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サスペンス刑事物語
サスペンス刑事物語
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「サスペンス刑事物語」原作者 献残屋藤吉郎
第一話「危険な刑事」
第二話「殺人警視、女デカ」
第一話「危険な刑事}
新)献残屋藤吉郎「危険な刑事」
法治国家の大物政治家と言われる建長寺雄一郎を親に持ち、何一つ不自由なく育った、はみ出し刑事が建長寺太一で、国立大学京都大学卒業のエリートで、将来の官僚警察官を約束されたいた。
エリートでありながら、大学時代には空手の選手として活躍して、空手会では有望視されていた。空手4段の猛者でもあり、金持ちのおぼちゃんタイプではなかった。
そんな建長寺太一は官僚警察官になるようなタイプではなく、捜査刑事として、現場畑から出発した。
もともと、優秀だったので試験で昇給する警察組織では、すぐに警部補となり、警視庁捜査第一課に配属となった。
建長寺太一は利口ぶるでもなく、エリート意識は全くなく、刑事仲間に打ち解けていった。
元来が負けん気で、正義感の強い男だったので、悪行犯罪には燃えていったのである。
勢い余って、勇足も何度かあったが、警視庁捜査第一課に勤務してからは、刑事としての検挙率は群を抜いていた。
常に先頭に立ち、捜査に立ち向かい、悪事を憎んでいるようだった。
建長寺太一の父は民友党幹事長の建長寺雄一郎であったが、その権力を利用するようなことは無かった。
建長寺太一の母親は、政治家の妻と言うこともあり、ある講演会で暴漢に襲われて死亡していた。そんなこともあって、悪事を憎んでいた。
ある時に談合贈収賄事件が起きた時にも、父の建長寺雄一郎の立場を離れて、捜査に打ち込んでいた。
父が関係していた事件でもあったので、建長寺太一警部補は家を出て、一人住まいをした。
そして、今も一人住まいを続けている太一であった。
(2)燃える刑事「太一」は走る
建長寺太一は警視庁捜査一課に配属になり、意欲に燃えていた。彼は大物政治家、建長寺雄一郎の長男に生まれたが、父が後妻を貰ってからは、その継母とは反りが合わなかった。
大学卒業までは親の元にいたが、卒業と同時に独立して、一人住まいを始めた。
異母兄弟ではあったが、弟の裕次郎とは気が合い、学生時代は好きな野球を一緒に見に行っていた。
弟は高校時代から、剣道に励んでいた。そして、スポーツマンらしく、すがすがしく、誰からも好かれていた。
太一が家を出てからも、兄弟中がよく、弟裕次郎は兄太一を訪ねてきていた。
太一が警視庁捜査一課に配属なってから、初めての事件を担当したのが殺人事件だった。
捜査一課の直接の上司となり捜査を担当したのが西園寺警部だった。経験豊富な刑事であり、面倒見のいいような刑事に見えた。
「おい、建長寺警部補、今夜は時間は空いてるか。。」
と、誘われて、西園寺警部の馴染の居酒屋に出かけた。
「よろしくな、、、建長寺警部補、、、これからは太一でいいかな、、呼び捨てにするけど」
ぶっきらぼうな、男らしい刑事だった。
そして、「太一、、、刑事になったんだから、事件に集中して、因果関係は忘れろよ、、」
と、、、初めから、親の力などは関係ないからなと、釘を刺されたような気がした。
勿論、太一は自分の力で、警察の中で生きていこうと思っていた。
「西園寺警部、、、大丈夫です。人を頼らなく、自分の力で生きていくつもりです、、、よろしくお願いします」
と、、太一も覚悟を決めて、刑事道を歩こうと、自分に云い聞かせた。
いい酒を飲んで家に戻った。
3)(男一匹刑事野郎)
太一は一人暮らしを始めて、朝は目覚ましをかけて、やっと起きていた。朝飯は抜きの状態が多かったので、移動中にいつもサンドかハンバーグをかじりながら朝食を取っていた。
その様子を何回か見ていたので、先輩刑事の西園寺警部が、、、
「太一、、おにぎりを持ってきたから、、、お前はいつも寝坊助か、、朝飯も食う暇がないのだったら、ちょとだけ早く起きて家へ来い、、、朝飯ぐらい用意してやるから。」
西園寺警部は言った。
「太一、、朝飯ぐらい食べないと、いい仕事が出来ないからな、、明日から、必ず来いよ」
と言うことになり、太一は毎朝、西園寺警部の家に通った。
何か力が入るような、一日、頑張ってやろうという気になるようだった。
警視庁捜査一課に事件が舞い込んできた。
銀座で殺人事件が起きた、、、夜の銀座のクラブ街で、酔っぱらった客同士の喧嘩で人が殺された。
太一には初めての殺人事件であるので、なんか張り切って現場に向かった。
先輩刑事に従って、現場検証に立ち会った。
ナイフのようなもので、腹を刺され、血だらけになって倒れていた。
犯人はすぐに分かった。クラブの女から聞いて、すぐに逮捕に向かった。
犯人は室町明と言う、反ぐれの男だった。その男のアパートを訪ねたが留守だった。
住まいの近所で聞き込みをしたが、昨夜から戻っていなかったようだった。それで、反ぐれの室町明がいつも屯している
御徒町の麻雀屋を訪ねた。とんずらをしたようだった。
太一が西園寺警部と捜査をして分かった事は彼らは覚せい剤を巡ってトラブルをしていたようだった。
新宿に事務所を構える暴力団「あかね連合」に組する反ぐれ集団に室町明はいたのだが、覚せい剤の集金をゴマかしたということで、追われていたようだった。
太一たちも聞き込みをして、室町明を探した。どこに逃げたのか見つからなかった。
そこで室町明の実家のある千葉市市川を訪ねた。聞き込みでは一度は来たようだったが、行方をくらましていた。
室町明の友達関係を当たっていた時だった、偶然に太一は室町明に出会った。
先輩刑事の西園寺警部は、その時に昼食用のパンと牛乳を買いにお店に入って行った。
室町明に出会った太一は、相手が逃げたので追いかけた。
逃げる途中で子供が飛び出し、運悪く犯人に捕まり、人質になってしまったのである。
「こらーーそれ以上、動くと撃つぞ」と、、、拳銃を取り出して、子供の頭に擦り付けていた。
太一は咄嗟に、拳銃を撃った、自信があったのだ。
射撃では警察学校でも一番だったので。。
運よく、命中した。犯人の頭を打ち抜いていた。
偶然に犯人を倒し、子供も無事に救えた。。。結果的は良かったのだが、、、銃声を聞いて、飛んできた西園寺警部に殴り飛ばされた。
4)(殺しの太一刑事となる)
建長寺太一警部補が捜査一課に配属になり、二つ目の殺人事件が起きた。
大手企業である「総武不動産開発株式会社」の営業第一課の長嶋係長が本社営業室で倒れていたのであった。頭から血を流して即死状態だった。
太一警部補の上司西園寺警部は思った、、、厄介な事件が起きたなと。
総武不動産開発株式会社にはいろいろ政界の大物政治家、経済界の重鎮が絡んでおり、今までにも談合贈収賄事件、汚職絡みで黒い噂が流れていた。
その上に反社会勢力と言われるやくざ組織までが絡んで、ことごとく談合や贈収賄、汚職に絡んだ事件を揉み消したり、捩じ上げた判決を生み出していた。
それらの事情を知っていた西園寺警部は気が進まなかった。
弟分の太一警部補は燃えていた。
「太一、、お前、大分やる気でいるな、、、褌を占めてかかれよ。」と、、、
西園寺警部は激を飛ばしていた。
いつもの通り、二人は今回も相棒を組んでの捜査に当たることになり、、とりあえずは「総武不動産開発」の本社現場に行った。
「ひどいな、、、鋭利なもので、刺され、その上を鈍器なようなもので割られているよ。」
西園寺警部は見立て、、、「結構、恨まれているな。この殺し方は、、」と、、太一警部補に呟いた。
「太一、、会社の人間に事情聴収といくか、、、」と言ってから、当たり前の筋書き通りの事情を聞いて回った。
西園寺警部は太一警部補にあらかじめ、会社状況を説明しておいた。これからの捜査には気を配るようにと。。
最新の注意を払って、人間関係を捜査することと念を押した。
下手な捜査をすると、裏から、、、上から圧力が掛かることを教えておいた。
西園寺警部と太一警部補の凸凹コンビの捜査を大雑把にまとめると、汚職臭いと考えた。
会社の裏金隠しに纏わるトラブルと睨んだのだった。
兄貴分の西園寺警部は、、、気を付けないと、気を引き締めた。
「太一、今のうちに言っとくぞ、、、今回は一人では絶対に動くなよ。」と、、、
初めから、西園寺警部は嫌な予感がしたのだった。
その夜、太一を誘って夕食をした、、美味い蕎麦屋があるので。。。
5)(最初の圧力が始まる)
日本の国とは不思議な処だ。法治国家なのに悪事が罷りとおってしまう。捻じ曲げられてしまう。
なんと不思議な国だろう。
西園寺警部は、弟分の太一警部補に言って聞かせた。今回の事件は気を付けないと警察官破滅があるからと。
今までの経験だと金持ちが絡んだ事件、裏金作りには余程気を付けないと馬鹿を見るからだ。
権力者たちは、自分の身を守るためには何でもするということだ。あらゆる手段、攻略を講じる、、人の命までも犠牲にして、、、何が正儀か分からない。
己の地位を守り、堅持するためには、時には悪行も断行するのであった。
その時のために、手を汚す人間たちまでも買っているようだ。さらに、法を守る人間にまで毒牙を伸ばしているのだった。
だから、汚職が絡んだ事件、殺人などを突き詰めていくと、初めから答えが準備されているのであった。
そして、都合が悪くなると、担当警察官などが責任を取らされてしまい、事件は幕が引かれる。
そんなことがあるから、弟分の太一警部補には苦湯を飲ませたくなかった。どういう訳か、西園寺警部には自分を慕ってくれる太一が可愛かったのである。
しかし、親心、子知らずなのか、太一警部補は燃えていた。今回の事件に、やけに熱心であった。
そして、抜き差しならない羽目になったのであった。
今回の総武不動産開発株式会社には、父親の建長寺雄一郎が絡んで来たからだった。
太一警部補が捜査を始めたのは、死亡した長嶋係長の身辺からだった。
家族にあたった。奥さんの長嶋智子は総武不動産開発の経理部に勤務していた。従って、総武不動産開発の経理部の仕組みと言うか、内情を良く知っていた。
そして、夫の長嶋三郎係長が営業に関する資金管理をしていたので、資金運用が会社社長である、二階堂保の決済である程度処理できたのである。
捜査によれば、北海道小樽のリゾート用地買収に50億を要していた。しかし、太一の調べでは30億と分かった。
それでは残りの20億はどうしたのかとなる。
そのカラクリは見事なものだった。
太一警部補たちの捜査でも、用地買収には50億が使われていた、しかし、太一警部補の執拗な調べで、そのカラクリが暴かれたのであった。
その結果、西園寺警部は「やばい、、まずいな」と、思った。
その資金内訳が暴かれなけらば、長嶋係長の事件は自殺で処理されていたのであった。
6)(太一警部補に試練が、、、)
太一警部補が小樽に捜査に言った時だった。その時は西園寺警部が都合が悪かったので、同僚の大石警部補と捜査をしていた。
総武不動産開発の用地買収に関わった地元の柴田不動産を調査した時だった。偶然、同僚の大石と洒落た居酒屋に入った、先方は気が付かなかったが、噂話をしていた。
その話を聞いていた太一警部補は、、、、
「そうだったのか、、、ごまかしがあったのか、、、」
反面、どえらいネタを掴んだなと思い、、
翌日、柴田不動産を責めた。少し、強引過ぎたかも知れないが、その裏付けを取った。
太一警部補は鬼の首を取った気分で、東京に戻った。
太一警部補は正儀溢れる、熱血漢刑事であった、誰が何と言おうと、今回の裏付けを取ったネタは折れないという覚悟を持って警視庁に帰り、上司の西園寺警部に報告をした。
話を聞いた西園寺警部は「まずい、、」と唸った。
必ず、今回の事件はクレームがつく筈だと、、、
しかし、太一警部補は強い意志を表して、クレーム覚悟していた。
今、横槍が入っいてることも知っていた。
西園寺警部補は、、「太一、本当にいいのか、、覚悟は出来ているのか、、」と、念を押してきた。
横槍は警察幹部や政治家絡みのものであり、最終的には民友党幹事長の建長寺雄一郎が出張ってくる筈だ。
太一警部補は覚悟していた。
自分の首をかけて、、、、、
一度は父親と対決しようと思っていたので。
兄貴分の西園寺警部は太一警部補の覚悟を知り、確認した。
そして、自分も一度ぐらいは警察官としての誇りを持って、望むことにしたのであった。
警視庁内部では大騒ぎとなった。
何としても、揉み消そうという、警視庁組織、、、しかし、太一警部補は引き下がらなかった。
7)命を賭けた警察官としての誇り
(誇り高き男たち)
西園寺警部は、安定した生活を送ることも一生、男一匹、人生最後を太一警部補にかけてみたくなった。
男としてロマンに夢にかけてもいいような。。。太一警部補には何かを感じていたのであった。
「太一、、、お前の思う通りにやってみな、、、俺な、、人生を間違うかも知れないが、、お前にかけるからな。。。」
「太一、お前の馬にのったぞ、、、走れよ、、しっかりな」
西園寺警部に尻を叩かれた。
太一警部補も走り出したのであった。
もう何があっても戻ることは無い。。。。
競馬で言えば最終コーナーだ。
走って見せるぞ、、、太一は心に誓った。
「西園寺先輩、ありがとうございます。力が湧いて来ましたよ。。。警察官生命をかけて、頑張ります」
太一警部補は父親との確執もあったが、跳ねのける覚悟をしていた。
場合によっては警察官生命を絶たれるかも知れなかった。
太一警部補の見方は西園寺警部だけだった。
8)父親建長寺雄一郎との対決
太一警部補は呼ばれた。父、建長寺雄一郎に、、、
太一に電話があり、、、「太一、、今夜でも明日でもいいから、久しぶりに飯でも食わないか。。」と。誘いがあった。
太一は「来たか、、、覚悟するかな」と、思いながら父の誘いに向かった。
向かった先は六本木の寿司屋だ、、、父、建長寺雄一郎が好きな寿司屋で、注文の出来ない寿司屋であった。
しかし、魚は超一流のものが揃っている。
太一警部補に言わせれば、大人の見栄だ。不思議なことに太一は、その寿司屋へ行くと、決まって、次の日には腹を壊していた。行きたくなかったけど、今回は父親に顔を立てたのであった、
「太一、、お前、頑張ってるみたいだな、、張り切り過ぎるなよ、、、話は聞いているけど」
「ああ、親父の脚は引っ張らないようにとは思っている」
「おやじ殿、俺はやっぱり、カエルの子だよ。。。。こうと決めたら、止まらないようだ。。。」
太一と父雄一郎は酒を酌み交わした。
そして、 太一は言った。
「おやじ殿、、、俺に構わずに親父は親父の道を行ってくれ、、」
無言だけど、親父の道にあがらうと、決心をしていることを太一は告げた。
「そうか、、、太一、、お前は俺の子だ、、、分かった」
そう言って、父、雄一郎は盃を干した。
「太一、、、俺は帰るぞ」と、お店を後にした。
何処かに息子を誇らしげに思いながら、いつもの黒のハットを被りながら、背中で手を振ったようだった。
太一も思った。
「おやじ殿、、ありがとう、、、命を賭けてぶつかっていくよ」
頑固な親子の話し合いは終わった。
太一が夕闇の六本木の街へでた、、、明日もまた、腹が痛くなるだろう、、、、
(9)男の戦い
太一警部補は思った。これで悔いなく思いっきり戦えると、、、今回の汚職事件を解決するためには、幕引きをするためには、どうしても父、雄一郎との対決を避けずには通れない道であった。
西園寺警部には本音を話した。今回の決着をつけるためには、どうしても、民友党幹事長、建長寺雄一郎をも潰さなけらばならに事を、、、
西園寺警部は太一警部補の覚悟を聞いて、どこまでも応援しようと決めたのであった。警察官の誇りをかけて、最悪の場合は警察官の職を辞しても仕方がないと。。。
「太一、、、わかった。思いきりやれよ、、、悔いを残さないように。」
二人は覚悟を決めて、今回の汚職及び殺人教唆事件の最終捜査会議に臨んだ。
合同捜査会議に入り、まずは担当課長から話があった。
「今回の汚職疑惑及び殺人教唆の疑惑に関して説明をします。、、、捜査の結果、汚職は無かった、また、殺人教唆ではなく、本人の自殺であったことが判明した。そのことによって、今回の事件は終了。」
と言う捜査結論に達した。
太一は怒りをぶちまけることにして、反論をした。勿論、全ての捜査からなる証拠を出して、警察の今回の暴挙に対して自分の警察官生命をかけて、捜査結論に対する意見を述べた。
捻じ曲げられた事実を訴えた。法治国家であるべき日本の警察のやるべきことではないと。。。
そして、太一警部補は自分の意見を取り入れて、再捜査なり、再検討をしてくれと訴えた。
しかし、結論は変えられなかった。初めから覚悟していたので、その場の報道機関に訴えたのであった。
会議は大混乱を起こした。警察内部の上層部も慌てた。
まさか、太一警部補がここまでやるとは思ってもいなかったのである。
この捜査会議の記事が報道された。
パニックを起こしたのであった、警察内部でも責任問題が起こり、収まりがつかなくなっていた。
(10)決着
太一警部補の反乱ともいうべき行動によって、警視庁内部は大パニックになった、、、検察庁も同然であった。民友党事務局内でもてんやわんやの大騒動になった。
普通なら、政治力により捻じ伏せられた事件であったが、太一警部補が警察官生命をかけて、ぶちまけたことにより、全てが白日の下にさらけ出されたのであった。
どうにも止まらない、止めることが出来ない状況になり、社会悪が表面化したのであった。
手始めに民友党幹事長、建長寺雄一郎が辞任に追い込まれるとともに今回の汚職に絡む賄賂受託罪に問われた。
警察内部の刑事局長水野忠助、検察庁検事副総裁が起訴された。
また、総武不動産開発株式会社の鳳社長、経理部長の堀尾利助が汚職に絡む嫌疑で逮捕された。
更に北海道小樽の柴田不動産の柴田社長も汚職に絡んだ嫌疑で逮捕され。
一網打尽であった。
更に、殺人教唆に関わったと思われる暴力団青龍会の青田隆二幹部も逮捕された。
これまでの汚職などに関する事件では、大部分が隠蔽されてしまったいた。しかし、今回は処罰されたのである。
勿論、正義の味方である、太一警部補は警視庁から飛ばされた。遠い南の沖縄に左遷となった。
警部補から一巡査に格下げされて、交番勤務となったのである。
西園寺警部も左遷となった。
日本と云う法治国家では社会悪を撃退すると、はるか彼方に飛ばされてしまうようだ。。。
なんとも空しい、馬鹿げた法治国家なんだろう。。。。
優秀な熱血刑事は消えたしまったのである。
11)沖縄に流されて。。。
建長寺太一は警視庁時代は警部補を拝命していたが、今回の脱税汚職事件の摘発に関しての功労者ではあるが、、日本の法治国家の不都合で、不始末を咎められ沖縄県波照間島にある警察署管内の交番勤務になり、、、巡査部長として転属なったのである。
早い話が左遷であり、、日本最南端の波照間島に飛ばされた。
八重垣山警察署管轄の「最南端の交番「波照間駐在所」に転属になったのである。
波照間島駐在の先任者が定年となったためのことであり、、駐在員は1人だけであった。
沖縄県石垣市矢崎町に存在する波照間駐在があるところは「日本最南端で南十字星に一番近い島」であり、、空がきれいで海が美しい島である。
人口500人足らずで、面積も約13キロメートルと小さな島であるが、、最近観光客が多くなってきた。
島内にはホテルや民宿、ペンションもあり、、、観光ツアーが組まれている。
東京からは羽田空港経由で石垣島空港へ約3時間、そして、高速船で波照間島まで約1時間40分の距離であった。
太一巡査部長は交番勤務も一人なので気楽であり、、、島の人々も親切でやさしく住みやすかった、、
二人住まいの老夫婦の所に下宿をしたので、、、近所の人たちも面倒を見てくれたのである。。
下宿先の中曽根忠治さんは釣りが好きで、太一が休みのたびに連れて行ってくれた。
海も綺麗だし、、、食べる魚も新鮮なので、太一は色も黒くなり、、少し太ったのである。。沖縄の波照間島に来て、心が落ち着き、ゆったりして、、左遷ではあったが良かったと思っていた。
波照間島の部落の屋根は「赤煉瓦屋根が残り」塀はサンゴの石垣が、、、白砂の道の上を「水牛車がゆっくり歩いている」そして、屋根の上には「シーサー」がある。
太一は沖縄で生きていることを肌で感じた。ずっと、沖縄に居てもいいかなと思うようになっていたのである。
そんなある日,警視庁時代の上司でもあり、、兄貴のように世話に成った西園寺警部から電話が入った。
現在は太一と同じに左遷をさせられて北海道警察勤務であり、、警部補に格下げになっている、、、その西園寺警部補が尋ねて来るというのであった。
仕事を兼ねての来訪であるが,、、太一には嬉しかった。
8)恩人の西園寺警部補が訪ねて来た。
西園寺警部補が沖縄県波照間島まで北海道から来たのであった、、、仕事を兼ねての警察旅である、、、飛行機で石垣島まで来て、高速船で最南端の島までの旅であった。
太一の赴任した波照間島駐在には太一が一人勤務するだけであるが、ホテルや民宿、ペンションはいくつかあるので、、、太一が世話に成ってる「民宿うるま家」を予約しておいたのである。
「民宿うるま家」は海が見える大浴場が気持ちがよく、、魚料理が旨いのであった。
西園寺警部補が港に着くころに太一は,駐在のぼろ車で迎えにだたのである。。。。
西園寺警部補と同僚の大和警部補を車に乗せて「民宿うるま家」に案内する間、、太一は波照間島のガイドをしていた。
「この波照間島は日本の最南端で、、、南十字星が見られる島なんです、、空の綺麗な海の素敵な島で、最近は観光客も多いよ、、」
と、自分の家を自慢するように話したのである。
「西園寺のおやじさん、、、今夜の民宿のお風呂はいいですよ、、魚も旨し楽しみして居てください、、、」と、太一は旅行でも行くようにはしゃいでいた。
「事件のことは大体、聞いていますけど、、本人は家にはまだ、もどっていませんよ、、」と、、太一は報告だけはしておいたのである。
「わかった、、細かい話は飯でも食いながら、夜話そう」ということで、目的の民宿に着いた。
「親父さん、、まずはお風呂に入ってください、、」と、、太一は案内したのである、、、我が家を案内するように。。。
太一も一緒に風呂に入った、、
「親父さん、、、久しぶりに背なかを流すよ、、どうです、、海が眺めていいお風呂でしょう、、」
太一は久しぶりに会う西園寺警部補が懐かしかった。
夕食の時に民宿の中曽根夫婦が挨拶に来てくれたのである。。
「初めまして中曽根です、、太一さんからお話は聞いていますので、宜しくお願いします。。。」と、、、
西園寺警部補も軽く会釈をして「よろしくお願いします、、西園寺です、、、一緒に来ているのが大和です、、今回はしばらく、お世話に成りますので、、、」と、、中曾根さんの釣ってきてくれた魚の刺身と煮つけを食べた。
西園その恨みで寺警部補と大和警部補は舌鼓をうつほどの美味しさであった。
太一たちも仕事の話は明日ということにして、美味しい料理と旨い酒に包まれて、南海の島の夜を楽しんだのである。
ほんのわずかな警察官の癒し時間であった。
12)太一の刑事魂が燃える
沖縄県の最南端である波照間島の駐在に赴任してからの太一は自然に恵まれて、精神的にのんびりし過ぎた気がした。。
余りにも綺麗な海や南十字星の見える島で、正直言って事件らしい事件も起きないので、太一は警察官でいることを忘れてしまったようだった。
そこに、西園寺警部補が刑事としての仕事を持ってきてくれたのである。
その犯人に今の自由党幹事長である松平重太郎の娘婿の松平史郎が殺されたと、、、そして、その犯人が実家のある沖縄波照間島に逃げてきているというのであった。犯人の名は中曽根三郎といい、、その犯人の母親が重病で明日をも知れぬ命であるというのであった。
西園寺警部補から話を聞くと、、、犯人の中曽根三郎はやくざ組織の組員とのことであり、、、北海道開発(株)とはリゾート開発での利権が絡んでるようだった。
詳しい話では、、、東京の本社「北海道開発(株)」が自由党幹事長松平重太郎の口利きで始まった開発事業であり、、「1000億円」からの開発内容で、、ホテルからスキー場施設やカジノまで併設した事業規模であった。
プロ野球球団の総合野球施設も含んだ大規模開発であるらしい。
そんな開発事業に黙って指を咥えてみているようなやくざ組織はいなかった。北海道に勢力を持っている「北海東北連合榎本会」が横車を押してきたのであった。
そんな利権争いの渦の中で、北海道開発(株)本社から松平史郎専務取締役が、、支社長として送り込まれてきたのである。
松平史郎支社長は「イケイケ行動派」だったので、強気の営業展開をしていたのであった。
札幌に近い石狩平野のどまんなかでの開発事業だった。
強きの松平史郎支社長は、「北海東北連合榎本会」にしてみれば、、邪魔だ
榎本連合会の榎本武会長は、、、
「幹部会を開き、、松平支社長は今回の俺たちの仕事には目障りだ、、邪魔だよ。。」
と、、言っただけで石田若頭が動いたのである。
そして、、今回の中曽根三郎組員が松平史郎支社長の暗殺となったのだった。
やられた「北海道開発(株)」の後ろ盾の自由党幹事長松平重太郎も黙ってはいなかったのである。。。
松平幹事長が悪事商売を全てやらせていた、東京赤坂の総武不動産(株)の二階堂保社長に連絡を取り手を打たせた。。。総武不動産は反社会勢力のやくざ組織であったので、、
母体組織の「東京連合睦会」と今後の打ち合わせをしたのであった。
総武不動産(株)の不動産トラブルの専門やくざを3人チームを作って北海道へ乗り込ませたのである。
西園寺警部たちも太一を入れて、、、3人で波照間島へ来た犯人、中曽根三郎を探した。
太一も本来が熱血刑事であるので、、暇を惜しんで探したのである。
狭い島である、、人口500足らずの島なので簡単に探せると思っていたが、、、なかなか、思うようにはいかなかった。
犯人の中曽根は必ず、会いに来ると思っていた、、、
島の人たちの話では「母親思いの息子」らしいので、必ず来る筈だと、、太一たちは辛抱して待っていたのである。
しかし、中曽根三郎は現れなかつた、、
こない筈で有った、、、彼も島では「いい人」」で通っていたのである。
警察に追われているけれど、、、島の彼を知る人たちは「一目だけでも」会わせてやりたいというのが人情であり、、たとえ逮捕されても、その前に会わせてやりたいと思っていたのであった。
そんために彼を知る人たちの協力が得られなかったのである、、、そして、太一も警察でも社会でも「苦水」を飲まされいるので,その辺の「武士の情け」を知っていたのである。
そして、、、中曽根三郎が母親を尋ねて来た夜に、太一は寝ずの見張り番だったが、、寝た振りをして、彼を見逃した。
親子の別れは出来た筈だった、、
中曽根三郎が母親と別れを済ませて出てきたので、、「中曽根、、別れは出来たかな。。」と、、太一は声を掛けた。
彼は頭を下げて、、、「ありがとうございました、、、母とは別れを済ませました」と、、潔く太一に両手を差し出したのである。
「よかったな、、、お母さんと会えて、そして、別れが言えて」、、、、
太一は思った、、、中曽根三郎は男だったなと、、、
自分は親父に別れを言ってなかったと後悔をしていたのである「残念無念」だ。。。
13)太一刑事、、転属に成る。。。
西園寺警部補たちが中曽根三郎を逮捕して、北海道に帰ってから、しばらくして太一刑事のもとに「転属命令書」が届いた。
海の綺麗な南十字星の見える南の島から、、冬は雪景色ばかりの北海道警察署への移動である太一刑事にしてみれば「復帰昇給」の嬉しい知らせであった。
しかし、太一刑事は心から喜べなかったのである、、、余りにも沖縄の波照間島の美しい自然に惹かれていたからであった。
世話に成った優しい人たちと別れての旅たちであったのだ。
そして、波照間島に別れを告げて北の新天地札幌にある、「北海道警察捜査一課」に向かった。
急の転属であった日が、、真っ白な雪景色に覆われた寒い冬だったのである。
西園寺警部補が寒い朝の札幌駅に出迎えてくれた。
「太一、、寒いだろう、、大丈夫か、、よく来たな、、警部補に昇給出来ておめでとう、、、」と、、歓迎してくれたのである。
「太一、、今回の昇給は犯人逮捕というお手柄の褒美でもあるが、、、注意しろよ、、、お前の悪に対する正義感が功をなしてるが、、、転属,昇給は政治力によるものだからな、、、」と、、話してくれた。
更に、自由党松平幹事長の思惑での事情のようだったのである。
それは組織暴力団「北海東北連合榎本会」に、太一警部補を担当させて、それらの行動を封じ込めようとしての陽動作戦だった。
松平幹事長は国家権力を利用しての金儲けの事業対策であり、、前回の父親であった「建長寺幹事長」を引きずり下ろした手腕をかってのことだった。。。
松平幹事長は自分は建長寺幹事長の二の舞はごめんなので、、、用意周到に準備はしていたのである。
悪くいえば罠を張っての悪巧みの国家権力の利用であった。
西園寺警部補は承知の上で、太一に今回の捜査作戦を打ち明けたのである、、、二人だけの作戦であり、企業秘密でするからな。。」
と、、、西園寺警部補は太一警部補に作戦を授けた、、、
その上で太一警部補にも考えて行動を擦る様にと告げたのである。
今回は警察の都合や面子ばかりで動くのではなく、、あくまでの二人のここまでの経験を生かしての捜査をしていくことにしたのであった。
勿論、松平幹事長たちの都合は後回しであったのである。
寒い北海道で燃えるような熱血漢が吠えたのであった、、、燃える相棒の復活である。
14)西園寺警部補は気になった、、、政治家の罠ではないのかと、、、
「太一、、今晩、飯でも食いに行こうか、、北海道にも馴染の店が出来たのでな、、
お前、、寿司が好きだったな、、帰りは一緒に出ようか、、」
と、、西園寺警部補と約束をしたのであった。
西園寺警部補は心配なのだ、、、今回も政治家が絡んでの転勤であったので、、、
どうも、太一の過去の実績を見ての自由党松平幹事長の思惑がありそうなのである。
太一警部補の行動力、捜査能力をかっての移動であってと思う西園寺警部補であった。
今度だけは政治力に、、悪だくみに利用されないように注意しないと、、そればっかりを考えていた西園寺警部補であった。
夜、、太一警部補は西園寺警部補に連れられて、、札幌市内の「狸小路商店街」にある、縄のれんの有る寿司屋に入った。
小ぎれいなカウンターだけの寿司屋で、老夫婦でやっているようだった。
「いらっしゃい、、西園寺の旦那、ご無沙汰ですね。。。」
と、、意気のいい声で挨拶をされた。
「おお、、こんばんわ、、今夜は俺の警視庁時代の愛弟子を連れ来たので、、
親父さんお奨めの寿司を握ってくれ、、」
頼むと威勢のいい返事が返ってきたのである。。
「西園寺の旦那は元気でしたか、、、」と言いながら,おかみさんがお茶を出してくれた。
そして、、太一警部補の前に旨いと言われる寿司が出てきた。
「旨いです、、久しぶりの美味しい寿司ですね、、ありがとうございます」
と、、太一は旨そうに頬張っていた。
「ところで、太一、、今回の締めくくりは上手くな、、、馬鹿を見ての責任取は絶対に御免だからな、、」
念を押したのである。。
「いいか、太一、どんなことがあっても最後は松平に、、そして、連合に泥を被せないとな、、、忘れるなよ」
と、、西園寺警部は何度も念を押したのであった。
「太一、、よくよく考えとけよ、、、俺たちが責任を取るのではなく、、仕掛けてきた奴らに、全てを押しつけて責任を負わせることを絶対に忘れるなよ、、」
と、言いながら西園寺警部補は好きな日本酒を「冷酒」飲んだ。
15)太一警部補に戻っての初仕事
夕べは西園寺警部補と久しぶりに、、、「親父、、、太一、、」と呼び合いながら楽しい夜を過ごした。
そして、太一は肝に銘じたのである、、、今回は前回のようなバカな責任を取らずに、事件を解決してやろうと自分に言い聞かせた。
北海道警察に赴任した朝に、、上司の清水捜査課長から言い渡させられたこと、、それは「北海道開発(株)」と「北海東北連合榎本会」の争いを鎮てもらいたいことであった。今回の北海道開発の松平支社長暗殺の逮捕の実績から突破口を見つけて、事件解決に奮励努力をして欲しいと、、、言うことであった。
そして、、「西園寺警部補と力を合わせて欲しい、、」
指示命令を受けての捜査開始であった。
そのあとで太一警部補は西園寺警部補から云われたのである、、、
「太一、、慌てるな、、じっくり構えていくぜ、、いいな、、」と、、念を押された。
「太一、、まずは逮捕した中曽根三郎の取り調べから行くからな、、、事情をしっかり聴けよ」
ということで、、暗殺犯人を取り調べ室に呼んで事情聴取から始めたのである。
中曽根三郎は逮捕時の太一警部補の対応に感謝していたので、、「刑事さん、、沖縄ではありがとうございました、、
本当にありがとうございました、、」と、、何度も頭を下げた。
西園寺警部補と太一に感謝の態度を見せながら、取り調べに素直に話をしてくれたのであった。
中曽根三郎組員は自分が事実を話せば、どうなるかを覚悟しての「やくざ掟」を破っての暴露である、、、
それは沖縄で取った太一の中曽根に対する対応であった、、、死に際の母親に合わせてくれた温情であり、、人間としての思いやり、やさしであった。
その行為に引き換えても余りあると、中曽根は感謝していたからであった。
中曽根の供述があったことで、、「殺人教唆」で「北海東北連合榎本会の榎本会長」を逮捕出来たのである。。
榎本会では慌てた、、今後の相談をして、北海東北連合の指示を仰いだのである。
一方、北海道警察側は「中曽根三郎」の身の安全を守るために、警戒を厳重にしたのであった、警察側も中曽根三郎を釈放はせずに、、逆に監禁状態にして、ヤクザからの報復を守つたのである。。
太一たちは知っていた、、、「やくざ所以は殺しが出来るから、、裏切りは死に値する」というやくざ組織の鉄の掟があった。
そして、今回は裏切った中曽根を許す筈がないと、、、太一は真実を話してくれた中曽根三郎を殺させる訳にはいかなかったのである。。
裏切ったやくざは、、いつか娑婆に出た時に狙われ殺されるのであった、、、「殺された後はミンチにされて、豚か鶏の餌にされてしまうのであるか、、または海に蒔かれて魚の餌になる」
そして、、死体が消えるのであった。
この世の怖ろしい残酷物語がある、、それが「やくざの恐ろしさ」である。。
太一は事件解明に当たると同時に、、中曽根三郎の身の安全を考えた、、、どんなことがあっても、、
守ると決めたのであった。
16)太一警部補の作戦、、、
太一警部補は中曽根三郎の命がけの証言により、、「北海東北連合榎本会」の榎本会長を殺人教唆で逮捕出来たのであった。、、「北海東北連合会」の大熊繁蔵会長は、月野若頭に号令をかけて幹部会を招集したのである。
「月野、、、いいか、、榎本が挙げられたのだから、、けじめはつけろよ、、、今回の「北海道開発(株)」の事業は潰せよ、、、いいな。。」
と、、大熊繁蔵会長から厳命が出された、、、「北海東北連合会の面子にかけてな、、」と、、、
月野若頭が先頭を切っての戦争であった。
そして、月野若頭を中心に作戦を練ったのである。
「殺人教唆」でトップが執られたからにはトップを狙えでいくことにしたのであった。
月野若頭のもとに「ヒットマン」が仕立てられた、、、「榎本会」と「連合会本部」から4人が決められたのである。
北海道開発(株)本社の松平社長と自由党幹事長松平重太郎が今回のターゲットであった。
榎本会の狙いは二人である、、、そのほかの関係者は枝葉であり、、戦いを望んできたら料理すればよかっただけである。
準備の出来た北海東北連合会榎本会は動き出したのであった。
連合会と榎本会の「ヒットマン4人」は東京へ向かったのである。
太一警部補が仕組んだ作戦、、、それは、後処理で「政治力が圧力」がかからないように、、喧嘩相手に始末をさせるということだった。。
東京へ出た「4人のヒットマンたち」は獲物を狙って、機会を待っていた。
そして、、関東連合会睦会が放った不動産プロたちよりも行動が早かったのである。
自由党幹事長松平重太郎と、、、北海道開発(株)の松平社長を暗殺したのであった。
テレビニュースなどで、、、大題的に報道された。
北海道開発(株)のリゾート開発に絡んだ事業は頓挫したのであった。
17)企業は強い、、頭なしでも前に、、、
北海道開発(株)の平林専務取締役は総武不動産(株)の二階堂保社長と相談をしたのであった。松平社長と自由党幹事長の松平重太郎が暗殺された後は事業が頓挫したように見えたが、、、残った幹部社員と総武不動産が力を発揮したのである。。
特に総武不動産(株)の二階堂保社長は本来のやくざ魂をむき出しにして前に出てきたのであった。
総武不動産(株)は「東京連合会睦会」の傘下であり、まるっきりのやくざ不動産屋なので、、二階堂保社長は思っていたのであった。
二階堂社長は「やられたな、、田舎ヤクザに参ったな、、何が何でもやり返したやるよ、、東京やくざの面子に懸けてな、、、」
と、、イラついていたのである。
今までは北海道開発(株)の言いなりに動いていたが、、今度はそうはいかないぞと、、意気が上がっていたのであった。
北海道開発(株)グループの中心的な存在になっての開発業務の推進を図った。
二階堂社長は「東京連合会睦会」本部から指示を受けて、今回の北海道開発の指揮権を任せられたのである。
そして、、攻めた。
「北海東北連合会榎本会」の月野若頭を狙えということで、、睦会の鉄砲球が飛んだのである。
やったらやり返せということになり、、やくざ同士の戦争が始まったのであった。
太一警部と西園寺警部補の思う通りになってきたのであった。
お互いのやくざ同士の争いになり、、警察としては取り締まるだけとなったのである。
政治力の圧力はかからなかったのであった。
18)やくざ抗争始まる、、、
東京連合会睦会の黒田利三郎会長に自由党沼田源太郎幹事長から直接に言い伝えがあった。
組内の総部不動産(株)二階堂保社長を引き立ててやって欲しいと、、、北海道開発の仕事を引継いだので、これからの指揮を執るからということになったのである。
太一警部も西園寺警部補もうんざりしたのであった。
頭を失っても、、尻尾を斬っても、、入れ替わり立ち代り、、諦めずに攻めてくるしつこさに参ったのである。
何を斬り落とせば止まるのか、、、悪事事業はと思った太一警部であった。
太一と西園寺警部補は捜査会議方針とは違った動きをしないと、北海道開発の事業に絡んだトラブルを解決するのは難しいと考えた。
しかし、一度には出来ないので個々に潰していく作戦を立てたのである。
まずはやくざ抗争で一番困るのは、一般市民が巻き込まれることであった。
太一たちは正確な情報を仕入れることに集中した、、、そのためには常に情報屋を駆使したのである。
まずは東京連合会が放った「鉄砲球」を探すことだった。その結果、太一たちは血眼に成って炙り出したのである。
秘密裏に逮捕して、裏付け捜査をして証拠固めをしたのであった。
そして、北海東北連合会榎本会の月野若頭に太一たちは情報を流したのである、、
街の情報屋を使ってであった。
その情報をもとに榎本会の月野若頭は再びヒットマンを東京へ送ったのである。
北海東北連合会の大熊繁蔵会長は気が荒くて、決めたら相手を殺すというやくざ戦法を取っていたので、今回も
月野若頭に命令指示を出していた、「絶対に引くな、、最後まで闘い続けろ、、」と、、
それに常に忠実に随ってきたのが月野若頭であり、、大熊会長の信頼も厚かった。
東京へ向かったヒットマンは数人で、一挙にかたずける指示を出していたのである。
狙われる者は弱く、、狙うものは強かった。
そして、総武不動産(株)の二階堂保社長、東京連合会の大橋若頭が銃撃されて死亡したのである。
更に二人の葬儀の時に連合会黒田利三郎会長が襲撃された。
その襲撃事件で警視庁特捜部が動いたのである。
警視庁特捜部と北海道警察が合同で、、北海東北のがさ入れが行われた。
その結果、北海東北連合会の大熊繁蔵会長と榎本会の月野若頭は「殺人教唆」で、、幹部連中は「銃刀法違反」で、
犯行に携わった組員たちは「殺人罪」で逮捕されたのである。
太一と西園寺警部補の計画は上手くいった。前回の失敗そして左遷を考えての作戦であった。
二つの組織暴力団を壊滅状態に追い込み,「解散届」までに至ったのである。
ここまでくると、政治力も役に立たなかった、、、マスコミが大々的に報道したので、、、
北海道開発事業も頓挫した、、、そして、法律的な処理が行われた。
今回は太一警部の悪人退治が出来たのである。
19)太一東京へ帰る。
太一警部と西園寺警部補は今回の北海道事件の解決で警視庁特捜部に復帰できたのであった。
反社会勢力の暴力団「北海東北連合会榎本会」を解散に追い込み、、更に「東京連合睦会」を壊滅状態にまで攻めこんだ業績で褒美のような形での名誉を回復しての転属である。。
太一は警部のままで、、西園寺警部補は定年を控えての警部昇進で戻って来たのであった。
二人は「よかった、、よかった、、」と、喜んだ。
そして、西園寺警部の家で、辛抱して待っていた奥さんと三人で乾杯をしたのであった。
久しぶりの我が家であり、奥さんの手料理が美味しくて堪らないという風な西園寺警部である。。
「太一、ありがとうな、、、すべて、お前のお陰だよ、、、定年を東京で迎えられるとは思ってもいなかったので、、本当に嬉しい。。。」
と、、笑顔を見せていた。
「親父さん、、本当によかったよ、、奥さんにも心配を掛けてすいませんでした、、」
今夜の西園寺家には明るい笑顔があった。
「親父さん、、定年までは1年ちょっとだから、、しばらくはじっとしていますか、、、あはっあふぁっ、、、」
太一は心から今日が戻って来たことを心から喜べたのであった。
20)反社会勢力「暴力団」やくざ組織は生き返るのだった。。。
警視庁捜査一課に警部として戻れた太一と西園寺の親父は、出来れば「親父」が定年までは静かに平穏に暮らしていたかった。
しかし、、東京大都会の悪人たちは静かにはしていなかったのである。
日本の中心に「巣喰っている悪の亡者たち」は夜も眠らずに蠢いていた、、、
東京連合会睦会は黒田会長に代わって、、新しい会長が出来た。睦会直系の大前田会の大前田健次郎が総裁になり、、若頭も大前田会の熊田純一が就任して、、組織固めが行われたのである。
武闘派で慣らした大前田総裁と、東大出身のエリートやくざと言われる知恵者の熊田純一若頭が東京へ事務所を構えたのであった。
熊田若頭の指揮下のもとに組織もやくざ幹部の人事も一新した。そして、関東全域の責任者を決めて、、それぞれの地域を大前田会の幹部やくざが本部の熊田若頭の補佐役として「副若頭」となり
指揮系統を一本化したのである。
そして、、東京連合会大前田会は動き出した、、、北海道開発(株)の後始末を引き受けて、北海道に総武不動産(株)も復活させたのであった。
大前田会の熊田若頭の動きは目覚ましかったのでる。
北海東北連合会も立て直しを計り、、榎本会に代わり、「旭会の篠田大四郎組長」が北海東北連合会の理事長に収まり、、旭会の若頭である「藤堂肇」が同じように連合会の若頭に就いた。
そして、新しい対立抗争が始まったのである。
その話を聞いた太一は思った。
世の中の悪人どもの「欲望」は収まることがないと、、これからも続く、社会悪の汚い闘いが、、、
そんなことで、太一たち警察官に安らぐ時はないような、、、うんざりするのであった。
悪人たちが永久に眠ることはないなと、、太一は覚悟した。
これからも、徹底した悪人退治をして行こうと、、唸ったのである。
21)西園寺警部が定年を迎える。。。
「おめでとうございます、、、」太一は心から西園寺警部の定年退職を祝った。
「本当によかった、、親父さん、いろいろありがとうございました、、、これからは奥さん孝行をしてください。。」
と、、西園寺警部の家で、奥さんの手料理でお祝いをしたのであった。
「太一、、本当にありがとう、、子供の居ない俺たちにはお前は、俺たちの子供だ、、これからも遊びに来てくれよ」
と、、無事に退職が出来たことが嬉しかったようであり、、西園寺警部も奥さんに感謝の気持ちを表したのである。
「今日からはもう、警部ではなく,、ただの親父さんだな、、ゆっくり骨休みをしてください、、」
と、、太一もその夜は楽しく呑んだ。
一晩泊まって、太一は朝飯を食べて出かけたのである、、
「太一、、、無理はするなよ、、、困った時にはいつでも来いよ、、、」と言われて、出かけた。
太一は少し寂しかった、、、
警視庁特別捜査課に出勤した太一にはゆっくりする暇はなかった。
北海道警察から連絡が入り、、東京連合会の大前田会が札幌に関連企業の「総武不動産(株)」の支店を出して、北海東北連合会の旭会との問題を起こしたというのであった。
それで警視庁特別捜査班に応援の要請の相談が入ったので、、、北海道警察にいたことのある太一警部に白羽の矢が当たったのであった。
西園寺警部が退職したので、その補強人材で「沖田守警部補(29歳)」が東京機動隊から転属になったのである。。その新人警部補と北海道警察に行くことになったのである。
沖田守警部補は185cmの大男であった、そして、射撃が得意とのことであった。
22)北海の地で再び、、、太一暴れる。。
北海道開発(株)の手掛けたリゾート開発事業の不動産は競売に掛けられたのであった。、、不動産の固定資産税や脱税の疑いで「国税」の調査が入り、不動産取得税や事業税の滞納からの競売であった。
構造物が未完成の為に「価値はなかった」のである、、、もともとが山林原野がほとんどなので「評価証明」低かった。。
従った「競売価格」も低かったが、、、「構造物が未完成」の為と、誰もが知っていたのである、、ヤクザ抗争があり、、関係政治家が逮捕されたり、、関係者が死亡というか「殺されている」事を、、、
そのために「競売」に参加する者がいなかったのである。
反社会勢力のやくざ組織にとってはありがたいことであった。
東京連合会傘下の「総武不動産(株)」の支店を札幌に出していたので、、、その段取りをしたのが連合会大前田会の熊田純一若頭が、、大前田健次郎総裁の意を組んで、北海道開発(株)の競売に乗り出したのであった。
そして、「競売価格」の2倍で落札したのである、、、「総武不動産(株)」と関連のある、、「北海道不動産(株)」を使ってのことであったが、、、
誰が見ても見え見えの行動である。。。
北海道不動産(株)の社員は前から準備をして、東京連合会の企業舎弟を養成して大前田会から出向していたのであった、、、全て、熊田若頭の采配であり、、着々と事業を合法的に進めたいた。
黒田会長たちの失敗はしたくなかった、エリートやくざの熊田若頭は作戦を練り、、北海東北連合会旭会との「連合開発」を考えたいたのである。
東京連合会大前田会の前田健次郎会長の強気に、知恵が混じっての、熊田若頭であった。。。
そんために、噂だけで北海東北連合会旭会の下部組織が動いたのであるが、、、
熊田若頭からの連絡で収まり、、その話合いの日を待ったのであった。
23)太一警部と熊田若頭の知恵比べ
太一警部は考えた、、、今までのやくざとは違うぞと、、、、
今までは勢力争いをして、力で抗争を起こして仕事を奪う。それがやくざ商法だったのである。
しかし、大前田会の熊田若頭は、敵対して争わずに協力して、助け合って、利益を分配しようとしているのだから、
始末が悪いのだ。
この話は時間はかかったが、北海東北連合会旭会も手を打ったのであった。残る問題は「利益分配」だけとなった。
この利益分配のシステムが凄かった。熊田若頭は欲張らずに、地元やくざに花を持たせて、、北海東北連合会旭会に「利益の6分」そして、熊田若頭たちは「4分」としたのである。
文句のつけようがない采配だった。
「北海道開発(株)」の監理は地元の「旭会」に任せ、、東京聯合会大前田会は利益だけを徴収した。しかし、会社経営の管理者は大前田会の企業舎弟が加わった。
これで北海道開発(株)のトラブルは全て解決して、、企業運営も動き出した。
北海道警察が心配した暴力団抗争は無くなったのである。
やくざ組織も、見てくれは「やくざ」ではなくなったが、、一皮剥けばやくざはやくざであった。
なんの問題も起きずに、商いが平穏に進めば、ヤクザは出てこない、、、これからのやくざは企業戦士にならなければという、、大前田会の熊田若頭の方針通りに動き出したのである。
北海道警察捜査課から相談を受けた太一警部は、やくざ組織が巧妙になり、、ヤクザの組員が「やくざ戦士」となって、企業戦士になり動くとなると厄介であった。これからのやくざは表向きには会社員であり、、一皮剥けばやくざになるという構図が出来る。
この熊田若頭のやり方というか「やくざ運営」が広まると、組織暴力団は地下に潜ってしまう。
見てくれは、恰好では「一般サラリーマンもやくざも」見分けがつかなくなるような。。そんなことを考えながら、警視庁に戻った。
第二話「殺人警視、女デカ」
新「女警視、、警視庁物語」 原作者 献残屋藤吉郎
やり手警視庁の女デカの奮闘記。。。正義の味方、、、しかし、、、法では裁けぬ社会悪に挑戦、、、殺人警視。
(1)殺人警視登場
警視庁殺人課の警視轟由美は警視庁殺人課長として、その勇名をと轟かせていた。東大卒業の頭脳明晰な女刑事として、その辣腕を振るっていた。
警視庁内部と言わずに、警察と名がつく部署では恐れられていた。犯人逮捕には敢然と体当たりで、場合によっては平然と銃殺するのであった。
彼女の呼び名は「殺人警視」であった。
警視庁近くの日比谷公園の中の移動販売車の前で、轟警視は朝飯の特性ホットドックを食べながら新聞を読んでいた。
「おい、、本田、何を急いでんだよ。。」と、轟警視の前を小走りに過ぎようとしていた。
「あ、、おはようございます、。課長は知らないんですか、、、今、大騒ぎですよ。。大東京銀行代々木支店で銀行強盗事件が起きたんですよ。、、」
そう云って本田捜査員は走って行った。
殺人警視の異名をとる轟警視も、ホットドックを押し込んで急いだ。
轟警視は直接、大東京銀行代々木支店に着いた。
銀行の前には数台のパトカーが到着していた、まだ、事件が起きたばかりなので、報道陣は少なかった。
しかし、ものの数分もたたないうちに、警察関係、報道関係
やじ馬で人だかりが出来た。
轟警視は現場の状況を素早く把握して、行動に移った。
銀行入口に立った、轟警視は行内に向かって、
「警視庁の轟だ、、、中に入るぞ、、話し合いをしよう、、、丸腰だから心配するな、、、
割の合わない銀行強盗など、やめなよ。。」と言いながら、
入口に這入って行った。
すると、行内の銀行の中の一人が叫んだ、。
「それ以上入るな、、、動くと、こいつを撃つぞ。。」
と、人質を抑えて、轟警視に言ってきた。
行内を見渡すと、銀行強盗は3人だった。轟警視の見たところ、素人強盗団のような気がしたので、自分一人で始末が出来ると踏んだ。
拳銃を持っているのはふたり、一人は登山ナイフを持っていた。顔は隠しているけど、轟警視から見れば素人だ、、闇バイトで集められた、俄か強盗だ。
轟警視は考えた、切り抜ける方法を、、、、
相手は素人、拳銃も禄すっぽ撃てないだろう。。10m離れたら拳銃を的もには当たらない。
轟警視は腕には自信があった。警視庁内でも一、二の射撃の名手だった。
後はタイミングの問題だった。
拳銃を持っている二人の強盗をほとんど同時に撃つことだった。
殺人警視は撃った。。。。「ばーーん、ばーんと」
二人の強盗は飛んだ、
さすが「殺人警視」だった。
(2)誘拐殺人
警視庁殺人課の轟警視にも犯人逮捕に伴って過失はある。
完璧な逮捕劇は無い。どんなに辣腕な優秀なデカにもミスはある。
過去にどれだけの殺人犯を逮捕して来たか、全てを把握はしていない。轟警視にはそれぞれが一つの事件であり、犯罪歴の積み重ねであった。
事件の中には執拗に轟警視を恨んでいる者もいる筈である。
罪を犯し、服役を済ませて、模範囚となっている者もいた。
今までにもいたのであった。
轟警視は事件を犯した社会悪を憎み、世の中を乱したものを憎んでいた。
今回の事件もその一つであった。
警視庁殺人課に電話が入った、轟警視名指しであった。
「殺人警視殿かな、、、、ご無沙汰しています。あなたに復讐がしたくて、刑務所を脱走して来ましたよ、、、あはは、、そのうちに会いたいですね。」
轟警視は、、、誰だか分からなかった、、、すぐに調べさせた、、、、刑務所を脱走した服役者。。。。
すぐに分かった。しかし、轟警視は犯人像が浮かんで来なかった。
脱獄犯人を調べているうちに、轟警視に電話が入ってきた。
「課長、、、実家から電話が入っていますよ」
と、警視庁殺人課の捜査員から電話が回ってきた。
「はい。。。私です、今、仕事中だから後にして」
実家の母親からだった。轟警視には一人娘がいた。まだ、5歳の可愛い盛りの娘だった。
仕事の都合で轟警視は実家に娘を預けていたのであった。
その娘を誘拐すると電話があったので、母親がびっくりして連絡をして来たのであった。
3(殺人警視への報復)
轟警視は忘れていた。電話の主が誰だか分からなかった。脱走犯人を知らされて初めて知った。
過去に轟警視が逮捕した強盗傷害犯で、確か、懲役7年の実刑で服役していた筈である。
その犯人は太田黒三郎と言っていた。その太田黒三郎を逮捕する時に、一緒に逃げていた女性が羽田美和子と云っていたことを覚えている。
そして、轟警視が犯人の太田黒三郎を撃った時に、犯人を庇って、銃弾に倒れたのであった。
そして、死亡した、、、太田黒三郎は恨んだ。その恨みが強く、彼を復讐に駆り立てたのだった。
そして、轟警視への復讐が始まった。
太田黒三郎からは電話で指示が出て、轟警視はその指示に従って行動することになった。
太田黒三郎から、指示の電話が鳴った。
「今から、1時間以内に子供のいる家まで戻れ、、、」と、
着いたらまた、指示をするからと。。。
どんなに急いでも1時間では戻れないことを知っていて、指示を出してきているのであった。
戻れなければゲームは終了、、なんとも無理難題であった。
轟警視は警視庁交通課の白バイを借りた。そして、今から途中で追尾してくるパトカー全てに指示を出すようにと、、、
轟警視は白バイを飛ばした、自宅のある小田原まで。。。無理は承知である、、、兎に角、飛ばした。
そして、2分前に着いた。
太田黒から電話が入った。家に着いた時には火事が起きた。
「間に合ったな、、、次は箱根の湯元温泉へ行け、、、頑張れよ、、娘と母親の命が掛かっているからな。。」
と、電話は切れた。
時間がない、、、急がないと、、、
箱根湯元神社まではぎりぎりだ、、轟警視は再び白バイを飛ばした、スピード無視もいいところだった。
轟警視はオートバイ騎乗の技術も優れていたのであった。
途中で雨が降ってきた、、、危険なオートバイ運転だった。
箱根神社に着いて、神社の宮司から指示を受け取った。
そして、芦ノ湖の遊覧船に乗り、次にロープウエイで地獄谷まで来るようにとの指示であった。
正直言って、轟警視は焦っていた。娘は喘息を持っているので、薬が切れたらと、、心配でならなかった。
地獄谷の中は雨が降っていたので、観光客は疎らだった。
太田黒の指示で地獄谷の中に入っていった。
温泉が泡をぶくぶく言っている温泉の吹き溜まりに娘と母親はいた。ロープで縛られて、、、口も塞がれて。。
太田黒の姿は見えなかった。
そして、電話が鳴った。
電話の向こうから、「殺人警視、、、お前には死んで貰うぞ、、、娘と母親の前でな。。。」
「愛する者の前で、殺されれることがどれだけ残酷か知るがいい、、、、あはは、、、」
「丸腰で、、娘たちの前まで歩け、、、ゆっくりな」
そして、一発の銃弾が放たれた。
轟警視は娘たちの前で渦巻くった、、、一発目が轟警視の脚に命中したのだった。
轟警視は倒れながら、娘たちの足元に崩れた。
殺人警視は凄かった、、、銃弾が飛んできた方向に太田黒を見つけたのであった。
倒れながら、太田黒に目掛けて拳銃を放った。太田黒は倒れた、そして、手配しといた機動隊が飛んで来て、犯人を確保し、母と娘を助けたのだった。
自分の怪我は忘れていた、、母としての愛情は殺人警視にもあったと、部下たちは安心したのである。
(4)殺人警視は伊達ではなかった。。。
警視庁殺人課の轟警視は警視庁切ってのいい女だった。いつもジーンズに黒地のセーター、、、そして、ショートカットの似合う女だ。身長も168㎝で痩せ型のかっこいい女刑事だった。
いつもの朝のように、日比谷公園の中の特性ホットドックを頬張りながら新聞に目を通していた。
警視庁殺人課の担当部署で、部下たちと打ち合わせをしていたら緊急電話が入ってきた。
新宿歌舞伎町で、白昼強盗が暴れているというので、出動した。轟警視を先頭に、今、強盗が店内で暴れている現場に到着した。
そして、轟警視が店内に飛び込んでいった。
闇バイトで集められた「にわか強盗団」とすぐに分かった。
覆面で顔を覆って、手にはバールらしきものや鉄パイプを持って、暴れていた。
轟警視が拳銃を発砲し、、、「こらー、やめないと撃ち殺すぞ」と更に発砲した。
強盗たちは拳銃の音と、轟警視の脅し文句で、その動きを止められた。轟警視の行動に驚いて、一瞬、たじろいした。
しかし、強盗団の一人が轟警視にバールを振り上げて、、、
「ふざけるな、、、やれるものならやってみな。。」と。。
叫びながら襲い掛かった。
轟警視を甘く見ていた、、、女刑事だと思い。。。
それは間違いだった。
襲い掛かった強盗団の一人は、拳銃の音ともに体が飛んだ。
轟警視「殺人警視」に撃ち抜かれた。
他の強盗団は動きが止まった。そして、その場に座り込んでしまった。
轟警視に、、、「動くじゃぁ、、ないよ」と。。
動きの止まった他の強盗団は、他の警察官に取り押さえられた。
強盗団の検挙が終わり、外の車両待機強盗団も二人いたが逮捕された。
いつものことながら、轟警視の対応は早かった。
さすが「殺人警視」は伊達者ならぬ、伊達女だった。
5(白昼強盗団逮捕後の行動)
轟警視は逮捕した6人の強盗団の取り調べも早かった。
6人の逮捕者たちを責め立て、指示役の人間を聞きだし、その捜査も素早く進め逮捕した。
案の定、やくざ組織だった。新宿に事務所を構える「関東睦会」幹部やくざの大内健次郎と言う大物やくざだった。
轟警視の取り調べに対して、最初は黙秘を貫いていた。
しかし、関東睦会から担当弁護士が出向いてきて、口を開いた。
弁護士は悪評高い東京弁護士会の「石原泰山弁護士」だった。裏社会の弁護専門だった。
警視庁では厄介な弁護士が付いたと思っていた。
轟警視にはどんな弁護士がついても無関係だった。相手の石原泰山弁護士もやりずらい筈だった。
今回の関東睦会の件でも石原泰山弁護士は轟警視に挨拶に出向いた来た。
「警視殿、よろしくお願いしますよ。。。お手柔らかに」
と、、、轟警視は「お互いに頑張りましょう、、、しかし、悪は悪だからね、、、捻じ曲げさせないよ。。ふううう」
だった。
その通りに轟警視は手を抜かなかった。
警察内部からの圧力が掛かっても気にしなかった。
そして、部下の警察官にもハッパをかけていた。
取り調べの間に、いろいろな邪魔が入った。ある時、轟警視は帰り道を暴漢に襲われた、、、何のそのだった、暴漢は二人、しかし、撃退された。
合気道5段の腕前なので、、、
しかし、他の捜査員が襲われる心配があったので、警視庁柔道部室に合宿して捜査にあたっていた。
轟警視は悪は絶対に許さなかった。
取り調べも徹底して行い、検察庁への供実書も慎重に提出した、不起訴やうやむやに捻じ曲げられないように、徹底した行った。
そして、起訴になった、実行犯も指示者も、企画していた暴力団も起訴ができた。
そして、報道関係もニュースを流した。
悪事を見逃すこと、法的処置を曲げることを許さなかったのであった。
(6)正義を貫く…覚せい剤の悪戯
やくざより、反ぐれの横行が激しい、、、掟などに縛られずに悪行を働くのには反ぐれがいいような、、
暴力団は組同士、、人の格式が多く、最近は手っ取り早い反ぐれが多い。
辞めるときにも、始めるときにも自由が利くようである。
しかし、やっていることは同じだった。
覚せい剤を扱い、売春を管理して、、やることはえげつなかったった。
義理もなければ、、、恩義もない、、、自分さえよければそれでいい、、、そんな反ぐれが多い。
轟警視はそういう反ぐれに無性に腹が立った。
その反動か、反ぐれには厳しかった。
同じ覚せい剤を扱っていても、反ぐれには容赦なく対応した。逆らったら逮捕どころか、射殺さえもあった。
悪行を許さなかった、、、若者が楽して、人を困らせることをよしとしなかったのである。
人は働け、、、働けの考えだったので。。
だから、覚せい剤などを扱う人種を絶対に許せなかった、
「殺人警視」であった。
(7)絶対許せない覚せい剤
轟警視が最も許せない覚せい剤には苦い思い出があった。
轟警視は双子だった。そして、双子の姉も警察官だった。
姉の轟亜紀はやはり優秀な警視だった、二人そろって辣腕刑事だったが、覚せい剤のおとり捜査をした時に失敗した。
組織暴力団におとり捜査がばれて、罠に嵌ってしまった。
そして、捉えられて覚せい剤中毒の体にされてしまい、ボロボロになって、殺されてしまった。
そんなこともあって、轟警視は覚せい剤を扱うやくざ、反ぐれ集団を許せず、捜査途中で銃殺していった。
そんなことが原因で「殺人警視」と言う異名が付いた。
今回の反ぐれ集団のやり口には我慢が出来なかった。覚せい剤で女を縛り付け、徹底した管理売春をしていた。
女の体がボロボロになるまで働かせられていたようだ、、、特に東南アジアからの労働養成者として、来日して、悲劇に合わされていた。反ぐれ集団とは酷い男たちであった。
轟警視は捕まえる前に現場を押さえて、巧妙に銃殺していった、、、、殺人行為であった。
悪を憎む余りの見せしめだった。
8(覚せい剤隠し砦攻略)
轟警視は最後の管理売春の攻略を開始した。轟警視の憎むべき犯罪、覚せい剤絡みの管理売春だった。女を食い物にして暴利を貪る男たちを許せなかったのであった。
今までの捜査の結果をまとめて、組織暴力団が砦を築き、覚せい剤を製造して、管理売春をしている施設を突き止めたのであった。
轟警視は麻薬砦ともいうべき、施設を突き止め、いよいよ攻撃を仕掛けようとしていた。
誰が止めようが、もう止められない、、、そんな覚悟で攻め込んだ。
情報漏れの内容に慎重に行動を起していた。
轟警視と信用のおける捜査員3人を連れての攻撃であった。
奇襲攻撃だったので、覚せい剤工場を破壊して、管理売春現場に乗り込んだ。
蓋を開けてみてびっくりだった。
経済界の要人、政界の大物多数が検挙された。
しかし、これで管理売春が無くなった訳ではなかった。
次の手段、方法と生まれ変わって来るのであった。
犯罪とは恐ろしいものである。
9)終わりのない戦いに轟警視は挑んでいった。
覚せい剤を密造する組織やくざには資金獲得のための施設が用意してあった。
組織暴力団も現代では悧巧になり、、「はい、、、覚せい剤を密造してます、、」なんて風な分かりやすい施設は作ってはいなかったのだ、、実に、、実に巧妙になってきたのである。
そのために警察も困難を極めているのであった、、、
しかし、轟警視は考えて、潜入捜査員を仕立てのである、、、兎に角、外側からばかリ捜査をしても,攻めてもダメだと思い、、、中から攻め込まないと「拉致」があかない、、、
そのためにはスパイを送り込まないと、すぐに,逃げられてしまうことが多く、、覚せい剤密造組織を一網打尽にするためには「中核の組織」を潰さないと駄目だと思い、、、「違法捜査」でも潜入捜査をしなければ、、、
そんな思いで「覚せい剤」「売春撲滅」をしなければ、、、世の中の不幸な女性を救うことも守ることも出来ない。
警察官をしながら、自分の力なさ、、、不甲斐なさを覚えたのであった。
轟警視は何のために「刑事」」になり、、精進して「警視」にまでなったのかと反省の日々である。。
この世の悪を懲らしめることも出来ず、、、悪徳な商法で弱者を食い物にしている、世の悪人たちを捕まえることも出来ず、、、だからと言って、「一時の悪を懲らしめて」も、、、
逮捕時に誤射と称して悪人を撃ち殺してもわずか数人である。この世の悪人退治には追い付かない。
まったく馬鹿げている。
轟警視は悪人組織をまとめて退治したいのであった、、、そのために日夜、悪戦苦闘しているのだった。
10)組織暴力団を根こそぎ迄は出来なくても、、、
轟警視は「殺人警視」と異名を執り、、悪社会からは恐れられていたのであるが、、、陰では瀬々ら笑いをしていたやくざもいた。
確かに悪人を逮捕したり、、殺したりはしてはいるが「雑魚」ばかりだった。やくざの本丸はいつも逃げていたのである、、、
世の中は「臭い者には元から蓋をしないと」断ち切れない。
悪臭という「悪人」は霞となって消えてしまう。
形あるものは変えたり、、消してしまうことはさほどに難しくはない、、、しかし、、煙のようにカスミのように消えるものはそうはいかないのだ
厄介なのであり、人の世の絡みには潰されてしまう、、、
どうして警察も潰されてしまうのか。。。
日本という国は「行政権」「立法権」「司法権」と、、、三権分立
しているはずが絡み合っているのだ、、、時の権力者に握られているような。。。
三権分立によって、「国民の権利と自由が保障」されている筈である。。
そして、国会、内閣、裁判所がそれぞれに独立した機能を持っているのであるが、、、現実には「ごちゃまぜ」の状態で、時々の権力者は勘違いをしている。
そして、世の中の弱者は知らなすぎるのだ、、、
そんために「知ったかぶりの権力者」に押し切られて、無理強いをさせられることが多い。
頑張って欲しい、、、弱者諸氏よ、、、と言いたいのである。
立法機関の中の警察にも、権力に負けない兵はいることだけは知っていて欲しい。。。
常に権力者と闘っているものがいることを、、、、
声を大にして叫びたい。
11)轟警視が殺人警視と言われる訳とは、、、
轟警視の生い立ちに関係しているのであった。轟警視の父親は東京地検の検事であり、、悪を憎む正統派検事であったのである、、、ところが彼女が小学3年生の時に両親と妹を殺されたのであった。
それで自分は刑事になって、家族を暗殺した犯人を逮捕して死刑にしてやろうと思ったのである。
勉学に励み、双子の姉妹はともに、警察学校を首席で卒業して、昇給試験に合格を重ねて、、警視まで這い上がったのであった。
警視庁に配属になり、、、法律違反者を逮捕しまくったのである。。。そして、双子の姉妹の姉までも殺されたのであった。
犯人を憎むあまりに過剰防衛が多くなり、、殺人が増えたのである。
そして、、家族を暗殺した犯人捜しをしていたのであった。なかなか、犯人が見つからなかったけれど、、未解決資料を見たり、、、常に注意していたのだる。
とにかく、轟警視は特に贈収賄に絡んだ事件や、ヤクザ絡みの事件には細心の注意を払っていた。
父の検事が担当していた事件が「ヤクザ絡みの贈収賄事件」であり、、そのやくざ組織や当時の権力者が今なお、社会的地位を持って活動しているので、、、それらに絡んだ事件には常に関連した捜査を、それとなくしていたのである。。。
しかし、、それらの組織や社会的権力者はミスをしなかった。。。
それでも諦めずに、過去の家族の暗殺事件を追っていたのである。。
轟警視の一生の目標捜査でであった。
家族が暗殺された時に、、轟警視たち双子の姉妹だけは夏休みで「海の家」に小学生の各学校の代表で夏期講習に参加していたのであった。
そなために難を逃れたのだった、、、その後は母親の実家に双子の姉妹は預けられて大学まで卒業したのであった。
事件当初はそのショックで、元来は明るい性格であったが、引っ込み思案の子供になっていた。双子の姉妹の姉は活発な女の子だった。
大学に進み、、、学生寮で一人生活をするようになって、友達にも恵まれ、法律の勉強をする様になってから、少しづつ変わっていった。
始めは検事になろうとしていたが、、、途中で警察官に目標を変更したのであった。
直接、犯人を逮捕してやろうと考えたからである。
家族が暗殺された事件を調べたら、、、「あるやざ組織と、政治家の大物有力者」が絡んでいたことが分かったので、、、警察官になって徹底的に捜査して,裏付けを取ってやろうと決心したのであった、、、そのためにも警視庁勤務で、役職も警視以上になって、、、
その目的を果たして、、、彼女は今も捜査を続けていたのである。
目的のやくざ組織は「横浜連合橘会の橘大二郎会長」であり、、、「政治家は現在、自由党の岩田浩二幹事長」であるところまでは突き止めていた。。。
しかし、二人とも当時の実績が大きな出世要因となり、、なかなか証拠が掴めないで苦労していたのである。
轟警視は諦めはしなかった、、、組織暴力団取り締まりと「談合汚職贈収賄事件」からは担当を外れることはなく、、地道な捜査を続けていた。
11)轟警視の秘密裏の捜査によると、、、、、
轟警視の秘密裏の調査は双子の姉と共にしていた、二人で協力して、、轟警視の家族の暗殺は、当時「贈収賄事件」で担当していた父親の轟隆一検事が核心に迫っていたためであった。
政治力の圧力で検察庁に「贈収賄のもみ消し」に関する「横槍」が入っていたのであるが、、、轟警視の父、隆一検事は言うことを聞かなかったのである。ヤクザ絡みの贈収賄であり、、、被害を被った会社は弱小企業で、倒産しており、個人的にはその負債を負わされていた。。
踏んだり蹴ったりの所業を許すことができなかったのである、、、強いものが「権力」を傘に、、、「暴力」まで使って弱者を追い落とすことが検事として、断固として許せなかった。
その結果が暗殺であったのである、、、母親や妹までも巻き添えにした計画殺人であった。
この権力者と暴力団勢力の関係を探して、、その流れを破滅させてやろうと思って、関係を暴き、辿り着くまでに、轟警視は5年を要したのであったが、、、まだ、確証を掴んではいなかった。
悪徳権力者ややくざ組織は巧妙に動いていて、、、「ボロ」を出してはいなかったのである。
現在扱っている「贈収賄事件」に自由党の岩田浩二幹事長が横槍を入れてきた、、轟警視は今度こそは逮捕まで持っていきたいと綿密に捜査の計画を練っていた。
警視庁上層部に圧力が掛かったが、、、
「ふざけるな、、、警視庁の鬼警視と言われる、、私をなめるなよ、、、」と、、、轟警視は誰が何と云おうと、、圧力をかけられようとも引き下がる気持ちは無かった。
天下の桜田門が手を抜くかってんだ、、、
検察庁とは違うというところを見せてやろうと覚悟を決めていたのでる。
轟警視の「意気込み」が「構え方が」まるっきり、今回の贈収賄事件に関しては違っていたのであった。
横槍が入ろうが、、、嵐が吹こうと、、、岩田幹事長に関する圧力には「警察生命」をかけて、、体当たり捜査であったのである、、、
そんな覚悟の轟警視の捜査姿勢を知ってか知らずか、、、いつもの横槍で済むと思っているらしい。
12)仇討を秘めた捜査の轟警視。。。
今回の自民党幹事長の岩田浩二の贈収賄事件は、岩田幹事長の娘婿である、大槻建設株式会社に関わる贈収賄であった。
元来は菱田土木株式会社が落札するはずの国道工事の仕事であった、、、そのための賄賂や工事準備などであったのであるが、、、入札の札を開けてみると、大槻建設株式会社が落札をしていたのであった。
「工事総額は100億円」を超えていたから、、、菱田土木株式会社の賄賂も大きかった、、、賄賂として2億円が自由党岩田幹事長のもとに送られていたのである。。
更に、工事準備のための材料などを、岩田幹事長関係の会社より購入していたから、菱田土木の被害は大きかった。
そして、、入札をした大槻建設株式会社からも自由党岩田幹事長に賄賂が送られていたのである。
早い話が、政治家以外には、工事を施工する会社も甘い汁はさほどに吸えないのであった、、、いつの時代にも権力者が一番いい思いをするのであった。
今回の被害者は工事代金を夢見て、材料まで仕入れて準備をしていたので、、工事が出来ないとなると「二重の損害」を受けるのである。
菱田土木は必死に努力をしたけれど、、、材料費の支払いの工面が出来なかった、、
支払い期日の約束手形には追われて、、苦し紛れの資金繰りをしたのであった。
銀行からの借り入れも出来ず、、、闇金融の力を借りることになってしまったのである。
今回、騙された菱田土木は訴えることも出来なかったのである、、
騙された金は賄賂であり、、裏金を使っているので表沙汰に出来ない事情があったからだ、、、自由党の岩田幹事長はその辺のことは承知での騙しであった。
悪の上を言った悪人である。。社会悪の頂点である大悪人なのだ。
そして、資金繰りに困った菱田土木に、岩田幹事長は自分の息のかかった闇金融を差し向けたのである、、、「横浜連合橘会」の経営する「橘金融」を紹介して、甘い汁を吸い尽したのであった。
その辺の事実を調べ上げていた、、、轟警視は菱田土木を抱き込む作考えたのである、、、検察庁では出来ない、、、やってはいけないが、、、「騙しの捜査」「お酉捜査を」轟警視は独自で、警察官としての「首」をかけての捜査であった。
両親と姉妹の仇討である、、、巡り巡ったチャンスであったので。。。
今回の贈収賄を暴露してやろうとしていた。
13)正義の刃を受けてみろってんだよ、、、、悪党ども。
轟警視は心弾ませていた。今回の贈収賄事件のカラクリを全て、把握しての捜査であったので、絶対に失敗をしないという自信はあったが、、慎重に、慎重を重ねての準備をした。
逮捕したが最終的は「執行猶予」つきでの判決では駄目だと思っている。何としても、実刑が伴った判決でなければダメなのであった。
「贈収賄事件」では駄目なのだ、、あくまでも「詐欺事件」として立証しなけらばと、、、
どんな横槍が入ろうと、、、「詐欺事件で暴力団との癒着事件」としなければ、轟警視は納得いかなかったのである。
更に、、、贈収賄事件だからと言って、権力者の圧力で警察内部に横槍が入ったら、その圧力をも暴いてやろうと覚悟をしていたのである。
轟警視は司法の力である警察力とマスコミの力で、権力者の力をもぎ取ってやろうと狙っていたのであった。
そのために報道力の大なる「テレビ局」と大手新聞社に普段のコネで寝回脚をしていたのである。
更に週刊雑誌や事件雑誌にまでも手を廻わしておいたのであった。
轟警視は逮捕時の時の協力者に、、警察学校の同期の機動隊隊長近藤保が引き受けてくれた、、、何があっても同行すると約束をしていたのだった。。。近藤隊長も独身であり、、怖いもの無しの猛者であった。
準備が出来た轟警視は動いた。
自由党本部への突入を実行したのであるから、、、自由党本部事務所が慌てた。
そして、党本部にいた岩田幹事長を逮捕令状を持って、逮捕したのだから岩田幹事長たちが慌てふためいたのである。。
通常は警視庁から何らかの連絡がある筈が、予告なしでの逮捕劇だったので、、
「何を馬鹿な、、、何の事件での逮捕なんだ、、」と、、怒鳴りまくっていたのである。
「問答無用です、、、ご足労願います、、」と言って、轟警視が催促をした。
「話は警視庁で聞きますので、、」と、、、連れ出したのである。
岩田幹事長の逮捕は即日、テレビ新聞でニュースが流れた、、、轟警視の打ち合わせ通りだったので、待った無しであった。
同時に警視庁別動隊が「横浜連合橘会」へ近藤隊長率いる機動隊が乗り込み、橘会長を逮捕したのである。あまりにも電光石化の早さなので、悪人たちは何も出来なかった。そして、報道の速さで、世間一般に知られてしまったのである。
悪人たちもコネや政治力や権力を駆使する暇が無く、隠蔽することが出来なかった。
事件は公の知るところとなり、、司法の場に晒されたのである。
ここまで公にしたので、司法の検事局に圧力をかけても、、民意のマスコミが許す筈がなかった。
轟警視には更なる「覚悟」があった。
14)社会悪の反撃。。。
警視庁捜査一課に逮捕された自由党岩田幹事長は職権を乱用というか、、駆使して抵抗を始めた。
「詐欺事件」として扱われるよりは「贈収賄事件」として逮捕された方が都合が良かったので「検察庁」に圧力をかけて、、
「今回の逮捕は間違っている、贈収賄事件だから検察庁に逮捕する権利がある」と言いがかりをつけて来たのであった。
轟警視は「ふざけれな、、、何を吠えているんだよ、、、誰が譲か、、、」と、、、頑として受付なかった、轟警視の強い後ろ伊達は「警視総監」だったので、引くことは無かった。
轟警視は前もって云われていたことがあったのだ、、、
「何があっても下がるな、、、たまには権力者に歯向かうのもいいのじゃないか、、」と、云う警視総監の覚悟を聞いていたので、、、
どこまでも警察官としての「首」を掛けて、逮捕していったのである。
轟警視は今回は「詐欺事件」だけではなく、、、「弱小企業に対して」の暴力的な恐喝などを立証して、広域暴力団との癒着関係のネタで
、してはいけない「反社会勢力」との関係を摘発していく方針で臨んでいた。
一方、「横浜連合橘会」の違法金融での貸し付けなどで立証しての逮捕であったのである。
その関連からの事実追及で逃げられない攻め方をしていった、、、。
岩田幹事長サイドも有能な弁護士連合を組んできた、、、悪徳弁護士集団でもある。
権力者について、、、いつでも時間を長引かせて、、、最終的にはどんなに高くても「保釈金」を払って、シャバへでてくるのであった。
そして、、「執行猶予付き」社会に復帰して来るのである。。。
まったくふざけた話である。世の中の大悪人は社会で羽ばたいているのであった。
早い話が「金がある」「社会的な権力者」は、、自分の手を汚さずに「指示」をするだけ、、「命令」するだけで悪事を働くことが出来るから不思議な世の中だ。
日本という国は全く可笑しな国だ、、、何故に「大悪人」は野放しになるのか、、、
一時的には逮捕されて、、、社会制裁を受けたような形をとるが、、、気が付くと社会に世の中に復帰して、、街中を歩いているのだ。
なんとも不思議な国だ。
しかし、轟警視は今回はそんな「なまちょうろい」事では済ませるものかと自分に言い聞かせていた。
何が何でも「保釈」が出来ないようなことを考えていたのである。
やっと、逮捕出来たのだから、、「保釈」なんて、とんでもない。
そう腹を括っていた轟警視であった。
15)轟警視は「追起訴」のための「再逮捕事実」をこまごまと細工していった。
轟警視は考えていた。今回、逮捕した岩田幹事長は大悪人であり、、汚職関係の常習犯であり、奥の手の奥まで作戦を立ててる悪徳商人であるから、ちょつとした逮捕ぐらいではびくともしない筈である。そんな相手だから、轟警視もその上をいった行動をしないと、、、
「保釈」「執行猶予」などの手法でかわされてしまう恐れがあるので、、、「保釈」が出来ないように「再逮捕」の連続で行く用意をしていた。
轟警視は「この悪党ども、、、今回は簡単に逃げられんぞ、、見てろよ。。」と、、自分に言い聞かせていたのである。
轟警視は自分の直属の部下である、、、「明智恵子警視庁捜査一課の警部と、小田あゆみ警視庁捜査一課の警部補」の二名を岩田幹事長の身辺捜査と横浜連合橘会の橘大二郎会長の捜査を細かくさせていた。
そして、橘金融の捜査をしていた小田あゆみ捜査一課警部補が、関係闇金融での違反行為を摘発したのである。
その結果横浜連合橘会の斎藤若頭を「詐欺恐喝の疑い」で逮捕したのであった。
今回の「詐欺事件」とも関連していたので、、轟警視は横浜連合橘会それ自体を「反社会勢力」の根源と位置付けて、捜査対象を広げて、
起訴に持ち込んだのである。
岩田幹事長を関連やくざ組織の顧問をしていることの立証を示して、「詐欺恐喝の罪」で一回目の「起訴」にしたのであった。
捜査の段階で岩田幹事長は罪を認める訳にはいかず、、、警視庁としては「横浜連合橘会」の「詐欺恐喝」に絡んだ事件として、、起訴したのであった。
岩田幹事長と橘金融との「顧問契約」から、、「反社会勢力の橘会」との関連を立証しての起訴である。
起訴内容が「詐欺恐喝の罪」であるから、、岩田幹事長は起訴内容を認めないために、「保釈申請」は却下されたのである。
そのほかに「贈収賄罪」もあり、、岩田幹事長側の弁護士団が、あらゆる勢力の力を借りても、ここまで法的に絡められてはどうすることも出来なかった、、、ましてや、、公のマスコミの力を利用した轟警視の頭脳的な作戦には太刀打ちが出来なかった。
政治家と反社会勢力の暴挙は許されるものではなかったのである。
岩田幹事長が金権勢力を駆使しても、、、巻き添えを恐れた政治家や権力者は逃げたのであった。
何時の時代も栄華を誇っても、、、いつかは潰される時が来るのである。。。誰もが自分が可愛いのである。。己の命や、政治生命をかけて救うものはいなかったのであった。
悪は滅びる、、、大悪人も正義の「司法」の前には敗れるのである。。。
真剣に、本当に正義を振りかざして立ち向かうものがいれば、、悪を滅ぼすことが出来るのであった。
轟警視は心からそう思ったのである。轟警視は両親と姉妹に伝えたかった。「安らかに、静かに休んでください」と。。。。
16)悪は入れ替わり、悪首を持ち上げてくる、、
人の世界は恐ろしい、、、今度こそはと「悪の軍団」を潰して、壊滅したかのように見えたのであった。
しかし、不思議である、、この世に人が存在する限り、、悪は後から後から芽生えて来るのである。
まるで「いたちごっこ」のようだ。
政治の世界での大悪党を潰したと思ったら、、「私は綺麗な、国民のための政治を行います」とかなんとか
言って当選してしまえば、、いつの間にか忘れてしまい、、、権力を握るようになり、金力を持つと人は変わるようだ。
そして、政党の中で、政治の世界で大物権力者と言われるようになると、、、人はいつの間にか「悪人の顔」を
見せ始める。金が絡んだ経済界からの誘いもあり、、やがては行政絡みの仕事が増えて、利権が絡んで来るのであった。
一昔前の利権、、例えば大きな河川の運送や河川工事などの利権をやくざが絡んで抗争が起きた、、、江戸幕末の頃なら富士川の利権を「清水次郎長一家と黒駒勝蔵一家」が団体で喧嘩をしてまで競い合った時代があった。
それと変わらない国家事業などの入札工事などでは反社会勢力のやくざ組織が現在の世の中でも起きているのである。、、、
今も昔も「何百億とか何千億とか」大きな国家プロジェクトに成れば、、常に政治家が、、地域関係の権力者が、、そして、経済界の化け物たちが「金」に群がって生き死にをかけて争そっているのだった。
警視庁特別捜査課の轟警視は談合、贈収賄、脱税に絡んだ事件を徹底的に捜査する専従班を組んだのである、、
警視庁総監の大石蔵人の「特別指揮」のもとに始動を始めたのだった。
轟警視を警視庁特別捜査課長に抜擢しての人事であり、、轟警視への指示命令は警視総監以外には出来ない組織であった。
そして、明智恵子警部と小田あゆみ警部補が轟警視の直属の部下となった。
特別捜査課は3名。で特別室を設けられて、船出をしたのである。
警視庁特別捜査課は全国の「公安委員会」との連絡も密に行い、情報を得ていた。
17)公安副委員長秋月美穂からの連絡、、、
警視庁特別捜査課の轟警視に「公安副委員長の秋月美穂」から久々の連絡がはいった。彼女とは大学時代の同級で、東大法学部で主席を競っていた。。。秋月美穂は一時結婚をして警察業務から離れていたのであるが、ある事件がきっかけで「公安委員会」に復帰したのである。自分の兄の子供が「ホストクラブ」の悪い罠に嵌り、騙された事件があった、、その相談を受けてから「ホストクラブ」問題に関わって、公安委委員を引き受けたのである。
そして、今回は余りにも酷い、ホストクラブが新宿歌舞伎町にあって、問題を起こした両親から相談を受けたので、轟警視に話を持って来たのであった。
その相談を持ってきた両親は「大橋京太郎夫妻」という、秋月美穂の郷里の秋田市の知り合いで、酒蔵を経営している老夫婦であった。
年いっての娘だったので「箱入り娘」で育てた、、世間を知らずしての20歳の子供だったので甘やかしていた。
東京世田谷にワンルームマンションを購入して住まわせ、武蔵野美術大学へ通っていたのである。
大学のサークル仲間で遊びに行ったところに「ホストクラブ」があり、、その店のナンバーワンホストに騙されて、1000万円の借金を持たされてしまったのである。
大橋京太郎の娘は「京子」と言ったが、、気が付いた時には男の甘い言葉と、仕掛けられた罠に落とされて、「身も心もメロメロ」になってしまっていた。
ホストクラブのナンバーワンの桂慎吾という男の言いなりな女になっていたのである、、、
「金が返せないなら、、闇バイトをしろ、、」と、売春行為を強要されていた。
京子の両親は自分の娘の変わりように気が付いて、、話を聞きだしたのであった。
そして、すぐにその男「桂慎吾」に会い、、騙されたことは分かっていたが娘の為に「借金1000万円」を還して、、娘「京子」を秋田に連れて帰ったのである。
秋田に還った「京子」は半病人のような生活を送っていたが、、その様子を見ていた大橋京太郎は心底、怒りを覚えた。
そして、秋月美穂に相談をしたのであった、、、彼女もまた一人の女として「怒り」が沸き上がって来たのである。。。
そんな「非情」が許されて溜まるか、、、世の中の男と女の矛盾を覚えた。。
その結果、秋月美穂は轟警視に捜査を依頼して、世の中の性悪な悪を退治して貰うようにと、、
轟警視ならやってくれると信じて頼んだのである。
その話を聞いた轟警視は女を騙して、更に罠にかけて騙すような悪辣な男たちを許すわけにはいかない、、、「ふざけるな、、、外道な野郎は叩き潰して、世の中から吐き捨てて遣るよ、、」と、、息巻いたのであった。
18)轟警視「特別捜査班」が悪質「ホストクラブ捜査」に乗り出す。。。
秋月公安副委員長から依頼された「ホストクラブ,夜空」の捜査に着手したのであった。
違法捜査ではあるが、、悪質な悪人たちの内情を知る為には「違法もクソもあるか、、、ふざけるな、、、」の意気込みで、轟警視が信頼する特別捜査班の小田あゆみ警部補に潜入捜査をさせたのである。。。彼女は警視庁斬っての「美女」であった。
そして、計画通りに「ホストクラブ夜空」に潜入捜査を始めたのであった。
いい女が一人で「夜空」に入って来た、、ナンバーワンの「桂慎吾」が、、、
「俺がつく、、」と言って、そのいい女に近付き、席に案内したのである。桂慎吾は「その女がお酉とも、罠とも知らずに」甘い顔をして、、、
「いらっしゃいませ、、初めてですか、、そうですか、、どうぞ、、」と、入って来たいい女の手を取って、ボックスのいい席に座らせたのである。
ホストの桂慎吾が店のシステムを説明しながら、、「何を召し上がりますか、、」と優しく話しかけてきた。
これから、始まる地獄絵図を知らない、桂慎吾は内心「いい女が来たな、、絶対,鴨にしてやろうと、、」考えていた。
飲み物はと聞かれ、、、今までの経験の女と思い、「騙せるぞ、、、」と、勘違いをして相手をしたのであった。
小田あゆみ捜査員は、、酔った振りをして、愚痴を零しながら「シャンペン」を呑んだ、、、
そして、彼女はホスト桂慎吾に惚れた振りをして毎晩、通ったのである、、、半月が過ぎたころに、小田あゆみ捜査員は
金が無いと言い出した、、、すると、ホスト桂慎吾は「付けでもいいよ、、俺が立て替えておくから、気にしないで呑んでください、、、」と、、やさしく声を掛けてくれた。
小田あゆみ捜査員は「しめた、、引っかかって来たと」と、、内心で薄笑いを浮かべたのであった。
「今にみろよ、、ほえ面かくなよな」と言いながら、小田あゆみ捜査員は通って、ホスト桂慎吾に甘えたのである、、、
そして、彼女は毎晩、マンションまで遅らせていた、、、体を求められたが旨くかわしていたのである、、
一か月も通って毎晩「シャンパン」のパーティをしていれば肩代わりしてた「借金」も溜まった。
そんな時に、ホスト桂慎吾が小田あゆみに頼み込で来たのである、、、
甘い言葉巧みに言いよって、、助けて欲しいと、、「付けの肩代わり分」を支払ないと、殺されてしまう、、、
と、、涙ながらに頼み、、借金を払えなかったら働いてくれと云われた。
小田あゆみが話を聞くと、、お店の経営者がやくざなので本当に殺されるといって来たのである、、
全て、仕組まれた罠であり、騙しであった。
小田あゆみ捜査員は話を聞いて、ヤクザは「関東連合会」傘下の青葉会であり、全て直接に指示していたのは副若頭の橋田一機だった、、
小田あゆみはその話を隠し持っていたテープにとって、轟警視と共に改めて「ホストクラブ夜空」にがさ入れにはいった。
19)轟警視、警視庁特別捜査班の強硬捜査、、
小田あゆみ捜査員からの報告で、新宿のホストクラブ夜空に一斉捜査に入った。
「関東連合会」傘下の青葉会にも本部にも家宅捜査が入ったのである、、、関東連合会は政治家との繋がりがあり、、自由党の岩田幹事長は前回の汚職事件と「横浜連合会」との関係から逮捕されて辞任をしたが、、次期幹事長羽田孝允が関東連合会の柳田三郎会長と黒い噂では繋がっていた。
そのために警視庁上層部に横槍が入ったが、、轟警視は構わずに捜査を進めたのである。
その結果、関東連合会の傘下である「青葉会」の橋田一機副若頭は、桂慎吾と共に「詐欺罪、売春強要罪」で逮捕された。
同時に青葉会事務所に急襲したので「銃刀法違反」で青葉会の幹部連中が逮捕されたもであった。
轟警視は「鬼警視」と呼ばれているくらいなので捜査の手を緩めなかったのである。
ホストクラブ夜空に関しても、過去を調べて証拠固めをしていたので、、クラブ自体を追い込んだ、、そして,店長を始め関係者を「売春取り締まり法」などや「詐欺事件」として検挙したのである。
また、青葉会系列の飲食店を全店、家宅捜査し、違反を摘発したのであった。
そして、青葉会系列の飲食店を全店「取り合えず営業停止」にして、新宿から締め出した。
警視庁内部でもやり過ぎと批判は出たが、、聞き入れなかった。
批判や文句を言ってくる者には、、、、
「何を寝ぼけたことを言いやがる、、お前らは悪事を助けるのか、、警察官の風上にも置けねえーやつらだな、、」と、、啖呵を切た。
やくざよりな報道関係からも批判が起きるが、、轟警視は一向に気にしないで「悪」に向かっていった。
20)今回のホスト問題で、、轟警視は「騙し詐欺にも、、特に女騙しは許せなかった」
公安組織は全国的に各警察ごとに「5名から6名」の公安委員が組織されていた。
そして、各公安委員会には委員長が居た、、地域の治安を監視、守っているのであった。
いわば、、「地域住民の安全を守るために、違反をしないように監視を続けている」のである。
昔で言えば「隠密」のようなものであった。
何もしない正当な生き方を。している国民には味方であり、、悪事を働く人間には脅威である、、、地元重点の警察の補佐役である。
そんな公安組織と組んで、情報収集を行い、人騙し商いを、人騙し悪人を摘発していこうと、
轟警視は自分が管理する「特別捜査班」を動かすことにしたのであった。
その担当を特別捜査班の「小田あゆみ警部補と明智恵子警部」を担当にして、、全国の公安委員会を巡回させることにしたのである。
全国の大都市の繁華街で起きている不幸を防ごうとした。
決して女は弱くは無いが、、弱い女もいるのであるから、、悪の考えを持つ男たちの餌食にならないようにしないと、、、
最終的には女は受け身という欠点がある。。
この世の「ふざけた男どもを、、蹴落としてやらないと」と、思うと腹が煮えくりかえるのであった。
轟警視が公安委員会と組み始めてから名古屋で事件が起きたのである。
助べえーな地方議員の爺いの不始末だった。
21)どこでも起きる、ホストクラブ詐欺事件
公安副委員長の秋月美穂から轟警視に連絡が入った。勿論、担当の明智恵子警部と小田あゆみ警部補にも連絡は来ていたのである。
事件内容は二人の担当捜査官に書類で届いていた。
連絡を受けた轟警視は二人を名古屋に行かせたのである。
事件は名古屋市内で起きたので、、管轄は名古屋警察生活安全課が担当していた。二人は生活安全課の井伊課長のもとに行き、轟警視の伝言を伝えて捜査に入った。地元のことに明るい同課の柴田警部補が付いた。
彼女の手助けを借りて、まず、被害者の両親に会い、事情を聴いたのである。
事件の詳細は名古屋市内の「ホストクラブ小牧」のホスト三枝三郎に騙されて、
借金「1000万円」の支払いのために売春を強要されて、名古屋市内の「市議会議員」の専用妾とされたのであった。と、、言うことである。
ふざけた話だ、、、市議会議員であり、教育担当者が何てことをしてるのだ。
それも「20歳そこそこの若い女」を金で弄んでいるのだ。
明智恵子警部も小田あゆみ警部補も許せなかった、、と、思い、、断じて懲らしめてやると決めたのである。
二人は考えた、、、さて、どうするか、、お酉捜査をするか、、、それとも地位の有る市議会議員から攻めるかと、、、
そして、決めたのである、、、市議会議員の素行調査から始めることに。
その捜査は当たった、、、その市議会議員の名前は荒木小一郎で、市議会の議長をしていた。二人は尾行を開始したのであった。
そして、女を誘ったのである。明智警部も小田警部補も必ず守るから、誘いに乗って欲しいと頼んだ。
その日が来た、、ホテルで待ち合わせた、、、ホストの三枝三郎も女に頼んで来ても貰った。
来て貰う理由は適当に付けた、、男というものは馬鹿が付くほど馬鹿である。
そして、荒木市議会議員とホストの三枝三郎は,女を連れて「ホテル」の部屋に入って行った。
始めから「ホテル」が決まっていたので、ホテル側に協力してもらい、二人の捜査官は隠しカメラを設置して置いた。
明智警部は隠しカメラを監視して、小田警部補は隣の部屋で待機していた。
ホストの三枝三郎が部屋から出て、隠しカメラを見てた明智警部からの合図で小田警部補が部屋に飛び込んだ。
男は裸になり、、女にもシャワーを浴びるように催促していたのであった。
その現場を小田警部補に写真を撮られてしまったのだから、、、言い訳が聞かなかった。
男は「荒木小一郎議員」は観念をしたのであった。
22)轟警視特別捜査班は「ホストによる詐欺」を許すことはなかった。
今回の名古屋における「ホスト詐欺事件」を機会に、轟警視特別捜査班は「女騙しの商法を逃がすことなく摘発して行くと」決めて、公安委員会との連携を深めたいった。
「いいか、、、これからもホスト詐欺を含めて、談合、贈収賄汚職を「鬼捜査班」として手を緩めずにやってくれ、、、」と、、轟警視は捜査員に言い聞かせた。
名古屋の市議会議員のような不始末は、国会にもある筈だから、特に「国会議員や何々議員という奴らには監視をする様に、、」と、、弱者に強気でいる金欲亡者たちには気を配る様に、、、普段から注意をすることが大事だと 。。。
この世の男とは考えてみればふざけた生き物だ、、、政治家や会社経営者になった権力者は必ず、、、「女遊び」をしていると思って間違いない。。。
数多くの中には人格者もいるとは思うけど、、、ほとんどが間違いを起こしているから、、悪辣な奴らは絶対に許すな、、、とも厳命している轟警視であった。
この世の悪党は懲りずに過ちを犯すのだった、、、悪人たちは「今度こそ」はと、、悪事を働くのであったが、、必ず、綻びが出るのであった。
不思議なもので、犯罪というか、悪事は一人では出来ない、、、やる奴がいれば、やられる奴がいるのだ、、
そして、悪事には「不平不満」が付き物で、、、
「いい思いをする奴、、嫌な思いをする奴、損をする奴が出る」そこで必ずと言っていいぐらい、、問題が起きる、、、そして、、バレるのであった。
全てが旨く行くことは無いのが「悪行」であり、、「悪事」なのだ。
しかし、一時の快楽に、甘い汁に酔いしれるのも悪事である。
轟警視は今までの経験で、悪事の睡まで知っていた。。。そんなことで、全捜査員に諦めずに捜査をする様に訓示をしていた。
23)「女騙しの悪事」を追いかけて出てきた「男の醜態悪行」
名古屋のホストクラブ「詐欺事件」を追求捜査をしていた、明智警部と小田警部補は逮捕した「荒木小一郎市議会議員」の供述を取っていくうちに、大きな疑惑にぶつかった。
それは「ホストクラブ小牧」を中心に「売春組織が存在」してたのであった。
中京連合会近藤会が関連し、組織暴力団の大きな資金源になったいたのである。中京連合会は近藤宗春会長の統率のもとに、名古屋港湾業務の利権を持って、金融業、飲食業界に勢力を伸ばしているやくざ団体であった。
特に近藤会大室若頭は現代ヤクザの典型であり、、暴力より頭脳的な行動派で、、「金儲け」が主体である。
従って、ホストクラブやクラブ経営も数件していて、、売春経営などで摘発されないようなシステムを考えていた、、、お店の監理売春はせずに「女と男の自由恋愛」という形をとっていたのである。
その仕組みは詳細に綿密に考えていた、、、
女が売春で逮捕されても、売春行為が成立しないように、、売春客の男が逮捕さても、監理売春にはならないように、近藤会の大室若頭は考えていたのであった。
売春行為の金銭の受け渡しは、経営するお店にも、管理する近藤会にも出てこないような仕組みを作り上げたいたのである。。。警察が女や男をいくら逮捕しても証明出来ないシステムを考え出した、大室若頭は恐ろしかったのであった。
今回の逮捕した「荒木小一郎市議会議員」も大村若頭が仕組んだシステムにより、、「男と女」の自由恋愛による男女行為であるとされたしまったのである、、、近藤会の顧問弁護士に付き添われて、警察を出て行った。
その時の「荒木小一郎市議会議員」のほくそ笑んだ笑いが、、、轟警視は忘れられなかったのである。
女を持て遊んだ「子悪党」を許す訳にはいかない、、、
今に見ていろ、、、思い知らさせてやるからな、、、「クソ、爺い、、助平男が、、」
と、、腹が煮えくり返ったのであった。
そのあと、、、世の中の名士面して、指導する立場の人間が、、守るべきことを守らずに破って、、平気でいる男たちを罰してやろうと特別捜査班の捜査員全員で考えた。
そして、、こうなったら「現行犯逮捕しかない」と考えた轟警視は、再び潜入捜査をすることにした。
明智警部と長警部補を使うことが出来ないので、別の特殊任務の警察官を差し向けたのである。
大室若頭にも驕りがあって、、自分の知恵に溺れたのであった。
見事に轟警視のお酉捜査に引っ掛かり、ボロが出た、、、そして、ホストクラブ小牧で見事に、、助平な親父「荒木小一郎」が懲りもせずに逮捕されたのである。。今度は「問答無用」での御用だった。
第一話「危険な刑事」
第二話「殺人警視、女デカ」
第一話「危険な刑事}
新)献残屋藤吉郎「危険な刑事」
法治国家の大物政治家と言われる建長寺雄一郎を親に持ち、何一つ不自由なく育った、はみ出し刑事が建長寺太一で、国立大学京都大学卒業のエリートで、将来の官僚警察官を約束されたいた。
エリートでありながら、大学時代には空手の選手として活躍して、空手会では有望視されていた。空手4段の猛者でもあり、金持ちのおぼちゃんタイプではなかった。
そんな建長寺太一は官僚警察官になるようなタイプではなく、捜査刑事として、現場畑から出発した。
もともと、優秀だったので試験で昇給する警察組織では、すぐに警部補となり、警視庁捜査第一課に配属となった。
建長寺太一は利口ぶるでもなく、エリート意識は全くなく、刑事仲間に打ち解けていった。
元来が負けん気で、正義感の強い男だったので、悪行犯罪には燃えていったのである。
勢い余って、勇足も何度かあったが、警視庁捜査第一課に勤務してからは、刑事としての検挙率は群を抜いていた。
常に先頭に立ち、捜査に立ち向かい、悪事を憎んでいるようだった。
建長寺太一の父は民友党幹事長の建長寺雄一郎であったが、その権力を利用するようなことは無かった。
建長寺太一の母親は、政治家の妻と言うこともあり、ある講演会で暴漢に襲われて死亡していた。そんなこともあって、悪事を憎んでいた。
ある時に談合贈収賄事件が起きた時にも、父の建長寺雄一郎の立場を離れて、捜査に打ち込んでいた。
父が関係していた事件でもあったので、建長寺太一警部補は家を出て、一人住まいをした。
そして、今も一人住まいを続けている太一であった。
(2)燃える刑事「太一」は走る
建長寺太一は警視庁捜査一課に配属になり、意欲に燃えていた。彼は大物政治家、建長寺雄一郎の長男に生まれたが、父が後妻を貰ってからは、その継母とは反りが合わなかった。
大学卒業までは親の元にいたが、卒業と同時に独立して、一人住まいを始めた。
異母兄弟ではあったが、弟の裕次郎とは気が合い、学生時代は好きな野球を一緒に見に行っていた。
弟は高校時代から、剣道に励んでいた。そして、スポーツマンらしく、すがすがしく、誰からも好かれていた。
太一が家を出てからも、兄弟中がよく、弟裕次郎は兄太一を訪ねてきていた。
太一が警視庁捜査一課に配属なってから、初めての事件を担当したのが殺人事件だった。
捜査一課の直接の上司となり捜査を担当したのが西園寺警部だった。経験豊富な刑事であり、面倒見のいいような刑事に見えた。
「おい、建長寺警部補、今夜は時間は空いてるか。。」
と、誘われて、西園寺警部の馴染の居酒屋に出かけた。
「よろしくな、、、建長寺警部補、、、これからは太一でいいかな、、呼び捨てにするけど」
ぶっきらぼうな、男らしい刑事だった。
そして、「太一、、、刑事になったんだから、事件に集中して、因果関係は忘れろよ、、」
と、、、初めから、親の力などは関係ないからなと、釘を刺されたような気がした。
勿論、太一は自分の力で、警察の中で生きていこうと思っていた。
「西園寺警部、、、大丈夫です。人を頼らなく、自分の力で生きていくつもりです、、、よろしくお願いします」
と、、太一も覚悟を決めて、刑事道を歩こうと、自分に云い聞かせた。
いい酒を飲んで家に戻った。
3)(男一匹刑事野郎)
太一は一人暮らしを始めて、朝は目覚ましをかけて、やっと起きていた。朝飯は抜きの状態が多かったので、移動中にいつもサンドかハンバーグをかじりながら朝食を取っていた。
その様子を何回か見ていたので、先輩刑事の西園寺警部が、、、
「太一、、おにぎりを持ってきたから、、、お前はいつも寝坊助か、、朝飯も食う暇がないのだったら、ちょとだけ早く起きて家へ来い、、、朝飯ぐらい用意してやるから。」
西園寺警部は言った。
「太一、、朝飯ぐらい食べないと、いい仕事が出来ないからな、、明日から、必ず来いよ」
と言うことになり、太一は毎朝、西園寺警部の家に通った。
何か力が入るような、一日、頑張ってやろうという気になるようだった。
警視庁捜査一課に事件が舞い込んできた。
銀座で殺人事件が起きた、、、夜の銀座のクラブ街で、酔っぱらった客同士の喧嘩で人が殺された。
太一には初めての殺人事件であるので、なんか張り切って現場に向かった。
先輩刑事に従って、現場検証に立ち会った。
ナイフのようなもので、腹を刺され、血だらけになって倒れていた。
犯人はすぐに分かった。クラブの女から聞いて、すぐに逮捕に向かった。
犯人は室町明と言う、反ぐれの男だった。その男のアパートを訪ねたが留守だった。
住まいの近所で聞き込みをしたが、昨夜から戻っていなかったようだった。それで、反ぐれの室町明がいつも屯している
御徒町の麻雀屋を訪ねた。とんずらをしたようだった。
太一が西園寺警部と捜査をして分かった事は彼らは覚せい剤を巡ってトラブルをしていたようだった。
新宿に事務所を構える暴力団「あかね連合」に組する反ぐれ集団に室町明はいたのだが、覚せい剤の集金をゴマかしたということで、追われていたようだった。
太一たちも聞き込みをして、室町明を探した。どこに逃げたのか見つからなかった。
そこで室町明の実家のある千葉市市川を訪ねた。聞き込みでは一度は来たようだったが、行方をくらましていた。
室町明の友達関係を当たっていた時だった、偶然に太一は室町明に出会った。
先輩刑事の西園寺警部は、その時に昼食用のパンと牛乳を買いにお店に入って行った。
室町明に出会った太一は、相手が逃げたので追いかけた。
逃げる途中で子供が飛び出し、運悪く犯人に捕まり、人質になってしまったのである。
「こらーーそれ以上、動くと撃つぞ」と、、、拳銃を取り出して、子供の頭に擦り付けていた。
太一は咄嗟に、拳銃を撃った、自信があったのだ。
射撃では警察学校でも一番だったので。。
運よく、命中した。犯人の頭を打ち抜いていた。
偶然に犯人を倒し、子供も無事に救えた。。。結果的は良かったのだが、、、銃声を聞いて、飛んできた西園寺警部に殴り飛ばされた。
4)(殺しの太一刑事となる)
建長寺太一警部補が捜査一課に配属になり、二つ目の殺人事件が起きた。
大手企業である「総武不動産開発株式会社」の営業第一課の長嶋係長が本社営業室で倒れていたのであった。頭から血を流して即死状態だった。
太一警部補の上司西園寺警部は思った、、、厄介な事件が起きたなと。
総武不動産開発株式会社にはいろいろ政界の大物政治家、経済界の重鎮が絡んでおり、今までにも談合贈収賄事件、汚職絡みで黒い噂が流れていた。
その上に反社会勢力と言われるやくざ組織までが絡んで、ことごとく談合や贈収賄、汚職に絡んだ事件を揉み消したり、捩じ上げた判決を生み出していた。
それらの事情を知っていた西園寺警部は気が進まなかった。
弟分の太一警部補は燃えていた。
「太一、、お前、大分やる気でいるな、、、褌を占めてかかれよ。」と、、、
西園寺警部は激を飛ばしていた。
いつもの通り、二人は今回も相棒を組んでの捜査に当たることになり、、とりあえずは「総武不動産開発」の本社現場に行った。
「ひどいな、、、鋭利なもので、刺され、その上を鈍器なようなもので割られているよ。」
西園寺警部は見立て、、、「結構、恨まれているな。この殺し方は、、」と、、太一警部補に呟いた。
「太一、、会社の人間に事情聴収といくか、、、」と言ってから、当たり前の筋書き通りの事情を聞いて回った。
西園寺警部は太一警部補にあらかじめ、会社状況を説明しておいた。これからの捜査には気を配るようにと。。
最新の注意を払って、人間関係を捜査することと念を押した。
下手な捜査をすると、裏から、、、上から圧力が掛かることを教えておいた。
西園寺警部と太一警部補の凸凹コンビの捜査を大雑把にまとめると、汚職臭いと考えた。
会社の裏金隠しに纏わるトラブルと睨んだのだった。
兄貴分の西園寺警部は、、、気を付けないと、気を引き締めた。
「太一、今のうちに言っとくぞ、、、今回は一人では絶対に動くなよ。」と、、、
初めから、西園寺警部は嫌な予感がしたのだった。
その夜、太一を誘って夕食をした、、美味い蕎麦屋があるので。。。
5)(最初の圧力が始まる)
日本の国とは不思議な処だ。法治国家なのに悪事が罷りとおってしまう。捻じ曲げられてしまう。
なんと不思議な国だろう。
西園寺警部は、弟分の太一警部補に言って聞かせた。今回の事件は気を付けないと警察官破滅があるからと。
今までの経験だと金持ちが絡んだ事件、裏金作りには余程気を付けないと馬鹿を見るからだ。
権力者たちは、自分の身を守るためには何でもするということだ。あらゆる手段、攻略を講じる、、人の命までも犠牲にして、、、何が正儀か分からない。
己の地位を守り、堅持するためには、時には悪行も断行するのであった。
その時のために、手を汚す人間たちまでも買っているようだ。さらに、法を守る人間にまで毒牙を伸ばしているのだった。
だから、汚職が絡んだ事件、殺人などを突き詰めていくと、初めから答えが準備されているのであった。
そして、都合が悪くなると、担当警察官などが責任を取らされてしまい、事件は幕が引かれる。
そんなことがあるから、弟分の太一警部補には苦湯を飲ませたくなかった。どういう訳か、西園寺警部には自分を慕ってくれる太一が可愛かったのである。
しかし、親心、子知らずなのか、太一警部補は燃えていた。今回の事件に、やけに熱心であった。
そして、抜き差しならない羽目になったのであった。
今回の総武不動産開発株式会社には、父親の建長寺雄一郎が絡んで来たからだった。
太一警部補が捜査を始めたのは、死亡した長嶋係長の身辺からだった。
家族にあたった。奥さんの長嶋智子は総武不動産開発の経理部に勤務していた。従って、総武不動産開発の経理部の仕組みと言うか、内情を良く知っていた。
そして、夫の長嶋三郎係長が営業に関する資金管理をしていたので、資金運用が会社社長である、二階堂保の決済である程度処理できたのである。
捜査によれば、北海道小樽のリゾート用地買収に50億を要していた。しかし、太一の調べでは30億と分かった。
それでは残りの20億はどうしたのかとなる。
そのカラクリは見事なものだった。
太一警部補たちの捜査でも、用地買収には50億が使われていた、しかし、太一警部補の執拗な調べで、そのカラクリが暴かれたのであった。
その結果、西園寺警部は「やばい、、まずいな」と、思った。
その資金内訳が暴かれなけらば、長嶋係長の事件は自殺で処理されていたのであった。
6)(太一警部補に試練が、、、)
太一警部補が小樽に捜査に言った時だった。その時は西園寺警部が都合が悪かったので、同僚の大石警部補と捜査をしていた。
総武不動産開発の用地買収に関わった地元の柴田不動産を調査した時だった。偶然、同僚の大石と洒落た居酒屋に入った、先方は気が付かなかったが、噂話をしていた。
その話を聞いていた太一警部補は、、、、
「そうだったのか、、、ごまかしがあったのか、、、」
反面、どえらいネタを掴んだなと思い、、
翌日、柴田不動産を責めた。少し、強引過ぎたかも知れないが、その裏付けを取った。
太一警部補は鬼の首を取った気分で、東京に戻った。
太一警部補は正儀溢れる、熱血漢刑事であった、誰が何と言おうと、今回の裏付けを取ったネタは折れないという覚悟を持って警視庁に帰り、上司の西園寺警部に報告をした。
話を聞いた西園寺警部は「まずい、、」と唸った。
必ず、今回の事件はクレームがつく筈だと、、、
しかし、太一警部補は強い意志を表して、クレーム覚悟していた。
今、横槍が入っいてることも知っていた。
西園寺警部補は、、「太一、本当にいいのか、、覚悟は出来ているのか、、」と、念を押してきた。
横槍は警察幹部や政治家絡みのものであり、最終的には民友党幹事長の建長寺雄一郎が出張ってくる筈だ。
太一警部補は覚悟していた。
自分の首をかけて、、、、、
一度は父親と対決しようと思っていたので。
兄貴分の西園寺警部は太一警部補の覚悟を知り、確認した。
そして、自分も一度ぐらいは警察官としての誇りを持って、望むことにしたのであった。
警視庁内部では大騒ぎとなった。
何としても、揉み消そうという、警視庁組織、、、しかし、太一警部補は引き下がらなかった。
7)命を賭けた警察官としての誇り
(誇り高き男たち)
西園寺警部は、安定した生活を送ることも一生、男一匹、人生最後を太一警部補にかけてみたくなった。
男としてロマンに夢にかけてもいいような。。。太一警部補には何かを感じていたのであった。
「太一、、、お前の思う通りにやってみな、、、俺な、、人生を間違うかも知れないが、、お前にかけるからな。。。」
「太一、お前の馬にのったぞ、、、走れよ、、しっかりな」
西園寺警部に尻を叩かれた。
太一警部補も走り出したのであった。
もう何があっても戻ることは無い。。。。
競馬で言えば最終コーナーだ。
走って見せるぞ、、、太一は心に誓った。
「西園寺先輩、ありがとうございます。力が湧いて来ましたよ。。。警察官生命をかけて、頑張ります」
太一警部補は父親との確執もあったが、跳ねのける覚悟をしていた。
場合によっては警察官生命を絶たれるかも知れなかった。
太一警部補の見方は西園寺警部だけだった。
8)父親建長寺雄一郎との対決
太一警部補は呼ばれた。父、建長寺雄一郎に、、、
太一に電話があり、、、「太一、、今夜でも明日でもいいから、久しぶりに飯でも食わないか。。」と。誘いがあった。
太一は「来たか、、、覚悟するかな」と、思いながら父の誘いに向かった。
向かった先は六本木の寿司屋だ、、、父、建長寺雄一郎が好きな寿司屋で、注文の出来ない寿司屋であった。
しかし、魚は超一流のものが揃っている。
太一警部補に言わせれば、大人の見栄だ。不思議なことに太一は、その寿司屋へ行くと、決まって、次の日には腹を壊していた。行きたくなかったけど、今回は父親に顔を立てたのであった、
「太一、、お前、頑張ってるみたいだな、、張り切り過ぎるなよ、、、話は聞いているけど」
「ああ、親父の脚は引っ張らないようにとは思っている」
「おやじ殿、俺はやっぱり、カエルの子だよ。。。。こうと決めたら、止まらないようだ。。。」
太一と父雄一郎は酒を酌み交わした。
そして、 太一は言った。
「おやじ殿、、、俺に構わずに親父は親父の道を行ってくれ、、」
無言だけど、親父の道にあがらうと、決心をしていることを太一は告げた。
「そうか、、、太一、、お前は俺の子だ、、、分かった」
そう言って、父、雄一郎は盃を干した。
「太一、、、俺は帰るぞ」と、お店を後にした。
何処かに息子を誇らしげに思いながら、いつもの黒のハットを被りながら、背中で手を振ったようだった。
太一も思った。
「おやじ殿、、ありがとう、、、命を賭けてぶつかっていくよ」
頑固な親子の話し合いは終わった。
太一が夕闇の六本木の街へでた、、、明日もまた、腹が痛くなるだろう、、、、
(9)男の戦い
太一警部補は思った。これで悔いなく思いっきり戦えると、、、今回の汚職事件を解決するためには、幕引きをするためには、どうしても父、雄一郎との対決を避けずには通れない道であった。
西園寺警部には本音を話した。今回の決着をつけるためには、どうしても、民友党幹事長、建長寺雄一郎をも潰さなけらばならに事を、、、
西園寺警部は太一警部補の覚悟を聞いて、どこまでも応援しようと決めたのであった。警察官の誇りをかけて、最悪の場合は警察官の職を辞しても仕方がないと。。。
「太一、、、わかった。思いきりやれよ、、、悔いを残さないように。」
二人は覚悟を決めて、今回の汚職及び殺人教唆事件の最終捜査会議に臨んだ。
合同捜査会議に入り、まずは担当課長から話があった。
「今回の汚職疑惑及び殺人教唆の疑惑に関して説明をします。、、、捜査の結果、汚職は無かった、また、殺人教唆ではなく、本人の自殺であったことが判明した。そのことによって、今回の事件は終了。」
と言う捜査結論に達した。
太一は怒りをぶちまけることにして、反論をした。勿論、全ての捜査からなる証拠を出して、警察の今回の暴挙に対して自分の警察官生命をかけて、捜査結論に対する意見を述べた。
捻じ曲げられた事実を訴えた。法治国家であるべき日本の警察のやるべきことではないと。。。
そして、太一警部補は自分の意見を取り入れて、再捜査なり、再検討をしてくれと訴えた。
しかし、結論は変えられなかった。初めから覚悟していたので、その場の報道機関に訴えたのであった。
会議は大混乱を起こした。警察内部の上層部も慌てた。
まさか、太一警部補がここまでやるとは思ってもいなかったのである。
この捜査会議の記事が報道された。
パニックを起こしたのであった、警察内部でも責任問題が起こり、収まりがつかなくなっていた。
(10)決着
太一警部補の反乱ともいうべき行動によって、警視庁内部は大パニックになった、、、検察庁も同然であった。民友党事務局内でもてんやわんやの大騒動になった。
普通なら、政治力により捻じ伏せられた事件であったが、太一警部補が警察官生命をかけて、ぶちまけたことにより、全てが白日の下にさらけ出されたのであった。
どうにも止まらない、止めることが出来ない状況になり、社会悪が表面化したのであった。
手始めに民友党幹事長、建長寺雄一郎が辞任に追い込まれるとともに今回の汚職に絡む賄賂受託罪に問われた。
警察内部の刑事局長水野忠助、検察庁検事副総裁が起訴された。
また、総武不動産開発株式会社の鳳社長、経理部長の堀尾利助が汚職に絡む嫌疑で逮捕された。
更に北海道小樽の柴田不動産の柴田社長も汚職に絡んだ嫌疑で逮捕され。
一網打尽であった。
更に、殺人教唆に関わったと思われる暴力団青龍会の青田隆二幹部も逮捕された。
これまでの汚職などに関する事件では、大部分が隠蔽されてしまったいた。しかし、今回は処罰されたのである。
勿論、正義の味方である、太一警部補は警視庁から飛ばされた。遠い南の沖縄に左遷となった。
警部補から一巡査に格下げされて、交番勤務となったのである。
西園寺警部も左遷となった。
日本と云う法治国家では社会悪を撃退すると、はるか彼方に飛ばされてしまうようだ。。。
なんとも空しい、馬鹿げた法治国家なんだろう。。。。
優秀な熱血刑事は消えたしまったのである。
11)沖縄に流されて。。。
建長寺太一は警視庁時代は警部補を拝命していたが、今回の脱税汚職事件の摘発に関しての功労者ではあるが、、日本の法治国家の不都合で、不始末を咎められ沖縄県波照間島にある警察署管内の交番勤務になり、、、巡査部長として転属なったのである。
早い話が左遷であり、、日本最南端の波照間島に飛ばされた。
八重垣山警察署管轄の「最南端の交番「波照間駐在所」に転属になったのである。
波照間島駐在の先任者が定年となったためのことであり、、駐在員は1人だけであった。
沖縄県石垣市矢崎町に存在する波照間駐在があるところは「日本最南端で南十字星に一番近い島」であり、、空がきれいで海が美しい島である。
人口500人足らずで、面積も約13キロメートルと小さな島であるが、、最近観光客が多くなってきた。
島内にはホテルや民宿、ペンションもあり、、、観光ツアーが組まれている。
東京からは羽田空港経由で石垣島空港へ約3時間、そして、高速船で波照間島まで約1時間40分の距離であった。
太一巡査部長は交番勤務も一人なので気楽であり、、、島の人々も親切でやさしく住みやすかった、、
二人住まいの老夫婦の所に下宿をしたので、、、近所の人たちも面倒を見てくれたのである。。
下宿先の中曽根忠治さんは釣りが好きで、太一が休みのたびに連れて行ってくれた。
海も綺麗だし、、、食べる魚も新鮮なので、太一は色も黒くなり、、少し太ったのである。。沖縄の波照間島に来て、心が落ち着き、ゆったりして、、左遷ではあったが良かったと思っていた。
波照間島の部落の屋根は「赤煉瓦屋根が残り」塀はサンゴの石垣が、、、白砂の道の上を「水牛車がゆっくり歩いている」そして、屋根の上には「シーサー」がある。
太一は沖縄で生きていることを肌で感じた。ずっと、沖縄に居てもいいかなと思うようになっていたのである。
そんなある日,警視庁時代の上司でもあり、、兄貴のように世話に成った西園寺警部から電話が入った。
現在は太一と同じに左遷をさせられて北海道警察勤務であり、、警部補に格下げになっている、、、その西園寺警部補が尋ねて来るというのであった。
仕事を兼ねての来訪であるが,、、太一には嬉しかった。
8)恩人の西園寺警部補が訪ねて来た。
西園寺警部補が沖縄県波照間島まで北海道から来たのであった、、、仕事を兼ねての警察旅である、、、飛行機で石垣島まで来て、高速船で最南端の島までの旅であった。
太一の赴任した波照間島駐在には太一が一人勤務するだけであるが、ホテルや民宿、ペンションはいくつかあるので、、、太一が世話に成ってる「民宿うるま家」を予約しておいたのである。
「民宿うるま家」は海が見える大浴場が気持ちがよく、、魚料理が旨いのであった。
西園寺警部補が港に着くころに太一は,駐在のぼろ車で迎えにだたのである。。。。
西園寺警部補と同僚の大和警部補を車に乗せて「民宿うるま家」に案内する間、、太一は波照間島のガイドをしていた。
「この波照間島は日本の最南端で、、、南十字星が見られる島なんです、、空の綺麗な海の素敵な島で、最近は観光客も多いよ、、」
と、自分の家を自慢するように話したのである。
「西園寺のおやじさん、、、今夜の民宿のお風呂はいいですよ、、魚も旨し楽しみして居てください、、、」と、太一は旅行でも行くようにはしゃいでいた。
「事件のことは大体、聞いていますけど、、本人は家にはまだ、もどっていませんよ、、」と、、太一は報告だけはしておいたのである。
「わかった、、細かい話は飯でも食いながら、夜話そう」ということで、目的の民宿に着いた。
「親父さん、、まずはお風呂に入ってください、、」と、、太一は案内したのである、、、我が家を案内するように。。。
太一も一緒に風呂に入った、、
「親父さん、、、久しぶりに背なかを流すよ、、どうです、、海が眺めていいお風呂でしょう、、」
太一は久しぶりに会う西園寺警部補が懐かしかった。
夕食の時に民宿の中曽根夫婦が挨拶に来てくれたのである。。
「初めまして中曽根です、、太一さんからお話は聞いていますので、宜しくお願いします。。。」と、、、
西園寺警部補も軽く会釈をして「よろしくお願いします、、西園寺です、、、一緒に来ているのが大和です、、今回はしばらく、お世話に成りますので、、、」と、、中曾根さんの釣ってきてくれた魚の刺身と煮つけを食べた。
西園その恨みで寺警部補と大和警部補は舌鼓をうつほどの美味しさであった。
太一たちも仕事の話は明日ということにして、美味しい料理と旨い酒に包まれて、南海の島の夜を楽しんだのである。
ほんのわずかな警察官の癒し時間であった。
12)太一の刑事魂が燃える
沖縄県の最南端である波照間島の駐在に赴任してからの太一は自然に恵まれて、精神的にのんびりし過ぎた気がした。。
余りにも綺麗な海や南十字星の見える島で、正直言って事件らしい事件も起きないので、太一は警察官でいることを忘れてしまったようだった。
そこに、西園寺警部補が刑事としての仕事を持ってきてくれたのである。
その犯人に今の自由党幹事長である松平重太郎の娘婿の松平史郎が殺されたと、、、そして、その犯人が実家のある沖縄波照間島に逃げてきているというのであった。犯人の名は中曽根三郎といい、、その犯人の母親が重病で明日をも知れぬ命であるというのであった。
西園寺警部補から話を聞くと、、、犯人の中曽根三郎はやくざ組織の組員とのことであり、、、北海道開発(株)とはリゾート開発での利権が絡んでるようだった。
詳しい話では、、、東京の本社「北海道開発(株)」が自由党幹事長松平重太郎の口利きで始まった開発事業であり、、「1000億円」からの開発内容で、、ホテルからスキー場施設やカジノまで併設した事業規模であった。
プロ野球球団の総合野球施設も含んだ大規模開発であるらしい。
そんな開発事業に黙って指を咥えてみているようなやくざ組織はいなかった。北海道に勢力を持っている「北海東北連合榎本会」が横車を押してきたのであった。
そんな利権争いの渦の中で、北海道開発(株)本社から松平史郎専務取締役が、、支社長として送り込まれてきたのである。
松平史郎支社長は「イケイケ行動派」だったので、強気の営業展開をしていたのであった。
札幌に近い石狩平野のどまんなかでの開発事業だった。
強きの松平史郎支社長は、「北海東北連合榎本会」にしてみれば、、邪魔だ
榎本連合会の榎本武会長は、、、
「幹部会を開き、、松平支社長は今回の俺たちの仕事には目障りだ、、邪魔だよ。。」
と、、言っただけで石田若頭が動いたのである。
そして、、今回の中曽根三郎組員が松平史郎支社長の暗殺となったのだった。
やられた「北海道開発(株)」の後ろ盾の自由党幹事長松平重太郎も黙ってはいなかったのである。。。
松平幹事長が悪事商売を全てやらせていた、東京赤坂の総武不動産(株)の二階堂保社長に連絡を取り手を打たせた。。。総武不動産は反社会勢力のやくざ組織であったので、、
母体組織の「東京連合睦会」と今後の打ち合わせをしたのであった。
総武不動産(株)の不動産トラブルの専門やくざを3人チームを作って北海道へ乗り込ませたのである。
西園寺警部たちも太一を入れて、、、3人で波照間島へ来た犯人、中曽根三郎を探した。
太一も本来が熱血刑事であるので、、暇を惜しんで探したのである。
狭い島である、、人口500足らずの島なので簡単に探せると思っていたが、、、なかなか、思うようにはいかなかった。
犯人の中曽根は必ず、会いに来ると思っていた、、、
島の人たちの話では「母親思いの息子」らしいので、必ず来る筈だと、、太一たちは辛抱して待っていたのである。
しかし、中曽根三郎は現れなかつた、、
こない筈で有った、、、彼も島では「いい人」」で通っていたのである。
警察に追われているけれど、、、島の彼を知る人たちは「一目だけでも」会わせてやりたいというのが人情であり、、たとえ逮捕されても、その前に会わせてやりたいと思っていたのであった。
そんために彼を知る人たちの協力が得られなかったのである、、、そして、太一も警察でも社会でも「苦水」を飲まされいるので,その辺の「武士の情け」を知っていたのである。
そして、、、中曽根三郎が母親を尋ねて来た夜に、太一は寝ずの見張り番だったが、、寝た振りをして、彼を見逃した。
親子の別れは出来た筈だった、、
中曽根三郎が母親と別れを済ませて出てきたので、、「中曽根、、別れは出来たかな。。」と、、太一は声を掛けた。
彼は頭を下げて、、、「ありがとうございました、、、母とは別れを済ませました」と、、潔く太一に両手を差し出したのである。
「よかったな、、、お母さんと会えて、そして、別れが言えて」、、、、
太一は思った、、、中曽根三郎は男だったなと、、、
自分は親父に別れを言ってなかったと後悔をしていたのである「残念無念」だ。。。
13)太一刑事、、転属に成る。。。
西園寺警部補たちが中曽根三郎を逮捕して、北海道に帰ってから、しばらくして太一刑事のもとに「転属命令書」が届いた。
海の綺麗な南十字星の見える南の島から、、冬は雪景色ばかりの北海道警察署への移動である太一刑事にしてみれば「復帰昇給」の嬉しい知らせであった。
しかし、太一刑事は心から喜べなかったのである、、、余りにも沖縄の波照間島の美しい自然に惹かれていたからであった。
世話に成った優しい人たちと別れての旅たちであったのだ。
そして、波照間島に別れを告げて北の新天地札幌にある、「北海道警察捜査一課」に向かった。
急の転属であった日が、、真っ白な雪景色に覆われた寒い冬だったのである。
西園寺警部補が寒い朝の札幌駅に出迎えてくれた。
「太一、、寒いだろう、、大丈夫か、、よく来たな、、警部補に昇給出来ておめでとう、、、」と、、歓迎してくれたのである。
「太一、、今回の昇給は犯人逮捕というお手柄の褒美でもあるが、、、注意しろよ、、、お前の悪に対する正義感が功をなしてるが、、、転属,昇給は政治力によるものだからな、、、」と、、話してくれた。
更に、自由党松平幹事長の思惑での事情のようだったのである。
それは組織暴力団「北海東北連合榎本会」に、太一警部補を担当させて、それらの行動を封じ込めようとしての陽動作戦だった。
松平幹事長は国家権力を利用しての金儲けの事業対策であり、、前回の父親であった「建長寺幹事長」を引きずり下ろした手腕をかってのことだった。。。
松平幹事長は自分は建長寺幹事長の二の舞はごめんなので、、、用意周到に準備はしていたのである。
悪くいえば罠を張っての悪巧みの国家権力の利用であった。
西園寺警部補は承知の上で、太一に今回の捜査作戦を打ち明けたのである、、、二人だけの作戦であり、企業秘密でするからな。。」
と、、、西園寺警部補は太一警部補に作戦を授けた、、、
その上で太一警部補にも考えて行動を擦る様にと告げたのである。
今回は警察の都合や面子ばかりで動くのではなく、、あくまでの二人のここまでの経験を生かしての捜査をしていくことにしたのであった。
勿論、松平幹事長たちの都合は後回しであったのである。
寒い北海道で燃えるような熱血漢が吠えたのであった、、、燃える相棒の復活である。
14)西園寺警部補は気になった、、、政治家の罠ではないのかと、、、
「太一、、今晩、飯でも食いに行こうか、、北海道にも馴染の店が出来たのでな、、
お前、、寿司が好きだったな、、帰りは一緒に出ようか、、」
と、、西園寺警部補と約束をしたのであった。
西園寺警部補は心配なのだ、、、今回も政治家が絡んでの転勤であったので、、、
どうも、太一の過去の実績を見ての自由党松平幹事長の思惑がありそうなのである。
太一警部補の行動力、捜査能力をかっての移動であってと思う西園寺警部補であった。
今度だけは政治力に、、悪だくみに利用されないように注意しないと、、そればっかりを考えていた西園寺警部補であった。
夜、、太一警部補は西園寺警部補に連れられて、、札幌市内の「狸小路商店街」にある、縄のれんの有る寿司屋に入った。
小ぎれいなカウンターだけの寿司屋で、老夫婦でやっているようだった。
「いらっしゃい、、西園寺の旦那、ご無沙汰ですね。。。」
と、、意気のいい声で挨拶をされた。
「おお、、こんばんわ、、今夜は俺の警視庁時代の愛弟子を連れ来たので、、
親父さんお奨めの寿司を握ってくれ、、」
頼むと威勢のいい返事が返ってきたのである。。
「西園寺の旦那は元気でしたか、、、」と言いながら,おかみさんがお茶を出してくれた。
そして、、太一警部補の前に旨いと言われる寿司が出てきた。
「旨いです、、久しぶりの美味しい寿司ですね、、ありがとうございます」
と、、太一は旨そうに頬張っていた。
「ところで、太一、、今回の締めくくりは上手くな、、、馬鹿を見ての責任取は絶対に御免だからな、、」
念を押したのである。。
「いいか、太一、どんなことがあっても最後は松平に、、そして、連合に泥を被せないとな、、、忘れるなよ」
と、、西園寺警部は何度も念を押したのであった。
「太一、、よくよく考えとけよ、、、俺たちが責任を取るのではなく、、仕掛けてきた奴らに、全てを押しつけて責任を負わせることを絶対に忘れるなよ、、」
と、言いながら西園寺警部補は好きな日本酒を「冷酒」飲んだ。
15)太一警部補に戻っての初仕事
夕べは西園寺警部補と久しぶりに、、、「親父、、、太一、、」と呼び合いながら楽しい夜を過ごした。
そして、太一は肝に銘じたのである、、、今回は前回のようなバカな責任を取らずに、事件を解決してやろうと自分に言い聞かせた。
北海道警察に赴任した朝に、、上司の清水捜査課長から言い渡させられたこと、、それは「北海道開発(株)」と「北海東北連合榎本会」の争いを鎮てもらいたいことであった。今回の北海道開発の松平支社長暗殺の逮捕の実績から突破口を見つけて、事件解決に奮励努力をして欲しいと、、、言うことであった。
そして、、「西園寺警部補と力を合わせて欲しい、、」
指示命令を受けての捜査開始であった。
そのあとで太一警部補は西園寺警部補から云われたのである、、、
「太一、、慌てるな、、じっくり構えていくぜ、、いいな、、」と、、念を押された。
「太一、、まずは逮捕した中曽根三郎の取り調べから行くからな、、、事情をしっかり聴けよ」
ということで、、暗殺犯人を取り調べ室に呼んで事情聴取から始めたのである。
中曽根三郎は逮捕時の太一警部補の対応に感謝していたので、、「刑事さん、、沖縄ではありがとうございました、、
本当にありがとうございました、、」と、、何度も頭を下げた。
西園寺警部補と太一に感謝の態度を見せながら、取り調べに素直に話をしてくれたのであった。
中曽根三郎組員は自分が事実を話せば、どうなるかを覚悟しての「やくざ掟」を破っての暴露である、、、
それは沖縄で取った太一の中曽根に対する対応であった、、、死に際の母親に合わせてくれた温情であり、、人間としての思いやり、やさしであった。
その行為に引き換えても余りあると、中曽根は感謝していたからであった。
中曽根の供述があったことで、、「殺人教唆」で「北海東北連合榎本会の榎本会長」を逮捕出来たのである。。
榎本会では慌てた、、今後の相談をして、北海東北連合の指示を仰いだのである。
一方、北海道警察側は「中曽根三郎」の身の安全を守るために、警戒を厳重にしたのであった、警察側も中曽根三郎を釈放はせずに、、逆に監禁状態にして、ヤクザからの報復を守つたのである。。
太一たちは知っていた、、、「やくざ所以は殺しが出来るから、、裏切りは死に値する」というやくざ組織の鉄の掟があった。
そして、今回は裏切った中曽根を許す筈がないと、、、太一は真実を話してくれた中曽根三郎を殺させる訳にはいかなかったのである。。
裏切ったやくざは、、いつか娑婆に出た時に狙われ殺されるのであった、、、「殺された後はミンチにされて、豚か鶏の餌にされてしまうのであるか、、または海に蒔かれて魚の餌になる」
そして、、死体が消えるのであった。
この世の怖ろしい残酷物語がある、、それが「やくざの恐ろしさ」である。。
太一は事件解明に当たると同時に、、中曽根三郎の身の安全を考えた、、、どんなことがあっても、、
守ると決めたのであった。
16)太一警部補の作戦、、、
太一警部補は中曽根三郎の命がけの証言により、、「北海東北連合榎本会」の榎本会長を殺人教唆で逮捕出来たのであった。、、「北海東北連合会」の大熊繁蔵会長は、月野若頭に号令をかけて幹部会を招集したのである。
「月野、、、いいか、、榎本が挙げられたのだから、、けじめはつけろよ、、、今回の「北海道開発(株)」の事業は潰せよ、、、いいな。。」
と、、大熊繁蔵会長から厳命が出された、、、「北海東北連合会の面子にかけてな、、」と、、、
月野若頭が先頭を切っての戦争であった。
そして、月野若頭を中心に作戦を練ったのである。
「殺人教唆」でトップが執られたからにはトップを狙えでいくことにしたのであった。
月野若頭のもとに「ヒットマン」が仕立てられた、、、「榎本会」と「連合会本部」から4人が決められたのである。
北海道開発(株)本社の松平社長と自由党幹事長松平重太郎が今回のターゲットであった。
榎本会の狙いは二人である、、、そのほかの関係者は枝葉であり、、戦いを望んできたら料理すればよかっただけである。
準備の出来た北海東北連合会榎本会は動き出したのであった。
連合会と榎本会の「ヒットマン4人」は東京へ向かったのである。
太一警部補が仕組んだ作戦、、、それは、後処理で「政治力が圧力」がかからないように、、喧嘩相手に始末をさせるということだった。。
東京へ出た「4人のヒットマンたち」は獲物を狙って、機会を待っていた。
そして、、関東連合会睦会が放った不動産プロたちよりも行動が早かったのである。
自由党幹事長松平重太郎と、、、北海道開発(株)の松平社長を暗殺したのであった。
テレビニュースなどで、、、大題的に報道された。
北海道開発(株)のリゾート開発に絡んだ事業は頓挫したのであった。
17)企業は強い、、頭なしでも前に、、、
北海道開発(株)の平林専務取締役は総武不動産(株)の二階堂保社長と相談をしたのであった。松平社長と自由党幹事長の松平重太郎が暗殺された後は事業が頓挫したように見えたが、、、残った幹部社員と総武不動産が力を発揮したのである。。
特に総武不動産(株)の二階堂保社長は本来のやくざ魂をむき出しにして前に出てきたのであった。
総武不動産(株)は「東京連合会睦会」の傘下であり、まるっきりのやくざ不動産屋なので、、二階堂保社長は思っていたのであった。
二階堂社長は「やられたな、、田舎ヤクザに参ったな、、何が何でもやり返したやるよ、、東京やくざの面子に懸けてな、、、」
と、、イラついていたのである。
今までは北海道開発(株)の言いなりに動いていたが、、今度はそうはいかないぞと、、意気が上がっていたのであった。
北海道開発(株)グループの中心的な存在になっての開発業務の推進を図った。
二階堂社長は「東京連合会睦会」本部から指示を受けて、今回の北海道開発の指揮権を任せられたのである。
そして、、攻めた。
「北海東北連合会榎本会」の月野若頭を狙えということで、、睦会の鉄砲球が飛んだのである。
やったらやり返せということになり、、やくざ同士の戦争が始まったのであった。
太一警部と西園寺警部補の思う通りになってきたのであった。
お互いのやくざ同士の争いになり、、警察としては取り締まるだけとなったのである。
政治力の圧力はかからなかったのであった。
18)やくざ抗争始まる、、、
東京連合会睦会の黒田利三郎会長に自由党沼田源太郎幹事長から直接に言い伝えがあった。
組内の総部不動産(株)二階堂保社長を引き立ててやって欲しいと、、、北海道開発の仕事を引継いだので、これからの指揮を執るからということになったのである。
太一警部も西園寺警部補もうんざりしたのであった。
頭を失っても、、尻尾を斬っても、、入れ替わり立ち代り、、諦めずに攻めてくるしつこさに参ったのである。
何を斬り落とせば止まるのか、、、悪事事業はと思った太一警部であった。
太一と西園寺警部補は捜査会議方針とは違った動きをしないと、北海道開発の事業に絡んだトラブルを解決するのは難しいと考えた。
しかし、一度には出来ないので個々に潰していく作戦を立てたのである。
まずはやくざ抗争で一番困るのは、一般市民が巻き込まれることであった。
太一たちは正確な情報を仕入れることに集中した、、、そのためには常に情報屋を駆使したのである。
まずは東京連合会が放った「鉄砲球」を探すことだった。その結果、太一たちは血眼に成って炙り出したのである。
秘密裏に逮捕して、裏付け捜査をして証拠固めをしたのであった。
そして、北海東北連合会榎本会の月野若頭に太一たちは情報を流したのである、、
街の情報屋を使ってであった。
その情報をもとに榎本会の月野若頭は再びヒットマンを東京へ送ったのである。
北海東北連合会の大熊繁蔵会長は気が荒くて、決めたら相手を殺すというやくざ戦法を取っていたので、今回も
月野若頭に命令指示を出していた、「絶対に引くな、、最後まで闘い続けろ、、」と、、
それに常に忠実に随ってきたのが月野若頭であり、、大熊会長の信頼も厚かった。
東京へ向かったヒットマンは数人で、一挙にかたずける指示を出していたのである。
狙われる者は弱く、、狙うものは強かった。
そして、総武不動産(株)の二階堂保社長、東京連合会の大橋若頭が銃撃されて死亡したのである。
更に二人の葬儀の時に連合会黒田利三郎会長が襲撃された。
その襲撃事件で警視庁特捜部が動いたのである。
警視庁特捜部と北海道警察が合同で、、北海東北のがさ入れが行われた。
その結果、北海東北連合会の大熊繁蔵会長と榎本会の月野若頭は「殺人教唆」で、、幹部連中は「銃刀法違反」で、
犯行に携わった組員たちは「殺人罪」で逮捕されたのである。
太一と西園寺警部補の計画は上手くいった。前回の失敗そして左遷を考えての作戦であった。
二つの組織暴力団を壊滅状態に追い込み,「解散届」までに至ったのである。
ここまでくると、政治力も役に立たなかった、、、マスコミが大々的に報道したので、、、
北海道開発事業も頓挫した、、、そして、法律的な処理が行われた。
今回は太一警部の悪人退治が出来たのである。
19)太一東京へ帰る。
太一警部と西園寺警部補は今回の北海道事件の解決で警視庁特捜部に復帰できたのであった。
反社会勢力の暴力団「北海東北連合会榎本会」を解散に追い込み、、更に「東京連合睦会」を壊滅状態にまで攻めこんだ業績で褒美のような形での名誉を回復しての転属である。。
太一は警部のままで、、西園寺警部補は定年を控えての警部昇進で戻って来たのであった。
二人は「よかった、、よかった、、」と、喜んだ。
そして、西園寺警部の家で、辛抱して待っていた奥さんと三人で乾杯をしたのであった。
久しぶりの我が家であり、奥さんの手料理が美味しくて堪らないという風な西園寺警部である。。
「太一、ありがとうな、、、すべて、お前のお陰だよ、、、定年を東京で迎えられるとは思ってもいなかったので、、本当に嬉しい。。。」
と、、笑顔を見せていた。
「親父さん、、本当によかったよ、、奥さんにも心配を掛けてすいませんでした、、」
今夜の西園寺家には明るい笑顔があった。
「親父さん、、定年までは1年ちょっとだから、、しばらくはじっとしていますか、、、あはっあふぁっ、、、」
太一は心から今日が戻って来たことを心から喜べたのであった。
20)反社会勢力「暴力団」やくざ組織は生き返るのだった。。。
警視庁捜査一課に警部として戻れた太一と西園寺の親父は、出来れば「親父」が定年までは静かに平穏に暮らしていたかった。
しかし、、東京大都会の悪人たちは静かにはしていなかったのである。
日本の中心に「巣喰っている悪の亡者たち」は夜も眠らずに蠢いていた、、、
東京連合会睦会は黒田会長に代わって、、新しい会長が出来た。睦会直系の大前田会の大前田健次郎が総裁になり、、若頭も大前田会の熊田純一が就任して、、組織固めが行われたのである。
武闘派で慣らした大前田総裁と、東大出身のエリートやくざと言われる知恵者の熊田純一若頭が東京へ事務所を構えたのであった。
熊田若頭の指揮下のもとに組織もやくざ幹部の人事も一新した。そして、関東全域の責任者を決めて、、それぞれの地域を大前田会の幹部やくざが本部の熊田若頭の補佐役として「副若頭」となり
指揮系統を一本化したのである。
そして、、東京連合会大前田会は動き出した、、、北海道開発(株)の後始末を引き受けて、北海道に総武不動産(株)も復活させたのであった。
大前田会の熊田若頭の動きは目覚ましかったのでる。
北海東北連合会も立て直しを計り、、榎本会に代わり、「旭会の篠田大四郎組長」が北海東北連合会の理事長に収まり、、旭会の若頭である「藤堂肇」が同じように連合会の若頭に就いた。
そして、新しい対立抗争が始まったのである。
その話を聞いた太一は思った。
世の中の悪人どもの「欲望」は収まることがないと、、これからも続く、社会悪の汚い闘いが、、、
そんなことで、太一たち警察官に安らぐ時はないような、、、うんざりするのであった。
悪人たちが永久に眠ることはないなと、、太一は覚悟した。
これからも、徹底した悪人退治をして行こうと、、唸ったのである。
21)西園寺警部が定年を迎える。。。
「おめでとうございます、、、」太一は心から西園寺警部の定年退職を祝った。
「本当によかった、、親父さん、いろいろありがとうございました、、、これからは奥さん孝行をしてください。。」
と、、西園寺警部の家で、奥さんの手料理でお祝いをしたのであった。
「太一、、本当にありがとう、、子供の居ない俺たちにはお前は、俺たちの子供だ、、これからも遊びに来てくれよ」
と、、無事に退職が出来たことが嬉しかったようであり、、西園寺警部も奥さんに感謝の気持ちを表したのである。
「今日からはもう、警部ではなく,、ただの親父さんだな、、ゆっくり骨休みをしてください、、」
と、、太一もその夜は楽しく呑んだ。
一晩泊まって、太一は朝飯を食べて出かけたのである、、
「太一、、、無理はするなよ、、、困った時にはいつでも来いよ、、、」と言われて、出かけた。
太一は少し寂しかった、、、
警視庁特別捜査課に出勤した太一にはゆっくりする暇はなかった。
北海道警察から連絡が入り、、東京連合会の大前田会が札幌に関連企業の「総武不動産(株)」の支店を出して、北海東北連合会の旭会との問題を起こしたというのであった。
それで警視庁特別捜査班に応援の要請の相談が入ったので、、、北海道警察にいたことのある太一警部に白羽の矢が当たったのであった。
西園寺警部が退職したので、その補強人材で「沖田守警部補(29歳)」が東京機動隊から転属になったのである。。その新人警部補と北海道警察に行くことになったのである。
沖田守警部補は185cmの大男であった、そして、射撃が得意とのことであった。
22)北海の地で再び、、、太一暴れる。。
北海道開発(株)の手掛けたリゾート開発事業の不動産は競売に掛けられたのであった。、、不動産の固定資産税や脱税の疑いで「国税」の調査が入り、不動産取得税や事業税の滞納からの競売であった。
構造物が未完成の為に「価値はなかった」のである、、、もともとが山林原野がほとんどなので「評価証明」低かった。。
従った「競売価格」も低かったが、、、「構造物が未完成」の為と、誰もが知っていたのである、、ヤクザ抗争があり、、関係政治家が逮捕されたり、、関係者が死亡というか「殺されている」事を、、、
そのために「競売」に参加する者がいなかったのである。
反社会勢力のやくざ組織にとってはありがたいことであった。
東京連合会傘下の「総武不動産(株)」の支店を札幌に出していたので、、、その段取りをしたのが連合会大前田会の熊田純一若頭が、、大前田健次郎総裁の意を組んで、北海道開発(株)の競売に乗り出したのであった。
そして、「競売価格」の2倍で落札したのである、、、「総武不動産(株)」と関連のある、、「北海道不動産(株)」を使ってのことであったが、、、
誰が見ても見え見えの行動である。。。
北海道不動産(株)の社員は前から準備をして、東京連合会の企業舎弟を養成して大前田会から出向していたのであった、、、全て、熊田若頭の采配であり、、着々と事業を合法的に進めたいた。
黒田会長たちの失敗はしたくなかった、エリートやくざの熊田若頭は作戦を練り、、北海東北連合会旭会との「連合開発」を考えたいたのである。
東京連合会大前田会の前田健次郎会長の強気に、知恵が混じっての、熊田若頭であった。。。
そんために、噂だけで北海東北連合会旭会の下部組織が動いたのであるが、、、
熊田若頭からの連絡で収まり、、その話合いの日を待ったのであった。
23)太一警部と熊田若頭の知恵比べ
太一警部は考えた、、、今までのやくざとは違うぞと、、、、
今までは勢力争いをして、力で抗争を起こして仕事を奪う。それがやくざ商法だったのである。
しかし、大前田会の熊田若頭は、敵対して争わずに協力して、助け合って、利益を分配しようとしているのだから、
始末が悪いのだ。
この話は時間はかかったが、北海東北連合会旭会も手を打ったのであった。残る問題は「利益分配」だけとなった。
この利益分配のシステムが凄かった。熊田若頭は欲張らずに、地元やくざに花を持たせて、、北海東北連合会旭会に「利益の6分」そして、熊田若頭たちは「4分」としたのである。
文句のつけようがない采配だった。
「北海道開発(株)」の監理は地元の「旭会」に任せ、、東京聯合会大前田会は利益だけを徴収した。しかし、会社経営の管理者は大前田会の企業舎弟が加わった。
これで北海道開発(株)のトラブルは全て解決して、、企業運営も動き出した。
北海道警察が心配した暴力団抗争は無くなったのである。
やくざ組織も、見てくれは「やくざ」ではなくなったが、、一皮剥けばやくざはやくざであった。
なんの問題も起きずに、商いが平穏に進めば、ヤクザは出てこない、、、これからのやくざは企業戦士にならなければという、、大前田会の熊田若頭の方針通りに動き出したのである。
北海道警察捜査課から相談を受けた太一警部は、やくざ組織が巧妙になり、、ヤクザの組員が「やくざ戦士」となって、企業戦士になり動くとなると厄介であった。これからのやくざは表向きには会社員であり、、一皮剥けばやくざになるという構図が出来る。
この熊田若頭のやり方というか「やくざ運営」が広まると、組織暴力団は地下に潜ってしまう。
見てくれは、恰好では「一般サラリーマンもやくざも」見分けがつかなくなるような。。そんなことを考えながら、警視庁に戻った。
第二話「殺人警視、女デカ」
新「女警視、、警視庁物語」 原作者 献残屋藤吉郎
やり手警視庁の女デカの奮闘記。。。正義の味方、、、しかし、、、法では裁けぬ社会悪に挑戦、、、殺人警視。
(1)殺人警視登場
警視庁殺人課の警視轟由美は警視庁殺人課長として、その勇名をと轟かせていた。東大卒業の頭脳明晰な女刑事として、その辣腕を振るっていた。
警視庁内部と言わずに、警察と名がつく部署では恐れられていた。犯人逮捕には敢然と体当たりで、場合によっては平然と銃殺するのであった。
彼女の呼び名は「殺人警視」であった。
警視庁近くの日比谷公園の中の移動販売車の前で、轟警視は朝飯の特性ホットドックを食べながら新聞を読んでいた。
「おい、、本田、何を急いでんだよ。。」と、轟警視の前を小走りに過ぎようとしていた。
「あ、、おはようございます、。課長は知らないんですか、、、今、大騒ぎですよ。。大東京銀行代々木支店で銀行強盗事件が起きたんですよ。、、」
そう云って本田捜査員は走って行った。
殺人警視の異名をとる轟警視も、ホットドックを押し込んで急いだ。
轟警視は直接、大東京銀行代々木支店に着いた。
銀行の前には数台のパトカーが到着していた、まだ、事件が起きたばかりなので、報道陣は少なかった。
しかし、ものの数分もたたないうちに、警察関係、報道関係
やじ馬で人だかりが出来た。
轟警視は現場の状況を素早く把握して、行動に移った。
銀行入口に立った、轟警視は行内に向かって、
「警視庁の轟だ、、、中に入るぞ、、話し合いをしよう、、、丸腰だから心配するな、、、
割の合わない銀行強盗など、やめなよ。。」と言いながら、
入口に這入って行った。
すると、行内の銀行の中の一人が叫んだ、。
「それ以上入るな、、、動くと、こいつを撃つぞ。。」
と、人質を抑えて、轟警視に言ってきた。
行内を見渡すと、銀行強盗は3人だった。轟警視の見たところ、素人強盗団のような気がしたので、自分一人で始末が出来ると踏んだ。
拳銃を持っているのはふたり、一人は登山ナイフを持っていた。顔は隠しているけど、轟警視から見れば素人だ、、闇バイトで集められた、俄か強盗だ。
轟警視は考えた、切り抜ける方法を、、、、
相手は素人、拳銃も禄すっぽ撃てないだろう。。10m離れたら拳銃を的もには当たらない。
轟警視は腕には自信があった。警視庁内でも一、二の射撃の名手だった。
後はタイミングの問題だった。
拳銃を持っている二人の強盗をほとんど同時に撃つことだった。
殺人警視は撃った。。。。「ばーーん、ばーんと」
二人の強盗は飛んだ、
さすが「殺人警視」だった。
(2)誘拐殺人
警視庁殺人課の轟警視にも犯人逮捕に伴って過失はある。
完璧な逮捕劇は無い。どんなに辣腕な優秀なデカにもミスはある。
過去にどれだけの殺人犯を逮捕して来たか、全てを把握はしていない。轟警視にはそれぞれが一つの事件であり、犯罪歴の積み重ねであった。
事件の中には執拗に轟警視を恨んでいる者もいる筈である。
罪を犯し、服役を済ませて、模範囚となっている者もいた。
今までにもいたのであった。
轟警視は事件を犯した社会悪を憎み、世の中を乱したものを憎んでいた。
今回の事件もその一つであった。
警視庁殺人課に電話が入った、轟警視名指しであった。
「殺人警視殿かな、、、、ご無沙汰しています。あなたに復讐がしたくて、刑務所を脱走して来ましたよ、、、あはは、、そのうちに会いたいですね。」
轟警視は、、、誰だか分からなかった、、、すぐに調べさせた、、、、刑務所を脱走した服役者。。。。
すぐに分かった。しかし、轟警視は犯人像が浮かんで来なかった。
脱獄犯人を調べているうちに、轟警視に電話が入ってきた。
「課長、、、実家から電話が入っていますよ」
と、警視庁殺人課の捜査員から電話が回ってきた。
「はい。。。私です、今、仕事中だから後にして」
実家の母親からだった。轟警視には一人娘がいた。まだ、5歳の可愛い盛りの娘だった。
仕事の都合で轟警視は実家に娘を預けていたのであった。
その娘を誘拐すると電話があったので、母親がびっくりして連絡をして来たのであった。
3(殺人警視への報復)
轟警視は忘れていた。電話の主が誰だか分からなかった。脱走犯人を知らされて初めて知った。
過去に轟警視が逮捕した強盗傷害犯で、確か、懲役7年の実刑で服役していた筈である。
その犯人は太田黒三郎と言っていた。その太田黒三郎を逮捕する時に、一緒に逃げていた女性が羽田美和子と云っていたことを覚えている。
そして、轟警視が犯人の太田黒三郎を撃った時に、犯人を庇って、銃弾に倒れたのであった。
そして、死亡した、、、太田黒三郎は恨んだ。その恨みが強く、彼を復讐に駆り立てたのだった。
そして、轟警視への復讐が始まった。
太田黒三郎からは電話で指示が出て、轟警視はその指示に従って行動することになった。
太田黒三郎から、指示の電話が鳴った。
「今から、1時間以内に子供のいる家まで戻れ、、、」と、
着いたらまた、指示をするからと。。。
どんなに急いでも1時間では戻れないことを知っていて、指示を出してきているのであった。
戻れなければゲームは終了、、なんとも無理難題であった。
轟警視は警視庁交通課の白バイを借りた。そして、今から途中で追尾してくるパトカー全てに指示を出すようにと、、、
轟警視は白バイを飛ばした、自宅のある小田原まで。。。無理は承知である、、、兎に角、飛ばした。
そして、2分前に着いた。
太田黒から電話が入った。家に着いた時には火事が起きた。
「間に合ったな、、、次は箱根の湯元温泉へ行け、、、頑張れよ、、娘と母親の命が掛かっているからな。。」
と、電話は切れた。
時間がない、、、急がないと、、、
箱根湯元神社まではぎりぎりだ、、轟警視は再び白バイを飛ばした、スピード無視もいいところだった。
轟警視はオートバイ騎乗の技術も優れていたのであった。
途中で雨が降ってきた、、、危険なオートバイ運転だった。
箱根神社に着いて、神社の宮司から指示を受け取った。
そして、芦ノ湖の遊覧船に乗り、次にロープウエイで地獄谷まで来るようにとの指示であった。
正直言って、轟警視は焦っていた。娘は喘息を持っているので、薬が切れたらと、、心配でならなかった。
地獄谷の中は雨が降っていたので、観光客は疎らだった。
太田黒の指示で地獄谷の中に入っていった。
温泉が泡をぶくぶく言っている温泉の吹き溜まりに娘と母親はいた。ロープで縛られて、、、口も塞がれて。。
太田黒の姿は見えなかった。
そして、電話が鳴った。
電話の向こうから、「殺人警視、、、お前には死んで貰うぞ、、、娘と母親の前でな。。。」
「愛する者の前で、殺されれることがどれだけ残酷か知るがいい、、、、あはは、、、」
「丸腰で、、娘たちの前まで歩け、、、ゆっくりな」
そして、一発の銃弾が放たれた。
轟警視は娘たちの前で渦巻くった、、、一発目が轟警視の脚に命中したのだった。
轟警視は倒れながら、娘たちの足元に崩れた。
殺人警視は凄かった、、、銃弾が飛んできた方向に太田黒を見つけたのであった。
倒れながら、太田黒に目掛けて拳銃を放った。太田黒は倒れた、そして、手配しといた機動隊が飛んで来て、犯人を確保し、母と娘を助けたのだった。
自分の怪我は忘れていた、、母としての愛情は殺人警視にもあったと、部下たちは安心したのである。
(4)殺人警視は伊達ではなかった。。。
警視庁殺人課の轟警視は警視庁切ってのいい女だった。いつもジーンズに黒地のセーター、、、そして、ショートカットの似合う女だ。身長も168㎝で痩せ型のかっこいい女刑事だった。
いつもの朝のように、日比谷公園の中の特性ホットドックを頬張りながら新聞に目を通していた。
警視庁殺人課の担当部署で、部下たちと打ち合わせをしていたら緊急電話が入ってきた。
新宿歌舞伎町で、白昼強盗が暴れているというので、出動した。轟警視を先頭に、今、強盗が店内で暴れている現場に到着した。
そして、轟警視が店内に飛び込んでいった。
闇バイトで集められた「にわか強盗団」とすぐに分かった。
覆面で顔を覆って、手にはバールらしきものや鉄パイプを持って、暴れていた。
轟警視が拳銃を発砲し、、、「こらー、やめないと撃ち殺すぞ」と更に発砲した。
強盗たちは拳銃の音と、轟警視の脅し文句で、その動きを止められた。轟警視の行動に驚いて、一瞬、たじろいした。
しかし、強盗団の一人が轟警視にバールを振り上げて、、、
「ふざけるな、、、やれるものならやってみな。。」と。。
叫びながら襲い掛かった。
轟警視を甘く見ていた、、、女刑事だと思い。。。
それは間違いだった。
襲い掛かった強盗団の一人は、拳銃の音ともに体が飛んだ。
轟警視「殺人警視」に撃ち抜かれた。
他の強盗団は動きが止まった。そして、その場に座り込んでしまった。
轟警視に、、、「動くじゃぁ、、ないよ」と。。
動きの止まった他の強盗団は、他の警察官に取り押さえられた。
強盗団の検挙が終わり、外の車両待機強盗団も二人いたが逮捕された。
いつものことながら、轟警視の対応は早かった。
さすが「殺人警視」は伊達者ならぬ、伊達女だった。
5(白昼強盗団逮捕後の行動)
轟警視は逮捕した6人の強盗団の取り調べも早かった。
6人の逮捕者たちを責め立て、指示役の人間を聞きだし、その捜査も素早く進め逮捕した。
案の定、やくざ組織だった。新宿に事務所を構える「関東睦会」幹部やくざの大内健次郎と言う大物やくざだった。
轟警視の取り調べに対して、最初は黙秘を貫いていた。
しかし、関東睦会から担当弁護士が出向いてきて、口を開いた。
弁護士は悪評高い東京弁護士会の「石原泰山弁護士」だった。裏社会の弁護専門だった。
警視庁では厄介な弁護士が付いたと思っていた。
轟警視にはどんな弁護士がついても無関係だった。相手の石原泰山弁護士もやりずらい筈だった。
今回の関東睦会の件でも石原泰山弁護士は轟警視に挨拶に出向いた来た。
「警視殿、よろしくお願いしますよ。。。お手柔らかに」
と、、、轟警視は「お互いに頑張りましょう、、、しかし、悪は悪だからね、、、捻じ曲げさせないよ。。ふううう」
だった。
その通りに轟警視は手を抜かなかった。
警察内部からの圧力が掛かっても気にしなかった。
そして、部下の警察官にもハッパをかけていた。
取り調べの間に、いろいろな邪魔が入った。ある時、轟警視は帰り道を暴漢に襲われた、、、何のそのだった、暴漢は二人、しかし、撃退された。
合気道5段の腕前なので、、、
しかし、他の捜査員が襲われる心配があったので、警視庁柔道部室に合宿して捜査にあたっていた。
轟警視は悪は絶対に許さなかった。
取り調べも徹底して行い、検察庁への供実書も慎重に提出した、不起訴やうやむやに捻じ曲げられないように、徹底した行った。
そして、起訴になった、実行犯も指示者も、企画していた暴力団も起訴ができた。
そして、報道関係もニュースを流した。
悪事を見逃すこと、法的処置を曲げることを許さなかったのであった。
(6)正義を貫く…覚せい剤の悪戯
やくざより、反ぐれの横行が激しい、、、掟などに縛られずに悪行を働くのには反ぐれがいいような、、
暴力団は組同士、、人の格式が多く、最近は手っ取り早い反ぐれが多い。
辞めるときにも、始めるときにも自由が利くようである。
しかし、やっていることは同じだった。
覚せい剤を扱い、売春を管理して、、やることはえげつなかったった。
義理もなければ、、、恩義もない、、、自分さえよければそれでいい、、、そんな反ぐれが多い。
轟警視はそういう反ぐれに無性に腹が立った。
その反動か、反ぐれには厳しかった。
同じ覚せい剤を扱っていても、反ぐれには容赦なく対応した。逆らったら逮捕どころか、射殺さえもあった。
悪行を許さなかった、、、若者が楽して、人を困らせることをよしとしなかったのである。
人は働け、、、働けの考えだったので。。
だから、覚せい剤などを扱う人種を絶対に許せなかった、
「殺人警視」であった。
(7)絶対許せない覚せい剤
轟警視が最も許せない覚せい剤には苦い思い出があった。
轟警視は双子だった。そして、双子の姉も警察官だった。
姉の轟亜紀はやはり優秀な警視だった、二人そろって辣腕刑事だったが、覚せい剤のおとり捜査をした時に失敗した。
組織暴力団におとり捜査がばれて、罠に嵌ってしまった。
そして、捉えられて覚せい剤中毒の体にされてしまい、ボロボロになって、殺されてしまった。
そんなこともあって、轟警視は覚せい剤を扱うやくざ、反ぐれ集団を許せず、捜査途中で銃殺していった。
そんなことが原因で「殺人警視」と言う異名が付いた。
今回の反ぐれ集団のやり口には我慢が出来なかった。覚せい剤で女を縛り付け、徹底した管理売春をしていた。
女の体がボロボロになるまで働かせられていたようだ、、、特に東南アジアからの労働養成者として、来日して、悲劇に合わされていた。反ぐれ集団とは酷い男たちであった。
轟警視は捕まえる前に現場を押さえて、巧妙に銃殺していった、、、、殺人行為であった。
悪を憎む余りの見せしめだった。
8(覚せい剤隠し砦攻略)
轟警視は最後の管理売春の攻略を開始した。轟警視の憎むべき犯罪、覚せい剤絡みの管理売春だった。女を食い物にして暴利を貪る男たちを許せなかったのであった。
今までの捜査の結果をまとめて、組織暴力団が砦を築き、覚せい剤を製造して、管理売春をしている施設を突き止めたのであった。
轟警視は麻薬砦ともいうべき、施設を突き止め、いよいよ攻撃を仕掛けようとしていた。
誰が止めようが、もう止められない、、、そんな覚悟で攻め込んだ。
情報漏れの内容に慎重に行動を起していた。
轟警視と信用のおける捜査員3人を連れての攻撃であった。
奇襲攻撃だったので、覚せい剤工場を破壊して、管理売春現場に乗り込んだ。
蓋を開けてみてびっくりだった。
経済界の要人、政界の大物多数が検挙された。
しかし、これで管理売春が無くなった訳ではなかった。
次の手段、方法と生まれ変わって来るのであった。
犯罪とは恐ろしいものである。
9)終わりのない戦いに轟警視は挑んでいった。
覚せい剤を密造する組織やくざには資金獲得のための施設が用意してあった。
組織暴力団も現代では悧巧になり、、「はい、、、覚せい剤を密造してます、、」なんて風な分かりやすい施設は作ってはいなかったのだ、、実に、、実に巧妙になってきたのである。
そのために警察も困難を極めているのであった、、、
しかし、轟警視は考えて、潜入捜査員を仕立てのである、、、兎に角、外側からばかリ捜査をしても,攻めてもダメだと思い、、、中から攻め込まないと「拉致」があかない、、、
そのためにはスパイを送り込まないと、すぐに,逃げられてしまうことが多く、、覚せい剤密造組織を一網打尽にするためには「中核の組織」を潰さないと駄目だと思い、、、「違法捜査」でも潜入捜査をしなければ、、、
そんな思いで「覚せい剤」「売春撲滅」をしなければ、、、世の中の不幸な女性を救うことも守ることも出来ない。
警察官をしながら、自分の力なさ、、、不甲斐なさを覚えたのであった。
轟警視は何のために「刑事」」になり、、精進して「警視」にまでなったのかと反省の日々である。。
この世の悪を懲らしめることも出来ず、、、悪徳な商法で弱者を食い物にしている、世の悪人たちを捕まえることも出来ず、、、だからと言って、「一時の悪を懲らしめて」も、、、
逮捕時に誤射と称して悪人を撃ち殺してもわずか数人である。この世の悪人退治には追い付かない。
まったく馬鹿げている。
轟警視は悪人組織をまとめて退治したいのであった、、、そのために日夜、悪戦苦闘しているのだった。
10)組織暴力団を根こそぎ迄は出来なくても、、、
轟警視は「殺人警視」と異名を執り、、悪社会からは恐れられていたのであるが、、、陰では瀬々ら笑いをしていたやくざもいた。
確かに悪人を逮捕したり、、殺したりはしてはいるが「雑魚」ばかりだった。やくざの本丸はいつも逃げていたのである、、、
世の中は「臭い者には元から蓋をしないと」断ち切れない。
悪臭という「悪人」は霞となって消えてしまう。
形あるものは変えたり、、消してしまうことはさほどに難しくはない、、、しかし、、煙のようにカスミのように消えるものはそうはいかないのだ
厄介なのであり、人の世の絡みには潰されてしまう、、、
どうして警察も潰されてしまうのか。。。
日本という国は「行政権」「立法権」「司法権」と、、、三権分立
しているはずが絡み合っているのだ、、、時の権力者に握られているような。。。
三権分立によって、「国民の権利と自由が保障」されている筈である。。
そして、国会、内閣、裁判所がそれぞれに独立した機能を持っているのであるが、、、現実には「ごちゃまぜ」の状態で、時々の権力者は勘違いをしている。
そして、世の中の弱者は知らなすぎるのだ、、、
そんために「知ったかぶりの権力者」に押し切られて、無理強いをさせられることが多い。
頑張って欲しい、、、弱者諸氏よ、、、と言いたいのである。
立法機関の中の警察にも、権力に負けない兵はいることだけは知っていて欲しい。。。
常に権力者と闘っているものがいることを、、、、
声を大にして叫びたい。
11)轟警視が殺人警視と言われる訳とは、、、
轟警視の生い立ちに関係しているのであった。轟警視の父親は東京地検の検事であり、、悪を憎む正統派検事であったのである、、、ところが彼女が小学3年生の時に両親と妹を殺されたのであった。
それで自分は刑事になって、家族を暗殺した犯人を逮捕して死刑にしてやろうと思ったのである。
勉学に励み、双子の姉妹はともに、警察学校を首席で卒業して、昇給試験に合格を重ねて、、警視まで這い上がったのであった。
警視庁に配属になり、、、法律違反者を逮捕しまくったのである。。。そして、双子の姉妹の姉までも殺されたのであった。
犯人を憎むあまりに過剰防衛が多くなり、、殺人が増えたのである。
そして、、家族を暗殺した犯人捜しをしていたのであった。なかなか、犯人が見つからなかったけれど、、未解決資料を見たり、、、常に注意していたのだる。
とにかく、轟警視は特に贈収賄に絡んだ事件や、ヤクザ絡みの事件には細心の注意を払っていた。
父の検事が担当していた事件が「ヤクザ絡みの贈収賄事件」であり、、そのやくざ組織や当時の権力者が今なお、社会的地位を持って活動しているので、、、それらに絡んだ事件には常に関連した捜査を、それとなくしていたのである。。。
しかし、、それらの組織や社会的権力者はミスをしなかった。。。
それでも諦めずに、過去の家族の暗殺事件を追っていたのである。。
轟警視の一生の目標捜査でであった。
家族が暗殺された時に、、轟警視たち双子の姉妹だけは夏休みで「海の家」に小学生の各学校の代表で夏期講習に参加していたのであった。
そなために難を逃れたのだった、、、その後は母親の実家に双子の姉妹は預けられて大学まで卒業したのであった。
事件当初はそのショックで、元来は明るい性格であったが、引っ込み思案の子供になっていた。双子の姉妹の姉は活発な女の子だった。
大学に進み、、、学生寮で一人生活をするようになって、友達にも恵まれ、法律の勉強をする様になってから、少しづつ変わっていった。
始めは検事になろうとしていたが、、、途中で警察官に目標を変更したのであった。
直接、犯人を逮捕してやろうと考えたからである。
家族が暗殺された事件を調べたら、、、「あるやざ組織と、政治家の大物有力者」が絡んでいたことが分かったので、、、警察官になって徹底的に捜査して,裏付けを取ってやろうと決心したのであった、、、そのためにも警視庁勤務で、役職も警視以上になって、、、
その目的を果たして、、、彼女は今も捜査を続けていたのである。
目的のやくざ組織は「横浜連合橘会の橘大二郎会長」であり、、、「政治家は現在、自由党の岩田浩二幹事長」であるところまでは突き止めていた。。。
しかし、二人とも当時の実績が大きな出世要因となり、、なかなか証拠が掴めないで苦労していたのである。
轟警視は諦めはしなかった、、、組織暴力団取り締まりと「談合汚職贈収賄事件」からは担当を外れることはなく、、地道な捜査を続けていた。
11)轟警視の秘密裏の捜査によると、、、、、
轟警視の秘密裏の調査は双子の姉と共にしていた、二人で協力して、、轟警視の家族の暗殺は、当時「贈収賄事件」で担当していた父親の轟隆一検事が核心に迫っていたためであった。
政治力の圧力で検察庁に「贈収賄のもみ消し」に関する「横槍」が入っていたのであるが、、、轟警視の父、隆一検事は言うことを聞かなかったのである。ヤクザ絡みの贈収賄であり、、、被害を被った会社は弱小企業で、倒産しており、個人的にはその負債を負わされていた。。
踏んだり蹴ったりの所業を許すことができなかったのである、、、強いものが「権力」を傘に、、、「暴力」まで使って弱者を追い落とすことが検事として、断固として許せなかった。
その結果が暗殺であったのである、、、母親や妹までも巻き添えにした計画殺人であった。
この権力者と暴力団勢力の関係を探して、、その流れを破滅させてやろうと思って、関係を暴き、辿り着くまでに、轟警視は5年を要したのであったが、、、まだ、確証を掴んではいなかった。
悪徳権力者ややくざ組織は巧妙に動いていて、、、「ボロ」を出してはいなかったのである。
現在扱っている「贈収賄事件」に自由党の岩田浩二幹事長が横槍を入れてきた、、轟警視は今度こそは逮捕まで持っていきたいと綿密に捜査の計画を練っていた。
警視庁上層部に圧力が掛かったが、、、
「ふざけるな、、、警視庁の鬼警視と言われる、、私をなめるなよ、、、」と、、、轟警視は誰が何と云おうと、、圧力をかけられようとも引き下がる気持ちは無かった。
天下の桜田門が手を抜くかってんだ、、、
検察庁とは違うというところを見せてやろうと覚悟を決めていたのでる。
轟警視の「意気込み」が「構え方が」まるっきり、今回の贈収賄事件に関しては違っていたのであった。
横槍が入ろうが、、、嵐が吹こうと、、、岩田幹事長に関する圧力には「警察生命」をかけて、、体当たり捜査であったのである、、、
そんな覚悟の轟警視の捜査姿勢を知ってか知らずか、、、いつもの横槍で済むと思っているらしい。
12)仇討を秘めた捜査の轟警視。。。
今回の自民党幹事長の岩田浩二の贈収賄事件は、岩田幹事長の娘婿である、大槻建設株式会社に関わる贈収賄であった。
元来は菱田土木株式会社が落札するはずの国道工事の仕事であった、、、そのための賄賂や工事準備などであったのであるが、、、入札の札を開けてみると、大槻建設株式会社が落札をしていたのであった。
「工事総額は100億円」を超えていたから、、、菱田土木株式会社の賄賂も大きかった、、、賄賂として2億円が自由党岩田幹事長のもとに送られていたのである。。
更に、工事準備のための材料などを、岩田幹事長関係の会社より購入していたから、菱田土木の被害は大きかった。
そして、、入札をした大槻建設株式会社からも自由党岩田幹事長に賄賂が送られていたのである。
早い話が、政治家以外には、工事を施工する会社も甘い汁はさほどに吸えないのであった、、、いつの時代にも権力者が一番いい思いをするのであった。
今回の被害者は工事代金を夢見て、材料まで仕入れて準備をしていたので、、工事が出来ないとなると「二重の損害」を受けるのである。
菱田土木は必死に努力をしたけれど、、、材料費の支払いの工面が出来なかった、、
支払い期日の約束手形には追われて、、苦し紛れの資金繰りをしたのであった。
銀行からの借り入れも出来ず、、、闇金融の力を借りることになってしまったのである。
今回、騙された菱田土木は訴えることも出来なかったのである、、
騙された金は賄賂であり、、裏金を使っているので表沙汰に出来ない事情があったからだ、、、自由党の岩田幹事長はその辺のことは承知での騙しであった。
悪の上を言った悪人である。。社会悪の頂点である大悪人なのだ。
そして、資金繰りに困った菱田土木に、岩田幹事長は自分の息のかかった闇金融を差し向けたのである、、、「横浜連合橘会」の経営する「橘金融」を紹介して、甘い汁を吸い尽したのであった。
その辺の事実を調べ上げていた、、、轟警視は菱田土木を抱き込む作考えたのである、、、検察庁では出来ない、、、やってはいけないが、、、「騙しの捜査」「お酉捜査を」轟警視は独自で、警察官としての「首」をかけての捜査であった。
両親と姉妹の仇討である、、、巡り巡ったチャンスであったので。。。
今回の贈収賄を暴露してやろうとしていた。
13)正義の刃を受けてみろってんだよ、、、、悪党ども。
轟警視は心弾ませていた。今回の贈収賄事件のカラクリを全て、把握しての捜査であったので、絶対に失敗をしないという自信はあったが、、慎重に、慎重を重ねての準備をした。
逮捕したが最終的は「執行猶予」つきでの判決では駄目だと思っている。何としても、実刑が伴った判決でなければダメなのであった。
「贈収賄事件」では駄目なのだ、、あくまでも「詐欺事件」として立証しなけらばと、、、
どんな横槍が入ろうと、、、「詐欺事件で暴力団との癒着事件」としなければ、轟警視は納得いかなかったのである。
更に、、、贈収賄事件だからと言って、権力者の圧力で警察内部に横槍が入ったら、その圧力をも暴いてやろうと覚悟をしていたのである。
轟警視は司法の力である警察力とマスコミの力で、権力者の力をもぎ取ってやろうと狙っていたのであった。
そのために報道力の大なる「テレビ局」と大手新聞社に普段のコネで寝回脚をしていたのである。
更に週刊雑誌や事件雑誌にまでも手を廻わしておいたのであった。
轟警視は逮捕時の時の協力者に、、警察学校の同期の機動隊隊長近藤保が引き受けてくれた、、、何があっても同行すると約束をしていたのだった。。。近藤隊長も独身であり、、怖いもの無しの猛者であった。
準備が出来た轟警視は動いた。
自由党本部への突入を実行したのであるから、、、自由党本部事務所が慌てた。
そして、党本部にいた岩田幹事長を逮捕令状を持って、逮捕したのだから岩田幹事長たちが慌てふためいたのである。。
通常は警視庁から何らかの連絡がある筈が、予告なしでの逮捕劇だったので、、
「何を馬鹿な、、、何の事件での逮捕なんだ、、」と、、怒鳴りまくっていたのである。
「問答無用です、、、ご足労願います、、」と言って、轟警視が催促をした。
「話は警視庁で聞きますので、、」と、、、連れ出したのである。
岩田幹事長の逮捕は即日、テレビ新聞でニュースが流れた、、、轟警視の打ち合わせ通りだったので、待った無しであった。
同時に警視庁別動隊が「横浜連合橘会」へ近藤隊長率いる機動隊が乗り込み、橘会長を逮捕したのである。あまりにも電光石化の早さなので、悪人たちは何も出来なかった。そして、報道の速さで、世間一般に知られてしまったのである。
悪人たちもコネや政治力や権力を駆使する暇が無く、隠蔽することが出来なかった。
事件は公の知るところとなり、、司法の場に晒されたのである。
ここまで公にしたので、司法の検事局に圧力をかけても、、民意のマスコミが許す筈がなかった。
轟警視には更なる「覚悟」があった。
14)社会悪の反撃。。。
警視庁捜査一課に逮捕された自由党岩田幹事長は職権を乱用というか、、駆使して抵抗を始めた。
「詐欺事件」として扱われるよりは「贈収賄事件」として逮捕された方が都合が良かったので「検察庁」に圧力をかけて、、
「今回の逮捕は間違っている、贈収賄事件だから検察庁に逮捕する権利がある」と言いがかりをつけて来たのであった。
轟警視は「ふざけれな、、、何を吠えているんだよ、、、誰が譲か、、、」と、、、頑として受付なかった、轟警視の強い後ろ伊達は「警視総監」だったので、引くことは無かった。
轟警視は前もって云われていたことがあったのだ、、、
「何があっても下がるな、、、たまには権力者に歯向かうのもいいのじゃないか、、」と、云う警視総監の覚悟を聞いていたので、、、
どこまでも警察官としての「首」を掛けて、逮捕していったのである。
轟警視は今回は「詐欺事件」だけではなく、、、「弱小企業に対して」の暴力的な恐喝などを立証して、広域暴力団との癒着関係のネタで
、してはいけない「反社会勢力」との関係を摘発していく方針で臨んでいた。
一方、「横浜連合橘会」の違法金融での貸し付けなどで立証しての逮捕であったのである。
その関連からの事実追及で逃げられない攻め方をしていった、、、。
岩田幹事長サイドも有能な弁護士連合を組んできた、、、悪徳弁護士集団でもある。
権力者について、、、いつでも時間を長引かせて、、、最終的にはどんなに高くても「保釈金」を払って、シャバへでてくるのであった。
そして、、「執行猶予付き」社会に復帰して来るのである。。。
まったくふざけた話である。世の中の大悪人は社会で羽ばたいているのであった。
早い話が「金がある」「社会的な権力者」は、、自分の手を汚さずに「指示」をするだけ、、「命令」するだけで悪事を働くことが出来るから不思議な世の中だ。
日本という国は全く可笑しな国だ、、、何故に「大悪人」は野放しになるのか、、、
一時的には逮捕されて、、、社会制裁を受けたような形をとるが、、、気が付くと社会に世の中に復帰して、、街中を歩いているのだ。
なんとも不思議な国だ。
しかし、轟警視は今回はそんな「なまちょうろい」事では済ませるものかと自分に言い聞かせていた。
何が何でも「保釈」が出来ないようなことを考えていたのである。
やっと、逮捕出来たのだから、、「保釈」なんて、とんでもない。
そう腹を括っていた轟警視であった。
15)轟警視は「追起訴」のための「再逮捕事実」をこまごまと細工していった。
轟警視は考えていた。今回、逮捕した岩田幹事長は大悪人であり、、汚職関係の常習犯であり、奥の手の奥まで作戦を立ててる悪徳商人であるから、ちょつとした逮捕ぐらいではびくともしない筈である。そんな相手だから、轟警視もその上をいった行動をしないと、、、
「保釈」「執行猶予」などの手法でかわされてしまう恐れがあるので、、、「保釈」が出来ないように「再逮捕」の連続で行く用意をしていた。
轟警視は「この悪党ども、、、今回は簡単に逃げられんぞ、、見てろよ。。」と、、自分に言い聞かせていたのである。
轟警視は自分の直属の部下である、、、「明智恵子警視庁捜査一課の警部と、小田あゆみ警視庁捜査一課の警部補」の二名を岩田幹事長の身辺捜査と横浜連合橘会の橘大二郎会長の捜査を細かくさせていた。
そして、橘金融の捜査をしていた小田あゆみ捜査一課警部補が、関係闇金融での違反行為を摘発したのである。
その結果横浜連合橘会の斎藤若頭を「詐欺恐喝の疑い」で逮捕したのであった。
今回の「詐欺事件」とも関連していたので、、轟警視は横浜連合橘会それ自体を「反社会勢力」の根源と位置付けて、捜査対象を広げて、
起訴に持ち込んだのである。
岩田幹事長を関連やくざ組織の顧問をしていることの立証を示して、「詐欺恐喝の罪」で一回目の「起訴」にしたのであった。
捜査の段階で岩田幹事長は罪を認める訳にはいかず、、、警視庁としては「横浜連合橘会」の「詐欺恐喝」に絡んだ事件として、、起訴したのであった。
岩田幹事長と橘金融との「顧問契約」から、、「反社会勢力の橘会」との関連を立証しての起訴である。
起訴内容が「詐欺恐喝の罪」であるから、、岩田幹事長は起訴内容を認めないために、「保釈申請」は却下されたのである。
そのほかに「贈収賄罪」もあり、、岩田幹事長側の弁護士団が、あらゆる勢力の力を借りても、ここまで法的に絡められてはどうすることも出来なかった、、、ましてや、、公のマスコミの力を利用した轟警視の頭脳的な作戦には太刀打ちが出来なかった。
政治家と反社会勢力の暴挙は許されるものではなかったのである。
岩田幹事長が金権勢力を駆使しても、、、巻き添えを恐れた政治家や権力者は逃げたのであった。
何時の時代も栄華を誇っても、、、いつかは潰される時が来るのである。。。誰もが自分が可愛いのである。。己の命や、政治生命をかけて救うものはいなかったのであった。
悪は滅びる、、、大悪人も正義の「司法」の前には敗れるのである。。。
真剣に、本当に正義を振りかざして立ち向かうものがいれば、、悪を滅ぼすことが出来るのであった。
轟警視は心からそう思ったのである。轟警視は両親と姉妹に伝えたかった。「安らかに、静かに休んでください」と。。。。
16)悪は入れ替わり、悪首を持ち上げてくる、、
人の世界は恐ろしい、、、今度こそはと「悪の軍団」を潰して、壊滅したかのように見えたのであった。
しかし、不思議である、、この世に人が存在する限り、、悪は後から後から芽生えて来るのである。
まるで「いたちごっこ」のようだ。
政治の世界での大悪党を潰したと思ったら、、「私は綺麗な、国民のための政治を行います」とかなんとか
言って当選してしまえば、、いつの間にか忘れてしまい、、、権力を握るようになり、金力を持つと人は変わるようだ。
そして、政党の中で、政治の世界で大物権力者と言われるようになると、、、人はいつの間にか「悪人の顔」を
見せ始める。金が絡んだ経済界からの誘いもあり、、やがては行政絡みの仕事が増えて、利権が絡んで来るのであった。
一昔前の利権、、例えば大きな河川の運送や河川工事などの利権をやくざが絡んで抗争が起きた、、、江戸幕末の頃なら富士川の利権を「清水次郎長一家と黒駒勝蔵一家」が団体で喧嘩をしてまで競い合った時代があった。
それと変わらない国家事業などの入札工事などでは反社会勢力のやくざ組織が現在の世の中でも起きているのである。、、、
今も昔も「何百億とか何千億とか」大きな国家プロジェクトに成れば、、常に政治家が、、地域関係の権力者が、、そして、経済界の化け物たちが「金」に群がって生き死にをかけて争そっているのだった。
警視庁特別捜査課の轟警視は談合、贈収賄、脱税に絡んだ事件を徹底的に捜査する専従班を組んだのである、、
警視庁総監の大石蔵人の「特別指揮」のもとに始動を始めたのだった。
轟警視を警視庁特別捜査課長に抜擢しての人事であり、、轟警視への指示命令は警視総監以外には出来ない組織であった。
そして、明智恵子警部と小田あゆみ警部補が轟警視の直属の部下となった。
特別捜査課は3名。で特別室を設けられて、船出をしたのである。
警視庁特別捜査課は全国の「公安委員会」との連絡も密に行い、情報を得ていた。
17)公安副委員長秋月美穂からの連絡、、、
警視庁特別捜査課の轟警視に「公安副委員長の秋月美穂」から久々の連絡がはいった。彼女とは大学時代の同級で、東大法学部で主席を競っていた。。。秋月美穂は一時結婚をして警察業務から離れていたのであるが、ある事件がきっかけで「公安委員会」に復帰したのである。自分の兄の子供が「ホストクラブ」の悪い罠に嵌り、騙された事件があった、、その相談を受けてから「ホストクラブ」問題に関わって、公安委委員を引き受けたのである。
そして、今回は余りにも酷い、ホストクラブが新宿歌舞伎町にあって、問題を起こした両親から相談を受けたので、轟警視に話を持って来たのであった。
その相談を持ってきた両親は「大橋京太郎夫妻」という、秋月美穂の郷里の秋田市の知り合いで、酒蔵を経営している老夫婦であった。
年いっての娘だったので「箱入り娘」で育てた、、世間を知らずしての20歳の子供だったので甘やかしていた。
東京世田谷にワンルームマンションを購入して住まわせ、武蔵野美術大学へ通っていたのである。
大学のサークル仲間で遊びに行ったところに「ホストクラブ」があり、、その店のナンバーワンホストに騙されて、1000万円の借金を持たされてしまったのである。
大橋京太郎の娘は「京子」と言ったが、、気が付いた時には男の甘い言葉と、仕掛けられた罠に落とされて、「身も心もメロメロ」になってしまっていた。
ホストクラブのナンバーワンの桂慎吾という男の言いなりな女になっていたのである、、、
「金が返せないなら、、闇バイトをしろ、、」と、売春行為を強要されていた。
京子の両親は自分の娘の変わりように気が付いて、、話を聞きだしたのであった。
そして、すぐにその男「桂慎吾」に会い、、騙されたことは分かっていたが娘の為に「借金1000万円」を還して、、娘「京子」を秋田に連れて帰ったのである。
秋田に還った「京子」は半病人のような生活を送っていたが、、その様子を見ていた大橋京太郎は心底、怒りを覚えた。
そして、秋月美穂に相談をしたのであった、、、彼女もまた一人の女として「怒り」が沸き上がって来たのである。。。
そんな「非情」が許されて溜まるか、、、世の中の男と女の矛盾を覚えた。。
その結果、秋月美穂は轟警視に捜査を依頼して、世の中の性悪な悪を退治して貰うようにと、、
轟警視ならやってくれると信じて頼んだのである。
その話を聞いた轟警視は女を騙して、更に罠にかけて騙すような悪辣な男たちを許すわけにはいかない、、、「ふざけるな、、、外道な野郎は叩き潰して、世の中から吐き捨てて遣るよ、、」と、、息巻いたのであった。
18)轟警視「特別捜査班」が悪質「ホストクラブ捜査」に乗り出す。。。
秋月公安副委員長から依頼された「ホストクラブ,夜空」の捜査に着手したのであった。
違法捜査ではあるが、、悪質な悪人たちの内情を知る為には「違法もクソもあるか、、、ふざけるな、、、」の意気込みで、轟警視が信頼する特別捜査班の小田あゆみ警部補に潜入捜査をさせたのである。。。彼女は警視庁斬っての「美女」であった。
そして、計画通りに「ホストクラブ夜空」に潜入捜査を始めたのであった。
いい女が一人で「夜空」に入って来た、、ナンバーワンの「桂慎吾」が、、、
「俺がつく、、」と言って、そのいい女に近付き、席に案内したのである。桂慎吾は「その女がお酉とも、罠とも知らずに」甘い顔をして、、、
「いらっしゃいませ、、初めてですか、、そうですか、、どうぞ、、」と、入って来たいい女の手を取って、ボックスのいい席に座らせたのである。
ホストの桂慎吾が店のシステムを説明しながら、、「何を召し上がりますか、、」と優しく話しかけてきた。
これから、始まる地獄絵図を知らない、桂慎吾は内心「いい女が来たな、、絶対,鴨にしてやろうと、、」考えていた。
飲み物はと聞かれ、、、今までの経験の女と思い、「騙せるぞ、、、」と、勘違いをして相手をしたのであった。
小田あゆみ捜査員は、、酔った振りをして、愚痴を零しながら「シャンペン」を呑んだ、、、
そして、彼女はホスト桂慎吾に惚れた振りをして毎晩、通ったのである、、、半月が過ぎたころに、小田あゆみ捜査員は
金が無いと言い出した、、、すると、ホスト桂慎吾は「付けでもいいよ、、俺が立て替えておくから、気にしないで呑んでください、、、」と、、やさしく声を掛けてくれた。
小田あゆみ捜査員は「しめた、、引っかかって来たと」と、、内心で薄笑いを浮かべたのであった。
「今にみろよ、、ほえ面かくなよな」と言いながら、小田あゆみ捜査員は通って、ホスト桂慎吾に甘えたのである、、、
そして、彼女は毎晩、マンションまで遅らせていた、、、体を求められたが旨くかわしていたのである、、
一か月も通って毎晩「シャンパン」のパーティをしていれば肩代わりしてた「借金」も溜まった。
そんな時に、ホスト桂慎吾が小田あゆみに頼み込で来たのである、、、
甘い言葉巧みに言いよって、、助けて欲しいと、、「付けの肩代わり分」を支払ないと、殺されてしまう、、、
と、、涙ながらに頼み、、借金を払えなかったら働いてくれと云われた。
小田あゆみが話を聞くと、、お店の経営者がやくざなので本当に殺されるといって来たのである、、
全て、仕組まれた罠であり、騙しであった。
小田あゆみ捜査員は話を聞いて、ヤクザは「関東連合会」傘下の青葉会であり、全て直接に指示していたのは副若頭の橋田一機だった、、
小田あゆみはその話を隠し持っていたテープにとって、轟警視と共に改めて「ホストクラブ夜空」にがさ入れにはいった。
19)轟警視、警視庁特別捜査班の強硬捜査、、
小田あゆみ捜査員からの報告で、新宿のホストクラブ夜空に一斉捜査に入った。
「関東連合会」傘下の青葉会にも本部にも家宅捜査が入ったのである、、、関東連合会は政治家との繋がりがあり、、自由党の岩田幹事長は前回の汚職事件と「横浜連合会」との関係から逮捕されて辞任をしたが、、次期幹事長羽田孝允が関東連合会の柳田三郎会長と黒い噂では繋がっていた。
そのために警視庁上層部に横槍が入ったが、、轟警視は構わずに捜査を進めたのである。
その結果、関東連合会の傘下である「青葉会」の橋田一機副若頭は、桂慎吾と共に「詐欺罪、売春強要罪」で逮捕された。
同時に青葉会事務所に急襲したので「銃刀法違反」で青葉会の幹部連中が逮捕されたもであった。
轟警視は「鬼警視」と呼ばれているくらいなので捜査の手を緩めなかったのである。
ホストクラブ夜空に関しても、過去を調べて証拠固めをしていたので、、クラブ自体を追い込んだ、、そして,店長を始め関係者を「売春取り締まり法」などや「詐欺事件」として検挙したのである。
また、青葉会系列の飲食店を全店、家宅捜査し、違反を摘発したのであった。
そして、青葉会系列の飲食店を全店「取り合えず営業停止」にして、新宿から締め出した。
警視庁内部でもやり過ぎと批判は出たが、、聞き入れなかった。
批判や文句を言ってくる者には、、、、
「何を寝ぼけたことを言いやがる、、お前らは悪事を助けるのか、、警察官の風上にも置けねえーやつらだな、、」と、、啖呵を切た。
やくざよりな報道関係からも批判が起きるが、、轟警視は一向に気にしないで「悪」に向かっていった。
20)今回のホスト問題で、、轟警視は「騙し詐欺にも、、特に女騙しは許せなかった」
公安組織は全国的に各警察ごとに「5名から6名」の公安委員が組織されていた。
そして、各公安委員会には委員長が居た、、地域の治安を監視、守っているのであった。
いわば、、「地域住民の安全を守るために、違反をしないように監視を続けている」のである。
昔で言えば「隠密」のようなものであった。
何もしない正当な生き方を。している国民には味方であり、、悪事を働く人間には脅威である、、、地元重点の警察の補佐役である。
そんな公安組織と組んで、情報収集を行い、人騙し商いを、人騙し悪人を摘発していこうと、
轟警視は自分が管理する「特別捜査班」を動かすことにしたのであった。
その担当を特別捜査班の「小田あゆみ警部補と明智恵子警部」を担当にして、、全国の公安委員会を巡回させることにしたのである。
全国の大都市の繁華街で起きている不幸を防ごうとした。
決して女は弱くは無いが、、弱い女もいるのであるから、、悪の考えを持つ男たちの餌食にならないようにしないと、、、
最終的には女は受け身という欠点がある。。
この世の「ふざけた男どもを、、蹴落としてやらないと」と、思うと腹が煮えくりかえるのであった。
轟警視が公安委員会と組み始めてから名古屋で事件が起きたのである。
助べえーな地方議員の爺いの不始末だった。
21)どこでも起きる、ホストクラブ詐欺事件
公安副委員長の秋月美穂から轟警視に連絡が入った。勿論、担当の明智恵子警部と小田あゆみ警部補にも連絡は来ていたのである。
事件内容は二人の担当捜査官に書類で届いていた。
連絡を受けた轟警視は二人を名古屋に行かせたのである。
事件は名古屋市内で起きたので、、管轄は名古屋警察生活安全課が担当していた。二人は生活安全課の井伊課長のもとに行き、轟警視の伝言を伝えて捜査に入った。地元のことに明るい同課の柴田警部補が付いた。
彼女の手助けを借りて、まず、被害者の両親に会い、事情を聴いたのである。
事件の詳細は名古屋市内の「ホストクラブ小牧」のホスト三枝三郎に騙されて、
借金「1000万円」の支払いのために売春を強要されて、名古屋市内の「市議会議員」の専用妾とされたのであった。と、、言うことである。
ふざけた話だ、、、市議会議員であり、教育担当者が何てことをしてるのだ。
それも「20歳そこそこの若い女」を金で弄んでいるのだ。
明智恵子警部も小田あゆみ警部補も許せなかった、、と、思い、、断じて懲らしめてやると決めたのである。
二人は考えた、、、さて、どうするか、、お酉捜査をするか、、、それとも地位の有る市議会議員から攻めるかと、、、
そして、決めたのである、、、市議会議員の素行調査から始めることに。
その捜査は当たった、、、その市議会議員の名前は荒木小一郎で、市議会の議長をしていた。二人は尾行を開始したのであった。
そして、女を誘ったのである。明智警部も小田警部補も必ず守るから、誘いに乗って欲しいと頼んだ。
その日が来た、、ホテルで待ち合わせた、、、ホストの三枝三郎も女に頼んで来ても貰った。
来て貰う理由は適当に付けた、、男というものは馬鹿が付くほど馬鹿である。
そして、荒木市議会議員とホストの三枝三郎は,女を連れて「ホテル」の部屋に入って行った。
始めから「ホテル」が決まっていたので、ホテル側に協力してもらい、二人の捜査官は隠しカメラを設置して置いた。
明智警部は隠しカメラを監視して、小田警部補は隣の部屋で待機していた。
ホストの三枝三郎が部屋から出て、隠しカメラを見てた明智警部からの合図で小田警部補が部屋に飛び込んだ。
男は裸になり、、女にもシャワーを浴びるように催促していたのであった。
その現場を小田警部補に写真を撮られてしまったのだから、、、言い訳が聞かなかった。
男は「荒木小一郎議員」は観念をしたのであった。
22)轟警視特別捜査班は「ホストによる詐欺」を許すことはなかった。
今回の名古屋における「ホスト詐欺事件」を機会に、轟警視特別捜査班は「女騙しの商法を逃がすことなく摘発して行くと」決めて、公安委員会との連携を深めたいった。
「いいか、、、これからもホスト詐欺を含めて、談合、贈収賄汚職を「鬼捜査班」として手を緩めずにやってくれ、、、」と、、轟警視は捜査員に言い聞かせた。
名古屋の市議会議員のような不始末は、国会にもある筈だから、特に「国会議員や何々議員という奴らには監視をする様に、、」と、、弱者に強気でいる金欲亡者たちには気を配る様に、、、普段から注意をすることが大事だと 。。。
この世の男とは考えてみればふざけた生き物だ、、、政治家や会社経営者になった権力者は必ず、、、「女遊び」をしていると思って間違いない。。。
数多くの中には人格者もいるとは思うけど、、、ほとんどが間違いを起こしているから、、悪辣な奴らは絶対に許すな、、、とも厳命している轟警視であった。
この世の悪党は懲りずに過ちを犯すのだった、、、悪人たちは「今度こそ」はと、、悪事を働くのであったが、、必ず、綻びが出るのであった。
不思議なもので、犯罪というか、悪事は一人では出来ない、、、やる奴がいれば、やられる奴がいるのだ、、
そして、悪事には「不平不満」が付き物で、、、
「いい思いをする奴、、嫌な思いをする奴、損をする奴が出る」そこで必ずと言っていいぐらい、、問題が起きる、、、そして、、バレるのであった。
全てが旨く行くことは無いのが「悪行」であり、、「悪事」なのだ。
しかし、一時の快楽に、甘い汁に酔いしれるのも悪事である。
轟警視は今までの経験で、悪事の睡まで知っていた。。。そんなことで、全捜査員に諦めずに捜査をする様に訓示をしていた。
23)「女騙しの悪事」を追いかけて出てきた「男の醜態悪行」
名古屋のホストクラブ「詐欺事件」を追求捜査をしていた、明智警部と小田警部補は逮捕した「荒木小一郎市議会議員」の供述を取っていくうちに、大きな疑惑にぶつかった。
それは「ホストクラブ小牧」を中心に「売春組織が存在」してたのであった。
中京連合会近藤会が関連し、組織暴力団の大きな資金源になったいたのである。中京連合会は近藤宗春会長の統率のもとに、名古屋港湾業務の利権を持って、金融業、飲食業界に勢力を伸ばしているやくざ団体であった。
特に近藤会大室若頭は現代ヤクザの典型であり、、暴力より頭脳的な行動派で、、「金儲け」が主体である。
従って、ホストクラブやクラブ経営も数件していて、、売春経営などで摘発されないようなシステムを考えていた、、、お店の監理売春はせずに「女と男の自由恋愛」という形をとっていたのである。
その仕組みは詳細に綿密に考えていた、、、
女が売春で逮捕されても、売春行為が成立しないように、、売春客の男が逮捕さても、監理売春にはならないように、近藤会の大室若頭は考えていたのであった。
売春行為の金銭の受け渡しは、経営するお店にも、管理する近藤会にも出てこないような仕組みを作り上げたいたのである。。。警察が女や男をいくら逮捕しても証明出来ないシステムを考え出した、大室若頭は恐ろしかったのであった。
今回の逮捕した「荒木小一郎市議会議員」も大村若頭が仕組んだシステムにより、、「男と女」の自由恋愛による男女行為であるとされたしまったのである、、、近藤会の顧問弁護士に付き添われて、警察を出て行った。
その時の「荒木小一郎市議会議員」のほくそ笑んだ笑いが、、、轟警視は忘れられなかったのである。
女を持て遊んだ「子悪党」を許す訳にはいかない、、、
今に見ていろ、、、思い知らさせてやるからな、、、「クソ、爺い、、助平男が、、」
と、、腹が煮えくり返ったのであった。
そのあと、、、世の中の名士面して、指導する立場の人間が、、守るべきことを守らずに破って、、平気でいる男たちを罰してやろうと特別捜査班の捜査員全員で考えた。
そして、、こうなったら「現行犯逮捕しかない」と考えた轟警視は、再び潜入捜査をすることにした。
明智警部と長警部補を使うことが出来ないので、別の特殊任務の警察官を差し向けたのである。
大室若頭にも驕りがあって、、自分の知恵に溺れたのであった。
見事に轟警視のお酉捜査に引っ掛かり、ボロが出た、、、そして、ホストクラブ小牧で見事に、、助平な親父「荒木小一郎」が懲りもせずに逮捕されたのである。。今度は「問答無用」での御用だった。
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