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新片目のジャガー

新片目のジャガー

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「新、片目のジャガー」献残屋藤吉郎



1)新「片目のジャガー」

銃声の音で家に飛び込んだ、流健次郎警部補だったが、、、遅かった、、犯人は拳銃で狙いを定めて待っていた。

そして、流健次郎は撃たれたのであった。

狙い撃ちだからたまらない、、、流健次郎警部補は撃たれてその場に倒れた。

気が付いた時には病院のベットだった。

そして、知らされた。。。残酷であったが妻の芽衣子と子供の正一も襲われていた。

流健次郎が気が付いたのは銃撃されてから、1か月がたっていたのであった。

妻の芽衣子と子供の正一は即死だったと。。。

流健次郎警部補は左目を撃ちぬかれ、頭部に弾痕が残ったのであった。

即死状態だったのが一命をとりとめたのが奇跡だった。

流健次郎は退院してから、まずは二人の墓前に花を添えた。

そして、、、一人で涙した。

みえぬ目にも涙が流れたような気がした。

流健次郎は誓った。

必ず、犯人は逮捕すると、、、二人の仇討ちはすると。。

墓参りを済ませた後、誰もいない我が家に戻り、一人酒を飲んだ。



2)(酔いどれ、ジャガーの復讐心)

病院から退院した、流健次郎警部は警視庁過去の事件記録を調べた。同僚の如月弥生巡査部長が記録室に勤務していたので、流健次郎警部補が過去5年間に関わった事件で、犯人を銃殺した記録を作ってもらった。

その記録資料を見て、びっくりした、、、5年間で120件もあり、その全ての事件を逮捕時に銃殺しているか、重軽症

を負わせていた。

同僚の如月弥生巡査部長が、、、

「びっくりしたな、、、流、、、ほとんどを殺しているな、、でなければ片輪にしているよ、、」

「これでは本人か、、家族がいれば、恨まれても仕方がないな。。。復讐もあるよ、、、きっと」

と言われ、流健次郎警部補もびっくりした。

これらを全部、捜査するのは大変なので、、、本人で出所している者、、、遺族で生きている者をリストアップしてもらった。

「ありがとうな、、、如月。。。また、何かを頼むかも知れないからよろしくな。。。」

と言って、流健次郎警部補はリストアップした資料をひとつ一つ潰していった。

警視庁殺人課に所属していたので、、、本庁の事件も捜査しなくてはならなかった。

大和田捜査課長からも。。。。「流、、、自分の捜査は休みにな。。。勝手はだめだからな。。」

と、念を押された。

流健次郎警部補は休みは、、、資料を潰していった。

そんな流健次郎を見ていた、、、如月弥生が捜査を手伝ってくれた。

休みの今日も疲れて、、、、いつもの居酒屋に来ていた。

居酒屋八千代は流警部が独り身であることを知っていたので、夕食を用意していてくれた。

流警部補にしてみれば、癒しの時間であり、いっぱいのビールが美味かった。

自分の捜査の方はなかなか、、、、はかどって居なかった、

しかし、流健次郎はあきらめなかった。



3)(今回の休みも情報を頼りに九州博多へ)

流健次郎警部補は休みを利用して、流れてきた情報をもとに九州博多を訪ねた。自分が逮捕時に射殺した家族ががいるというので探し求めて、尋ねてみると、犯人の妻は再婚して幸せに暮らしていた。

もう一人の女は鹿児島にいた。子供と二人で水商売をしながら生きていたが、娘の近藤彩芽は18歳になって、行方不明だった。

娘、近藤彩芽は16歳の時に傷害事件を起こして、:少年院に服役していたが、出所していた。

流健次郎警部補は思った。。。この、近藤彩芽と言う少女を探さないとと、、、、

最終の新幹線で東京へもどり、同僚の如月弥生巡査部長に調査を頼んだ…少年院を出所してからの近藤彩芽の足取りを。。。

流健次郎警部補は翌日から合同捜査に戻りながら、考えていた。

そして、近藤彩芽の近況報告を待った。

その後、少年院の記録によると、東京へ出て、万引きで補導されたいた。その足取りも如月巡査部長に追ってもらった。

その間にが流健次郎警部補が逮捕時に重傷を負わせて、現在は出所してい大木戸誠が千葉県松戸市に在住していることがわかって、尋ねることにした。

大木戸誠は松戸で施設に入っていた。逮捕時の銃弾がもとで、半身不随になっていた。とても、流健次郎警部補を襲えるようなことは不可能だった。しかし、流健次郎警部補はしみじみした、、、事件を起こした犯人を逮捕す時とは言えど、自分の行動で一人の人間を片輪にしてしまったことに、、、何か仏心が出た。

半身不随にして生かしているよりは、、いっそ、殺した方がよかったのではと、、、

そんな時に、如月巡査部長から連絡が入った。

調査を頼んでおいた、近藤彩芽の報告が入った。現在、住んでいるところがわかったので、今度の休みに行くことにした。、、、、



4)(近藤彩芽を訪ねて、、、、、)

流健次郎警部補は自分の休みを利用して、過去の自分の事件簿を追いかけたいた。資料は同僚の記録室に勤務する、如月巡査部長から情報を流してもらったいた。

過去の捜査記録を見ると、普段気に気にしていなかった資料から、自分がいかに犯人逮捕をしたか、、びっくりした。

そして、逮捕時に射殺したり、負傷させていたかがわかり、

少々、反省をした。

今回は殺人課で事件が起こり、その捜査をしながらだったので、流健次郎警部補も忙しかった。

上司に藤田課長から、、、「おい、、流、、殺人課の捜査にも力入れてな、、、、頼むぞ」

と念を押されていた。

しかし、流健次郎警部補は自分の捜査も手を抜かなかった、

今回の休みも如月巡査部長からの情報をもとに、千葉県千葉市に出かけた。

流健次郎警部捕は一番関係が有るような気がした、近藤彩芽と期待していたのであったが、千葉市の自宅マンションを訪ねてみたら、本人は交通事故で亡くなっていた。

千葉市の帰り、電車の中で考えていた。本当の下手人は何処にいるんだよ、、、、必ず、見つけてやるからな。。。

「待ってろよ。。。」と、、、更に探す意思を固めた。

流健次郎警部補は東京へ戻ってから、殺人課の捜査に戻った。

殺人課の相棒、轟肇と今回の殺人事件の捜査に当たった。

「流さん、、、休みなくて大丈夫ですか、、、心配ですよ。

自分が動く時には、少し、休んでください」

と、後輩の轟刑事部長は気を使ってくれた。

「ありがとう、、、心配するなよ」

と流健次郎警部補は感謝をしていた。

今回の事件は人質を取っての引き籠り事件で有った。

今までの流健次郎警部補なら乗り込んで、強引に犯人を射殺して済ませたいたような事件で有った。

なぜか、今回は慎重だった。

自分の過去の事件記録を見ているうちに、変わり始めたのであった。

余りにも犯人を射殺しすぎている、、、そのために、復讐されたのではないかと思うようになってきたのであった。

出来れば、射殺無しで逮捕したかったのであった。

流健次郎警部補は相棒の轟巡査部長と引きこもりの現場についた。しかし、今回は突入をしなかったのであった。

引き籠りした新興銀行代々木支店の周囲には、警察官と報道関係でいっぱいだった。

警察の説得が思うようにいっていなかった。

その現場の状況を見ているうちに、流健次郎警部補は少し苛ついてきた。



5)(流健次郎警部補は、事件記録を見て、少しは変わったような気がしたが、、そうではなかった)

流健次郎は事件現場に戻ると捜査エンジンがかかってしまう様な。。。

「轟、、人質立てこもりで、何をやっているんだ、、、まだろっこしいいな。。。俺はいくぞ。。。」

「流警部捕。、まずいですよ、、、他の係の事件ですし、ちょいとひかえましょうよ、、」

「馬鹿野郎、、、犯人は待ってくれないよ、、早く要求をのまないと。。。人質事件の時は要求を断るか、飲むかだけだよ、、、」

といいながら、人質を取っている犯人の前に立ち肌っていた。

流健次郎警部補は、、「あんたの要求はのむから、、、人質を離せよ、、」と、近距離2mのところまっで近づき、拳銃を素早く打ち込んだ。。

犯人はびっくりして、後ろにのけぞった。

流健次郎警部は人質を撃って、その撃った銃弾が近距離だったので、犯人まで貫通して倒れていた。

銀行強盗はもう一人いた、、人質の中にまぎれていたが、その犯人が拳銃を構えた瞬間に流健次郎に撃たれた。

その瞬間に周囲を取り囲んでいた警察が
犯人たちが取り押さえた、、、そして、救急車も来て、怪我した人質を運んでいった。

犯人逮捕もしたが、犯人にも、人質にも怪我人がでたので。。。

警視庁殺人課の藤田課長から苦言が出た。

「流、、、死人が出なかったら良かったけど、、、控えろよ」と、、、、

事件を解決しながら思った。

そうか、犯人ではないが、事件解決の時に巻き添えを食った人間からの恨みもあるな。。。。

警視庁に戻ってから、記録室の如月巡査部長に会いにいった。

そして、過去の犯罪記録の中で、巻き添えをした第三者がわかったら、調べて欲しいと。。。。

それから1週間たった日に、如月巡査部長から連絡が入り。。。

その晩に流健次郎警部補はいつものいつもの居酒屋八千代で如月巡査部長とあった。

流健次郎は疲れていたが、、如月巡査部長の話を聞いて、いくつか気になる事件があった。



6)(流健次郎警部補が気になった事件を見つけた)

流警部補は今回の銀行強盗で分かったことがあった。

どんな事件でも第三者を犠牲にしてはいけないと、、、、犯人が逮捕できれば

多少の犠牲は仕方がないと思っていた自分が、恥ずかしくなった。

警視庁記録室に如月巡査長を訪ねて、、、、流警部補は聞いてみた。

「流警部補の逮捕には第三者の犠牲者が多すぎます。。。犯人逮捕はいいのだけれど、

その際のケガ人や、死人が多すぎる感じがする。。。。」

いわれて、、、流警部補はやっぱりと思った。

その関係の犠牲者の恨みを忘れてたような気がする。。。

「如月、、、巻き添えを食った、関係者を調べてくれないか。。。大変だと思うけどな、、」

「わかった、、、警部補、この調査は高くつくからね、、、」

流警部補は了解した。。。。




7)(流警部補の事件簿控えの調査)

流警部補に依頼された如月巡査長は、過去の事件記録の調査を始めた。

そして、1週間後に調査結果が出た。

如月巡査長もびっくりした。犯人逮捕は殺人課ナンバーワンであったが、その事件の被害者が多いことであった。事件の巻き添えを食って,けが人の多いことで。

死人は出なかったが、第三者からの苦情が多かった。

その結果の後始末には時間を要していた。

そのことに気が付いた、流警部補はその第三者を調べることにしたのであった。

恨み、苦情をうけていたのだと。

自分のやってきたことが恐ろしくなってきた。

そのいくつかの恨みの中に、、、今回の妻と子供の復習があったのだと。。。。

すべてが、自分のなすが故の結果のような。

流警部補はその晩に如月巡査長といつもの居酒屋であった。

「如月。。。いろいろとありがとうな、、、本当にありがとう」

事件記録を調べてくれたお礼を告げた。

「如月、、、俺の捜査は間違っていたような、、、少々強引すぎたかな。。。

あの記録簿を見ると、第三者の犠牲が多すぎる。。。」

「如月もそう思うだろう。。。少し、反省しないとな」

「警部補の捜査が間違ってるとは言えないと思いまながすが、、、」と言葉を濁した。

自分の復讐のことばかり考えていたような気がする






8)(流健次郎は過去の事件簿を調べた)



流健次郎は過去の事件簿を調べてみた。確かに逮捕数は多い、、、しかし、その逮捕に伴って犠牲が多いような、、、

その結果の恨みを買っているのではと思うようになって来た。

そして、如月に巡査部長に逮捕時の犠牲者を詳細に調べてもらった。

その結果を流健次郎警部補は追跡調査を追ったのである。

そして、いくつかの犠牲者が浮かんできた。

その地殺した犠牲者の中に、意外な人間がいた。殺人課の後輩の轟刑事部長の家族が含まれていた。

それも、轟刑事部長の妹さんが犠牲者の中にいたのであった。

流警部補が担当した通り魔連続殺人事件があった、、、その中の犠牲者の中に轟刑事部長の妹さんがいたのである。

妹さんが拉致されて、犯人が追い込まれ、妹さんを人質に取って立てこもった時である。

流警部補が強引に逮捕に踏み切り、犯人を撃ち殺したときに、妹さんも巻き添えを食ってしまっていた。。

轟刑事部長がまだ、警察官になる前のことだったので、、、流警部補もしらなかったのであった。



9)(過去の事件帳のなかに、轟警部補の妹がいた)

以前に通り魔事件の犯人逮捕の時に、偶然であったが、被害者の中に轟警部補の妹が含まれていたのだ。
当時は犯人逮捕にだけ気を配り、周辺の人々への配慮がなかった。
ただ、がむしゃらに犯人逮捕にだけ集中して、検挙率ばかり考えいた。こうして過去の事件控え簿をみて、恥じるところ出てきた。
犯人逮捕だけが先ばしってしまい、よくよく考えてみれば、過ちであると、、、、
今になると反省だけである。
流警部は自分勝手な捜査をして、第三者に迷惑をかけていたと。。。。
流警部は過去の事件控えの資料をみて、、、、ただ、単に事件関係者というか、、、その家族だけを調べていたような気がした。
事件に関係のない第三者を巻き込んでいたことを見落としていた。
その中に後輩刑事の轟警部補の妹さんが、事件に関係のない第三者にいたのであった。
。。。。「きっと、、、轟警部補は恨んでいるだろうな、、、」と痛感した。
すぐにでも、話をして、謝ろうと思ったが、、、それが出来なかった。
いつかは事情を話して、心から謝ろうと思った。
しかし、なかなかできなかった。
そして、他の事件控え簿を丹念に調べなおした。
しかし、他には見つからなかった。
それから、如月巡査部長を夕食をしたときに、、、流警部は思い切って、彼女に話をした。
「如月、、、過去の事件控えをみて、後悔していることがあるんだよ」
「それはな、、、俺の捜査はあらっぽいだろう、、、、だから、犯人逮捕の時にすぐに拳銃を使ってしまう。。
そんな逮捕時に、第三者に怪我をさせたりしている。。。」
「その第三者の被害者に。。。。轟警部補の妹さんがいたんだよ。。。そして、運悪く死亡していたんだ。。
俺、本当に後悔している。。。」
「如月、、、本当に今、まいって要るんだよ。。」
流警部はことの次第を、、、悩みを話して、さらに悩みながら酒を飲んだ。
話を聞いた如月巡査部長も困っていた。
その夜、流警部は深酒をしてしまった。


10)(深酒で寝覚めが悪い流警部)
前夜、飲みすぎたのか頭が痛い。。。。
正直悩んだいた、、、、同僚の轟警部補の妹の件では、、、
謝って済むものではないことも分かっていた。
しかし、話さなければならないと。。。
もし、轟警部補が妹の復讐のために、俺を撃ち、家族を殺していたらと
思うと、、、
正直言って、どうしていいかわからなかった。。。。
流警部はもう少し時間をおいて、、、様子を見て判断しようと思った。」

11)(流警部の心揺らぐ)

流警部はいくら考えても、正直言って考えがまとまらなかった。、、、
自分の過去の行動が、今回の引き金になっていたとは、、、、のである
若さにはやり、検挙率一番とはやっていた自分が蒔いた種とは思いもよらなかった。
自分の軽挙妄動が人を不幸に落としれ、取り返しの付かない過ちを起こしていたことの、、、
罪の重さを思い知ったのであった。
自分の軽挙妄動が恨めしかった。
しかし、反省しても遅かった、、、、どう、接していいか、分からなかったのである。
今頃になって、過去の過ちが、自分に覆いかぶさってくるとは、、、、
それでも何とかしなければならない。
部下でもあり、同僚の轟警部補にはどうすればいいのか、、、正直分からなかった。。。
今まで、轟警部補の心中を察したら、、、なんと,わびればいいのか。。。
自分への最初の攻撃というか、、、仕打ちを見ればわかる。
彼は妹さんの恨みを自分に向けてきたのだ、、、、そして、片目を失い、、、今も銃弾の破片が
流警部の頭の中には残っているのであった。
轟警部補にしてみれば、、、今すぐにでも、流警部を撃ち殺したいのだと、思ってるはずだ。
それをじっと、、しているのだ、、、、仇が 目の前にいるのに,、、
そのことを思うと、流警部は耐えられなかった。
流警部としては、、、死んでわびなければならないところだったが、自分の場合も妻と子供をころされているので、、、
どうしても、割り切れなかった。
今の流警部には、、、どうしていいのか、分からなく、、、、毎日、酒を飲んでいた。


12)(流警部の心を決めたものは、、、、)

毎晩、居酒屋で酒を飲み、悩んでいた時に、、、警視庁殺人課から連絡が入った。
当時、汚職事件で担当刑事が行方不明になり、、、その担当刑事が殺されたことが分かり、
流警部にも召集がかかった。
そして、その犯人が立てこもっていて、、、人質を取っていたのであった。
その人質は小学生3年生とのことであり、、、、警察としては、今、説得してる最中で
、その周囲を取り囲んでいるところであった。
流警部も、轟警部補と合流して、逮捕のための準備をしていた。
以前の流警部だったら、強硬突入していたところであったが、、、、できなかった。
指示を待って、取り囲んだ中にいた。
そこへ、上司の殺人課長が来て、、、
「流、、、どうだ、、、強硬突入できるか、、、」と聞かれたが
返事が出来なかった。
依然の流警部なら、やっていたかも知れない。
しかし、今は出来なかった。
そして、轟警部補を見た、、、、
その時、「流警部、、、あなたなら出来るよね、、、」
と言われたが、体が震えた。
そして、みんなが思っているのだ,、、
流健次郎警部は思った、、、
今度こそ話そうと、、轟警部に真実を話して、謝れるものなら心を尽くして謝ろうと。
それで、人質救出に立ち向かうことをきめたのであった。
「おい、、、今からそっちへ行くから、、撃つなよ、、、話があるから」
と、、、流警部は拳銃を犯人の見えるとこで地面においた。
「いいか、、、拳銃は持っていない、、丸腰だからな、、撃つなよ」
そうして、犯人の目のまえに歩いて近付いた。。」
犯人が「止まれ、、、それ以上近付いたら子供撃つぞ、、」と、脅してきたのである。。
「わかった、、、あんた、子供を撃ったら罪が重くなるから、、どうだ、、俺と人質の交換をしないか、、、俺は丸腰だし、片目片手の片和だから何もできない。。」と、、言って更に近付いて行った。
そして、犯人も流警部の容姿を見て、安心したらしく、子供との人質交換を飲んでくれたのである。
無事、人質の子供を返してもらい、子供が轟警部補のもとに戻ったことを確認した流警部は犯人を撃ったのであった。
失った片手から銃が撃たれて、犯人は崩れるように倒れた。
流警部の行動を見ていた周囲の警察官は流石にとおもったのである。
特に轟警部補は人質を庇いながらその逮捕劇を見ていたのであった。
轟警部補はおもったのである。。。流警部は警察には必要な警察官であり、
頼りがいのある刑事だと。
しかし、、流警部は命を捨てて犯人逮捕に尽力をしていく姿を轟警部補にみせたかったのである。
そして、心の中では葛藤して、、迷いが生じていた。



13)流警部を狙っている奴は別だった。

流警部は轟警部補を誘って、居酒屋八千代に飲みに行ったのである。
どうしても、轟警部補とははっきりしておきたいと思った、、、それで、思い切り聞いてみたのである。
「轟よ、、、お前に聞いておきたいことがある、、もし、それが事実なら、お前はどうする気でいるのか、、本当のところを教えて欲しい、、正直に答えてくれ、、、」と、、、ずばり、聞いてみたのであった。
「もし、そのことで,こだわっていたら、正面向かって言った欲しい」
轟警部補は逆に聞いてきた。
「なんですか、、、改まって、、僕は警部には何も言うことはありませんよ、、警部は凄い人だと思っています、、
警察官として尊敬していますから、、、」
と、、答えが返ってきたのである。
「じゃあ、、、轟よ、お前の妹さんを俺が犯人逮捕の時に撃ってしまったことを恨んではいないのか、、、本当の気持ちを教えて欲しい、、、言って欲しい」
と、、、流警部は短刀直入にいたのだった。
「ああ、、、そのことですか、、、恨んでなんかいませんよ、あれは不可抗力ですから、、、仕方がないことですし、、妹も恨みになんかおもっていませんから、、
安心してください、、」
と、、轟は遠い昔の思い出話をする様に答えてくれたのだった。
流警部は信じがたかった、、、本当なのかと。。しかし、轟警部補が言うのだから信じないわけにはいかなかったのである。
一緒に仕事をしている仲間を信じないわけにはいかなかった、、、信じなけれなこれからの警察業務を、、時には命がけの警察業務をできないのである。
流警部は轟警部補の言葉を信じた。



14)流警部は初めから自分のやってきた警察業務を見直した。

流警部は自分のやってきた捜査をもう一度、見直すことにしたのであった。自分の逮捕した犯人の再捜査をすべて、人を頼らずに自分の手で、目で確認し始めたのである。今までは全ての資料を如月巡査部長に調べてもらっていたが、今回は見える片目で資料をみたのであった。如月巡査部長を信じないわけではないが、、、すべてを再確認したかったのである。
勿論、如月巡査部長には手伝ってもらってはいるが。。。
「如月、、、ごめんな、二重手間になってしまって、、どうしても、見落としが無いか、調べたいのでな、、、宜しく頼む」
と、、流警部は誤った。
過去の記録も膨大なものであったが、、流警部は出来るだけ記憶をたどったのである。。。
犯人逮捕の時に、犯人や関係者を射殺した事件や、誤認逮捕が無かったか、資料を見ながら過去の事件を追っていった。
流警部もあまりにも犯人逮捕が多く、強引な捜査が多かったので、思い当たる事件が浮かんでこなかったのである。
一緒に再資料の検査をしていた如月巡査部長が一つの奇妙な事件を見つけてくれた。
7年前になるのかな、、、立てこもり事件で、一緒に捜査していた先輩警部の館林総一郎という警察官が殉職したことがあったのである。
その時の事件は、流警部がまだ警部補時代であり、館林警部の指揮下にあって、流警部は犯人逮捕時に発砲はしていなかったので、見落としていたが、、、犯人の撃った拳銃で館林警部が撃たれたのであった。
確かに、犯人逮捕時には現場にいたが、直接には銃撃戦には参加していなかったのである。
その殉職した際に、館林警部の援護射撃の中の一人ではあった。
しかし、まだ、警視庁捜査一課に配属になったばかりで経験も浅かったので、援護射撃ができなかったのである。
流警部は如月巡査部長から、その資料を見せられたので、、、そんなことは無いとは思うが、、、調べてみることにした。
そして、館林総一郎警部の住まいを訪ねることにしたのである。
埼玉県草加市の住居に家族は住んでいなかった。
館林警部の家族は妻の里美の実家に引っ越していたのである、、、茨城県つくば市に家族3人で済んでいたのであった。
息子の修一は現在23歳になり、陸上自衛隊特殊部隊勤務で、、娘の茜は22歳になり、警察学校を卒業して現在は警視庁生活安全課勤務であった。
実家を訪ねた流警部は奥さんの里美さんから話を聞いてびっくりしたのである、、、
館林警部が殉職したのは、援護射撃を担当していた当時警部補だった「流健次郎」の射撃ミスであったと聞かされていたという話であった。
当時、館林警部と同僚の「大河内重一」から聞かされていたのである。現在は警視まで出世して管理官を務めている。
その話を聞かされて、奥さんの里美さんは流警部補を恨んだこともあったというのであった。。多分、二人の子供たちも恨んでいたと思います、、、聞かされて愕然とした。
「そうだったのか、、それでは人を恨むよな、、、」そう思った流警部であった。


15)人に恨みを残すこととは、、、

雪崩警部補は警察間としての仕事に誇りを持って生きて来たのであった。世の中の悪に向かって、社会悪を、そして、悪事を働いた人間を罰することが正義と思い、悪人退治をしてきたつもりだった。
しかし、人の道にはやってはいけないことが、、、正しいと思っても、その悪への向き合いが間違うこともあるようだったのではないかと、、今となっては思うのである。
どんな悪にも、社会悪にも理由はあるのだと、、それらを正しての裁きが必要なのではないのか、、、
昔の歴史物語にもあるような「大岡裁き」が出来ればと、、最近の流警部を思うこともある。
ただ、がむしゃらに「猪武者」のような突進は違うような気がしてきたのであった。
流警部は悪への怒りから、何が何でも目の前の敵を倒さなければ、、逮捕しなかければと「しゃにむに」犯人へ向かっていったような気がするのである。
そのための犠牲は仕方がないと、、、今の流警部に出きることは反省と後悔だけだった。
しかし、何かできるはずと日々、葛藤する流警備である。
自分が撃たれt事や家族の命を奪った奴は、殺したいほど憎い、、、その原因を辿ればすべて自分の至らなさに帰ってくるのであった。しかし、、それでも犯人は憎い。
流警部は事情を知ったうえでも、今回の犯人に復讐行為が出来るかと、、自問自答したのであるが、、、自分に自信がもてなかった。
流警部は館林警部の事件を、当時の状況を調べた、、、入念に調べたのである。
自分に落ち度はなかったかと、、、あの時の自分の行動に迷いはなかったかと、、、何故、援護射撃ができなかったか、、、もし、援護射撃が旨くいってたら、、自分が犯人を銃撃していたら、、館林警部は死ななかったかも知れない。確証はなかったのである。。。
自信を持って、あの時の行動は間違っていなかったと言えるのか、、、何度も思い返した。
しかし、はっきり、「間違っていなかった」と、、言えなかったのである。
迷ったそんな、ある晩に如月巡査部長を誘って居酒屋「八千代」で飲んだ。
今回の流警部の計画を初めから知っていたのは、如月巡査部長だったので、、その晩は「愚痴」をこぼしたのである。
その晩は酔ったせいもあるのか、、、流警部も自分の心の迷いを覗かせたようだった。
「警部、、、難しいですよ。人の気持ちを知るということは、、、」
と、、、如月巡査部長はぼそりと答えたのである。
そして、居酒屋八千代のママが。。。「
「ケンちゃん、、、人に答えを求めては駄目だ、、、私もうっすらと話は分かるけどね、、
如月ちゃんもこまっているよ、、、大変だけど自分の人生だから、今夜はうーんと飲んで寝てしまえば、、明日は明日の風がふくから、、、」
と、、慰めにはならない慰めを聞きながら夜は更けた。


16)流健次郎警部は悩んだ。

今朝は目が覚めた時に、、、頭が少し痛かった。飲みすぎたようだった。
今日は休日だったかと、目が覚めてから気が付き、もうすこし寝ることにして、ベットに潜り込んだ。そして、目が覚めたらお昼をすぎていた。
流健次郎は久しぶりに休みらしい休みを取ったのである。
仕事から離れてのんびりしようと、近くの公園に散歩しながらでかけた、、、本当に久しぶりだったので、素足で下駄を履いて歩いてみた。公園の木々が風に揺れ、気持ちがすがすがしかった。
公園を散歩する老夫婦や子供連れが眩しく、、世の中の自然に歩く人々をみていたのである。
自分には忘れていた光景だった。
やさしかった妻と愛しい子供が浮かんできた、、、懐かしい、あの頃に戻りたい。
流健次郎の目の前には素晴らしかった過去がある、、、
失った妻と子供は戻らないのだ、、、何をどうしても戻らない。
本当に悔しかった、、、しかし、過去は戻らないのだった。
急に妻と子供に会いたくなって、、流健次郎は二人の墓参りにでかけたのであった。
二人の墓前に妻が好きだったバラと子供が好きだったどら焼きを備えて一人、マンションに戻った
のである。
そして、部屋で考えた、、、犯人への恨みは恨みだった。
やはり、許せないのだ、、、自分よりも、やさしかった妻と、甘えん坊の息子を奪ったことを、、
これからあるだろう人生を消されたことへの憎悪の念が沸き上がってきた。
妻と子供を奪った犯人をゆるせなかったのである。

流健次郎警部は警視庁に出勤してから、もう一度、館林警部が担当した、あの人質事件を調べなおした。
そして、あの援護射撃が出来たのは自分だけだは無かったのである。あの周囲には犯人射撃が出来る警察官が3人もいたのであった。
その警察官は3人とも一人は定年退職、そして、大川警部は新宿警察署、生活安全課課長として転属になり、、一番、館林警部の近くで、すぐ後ろにいた太田警部は現在、警視となって大阪府警に転属になっていたのである。
若かった流警部は当時は警部補だったが、、警視庁殺人課に部署転属をしたのであった。
よくよく考えてみたら、、流警部を入れて4人の警察官に容疑を掛けることも出来るような気もしたが、、、
今となっては確かめることもできなかった。
流健次郎は不思議に思ったのである、、、当時の状況からすると4人の容疑が浮かんでくるのであるのに、、、どうして、自分が狙撃されたのかと。
それが謎であった。それを確かめるべき流警部は動いた。
そして、流健次郎警部はすでに退職している坂田三郎、元警部補の自宅を訪ねることにしたのであった。
現在は実家のある青森県弘前に住んでいたので、休暇を取っていくことにしたのである。


17)3人の元警部補の誰かが嘘をついている、、、

流警部は青森県弘前市に住んでいる坂田三郎元警部補の自宅を訪ねた。弘前市えていたのである。ていたのである。
「こんにちわ、、、坂田さんですか、、、先日連絡いたしました流健次郎です」と、、、挨拶した老夫婦はいかにも田舎のおじさん、おばさんといった優しそうな人たちだった。
とても元警察官には見えなかったのである。
「はい、、、坂田です、、ご苦労様です、、、こんなに遠い田舎まで疲れたでしょう」と、、出迎えてくれた。
坂田さんの奥さんが、、「田舎の家ですが、、、さアー、中に入ってお茶でも飲んでくださいな、、」と、、案内してくれた。
流警部にはこの坂田夫婦には出来ないな、、、まるっきり、善人だとみえたのである。
「坂田さんはおいくつになられました、、、」腰が少し曲がった坂田さんに尋ねた。
「あはっは、、、あはっはは、、もう、70を過ぎましたよ、」と、笑みを浮かべながら答えてくれたのである。
そして、家の中に入ってから坂田三郎さんは静かに話してくれた。
「覚えていますよ、、、私にとっては大きな事件だったので、、忘れることの出来ない不祥事でしたからね」
と、、その当時を振り返りながら、ぼそぼそと語り始めた。
「以前も私のところに、亡くなった館林警部の息子さんで、修一さんだっかな、、、あなたと同じことを聞きにこられましたよ、、、私は正直に答えました」
坂田三郎さんは、、、「あの時、私も援護射撃の指示を受けていましたけど、、私などは警察官になってから拳銃などは撃ったことが無かったので、撃てませんでした」と、、、教えてくれた。
「私は確かに聞きました、、、あの時に拳銃を撃った音が二発だったと、、、そのことを聴聞会でも言いましたが、、止められたのです、拳銃の発砲した音は一発と言えと、、、当時の監理官だった菅田浩一郎警視に指示をされたのでした」と、、聴聞会で嘘の供実を述べたことを反省したいたのである。
菅田監理官から半ば脅しのような態度でせまられたので、、、
「あれから、時間がたち、、私も年を取ったので怖いものは無いので正直に話しますよ、、、それが事実です」
と、、、いってくれたのである。
「館林警部の息子さんの時には嘘のままの供実ではなしています、、まだ、聞かれていないので訂正をしていません、、」と、、真実を話してくれたのである。
話を聞いた流警部は拳銃を一発なのか二発なのか、、その辺に謎があるような気がした。
その晩は遅くなったので、、図々しいとは思ったが、坂田さんに甘えて止めてもらったので、、さらに、詳しく話がきけたのである。


18)館林警部の死には不可解な秘密があった。

流警部は青森の弘前市に坂田元警部補を訪ねてよかったと思いながら、東北新幹線で東京へもどった。
流警部は考えた、、、帰りの新幹線の中で、、、館林警部の殉職には何があったんだろうと。
あの時の援護射撃はなんのための発砲指示であったのだろうか、、、何か警視庁内部に何かのも事情があったのか、、、
流警部はもう一度、大川警部の生活安全課と太田警視のいる大阪府警に行く前に調べる必要があると、思い警視庁に戻ってから事件の背後というか、当時の警視庁事情を調べてみることにしたのである。
警視庁監理官であった菅田浩一郎警視についても調べることにした。
流警部には今回の人質事件には、何か腐れた秘密というか、、謎がある様に思えたのである。

あの事件の時の犯人も射殺されたのであった。そのために、担当した警察官には詳細は知らされていなかっ
そして、警視庁内部の上層管理職だけで処理をれたのであった。
今になって考えてみれば不思議な事件であり、不透明な解決をしていたのである。
あの人質事件の犯人は柴田一臣で、人質になったのは、民友党の相田次郎政調会長の秘書である息子の相田安生であった。
あの事件は脱税疑惑の事件であり、、、犯人の柴田一臣がその事件の暴露記事で相田政調会長を脅していた人質事件であったのである。そのあたりに秘密裏に解決しなければならない理由があったようだ。
その事件内容を隠さなければならなく、、犯人を射殺して隠蔽するつもりというか、、、警察に対しての政治的圧力があったようであり、、館林警部はたまたま、巻き込まれたのであると思われた。

館林警部が殉職した原因は脱税を行い隠ぺいしようとした、民友党の相田政調会長であり、、隠ぺいを指示した相田政調会長の他には考えられないのである。。
警視庁監理官の菅田浩一郎警視も指示をされただけの小者にすぎないのであった。
千時詰めれば犠牲者のひとりである。
大悪党は民友党の相田政調会長であったのである。生活安全課の大川警部も、大阪府警に転属になった太田警視も悲しい宮使いに過ぎないのではないのか。。
流健次郎警部は思ったのである。
仇は相田政調会長であると、、、確信した。


19)館林警部の息子と会う。。。

真相を知り、確証を得た流警部は館林警部の息子、修一と連絡を取り会う約束をいたのであった。
修一が休みの日に東京駅内にある「東京駅ホテル」のロビーで待ちわせたのである、、
決められた時間に流警部が行くと、、連れが一人いた。
修一の妹で茜と言って、挨拶をしてくれたのである。。
彼女は警視庁生活安全課に勤務していた、、、流警部の近くで見られていたのであった、、、悪くいえば監視されていたようなものだった。
「初めまして、、、修一君、、、茜さん、、嫌だとは思いますけど、俺が調べたことを聞いてくれますか、、、それからでも敵討ちは遅くなによね、、、
いいかな、、、それから、妹さんの茜さんは何度か会っていますね、、事件の関係で、、、」
と、、説明してから、今回の事件の内容を詳しく話したのである。

流警部が事件の流れを説明して、、警視庁内部の上層部官僚が政治力で動された話や、、政治力の力で捻じ曲げられた事実を話したのである。
警視庁生活安全課に勤務する妹さんの茜さんは事情を呑み込み、、警察の都合も分かるような気がしたが、、、息子の修一は納得がいかなかった。
流警部は修一に対して。。。。
「俺の説明で納得がいかなかったら、、あなたの父親の仇を討てばいいよ、、、
しかし、、俺も事実を知ったからには黙ったは討たれないからな、、、」
そして、言った、、、
「それでも仇を取りたいなら、、やればいい、、、その前に、、あなたに討たれる前に、俺はやらなけらばならないことがある。。。」
「修一君、俺が済ませた後にしてくれないかな、、、」
と、、、流警部は頼んだ。
妹さんは理解してくれた、、、そして、、
「お兄ちゃん、、よく調べて、考えた方がいいよ、、」と、、助言をしてくれた。
そして、、館林修一は答えを出した。
「わかりました、、、考えてみます、、、結論が出たら連絡をしますので、、、
今日はありがとうございました。。」と、挨拶をして妹と二人で帰って行った。
流健次郎警部もやっと見つかったような気がした、、そして、覚悟がきまったのである。二人が帰った後は心が清々しかった。



20)真の仇が見つかった。。。

流警部は館林警部の子供たちと会い、、思いを告げたので、、今までの曇っていた心が晴れたのであった。
やっと自分の思いが遂げられると思い、、流警部は妻と子供の墓参に、、、
そして、、妻の芽衣子に長男の正一に言葉をかけたのである、,、今までに云えなかった言葉を。。。
「芽衣子、正一。。。待っててくれよ、、俺ももうすぐに,お前たち所に往くからな、、、」
と、別れを告げた、、二人の墓前に花を手向けて。
忠臣蔵の仇討と同じように、、やり直しができなきなかったのである。
流健次郎警部は調べた、、、相田政調会長の予定を、、、
そして、時を決めたのである、、
流健次郎警部が拳銃で撃たれたように、、拳銃を使って襲撃したのであった。
相田政調会長の自宅に乗り込み、、射殺したのである。。
覚悟の上の襲撃であるから、、堂々としていた。。
そして、流健次郎警部は死亡を確認してから、、警視庁特捜部に出頭したのである、、
翌朝のニュースで報じられた。
相田政調会長が暗殺されたことが、、、
民友党本部でも警視庁でも大騒ぎになったのであった。

警視庁特捜部に出頭した流警部は同僚の轟警部補の所にいって、、、
「轟、、、今、俺は民友党相田幹事長を自宅に押しかけ射殺して来た、、、お前が逮捕してくれ」と、言って
事情を説明し他のであった。
轟警部補は驚いた、、、しかし、射殺した経緯を知っていた轟警部補は頷きもしたのである。
そして、上司の大和田捜査課長がきて、、
「轟、、お前が担当して調書を取ってくれ、、、」となり、、相田政調会長暗殺事件の担当となったのある。


21)相田政調会長暗殺の取り調べ。。。

流警部に轟警部補は取り調べをすることを述べて、、警視庁特捜部での現場検証や事情聴取が開始された。
「警部、、何んでもいいですから、、連絡するところがあったら言ってください。。」
と、、言ってから轟警部補は今回の事件を聞き始めた。
「轟警部補、、、一つだけ託をお願いします、、今回の事や今までのことで、如月巡査部長には世話に成ったので、、ありがとうと一言だけ伝えてください、、
そして、俺とは一切関係ないことを伝えてください、、迷惑をかける課かも知れないが、、すまないとだけ、、」
と、、流警部は頼んで、取り調べに応じたのである。
そう、、話した流警部には清々しい潔さを覚えた轟警部補であった。
まるで仇討を済ませて引き上げる赤穂浪士の面々の雄姿の幻影を見たような気がした、、男をみたのであった。
命を捨てた覚悟が、やり遂げたことの日本古来の武士道を感じた。
その後の取り調べは順調であったが、、事件の流れの中で、、相田政調会長から指示命令が曖昧であった。
極悪人相田政調会長は憎いのであるが、、途中の指示関係を受けた警察官僚たちは政治力に脅かされて動いた、その人たちも弱者のひとりであり、、被害者でもあったようなきもするのである。
流警部にしてみれば憎いことは憎いけれども殺すまでは無いとかんがていたのであった。
今回の取り調べでは名前を挙げるこ都ではないと思ったのであり、、、警察内部官僚の判断に委ねることにした流警部であった。

22)館林警部の子供二人が面会に。。。

流警部の取り調べは、警察拘留が2日間、検察拘留が10日間,裁判所拘留が10日間で合計で「22日間」が拘留期間である。
その期間に取り調べを行い、、起訴に持って行き、、、検察庁に起訴初めてして、、被告人が罪状を認めた時に「保釈申請を行い、、裁判所が認めた時に保釈が認められる」のである。
「保釈金」が払えない被告人は裁判が終わるまで、「判決」が決まるまで「留置所」に拘留されるのであった。留置所の拘留期間は、日本の場合、、約6か月を要する。その間は特別のことが無ければ留置所での生活になる。
「朝は6時起床、それから雑居房の掃除、そして、朝食で、昼食は12時、夕食が4時であり、5時になったら雑居房にある布団を敷き、6時の就寝である、
9時の消灯、電気が消える」
それが毎日の日課である。。雑居房の中に布団は一番古参の囚人が一番上に積まれて、、新参者は一番下でぺちゃこであった。
昼間は雑居房の中での会話は自由であり、、囚人仲間が犯罪の自慢話をすることが多い。
留置所での注文は自由に頼める、、「お金」次第であり、、金が無いとみじめであった。
そんなシステムであり、、取り調べが終わると「面会」もできるのであったが
「一日一組」だけである。。
誰でも規則は一緒で、破ることはできなかった。
面会が出来るようになってから、、、館林警部の子供たち二人が面会に来たのである、、、
「流さん、、、ご無沙汰しました、、会いたかったのですが、こんなことになって、会うのが今日になってしまいました。。。でも、驚きました、、」
と、、息子の正一が挨拶をしたのでした。
「流さん、、父のことで真実を知って、、本当によかったです、、それから、本当に心から謝ります、、早まったことをしてすいませんでした、、」
と、、深々と頭を下げて正一は謝ったのでした。
「この通りです、、ごめんなさい、、何といって詫びたらいいかわかりません」
と、、正一は面会室で土下座をしたのでした。
「正一さん、、、もういいですから、、手を挙げてください、、、それから、あなたたちのことは何も話していないから、、これからも黙っていて欲しい、、、どんなことがあっても、誰にも話さないでくださいよ、、私たちの秘密にしてください、」
流警部は固く念をおしたのであった。


23)流警部は覚悟は決めていた、、

自分の復讐劇で館林警部の子。供たちが間違った復讐心を抱いていた心を吹き払ったので、、彼らに恨み事を残さずに罪に服することが出来るので憂いはなかった。
流警部には妻「芽衣子」長男「正一」の恨みも晴らしたので、、どんな罪に成ろうが後悔はしていなかった。
自分が襲われてから、、犯人探しに心を砕いていた流警部であった、、、自分のしてきたことに反省心を持ちながら、、事件にがむしゃらに立ちむかい、、犯人逮捕に専念したことを思い出しながら。自分の警察生活を懐かしく思ったのである。
取り調べが終わった夜、、留置所の中で静かなに考えた、、、考える時間を与えられたような気がしたのであった。。。
留置所の中も9時に消灯就寝なので、布団の中での時間がながかった。
警察署の留置所は朝は6時に起床で点呼が始まり、雑居房に敷いていた布団を片付けて、所定の戸棚に終う、、それから洗面を支持されて、朝食になる。
朝食はお金を持っている被告人は弁当を特別に好きなものをメニュー表に従って注文ができるのだった。昼食も同じで、夕食も同じに注文できた。。。お金を持っていない被告人は決められて弁当を食べるのである。。
ここの世界でも「金次第」であった。
普通,留置所は2人から3人収監であり、、畳が3枚敷いてある。
今の時代は環境関係の団体が煩く、、冷暖房つきである。一昔前までは「毛布」だけ支給されて、枕も布団もなかったのであった。
今、留置所の中は布団、毛布、掛布団、枕付きであり、、悪事を働いた人間には極楽である。
警察の取り調べは朝は8時から始まり、、5時には終わる、、、余程の事がないと夜通しの取り調べは無い。
取り調べが期限内に終わる「22日間」と、、起訴されるまで暇になってしまうのである。
留置所の中でのお風呂は一週間に2回あり、、中で来ているズオンやシャツなどは、、留置所によって違うが「看守さん」が洗濯をしてくれるのであった。
今の留置所は居心地がいいので、、暮などには「コソ泥」をして、わざと掴まってくるやつがいるというのであった。始末の悪いことである。
そんな留置所で流警部は取り調べを受けて、、全て犯行を認めたので「22日間」で起訴された。、、彼は保釈申請をせずに、裁判まで留置所で過ごしたのであった。


24)流警部脱獄する。。。

流警部が留置所に移ってから4か月がたったある日に、同じ雑居房に入ってきた被告人がいた。。銃刀法違反で逮捕されて、起訴されたが保釈金が払えずに入ってきたのである。。
雑居房に入る時に挨拶があるので、、人通りに罪状を言って末席に付いた。
その被告人が最近の事件について話をした。。。その中に流警部が気になった事件があったのである。。
それで、その被告人に詳しく聞いたのであった。
話によると、、館林警部の子供たちが逆恨みで、警視庁の菅田浩一郎監理官を襲撃したとのことであった。
もう一人は大阪府警に転属になった太田警視が襲撃されて、、両方とも襲撃された警察官たちは無事であったが、襲った二人の犯人は射殺されたのことであった。
悲劇だとニュースで報道してたと、、、
その話を聞いた流健次郎警部は怒りを覚えたのである。。。
「ふざけてる、、、なんで、あの子供たちが殺されなきゃあならないんだ」と、、
無性に腹が立った。
「正一さん、、茜さん、、悔しかったろう、、無念だったろう、、」
と、、流警部は一人雑居房で涙したのであった。
そして、、数日たったある日に、流健次郎警部は腹痛を起こしてのた打ち回った。
留置所の担当看守が腹痛の薬を持ってきてくれたけど、、収まらなかったので、、
看守が付き添いで病院に行くことになった。
病院に行くためには一人の病人に付き、5人の警察官が付いていくのであった。。
流警部は知っていたので、5人の警察官に付き添われて病院にいったのである。。
警察の決まりで病人一人に対して5人の警察官が付く理由は、逃走しようとしたときの為に、、二人は両足をひとつづつ、両手を一人で方ほうづつ、そして、もう一人は頭を押さえるためだということだった。
それを知っている流健次郎警部は逃げるチャンスをうかがったのである。
その時は手錠もはめてないので、逃げることは出来るとかんがえたのであった。
そして、武道に自信のある流健次郎警部は診察中の監視の3人を倒して、、外へ出て残りの二人を倒し、、運転手を襲って逃げたのである。。
逃走後の経路は分からずに、結果的には逃げられた。
流警部にはやることがあっての、、覚悟の脱走であった。




































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