無能は最強になれるのでしょうか?

名無しの猫

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一章

2話 無能は旅立つ

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ミカとレンは帝国へ向かった。俺、一人置いてきぼり。

「まぁ、あの二人に追いつくから、心配ないな」

そう言うと、村のいじめっ子が突っかかってきた。

「はぁ?レノンが勇者と賢者の隣にたつだって?何いってんだ?お前は一生この村で畑仕事しか出来ない無能だよ」

「そんなのやってみないと分かんないじゃん!」

するといじめっ子の顔にシワがよる。

「レノン調子にのるんじゃないぞ?そんな事言えるなら、この攻撃ぐらい防げるよなっ!」

凄い勢いで殴ってくるいじめっ子。

「何すんだよ!危ないだろ!」

「これは避けれるんだな。じゃあ次いくぞ」

一発、また一発、次々と殴ってくる。

右、左、アッパー全て避ける。

「レノンの癖に!何で避けれるんだよ!」

「俺は、最強の魔法剣士になるんだ」

「レノンがなれるわけないだろ!そんな夢見てないで一生村のために働いたらどうだ?」

「夢が叶うかもしれないだろ?」

「村を出て死ぬだけだぞ?」  

「そうかも知れない。だけど俺は夢のために死ねるなら悔いはない」

いじめっ子に言いきった。すると、いじめっ子は諦めどこかに言った。

「やっぱり期待はされていないか」

期待はされていないのは知っている。誰も応援何てしない。それは仕方ないかも知れない。魔力も少ないし、剣のセンスはないし、けど今まで頑張って来た。魔力もそれなりに増えた。剣も初心者の上ぐらいの腕になった。7年では遅い。それもある意味センス。

魔力操作は上手くなった。剣の腕はないが、体作りはした。毎日素振りをして、5キロ走って、腹筋200回、腕立て伏せ200回繰り返して来た。

「よし、今日も特訓だ!」

そう決めて、いつもの場所に行き練習をした。

「走れ、ハァハァ、後少しだ」

いつものように走り、走り終わったらすぐに腹筋にうつる。

「197、198、199、200!よし、次」

腕立て伏せ200回を無事に終わらせた。

「一週間後、家を出よう!」 

親友達に負けなくはない!そう決めた俺は、特訓をいつもより多くした。

腹筋1000回、腕立て伏せ1000回、素振り1万回する事に決めた。

「母さん、俺村出ることにしたよ」

俺の母親に言う。

「え?!村出るって、いったいどこいくってんだい!」

当然のように怒られた。

「俺、この村出て最強魔法剣士目指そうと思う。」

呆れたように母さんが言う。

「分かったよ、あんたの覚悟が簡単にはなくならないだろうからね」

「ありがとう母さん!」

すると顔が変わる母さん。

「た、だ、し簡単には死ぬんじゃないよ!少しは名を上げてから逝っておくれよ?」 

「死ぬ前提はやめてほしいけど、分かった。次、帰ってくるときは有名になったときだから」

「うん、うんそうでなくっちゃね母さん応援するよ」

その言葉を聞いた瞬間涙が出た。親友達以外に応援してくれる人がいた。

あっというまに、一週間がたった。

「行ってきます」

「気をつけるんだよ?」

「うん」

見送りは、母さん以外にいなかった。それでも見送ってくれる母さんに感謝した。

そしてここから俺の旅が始まる!
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