無能は最強になれるのでしょうか?

名無しの猫

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 プロローグ

1話 幼なじみの旅立ち

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俺はレノン。小さな村、ムイタニ村に住んでいる。年は13歳だ。

俺には、幼馴染みがいる。レンとミカだ。昔から良く遊んでいた。幼馴染みでもあるが、親友でもある。
 
「ねぇレノン聞いて、私ね来年ムイタニ村を出て、魔法を覚えに行くの」

「そうなんだ?ミカは凄いよね。俺何てさ、畑の仕事ばっかりだよ」 

そう言って少し微笑む。

「そんなことないよ!レノンは、優しいし勇気もある。私何かより、よっぽど凄いよ!昔だって助けてくれたし」 

「いつの話だよ。あの時は、夢中だったし、今のミカは俺を助けてくれるヒーローだよ」

俺達が6歳の頃、、、

「ねぇねぇ、レノンこっち来て」

「分かった」

呼ばれるがまま、ミカの所へ走って行った。

「この花、綺麗だね!お母さん達に見せてあげよ!」

「でも、危ないよ?崖の近くだし...」

場所は崖のはしっこで、堂々と美しく咲いていた。

「大丈夫!すぐ、とってきて、帰ってくるから」

「分かった」  

そう言うと、ミカは崖まで行き、花を抜いたと同時に、崖が崩れた。

「危ないっ!」  

一心不乱にミカの手をとった。

「い、今引き上げるから...もうちょっと頑張ってミカっ!」

頑張ってもちあげようと頑張る。

「レノン、危ないよ?レノンまで落ちちゃう」

悲しそうに見つめるミカ。

「僕はいいから!自分の心配してよっ!後少しだから、頑張って」

俺は必死に、必死にミカを引き上げる。

それから5分がたった。

「ミカ、助かったでしょ?」

「うん、ありがとう。う、うぅ」

少し声を出して泣くミカ。

「泣いちゃ駄目だよ、こっちまで泣いちゃうよミカ。もし、ミカがいなくなったら、どうすればよかったの?」

「ごめん、ごめんなさい。レノンが助けてくれなかったら。本当にごめんなさい」

その日は、二人で泣きあった。

少しの出来事で1つの命を無くす所だった。そう思うと、今でも怖い。

その出来事を話会っていると、一人割り込んできた。

「何だ、何だ?お二人さんで良い雰囲気だしちゃって」

「うわぁー、レン、ビックリしたじゃないか!って言うか雰囲気って何だよ!」

「そうよ!雰囲気って!」

幼馴染みのレンが話に加わった。

「まぁ、二人ともそんなお熱くなるなって」

「「レンがそう言う事言うからだ「でしょ」」

突然来たレンに、俺とミカは怒った。

「そう言えば、ミカって魔法学びにここを離れるんだろ?俺も、そろそろ帝国に行かないと行けないんだ。」

レンは勇者、ミカは賢者。どちらもこの村で産まれた。そして来年には、二人とも居なくなる。

「そっか、一気に寂しくなるね」

「そうだね、でもレノンも伝説の魔法剣士様になるんでしょ?なら、すぐに会えるよ!」

「そうだな、レノンは、あ、の、魔法剣士様になるんだもんな!俺は期待してるぜ。レノンならきっと出来る。この勇者と賢者が言ってるんだぜ?なれないわけがないだろ」

「そう言ってくれるのミカとレンだけだよ。ありがとう。俺も頑張ってるからさ、きっといつか二人の隣にたつ男になるよ」

「「そうじゃないとな「ね」」

二人はとても優しくて、頼もしくて、相談できる、唯一の親友だ。皆に期待されていなくても、どんなに馬鹿にされても、二人のお陰で、今まで夢を諦めなかった。

剣も魔法も小さい頃からずっと練習してきた。どんなにセンスがなくても、頑張ればどうにでもなると言い聞かせた。練習してきて今年で、7年目だ。

「お前が頑張ってるのは、俺達が一番知ってる。くじけるなよ?応援している奴がここに二人もいる。一人じゃない」
 
「うん、ありがとう。二人も頑張ってるのは知ってるよ」

「レノンが頑張ってるのに私達が頑張んなくてどうするの!」

「それ、差が物凄くひらくんだけど」

そう言うと、三人で笑いあった。



一年がたった。レン、ミカが旅立ちの日

「レノン行ってきます!絶対向こうで待ってるから」

「俺も待ってるからなレノン」

「うん、待ってて」

そう言うと、二人は村の出入口に行った。

村人達は、そんな二人を期待する目でみをくった。

「やっぱり二人は恵まれてるな」

そう呟くのだった。
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