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夢とロマンシリーズ
夢とロマンシリーズ
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「夢とロマンシリーズ」原作 献残屋藤吉郎
第一話「風雲児将門」
関東の地を駆け巡った侍「一代の武将」
、、、、「朱雀天皇に対応した新皇」
(1)相馬の小次郎
平の将門は日本の第50代桓武天皇の皇胤で、平氏の姓を授けられた、高望王の三男の鎮守府将軍の平の良将の子どもで、
父、平の良将は上総国佐倉に領地があった。
母の出身地は相馬だったので相馬で育ったために、、、。。
「相馬の小次郎」と言われていた。
若いころは京都で軽輩の役職についていた。
平の将門は38歳で討ちとられた。
若くして関東で暴れ、平定したが、時の朝廷と争いがあって、反逆者として戦いに敗れた。
悲運の武将であった。
一時は筑波山に兵を進め、威勢と名実は関東一円に鳴り響いた。
下野、武蔵、上野、の5か国を支配し、国家へ対する反乱は無かった、私戦はあったが、、、、
平の将門は馬が好きで、こよなく愛していた。
下総の国、常陸の国に広がった平氏一族の抗争が関東一円にひろがり、将門は勢いに乗り、国府を襲撃した。其の際に
「印鑑」を奪い、京都の朝廷に対して「新皇」を自称した。
そして、東国の独立を計り、朝敵となった。
新皇即位後2か月で、藤原秀郷、平の貞盛に討伐された。
「承平天慶の乱」
死後は御首神社、築士神社、神田明神、王国神社に祀られる。
満38歳で討伐される。
平将門は青年のころは京都御所の「北面の武士」として、天皇の護衛にあたっていた。
しかし、京都は公家の人たちが出世をして、天皇の子孫と言っても武士たちに出世の道はなかった。
そこで、将門は関東佐倉の領地に戻った。しかし、国司源護の娘と婚姻が決まっていたにも関わらずに、国香達叔父に嫁ぎ、彼の父の所領は3人の叔父に分配されていた。
そして、将門は武力を持って、その所領を取り返した。
また、将門は朝廷に不満を持つ者に押されて、次々に国司を襲い、その所領を広げたいった。
関東の全土を収めて「新皇」に即位したのであった。
将門は領民にも人気があり、弱い者の味方をして、増税を緩めていった。
朱雀天皇のときに朝廷へ出向き、罰に服したこともあった。
しかし、恩赦により、許されて国も途へ戻った。
そして、度重なる国司の悪政に立ち向かい、朝敵となってしまった。
相馬の国での「相馬の小次郎」時代は馬をこよなく愛し、製鐵事業にも力を注いだ。
(流れ星が輝いた)
平の将門の末裔と言われている、、、平正義は今年も大学受験に失敗して、神田明神にお参りに来た。
神田明神は平の将門が祀られていると云うので、気の弱い正義は祈願に来たのであった。
本当に自分は平将門の末裔なのかと疑いたくなった。豪遊であった平将門には似ても似つかぬ男なので、、、
38歳で討ち死にするまで、弱い者の味方、農民を助けて、朝廷に歯向かった武者には到底かけ離れているような気がしてならない。。。
しかし、家系図によれば間違いなく平将門の末裔であった。
そんなことを思いながら、神田明神にお参りしていた。
突然、雨が降りだした、、、かなり強く降りだしてきた。
空は暗く、、、雷まで鳴り出した。
春の晴れたいい日だったので、正義はびっくりした。
神田明神の軒先で雨宿りをしていた正義の目の前が光った。
何時しか、正義の目の前の景色が変わった。
そして、春なのに珍しく、雷が落ちた、、、正義の前に有った大木に、、春雷か。
その雷が鳴りやんだら、、、さあつーーと空が明るくなった。
不思議な光景だった。
そして、何事も無く、正義は神田明神を後にした。
神田明神をお参りしてからの正義の心に変化が起きた。なにやら、心が大きくなったような。。。本当に正義は変わったのであった。
(平の将門の墓参り)
平正義は神田明神での春雷に会ってから、自分の先祖である平の将門が気になった。それで、墓参りをしたのであった。
春の桜花が咲く頃の昼頃だった。
不思議なことが起きた、、、、正義が墓参りをしていた時だった、突然に雷が鳴り始め、雨が降り出した。
先日の神田明神へお参りした時と、同じだと正義は思った。空も暗くなり、一転周りの景色が変わった。
そして、またまた、春雷が落ちた。近くの大木が割けた。
そして、正義は不思議な気持ちになった。。。
雨が酷くなったので、走って近くのお店の軒先に入った。
正義は二度も同じ目に遭い、、先祖の将門が怒りを表しているように思えた。合戦で討ち死にした、先祖が、将門が何かを言いたそうに思えた。戦いに敗れ、朝敵となり、京都の三条河原に晒された平の将門が怒りを春雷になって、自分に伝えたいような何かを感じた。
38歳で合戦に負けるまで、農民の見方となって、朝廷に対抗していった将門にも言い分があったような。。。
増税を課していた国司に何かを言いたかったのでは、、、、
親が預かった所領を、叔父たちが奪ったことへの腹立ちがあったに違いない。。。また、自分と婚姻関係にあった女性を奪った3人の叔父に対しての怒りもあったと思う。
その親族の争いが広がり、将門はそれらの国司を襲ったのであった。
そして、関東全域を制圧した。
その勢いで「新皇」となり、朝敵となってしまったのであった。。。。
正義は思った、、、、もしかしたら、なりたくて朝敵になったのではない、、、時代背景の中で、成り行きで朝敵になったような。。。
最後に戦った戦で、額に矢を射られて討ち死にしたために、さらし首になってしまった。歴史の悪戯のように。。。
生きて、庶民のための武将でいたかった筈が、、、
そんな気がする正義であった。
まだまだ、生きたかった平の将門が春雷になって、この世に落ちたのかも知れない。
(2)平の将門は生きている、、、心の中に
正義も神田明神をお参りして、春雷にあった翌年に東大法学部に入学した。何故か、急に成績が良くなっていたのであった。、、、、平の将門を心の何処かでお参りしてから、全てが、人生が前向きになった。
大学もさほどに勉強しなかったが、成績も良かった。
大学3年の時に司法試験を受けたら、偶然なのか受かったしまった。
平の将門を祭ってある神田明神にお参りしたり、墓参りをしてから、何かついていた。
正義は心の何処かで、先祖の将門が見守ってくれているような、、、そして、正義を引き上げてくれているような気がしてならなかった。
司法試験に合格した時に、東京永田町にある「将門の首塚」をお参りした。
自分ではお礼の積りだった。
この時も空が晴れてたのに、首塚に着いた頃に雨が降り出した。そして、冬だったのに雷が激しく鳴りだした。
正義がお参りしていた時に雷が落ちたのだ、、、、正義の近くに、、、そして、正義は気を失った。
余りにも激しい雷で、正義は自分に落ちたような気がして倒れた。
気が付いた時には病院だった。
正義は夢を見ていた、、、、気を失っている間のわずかな時間だったが、、、
夢の中に先祖の平の将門を見たのであった。
そして、、、「正義、、、目を覚ませ、、、お前にはやることがある、、、わしに代わって、、、」
後は言葉にならなかった。
正義は目が覚めて、、何かが頭の中を過った
それが何かは分からなかったが、、、後で知らされた。
将門が夢に出てきたことで、正義には力が湧いてきたような気がした。。。今までと違った活力のようなものが。。。
なんか生きているような、、、、
それがなんだかは、後で分かってきた。
その晩、家で目が覚めた正義の枕元には、、、平の将門がいた。
そして、「正義、、、わしの念力を与えるから、これから不合理なことには立ち向かえ、、、弱者を救え」
と、、、平の将門が見えたのであった。
「人には見えないが、、、正義、お前にはわしが見える筈じゃ、、」と
正義は枕元に立つ、平の将門を見つけてびっくりした。
(3)将門と今風を暴れる
正義は大学を卒業して、裁判官になった。日本の法治国家に不満は待っていたが、出来ることなら、自分が関係して改善していこうと腹を決めたのであった。
いろいろな問題が起きるとは思うけど、悪に対しては敢然と立ち向かっていこうと。。。。
正義が最初に担当した事件が汚職関係の裁判だった。
第一土木建設株式会社に絡む裏金工作だった。裏金工作とい言っても10億円からの脱税であった。
国税が摘発した脱税額であるが。表向きは経理上は綺麗に処理されていた。
下請け会社の毛利開発興行株式会社との取引であり、経理上は辻褄が合っていた。
しかし、毛利開発興行への経理監査が入った翌日に、経理係長の大内一が自殺をしたのであった。
余りにも突然であり、偶然だったので、警視庁捜査二課はその自殺を疑った。
捜査にあたったのが赤垣警部補だった、、、正義とは大学の先輩後輩の中だったので、情報交換を行った。
警視庁からの報告書では捜査半ばではあるが、、大内係長の自殺と今回の汚職には何か関りがあるような。。。
そして、その捜査結果待ちになった。
正義判事のもとには、上層部より内示が出ていた。大内係長の自殺は仕事の過労が生じての事故であり、経理上の不正はなかったということで処理をするようにと。。。。
正義は納得しなかった。
いつもの内部の圧力で捻じ曲げられた判決だと思った。
逆らえば、、正義の立場は危うくなる。
しかし、上からの力で抑えられた判決には承服しかねた。
逆らっても、申し立てしても、覆ることは無かった。
汚職や贈収賄、、、談合などの経済トラブルは政治家や経済界の有力者の圧力が加わり、、有耶無耶にされてしまう。
日本の法治国家のインチキ判決が出るのであった。
無罪にはならないが、、、、「執行猶予」つきの判決が。。
無罪と同じだ、、、、犯罪者が野に放たれ、自由の身になるのだから、、、、
可笑しいよ、、、本来は実刑だろうが。。。
正義は許せなかった。
法を犯した犯罪者を自由の身にすることは、、、罰するべきだと。。。
正義は誓った、、、執行猶予になるべきじゃない犯罪者は、罰するべきだと、、、
今回の事件も詰めていくと、、、企業間には不正があり、一人の人間の犠牲で隠してしまっていた。
正義は、、、将門に言った、、、「将門じいちゃん、、、力を貸してくれ、、、どうしても許せないんだよ。」
春雷で出会ってから、将門はいつでも正義の呼び出しに応じた。
「正義、、、困ってるようじゃのう、、、昔なら邪魔な奴なら殺してしまえばいいのだが、、、今はそうはいかぬだろう。。一度、わしを自殺した大内なにがしの墓前に連れて行け、、、何か見えるかも知れないから、、」
と言うことで正義は、、、人には見えぬ将門を連れて行った。
正義は裁判官と言うこともあって、自殺した大内係長の墓前に伺った。大内係長の自宅は千葉市郊外にあった。質素な戸建ての佇まいであり、今は無くなった妻の和代が子供二人と住んでいた。
「ごめんください、、、、平と申します」と言ってお線香をあげた。将門も一緒に手を合わせた。
すぐに将門じいちゃんは正義に囁いた。
「この仏は殺されたんだよ、、、恨みを残しているな」
正義は将門じいちゃんに、「分かった、、、もし、分かったら、どうして殺されたか聞いてみてくれ、、」
また、見えるなら「誰に殺されたかも。。。」
将門じいちゃんには死の世界が見えるらしい、、、
正義は仏壇にお参りしてから、、、俄然、やる気を起こした。
「将門じいちゃん、、、これからも教えてな、、、法制会の闇を暴いてやるぞ、、、」
帰りの車の中で正義は燃えていた。
人を殺しておいて、汚職をしておいて、平然と生きている連中を身逃せなかった。
正義には将門と言うこの世のものでは無いが見方がいたのであった。
(正義、正義に刃を振るう)
正義が今回の裁判の内情を暴露することで、裁判所内は大騒ぎになるだろう。。。正義は埋もれさせないように、報道関係にも手を回していた。
「将門じいちゃん、、、今回俺がやることは、早い話が裁判所に反旗を翻すんだよ、、、、将門じいちゃんが朝廷に逆らったことと同じくらいの事をやるんだから、、、見守っててくれよ、、、」
正義は覚悟を決めた。
報道関係は読朝新聞で報道する準備をしていた。警察関係は警視庁赤垣警部補に暴露を頼んでいた。
新聞が出る前日に新聞社の明石記者から連絡が入った。
「平、、、済まん、、、上からの指示で発売中止が出たよ、、、仕方がないから、、、俺も首覚悟で、SNSで流すよ。。」
「そうか、ありがとう、、、無理すんなよ」
と電話を切ったら、警視庁特別捜査班の赤垣警部補からも捜査中止の指示があったとの事だった。
仕方がない、、、正義は裁判所内での反旗だけでも翻そうと行動を起した。
なんとも凄い、、、圧力だった。。。
日本の政界、財界の圧力と言うか、、、共同戦線は凄かった。
握り潰そうとしている汚職事件を、、、、正義は何としても逆らい、表沙汰にしようとしていた。
新聞記者の明石記者がSNSで拡散したので、このニュースは広まった、、、、裁判所内の裏話であり、汚職の揉み消しの話しだったので、、、大衆週刊誌の話題となり、もはや、かき消せなくなっていた。
SNSで拡散されて翌日には裁判所には報道関係の記者が群がり、、、更には圧力をかけたとされた民友党の事務所にも報道関係者が押し寄せていた。
勿論、警察、検察関係にもである。
最近にない出来事であり、日本の汚職事件の急所に攻め込んだ事件なので、、、報道関係各社は逃がさなかった。
ニュースを圧力によって、握り潰していた大手新聞社も乗り出してきた。
法曹界も逃げきれるものではなかった。ここまで暴露されてしまうと、今までの法曹界のやり方に不満を持つものも現れた。
平正義は判事会から呼びつけられたが、覚悟が決まっていたので、堂々と渡り合うつもりでいた。
(正義、、、政府に反乱を起こす)
正義が起こした裁判所における反乱は各方面に広がった。
正義は裁判官になりたてなので、下級裁判官であった。
日本の裁判官制度では下級裁判官は高級裁判官の任命制度で決まるのであった、従って、裁判官の世界では高級裁判官には逆らえなかったのであるが、、、敢えて、正義は逆らったのであった。
来年は左遷にさせられて、僻地に飛ばされる覚悟であった。
また、そうなることを防ぐためにも「世論」を利用したのであった。
出来る限りのマスコミを味方にして,今回の反乱を起こしたのであった。
出来るだけ派手に、出来るだけ大袈裟に演じたのであった。
政治の世界では民友党幹事長の汚職事件をさらけ出して、警視庁、検察庁も抱き込んで汚職収賄事件を立証し、当該会社を脱税汚職違反で告訴しての喧嘩で、
まかり間違えれば、自分が排斥されてしまうのであった。
今回の正義の反乱は計画的に旨くいったが、
しかし、国の力は恐ろしい。。。
これから先に何が起こるか分からない。
どんな罠が待ち構えているか分からないのであった。
正義は本当に最新の注意を払って、国に対抗していかないと、、、
反乱は道半ばであった。
将門が失敗したのも、国の持つ凄さ、底知れぬ力であった。
「正義、、、これからが正念場だから、、、念には念を入れてな。。。」
「そうだな、、、将門じいちゃん、、、これからもよろしくな、、、反乱を成功させるためにも」
正義は将門じいちゃんと、、起こした反乱の道を切り開いていくためにも、、、神田明神にお参りした。
前途多難な法曹界への反乱、、、弱気人たちのためにも改善しないと。。。。
(下級裁判官制度により、、戦いには勝ったが、、、制度に負けた)
日本の法治国家の仕組み、、、下級裁判官と上級裁判官制度により、正義は裁判所内に反乱を起こして、裁判には勝った。。悪には勝ったのであったが。。。
裁判官制度に負けた。
案の状、翌年の移動で地方へ飛ばされた。裁判官としての出世の道を閉ざされたのであった。
正義は覚悟はしていたが、国の守りの壁は厚った。
結果的には国は、何も失っていなかったのである。正義ひとりのわが身だけが痛みを与えられた。
これが国か、、、、法治国家か、、、凄いと思った。
個人的には勝利したと思っていたことが、、、全て無になった。
国とは害のある人間、無用となった人間は切り捨てていくのだった。
どんな地位にいるものでも、権力者でいても、金力者でいても、、、国と言う化け物は必要でないものは切り捨てていく。。。恐ろしい生き物だった。
出来上がった国に対抗するものは、容赦なく消されていくのであった。
そして、次に用意された権力者、金力者に入れ替わっていくだけで、
国と言いう入れ物は魔物は何事も無く生き残っていくような。。。
今回も正義はつくづく思い知らされた。
「将門じいちゃん、、、怖くなったよ、、、国が。」
「国民を守ってくれる筈の国が、平気で人を殺し、法律を曲げていく。。。本当に怖いな。。。」
「将門じいちゃん、、、いくら強くても、弱者の見方でも。。。殺されてしまうのが当たり前だっよな。。」
「そうじゃな、、今考えてみると、わしも甘かったな、、、
正義、褌を締め直して掛かることにしよう。。。」
正義と将門じいちゃんは唸り合った。
正義は島流しにあったのだから、、、昔の「流人」と同じだ。
時間を待つより仕方がない。。。時の流れが呼び寄せてくれることを祈るより仕方がない。。。。
正義には時間があった、、、もう一度法律を勉強した。
島流しになった沖縄で、正義にも連絡があった。
一緒に戦った警視庁の赤垣警部補は今は、、、北海道の田舎交番勤務となっていた。
なんとも凄いと思った、、、反旗を翻したものは行き殺しであった。
新聞記者の明石記者は解雇になり、今はフリーの事件記者をしていると、、、、
正義は誓った、、、、自分に。。。必ず帰り咲いてやると。。。時間が経てば状況も変わると、、、
そして、自分が一番変わってやると、、、成長して見せると。。。
その時に初めて、本当の反乱が出来ると。。。。
(4)桜が咲いて、、、東京へ
正義が再び東京へ戻るまでに5年の歳月が経った。
高級裁判官が変わったので、正義の裁判官としての技量をかっていた高級裁判官の一人、大河内輝柾が呼び寄せたのであった。
正義が左遷になってから、5年が経ち、現在の民友党幹事長が木戸官兵衛になってから、オリンピック関係の入札問題で事件が起きた。
オリンピック委員長に就任したのが、正義が汚職事件で引き釣り降ろした本田誠一郎だった。入札に絡んだ問題で、賄賂が大きく動いたのである。
大手広告代理店の松本専務取締役が各種団体から賄賂を受けとっていたのであった。本人は賄賂ではなく,列記としての営業手数料と言い張った居たが紛れもなく賄賂であった。
検察庁は松本を逮捕した。
そして、関係各社の担当者も贈収賄の容疑で逮捕された。
今のままでは悪が罷り通ってしまう恐れがあった、、、、
逮捕はされたが、保釈金を積んで、世の中に放たれてしまう、、、
日本の法治国家の悪い面、、法律を捻じ曲げての解釈で、世の中に放たれてしまう。。。。悪人が堂々と。。。
裁判所としても、そうそう同じ手でやり込められてはいなかった。
そこで、沖縄に左遷になっている「平正義」を呼び寄せたのであった。
正義は、、、将門じいちゃんに下調べをさせておいた。
この世の人間ではないものにしか出来ないことを。。。
そして、それらの情報を持って、東京へ戻った。
(大きくなった正義裁判官、、、将門とともに)
知識も豊富になり、考え方も柔軟になり、、、解釈も幅広く出来るようになった正義であった。
将門じいちゃんにも、姿なき将門にも持っている怨霊も発揮して貰おうと相談をしていた。
場合によっては人にはない怨霊で飲み込んで貰おうと、、、念力を発揮して。。。
権力で法律を捻じ曲げさせることを止めないと、、、
何としても正義は今までに勉強した知識で、、今回も法が正しいということを示してやろうと思っていた。
民友党木戸官兵衛は何としても、広告代理店東陽堂の松本専務取締役を保釈させようとしていたが、何としても保釈申請を裁判所は認めなかった。
裁判所としても最後の砦である、、、何としても有罪にするための、、、
そこで、圧力をかけられても屈しない裁判官、平正義が帰って来たのであった。
大河内暉柾が、、、「平君、、お帰り、、、無理を言って済まぬが頼むよ、、、君しか出来ないことなので。。」
正義は、、、「只今帰りました、、、私で出来る限りやります。。。よろしくお願いします」
正義は燃えた。。。。
今度は最後まで攻め落として見せると、、、国との戦いだ。
一方で民友党側は更に攻めてきた。
どんなことがあっても「保釈」に。。と。
松本被告も長期拘留でかなり参っている様子だった。しかし、裁判所側は保釈を認めなかった。
民友党側は力の限り、、、、あらゆる方面を調べて、裁判所側の弱点を探した。
脅しても駄目なら、、弱点を見つけ出して攻めようとしていた。
(攻防戦)
正義裁判官は将門じいちゃんの調べてくれた、表に出ない裏の話をまとめてみた。
松本被告を何としても拘留のままに起訴していこうとしている検事、裁判所側を切り崩そうと民友党側も動いた。
その情報を将門じいちゃんが探り当ててくれた、、、、民友党陣営は何としても保釈に持ち込みたかった。
そのために手始めに検事の首席検事を落とす手段の方策を講じてきた。首席検事の息子が何度も国家試験に落ちていた。
その手助け条件を提示して、崩落してきた。
もう一人は調べたら、借金地獄に陥っていたのである、、妻の雅子が、、、それを助けた。
最後の一人は何としても落ちなかったので、、、本人を拉致して攻め抜いた、、、関係暴力団の拷問だった。
それでも落ちなかった検事は殺された、、、自殺に見せかけて。
この状況を将門じいちゃんが地獄からみていた。
しかし、証拠はないので揉み消されてしまった。
民友党側は必死だった、、、死に物狂いだった。
正義裁判官は最後まで一人、頑として保釈を認めなかった。
「正義。。。相手は最後はお前を狙っているぞ、、、どうしても、揉み消したいのだ。。。」
将門じいちゃんが言うのには、、、
松本被告を保釈に持ち込み、、、執行猶予で、、、時間をかけて捻じ曲げる積りだと。。。
「将門じいちゃん、、、俺は大丈夫だ、、、負けないよ。
世論が味方してくれているから。」
「そうか、、、心配だな、、、判決が出るまで、、、わしの傍を離れるなよ、、、守ってやるからな」
と、、、将門じいちゃんは言ってくれた。
将門は魔戒転生の仲間を引きずり出しても、正義の反乱を成功してやると誓った。
将門の持っている怨霊、念力で、正義を守っやろうと、いろいろと手を回した。生きている人間の魔物と、、、死んだあの世の魔物との戦いでもあった。
民友党は正義以外の裁判官に毒牙を剥き出した。正義は最後の砦は守らないと。。。。
将門じいちゃんと密かに作戦を練った。
裁判が終わるまで、何としても正義以外の二人の裁判官を守り通さないと。。。
(検事を拷問したやくざたち)
今回の贈収賄事件で、妥協しなかった検事は自殺を装って死亡したが、その検事を拷問したやくざたちは、ゴルフ帰りの山道で自動車事故を起こして、二人は死亡した、助かった一人は半狂乱になって、今も入院中であった。
譫言のように「頭首が飛んできた、、、血だらけの頭首が襲ってきた」と叫んでいるとのことであった。
将門じいちゃんの怨霊が成敗してたのだと正義は思った。
「ありがとう、、、将門じいちゃん」正義は手を合わせた。
(民友党幹事長、木戸官兵衛、交通事故に遭う)
将門じいちゃんは余りに酷い民友党木戸官兵衛のやり口に腹が立ってきた。。。そして、魔界からの打てる範囲の怨霊を加えていった。
精神的な罰しか与えられない、、、見えない罰を少しでも与えてやろうと念力をかけた。
国会に行く道で、木戸官兵衛の車が事故を起こした。幹事長木戸官兵衛は大怪我をした。
そして、両足骨折で、明日に控えた裁判には出れそうもなかった。
「正義。。。わしの怨霊で抹殺してしまえばよかったような気がする。」
「将門じいちゃん、、、怪我でよかったよ」
最終的には裁判でやっつけるから。。。
今回は正義は自信があった。
前回も裁判で勝って。。。国に負けたのだから。。。
今回は国でも勝つよ。。。。
(5)正義裁判官は信じていた、、、世論を。
今回の裁判はあくまでも、贈収賄汚職事件で、判決が出るまで松本被告の保釈が出ることは無かった。
そして、判決が出た、、、正義裁判官が言い渡したのであった。
「主文、、、懲役7年に処する。」そして、その理由が述べられた。執行猶予無しであった。
報道も大体的に報じた。悪が負けたのであった。
権力者の力が及ばなかったのである。法律に悪政治が通用しなかったのであった。
民友党幹事長、木戸官兵衛も捜査の対象となった。それは、検事が自殺した件で、、捜査した結果、不信な点が見つかり、殺人の容疑が出てきたのであった。
こ捜査は正義裁判官からの申し立てがあったからで、
勿論、将門じいちゃんからの報告と言う訳にはいかず、、、将門じいちゃんの話しから、警視庁殺人課の赤垣警部補が捜査した結果だった。
徹底して追求していった結果、関東睦会のやくざ連中が、検事を拉致し、拷問した証拠を掴んだのであった。
そのあとにやくざ3人の交通事故は起きた。
その証拠を固めて、、、関東睦会の会長まで追い込んでいった。
そして、その絡みから民友党幹事長木戸官兵衛の逮捕まで迫っていた。
今回は国の仕組みが、、、国の隠れた力が及ばないように世論に訴えた。
日本の国の恐ろしいところ、、、権力者が入れ替わる、、、目に見えない国家権力で常に変わっていくことであった。
しかし、今回はマスコミの力を借りて、、防御したこともあって、正義たちまでの人事には及ばなかった。
しかし、これからも国家権力には逆らっても押し潰されてしまいそうな気がする。
日本の法治国家の仕組みは変わらない。。。。常に権力者が入れ替わり、立ち替わり現れて、世の中は動いていくような。。。。今も昔も変わらない。
第二話「正義の味方背広マン」
1)正義の味方「背広マン」、、、
日向太郎。は東京都多摩市に住んでいる、会社勤めのサラリーマンであった、、妻、幸子と子供二人に囲まれて平凡な幸せな日々を送っていた。
休日は決まって散歩に出かけていた、、、緑に囲まれた住宅地の近くに公園もあったので、のんびり散歩をして、公園のベンチに座り春などの天気のいい日には、、風に当たりながらうたた寝をすることもあった。その日も春風が気持ちよく、、ぼんやり、、うとうとしていた。
風に吹かれて何かが飛んできて、、日向太郎の顔にかかったのである。
何かとみれば、、「赤いブレザー」であった。周りのは誰もいない、、ブレザーが飛んでくるような場所もないので不思議だと思いながらが、、そのブレザーを家に持ち帰った。
日向太郎はそのブレザーが真っ赤であり、、派手な上着なので、、いつも、持ち歩いているリック形式のカバンのいれた、、隠したわけではないが、、余りにも派手だったので恥ずかしく、、後で始末するにしても,いったんはリックにいれた。
翌日、リックにいれたブレザーの事は忘れて、そんまま、会社に出かけた。
日向太郎は、その日は春で暖かったのでシャツで出かけたのであったが、、急な残業が入って帰りが遅くなった、、そして、少し冷えてきたのでさむかった。
日向太郎はリックの中のブレザーを思い出して、、夜だからいいからと、、風邪を引くきこんだよりはましだろうと思い、「赤いブレザー」を着込んだのだった。
帰りは10時を過ぎていたので電車は空いていた、、いつも座れない通勤電車であったが楽に座って帰れた。
多摩駅に着くころに、、同じ車両の乗っていた女の人が、、酔っぱらった二人の男に絡まれていた。
普段なら知らんふりをする日向太郎であるが、、なぜか、、、
「やめなさいよ、、いやがっているじゃないか、、よッぱらって、みっともないよ」と、、助け舟をだしたのであった、、、日向太郎は口を出して於いて「しまった」と思ったが後の祭りだった。
「なにーー、爺さん、、余計な口をだすなよ、、赤い洋服なんかきて、、引っ込んでろ」
と、、日向太郎の胸板を掴もうとしてきた、、、今までなら日向太郎はつい飛ばされていた。
しかし、なぜか、日向太郎に体をかわされて、前のめりに転んだ。
もう一人の酔っ払いの男が「拳」を振るってきたが、やはり、日向太郎に体を交わされて、、腕を掴まれて、、動けなくなった。
二人の男は逃げていった。
「ありがとうございます、、、本当にありがとうございます、、」と、、頭を下げて礼を述べた。。そして、、名前を告げて、帰って行った。
日向太郎は自分でも不思議だった、、どうしてかわからなかったのであった。。
「赤いブレザー」の力ということは、もう少し先になってわかったのである、、
人助けをした日向太郎は気分よく、英雄になった気持ちで家にかえった。
2)日向太郎が気が付く、、「赤いブレザーの魔力」日向太郎は酔っ払いに
絡まれた女性を助けたことが誇らし気に思えた、、、
もしかしたら自分は本当は強いのではと、、精神的にも強いと思うようになったのであった。
これからは困った人が居たら助け様と、、弱い人を苛めているような場所にで合わせたら、、積極的に助けようとおもったのであった。
なんか、今までとは違った気分で通勤電車に乗り、、会社へむかった。
いつものように、いつもの「リュク」を背負っていた。
中には処分できなかった「赤いブレザーが入っていた」
朝の通勤電車は混んでいた。
日向太郎の斜め前の女性が叫んだ、、「きゃぁ、、辞めて、、助けてぇー」と、、、日向太郎は痴漢だと思って、、その男に近付き言ったのである。
「やめなヨ、、みっともないから、、次の駅で降りようか」
と、、自分は強い積りで痴漢らしき男を止まった駅で降りた。
叫んだ女性も降りて来た、、
降ろされた男は居直って、、日向太郎に啖呵をきったのであった。
「ふざけるなよ、、俺のどこが痴漢なんだよ、、云って見ろ」と迫られた。。
弱気になり、、啖呵を切られ、、勢いづいた男が恐ろしく成り、、いつもの日向太郎になっていた。
つき飛ばされた弾みでよろけた倒れた。そのはずみで背中に持っていた「リック」から「赤いブレザー」が飛び出し、、日向太郎の
肩にかかったので
なんか急に相手が怖くなくなった、、そして、、赤いブレザーを着たら、、迫ってくる相手の男を捻じ伏せたのであった。
痴漢をした男は鉄道警察隊に連れていかれた。
そして、電車の中の痴漢事件は一段落したのであった。
そのあとで日向太郎は「赤いブレザーの魔力」をしったのであった。
そうか、、、自分はこの「赤いブレザー」をていないと強くならないのだと、、赤いブレザーの魔力で正義の行動が出来ると確信したのであった。
弱い日向太郎は赤いブレザーの魔力でスーパーマンになるような、、、
そうだ「背広マン」で行こうと考えたのである。
3)会社で背広マンに。。。
日向太郎は、東京都新宿にある「地方銀行の東京支店」勤務であった。
定時に出社して、、お決まりの定時に帰るサラリーマンで、、30年勤務でやっと「係長」になった男である。。。平凡な目立たない男であった。
そんなある日に突然環境が一変したのであった。
昼食が済み、、休憩室でゆっくしていたら、騒がしく成ったのである。
ざわざわと、、「きゃー」とか、、、その後で「騒ぐな、、、静かにしろ、、みんな床に座れ」と命令口調な声が聞こえた。。
銀行内を覗いてみたら、、日向太郎は「やばいぞ、、まずいな、、銀行強盗ではないか、、」
と、、覗いてからしゃがんだ。。。
猟銃を持った男たちが3人、覆面をして行員たちに命令をしていた。
そして、全員が床にうつ伏せにされていた。。。
たまたま、、休憩室に来ていた日向太郎は難を逃れたのであった。
「どうしよう、、と」思いながら「赤いブレザー」を思い出した。
「そうだ、、、赤いブレザーの魔力があるじゃないか、、男度胸だ、、やってみるか、、
それで死んだときはその時と。。。」自分に言い聞かさて、、赤いブレザーを着て飛び出したのであった。
赤いブレザーマンは飛び出しざまに、猟銃を持った男にとびかかり、、その男の猟銃を奪い、投げ飛ばした。。残る二人は刃物を持っていたので襲い掛かり、、その場に一人は倒して、、もう一人は投げ飛ばした。
それを見ていた男の行員が駆け寄り、、3人の銀行強盗を取り押さえた。。
そして、、警察に連絡して逮捕したのであった。
日向太郎は銀行強盗の逮捕で、、警察から表彰されたのだった。
その噂が広がり、、新聞記事にまでなり、、日向太郎は有名になった。
「背広マン」として、、、
4)背広マン、、護り神に、、宣伝広告に利用。。
銀行強盗を逮捕したことに於いては警察からも表彰されて、、報道ニュースでも話題になった。
そのお陰で日向太郎が勤務する信用金庫では「安全広告」に利用したのであった。
そして、、係長から営業課長代理に出世をしたのであった。今回の手柄で「報奨金」も出たので家族も喜んだ。
「すごいねぇーお父さんは、、、」と、家族からも敬われたのである。。
拾った赤いブレザーで、、思いも寄らない「家族愛」を拾った日向太郎えあった。
そして、、宣伝のために、、日向太郎が勤務する信用金庫を巡って、、赤いブレザーを着てのことだった。
おかしいのはその信用金庫は赤いブレザー男を、、窓口に配置したのであった、、、いわゆるお守り替わりである。。ブレザーが違えば何の効力もないのであるが、、、あえて、そんな行動をしたのであった。
世間とは面白いものだ、、不思議なものだ、、、噂が広まり、、「赤いブレザー男」の偽物ができあがった。そして、、それが強盗よけとなり、、至る所に「赤いブレザー男がいるようになった。」
世の中の七不思議というか,、街中に「赤いブレザー」が流行った。
一躍「赤いブレザーマン」の日向太郎はマスコミに引きずり廻されたのだった。
マスコミ界の人気者となった。
5)背広マン狙われる。
背広マンの人気は高まった。そして、、「赤いブレザー」は売れた。
街のなかにあふれて、、おかしいように赤いブレザーばかりでなく、、赤い色の物がした、、、
噂が流れた、、、「背広マン」が無敵なのは「赤いブレザー」を来ているからだ、、、それも背広マンが着ている[あの一着」だけだ、、
其の一着の赤いブレザーを奪えばいいのだ、、盗めばいいのだ、、と、、そうすれば、あの背広マンは弱い、、そんな噂が巷に流れた。
日向太郎は焦った、、心配したのであった。
いつも着ている訳でもないので困った。背広マンは有名になりすぎて、、日向太郎が背広マンだと知られてしまっている、、、まずいと考えた。
そこで日向太郎は普段は変装していようとしたのであった。
「付け髭」や「サングラス」、「帽子」などで変装を始めた、
背広姿から「ジーパン姿に」更には「色違いのコート」を着たりして。。。
面倒になったが毎日変装をして歩いていた。
偽物の「赤いブレザーマン」はあちこちにいたので、、「背広マン」を狙う奴も、、旨く狙うことが出来なくなった。
日向太郎はうまくいったと思っていた。
6)背広マン、、誘拐事件に巻きこまれる。
日向太郎は通常の銀行業務に戻って、、お得意様巡りをしていた、、、小さな信用組合ですから顧客管理が大事であった。
この日も顧客の一人である中小企業の「町田工業」を訪ねたいた。
「こんちわ、、社長、、この前話していた融資対象の仕事はどうなりました、、、」と、、工場で働く町田社長に話しかけた。
傍にいた町田社長の奥さんが声を掛けえ来た、、、「何言ってるの、、日向さん、、あんたの銀行の方から断って来てさ、、今更、、」と、、
「そうですが、、再度、検討した結果、、何とかなりそうなんですよ、、今度、、支店長が変わったので、、、
もう一度、考えてください。。。」と、、日向太郎は話をした。
「そうですか、、、うちとしてはやりたいですよ、、、融資してもらえれば、、欲しい機械が帰るので、、日向さん、、是非,お願いします」と言われて話を進めることになった。
そして、、町田社長の奥さん入れたお茶を飲もうとした時だった。
ここは町工場が立ち並ぶ工場街でもあった。。
「きやぁーー助けてー」と、隣の工場から女が飛び出してきた、、そのあとから一人の男が追いかけて出て来た。。。
「こらー待ちやがれ、、、逃げるな、、」と叫びながら勢いよく追いかけて、逃げ出した女を捕まえた。
掴まった女は更に「助けてー」と叫びながら逃げようと暴れた。
それを見ていた日向太郎は自分が「背広マン」と勘違いして、、、「やめろよ、、嫌がっているじゃないか、、」と、止めに入ってしまったのである。
「赤いブレザー」来ていないことに気づいたが、後の祭りだった。
「なにおーーこの野郎、、お前には関係ねぇーー、ひっこんでいろ、、」と、、威勢よく怒鳴られた。。
赤いブレザーを着ていないから、、「はい、、すいません、、でも、辞めてください」と、云ったから堪らない。
隣の工場から3人の男達が出て来た。。そして、、「どうした、、どうしたんだ」と、、
日向太郎の周りに集まってきた。
「この。。おっちゃんがね、、俺にやめろって言いやがる」で、、考えていたところだと、、仲間の男達に話した。
日向太郎は危険を感じた、、、どう見てみても彼らは普通じゃあない、、やくざにしか見えない。。困った日向太郎であった。
7)日向太郎、、弱かった。
日向太郎は「背広マン」に変身できなかった。信用金庫の外回り出る、時、、「赤いブレザー」着ないで営業にでかけてしまった。背広マンにならない時には、まるっきり駄目な弱い男なのだった。
最近は宣伝を兼ねて、常に「赤いブレザー」を来ていたのであったが、、曲が悪い時には悪かった。
出て来たやくざと喧嘩に成ったが、、相手は喧嘩のプロだった、、日向太郎は殴られて地面に倒れてししめだして「馬鹿野郎、、ふざけるなよ、、素人は引っ込んでろ、、余計なことに口をだすなよ、、」
「大丈夫ですか、、日向さん、、相手はヤクザですよ、、口を出さないほうがいいですよ、、」と、云いながら起こすのを手伝ってくれた。
「日向さん、、隣の田中さんり立てられているんですよ、、酷いもんで、、銀行融資を打ち切られて、闇金融から借りたんですよ、、、其の取り立て脅迫で、、返せないなら「娘」を担保に預かると、、
ここのところ毎日来てると言うことだった。
「実は私にも、借財の申し込みがあったのですが、私も目いっぱいなので、助けられなかったのです」
と、、話してくれた。
「日向さん、、100万ですよ、、商いが順調なら都合つけられたんですがね、、悔しいですよ、、
まったく、銀行が厳しいんだよ、、中小企業なんか締め出して、、儲かる大企業ばっかりに融資してるから、、こんなことがおきるんだよ、、、情けないな」と、、愚痴が零れた。
「俺の所だって、いつ同じになるかわからない、、とにかく不景気だ、、参ったね、、」と言いながら
隣の田中さんを心配していた。
日向太郎は思った、、「背広マン」でなくても人助けは出来ると、、
「払ってもらえるなら話は聞くよ、、元本利息で150万円だ、、」
と、、云うので日向太郎は「150万円」を支払い、、「これでいいですね、、受け取りをすいませんください、、」と云ったら、、後で届けるというので、、、
「駄目です、、私の名刺に署名してください、、」と、、もらったのであった。
「ところでお聞きしたいのですが、借入金は100万円ではなかたさnったんですか」と聞いたら
その男は「50万円は利息だ」といったので、、
「すいませんが、、この受け取りを書き換えてくれませんか、、貸し付け元金100万円、その利息50万円と、、
日向太郎は別紙に、自分で書いた受け取りに「住所署名捺印」をさせた。
「それでは、これで全て終わりですね、、、もう、後はないですね」と、、念を押して帰したのであった。
取り立て屋のやくざたちがかったあとに、町田夫妻が入ってきた。
「良かった、、よかった、、」to,,一緒に喜んだ。
「日向さん、、見直したよ、、男だよ、、あんたは、、」自分の事のように嬉しがった。
田中さん夫婦も「ありがとう、ございます、、」ペコペコ頭を下げてお礼を述べた。
一緒にいた娘さんも涙ながらに頭を下げ「本当にありがとうございました、、」と、、感謝を述べてくれた。
日向太郎もやくざに殴られて、、殴られる恐怖を知ったのだった。
弱者が暴力に弱いのは、、常に「痛い」「怖い」と、思い込んで逃げていたのであった。
人は同じ強さを持っているのだ、、何も逃げることはない。。
そのことを教えられた事件であった。
8)度胸と肉体的な強さ弱さは別物、、、
日向太郎は今回のやくざとのトラブルで分かったのは、その人の持っている「度胸」が少し違うだけで、、人の強さ弱さは然程に違うものではないと、、「度胸」が違っただけだった。
弱い人間には「怖さ」「怖ろしさ」があって、いざという時に身を引いてしまう。。ただ、それだけである。
人間はみな同じで、、誰でも怖くて、仕方がないのだ。
それを日向太郎は知ったのであった。
やくざとのやり取りを見ていた、、町田夫妻は、、「日向さん、見直しましたよ、、立派ですよ、、
これからも安心してお付き合いができます、、宜しくお願いしますよ、、、」
と、、日向太郎は褒められた。
自分でも思った、、、暴力的に強いばかりが「男ではない」「かっこいい訳ではない」と、、、
「赤いブレザー」を着ていなくても、、「背広マン」だと思った。
より悪い、より強い奴には「赤いブレザー」を着て、変身して、正義の味方をすればいいと、、、
これからは仕事の時、外回りをすると時には。始めから恥ずかしく成らずに、、「赤いブレザー」で営業をしようと思った。
常に「背広マン」でいようと思ったのである。
日向太郎はいつも「正義の味方背広マン」で、行動しようと決めたのであった。
9)背広マン堂々と「赤いブレザー姿で歩く」
世の中は人の言葉や言動で惑わされることなく、「自分流」でいきることが大事であると、日向太郎は今回の事件でしらされた。「そうだよ、、人は人、自分は自分だと、、己流で生きなくては人世は楽しくない」と、、気づかされた。
この社会で生きてきたのは、、世の中の為とか、、人の為とか、、「恰好良いことばかり」言っていられないはずだ、、、まずは自分が生きていることに「生き甲斐」を見出し、、充実した日々を送って、初めて、社会の為にとか、人の為にと出来るのではないのか、、、
そんなことを思う日向太郎であった。
そして、、日向太郎は自分に自信を持って、誇りを持って、人生を歩いていこうと思った。
過去の日向太郎は余りにも、人の後ろを歩いてきたような、、、そんな自分の過ごした人生時間を損したような、、失ってきたような気がした。
朝は知り合いや、仲間に有ったら、まずは「おはようございます、、今日もよろしくおす」と、、声を掛けて行動することにしたのである。
また,昼間だったら、「こんにちわ、、ご機嫌いかがですか、、、」と、、自分から積極的に挨拶していこうと思って、己流を発揮し始めた。
人とは不思議なもので、、笑顔で挨拶をされて、嫌がる人はいなかった。
今までと変わった日向太郎を見て、、「ねぇ、、最近変わったわね、、」とか、、「おい、、日向の奴、大分、愛想がよくなったな、、」とか、、噂が出てきたのであった。
人そのものが「明るく」なり、、貧弱だった男の様相までもが変わっていった。
顧客からも、、以前より電話がおおくなり、、接客もよくなり評判が上がったのである。
「赤いブレザー」が日向太郎のトレードとなり、、営業売り上げも伸びたのであった。
そんなある日、、顧客の一人から連絡が入り、、「大口の預金」の申し込みがあり、、日向太郎が顧客の自宅に向かった。
その預金者が言うのには、、「青葉信用金庫さんには背広マンがいて、、安全だと、、」と、、噂を聞いたから、、是非、預金をしたいと言ってきたのであった。
そして、背広マンこと、、日向太郎が伺うことにしたのであった。
10)背広マン「大口預金を契約する」
青葉信用金庫の「背広マン」の人気はたかまり、、安全だという評判で、背広マンの営業成績はうなぎのぼりであった。
今回も田舎の山林が売れたの預金をしたいと、、青葉信用金庫の営業管轄地域外の申し込みであった。
青葉信用金庫は千葉県松戸市に本店を構えていて、、新宿に支店を出している地方銀行であった。
しかし、評判とは怖ろしいものである。現代は振込み詐欺や投資詐欺が多く、人を見たら「泥棒」と思えと言われている時代なので、人の信用は大事であった。
そんなことも有った「安全が一番」なのである、、、背広マンの信用は絶大であった。
そこで、東京檜原村の大林武という、その地域の大地主からの願いでの預金であったのである。
「2億円の預金」である、、背広マン事「日向太郎」は二人の行員と共に、大林武宅を訪問した。
檜原村の大きな邸宅についたのがお昼頃だった。
田舎の大きな玄関に入って。。「ごめんください、、青葉信用金庫です、、」と、声を掛けても返事がなかった。
大きな声で「ごめんください、、」と、云っても返事がないのでおかしいと思いながら、、
裏口に回った。それで声を掛けても返事がないので、、
日向太郎は可笑しいと思い、裏口の戸を開けて、中を覗いたが裏口近くには誰もいなかった、。
約束した時間に訪問したのに、誰もいないというのは、更に妙だと思い、表玄関に回った、大きな引き戸を開けた。
途端に、、「黙って入れ、、騒ぐなよ、、いいか、騒ぐとこいつらが死ぬぞ、、」
と、、猟銃をつけていた。
そうか、、強盗が入っていたんだ、、不味いなと日向太郎は思ったが、、、
背広マンに変身して、、強盗達3人をどうしてやろうかとも考えた。
11)変身背広マン
日向太郎は変身すれば不死身だと信じていた。そして、今はいつも「赤いブレザー」を着て、背広マンになっていた。
人質になっている顧客の大林夫妻、同僚の行員の身の安全を保全出来ないと、背広マンも動くことが出来ない、、考えた。
猟銃を持っている男を倒すと同時に、強盗の仲間二人に、取り上げた猟銃を向けて,楡伏せさせることが素早く出来るかと。。。
背広マンは瞬時に出来ると踏んで、猟銃を持った男に飛び掛かり、倒すと同時に猟銃を奪い、残った二人の強盗に、、「あんたら、、そこに座って動くな、、動いたら撃つぞ、、」と、、云って発砲した。
日向太郎はクレー射撃の選手でもあったので、銃の扱いには慣れていた。
発砲は外に向かって撃ったので心配はなかったが、発砲音でビックリして、、犯人たちは立ち巣込んでしまった。
猟銃を構えたまま、背広マンは一緒に行った行員たちに、強盗犯人を縛る様に指示をして、、人質のロープを解く様にと、、、
解放された大林夫妻は「ありがとうございます、、凄いですね、、でも安心たくにしましたよ、、」と、、暫くの間、おろおろしていた。
日向太郎は警察に連絡を取り、事情を話してきてもらことにした。
警察が来るまでに、背広マンは聞いた。
「強盗さんよ、、どうして、今日、ここに現金があることがわかったの、、教えてく」」れないかな、、、」と、、3人の強盗に云った。
「ああ、、そのことな、、地元の銀行で大林保の預金が下ろされる、、それも2億円だ、」という噂が出たので、、それを確かめて、強盗をしたのだった。
と、、不確かな情報の元で動いたら本当だったので驚いた強盗たちだったのである。
まったく、間抜けな強盗達であった。
今回の強盗が極悪人だったら、背広マンも撃たれていたかも知れなかった。
12)背広マンの人気は高まる、、、
今回の東京都檜原村の背広マンのニュースは広まり、青葉信用金庫の信用は高まった、
各方面から「背広マン」が集金に来てくれるなら「大口預金」をしたいと電話が増えた。
今の世のなか、、何があるか分からない時代で、大口預金者が願うことは「安全」である。
今の時代は家にいても「強盗」に合うような時には、大金持ちは安全な場所で保管したかったのだった。
家が安全でなければ、、安全な銀行にと、、、それが人情である。
そんなことで青葉信用金庫の預金は増えていった。
同時に借りても増えた。
「背広マン」 さまさまであったのである。
他の銀行も「背広マン」にあやかって、入り口カウンターに赤いブレザー男を配置した、少しは予防になると信じて。
じっさいに「屈強な男」とか「実践に強い男を養成した銀行も」赤いブレザー服男を守り神として、、実施した。
不思議に、その結果、銀行強盗が減少した。更に、銀行の中には強烈な特殊社員を配置した。武装させたのであった。
「背広マン」の効果はあがり、、人気もあがった。
13)赤いブレザーを焼く、、
日向太郎はある日、火事の現場に出会い、、逃げ遅れた子供を助け出した。その時に赤いブレザーを半分焼いてしまったのであった。
家に持ち帰り、、「どうしたらいいんだろう、、、」と悩んだ。
その日の火事場での働きで疲れたのか、赤いブレザーを抱きながら寝てしまった。
ふと気が付くと、、、白髪の老人が立っていた、、、
「こら、、太郎、、めそめそするな、、いいか、よく聞けよ、、焼けたブレザーの一部を縫い込んで新しいブレザーを創れ、、同じ寸法でだぞ、、いいな同じ寸法だからな、、色は何でもいい。。」と、云われて目が覚めた。
そして、もう一つ言われた。「太郎、、お前には今度から、、新しいブレザーが出来たらな、、予知能力が備わるから、、人助けをしろよ、、いいな」と、云って消えた。
日向太郎は今までのことも有るので、焼けた赤いブレザーの切れ端をもって、洋服の仕立て屋にとんでいった。
今度はいつでも常に着るために「ブルー色」でブレザーを頼んだ。
そして、困っている人が居れば、、いつでもすぐに人助けができる「背広マン」になろうと思ったのである。神様は言ったな、、
予知能力が備わると、、楽しみだった、、、事件が起きる前に、起きそうなときに未然に防げるのだから、、凄いと考えていた。
未だ、分からない自分の未知なる力がたのしみだった。
14)背広マン「青いブレザー」に変身
日向太郎こと「背広マン」は新着の青いブレザーを着て、青葉信用金庫の新宿支店に出社した。
営業成績も増えて「支店長代理」になった。
時間的にも余裕が出て。顧客回りが多く成り、、顧客との付き合いも増えていった。
ゴルフの付き合いとか、、夜の飲み会などの各種のパーティーも多くなっていったのだった。
帰宅時間も自然に遅く成り、、過程不和のもめ事も多く成り、精神的な疲れが出てきたりしていた。それも仕事のため、、敷いては家族の幸せのためと辛抱する日向太郎であった。
そんな環境の中で、困っている人を助けて、、喜ぶ人たちの笑顔を見る時が、、嬉しく、「背広マン」であることに、生きてる喜びを覚えるのであった。
そんな時に背広マンは反省していた、、「そうだよ、、家族の為にも「背広マン」でいてもいいのではないのか、、まずは家族に喜んでもらえる「背広マン」にならないと、、」そう思うことで救われる日々で有った。
最近は妻が、、子供たちが、、こんな風に言うのではないかと、、なんとなく予測ができるのであった。その予防をすることで、家族が円満になってきたような気がする。
これも「夢に出て来た神様」の言う、、予知能力かも知れないと思うようになった。
そう云えば思いあたることがあった、日向太郎は今までによく転んだり、躓いてりしていたが、、最近は危ないなと思ったら、、避けたり、避けたりするようになったのである。
おちょこちょいの慌て者だったが、、転ばないのであった。
そして、、危険を感じることが多く成り、人に対しても注意を促すことが多く成り、、
「日向代理、、青いブレザーを着てから、随分と行動が落ち着きましたね、、どんと構えていて、、頼もしいです、、」と、、云われるようになってきた。
そんなある日、、突然に、、叫んだのだった。
日向支店長代理には見えたのだった、、
「地震だ、、大きいぞ、、みんな机の下に隠れろ、、、」と、、その時にはまだ、地震はなかったが、、日向支店長代理が叫んだすぐ後に地震が起きた、、、グラグラと、、鉄筋コンクリートの建物が揺れて、、テーブルの上の物やカウンターの上の物が落ちたのではなく飛んだのであった。窓ガラスも割れた。
地震が落ち着いてから、、日向太郎は思った、、これが「背広マン」に与えられた予知能力だったのかと、、、凄い地震であったが、背広マンの叫びで誰も怪我したりはしなかった。
不思議な予知能力が備わったと日向太郎は感謝した。
15)背広マンの予知能力、、、
日向太郎こと「背広マン」の予知能力によって、、彼の周りでの起きた事故では、多くの命が救われた。しかし、、余りにも周囲の事が気になり、、分かり過ぎるので、日向太郎は疲れが多くなってきた。家に帰ってからの睡眠時間が長く成り、、家庭サービスを怠る様になった、
それでも寝れば元気になるので、日向太郎は「年のせいか」と、気にしてはいなかった。
しかし、考えなくても、自然に危険を察知するようになっており、、その予知能力がだんだん大きくなってきたような気がするのだった。
その予知能力が「交通事故の防止」や「地震時の避難救助」に役に立っているので、日向太郎は満足していた。
災害防止のための予知能力ならいいのだが、会社運営や事業進展の予測も出来るようになってきた自分が恐ろしく成って来た。
しかし、その事実は自分だけの秘密として、外部に漏らすことはなかった。
ただし、、顧客の取引では役に立った、、「融資するかしないかの判断」が出来て、どうすればいいかの方法手段を打ち出すことが出来たのである。
青葉信用金庫にして見ても、、顧客にして見ても「融資決定コンサルテーイング」ができたのであった。その判断は常に正解であった。
日向太郎は青葉信用金庫に於ける「企業経営コンサル部長」に昇進したのであった。
「背広マン」の予知能力が、災害防止のため以外に、企業発展にも貢献したのである。
青葉信用金庫では銀行業務以外に、「独立した経営融資部門の子会社」を設立した、他行からのコンサルタント業務を受けることにしたのであった。
日向太郎こと「背広マン」のコンサル業務には間違いがなく、、健全な銀行業務が遂行されて、経済界全体の資金流通がよくなったのであった。
この業務は特殊であったので、どこの企業も真似は出来なかった。
日向太郎こと「背広マン」の専売特許であった。
彼は営業業績があがり、、誰もが認める「銀行マン」になっていった。
しかし、、「背広マン」は庶民の正義の味方であることを忘れてはいなかった。
16)背広マンに超能力が備わった。
日向太郎こと「背」はある時に知った、、、暴漢に襲われている女性を救った時に、背広マンが飛んだのであった、、意外にびっくりしたのであった、、暴漢から避けるために自分としては跳ねたつもりだったのが、、屋根まで飛びあがった、、、、「ええ、、凄いな、、自分は飛べるんだ、、」と、、思い、一人で練習をしたのであった。
背広マンは何故か進化しているような気がした、、飛び跳ねることにより、、早く走ることができる。しかし、、背広マンにはまだ、分からなかった。飛び跳ねることがなんの役に立つのだろうとふしぎだった。
背広マンの神様が無駄な「能力を与えるはずがない、、」と、、思い考えた。
日向太郎こと背広マンは飛び跳ねることを繰り返して行い、、知ったことがあった。
より遠くへ飛ぶことを繰り返すと、空を飛んでいるようになり、、目的地に早く行けるのだった。」
急ぎの場合には便利であった、
出来るだけ高く、遠くへ飛ぶことを連続、素早くやるとで飛んでるようになった。背広マンは練習を繰り返して、、「あ、、背広マンが空を飛んでいる、、」と、、噂がひろがった。
背広マンの近くで起きた非情は現場に早く行くことにより、解決できたのであった。
背広マンは危険を察知して、救助にも行けるので、、まるで「救急車」みたいであり、、ある時には「警察のパトカー」みたいであった。
街の人々からは「お助けマン」とも、呼ばれて頼りされていた。
庶民の味方「街のヒーロー」になっていた。
17)背広マンをヒーローを思わずに恨んでいた奴がいた。
背広マンは最近、なぜか尾行されているような気がした、、まさか、自分が人に感謝されても、恨まれることは無いと思っていた。
しかし、恨まれていたのであった、、俗にいう逆恨みだった、
以前に電車の中で、痴漢行為をした奴を捕まえたことがあった、、、悪いことをしたのだから当然と言えば当然なのだが、、捕まえられてた人間は、ニュースにも報道されたので、
家庭不和が起り、離婚にまで発展して、その家庭の子供たちは苛めに合い、、自殺までしたのであった。一人の責任ある大人がしでかした「ちょっと魔が差した痴漢」であったが、
そののちに家族に大きな精神的屈辱を与え、死にまでいたったことがあった。
その痴漢を起こした男は、自分が悪いのに「責任転嫁」をして、、背広マンを恨んだのである。。その背広マンを恨んで、、襲った来た男を捕まえて、知った事実に唖然とした。
そん時の事を考えた。
それでは背広マンはどうすればいいのかと、、、困った人間を助けた後の、人の因果関係まで調べて対応することは不可能である。。
背広マンは悩んだ、、、ただ、悪事をした奴を捕まえて、警察に突き出せばいいのかと、、
人の世界の都合、不都合とは怖いものだ。
困っている人を、助ければいいだけではダメなのかもしれないと。。。
しかし、、日向太郎こと「背広マン」に応えはでなかった。
最近は「予知能力」が備わった「背広マン」であり、そんな行為を未然に防ぐことは出来なかと考えるようになった。
全ての悪行を防ぐことは不可能に近い、、しかし、身のまわりに起こる不幸は防ぐことが出来るのではないかと考えるようになった。
日向太郎こと「背広マン」は自分の周りに起きる不祥事を見逃さないようしていた。
例えば「痴漢」を見つけたり、、するような素振りの人の間に入って、邪魔をするとか、注意をするのではなく、、咎めるのではなく、出来ない環境にすることにし始めた「背広マン」であった
18)背広マン、、人助けを悩んだ、、迷った。
人にはそれぞれの都合があり、生き方があった。助けられて「喜び」を感じる人間と、、阻止された恨む人間が居たことを, 痛感させられた。
やみくもに困っている人間を助ければいいというわけではなく、、その状況を見極めることが大事だとも悟らせられた。
そんなことを悩みながら、、日々、コンサルの仕事に追われていた。
日向太郎はコンサルの仕事で残業が増えて、帰りが遅くなった夜、、最終電車に乗るために、急ぎ足で駅に向かっていたときであった。
「きゃ、、助けてーー」と、、悲鳴を聞いたのであった。
その時に考えた、、、慌てずに動くなヨ、、と自分に云い聞かせた。
しかし、、「背広マン」の予知能力には危険を察知したのであった。確認したら、前方の家から聞こえたので、耳を澄ませた。
すると、再び聞こえたのであった、、、「助けてーー」と、、背広マンは飛んでいった。
その声のする家の前に着いた時、、ドアが開いて、、一人の男が飛び出してきたので、、「これはまずいぞ、、事件だな、、助けなくては。。」と、,その飛び出した男に近付いた。
男は血だらけであった、、抱き上げたか男は気を失った。
取り合えず、背広マンは家の中がきになり、、入った。
刃物を持った男が一人、、倒れた家族の妻や子供たちを脅して、立っていた。
「お前は誰だ、、、おとなしくしろよ、、余計なことをしたら、こいつらを殺すぞ、、」凄んでいた。。
背広マンは玄関先で倒れた男も気になったので、、、
「分かった、、何もしないから、、心配するなよ、、、」と、、云いながら、、
刃物を持った男を落ち着かせようとした。
そして、、「何もしないから、、大丈夫だよ、、でもな、、表に倒れている人を助けないと、、死んでしまうかも知れない、、だから、、あなたも人を殺したくはないだろうと思う、、、その人を家の中に入れてやりたいから、、それだけはさせてな、、お願いします、、」
と言いながら、、玄関先に倒れている人を抱き上げてきたのであった。
そして、、刃物を持った男に、、「何もしないよ、、この人の手当てをさせて欲しい、、、」と、、云いながら、、奥さんであろう人に頼んだ、、、
「タオルか晒しのようなものが会ったら、用意して欲しい、、それからお湯を用意して欲しい、、」と、、その他に何でもいいから「お酒」を持って来てくれとたのんで、応急処置をしたのであった。
背広マンが見た限りでは傷は命取りにはならない程度であり、、止血をすれば大丈夫とはんだんしたのだった。
日向太郎は緊急処置の手ほどきを受けていたので、慌てずに処置が出来たのであった。
取り合えず、、この場面を鎮て、刃物を持った男から事情を聴くことにした。
その刃物を持った男の話によると、、襲った家族は留守だということを確認して、空き巣に入った泥棒であった、ところが、空き巣に入って、暫くして留守の筈の家族が戻り、家の中で鉢合わせをして、その家の男と泥棒の争いになり、、泥棒が包丁を持ち出し、刺してしまったのであった。
空き巣に入った男も小心なようであり、、包丁で刺したはいいが、、震えていた。
背広マンは空き巣の男を、諭した、、そして、、警察を呼んで、一見落着したのであった。
今回の日向太郎こと「背広マン」は悪人を取り押さえらばいいというのではなく、、事件を最小限に悔い止めた事件であった。
背広マンは最終電車に乗り遅れたが、、その時の事情で警察車両「パトカー」まで、送ってもらった。
パトカーで帰った日向太郎を出迎えた家族はビックリしたのであった。
19)パトカーで送られた日向太郎は訳を話した。
日向太郎は今まで、「背広マン」の話はかくしていたのであった。
警察のパトカーに乗り、終電車に乗れずに深夜帰宅した理由を云わないではいられなくなってしまった。そこで、心配していてくれる妻には話した。
自分が拾った「赤いブレザー」から、正義の味方「背広マン」に変身することを、、今は「青いブレザー」で変身もするし、、予知能力を備わって、人助けをしていることを。。
その話を聞いて妻はビックリするより笑い転げたのだった。
最初は信用しなかったが。。予知能力を備わったお陰で、出世したことや、給料が何故増えたかを説明して、やっと、信用してくれた。
「凄いね、、お父さん、、スーパーマンみたいだね、、、見直したわ、、ダメ亭主だと思っていたが、、本当は素晴らしいひとだったんだね、、、素敵だよ、、お父さん。。」
と、、抱き着いてきた。
日向太郎は照れた、、「なんだ、、、そうならば、、もっと早く話して於けばよかったかな。。」思った背広マンであった。
「ねぇ、、お父さんが、ニュースでも騒がれた背広マンだなんて、、自慢のお父さんだよ、、
もっと、大事にしないとね、、もう、、愛してる、、」
と、、そんな夜を我が家でゆっくりした日向太郎こと背広まんだった。
日向太郎はいつものように朝の食卓に付いてびっくりした、
「あれ、、お母さん、、今日は何の日かなな、、なんかあったっけ、、まるで、誕生日みたいだね、、、」と、、日向太郎が言うと、、
「どうして、、何にも似ないよ、、お父さんに感謝している朝なのよ、、」と、、にこにこしながらご馳走を創ってくれた。
「ありがとう、、お母さん、、嬉しいよ、、」と、妻の手料理に舌鼓した日向太郎であった。
いつもの疲れはなく、、気分爽快な心で家を出た日向太郎こと背広マンであった。
心の中で、予感がした、、、今日はいい一日なるような、、、彼はいつも願っていた。
日々平穏な一日でありますようにと、、、
20)日向太郎は常に平穏な日々を願っていた。
日向太郎こと背広マンは争いごとは嫌いであった。出来ることなら一日笑って楽しく無事に過ごしたかったのである。
いつも自分の予知を信じ、起る予知がいいことであることを願っていたのであった。
しかし、予知できるのは悪い知らせが多い。いいことでの予知は余りないから不思議であった。
悪い予知は防げよとの指示であり。。分かった時には飛んでいき解決しているのであるが、、どうしてなんだろう、、いいことの予知は察知できないのであった。
日向太郎こと「背広マン」はいいことや、、楽しいことではなんで駄目なんだろうと思っていた。
考えてみれば、いいことは誰でもわかり、誰でも対応できるのであった。しかし、困ったことは誰でも対応できないことも事実であった。
やはり、、人助けは必要であり、、背広マンは必要だったのだ、、世の中の悪を正し、弱気を助ける「正義の味方、背広マンは必要な世の中だったのである、、」と、、、、
最近、日向太郎こと背広マンは銀行の窓口に立つことが少なく成り、、銀行内の顧客の流れの状況がわからなくなり、、少々、寂しかった。そんなことも有り、、時たま自分の「コンサルタント業務室」から離れる時があlちた。
今日も久しぶりに銀行内を歩いてみた,窓口のカウンターでうろうろしている高齢者が居たので、、日向太郎は声を掛けた、、、「どうしました、、何かお困りですか、、、」と、、
すると、、「済ません、、振り込みをしたいのですが、、預金通帳から現金を卸して、手続きをしたいのです、、急がないと不味いのですが。。」と、、顔色を変えておろおろしていた。
日向太郎が訳を聞いて、驚いた。息子が交通事故を起こしたので「1000万円」を振り込まないと、警察に捕まってしまうと、、慌てていたのであった。
日向太郎はゆっくり話を聞いて、、その高齢者に説明をしたんだった。
「おじいさん、、それは振込詐欺ですから、、私が確認します、、」と言って、、息子さんの連絡先を聞いて確認をしたのであった。
やっぱり、振り込み詐欺だった、、、息子さんは勤務先で元気であり、心配している高齢者の為に、事情を説明して青葉信用金庫新宿支店まで来てもらい、、一安心した高齢者の顔からは笑みが漏れた。
その人は青葉信用金庫新宿支店の顧客で貸マンションをいくつか持っていた。
来てくれた息子さんも喜んで帰ってくれた。その高齢者は現金鹿信用していなかったので、偶然にもカードがなかったので、被害を守れたのであった。
高齢者には逆に、、便利なカードがなかったのでよかった結果になった。
日向太郎こと背広マンの機転で、下ろした現金を受け取るために待っていたところを逮捕された。
しかし、、「受け子」と言われる現金受け取り執りの者は「走り使い」なので、振り込み詐欺の実態は分からなかった。
巧妙な手口の振り込み詐欺の集団は組織化していて、、掴まるのは「走り使いの雑魚」ばかりであった。
走り使いの雑魚は「携帯電話」で募集されたアルバイトが、、「高級アルバイト」で釣られて動いいているだけだった。
詐欺集団の本丸はまるっきり、微動もせずに次々と犯罪を計画して、、高齢者を餌食にしてるのだった、
銀行業務に携わる日向太郎こと「背広マン」は許せなかった。
この詐欺を事前に防がないものかと、、背広マンは考えたのであった。
21)背広マン、、振り込み詐欺防止に打ち込む、、、
日向太郎こと背広マンは、、ニュースを見ていると腹がたった。毎日のように「振込詐欺事件」の報道が出ていた。。。「1000万騙されて振り込んだ」とか、、「1億円を投資詐欺で騙されたとか。」が報道されている。
日向太郎こと背広マンは不思議でならなかった、、よくも騙されるな、、よりも騙す奴が多いことか、、、頭脳的に、、計画的に仕組むグループがいて「、、人生の終わりに差し掛かった高齢者を騙して、金を巻き上げる奴らが居るものだと呆れるのだった。
騙す側は、詐欺を考える奴、、行動を実行指示する奴、、詐欺行為をさせられる奴とに分かれての分担というか分納作業をしているのだった。
表面に出て來る奴は、、スマートホンなどの募集で集められて、動く奴であり、、逮捕される奴は、全てが「使い走りの雑魚」ばかりであった。
警察の追及捜査で、支持者までは検挙できても、なかなか本丸まではたどり着かない仕組みになっているようだった。
指示しているグループが東南アジアや外国に移動している現状までは把握して逮捕までたどり着いているが、実際には大元までは行きつではいないのが現実だ。
「振込詐欺」や「投資詐欺」などの元凶は、闇世界の資金源になっていた。
誰もが、噂では分かっているが、、現代組織やくざは知能犯であり、巧妙であるために、、雑魚切りはあっても、、蜥蜴の尾は斬り落としても、その鎌首は出してこないのであった。
「振込詐欺」や「投資詐欺」などで騙される金額は膨大であった。
その騙し取れれた現金は、騙された人々に返済することは不可能にちかいのだから、、その資金こそ、国家で没収して、弱者救済に使えばいいのではないかと思う、、背広マンであった。
しかし、、法治国家ではそれも出来ないのかも知れない、、、とか、、こんな時にだけ「法治国家」でございというのも可笑しい、、よくよく考えるとふざけるなと言いたい。
普段は悪いことばかり考えて、私福ばかりを増やす悪徳政治家がと言いたい。。。
そんな時にこそ、、「大なぎなた」を振るう男は居ないのか、、、世の中から悪人呼ばわりをされようとも、義賊は居ない者なのか、、、可笑しな例えではあるが「国定忠治」のような代官屋敷を襲い、「義米」を配るような、、、鼠小僧次郎吉のような貧乏人を救済すような泥棒は居ないのか、、、
誠に例えは悪いが、、、賄賂を受けとる悪徳政治家よりはいいような気もするが。。。
まったく、わらちゃう世の中になったものだよ。
日向太郎こと「背広マン」は羽根が、、会って飛べたら,、怪盗になって、詐欺された金を使いたいものだな、、生活困窮者の為に、、、思う正義の味方「背広マン」であっ
22)日向太郎こと「背広マン」怪盗に、、、
背広マンは真剣に考えたのである、、、全国で詐欺をされて、まだ、詐欺集団に使われていない現金が振り込まれたものの銀行内に保留になっている多額の金員を使えないものかと、、世の中の詐欺被害者に戻らないものなのかとか、、、世の中の弱者救済に仕えなものなのかとか、、堂々巡りで考えたいた。
そんな背広マンが「怪盗ルパン」ではないが、、大泥棒になり、、銀国強盗をしていたのであった、、、そして、盗み出した「詐欺現金」を、、弱者救済のために使っていた。
世の中、明日の飯にさえ困り、貧困にあえいで居るものへ「鼠小僧」」ではないが「小判」をバラまいていたのであった。
そして、義賊を気取って、泥棒した金を、庶民にくばっていた、、、そんな時に、背広マンは警察に捕まり、絞首刑になろうとしていた時に昼寝から起こされた。
「お父さん、、、どうしたの、、びっしょり汗をかいて、、うなされたいたわよ、、」と、、夢の中を逃げ回っていたのであった。
目から覚めた日向太郎こと背広マンはほっとした、、、やっぱり、俺には悪事はできないと、、安心して夏の昼寝から覚めたのであった。
そして、、妻が作ってくれた「冷たいそうめん」を上手そうに食べた日向太郎であった。
日向太郎は夏の午後の昼寝から目が覚めて、、妻の愛情いっぱいの「氷が入った冷たいそうめん」しみじみあじわったのである。
我が家の風鈴のなる、庭には妻が育てている夕顔が開くころに、、夏だな、、、と、日本の夏を久しぶりに思い出したのであった。
暫くしたら、、妻が庭に「打ち水」をしながら、、夕顔の香りを懐かしそうに見ていた。
日向太郎は平穏な夏の午後の余韻を肌で感じていた。
そして、庭の木立から時雨セミが鳴きだした、、、「みーん、みーん」と夏の一日の夫婦の憩いであったような、、、
23)背広マンこと日向太郎の安定した日々が、、、
日向太郎が「赤いブレザー」を拾い、、「背広マン」になってから久しい、、忙しい日々も有ったが、最近は仕事も順調であり、家庭円満な日々を送っている。
毎朝、通っている西武新宿線の青梅駅の大きな桜の木の葉も夏の朝日に浴びてきらきら輝いていた。なんの変哲もない日々の光景であったが、久しぶりに、日向太郎の目に入り、桜の大きな葉っぱが風にそよいでいた。
そして、日向太郎は思った、、、この平穏な、何の変哲もない光景を毎朝、見て過ごすことが出来るのかと、、、
そんなことを思いながら、のり慣れた電車に乗って、青葉信用金庫新宿支店に着いた。
いつものように「おはよう、、」と言いながら、日向太郎は自分のデスクの有る部屋に入って行った。そして、女子行員が、、「おはようございます、、」と言いながら朝のお茶を入れてくれた。
日向太郎はいつも感心していた、、、自分のコンサルタント部の部屋の応接テーブルの上の花が入れ替えてあることへの彼女「堤幸恵」の気遣いに、、
そして、それを見るのが日向太郎の楽しみでもあった。
今日は何の花が活けてあるのかと、、想像して、心ひそかに喜びを感じていたのである。
そんな平穏な朝に不祥事が起きた。
青葉信用金庫新宿支店の玄関入り口が開くと同時に、数人の覆面をした人間たちが銃を乱射して、飛び込んで来たのであった。
銀行内は最初の威嚇乱射で、誰もが委縮して、青ざめてしまった。
「動くなよ、、全員、前へ出て、、床にひれ伏せろ、、、」と、、一人が怒鳴ると、、一緒の覆面した奴らが、その一人の命令者の指示で、動き、行員全員をひれ伏せさせた。
そして、その中の数人が、行内の奥の部屋にいた行員を引きずり出して、青葉信用金庫新宿支店内の行員をカウンター前の床に集めたのであった。
しかし、日向太郎こと「背広マン」は偶然、その場にはいなかった、、トイレに入っていたので、、、
状況を知った日向太郎こと「背広マン」は何とかしなくてはと思い、その場の作戦を考えていた。
そんな時に,リーダーらしき覆面の奴が、、「背広マン」はどいつだ、、と言いなが、、怒鳴ったた。「出てこないと、、こいつらを撃ち殺すぞ、、」と、、、
それを聞いていた「背広マン」は不味いなと思いながら、,意を決して、出て行ったのである。以前の日向太郎なら逃げていた筈で有った。
銀行強盗の名指しである。背広マンはいざという場合を考えて、、「防弾チョッキ」を用意していたのであった。
背広マンの予知能力で、間違いなく撃たれると覚悟して、青いブラザーの下に防弾チョッキをつけて出ていった。
そして、行員全員の前で、銃撃されたのであった。
「如何だ、、思い知ったか、、兄貴の仇だ、、死ね、、」と、、撃ち込まれて、背広マンは吹っ飛び倒れた。
その男は銃を構えながら、仲間に指示をして、行内に有る筈の現金や貸金庫の貴金属を集めさせた。
床にひれ伏せている青葉信用金庫の行員たちは、全員がその恐ろしさに震え、おののいていた。「背広マン」が撃ち殺されてしまった。と、、思い、、床に伏せたまま、顔をも上げられなかった。
その時だった、、、行内に銃声が響いた。
そして、銀行強盗のリーダーらしき覆面をした奴が倒れた。
背広マンが起き上がり、、「他の覆面人間」を、打倒していったのである。
普段、背広マンは射撃練習を積んでおり、、拳銃所持を許されていたのであった。
背広マンが撃ち殺したのはリーダーらしき覆面強盗だけであり、他の覆面強盗達は急所外していたのであった。
そして、間もなく警察がきて、、後始末はしてくれた。
しかし、背広マンも脚に怪我をしたのであった。防弾チョッキと背広マンの「青いブレザー」に守られた部分は無傷有ったが、、丸出しの脚は銀行強盗の銃弾に撃たれていた。、、、
日向太郎こと背広マンは名誉の負傷をして、救急車で運ばれた。
忙しい一日だった。
24)背広マン、、ありがとう
日向太郎こと「背広マン」は今回の銀行強盗と、背広マンへの恨み晴らしで、終わった。
しかし、背広マンが着ていた青いブレザーが銃弾で撃たれて、穴がいくつも開いてしまった。その背広マンの効力が消えてしまったような気がした。
病院に入院した日向太郎は、穴の開いたブレザーを着てみたが、、何の予知も感じられなかったのであった。もしかしたら、、スーパーマンのような強さも無くなってしまったのではと思い、、病室で試してみた。
まるで力が無くなっていた、、今までに軽々く持ち上げられていた,病室に有る椅子を持ち上げられなくなっていた、、、日向太郎こと背広マンは、今回、銃弾で撃ち抜かれたために、背広マンのブレザーの効力が失われてしまったのだと、、、
日向太郎は傷が癒えるに従い、、寂しくなっていった。
しかし、長きに渡り、付き合って、人助けをして来たが、、それも終わりになったのかと、、病室の窓から見える銀杏の木の葉が散る様に、、背広マンにも終わりがきたのだった。
日向太郎も来年の春には65歳で、、定年退職になる年となっていた。
日向太郎は背広マンに変身で来た「赤いブレザー」そして「青いブレザー」に頭を下げた、、、ありがとう、、楽しい、有意義な人生を送れたことに感謝したのだった。
定年退職の日に、、青葉信用金庫新宿支店の仲間たちに見送られて、春風そよぐ街並みに出た。。一抹の寂しさはあったが、両手を振って、西武新宿駅に向かって歩き出した。
第三話「不思議な術を操る男」
1)交通事故で視力を失った男
交通事故で一命を取り留めた男「東條一機」が入院先の病院で目が覚めた。
目を開けてビックリした、、、真っ暗で何も見えないのだった。
病室には誰が居るのかも分からなかった。
そこで東條一機は声を出して、、、「誰かいますか、、、」と、、呼んでみた。
女性の声で「はい、、いますよ、どうしました、、」と、、云われて、、
「すいません、、俺なんですが、、、よく、覚えていないんですが、、そして、、なんで、真っ暗なのか教えてください、、、」と、、東條一機は尋ねた。
その女性の声の人は、「私は看護師で、、此処は東京信濃町に有る慶応病院で、あなたは3日前に、交通事故で救急車で運ばれて来て、手術を受けて、今は入院していますよ、、、やっと、気がついたんですね、よかった、、」
と、、教えてくれた。
そして、担当医師を呼んできてくれた。
担当医師と事務方の担当者が来て、、東條一機に交通事故の説明をしたのだった。
意識不明であり、、身分証明書などが見つからなかったので、とりあえず傷の処置をしたとのことであり、、目に酷い損傷を受けていたので、手術を施して、今は包帯が巻いてあるということだった。
「そうですか、、気が付きましたか、、警察も呼びますので、事情をお話ください、、」と、、担当の青山外科医師が傷の話をしてくれた、事務方の前田事務長は警察が来てから、立ち合いの元でお話しますということになり、、とりあえずは家族の連絡先だけを聞いて、病室を出て行った。
青山外科医師から話を聞いた東條一機は落胆した。
失明の恐れがあると言われて、お先が真っ暗になった。
やがて、家族がやって来た、、二人きりの兄妹だったので、、妹のさくらが来てくれた。
病室に入るなり、、「お兄ちゃん、、大丈夫、、」と言いながら泣き崩れた。
そして、事務方の前田事務長が警察関係の人を連れて、入って来た。
事故の内容は警察から聞いて、理解できた。信号で待っているところに暴走族のオートバイが突っこんできて、東條一機は跳ね飛ばされたのであった。
二台のオートバイだったので避ける余裕がなく、目に受けた損傷が大きかったのであった。
跳ね飛ばされた衝撃で、頭がコンクリート塀に当たり、気を失って倒れたらしかった。
その時の衝撃と、オートバイのハンドルが目に損傷を与えたらしい。
そして、警察の事情調べも終わり、、警察は帰って行った。
細かい取り調べは、青山外科医師が止めてくれたのであった。
青山外科医師は「精一杯努力してみますので、、東條さんも頑張ってください、、」と。。励ましてくれた。
病室の妹のさくらと二人になった、東條一機は男泣きした。
「さくらには苦労を掛けそうだな、、本当に御免よ、、」
と、、東條一機は妹さくらに謝った。
「おにちゃん、、いいよ、、生きていてくれればそれだけで嬉しい、、きっと、天国のお母さんが、守ってくたんだよ、、、」と、、嬉し泣きをしていた。
2)妹と、、病室で。。
東條一機は妹さくらと二人っきりになって、初めて、事の重大さを知り、、しみじみ、妹さくらの前で泣いた。
失明したら、どうしよう、、どう生きていけばいいんだろう、、そんな日が続いた。
しかし、、泣いてもどうにもならない、、考え方を変えないと生きてはいけないのだ。
なかなか、まとまらなかった、、ただ、自分でも可笑しいくらい「おろおろ」していたようだった。毎日、妹のさくらが来てくれた、それが救いであった。
日が経つにつれ、目の包帯もとれて、、目を開けると「うっすらと」と、明かりが指しこんで来た。そして、、ぼんやりではあるが、物が識別出来た。
担当の青山外科医師は言ってくれた、、「少しずつ,よくなりますよ、、元通りにはならないが、、ぼんやりは見えて、、近くの物は識別できるようになりますから、、頑張ってください」
と、、励ましてもくれた。
それを聞いていた妹のさくらは、、「よかった、、お兄ちゃん、頑張ってね、、」と、、笑みを浮かべたのである。
そして、退院したら「お兄ちゃん、お母さんのお墓詣りに行こう、、無事に退院したら、喜んでくれるよ、、」と、、妹さくらは励ましてくれたのだった。
退院の日が来た、東條一機は杖を付いて、、薄いサングラスをして、妹さくらに付き添わえて、慶応病院の入り口まで歩いていった。
担当の青山外科医師と担当看護師たちに見送られて、慶応病院を後にした。
家は北区王子の下町の一角にあった、両親が残してくれた古い木造家屋で有ったが、兄妹が二人で生活するには十分であった。
家に着いて、東條一機は安らぎを感じた、「さくら、、これから、いろいろと迷惑を掛けるがよろしくな、、だけど、、さくら、お前の幸せは大事にな、、俺のことは気にするなよ、、」と、、一機は妹さくらを気遣ったのであった。
そして、明日は二人で母親の墓参りに行くことにした。
夜は二人で楽しい夜を過ごしたのである。
早く寝た一機は夢をみた、、、、母親が枕元に立ってたのだった、、そして、明るい日差しが一機には輝いていた。
「一機、、お前の目は大丈夫だよ、、心の目が有るからね、、お母さんが、お前の目になるから、、見えるから心配しないでね、、」と、、いつの間にか消えていった。
そして、一機は目が覚めた、、明るい朝が来たのだった。
3)母親の墓参りで、、東條一機は、、、
東條一機は妹のさくらと二人で、日暮里の菩提寺である「善光寺」へ、墓参りに出かけた。
夏も終わるころの暑い日だった、、暑かったので夕暮れ時にお墓に着いた、、古いお寺なので境内には大きな木々が、東京でも生い茂っていた。
先祖代々の菩提寺で有ったので、一機もさくらも子供の頃には母親の「美津子」に連れられてお盆には来ていた、その時に家のお墓の傍には、映画でおなじみの「遠山金四郎こと、金さんのお墓」あると言って、案内してくれていた。
そんな優しい母親のお墓参りを済ませて、お寺の境内を歩いた。
今日はお盆でもあったので、、母「美津子」が呼んだのかも知れなかった。
妹のさくらと二人で境内の大きな木の下のベンチに座り、、夕涼みをして居た、
木々の間からは「ひぐらし」の鳴き声が聞こえて、涼しい風が吹いてきた。
その日暮らしの声が母親の声に聞こえた一機であった。
「一機、、妹さくらを守ってね、、私がお前は守るから、、、いつまでも仲良くしてよ、、」
と、、夕餉れ時の風に流れたような気がした。
そして、「一機、、お前は失明したけど、、私がお前の目になっていくから、、自信を持って歩きなさいよ、、暗い先が見える筈だから、心配しないでね、、」とも、一機の耳元で囁いたような気がした。
やがて、サングラスの前が見て来たのだった。
一機の前には道が見えたのであった、進むべき道が開けていたのである。
「さくら、、お兄ちゃん、、今までと同じように道がみえるよ、、お母さんが導いてくれてるようだ
だから、、何処へでも行けるし、何でも出来るような気がする。」
と、、云いながら歩いていった。
そして、一機も試してみたのだった、、それを見ていた妹のさくらもびっくりしたのであった。
日暮里の菩提寺「善光寺」から北区王子の自宅まで、電車に乗って一人で帰れたのである。
妹のさくらは後から付いていくだけだった。
「凄いよ,,お兄ちゃん、、急にどうしたの、、」と、聞かれたので、、
「さくら、お母さんが、俺の心の目になってくれたんだよ、、、凄いな、、なんか魔法がかかったみたいだよ、、本当に凄いよ、、お母さんが俺に心の中に生きているみたいだ、、
お母さん、、ありがとう、、」と、一機は心から手を合わせた。
4)母の墓参りで一機は変わったと思った。
一機は母親の墓参りの帰り道、失明したので、うっすらとしか見えなかったが、、心の目ですべてが見えたのであった。不思議に思った一機で有ったが、一人で歩けた。
墓参りの時に、母の声が聞こえたのである、、
「一機、、お前には心の目があるから、、自信を持って、人生を歩きなさい、、私が導いているからね、、」と、、
そして、失明したはずの一機の目で、、前が見えて歩けたのであった。
妹のさくらがビックリしたのである。。
「お兄ちゃん、、見えるの、、」と、、一人でどんどん歩く一機を見て聞いたのであった。。すると、、一機は妹さくらに小声で囁いた。
「うん、、おにちゃんな、、お墓参りで、、お母さんから言われたんだよ、、
お前の目は、、心の目で見えるから安心して、歩きなさい、、」と、、
「嘘、、、そんなことあるの、、本当に見えるの、、」と、、疑うように一機の顔を覗き込んだのだった。
「俺も最初はそう思ったんだけどな、、本当に見えるんだよ、、今だって、現実に歩いているだろう、、な、、本当なんだよ、、」と、、笑みを浮かべて話してくれた。
「凄いね、、、お兄ちゃん、、お母さんて凄い、、、魔法使いみたいだね、、」
、、喜んではしゃいだ。
「そうなんだよ、、凄いな、、お母さんが俺の中で生きてるみたいだよ、、
これからも、、もっともっと、いろいろとさせてくれるような気がする、さくら、お母さんが俺たちを守ってくれている気がする、、二人で頑張ろう。。」
一機とさくらは家路を急いだ
5)一機には奇跡が起きた。。。
一機は墓参りから帰って、妹さくらと今後のことについて話し合った。そして、今までの仕事はできないので、「マツサージ師」資格を取って、北区王子の自宅で開業することに決めて、動き
その晩に一機は夢を見た
母の「美津子」が笑顔で出てきたのである。。「一機、頑張ってね、、目も見えるようになるから大丈夫だよ、、お前が頑張れば、、不思議な力も付いていくからね、、お母さんがいつまでも付いてるよ、、」と、、励ましてくれた。
マッサージ師の他にも整体技師の資格も取るために、専門学校へ通った。どうせやるならと、3年間の技術習得に励んだ。
そんな専門学校へ通っている時に、一機は妙なことを経験したのであった。
通勤電車に乗るために,京浜東北線の王子駅の階段で足を滑らした瞬間に、本当は倒れるか、階段から落ちる所だったのであるが、、どうしたのか、一機は倒れないで、階段下まで飛ん自分がどうにかしたわけではないが、宙を飛んで、立っていたのであった、
他に人はいなかったので、その現象は誰も気が付かずにすんだが、、一機は不思議に思った。
きっと、母が守ってくれたのだと考えた
もしかしたら、一機が何かを思った瞬間に、思ったことをさせてくれる不思議な魔法のような力がついたのかもしれないと、、、それは失明してから、危険と遭遇した時に限り、身を守るために備わった護身術なのかも知れない。
それは亡くなった母親「美津子」が持っている霊界の不思議な力なのかも知れないと思った。
一機は常に母の美津子が一緒なのだと、、、、
そう思うと一機は目は見えないが、思いっきり行動が出来たのである。
そして、マッサージ師の訓練を重ねるうちに、手先が敏感になり、、あらゆるものに触った瞬間に、相手の心が読めるようになった。
要するに,相対する人間が今、何を考えているのか、何をしたいのかが分かるようになったのである。その行動はマッサージ師の訓練を重ね得れば、重ねるほど、瞬時で分かる様になったのである。
その力を利用して、一機は悩んでいる人の痛みがよくわかり、そのマッサージ師の評判は噂を呼び、仕事が増えていった。
一機が専門学校を卒業して、開業する頃には噂が噂を呼び、一機のマッサージ整形院は繁盛したので、、妹のさくらも受付事務を行うようになったので
第一話「風雲児将門」
関東の地を駆け巡った侍「一代の武将」
、、、、「朱雀天皇に対応した新皇」
(1)相馬の小次郎
平の将門は日本の第50代桓武天皇の皇胤で、平氏の姓を授けられた、高望王の三男の鎮守府将軍の平の良将の子どもで、
父、平の良将は上総国佐倉に領地があった。
母の出身地は相馬だったので相馬で育ったために、、、。。
「相馬の小次郎」と言われていた。
若いころは京都で軽輩の役職についていた。
平の将門は38歳で討ちとられた。
若くして関東で暴れ、平定したが、時の朝廷と争いがあって、反逆者として戦いに敗れた。
悲運の武将であった。
一時は筑波山に兵を進め、威勢と名実は関東一円に鳴り響いた。
下野、武蔵、上野、の5か国を支配し、国家へ対する反乱は無かった、私戦はあったが、、、、
平の将門は馬が好きで、こよなく愛していた。
下総の国、常陸の国に広がった平氏一族の抗争が関東一円にひろがり、将門は勢いに乗り、国府を襲撃した。其の際に
「印鑑」を奪い、京都の朝廷に対して「新皇」を自称した。
そして、東国の独立を計り、朝敵となった。
新皇即位後2か月で、藤原秀郷、平の貞盛に討伐された。
「承平天慶の乱」
死後は御首神社、築士神社、神田明神、王国神社に祀られる。
満38歳で討伐される。
平将門は青年のころは京都御所の「北面の武士」として、天皇の護衛にあたっていた。
しかし、京都は公家の人たちが出世をして、天皇の子孫と言っても武士たちに出世の道はなかった。
そこで、将門は関東佐倉の領地に戻った。しかし、国司源護の娘と婚姻が決まっていたにも関わらずに、国香達叔父に嫁ぎ、彼の父の所領は3人の叔父に分配されていた。
そして、将門は武力を持って、その所領を取り返した。
また、将門は朝廷に不満を持つ者に押されて、次々に国司を襲い、その所領を広げたいった。
関東の全土を収めて「新皇」に即位したのであった。
将門は領民にも人気があり、弱い者の味方をして、増税を緩めていった。
朱雀天皇のときに朝廷へ出向き、罰に服したこともあった。
しかし、恩赦により、許されて国も途へ戻った。
そして、度重なる国司の悪政に立ち向かい、朝敵となってしまった。
相馬の国での「相馬の小次郎」時代は馬をこよなく愛し、製鐵事業にも力を注いだ。
(流れ星が輝いた)
平の将門の末裔と言われている、、、平正義は今年も大学受験に失敗して、神田明神にお参りに来た。
神田明神は平の将門が祀られていると云うので、気の弱い正義は祈願に来たのであった。
本当に自分は平将門の末裔なのかと疑いたくなった。豪遊であった平将門には似ても似つかぬ男なので、、、
38歳で討ち死にするまで、弱い者の味方、農民を助けて、朝廷に歯向かった武者には到底かけ離れているような気がしてならない。。。
しかし、家系図によれば間違いなく平将門の末裔であった。
そんなことを思いながら、神田明神にお参りしていた。
突然、雨が降りだした、、、かなり強く降りだしてきた。
空は暗く、、、雷まで鳴り出した。
春の晴れたいい日だったので、正義はびっくりした。
神田明神の軒先で雨宿りをしていた正義の目の前が光った。
何時しか、正義の目の前の景色が変わった。
そして、春なのに珍しく、雷が落ちた、、、正義の前に有った大木に、、春雷か。
その雷が鳴りやんだら、、、さあつーーと空が明るくなった。
不思議な光景だった。
そして、何事も無く、正義は神田明神を後にした。
神田明神をお参りしてからの正義の心に変化が起きた。なにやら、心が大きくなったような。。。本当に正義は変わったのであった。
(平の将門の墓参り)
平正義は神田明神での春雷に会ってから、自分の先祖である平の将門が気になった。それで、墓参りをしたのであった。
春の桜花が咲く頃の昼頃だった。
不思議なことが起きた、、、、正義が墓参りをしていた時だった、突然に雷が鳴り始め、雨が降り出した。
先日の神田明神へお参りした時と、同じだと正義は思った。空も暗くなり、一転周りの景色が変わった。
そして、またまた、春雷が落ちた。近くの大木が割けた。
そして、正義は不思議な気持ちになった。。。
雨が酷くなったので、走って近くのお店の軒先に入った。
正義は二度も同じ目に遭い、、先祖の将門が怒りを表しているように思えた。合戦で討ち死にした、先祖が、将門が何かを言いたそうに思えた。戦いに敗れ、朝敵となり、京都の三条河原に晒された平の将門が怒りを春雷になって、自分に伝えたいような何かを感じた。
38歳で合戦に負けるまで、農民の見方となって、朝廷に対抗していった将門にも言い分があったような。。。
増税を課していた国司に何かを言いたかったのでは、、、、
親が預かった所領を、叔父たちが奪ったことへの腹立ちがあったに違いない。。。また、自分と婚姻関係にあった女性を奪った3人の叔父に対しての怒りもあったと思う。
その親族の争いが広がり、将門はそれらの国司を襲ったのであった。
そして、関東全域を制圧した。
その勢いで「新皇」となり、朝敵となってしまったのであった。。。。
正義は思った、、、、もしかしたら、なりたくて朝敵になったのではない、、、時代背景の中で、成り行きで朝敵になったような。。。
最後に戦った戦で、額に矢を射られて討ち死にしたために、さらし首になってしまった。歴史の悪戯のように。。。
生きて、庶民のための武将でいたかった筈が、、、
そんな気がする正義であった。
まだまだ、生きたかった平の将門が春雷になって、この世に落ちたのかも知れない。
(2)平の将門は生きている、、、心の中に
正義も神田明神をお参りして、春雷にあった翌年に東大法学部に入学した。何故か、急に成績が良くなっていたのであった。、、、、平の将門を心の何処かでお参りしてから、全てが、人生が前向きになった。
大学もさほどに勉強しなかったが、成績も良かった。
大学3年の時に司法試験を受けたら、偶然なのか受かったしまった。
平の将門を祭ってある神田明神にお参りしたり、墓参りをしてから、何かついていた。
正義は心の何処かで、先祖の将門が見守ってくれているような、、、そして、正義を引き上げてくれているような気がしてならなかった。
司法試験に合格した時に、東京永田町にある「将門の首塚」をお参りした。
自分ではお礼の積りだった。
この時も空が晴れてたのに、首塚に着いた頃に雨が降り出した。そして、冬だったのに雷が激しく鳴りだした。
正義がお参りしていた時に雷が落ちたのだ、、、、正義の近くに、、、そして、正義は気を失った。
余りにも激しい雷で、正義は自分に落ちたような気がして倒れた。
気が付いた時には病院だった。
正義は夢を見ていた、、、、気を失っている間のわずかな時間だったが、、、
夢の中に先祖の平の将門を見たのであった。
そして、、、「正義、、、目を覚ませ、、、お前にはやることがある、、、わしに代わって、、、」
後は言葉にならなかった。
正義は目が覚めて、、何かが頭の中を過った
それが何かは分からなかったが、、、後で知らされた。
将門が夢に出てきたことで、正義には力が湧いてきたような気がした。。。今までと違った活力のようなものが。。。
なんか生きているような、、、、
それがなんだかは、後で分かってきた。
その晩、家で目が覚めた正義の枕元には、、、平の将門がいた。
そして、「正義、、、わしの念力を与えるから、これから不合理なことには立ち向かえ、、、弱者を救え」
と、、、平の将門が見えたのであった。
「人には見えないが、、、正義、お前にはわしが見える筈じゃ、、」と
正義は枕元に立つ、平の将門を見つけてびっくりした。
(3)将門と今風を暴れる
正義は大学を卒業して、裁判官になった。日本の法治国家に不満は待っていたが、出来ることなら、自分が関係して改善していこうと腹を決めたのであった。
いろいろな問題が起きるとは思うけど、悪に対しては敢然と立ち向かっていこうと。。。。
正義が最初に担当した事件が汚職関係の裁判だった。
第一土木建設株式会社に絡む裏金工作だった。裏金工作とい言っても10億円からの脱税であった。
国税が摘発した脱税額であるが。表向きは経理上は綺麗に処理されていた。
下請け会社の毛利開発興行株式会社との取引であり、経理上は辻褄が合っていた。
しかし、毛利開発興行への経理監査が入った翌日に、経理係長の大内一が自殺をしたのであった。
余りにも突然であり、偶然だったので、警視庁捜査二課はその自殺を疑った。
捜査にあたったのが赤垣警部補だった、、、正義とは大学の先輩後輩の中だったので、情報交換を行った。
警視庁からの報告書では捜査半ばではあるが、、大内係長の自殺と今回の汚職には何か関りがあるような。。。
そして、その捜査結果待ちになった。
正義判事のもとには、上層部より内示が出ていた。大内係長の自殺は仕事の過労が生じての事故であり、経理上の不正はなかったということで処理をするようにと。。。。
正義は納得しなかった。
いつもの内部の圧力で捻じ曲げられた判決だと思った。
逆らえば、、正義の立場は危うくなる。
しかし、上からの力で抑えられた判決には承服しかねた。
逆らっても、申し立てしても、覆ることは無かった。
汚職や贈収賄、、、談合などの経済トラブルは政治家や経済界の有力者の圧力が加わり、、有耶無耶にされてしまう。
日本の法治国家のインチキ判決が出るのであった。
無罪にはならないが、、、、「執行猶予」つきの判決が。。
無罪と同じだ、、、、犯罪者が野に放たれ、自由の身になるのだから、、、、
可笑しいよ、、、本来は実刑だろうが。。。
正義は許せなかった。
法を犯した犯罪者を自由の身にすることは、、、罰するべきだと。。。
正義は誓った、、、執行猶予になるべきじゃない犯罪者は、罰するべきだと、、、
今回の事件も詰めていくと、、、企業間には不正があり、一人の人間の犠牲で隠してしまっていた。
正義は、、、将門に言った、、、「将門じいちゃん、、、力を貸してくれ、、、どうしても許せないんだよ。」
春雷で出会ってから、将門はいつでも正義の呼び出しに応じた。
「正義、、、困ってるようじゃのう、、、昔なら邪魔な奴なら殺してしまえばいいのだが、、、今はそうはいかぬだろう。。一度、わしを自殺した大内なにがしの墓前に連れて行け、、、何か見えるかも知れないから、、」
と言うことで正義は、、、人には見えぬ将門を連れて行った。
正義は裁判官と言うこともあって、自殺した大内係長の墓前に伺った。大内係長の自宅は千葉市郊外にあった。質素な戸建ての佇まいであり、今は無くなった妻の和代が子供二人と住んでいた。
「ごめんください、、、、平と申します」と言ってお線香をあげた。将門も一緒に手を合わせた。
すぐに将門じいちゃんは正義に囁いた。
「この仏は殺されたんだよ、、、恨みを残しているな」
正義は将門じいちゃんに、「分かった、、、もし、分かったら、どうして殺されたか聞いてみてくれ、、」
また、見えるなら「誰に殺されたかも。。。」
将門じいちゃんには死の世界が見えるらしい、、、
正義は仏壇にお参りしてから、、、俄然、やる気を起こした。
「将門じいちゃん、、、これからも教えてな、、、法制会の闇を暴いてやるぞ、、、」
帰りの車の中で正義は燃えていた。
人を殺しておいて、汚職をしておいて、平然と生きている連中を身逃せなかった。
正義には将門と言うこの世のものでは無いが見方がいたのであった。
(正義、正義に刃を振るう)
正義が今回の裁判の内情を暴露することで、裁判所内は大騒ぎになるだろう。。。正義は埋もれさせないように、報道関係にも手を回していた。
「将門じいちゃん、、、今回俺がやることは、早い話が裁判所に反旗を翻すんだよ、、、、将門じいちゃんが朝廷に逆らったことと同じくらいの事をやるんだから、、、見守っててくれよ、、、」
正義は覚悟を決めた。
報道関係は読朝新聞で報道する準備をしていた。警察関係は警視庁赤垣警部補に暴露を頼んでいた。
新聞が出る前日に新聞社の明石記者から連絡が入った。
「平、、、済まん、、、上からの指示で発売中止が出たよ、、、仕方がないから、、、俺も首覚悟で、SNSで流すよ。。」
「そうか、ありがとう、、、無理すんなよ」
と電話を切ったら、警視庁特別捜査班の赤垣警部補からも捜査中止の指示があったとの事だった。
仕方がない、、、正義は裁判所内での反旗だけでも翻そうと行動を起した。
なんとも凄い、、、圧力だった。。。
日本の政界、財界の圧力と言うか、、、共同戦線は凄かった。
握り潰そうとしている汚職事件を、、、、正義は何としても逆らい、表沙汰にしようとしていた。
新聞記者の明石記者がSNSで拡散したので、このニュースは広まった、、、、裁判所内の裏話であり、汚職の揉み消しの話しだったので、、、大衆週刊誌の話題となり、もはや、かき消せなくなっていた。
SNSで拡散されて翌日には裁判所には報道関係の記者が群がり、、、更には圧力をかけたとされた民友党の事務所にも報道関係者が押し寄せていた。
勿論、警察、検察関係にもである。
最近にない出来事であり、日本の汚職事件の急所に攻め込んだ事件なので、、、報道関係各社は逃がさなかった。
ニュースを圧力によって、握り潰していた大手新聞社も乗り出してきた。
法曹界も逃げきれるものではなかった。ここまで暴露されてしまうと、今までの法曹界のやり方に不満を持つものも現れた。
平正義は判事会から呼びつけられたが、覚悟が決まっていたので、堂々と渡り合うつもりでいた。
(正義、、、政府に反乱を起こす)
正義が起こした裁判所における反乱は各方面に広がった。
正義は裁判官になりたてなので、下級裁判官であった。
日本の裁判官制度では下級裁判官は高級裁判官の任命制度で決まるのであった、従って、裁判官の世界では高級裁判官には逆らえなかったのであるが、、、敢えて、正義は逆らったのであった。
来年は左遷にさせられて、僻地に飛ばされる覚悟であった。
また、そうなることを防ぐためにも「世論」を利用したのであった。
出来る限りのマスコミを味方にして,今回の反乱を起こしたのであった。
出来るだけ派手に、出来るだけ大袈裟に演じたのであった。
政治の世界では民友党幹事長の汚職事件をさらけ出して、警視庁、検察庁も抱き込んで汚職収賄事件を立証し、当該会社を脱税汚職違反で告訴しての喧嘩で、
まかり間違えれば、自分が排斥されてしまうのであった。
今回の正義の反乱は計画的に旨くいったが、
しかし、国の力は恐ろしい。。。
これから先に何が起こるか分からない。
どんな罠が待ち構えているか分からないのであった。
正義は本当に最新の注意を払って、国に対抗していかないと、、、
反乱は道半ばであった。
将門が失敗したのも、国の持つ凄さ、底知れぬ力であった。
「正義、、、これからが正念場だから、、、念には念を入れてな。。。」
「そうだな、、、将門じいちゃん、、、これからもよろしくな、、、反乱を成功させるためにも」
正義は将門じいちゃんと、、起こした反乱の道を切り開いていくためにも、、、神田明神にお参りした。
前途多難な法曹界への反乱、、、弱気人たちのためにも改善しないと。。。。
(下級裁判官制度により、、戦いには勝ったが、、、制度に負けた)
日本の法治国家の仕組み、、、下級裁判官と上級裁判官制度により、正義は裁判所内に反乱を起こして、裁判には勝った。。悪には勝ったのであったが。。。
裁判官制度に負けた。
案の状、翌年の移動で地方へ飛ばされた。裁判官としての出世の道を閉ざされたのであった。
正義は覚悟はしていたが、国の守りの壁は厚った。
結果的には国は、何も失っていなかったのである。正義ひとりのわが身だけが痛みを与えられた。
これが国か、、、、法治国家か、、、凄いと思った。
個人的には勝利したと思っていたことが、、、全て無になった。
国とは害のある人間、無用となった人間は切り捨てていくのだった。
どんな地位にいるものでも、権力者でいても、金力者でいても、、、国と言う化け物は必要でないものは切り捨てていく。。。恐ろしい生き物だった。
出来上がった国に対抗するものは、容赦なく消されていくのであった。
そして、次に用意された権力者、金力者に入れ替わっていくだけで、
国と言いう入れ物は魔物は何事も無く生き残っていくような。。。
今回も正義はつくづく思い知らされた。
「将門じいちゃん、、、怖くなったよ、、、国が。」
「国民を守ってくれる筈の国が、平気で人を殺し、法律を曲げていく。。。本当に怖いな。。。」
「将門じいちゃん、、、いくら強くても、弱者の見方でも。。。殺されてしまうのが当たり前だっよな。。」
「そうじゃな、、今考えてみると、わしも甘かったな、、、
正義、褌を締め直して掛かることにしよう。。。」
正義と将門じいちゃんは唸り合った。
正義は島流しにあったのだから、、、昔の「流人」と同じだ。
時間を待つより仕方がない。。。時の流れが呼び寄せてくれることを祈るより仕方がない。。。。
正義には時間があった、、、もう一度法律を勉強した。
島流しになった沖縄で、正義にも連絡があった。
一緒に戦った警視庁の赤垣警部補は今は、、、北海道の田舎交番勤務となっていた。
なんとも凄いと思った、、、反旗を翻したものは行き殺しであった。
新聞記者の明石記者は解雇になり、今はフリーの事件記者をしていると、、、、
正義は誓った、、、、自分に。。。必ず帰り咲いてやると。。。時間が経てば状況も変わると、、、
そして、自分が一番変わってやると、、、成長して見せると。。。
その時に初めて、本当の反乱が出来ると。。。。
(4)桜が咲いて、、、東京へ
正義が再び東京へ戻るまでに5年の歳月が経った。
高級裁判官が変わったので、正義の裁判官としての技量をかっていた高級裁判官の一人、大河内輝柾が呼び寄せたのであった。
正義が左遷になってから、5年が経ち、現在の民友党幹事長が木戸官兵衛になってから、オリンピック関係の入札問題で事件が起きた。
オリンピック委員長に就任したのが、正義が汚職事件で引き釣り降ろした本田誠一郎だった。入札に絡んだ問題で、賄賂が大きく動いたのである。
大手広告代理店の松本専務取締役が各種団体から賄賂を受けとっていたのであった。本人は賄賂ではなく,列記としての営業手数料と言い張った居たが紛れもなく賄賂であった。
検察庁は松本を逮捕した。
そして、関係各社の担当者も贈収賄の容疑で逮捕された。
今のままでは悪が罷り通ってしまう恐れがあった、、、、
逮捕はされたが、保釈金を積んで、世の中に放たれてしまう、、、
日本の法治国家の悪い面、、法律を捻じ曲げての解釈で、世の中に放たれてしまう。。。。悪人が堂々と。。。
裁判所としても、そうそう同じ手でやり込められてはいなかった。
そこで、沖縄に左遷になっている「平正義」を呼び寄せたのであった。
正義は、、、将門じいちゃんに下調べをさせておいた。
この世の人間ではないものにしか出来ないことを。。。
そして、それらの情報を持って、東京へ戻った。
(大きくなった正義裁判官、、、将門とともに)
知識も豊富になり、考え方も柔軟になり、、、解釈も幅広く出来るようになった正義であった。
将門じいちゃんにも、姿なき将門にも持っている怨霊も発揮して貰おうと相談をしていた。
場合によっては人にはない怨霊で飲み込んで貰おうと、、、念力を発揮して。。。
権力で法律を捻じ曲げさせることを止めないと、、、
何としても正義は今までに勉強した知識で、、今回も法が正しいということを示してやろうと思っていた。
民友党木戸官兵衛は何としても、広告代理店東陽堂の松本専務取締役を保釈させようとしていたが、何としても保釈申請を裁判所は認めなかった。
裁判所としても最後の砦である、、、何としても有罪にするための、、、
そこで、圧力をかけられても屈しない裁判官、平正義が帰って来たのであった。
大河内暉柾が、、、「平君、、お帰り、、、無理を言って済まぬが頼むよ、、、君しか出来ないことなので。。」
正義は、、、「只今帰りました、、、私で出来る限りやります。。。よろしくお願いします」
正義は燃えた。。。。
今度は最後まで攻め落として見せると、、、国との戦いだ。
一方で民友党側は更に攻めてきた。
どんなことがあっても「保釈」に。。と。
松本被告も長期拘留でかなり参っている様子だった。しかし、裁判所側は保釈を認めなかった。
民友党側は力の限り、、、、あらゆる方面を調べて、裁判所側の弱点を探した。
脅しても駄目なら、、弱点を見つけ出して攻めようとしていた。
(攻防戦)
正義裁判官は将門じいちゃんの調べてくれた、表に出ない裏の話をまとめてみた。
松本被告を何としても拘留のままに起訴していこうとしている検事、裁判所側を切り崩そうと民友党側も動いた。
その情報を将門じいちゃんが探り当ててくれた、、、、民友党陣営は何としても保釈に持ち込みたかった。
そのために手始めに検事の首席検事を落とす手段の方策を講じてきた。首席検事の息子が何度も国家試験に落ちていた。
その手助け条件を提示して、崩落してきた。
もう一人は調べたら、借金地獄に陥っていたのである、、妻の雅子が、、、それを助けた。
最後の一人は何としても落ちなかったので、、、本人を拉致して攻め抜いた、、、関係暴力団の拷問だった。
それでも落ちなかった検事は殺された、、、自殺に見せかけて。
この状況を将門じいちゃんが地獄からみていた。
しかし、証拠はないので揉み消されてしまった。
民友党側は必死だった、、、死に物狂いだった。
正義裁判官は最後まで一人、頑として保釈を認めなかった。
「正義。。。相手は最後はお前を狙っているぞ、、、どうしても、揉み消したいのだ。。。」
将門じいちゃんが言うのには、、、
松本被告を保釈に持ち込み、、、執行猶予で、、、時間をかけて捻じ曲げる積りだと。。。
「将門じいちゃん、、、俺は大丈夫だ、、、負けないよ。
世論が味方してくれているから。」
「そうか、、、心配だな、、、判決が出るまで、、、わしの傍を離れるなよ、、、守ってやるからな」
と、、、将門じいちゃんは言ってくれた。
将門は魔戒転生の仲間を引きずり出しても、正義の反乱を成功してやると誓った。
将門の持っている怨霊、念力で、正義を守っやろうと、いろいろと手を回した。生きている人間の魔物と、、、死んだあの世の魔物との戦いでもあった。
民友党は正義以外の裁判官に毒牙を剥き出した。正義は最後の砦は守らないと。。。。
将門じいちゃんと密かに作戦を練った。
裁判が終わるまで、何としても正義以外の二人の裁判官を守り通さないと。。。
(検事を拷問したやくざたち)
今回の贈収賄事件で、妥協しなかった検事は自殺を装って死亡したが、その検事を拷問したやくざたちは、ゴルフ帰りの山道で自動車事故を起こして、二人は死亡した、助かった一人は半狂乱になって、今も入院中であった。
譫言のように「頭首が飛んできた、、、血だらけの頭首が襲ってきた」と叫んでいるとのことであった。
将門じいちゃんの怨霊が成敗してたのだと正義は思った。
「ありがとう、、、将門じいちゃん」正義は手を合わせた。
(民友党幹事長、木戸官兵衛、交通事故に遭う)
将門じいちゃんは余りに酷い民友党木戸官兵衛のやり口に腹が立ってきた。。。そして、魔界からの打てる範囲の怨霊を加えていった。
精神的な罰しか与えられない、、、見えない罰を少しでも与えてやろうと念力をかけた。
国会に行く道で、木戸官兵衛の車が事故を起こした。幹事長木戸官兵衛は大怪我をした。
そして、両足骨折で、明日に控えた裁判には出れそうもなかった。
「正義。。。わしの怨霊で抹殺してしまえばよかったような気がする。」
「将門じいちゃん、、、怪我でよかったよ」
最終的には裁判でやっつけるから。。。
今回は正義は自信があった。
前回も裁判で勝って。。。国に負けたのだから。。。
今回は国でも勝つよ。。。。
(5)正義裁判官は信じていた、、、世論を。
今回の裁判はあくまでも、贈収賄汚職事件で、判決が出るまで松本被告の保釈が出ることは無かった。
そして、判決が出た、、、正義裁判官が言い渡したのであった。
「主文、、、懲役7年に処する。」そして、その理由が述べられた。執行猶予無しであった。
報道も大体的に報じた。悪が負けたのであった。
権力者の力が及ばなかったのである。法律に悪政治が通用しなかったのであった。
民友党幹事長、木戸官兵衛も捜査の対象となった。それは、検事が自殺した件で、、捜査した結果、不信な点が見つかり、殺人の容疑が出てきたのであった。
こ捜査は正義裁判官からの申し立てがあったからで、
勿論、将門じいちゃんからの報告と言う訳にはいかず、、、将門じいちゃんの話しから、警視庁殺人課の赤垣警部補が捜査した結果だった。
徹底して追求していった結果、関東睦会のやくざ連中が、検事を拉致し、拷問した証拠を掴んだのであった。
そのあとにやくざ3人の交通事故は起きた。
その証拠を固めて、、、関東睦会の会長まで追い込んでいった。
そして、その絡みから民友党幹事長木戸官兵衛の逮捕まで迫っていた。
今回は国の仕組みが、、、国の隠れた力が及ばないように世論に訴えた。
日本の国の恐ろしいところ、、、権力者が入れ替わる、、、目に見えない国家権力で常に変わっていくことであった。
しかし、今回はマスコミの力を借りて、、防御したこともあって、正義たちまでの人事には及ばなかった。
しかし、これからも国家権力には逆らっても押し潰されてしまいそうな気がする。
日本の法治国家の仕組みは変わらない。。。。常に権力者が入れ替わり、立ち替わり現れて、世の中は動いていくような。。。。今も昔も変わらない。
第二話「正義の味方背広マン」
1)正義の味方「背広マン」、、、
日向太郎。は東京都多摩市に住んでいる、会社勤めのサラリーマンであった、、妻、幸子と子供二人に囲まれて平凡な幸せな日々を送っていた。
休日は決まって散歩に出かけていた、、、緑に囲まれた住宅地の近くに公園もあったので、のんびり散歩をして、公園のベンチに座り春などの天気のいい日には、、風に当たりながらうたた寝をすることもあった。その日も春風が気持ちよく、、ぼんやり、、うとうとしていた。
風に吹かれて何かが飛んできて、、日向太郎の顔にかかったのである。
何かとみれば、、「赤いブレザー」であった。周りのは誰もいない、、ブレザーが飛んでくるような場所もないので不思議だと思いながらが、、そのブレザーを家に持ち帰った。
日向太郎はそのブレザーが真っ赤であり、、派手な上着なので、、いつも、持ち歩いているリック形式のカバンのいれた、、隠したわけではないが、、余りにも派手だったので恥ずかしく、、後で始末するにしても,いったんはリックにいれた。
翌日、リックにいれたブレザーの事は忘れて、そんまま、会社に出かけた。
日向太郎は、その日は春で暖かったのでシャツで出かけたのであったが、、急な残業が入って帰りが遅くなった、、そして、少し冷えてきたのでさむかった。
日向太郎はリックの中のブレザーを思い出して、、夜だからいいからと、、風邪を引くきこんだよりはましだろうと思い、「赤いブレザー」を着込んだのだった。
帰りは10時を過ぎていたので電車は空いていた、、いつも座れない通勤電車であったが楽に座って帰れた。
多摩駅に着くころに、、同じ車両の乗っていた女の人が、、酔っぱらった二人の男に絡まれていた。
普段なら知らんふりをする日向太郎であるが、、なぜか、、、
「やめなさいよ、、いやがっているじゃないか、、よッぱらって、みっともないよ」と、、助け舟をだしたのであった、、、日向太郎は口を出して於いて「しまった」と思ったが後の祭りだった。
「なにーー、爺さん、、余計な口をだすなよ、、赤い洋服なんかきて、、引っ込んでろ」
と、、日向太郎の胸板を掴もうとしてきた、、、今までなら日向太郎はつい飛ばされていた。
しかし、なぜか、日向太郎に体をかわされて、前のめりに転んだ。
もう一人の酔っ払いの男が「拳」を振るってきたが、やはり、日向太郎に体を交わされて、、腕を掴まれて、、動けなくなった。
二人の男は逃げていった。
「ありがとうございます、、、本当にありがとうございます、、」と、、頭を下げて礼を述べた。。そして、、名前を告げて、帰って行った。
日向太郎は自分でも不思議だった、、どうしてかわからなかったのであった。。
「赤いブレザー」の力ということは、もう少し先になってわかったのである、、
人助けをした日向太郎は気分よく、英雄になった気持ちで家にかえった。
2)日向太郎が気が付く、、「赤いブレザーの魔力」日向太郎は酔っ払いに
絡まれた女性を助けたことが誇らし気に思えた、、、
もしかしたら自分は本当は強いのではと、、精神的にも強いと思うようになったのであった。
これからは困った人が居たら助け様と、、弱い人を苛めているような場所にで合わせたら、、積極的に助けようとおもったのであった。
なんか、今までとは違った気分で通勤電車に乗り、、会社へむかった。
いつものように、いつもの「リュク」を背負っていた。
中には処分できなかった「赤いブレザーが入っていた」
朝の通勤電車は混んでいた。
日向太郎の斜め前の女性が叫んだ、、「きゃぁ、、辞めて、、助けてぇー」と、、、日向太郎は痴漢だと思って、、その男に近付き言ったのである。
「やめなヨ、、みっともないから、、次の駅で降りようか」
と、、自分は強い積りで痴漢らしき男を止まった駅で降りた。
叫んだ女性も降りて来た、、
降ろされた男は居直って、、日向太郎に啖呵をきったのであった。
「ふざけるなよ、、俺のどこが痴漢なんだよ、、云って見ろ」と迫られた。。
弱気になり、、啖呵を切られ、、勢いづいた男が恐ろしく成り、、いつもの日向太郎になっていた。
つき飛ばされた弾みでよろけた倒れた。そのはずみで背中に持っていた「リック」から「赤いブレザー」が飛び出し、、日向太郎の
肩にかかったので
なんか急に相手が怖くなくなった、、そして、、赤いブレザーを着たら、、迫ってくる相手の男を捻じ伏せたのであった。
痴漢をした男は鉄道警察隊に連れていかれた。
そして、電車の中の痴漢事件は一段落したのであった。
そのあとで日向太郎は「赤いブレザーの魔力」をしったのであった。
そうか、、、自分はこの「赤いブレザー」をていないと強くならないのだと、、赤いブレザーの魔力で正義の行動が出来ると確信したのであった。
弱い日向太郎は赤いブレザーの魔力でスーパーマンになるような、、、
そうだ「背広マン」で行こうと考えたのである。
3)会社で背広マンに。。。
日向太郎は、東京都新宿にある「地方銀行の東京支店」勤務であった。
定時に出社して、、お決まりの定時に帰るサラリーマンで、、30年勤務でやっと「係長」になった男である。。。平凡な目立たない男であった。
そんなある日に突然環境が一変したのであった。
昼食が済み、、休憩室でゆっくしていたら、騒がしく成ったのである。
ざわざわと、、「きゃー」とか、、、その後で「騒ぐな、、、静かにしろ、、みんな床に座れ」と命令口調な声が聞こえた。。
銀行内を覗いてみたら、、日向太郎は「やばいぞ、、まずいな、、銀行強盗ではないか、、」
と、、覗いてからしゃがんだ。。。
猟銃を持った男たちが3人、覆面をして行員たちに命令をしていた。
そして、全員が床にうつ伏せにされていた。。。
たまたま、、休憩室に来ていた日向太郎は難を逃れたのであった。
「どうしよう、、と」思いながら「赤いブレザー」を思い出した。
「そうだ、、、赤いブレザーの魔力があるじゃないか、、男度胸だ、、やってみるか、、
それで死んだときはその時と。。。」自分に言い聞かさて、、赤いブレザーを着て飛び出したのであった。
赤いブレザーマンは飛び出しざまに、猟銃を持った男にとびかかり、、その男の猟銃を奪い、投げ飛ばした。。残る二人は刃物を持っていたので襲い掛かり、、その場に一人は倒して、、もう一人は投げ飛ばした。
それを見ていた男の行員が駆け寄り、、3人の銀行強盗を取り押さえた。。
そして、、警察に連絡して逮捕したのであった。
日向太郎は銀行強盗の逮捕で、、警察から表彰されたのだった。
その噂が広がり、、新聞記事にまでなり、、日向太郎は有名になった。
「背広マン」として、、、
4)背広マン、、護り神に、、宣伝広告に利用。。
銀行強盗を逮捕したことに於いては警察からも表彰されて、、報道ニュースでも話題になった。
そのお陰で日向太郎が勤務する信用金庫では「安全広告」に利用したのであった。
そして、、係長から営業課長代理に出世をしたのであった。今回の手柄で「報奨金」も出たので家族も喜んだ。
「すごいねぇーお父さんは、、、」と、家族からも敬われたのである。。
拾った赤いブレザーで、、思いも寄らない「家族愛」を拾った日向太郎えあった。
そして、、宣伝のために、、日向太郎が勤務する信用金庫を巡って、、赤いブレザーを着てのことだった。
おかしいのはその信用金庫は赤いブレザー男を、、窓口に配置したのであった、、、いわゆるお守り替わりである。。ブレザーが違えば何の効力もないのであるが、、、あえて、そんな行動をしたのであった。
世間とは面白いものだ、、不思議なものだ、、、噂が広まり、、「赤いブレザー男」の偽物ができあがった。そして、、それが強盗よけとなり、、至る所に「赤いブレザー男がいるようになった。」
世の中の七不思議というか,、街中に「赤いブレザー」が流行った。
一躍「赤いブレザーマン」の日向太郎はマスコミに引きずり廻されたのだった。
マスコミ界の人気者となった。
5)背広マン狙われる。
背広マンの人気は高まった。そして、、「赤いブレザー」は売れた。
街のなかにあふれて、、おかしいように赤いブレザーばかりでなく、、赤い色の物がした、、、
噂が流れた、、、「背広マン」が無敵なのは「赤いブレザー」を来ているからだ、、、それも背広マンが着ている[あの一着」だけだ、、
其の一着の赤いブレザーを奪えばいいのだ、、盗めばいいのだ、、と、、そうすれば、あの背広マンは弱い、、そんな噂が巷に流れた。
日向太郎は焦った、、心配したのであった。
いつも着ている訳でもないので困った。背広マンは有名になりすぎて、、日向太郎が背広マンだと知られてしまっている、、、まずいと考えた。
そこで日向太郎は普段は変装していようとしたのであった。
「付け髭」や「サングラス」、「帽子」などで変装を始めた、
背広姿から「ジーパン姿に」更には「色違いのコート」を着たりして。。。
面倒になったが毎日変装をして歩いていた。
偽物の「赤いブレザーマン」はあちこちにいたので、、「背広マン」を狙う奴も、、旨く狙うことが出来なくなった。
日向太郎はうまくいったと思っていた。
6)背広マン、、誘拐事件に巻きこまれる。
日向太郎は通常の銀行業務に戻って、、お得意様巡りをしていた、、、小さな信用組合ですから顧客管理が大事であった。
この日も顧客の一人である中小企業の「町田工業」を訪ねたいた。
「こんちわ、、社長、、この前話していた融資対象の仕事はどうなりました、、、」と、、工場で働く町田社長に話しかけた。
傍にいた町田社長の奥さんが声を掛けえ来た、、、「何言ってるの、、日向さん、、あんたの銀行の方から断って来てさ、、今更、、」と、、
「そうですが、、再度、検討した結果、、何とかなりそうなんですよ、、今度、、支店長が変わったので、、、
もう一度、考えてください。。。」と、、日向太郎は話をした。
「そうですか、、、うちとしてはやりたいですよ、、、融資してもらえれば、、欲しい機械が帰るので、、日向さん、、是非,お願いします」と言われて話を進めることになった。
そして、、町田社長の奥さん入れたお茶を飲もうとした時だった。
ここは町工場が立ち並ぶ工場街でもあった。。
「きやぁーー助けてー」と、隣の工場から女が飛び出してきた、、そのあとから一人の男が追いかけて出て来た。。。
「こらー待ちやがれ、、、逃げるな、、」と叫びながら勢いよく追いかけて、逃げ出した女を捕まえた。
掴まった女は更に「助けてー」と叫びながら逃げようと暴れた。
それを見ていた日向太郎は自分が「背広マン」と勘違いして、、、「やめろよ、、嫌がっているじゃないか、、」と、止めに入ってしまったのである。
「赤いブレザー」来ていないことに気づいたが、後の祭りだった。
「なにおーーこの野郎、、お前には関係ねぇーー、ひっこんでいろ、、」と、、威勢よく怒鳴られた。。
赤いブレザーを着ていないから、、「はい、、すいません、、でも、辞めてください」と、云ったから堪らない。
隣の工場から3人の男達が出て来た。。そして、、「どうした、、どうしたんだ」と、、
日向太郎の周りに集まってきた。
「この。。おっちゃんがね、、俺にやめろって言いやがる」で、、考えていたところだと、、仲間の男達に話した。
日向太郎は危険を感じた、、、どう見てみても彼らは普通じゃあない、、やくざにしか見えない。。困った日向太郎であった。
7)日向太郎、、弱かった。
日向太郎は「背広マン」に変身できなかった。信用金庫の外回り出る、時、、「赤いブレザー」着ないで営業にでかけてしまった。背広マンにならない時には、まるっきり駄目な弱い男なのだった。
最近は宣伝を兼ねて、常に「赤いブレザー」を来ていたのであったが、、曲が悪い時には悪かった。
出て来たやくざと喧嘩に成ったが、、相手は喧嘩のプロだった、、日向太郎は殴られて地面に倒れてししめだして「馬鹿野郎、、ふざけるなよ、、素人は引っ込んでろ、、余計なことに口をだすなよ、、」
「大丈夫ですか、、日向さん、、相手はヤクザですよ、、口を出さないほうがいいですよ、、」と、云いながら起こすのを手伝ってくれた。
「日向さん、、隣の田中さんり立てられているんですよ、、酷いもんで、、銀行融資を打ち切られて、闇金融から借りたんですよ、、、其の取り立て脅迫で、、返せないなら「娘」を担保に預かると、、
ここのところ毎日来てると言うことだった。
「実は私にも、借財の申し込みがあったのですが、私も目いっぱいなので、助けられなかったのです」
と、、話してくれた。
「日向さん、、100万ですよ、、商いが順調なら都合つけられたんですがね、、悔しいですよ、、
まったく、銀行が厳しいんだよ、、中小企業なんか締め出して、、儲かる大企業ばっかりに融資してるから、、こんなことがおきるんだよ、、、情けないな」と、、愚痴が零れた。
「俺の所だって、いつ同じになるかわからない、、とにかく不景気だ、、参ったね、、」と言いながら
隣の田中さんを心配していた。
日向太郎は思った、、「背広マン」でなくても人助けは出来ると、、
「払ってもらえるなら話は聞くよ、、元本利息で150万円だ、、」
と、、云うので日向太郎は「150万円」を支払い、、「これでいいですね、、受け取りをすいませんください、、」と云ったら、、後で届けるというので、、、
「駄目です、、私の名刺に署名してください、、」と、、もらったのであった。
「ところでお聞きしたいのですが、借入金は100万円ではなかたさnったんですか」と聞いたら
その男は「50万円は利息だ」といったので、、
「すいませんが、、この受け取りを書き換えてくれませんか、、貸し付け元金100万円、その利息50万円と、、
日向太郎は別紙に、自分で書いた受け取りに「住所署名捺印」をさせた。
「それでは、これで全て終わりですね、、、もう、後はないですね」と、、念を押して帰したのであった。
取り立て屋のやくざたちがかったあとに、町田夫妻が入ってきた。
「良かった、、よかった、、」to,,一緒に喜んだ。
「日向さん、、見直したよ、、男だよ、、あんたは、、」自分の事のように嬉しがった。
田中さん夫婦も「ありがとう、ございます、、」ペコペコ頭を下げてお礼を述べた。
一緒にいた娘さんも涙ながらに頭を下げ「本当にありがとうございました、、」と、、感謝を述べてくれた。
日向太郎もやくざに殴られて、、殴られる恐怖を知ったのだった。
弱者が暴力に弱いのは、、常に「痛い」「怖い」と、思い込んで逃げていたのであった。
人は同じ強さを持っているのだ、、何も逃げることはない。。
そのことを教えられた事件であった。
8)度胸と肉体的な強さ弱さは別物、、、
日向太郎は今回のやくざとのトラブルで分かったのは、その人の持っている「度胸」が少し違うだけで、、人の強さ弱さは然程に違うものではないと、、「度胸」が違っただけだった。
弱い人間には「怖さ」「怖ろしさ」があって、いざという時に身を引いてしまう。。ただ、それだけである。
人間はみな同じで、、誰でも怖くて、仕方がないのだ。
それを日向太郎は知ったのであった。
やくざとのやり取りを見ていた、、町田夫妻は、、「日向さん、見直しましたよ、、立派ですよ、、
これからも安心してお付き合いができます、、宜しくお願いしますよ、、、」
と、、日向太郎は褒められた。
自分でも思った、、、暴力的に強いばかりが「男ではない」「かっこいい訳ではない」と、、、
「赤いブレザー」を着ていなくても、、「背広マン」だと思った。
より悪い、より強い奴には「赤いブレザー」を着て、変身して、正義の味方をすればいいと、、、
これからは仕事の時、外回りをすると時には。始めから恥ずかしく成らずに、、「赤いブレザー」で営業をしようと思った。
常に「背広マン」でいようと思ったのである。
日向太郎はいつも「正義の味方背広マン」で、行動しようと決めたのであった。
9)背広マン堂々と「赤いブレザー姿で歩く」
世の中は人の言葉や言動で惑わされることなく、「自分流」でいきることが大事であると、日向太郎は今回の事件でしらされた。「そうだよ、、人は人、自分は自分だと、、己流で生きなくては人世は楽しくない」と、、気づかされた。
この社会で生きてきたのは、、世の中の為とか、、人の為とか、、「恰好良いことばかり」言っていられないはずだ、、、まずは自分が生きていることに「生き甲斐」を見出し、、充実した日々を送って、初めて、社会の為にとか、人の為にと出来るのではないのか、、、
そんなことを思う日向太郎であった。
そして、、日向太郎は自分に自信を持って、誇りを持って、人生を歩いていこうと思った。
過去の日向太郎は余りにも、人の後ろを歩いてきたような、、、そんな自分の過ごした人生時間を損したような、、失ってきたような気がした。
朝は知り合いや、仲間に有ったら、まずは「おはようございます、、今日もよろしくおす」と、、声を掛けて行動することにしたのである。
また,昼間だったら、「こんにちわ、、ご機嫌いかがですか、、、」と、、自分から積極的に挨拶していこうと思って、己流を発揮し始めた。
人とは不思議なもので、、笑顔で挨拶をされて、嫌がる人はいなかった。
今までと変わった日向太郎を見て、、「ねぇ、、最近変わったわね、、」とか、、「おい、、日向の奴、大分、愛想がよくなったな、、」とか、、噂が出てきたのであった。
人そのものが「明るく」なり、、貧弱だった男の様相までもが変わっていった。
顧客からも、、以前より電話がおおくなり、、接客もよくなり評判が上がったのである。
「赤いブレザー」が日向太郎のトレードとなり、、営業売り上げも伸びたのであった。
そんなある日、、顧客の一人から連絡が入り、、「大口の預金」の申し込みがあり、、日向太郎が顧客の自宅に向かった。
その預金者が言うのには、、「青葉信用金庫さんには背広マンがいて、、安全だと、、」と、、噂を聞いたから、、是非、預金をしたいと言ってきたのであった。
そして、背広マンこと、、日向太郎が伺うことにしたのであった。
10)背広マン「大口預金を契約する」
青葉信用金庫の「背広マン」の人気はたかまり、、安全だという評判で、背広マンの営業成績はうなぎのぼりであった。
今回も田舎の山林が売れたの預金をしたいと、、青葉信用金庫の営業管轄地域外の申し込みであった。
青葉信用金庫は千葉県松戸市に本店を構えていて、、新宿に支店を出している地方銀行であった。
しかし、評判とは怖ろしいものである。現代は振込み詐欺や投資詐欺が多く、人を見たら「泥棒」と思えと言われている時代なので、人の信用は大事であった。
そんなことも有った「安全が一番」なのである、、、背広マンの信用は絶大であった。
そこで、東京檜原村の大林武という、その地域の大地主からの願いでの預金であったのである。
「2億円の預金」である、、背広マン事「日向太郎」は二人の行員と共に、大林武宅を訪問した。
檜原村の大きな邸宅についたのがお昼頃だった。
田舎の大きな玄関に入って。。「ごめんください、、青葉信用金庫です、、」と、声を掛けても返事がなかった。
大きな声で「ごめんください、、」と、云っても返事がないのでおかしいと思いながら、、
裏口に回った。それで声を掛けても返事がないので、、
日向太郎は可笑しいと思い、裏口の戸を開けて、中を覗いたが裏口近くには誰もいなかった、。
約束した時間に訪問したのに、誰もいないというのは、更に妙だと思い、表玄関に回った、大きな引き戸を開けた。
途端に、、「黙って入れ、、騒ぐなよ、、いいか、騒ぐとこいつらが死ぬぞ、、」
と、、猟銃をつけていた。
そうか、、強盗が入っていたんだ、、不味いなと日向太郎は思ったが、、、
背広マンに変身して、、強盗達3人をどうしてやろうかとも考えた。
11)変身背広マン
日向太郎は変身すれば不死身だと信じていた。そして、今はいつも「赤いブレザー」を着て、背広マンになっていた。
人質になっている顧客の大林夫妻、同僚の行員の身の安全を保全出来ないと、背広マンも動くことが出来ない、、考えた。
猟銃を持っている男を倒すと同時に、強盗の仲間二人に、取り上げた猟銃を向けて,楡伏せさせることが素早く出来るかと。。。
背広マンは瞬時に出来ると踏んで、猟銃を持った男に飛び掛かり、倒すと同時に猟銃を奪い、残った二人の強盗に、、「あんたら、、そこに座って動くな、、動いたら撃つぞ、、」と、、云って発砲した。
日向太郎はクレー射撃の選手でもあったので、銃の扱いには慣れていた。
発砲は外に向かって撃ったので心配はなかったが、発砲音でビックリして、、犯人たちは立ち巣込んでしまった。
猟銃を構えたまま、背広マンは一緒に行った行員たちに、強盗犯人を縛る様に指示をして、、人質のロープを解く様にと、、、
解放された大林夫妻は「ありがとうございます、、凄いですね、、でも安心たくにしましたよ、、」と、、暫くの間、おろおろしていた。
日向太郎は警察に連絡を取り、事情を話してきてもらことにした。
警察が来るまでに、背広マンは聞いた。
「強盗さんよ、、どうして、今日、ここに現金があることがわかったの、、教えてく」」れないかな、、、」と、、3人の強盗に云った。
「ああ、、そのことな、、地元の銀行で大林保の預金が下ろされる、、それも2億円だ、」という噂が出たので、、それを確かめて、強盗をしたのだった。
と、、不確かな情報の元で動いたら本当だったので驚いた強盗たちだったのである。
まったく、間抜けな強盗達であった。
今回の強盗が極悪人だったら、背広マンも撃たれていたかも知れなかった。
12)背広マンの人気は高まる、、、
今回の東京都檜原村の背広マンのニュースは広まり、青葉信用金庫の信用は高まった、
各方面から「背広マン」が集金に来てくれるなら「大口預金」をしたいと電話が増えた。
今の世のなか、、何があるか分からない時代で、大口預金者が願うことは「安全」である。
今の時代は家にいても「強盗」に合うような時には、大金持ちは安全な場所で保管したかったのだった。
家が安全でなければ、、安全な銀行にと、、、それが人情である。
そんなことで青葉信用金庫の預金は増えていった。
同時に借りても増えた。
「背広マン」 さまさまであったのである。
他の銀行も「背広マン」にあやかって、入り口カウンターに赤いブレザー男を配置した、少しは予防になると信じて。
じっさいに「屈強な男」とか「実践に強い男を養成した銀行も」赤いブレザー服男を守り神として、、実施した。
不思議に、その結果、銀行強盗が減少した。更に、銀行の中には強烈な特殊社員を配置した。武装させたのであった。
「背広マン」の効果はあがり、、人気もあがった。
13)赤いブレザーを焼く、、
日向太郎はある日、火事の現場に出会い、、逃げ遅れた子供を助け出した。その時に赤いブレザーを半分焼いてしまったのであった。
家に持ち帰り、、「どうしたらいいんだろう、、、」と悩んだ。
その日の火事場での働きで疲れたのか、赤いブレザーを抱きながら寝てしまった。
ふと気が付くと、、、白髪の老人が立っていた、、、
「こら、、太郎、、めそめそするな、、いいか、よく聞けよ、、焼けたブレザーの一部を縫い込んで新しいブレザーを創れ、、同じ寸法でだぞ、、いいな同じ寸法だからな、、色は何でもいい。。」と、云われて目が覚めた。
そして、もう一つ言われた。「太郎、、お前には今度から、、新しいブレザーが出来たらな、、予知能力が備わるから、、人助けをしろよ、、いいな」と、云って消えた。
日向太郎は今までのことも有るので、焼けた赤いブレザーの切れ端をもって、洋服の仕立て屋にとんでいった。
今度はいつでも常に着るために「ブルー色」でブレザーを頼んだ。
そして、困っている人が居れば、、いつでもすぐに人助けができる「背広マン」になろうと思ったのである。神様は言ったな、、
予知能力が備わると、、楽しみだった、、、事件が起きる前に、起きそうなときに未然に防げるのだから、、凄いと考えていた。
未だ、分からない自分の未知なる力がたのしみだった。
14)背広マン「青いブレザー」に変身
日向太郎こと「背広マン」は新着の青いブレザーを着て、青葉信用金庫の新宿支店に出社した。
営業成績も増えて「支店長代理」になった。
時間的にも余裕が出て。顧客回りが多く成り、、顧客との付き合いも増えていった。
ゴルフの付き合いとか、、夜の飲み会などの各種のパーティーも多くなっていったのだった。
帰宅時間も自然に遅く成り、、過程不和のもめ事も多く成り、精神的な疲れが出てきたりしていた。それも仕事のため、、敷いては家族の幸せのためと辛抱する日向太郎であった。
そんな環境の中で、困っている人を助けて、、喜ぶ人たちの笑顔を見る時が、、嬉しく、「背広マン」であることに、生きてる喜びを覚えるのであった。
そんな時に背広マンは反省していた、、「そうだよ、、家族の為にも「背広マン」でいてもいいのではないのか、、まずは家族に喜んでもらえる「背広マン」にならないと、、」そう思うことで救われる日々で有った。
最近は妻が、、子供たちが、、こんな風に言うのではないかと、、なんとなく予測ができるのであった。その予防をすることで、家族が円満になってきたような気がする。
これも「夢に出て来た神様」の言う、、予知能力かも知れないと思うようになった。
そう云えば思いあたることがあった、日向太郎は今までによく転んだり、躓いてりしていたが、、最近は危ないなと思ったら、、避けたり、避けたりするようになったのである。
おちょこちょいの慌て者だったが、、転ばないのであった。
そして、、危険を感じることが多く成り、人に対しても注意を促すことが多く成り、、
「日向代理、、青いブレザーを着てから、随分と行動が落ち着きましたね、、どんと構えていて、、頼もしいです、、」と、、云われるようになってきた。
そんなある日、、突然に、、叫んだのだった。
日向支店長代理には見えたのだった、、
「地震だ、、大きいぞ、、みんな机の下に隠れろ、、、」と、、その時にはまだ、地震はなかったが、、日向支店長代理が叫んだすぐ後に地震が起きた、、、グラグラと、、鉄筋コンクリートの建物が揺れて、、テーブルの上の物やカウンターの上の物が落ちたのではなく飛んだのであった。窓ガラスも割れた。
地震が落ち着いてから、、日向太郎は思った、、これが「背広マン」に与えられた予知能力だったのかと、、、凄い地震であったが、背広マンの叫びで誰も怪我したりはしなかった。
不思議な予知能力が備わったと日向太郎は感謝した。
15)背広マンの予知能力、、、
日向太郎こと「背広マン」の予知能力によって、、彼の周りでの起きた事故では、多くの命が救われた。しかし、、余りにも周囲の事が気になり、、分かり過ぎるので、日向太郎は疲れが多くなってきた。家に帰ってからの睡眠時間が長く成り、、家庭サービスを怠る様になった、
それでも寝れば元気になるので、日向太郎は「年のせいか」と、気にしてはいなかった。
しかし、考えなくても、自然に危険を察知するようになっており、、その予知能力がだんだん大きくなってきたような気がするのだった。
その予知能力が「交通事故の防止」や「地震時の避難救助」に役に立っているので、日向太郎は満足していた。
災害防止のための予知能力ならいいのだが、会社運営や事業進展の予測も出来るようになってきた自分が恐ろしく成って来た。
しかし、その事実は自分だけの秘密として、外部に漏らすことはなかった。
ただし、、顧客の取引では役に立った、、「融資するかしないかの判断」が出来て、どうすればいいかの方法手段を打ち出すことが出来たのである。
青葉信用金庫にして見ても、、顧客にして見ても「融資決定コンサルテーイング」ができたのであった。その判断は常に正解であった。
日向太郎は青葉信用金庫に於ける「企業経営コンサル部長」に昇進したのであった。
「背広マン」の予知能力が、災害防止のため以外に、企業発展にも貢献したのである。
青葉信用金庫では銀行業務以外に、「独立した経営融資部門の子会社」を設立した、他行からのコンサルタント業務を受けることにしたのであった。
日向太郎こと「背広マン」のコンサル業務には間違いがなく、、健全な銀行業務が遂行されて、経済界全体の資金流通がよくなったのであった。
この業務は特殊であったので、どこの企業も真似は出来なかった。
日向太郎こと「背広マン」の専売特許であった。
彼は営業業績があがり、、誰もが認める「銀行マン」になっていった。
しかし、、「背広マン」は庶民の正義の味方であることを忘れてはいなかった。
16)背広マンに超能力が備わった。
日向太郎こと「背」はある時に知った、、、暴漢に襲われている女性を救った時に、背広マンが飛んだのであった、、意外にびっくりしたのであった、、暴漢から避けるために自分としては跳ねたつもりだったのが、、屋根まで飛びあがった、、、、「ええ、、凄いな、、自分は飛べるんだ、、」と、、思い、一人で練習をしたのであった。
背広マンは何故か進化しているような気がした、、飛び跳ねることにより、、早く走ることができる。しかし、、背広マンにはまだ、分からなかった。飛び跳ねることがなんの役に立つのだろうとふしぎだった。
背広マンの神様が無駄な「能力を与えるはずがない、、」と、、思い考えた。
日向太郎こと背広マンは飛び跳ねることを繰り返して行い、、知ったことがあった。
より遠くへ飛ぶことを繰り返すと、空を飛んでいるようになり、、目的地に早く行けるのだった。」
急ぎの場合には便利であった、
出来るだけ高く、遠くへ飛ぶことを連続、素早くやるとで飛んでるようになった。背広マンは練習を繰り返して、、「あ、、背広マンが空を飛んでいる、、」と、、噂がひろがった。
背広マンの近くで起きた非情は現場に早く行くことにより、解決できたのであった。
背広マンは危険を察知して、救助にも行けるので、、まるで「救急車」みたいであり、、ある時には「警察のパトカー」みたいであった。
街の人々からは「お助けマン」とも、呼ばれて頼りされていた。
庶民の味方「街のヒーロー」になっていた。
17)背広マンをヒーローを思わずに恨んでいた奴がいた。
背広マンは最近、なぜか尾行されているような気がした、、まさか、自分が人に感謝されても、恨まれることは無いと思っていた。
しかし、恨まれていたのであった、、俗にいう逆恨みだった、
以前に電車の中で、痴漢行為をした奴を捕まえたことがあった、、、悪いことをしたのだから当然と言えば当然なのだが、、捕まえられてた人間は、ニュースにも報道されたので、
家庭不和が起り、離婚にまで発展して、その家庭の子供たちは苛めに合い、、自殺までしたのであった。一人の責任ある大人がしでかした「ちょっと魔が差した痴漢」であったが、
そののちに家族に大きな精神的屈辱を与え、死にまでいたったことがあった。
その痴漢を起こした男は、自分が悪いのに「責任転嫁」をして、、背広マンを恨んだのである。。その背広マンを恨んで、、襲った来た男を捕まえて、知った事実に唖然とした。
そん時の事を考えた。
それでは背広マンはどうすればいいのかと、、、困った人間を助けた後の、人の因果関係まで調べて対応することは不可能である。。
背広マンは悩んだ、、、ただ、悪事をした奴を捕まえて、警察に突き出せばいいのかと、、
人の世界の都合、不都合とは怖いものだ。
困っている人を、助ければいいだけではダメなのかもしれないと。。。
しかし、、日向太郎こと「背広マン」に応えはでなかった。
最近は「予知能力」が備わった「背広マン」であり、そんな行為を未然に防ぐことは出来なかと考えるようになった。
全ての悪行を防ぐことは不可能に近い、、しかし、身のまわりに起こる不幸は防ぐことが出来るのではないかと考えるようになった。
日向太郎こと「背広マン」は自分の周りに起きる不祥事を見逃さないようしていた。
例えば「痴漢」を見つけたり、、するような素振りの人の間に入って、邪魔をするとか、注意をするのではなく、、咎めるのではなく、出来ない環境にすることにし始めた「背広マン」であった
18)背広マン、、人助けを悩んだ、、迷った。
人にはそれぞれの都合があり、生き方があった。助けられて「喜び」を感じる人間と、、阻止された恨む人間が居たことを, 痛感させられた。
やみくもに困っている人間を助ければいいというわけではなく、、その状況を見極めることが大事だとも悟らせられた。
そんなことを悩みながら、、日々、コンサルの仕事に追われていた。
日向太郎はコンサルの仕事で残業が増えて、帰りが遅くなった夜、、最終電車に乗るために、急ぎ足で駅に向かっていたときであった。
「きゃ、、助けてーー」と、、悲鳴を聞いたのであった。
その時に考えた、、、慌てずに動くなヨ、、と自分に云い聞かせた。
しかし、、「背広マン」の予知能力には危険を察知したのであった。確認したら、前方の家から聞こえたので、耳を澄ませた。
すると、再び聞こえたのであった、、、「助けてーー」と、、背広マンは飛んでいった。
その声のする家の前に着いた時、、ドアが開いて、、一人の男が飛び出してきたので、、「これはまずいぞ、、事件だな、、助けなくては。。」と、,その飛び出した男に近付いた。
男は血だらけであった、、抱き上げたか男は気を失った。
取り合えず、背広マンは家の中がきになり、、入った。
刃物を持った男が一人、、倒れた家族の妻や子供たちを脅して、立っていた。
「お前は誰だ、、、おとなしくしろよ、、余計なことをしたら、こいつらを殺すぞ、、」凄んでいた。。
背広マンは玄関先で倒れた男も気になったので、、、
「分かった、、何もしないから、、心配するなよ、、、」と、、云いながら、、
刃物を持った男を落ち着かせようとした。
そして、、「何もしないから、、大丈夫だよ、、でもな、、表に倒れている人を助けないと、、死んでしまうかも知れない、、だから、、あなたも人を殺したくはないだろうと思う、、、その人を家の中に入れてやりたいから、、それだけはさせてな、、お願いします、、」
と言いながら、、玄関先に倒れている人を抱き上げてきたのであった。
そして、、刃物を持った男に、、「何もしないよ、、この人の手当てをさせて欲しい、、、」と、、云いながら、、奥さんであろう人に頼んだ、、、
「タオルか晒しのようなものが会ったら、用意して欲しい、、それからお湯を用意して欲しい、、」と、、その他に何でもいいから「お酒」を持って来てくれとたのんで、応急処置をしたのであった。
背広マンが見た限りでは傷は命取りにはならない程度であり、、止血をすれば大丈夫とはんだんしたのだった。
日向太郎は緊急処置の手ほどきを受けていたので、慌てずに処置が出来たのであった。
取り合えず、、この場面を鎮て、刃物を持った男から事情を聴くことにした。
その刃物を持った男の話によると、、襲った家族は留守だということを確認して、空き巣に入った泥棒であった、ところが、空き巣に入って、暫くして留守の筈の家族が戻り、家の中で鉢合わせをして、その家の男と泥棒の争いになり、、泥棒が包丁を持ち出し、刺してしまったのであった。
空き巣に入った男も小心なようであり、、包丁で刺したはいいが、、震えていた。
背広マンは空き巣の男を、諭した、、そして、、警察を呼んで、一見落着したのであった。
今回の日向太郎こと「背広マン」は悪人を取り押さえらばいいというのではなく、、事件を最小限に悔い止めた事件であった。
背広マンは最終電車に乗り遅れたが、、その時の事情で警察車両「パトカー」まで、送ってもらった。
パトカーで帰った日向太郎を出迎えた家族はビックリしたのであった。
19)パトカーで送られた日向太郎は訳を話した。
日向太郎は今まで、「背広マン」の話はかくしていたのであった。
警察のパトカーに乗り、終電車に乗れずに深夜帰宅した理由を云わないではいられなくなってしまった。そこで、心配していてくれる妻には話した。
自分が拾った「赤いブレザー」から、正義の味方「背広マン」に変身することを、、今は「青いブレザー」で変身もするし、、予知能力を備わって、人助けをしていることを。。
その話を聞いて妻はビックリするより笑い転げたのだった。
最初は信用しなかったが。。予知能力を備わったお陰で、出世したことや、給料が何故増えたかを説明して、やっと、信用してくれた。
「凄いね、、お父さん、、スーパーマンみたいだね、、、見直したわ、、ダメ亭主だと思っていたが、、本当は素晴らしいひとだったんだね、、、素敵だよ、、お父さん。。」
と、、抱き着いてきた。
日向太郎は照れた、、「なんだ、、、そうならば、、もっと早く話して於けばよかったかな。。」思った背広マンであった。
「ねぇ、、お父さんが、ニュースでも騒がれた背広マンだなんて、、自慢のお父さんだよ、、
もっと、大事にしないとね、、もう、、愛してる、、」
と、、そんな夜を我が家でゆっくりした日向太郎こと背広まんだった。
日向太郎はいつものように朝の食卓に付いてびっくりした、
「あれ、、お母さん、、今日は何の日かなな、、なんかあったっけ、、まるで、誕生日みたいだね、、、」と、、日向太郎が言うと、、
「どうして、、何にも似ないよ、、お父さんに感謝している朝なのよ、、」と、、にこにこしながらご馳走を創ってくれた。
「ありがとう、、お母さん、、嬉しいよ、、」と、妻の手料理に舌鼓した日向太郎であった。
いつもの疲れはなく、、気分爽快な心で家を出た日向太郎こと背広マンであった。
心の中で、予感がした、、、今日はいい一日なるような、、、彼はいつも願っていた。
日々平穏な一日でありますようにと、、、
20)日向太郎は常に平穏な日々を願っていた。
日向太郎こと背広マンは争いごとは嫌いであった。出来ることなら一日笑って楽しく無事に過ごしたかったのである。
いつも自分の予知を信じ、起る予知がいいことであることを願っていたのであった。
しかし、予知できるのは悪い知らせが多い。いいことでの予知は余りないから不思議であった。
悪い予知は防げよとの指示であり。。分かった時には飛んでいき解決しているのであるが、、どうしてなんだろう、、いいことの予知は察知できないのであった。
日向太郎こと「背広マン」はいいことや、、楽しいことではなんで駄目なんだろうと思っていた。
考えてみれば、いいことは誰でもわかり、誰でも対応できるのであった。しかし、困ったことは誰でも対応できないことも事実であった。
やはり、、人助けは必要であり、、背広マンは必要だったのだ、、世の中の悪を正し、弱気を助ける「正義の味方、背広マンは必要な世の中だったのである、、」と、、、、
最近、日向太郎こと背広マンは銀行の窓口に立つことが少なく成り、、銀行内の顧客の流れの状況がわからなくなり、、少々、寂しかった。そんなことも有り、、時たま自分の「コンサルタント業務室」から離れる時があlちた。
今日も久しぶりに銀行内を歩いてみた,窓口のカウンターでうろうろしている高齢者が居たので、、日向太郎は声を掛けた、、、「どうしました、、何かお困りですか、、、」と、、
すると、、「済ません、、振り込みをしたいのですが、、預金通帳から現金を卸して、手続きをしたいのです、、急がないと不味いのですが。。」と、、顔色を変えておろおろしていた。
日向太郎が訳を聞いて、驚いた。息子が交通事故を起こしたので「1000万円」を振り込まないと、警察に捕まってしまうと、、慌てていたのであった。
日向太郎はゆっくり話を聞いて、、その高齢者に説明をしたんだった。
「おじいさん、、それは振込詐欺ですから、、私が確認します、、」と言って、、息子さんの連絡先を聞いて確認をしたのであった。
やっぱり、振り込み詐欺だった、、、息子さんは勤務先で元気であり、心配している高齢者の為に、事情を説明して青葉信用金庫新宿支店まで来てもらい、、一安心した高齢者の顔からは笑みが漏れた。
その人は青葉信用金庫新宿支店の顧客で貸マンションをいくつか持っていた。
来てくれた息子さんも喜んで帰ってくれた。その高齢者は現金鹿信用していなかったので、偶然にもカードがなかったので、被害を守れたのであった。
高齢者には逆に、、便利なカードがなかったのでよかった結果になった。
日向太郎こと背広マンの機転で、下ろした現金を受け取るために待っていたところを逮捕された。
しかし、、「受け子」と言われる現金受け取り執りの者は「走り使い」なので、振り込み詐欺の実態は分からなかった。
巧妙な手口の振り込み詐欺の集団は組織化していて、、掴まるのは「走り使いの雑魚」ばかりであった。
走り使いの雑魚は「携帯電話」で募集されたアルバイトが、、「高級アルバイト」で釣られて動いいているだけだった。
詐欺集団の本丸はまるっきり、微動もせずに次々と犯罪を計画して、、高齢者を餌食にしてるのだった、
銀行業務に携わる日向太郎こと「背広マン」は許せなかった。
この詐欺を事前に防がないものかと、、背広マンは考えたのであった。
21)背広マン、、振り込み詐欺防止に打ち込む、、、
日向太郎こと背広マンは、、ニュースを見ていると腹がたった。毎日のように「振込詐欺事件」の報道が出ていた。。。「1000万騙されて振り込んだ」とか、、「1億円を投資詐欺で騙されたとか。」が報道されている。
日向太郎こと背広マンは不思議でならなかった、、よくも騙されるな、、よりも騙す奴が多いことか、、、頭脳的に、、計画的に仕組むグループがいて「、、人生の終わりに差し掛かった高齢者を騙して、金を巻き上げる奴らが居るものだと呆れるのだった。
騙す側は、詐欺を考える奴、、行動を実行指示する奴、、詐欺行為をさせられる奴とに分かれての分担というか分納作業をしているのだった。
表面に出て來る奴は、、スマートホンなどの募集で集められて、動く奴であり、、逮捕される奴は、全てが「使い走りの雑魚」ばかりであった。
警察の追及捜査で、支持者までは検挙できても、なかなか本丸まではたどり着かない仕組みになっているようだった。
指示しているグループが東南アジアや外国に移動している現状までは把握して逮捕までたどり着いているが、実際には大元までは行きつではいないのが現実だ。
「振込詐欺」や「投資詐欺」などの元凶は、闇世界の資金源になっていた。
誰もが、噂では分かっているが、、現代組織やくざは知能犯であり、巧妙であるために、、雑魚切りはあっても、、蜥蜴の尾は斬り落としても、その鎌首は出してこないのであった。
「振込詐欺」や「投資詐欺」などで騙される金額は膨大であった。
その騙し取れれた現金は、騙された人々に返済することは不可能にちかいのだから、、その資金こそ、国家で没収して、弱者救済に使えばいいのではないかと思う、、背広マンであった。
しかし、、法治国家ではそれも出来ないのかも知れない、、、とか、、こんな時にだけ「法治国家」でございというのも可笑しい、、よくよく考えるとふざけるなと言いたい。
普段は悪いことばかり考えて、私福ばかりを増やす悪徳政治家がと言いたい。。。
そんな時にこそ、、「大なぎなた」を振るう男は居ないのか、、、世の中から悪人呼ばわりをされようとも、義賊は居ない者なのか、、、可笑しな例えではあるが「国定忠治」のような代官屋敷を襲い、「義米」を配るような、、、鼠小僧次郎吉のような貧乏人を救済すような泥棒は居ないのか、、、
誠に例えは悪いが、、、賄賂を受けとる悪徳政治家よりはいいような気もするが。。。
まったく、わらちゃう世の中になったものだよ。
日向太郎こと「背広マン」は羽根が、、会って飛べたら,、怪盗になって、詐欺された金を使いたいものだな、、生活困窮者の為に、、、思う正義の味方「背広マン」であっ
22)日向太郎こと「背広マン」怪盗に、、、
背広マンは真剣に考えたのである、、、全国で詐欺をされて、まだ、詐欺集団に使われていない現金が振り込まれたものの銀行内に保留になっている多額の金員を使えないものかと、、世の中の詐欺被害者に戻らないものなのかとか、、、世の中の弱者救済に仕えなものなのかとか、、堂々巡りで考えたいた。
そんな背広マンが「怪盗ルパン」ではないが、、大泥棒になり、、銀国強盗をしていたのであった、、、そして、盗み出した「詐欺現金」を、、弱者救済のために使っていた。
世の中、明日の飯にさえ困り、貧困にあえいで居るものへ「鼠小僧」」ではないが「小判」をバラまいていたのであった。
そして、義賊を気取って、泥棒した金を、庶民にくばっていた、、、そんな時に、背広マンは警察に捕まり、絞首刑になろうとしていた時に昼寝から起こされた。
「お父さん、、、どうしたの、、びっしょり汗をかいて、、うなされたいたわよ、、」と、、夢の中を逃げ回っていたのであった。
目から覚めた日向太郎こと背広マンはほっとした、、、やっぱり、俺には悪事はできないと、、安心して夏の昼寝から覚めたのであった。
そして、、妻が作ってくれた「冷たいそうめん」を上手そうに食べた日向太郎であった。
日向太郎は夏の午後の昼寝から目が覚めて、、妻の愛情いっぱいの「氷が入った冷たいそうめん」しみじみあじわったのである。
我が家の風鈴のなる、庭には妻が育てている夕顔が開くころに、、夏だな、、、と、日本の夏を久しぶりに思い出したのであった。
暫くしたら、、妻が庭に「打ち水」をしながら、、夕顔の香りを懐かしそうに見ていた。
日向太郎は平穏な夏の午後の余韻を肌で感じていた。
そして、庭の木立から時雨セミが鳴きだした、、、「みーん、みーん」と夏の一日の夫婦の憩いであったような、、、
23)背広マンこと日向太郎の安定した日々が、、、
日向太郎が「赤いブレザー」を拾い、、「背広マン」になってから久しい、、忙しい日々も有ったが、最近は仕事も順調であり、家庭円満な日々を送っている。
毎朝、通っている西武新宿線の青梅駅の大きな桜の木の葉も夏の朝日に浴びてきらきら輝いていた。なんの変哲もない日々の光景であったが、久しぶりに、日向太郎の目に入り、桜の大きな葉っぱが風にそよいでいた。
そして、日向太郎は思った、、、この平穏な、何の変哲もない光景を毎朝、見て過ごすことが出来るのかと、、、
そんなことを思いながら、のり慣れた電車に乗って、青葉信用金庫新宿支店に着いた。
いつものように「おはよう、、」と言いながら、日向太郎は自分のデスクの有る部屋に入って行った。そして、女子行員が、、「おはようございます、、」と言いながら朝のお茶を入れてくれた。
日向太郎はいつも感心していた、、、自分のコンサルタント部の部屋の応接テーブルの上の花が入れ替えてあることへの彼女「堤幸恵」の気遣いに、、
そして、それを見るのが日向太郎の楽しみでもあった。
今日は何の花が活けてあるのかと、、想像して、心ひそかに喜びを感じていたのである。
そんな平穏な朝に不祥事が起きた。
青葉信用金庫新宿支店の玄関入り口が開くと同時に、数人の覆面をした人間たちが銃を乱射して、飛び込んで来たのであった。
銀行内は最初の威嚇乱射で、誰もが委縮して、青ざめてしまった。
「動くなよ、、全員、前へ出て、、床にひれ伏せろ、、、」と、、一人が怒鳴ると、、一緒の覆面した奴らが、その一人の命令者の指示で、動き、行員全員をひれ伏せさせた。
そして、その中の数人が、行内の奥の部屋にいた行員を引きずり出して、青葉信用金庫新宿支店内の行員をカウンター前の床に集めたのであった。
しかし、日向太郎こと「背広マン」は偶然、その場にはいなかった、、トイレに入っていたので、、、
状況を知った日向太郎こと「背広マン」は何とかしなくてはと思い、その場の作戦を考えていた。
そんな時に,リーダーらしき覆面の奴が、、「背広マン」はどいつだ、、と言いなが、、怒鳴ったた。「出てこないと、、こいつらを撃ち殺すぞ、、」と、、、
それを聞いていた「背広マン」は不味いなと思いながら、,意を決して、出て行ったのである。以前の日向太郎なら逃げていた筈で有った。
銀行強盗の名指しである。背広マンはいざという場合を考えて、、「防弾チョッキ」を用意していたのであった。
背広マンの予知能力で、間違いなく撃たれると覚悟して、青いブラザーの下に防弾チョッキをつけて出ていった。
そして、行員全員の前で、銃撃されたのであった。
「如何だ、、思い知ったか、、兄貴の仇だ、、死ね、、」と、、撃ち込まれて、背広マンは吹っ飛び倒れた。
その男は銃を構えながら、仲間に指示をして、行内に有る筈の現金や貸金庫の貴金属を集めさせた。
床にひれ伏せている青葉信用金庫の行員たちは、全員がその恐ろしさに震え、おののいていた。「背広マン」が撃ち殺されてしまった。と、、思い、、床に伏せたまま、顔をも上げられなかった。
その時だった、、、行内に銃声が響いた。
そして、銀行強盗のリーダーらしき覆面をした奴が倒れた。
背広マンが起き上がり、、「他の覆面人間」を、打倒していったのである。
普段、背広マンは射撃練習を積んでおり、、拳銃所持を許されていたのであった。
背広マンが撃ち殺したのはリーダーらしき覆面強盗だけであり、他の覆面強盗達は急所外していたのであった。
そして、間もなく警察がきて、、後始末はしてくれた。
しかし、背広マンも脚に怪我をしたのであった。防弾チョッキと背広マンの「青いブレザー」に守られた部分は無傷有ったが、、丸出しの脚は銀行強盗の銃弾に撃たれていた。、、、
日向太郎こと背広マンは名誉の負傷をして、救急車で運ばれた。
忙しい一日だった。
24)背広マン、、ありがとう
日向太郎こと「背広マン」は今回の銀行強盗と、背広マンへの恨み晴らしで、終わった。
しかし、背広マンが着ていた青いブレザーが銃弾で撃たれて、穴がいくつも開いてしまった。その背広マンの効力が消えてしまったような気がした。
病院に入院した日向太郎は、穴の開いたブレザーを着てみたが、、何の予知も感じられなかったのであった。もしかしたら、、スーパーマンのような強さも無くなってしまったのではと思い、、病室で試してみた。
まるで力が無くなっていた、、今までに軽々く持ち上げられていた,病室に有る椅子を持ち上げられなくなっていた、、、日向太郎こと背広マンは、今回、銃弾で撃ち抜かれたために、背広マンのブレザーの効力が失われてしまったのだと、、、
日向太郎は傷が癒えるに従い、、寂しくなっていった。
しかし、長きに渡り、付き合って、人助けをして来たが、、それも終わりになったのかと、、病室の窓から見える銀杏の木の葉が散る様に、、背広マンにも終わりがきたのだった。
日向太郎も来年の春には65歳で、、定年退職になる年となっていた。
日向太郎は背広マンに変身で来た「赤いブレザー」そして「青いブレザー」に頭を下げた、、、ありがとう、、楽しい、有意義な人生を送れたことに感謝したのだった。
定年退職の日に、、青葉信用金庫新宿支店の仲間たちに見送られて、春風そよぐ街並みに出た。。一抹の寂しさはあったが、両手を振って、西武新宿駅に向かって歩き出した。
第三話「不思議な術を操る男」
1)交通事故で視力を失った男
交通事故で一命を取り留めた男「東條一機」が入院先の病院で目が覚めた。
目を開けてビックリした、、、真っ暗で何も見えないのだった。
病室には誰が居るのかも分からなかった。
そこで東條一機は声を出して、、、「誰かいますか、、、」と、、呼んでみた。
女性の声で「はい、、いますよ、どうしました、、」と、、云われて、、
「すいません、、俺なんですが、、、よく、覚えていないんですが、、そして、、なんで、真っ暗なのか教えてください、、、」と、、東條一機は尋ねた。
その女性の声の人は、「私は看護師で、、此処は東京信濃町に有る慶応病院で、あなたは3日前に、交通事故で救急車で運ばれて来て、手術を受けて、今は入院していますよ、、、やっと、気がついたんですね、よかった、、」
と、、教えてくれた。
そして、担当医師を呼んできてくれた。
担当医師と事務方の担当者が来て、、東條一機に交通事故の説明をしたのだった。
意識不明であり、、身分証明書などが見つからなかったので、とりあえず傷の処置をしたとのことであり、、目に酷い損傷を受けていたので、手術を施して、今は包帯が巻いてあるということだった。
「そうですか、、気が付きましたか、、警察も呼びますので、事情をお話ください、、」と、、担当の青山外科医師が傷の話をしてくれた、事務方の前田事務長は警察が来てから、立ち合いの元でお話しますということになり、、とりあえずは家族の連絡先だけを聞いて、病室を出て行った。
青山外科医師から話を聞いた東條一機は落胆した。
失明の恐れがあると言われて、お先が真っ暗になった。
やがて、家族がやって来た、、二人きりの兄妹だったので、、妹のさくらが来てくれた。
病室に入るなり、、「お兄ちゃん、、大丈夫、、」と言いながら泣き崩れた。
そして、事務方の前田事務長が警察関係の人を連れて、入って来た。
事故の内容は警察から聞いて、理解できた。信号で待っているところに暴走族のオートバイが突っこんできて、東條一機は跳ね飛ばされたのであった。
二台のオートバイだったので避ける余裕がなく、目に受けた損傷が大きかったのであった。
跳ね飛ばされた衝撃で、頭がコンクリート塀に当たり、気を失って倒れたらしかった。
その時の衝撃と、オートバイのハンドルが目に損傷を与えたらしい。
そして、警察の事情調べも終わり、、警察は帰って行った。
細かい取り調べは、青山外科医師が止めてくれたのであった。
青山外科医師は「精一杯努力してみますので、、東條さんも頑張ってください、、」と。。励ましてくれた。
病室の妹のさくらと二人になった、東條一機は男泣きした。
「さくらには苦労を掛けそうだな、、本当に御免よ、、」
と、、東條一機は妹さくらに謝った。
「おにちゃん、、いいよ、、生きていてくれればそれだけで嬉しい、、きっと、天国のお母さんが、守ってくたんだよ、、、」と、、嬉し泣きをしていた。
2)妹と、、病室で。。
東條一機は妹さくらと二人っきりになって、初めて、事の重大さを知り、、しみじみ、妹さくらの前で泣いた。
失明したら、どうしよう、、どう生きていけばいいんだろう、、そんな日が続いた。
しかし、、泣いてもどうにもならない、、考え方を変えないと生きてはいけないのだ。
なかなか、まとまらなかった、、ただ、自分でも可笑しいくらい「おろおろ」していたようだった。毎日、妹のさくらが来てくれた、それが救いであった。
日が経つにつれ、目の包帯もとれて、、目を開けると「うっすらと」と、明かりが指しこんで来た。そして、、ぼんやりではあるが、物が識別出来た。
担当の青山外科医師は言ってくれた、、「少しずつ,よくなりますよ、、元通りにはならないが、、ぼんやりは見えて、、近くの物は識別できるようになりますから、、頑張ってください」
と、、励ましてもくれた。
それを聞いていた妹のさくらは、、「よかった、、お兄ちゃん、頑張ってね、、」と、、笑みを浮かべたのである。
そして、退院したら「お兄ちゃん、お母さんのお墓詣りに行こう、、無事に退院したら、喜んでくれるよ、、」と、、妹さくらは励ましてくれたのだった。
退院の日が来た、東條一機は杖を付いて、、薄いサングラスをして、妹さくらに付き添わえて、慶応病院の入り口まで歩いていった。
担当の青山外科医師と担当看護師たちに見送られて、慶応病院を後にした。
家は北区王子の下町の一角にあった、両親が残してくれた古い木造家屋で有ったが、兄妹が二人で生活するには十分であった。
家に着いて、東條一機は安らぎを感じた、「さくら、、これから、いろいろと迷惑を掛けるがよろしくな、、だけど、、さくら、お前の幸せは大事にな、、俺のことは気にするなよ、、」と、、一機は妹さくらを気遣ったのであった。
そして、明日は二人で母親の墓参りに行くことにした。
夜は二人で楽しい夜を過ごしたのである。
早く寝た一機は夢をみた、、、、母親が枕元に立ってたのだった、、そして、明るい日差しが一機には輝いていた。
「一機、、お前の目は大丈夫だよ、、心の目が有るからね、、お母さんが、お前の目になるから、、見えるから心配しないでね、、」と、、いつの間にか消えていった。
そして、一機は目が覚めた、、明るい朝が来たのだった。
3)母親の墓参りで、、東條一機は、、、
東條一機は妹のさくらと二人で、日暮里の菩提寺である「善光寺」へ、墓参りに出かけた。
夏も終わるころの暑い日だった、、暑かったので夕暮れ時にお墓に着いた、、古いお寺なので境内には大きな木々が、東京でも生い茂っていた。
先祖代々の菩提寺で有ったので、一機もさくらも子供の頃には母親の「美津子」に連れられてお盆には来ていた、その時に家のお墓の傍には、映画でおなじみの「遠山金四郎こと、金さんのお墓」あると言って、案内してくれていた。
そんな優しい母親のお墓参りを済ませて、お寺の境内を歩いた。
今日はお盆でもあったので、、母「美津子」が呼んだのかも知れなかった。
妹のさくらと二人で境内の大きな木の下のベンチに座り、、夕涼みをして居た、
木々の間からは「ひぐらし」の鳴き声が聞こえて、涼しい風が吹いてきた。
その日暮らしの声が母親の声に聞こえた一機であった。
「一機、、妹さくらを守ってね、、私がお前は守るから、、、いつまでも仲良くしてよ、、」
と、、夕餉れ時の風に流れたような気がした。
そして、「一機、、お前は失明したけど、、私がお前の目になっていくから、、自信を持って歩きなさいよ、、暗い先が見える筈だから、心配しないでね、、」とも、一機の耳元で囁いたような気がした。
やがて、サングラスの前が見て来たのだった。
一機の前には道が見えたのであった、進むべき道が開けていたのである。
「さくら、、お兄ちゃん、、今までと同じように道がみえるよ、、お母さんが導いてくれてるようだ
だから、、何処へでも行けるし、何でも出来るような気がする。」
と、、云いながら歩いていった。
そして、一機も試してみたのだった、、それを見ていた妹のさくらもびっくりしたのであった。
日暮里の菩提寺「善光寺」から北区王子の自宅まで、電車に乗って一人で帰れたのである。
妹のさくらは後から付いていくだけだった。
「凄いよ,,お兄ちゃん、、急にどうしたの、、」と、聞かれたので、、
「さくら、お母さんが、俺の心の目になってくれたんだよ、、、凄いな、、なんか魔法がかかったみたいだよ、、本当に凄いよ、、お母さんが俺に心の中に生きているみたいだ、、
お母さん、、ありがとう、、」と、一機は心から手を合わせた。
4)母の墓参りで一機は変わったと思った。
一機は母親の墓参りの帰り道、失明したので、うっすらとしか見えなかったが、、心の目ですべてが見えたのであった。不思議に思った一機で有ったが、一人で歩けた。
墓参りの時に、母の声が聞こえたのである、、
「一機、、お前には心の目があるから、、自信を持って、人生を歩きなさい、、私が導いているからね、、」と、、
そして、失明したはずの一機の目で、、前が見えて歩けたのであった。
妹のさくらがビックリしたのである。。
「お兄ちゃん、、見えるの、、」と、、一人でどんどん歩く一機を見て聞いたのであった。。すると、、一機は妹さくらに小声で囁いた。
「うん、、おにちゃんな、、お墓参りで、、お母さんから言われたんだよ、、
お前の目は、、心の目で見えるから安心して、歩きなさい、、」と、、
「嘘、、、そんなことあるの、、本当に見えるの、、」と、、疑うように一機の顔を覗き込んだのだった。
「俺も最初はそう思ったんだけどな、、本当に見えるんだよ、、今だって、現実に歩いているだろう、、な、、本当なんだよ、、」と、、笑みを浮かべて話してくれた。
「凄いね、、、お兄ちゃん、、お母さんて凄い、、、魔法使いみたいだね、、」
、、喜んではしゃいだ。
「そうなんだよ、、凄いな、、お母さんが俺の中で生きてるみたいだよ、、
これからも、、もっともっと、いろいろとさせてくれるような気がする、さくら、お母さんが俺たちを守ってくれている気がする、、二人で頑張ろう。。」
一機とさくらは家路を急いだ
5)一機には奇跡が起きた。。。
一機は墓参りから帰って、妹さくらと今後のことについて話し合った。そして、今までの仕事はできないので、「マツサージ師」資格を取って、北区王子の自宅で開業することに決めて、動き
その晩に一機は夢を見た
母の「美津子」が笑顔で出てきたのである。。「一機、頑張ってね、、目も見えるようになるから大丈夫だよ、、お前が頑張れば、、不思議な力も付いていくからね、、お母さんがいつまでも付いてるよ、、」と、、励ましてくれた。
マッサージ師の他にも整体技師の資格も取るために、専門学校へ通った。どうせやるならと、3年間の技術習得に励んだ。
そんな専門学校へ通っている時に、一機は妙なことを経験したのであった。
通勤電車に乗るために,京浜東北線の王子駅の階段で足を滑らした瞬間に、本当は倒れるか、階段から落ちる所だったのであるが、、どうしたのか、一機は倒れないで、階段下まで飛ん自分がどうにかしたわけではないが、宙を飛んで、立っていたのであった、
他に人はいなかったので、その現象は誰も気が付かずにすんだが、、一機は不思議に思った。
きっと、母が守ってくれたのだと考えた
もしかしたら、一機が何かを思った瞬間に、思ったことをさせてくれる不思議な魔法のような力がついたのかもしれないと、、、それは失明してから、危険と遭遇した時に限り、身を守るために備わった護身術なのかも知れない。
それは亡くなった母親「美津子」が持っている霊界の不思議な力なのかも知れないと思った。
一機は常に母の美津子が一緒なのだと、、、、
そう思うと一機は目は見えないが、思いっきり行動が出来たのである。
そして、マッサージ師の訓練を重ねるうちに、手先が敏感になり、、あらゆるものに触った瞬間に、相手の心が読めるようになった。
要するに,相対する人間が今、何を考えているのか、何をしたいのかが分かるようになったのである。その行動はマッサージ師の訓練を重ね得れば、重ねるほど、瞬時で分かる様になったのである。
その力を利用して、一機は悩んでいる人の痛みがよくわかり、そのマッサージ師の評判は噂を呼び、仕事が増えていった。
一機が専門学校を卒業して、開業する頃には噂が噂を呼び、一機のマッサージ整形院は繁盛したので、、妹のさくらも受付事務を行うようになったので
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