、叔父上には不満もあるだろう。だがよろしく頼む」
「殿、不安なぞあろう筈も無いでは無いですか」
「そう言ってくれれば有り難い」
うおおおおおお嫌だぁぁぁ!!
◇◇◇◇
半月が経過した、京の街に兵が集結しているのを横目に私はこの異様な雰囲気をなんとかしようと前を向く。
すっごい今更なんだが、この情報大分前から出回ってたんだな。
真田昌幸殿なんかその為に兵揃えて来てたんだしね、知らなかったのは私だけと言うことか。そう思っていたのだがどうやら慶次や幸村も知らないらしいから市井には出回って無いけど上の方で散々議論されていることという訳か。
さてと、私は晒していた目を元に戻す。
部屋内には、いかつい顔をした男たちが並んでいた。
彼らは、既に西方に向かっている西国大名を除く全国から集められた大名たちだ。
その中には知り合いも多くいる、と言うか知り合いしかいないな。
『奥州覇王』伊達左京大夫輝宗
『越後の龍』上杉越後守謙信 (関東管領)
『表裏比興の者』 真田安房守昌幸
『北近江の夜叉』浅井備前守長政
『近衛家当主』近衛前久 (太閤)
他にもちらほら見知った顔が後ろに控えている、取り敢えず突っ込みたいのは太閤様がなんでここにいるかだ。
帰れよ・・・・
「では、全員揃ったようですので始めさせて頂きたく。お初にお目にかかります、今川輝宗と申します。本来ならば隠居の身である故あまり前に出過ぎぬよう留意致します」
掴みは上々だ、四方八方から笑みの声が聞こえる。
「皆々様お聞きの事かと存ずるがイスパニアの軍勢は間もなく九州に到着し攻撃を開始するものと考えられておりまする、九州の防衛にあたっているのは毛利を中心とした龍造寺、島津、大友、秋月、一条、長宗我部家などでござる」
毛利は西国のスーパースターだ、毛利元就は残念ながら1571年、つまり前年にお亡くなりになったがその勢力は未だ健在だ。
「琉球などは如何すると?」
「琉球は明と通じております、手は出さないでしょう。」
「しかし琉球とて軍船が近くを通るのは不安であろう」
琉球とは、史実の沖縄県のことだ。今川と琉球は積極的に交流を続けている、私も文のやり取りをしたことがあるが友好的なものだった。
一応琉球も見なければ行けないのか、辛いな。
「質問がある、そも奴らの目的は何だ?」
「越後守、いすぱにあの軍にとって真の狙いは清国でござる。その中継地点として利用しようと言う心積りやも知れませぬ」
私の言葉に謙信殿が顔を顰める、ハンゾーの方を向くとパチリとウインクをして来た。
良かった、ちゃんと話聞いておいて良かった。
ハンゾー曰く、西洋の国にとって日本という土地自体にそこまでの旨みは無いらしい。評価されているのはその場所だ、清国という宝の山を獲る為の中継地点として日本は使われる予定だった。
それをぶち壊したのが日本の武士の強さだ、宣教師や商人から伝えられる文により武士の強さは伝わって行く。
史実の西洋人は日本を占領するののリスクとリターンが合わないと考えたのだろう、場所が遠すぎるという理由もある。
そもそもこの時代の船技術的にここまで来るのに時間や糧食がかなり厳しいことになる、疫病の心配もあるし急激な環境の変化による体調の変化は致命的だ。
なのになんで攻めて来るのか、キリスト教がこの日本ではあまり普及していない。それが原因か?
というあやふやな結論でハンゾーとの会議は終わっていた。
「どちらにせよ、元寇以来の大戦になることは最早疑いようも無い事実でございます。天下泰平を乱す者に鉄槌を与えねばなりますまい、義以様」
「あ、あぁ。そうだな大叔父上」
気弱そうな声で、私の隣に座っていた義以が答える。
線も細い、まだ10代後半の若造だ。
頼りない、箱入りだから無理も無いか。
ちなみに諸将の奥では罠丸こと直房がこちらを見てニヤニヤしてる、性格悪いなアイツ。
「全体としての出発は明日になり申す、毛利領を通って進軍する1軍は義以様に率いて頂き西国から船で行く2軍を某が率いまする。義以様の元には安房守殿、越後守殿、備前守殿。某と共には左京大夫殿と太閤殿下、よろしくお頼み申す」
「はっ」
「全力をもって」
「任せて貰おう!」
「承知」
「ほっほっほ、麿は遊びに行くだけじゃがの」
レジャー感覚で戦に来るんじゃあ無い、この野郎。
あ、良いこと思いついた。
「義以様にはあそこにいる直房を補佐に就かせ申す、我が孫にしては優秀だ、義以様と共に向かわれる方々はよろしくお頼み申しますぞ」
私の苦労を味わえ罠丸ぅぅぅぅ!!
そう思いつつチラリと直房を見る、直房は笑っていた。
先程の怪しい笑みでは無い、屈託の無い顔のイケメンさを全面的に出した笑みだ。
野郎、夕の良いとこ取りだろこれ。
「お初にお目にかかります、今川左衛門佐直房と申します。若輩ながら1軍の補佐をさせて頂きます」
さっきの義以と違い堂々たる挨拶に周囲もどよめく、あーてか今更気づいたけど今川が主導だけど1軍も2軍もどっちも人任せになりそうだな。
罠丸が暴走しないことを祈っておこう、まぁ謙信殿いるしあっちはなんとかしてくれ。
こっちは安心してくれ、ハンゾーがなんとかしてくれるから。
「では、まず初めに1軍の詳しい経路をご説明致します。こちらの地図をご覧下さい」
え?
お前を補佐にするの、今適当に決めたのに準備万端だと!?
可愛く無いな、何だ指示も的確でめちゃくちゃわかりやすい。
この子大将の方が良かったんじゃ無いの?
結局、罠丸が用意したプレゼンテーションは大好評で私の説明が蛇足になりそうなので速攻打ち切った。
明日には京都を経つ予定だ、あー戦争やりたく無い。
戦乱の世、終結して。
「なんでさ・・・・」
休暇から帰って来た慶次の言葉を受けて膝から崩れ落ちた、新しい宿の畳はいい匂いがするな。現実逃避してる場合じゃあねぇ、やばいよ。
先日は大変な目にあった、宿は部屋が吹き飛び軽くボヤが出る騒ぎとなった。
宿の主人には平謝りしておいた、笑って許してくれたよ。
むしろビックリしてたな、「顔を挙げて下さい!」とか言ってアワアワしてた。
いやもうごめんね、弁償するからさ。意外にもこの事件で1つ気付いたことがある、それは火消しのシステムだ。
この時代の火消しのシステムは簡単だ、燃えている家の近くにある家屋を全部ぶっ壊して周りに火が燃え移るのを防ぐというものだ。
それが京都でも普通に機能している、ハンゾーによると火消しのシステムがシステムとして機能し始めたのは江戸時代になってからだ。なんでこの時代にあるんだろうと思ったら私が火消しのシステム作ったんだった。
自分で作ったシステムに救われてちゃあ世話無いな、道理で火消しの奴らが挨拶に来る訳だよ。
まぁ逆に助かったとも言えるな、この時代の京都は最大規模を誇る人口密集地帯だ。輝宗の大火とか言われて死人が出た日には私の評判は地に落ちるぞ。
別に今みたいに祭り上げられたいとは思わないが、せめて評判は普通でいたいからな。
ちなみに一連の事件については、既に今川の者たちにも伝わっているようで翌日今川から再度詫びの使者が来た。
すげぇ謝ってたな、丁重にお帰りして帰らせた。含むところは何も無いと伝えてくれと言うとそんな訳無いじゃん見たいな顔されたな。
本当にそうなんだから仕方ないよな、怒って無いし。
ちなみに朝廷からも使者が来た、やはり私を総大将とするように圧力をかけようかなんて言われたけど今の朝廷にそんな力ある訳が無いだろう。第一西方面の大将を義以にしたのは今川のやることに朝廷が口を挟んで欲しく無いからだ。
これで大将を私に変えたが最後今川の顔は名実共に潰れる、この決定は変わらないと言って良いだろう。
私が戦に行くってのは誰が決めたんですかね?
決まったことをグチグチ言っても仕方が無いか、切り替えよう。戦へ行くなら武具が無いと行けない。
生憎私の刀は現在光秀が持っている、正確に言うならばもう私の刀では無いので新しい刀を貰わなければいけないが。
適当な鍛冶屋に行って買おう、うんそうしよう。
武具もそうだな、出発は半月後らしいからだらだらしている間に買えば良いか。
「よし、明日は鍛冶屋に行こう」
「鍛冶屋ですか、それならば今川に仕えている職人を使いましょう」
「いや、京の街の鍛冶屋だ。普通の物で良い」
なんか適当に買おう、そう思ってたんだけどなぁ・・・・
「叔父上、此度の頼みを引き受けた礼だ。ここは受け取ってくれぬか」
「殿がそこまで言われるならば断る理由はございますまい、天下泰平の為微力を尽くしますぞ」
嫌だぁぁぁ!!
なんだこれ!なんだこれ!
私は震えた手で甥の氏真から刀を受け取る、身体が震えるのを抑えるのに必死だ。
「その刀の銘は『宗三左文字』我が家に代々伝わる名刀だ」
「存じております」
宗三左文字、知ってるよハンゾーとの会話で出たわ!
日本で最も有名であろう、織田信長、豊臣秀吉、徳川家康の腰につけられた刀だ。
本来ならば兄義元の刀であり織田信長が桶狭間の後に分捕った逸品。
なんで私に渡すねん、義以に渡せや!
「此度の頼み、叔父上には不満もあるだろう。だがよろしく頼む」
「殿、不安なぞあろう筈も無いでは無いですか」
「そう言ってくれれば有り難い」
うおおおおおお嫌だぁぁぁ!!
◇◇◇◇
半月が経過した、京の街に兵が集結しているのを横目に私はこの異様な雰囲気をなんとかしようと前を向く。
すっごい今更なんだが、この情報大分前から出回ってたんだな。
真田昌幸殿なんかその為に兵揃えて来てたんだしね、知らなかったのは私だけと言うことか。そう思っていたのだがどうやら慶次や幸村も知らないらしいから市井には出回って無いけど上の方で散々議論されていることという訳か。
さてと、私は晒していた目を元に戻す。
部屋内には、いかつい顔をした男たちが並んでいた。
彼らは、既に西方に向かっている西国大名を除く全国から集められた大名たちだ。
その中には知り合いも多くいる、と言うか知り合いしかいないな。
『奥州覇王』伊達左京大夫輝宗
『越後の龍』上杉越後守謙信 (関東管領)
『表裏比興の者』 真田安房守昌幸
『北近江の夜叉』浅井備前守長政
『近衛家当主』近衛前久 (太閤)
他にもちらほら見知った顔が後ろに控えている、取り敢えず突っ込みたいのは太閤様がなんでここにいるかだ。
帰れよ・・・・
「では、全員揃ったようですので始めさせて頂きたく。お初にお目にかかります、今川輝宗と申します。本来ならば隠居の身である故あまり前に出過ぎぬよう留意致します」
掴みは上々だ、四方八方から笑みの声が聞こえる。
「皆々様お聞きの事かと存ずるがイスパニアの軍勢は間もなく九州に到着し攻撃を開始するものと考えられておりまする、九州の防衛にあたっているのは毛利を中心とした龍造寺、島津、大友、秋月、一条、長宗我部家などでござる」
毛利は西国のスーパースターだ、毛利元就は残念ながら1571年、つまり前年にお亡くなりになったがその勢力は未だ健在だ。
「琉球などは如何すると?」
「琉球は明と通じております、手は出さないでしょう。」
「しかし琉球とて軍船が近くを通るのは不安であろう」
琉球とは、史実の沖縄県のことだ。今川と琉球は積極的に交流を続けている、私も文のやり取りをしたことがあるが友好的なものだった。
一応琉球も見なければ行けないのか、辛いな。
「質問がある、そも奴らの目的は何だ?」
「越後守、いすぱにあの軍にとって真の狙いは清国でござる。その中継地点として利用しようと言う心積りやも知れませぬ」
私の言葉に謙信殿が顔を顰める、ハンゾーの方を向くとパチリとウインクをして来た。
良かった、ちゃんと話聞いておいて良かった。
ハンゾー曰く、西洋の国にとって日本という土地自体にそこまでの旨みは無いらしい。評価されているのはその場所だ、清国という宝の山を獲る為の中継地点として日本は使われる予定だった。
それをぶち壊したのが日本の武士の強さだ、宣教師や商人から伝えられる文により武士の強さは伝わって行く。
史実の西洋人は日本を占領するののリスクとリターンが合わないと考えたのだろう、場所が遠すぎるという理由もある。
そもそもこの時代の船技術的にここまで来るのに時間や糧食がかなり厳しいことになる、疫病の心配もあるし急激な環境の変化による体調の変化は致命的だ。
なのになんで攻めて来るのか、キリスト教がこの日本ではあまり普及していない。それが原因か?
というあやふやな結論でハンゾーとの会議は終わっていた。
「どちらにせよ、元寇以来の大戦になることは最早疑いようも無い事実でございます。天下泰平を乱す者に鉄槌を与えねばなりますまい、義以様」
「あ、あぁ。そうだな大叔父上」
気弱そうな声で、私の隣に座っていた義以が答える。
線も細い、まだ10代後半の若造だ。
頼りない、箱入りだから無理も無いか。
ちなみに諸将の奥では罠丸こと直房がこちらを見てニヤニヤしてる、性格悪いなアイツ。
「全体としての出発は明日になり申す、毛利領を通って進軍する1軍は義以様に率いて頂き西国から船で行く2軍を某が率いまする。義以様の元には安房守殿、越後守殿、備前守殿。某と共には左京大夫殿と太閤殿下、よろしくお頼み申す」
「はっ」
「全力をもって」
「任せて貰おう!」
「承知」
「ほっほっほ、麿は遊びに行くだけじゃがの」
レジャー感覚で戦に来るんじゃあ無い、この野郎。
あ、良いこと思いついた。
「義以様にはあそこにいる直房を補佐に就かせ申す、我が孫にしては優秀だ、義以様と共に向かわれる方々はよろしくお頼み申しますぞ」
私の苦労を味わえ罠丸ぅぅぅぅ!!
そう思いつつチラリと直房を見る、直房は笑っていた。
先程の怪しい笑みでは無い、屈託の無い顔のイケメンさを全面的に出した笑みだ。
野郎、夕の良いとこ取りだろこれ。
「お初にお目にかかります、今川左衛門佐直房と申します。若輩ながら1軍の補佐をさせて頂きます」
さっきの義以と違い堂々たる挨拶に周囲もどよめく、あーてか今更気づいたけど今川が主導だけど1軍も2軍もどっちも人任せになりそうだな。
罠丸が暴走しないことを祈っておこう、まぁ謙信殿いるしあっちはなんとかしてくれ。
こっちは安心してくれ、ハンゾーがなんとかしてくれるから。
「では、まず初めに1軍の詳しい経路をご説明致します。こちらの地図をご覧下さい」
え?
お前を補佐にするの、今適当に決めたのに準備万端だと!?
可愛く無いな、何だ指示も的確でめちゃくちゃわかりやすい。
この子大将の方が良かったんじゃ無いの?
結局、罠丸が用意したプレゼンテーションは大好評で私の説明が蛇足になりそうなので速攻打ち切った。
明日には京都を経つ予定だ、あー戦争やりたく無い。
戦乱の世、終結して。
0
お気に入りに追加
81
あなたにおすすめの小説
元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。
私のお父様とパパ様
棗
ファンタジー
非常に過保護で愛情深い二人の父親から愛される娘メアリー。
婚約者の皇太子と毎月あるお茶会で顔を合わせるも、彼の隣には幼馴染の女性がいて。
大好きなお父様とパパ様がいれば、皇太子との婚約は白紙になっても何も問題はない。
※箱入り娘な主人公と娘溺愛過保護な父親コンビのとある日のお話。
追記(2021/10/7)
お茶会の後を追加します。
更に追記(2022/3/9)
連載として再開します。
ふたりの愛は「真実」らしいので、心の声が聞こえる魔道具をプレゼントしました
もるだ
恋愛
伯爵夫人になるために魔術の道を諦め厳しい教育を受けていたエリーゼに告げられたのは婚約破棄でした。「アシュリーと僕は真実の愛で結ばれてるんだ」というので、元婚約者たちには、心の声が聞こえる魔道具をプレゼントしてあげます。
妹に正妻の座を奪われた公爵令嬢
岡暁舟
恋愛
妹に正妻の座を奪われた公爵令嬢マリアは、それでも婚約者を憎むことはなかった。なぜか?
「すまない、マリア。ソフィアを正式な妻として迎え入れることにしたんだ」
「どうぞどうぞ。私は何も気にしませんから……」
マリアは妹のソフィアを祝福した。だが当然、不気味な未来の陰が少しずつ歩み寄っていた。
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
婚約破棄とか言って早々に私の荷物をまとめて実家に送りつけているけど、その中にあなたが明日国王に謁見する時に必要な書類も混じっているのですが
マリー
恋愛
寝食を忘れるほど研究にのめり込む婚約者に惹かれてかいがいしく食事の準備や仕事の手伝いをしていたのに、ある日帰ったら「母親みたいに世話を焼いてくるお前にはうんざりだ!荷物をまとめておいてやったから明日の朝一番で出て行け!」ですって?
まあ、癇癪を起こすのはいいですけれど(よくはない)あなたがまとめてうちの実家に郵送したっていうその荷物の中、送っちゃいけないもの入ってましたよ?
※またも小説の練習で書いてみました。よろしくお願いします。
※すみません、婚約破棄タグを使っていましたが、書いてるうちに内容にそぐわないことに気づいたのでちょっと変えました。果たして婚約破棄するのかしないのか?を楽しんでいただく話になりそうです。正当派の婚約破棄ものにはならないと思います。期待して読んでくださった方申し訳ございません。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる