待ちロ旅

献残屋藤吉郎

文字の大きさ
上 下
14 / 19
女極道と女殺し屋

女極道と女殺し屋

しおりを挟む
短編小説「女極道と女殺し屋」原作者 献残屋藤吉郎



第一話「美しき狼」

第二話「女やくざ紅と女執行人花」


第一話「美しき狼」

1.女恨み節する。

月野ひとみは裁判官勤務をしていた、常に裁判で弱いものが負ける、民事事件では絶対と言っていいほど金のないものが敗訴して、損をする。
裁判官をしていて、思い知らされたのであった。日本の法治国家では、人は誰でも法律に守られていると言いながら、まるで話が違っていた。
世の中の権力者、金持ちたちが最終的にはいい思いをしていた。そんな裁判を主体とした世の中の仕組みにうんざりさせられた。
そして、社会で弱者と言われても、法治国家では守られなければと思い、新たに弁護士の道を選んだのであった。
月野ひとみは事務所を構えるにあたって、事務所勤務で調査もできるということで、母の弟で無職中の叔父である、月野泰三を茨城つくば市に訪ねた。
久しぶりに会った叔父には最初断られた。山籠もりをして自由気ままに生活している、今の自給自足がいいと言われたのであった。
しかし、月野ひとみが弁護士に転職した理由を話して、承諾してもらった。
一日泊りがけの交渉だった。
東京に戻った月野ひとみは事務所開設の準備をして、叔父の月野泰三が上京するのを待った。
叔父のために、事務所近くにワンルームマンションを用意した。
準備はできた、思いっきり、弱者のための裁判をしようと、心新たにしたのであっ
た。
事務所を開いたら、初めから依頼されていた弱者の第一号の織田信子の民事裁判を手掛けようと考えていた。
男に裏切られ、財産をすべて使い果たされた、離婚裁判と損害賠償であった。
弱い女の恨み節であった。


2.初陣。。。月野ひとみ弁護士

いよいよ、弁護士としての仕事始めであった。依頼者は織田信子、31歳で子供が一人いる。財産は建売住宅1件と、水商売をしているので銀座にクラブを持っている。
商売は経営してから5年がたち、順調であった。
離婚原因は夫の浮気と、競馬好きで家庭が崩壊寸前であった。
依頼者の織田信子は一度は許した、しかし、女好きと競馬好きは治らなかった。
特に、競馬好きでは借金をしてまで夢中になり、誰の言うことも聞かなかった。織田信子が銀座で商売をしていることもあり、また、自宅を担保に入れてまで、借金をしていたのであった。
今までも何度も借金の催促をされてきたが、まだ、織田信子の返済が可能だったことから、夫はいいきになり、最終的には仕事もやめてしまった。
毎日がすさんだ生活に追われ、夫もやくざたちとのつきあいもあり生活費まで待って行った。それを側で見ている信子は苦しい日々を送っていた。
一人娘を崩壊寸前の家においておけなった信子は千葉の実家に預けた。
そして、なんどもやり直そうとしたが、結果は悪い方向に向かってしまった。困り果てた信子は知人の紹介で、月野ひとみ弁護士を訪ねた。
相談の結果は離婚しなければということになった。
夫の鉄二は覚せい剤にも手を染めて、暴力沙汰にまでなっていった。借金まみれの夫、鉄二は話を聞いていくと悪事にも手を出していったのである。
覚せい剤絡みのトラブルで、警視庁新宿警察捜査2課の取り調べを受けていたが、まだ、逮捕にまではいかなかった。
しかし、新宿を勢力範囲とした「はんぐれ集団、ことぶき」に所属して、反社会的活動をしていたのである。
信子は夫鉄二の行動を知って、離婚を決意たのであった。
しかし、夫鉄二は反ぐれ集団「ことぶき」の中で、頭角を現して、責任者というか、一部のグループの旗頭になっていた。
そんな悪仲間の中心的存在に、いつしかなっていた。もともと、悪世界の中で生きる素質があったような。。。
そんな悪行世界でも、生活力が出てきて、信子に対しても欲が出て、束縛をするようななってきたのである。
信子はそんな鉄二をますます毛嫌いをするようになり、鉄二は信子に対して暴力を振るうようになってきた。そして、鉄二のもとから逃げたのであった。
鉄二は気ちがいのようなって、信子を探して、追うようになっていった。その繰り返しに信子は疲れ果てた。
そして、月野ひとみが依頼を受けたのである。


3.美しき狼、、、現れる

弁護士の月野ひとみは依頼者、織田信子の夫、鉄二と会うことになり、事務所に来てもらった。誰が見ても、堅気には見えなかった。
「初めまして、弁護士の月野です、、。鉄二さんですね。奥さんから離婚手続を依頼されてます。」
と挨拶をしてから、今回の離婚手続きの内容について話を始めた。
いきなり、鉄二から大きな声で怒鳴られた。
「信子から何を聞いているか知らないが、俺は離婚する気はないから」
と、言われた。
その後の話し合いでも、合意が得られず、話し合いは平行線をたどった。理屈が通らず、まるで子供のように駄々をこねましていた。時折、大きな声を出して、威嚇しているようだった。
月野弁護士は、事務方に元刑事の叔父にいてもらってほっとしたのであった。
何も言わないが頼りがいを、頼もしさを感じた。
信子の夫、鉄二は、、、、
「離婚問題では話は無い。これ以上、俺たちの離婚問題には口を出さないでくれ、、、俺がおとなしくしているうちに手を引いた方がいいよ」
半ば脅かしている風に態度を荒げた。
そして、事務所の応接セットの椅子を蹴った。その時、事務方の叔父が鉄二を諫めた。
そして、鉄二は捨てセリフを吐いて事務所を出て行った。
月野弁護士は話し合いはできないと思い、裁判において、鉄二の不利益状況を証明して離婚事項を成立させようと思った。
鉄二が帰った後で、叔父の泰三と相談をして離婚不成立の状況資料を、今までの調査資料を基に書き上げた。
そして、依頼人である織田信子に連絡を取り、裁判で決着をつけることを告げた。裁判も始まると、時間を要した。。
夫の鉄二が裁判には出てこなかった。なんだかんだと理由をつけて、、、
そして、嫌がらもして来た。
そんなある日、鉄二が死んだことを知らされた。事故であったが、新宿警察では、その事故を疑った。
離婚問題でトラブルを起こして、反ぐれ仲間でも問題を起こしていたのであった、、、金銭トラブルや覚せい剤問題でも、警察が捜査していたので、、、
新宿警察では反ぐれ仲間から、鉄二は殺されたのではないかと疑われていた。
場合によっては離婚問題で、金銭問題が絡んで、妻の織田信子に殺害されたのではとも疑われていた。
鉄二が死んで、一番、利を得たのが妻の織田信子であったからだ。
弁護士の月野は今回も相談を受けていた。
しかし、鉄二が死んだ理由を知っているのは、月野弁護士だった。


4.新宿警察の真田警部補が疑う

今回の離婚裁判は、夫の鉄二が死亡して審議が不適当になり、判決で離婚は成立した。しかし、夫の鉄二の不信死により、新宿警察が捜査を始めた。
新宿警察の真田警部補は、同じ反ぐれ仲間の諍いにより、殺されたという捜査目的とは別に、妻の織田信子のことも疑っていた。十分に殺意が感じられたからだ。
捜査方針から、月野弁護士のもとに真田警部補が訪ねてきた。
「新宿警察の真田と言いますが、離婚問題で扱っている織田鉄二の件で少々、聞きたいことがあるので、、、ご協力いただきたく、お願いします」
と、、、鉄二が殺されたことは知っていると思うが、真田警部補の話だと、殺された原因が妻の織田信子にもあると疑い、捜査を始めたことを告げた。
真田警部補の捜査では、鉄二が殺されたことにより、妻、織田信子には利害関係があり、殺された当時のアリバイがあいまいであったことによるものと判断された。
それでの捜査とのことであった。月野弁護士には聞かれた、必要なことを話して引き上げてもらった.
真田警部補の帰った後に、依頼人の織田信子の利益の保証を考えた。間違いなく、織田信子には殺意はなく、無実であることを証明しなくてはと、、、、
鉄二が殺された時間のアリバイを探さないと、作らないと、真田警部補はつきまとってくるだろう。
そして、叔父の泰三に織田信子の調査を頼んだ。必ず、あると思っていた。今回の殺人事件のアリバイが。。。。
弁護士月野ひとみには鉄二が殺された理由を知っていたからだ。
叔父の泰三は織田信子の身辺調査をしてみて、確信した。犯人は織田信子ではないと、、、、、
いくら、執拗に調査をしてみても、その日常行動に鉄二を殺すことは不可能であったからだった。
調査で分かったことは、月野弁護士の不可解な行動だった。他人にはわからないが、身内の泰三には直観で理解できたことがあった。
真田警部補が、どんなに捜査しても出てこない事実を知ったのであった。
月野弁護士の過去にあった。
その秘密は身内だからこそ分かったことであった。
泰三はその秘密を知ったけど、今回の調査報告書には記載しなかった。このことは、今後も自分だけの知りえた秘密にしておこうと思った。
そして、自分が守れるこては、影でしっかり、守っていこうと決心をした。


5.警察の対面で鉄二殺しは、。。。

新宿警察としては、反ぐれの鉄二に関わる殺人事件は犯人捜査が思うようにはいっていなかった。真田警部補は鉄二殺しが、反ぐれの仲間割れからの殺人事件とは思わなかった。
しかし、新宿警察は日本一の繁華街を控えているので、トラブルや殺人事件の類が頻繁に起きていた。そのために、反ぐれの仲間同士のいざこざには時間をかけていられなかった。反ぐれ「ことぶきグループ」には覚せい剤疑惑があるので、捜査目的を主体に考えていた覚せい剤捜査に重きを置いて、鉄二殺しはついでの事項として扱っていたのであった。
真田警部補は一人、鉄二殺しにも気を抜かなかった。彼の刑事感とも言う気性がほっておけなかったのであった。
真田警部補の執拗な捜査を聞かされるたびに、月野弁護士は寒気を覚えた。
月野弁護士が依頼されていた、離婚争議も鉄二の死亡で、一段落した。
離婚調停は保留となり、妻の織田信子から取り下げられた。
月野弁護士は鉄二殺人事件について、真田警部補の動きを注意しながら見守った。
離婚争議の裁判も落ち着き、月野弁護士事務所には次の弁護依頼が持ち込まれた。
事件内容は育児問題と育ての男親のトラブルだった。
訴訟した女性は細尾佳代子で、子供一人を抱えて、問題が起きてる男性、今田幸一とのトラブルであった。
現在は、問題を起こしている今田幸一とは同棲中なので、別れたいと争議をの手続きを月野弁護士に依頼してきた。
内容は一緒になったころは子供にも優しく、良く面倒を見てくれていた。しかし、今田幸一の会社が倒産してからは、仕事が見つからずに、毎日、パチンコをしていた。
そして、今田幸一の貯えがなくなるころには少しずつ、生活態度が変化して


6.育児放棄、困窮生活からの逃避行、子供への虐め、虐待

今の世の中、子供は産んだが育児が上手くいかない。大人の勝手で、結婚したり、同棲したりして最初は楽しく生活している。
しかし、世の中は甘くない。生活が苦しくなり、自分たちの欲望だけでは生きていけない。
男と女にとって、最初は可愛い子供がいつしか、いつの間にか邪魔な存在になり、時には憎しみさえ覚えることになる。
いつも被害者は子供だ、、、弱い子供が犠牲になる。
子供を守るべき、法律的な施設もあり、法律で守られていることにはなっているが、建前であり、思うようには生かされていない。
子供の緊急事態が起きて、児童養護施設の係員や行政の生活指導員が動いても、法律的な規制があり、機能していないことが多い。
そのために世の中では不幸な事件が多発している。
こんなご時世の中で、育児問題のトラブルを引き受けることは大変であり、月野弁護士は覚悟はしていた。
月野弁護士は叔父の泰三を伴って、依頼人の夫、細尾正一郎と会うことにした。事情を知っておくために、細尾佳代子宅を訪問した。
細尾佳代子は親の仕事を引き継いだために、実家の酒屋問屋を営んでいた。
親の実家は茨城県石下町で古くからのつくり酒屋であり、経済的には恵まれていた。
そんなこともあって、夫の正一郎は失業後も、毎日、好きなパチンコや競馬などの賭け事にしていた。
妻、堀尾佳代子も最初のうちは、次の仕事が見つかるまではと大目に見ていた。正一郎はパソコン関係の専門職に就いていた。特に経理には詳しく明るかった。次の仕事は紹介あったが、気乗りがせずに遊んでいた。
しかし、付き合う人たちが地元の、いわゆるやくざであったために、時間が不規則になり、話し方にも暴言が飛ぶようになった。
そして、子供を見ることもなく、家庭を帰り見なくなり、外泊が多くなっていった。
細尾佳代子は学生時代の同級生の紹介で、月野弁護士事務所に事情を説明して、離婚争議を依頼したのであった。
そのために月野弁護士は叔父の泰三を連れて、茨城県の石下町の自宅を訪問したのであった。
夫の正一郎は留守だったが、今日は戻るというので待たせてもらうことにした。
夫の正一郎が戻るまで、事情を詳しく話してもらい離婚の決意が固いことを知った。
1時間ぐらいしてから、夫の正一郎が戻ってきた。昼間から、どこで飲んでたか知らないが酔っていた。
そして、口調が荒かった。
「弁護士の月野ですが、、、お話しできますか、、、、」と言うと、、、
「話は聞いている、、、酔っているうちには入らないから、大丈夫だよ」
というものだったので、月野弁護士は話始めた。月野弁護士は内心よかったと思った。叔父の泰三を連れてきて、、、
月野弁護士が離婚について話始めると、、、
細尾正一郎は開き直った、そして、言い放った。
「離婚はしてやるよ、、、但し、離婚承諾金はもらうから、、、子供の面倒も5年間、見たからな。。。。」
正一郎は豪語した。そして、離婚承諾金は後で計算して、請求するよ」と、、、、
妻の細尾佳代子の調査では、つきあっている地元のやくざ「地回り」に借金があって、身動きできない状態であった。
月野弁護士が、借金はいくらあるかと聞いても、今は言えない。
後で連絡するからと、、、、、その借金の話が付けば、離婚はすると。。。
しかし、月野弁護士は信用できないので、叔父の泰三に踏査を依頼した。
その結果のはなし合いにした。


7.地回りに利用され、捨てられる、哀れな男

叔父の泰三の調査では、細尾正一郎は地回りやくざ「石毛興行」からの借財だけでも、1億円はあり、その他のクラブや小料理屋等のつけも相当溜まって、今では何処へ行っても酒一滴も飲めない状態であった。面倒見てた女にも縁を切られ、自分の家以外に寝るとところもなく、地回りやくざの「石毛興行」のところで厄介になっている。
そんな状況にありながら、家に帰ると大柄な口を聞いていた。
妻、佳代子は金で清算できればと思っていたが、現在の家業では支払いは不可能であった。
夫、正一郎に金を都合つけたやくざ「石毛興行」は現在の状況を見て、返済を迫ってきた。金が無いのを知っての催促であった。
石毛興行では細尾正一郎に対して、「この借金はどうするつもりだ、、どうやって払う、、、」と催促をされていた。なまじな言葉での催促ではない、、、脅しを超えたいた。石毛興行でも必死であった。
石毛興行からは、、、「正一郎、、、、お前、死んで払うか、、、生命保険でもかけてよ。。。」そうでもしないと払えないだろうと、、、。
「正一郎、、お前な、マグロ船に乗っても間に合わないぞ、、、なんかい乗ればいいんだよ、、、、命がもたないぞ、、、」
石毛興行からは毎日、脅かされてた。
正一郎も生きた心地はしない、、、何回、死のうかとも思った。しかし、元来が気の小さい男だから、そんな気持ちも一晩寝てしまうと、忘れてしまう、そんな能天気なところもあった。
正一郎が考えたことは、自分が婿に入った造り酒屋「きくや」を差し出すことだった。「きくや」には土地がある。それも造り酒屋の敷地以外にも、山林や田畑もあったので、、、、この話を「石毛興行」に持ちかけた。
そこで、相談をして、正一郎が土地謄本を持ちだして、その名義を「石毛興行」に書き換えることだった。
正一郎と石毛興行の若頭若本南海男は相談していた。返済する方法は他にはない。そして、正一郎が土地登記簿謄本の原本を持ち出し、勝手に名義を書き替えて、それを「石毛興行」に代別返済という方法で登記したのであった。
誰が見ても詐欺行為ではあるが、正一郎としては、義理とはいえ親子関係にあり、贈与するというかたちのの書類を作成したのであった。
そして、名義変更がおなわれた日から数日が過ぎて、石毛興行から通達書が届いた。
慌てた、妻、佳代子から弁護士月野事務所に連絡が入り、月野弁護士は石毛の細尾宅へ向かった。
妻、佳代子から通達書を見せてもらい,あぜんとした。
間違いなく詐欺行為であり、法的手続きを取った。しかし、先きいき厄介なことになると思った。
そして、事件が起きた。
離婚訴訟相手の夫、正一郎が殺されて、地元警察の取り調べが細尾佳代子にのしかかってきた。酒蔵「きくや」の車の中での死亡であった。死亡原因は薬中毒とのことではあるが、本当のところはまだわかっていない。噂はいろいろ飛び交った。
やくざとの金銭問題で殺されたとか、女がらみのトラブルで、女に薬を飲まされたとか、女房に浮気と金銭問題で殺されたとかであった。
そんなことで、妻、佳代子にも容疑がかかったのであった。疑われたが逮捕まではいかなかった。取り調べは続くようだが。。。。。
月野弁護士からみの、離婚争議はどういうわけか、殺しが絡んでしまっている。
そんなことで、以前より何か事件に絡みがあるのではないかと、新宿警察の真田警部は目を光らせ、興味津々とうかがっていた。証拠も何もないので、表立っての動きはできなかったが、月野弁護士絡みの訴訟事件には興味を持っていた。
正一郎の殺人事件の犯人は今だ、特定できていなかったが、石毛興行との金銭トラブルは本人が死亡したために両者の話し合いで、月野弁護士立ち合いのもとに合意が得られた。酒蔵「きくや」が現金を用意した。所有の土地を処分し、銀行借り入れをして、何とか現金を支払った。石毛興行以外の借財は、酒蔵「きくや」が分割で返済することになった。
正一郎だけ死亡して、その犯人は捕まっていなかったが、離婚争議の問題関係はかたずいた。
月野弁護士は、とりあえず細尾佳代子の依頼は終了したので、東京へ戻った。


8.京都の風は冷たい

京都と言えば、日本の歴史の故郷、、、なんの歴史を語るにも、物語の中心に当たる素敵な街、、、近代国家を築いた歩み、幕末時代の勤王の志士たちの話でも興味をそそる話は山ほどあるような、、、、
そんな街で、月野弁護士は事件の依頼を受けた。裁判官当時の知人の紹介で、今回は京都まで出張してきた。
知人の名前は桂桔梗という、京都花街の芸者のトラブルであぅた。16歳から仕込みを経て、芸子を経験して芸者になった女性であった。彼女は花街での経験も豊富で、客層も上客を持っていた。
いずれは置屋をやるつもりで準備をしていた。
ところが、長い付き合いの旦那と言われる人が突然死亡して、一番頼りにしていたスポンサーが消えてしまった。
彼女、桂桔梗、当てが外れてしまった。そこで、やりて姉さんと言われた彼女は後ろ盾に、何人かの旦那衆を付けたのであった。
最初は旦那衆も応援していたが、男とは勝手なもので、時が経つうちに欲が出てきて
己一人のものにしたくなったのであった。
色ボケした男どもの醜い争奪戦が始まってしまった。欲ボケした男どもが表面に出てきたので、色街の商いに支障をきたし始めた。
売れっ子芸者に、あまりにもはっきりした、色ボケ男どもがいては、誰だって面白くないはずだ。
それで何とかして、この問題を解決しようとして桂桔梗は考えて、知人に相談したのであった。その結果で月野弁護士が依頼されたのだった。
まるっきり、法律的な問題はなく、男と女のトラブル、花街の色恋問題であった。
依頼された月野弁護士も困っていた。
いい解決策はないものかといろいろと考えた。そして、叔父の泰三にも相談したのでった。
風流人の住む街での、男と女の風流世界の贅沢な話であった。
月野弁護士は叔父の泰三に、今回の仲裁というか、取り持ちをしてもらおうとしてた矢先に桂桔梗に熱を上げてた二人の、恋ボケ老人の一人が旅行先で銃殺されたのであった。二人の恋ボケ老人は、京都の広域暴力団秋田会の最高顧問で広田肇と局長代行の鴨志田功であった。
以前より何かというと、同じ秋田会でも気が合う二人ではなかった。金銭問題ではいつももめていた。
その最高顧問が有馬温泉で療養中に暗殺されたのであった。同行していた幹部組員の一人、相場三次郎も暗殺された。
この事件が起きて、組内でも、京都府警でも大騒ぎであった。組内の抗争であったが、このことが原因で秋田会は二つに割れ、一時もめにもめていた。
しかし、局長代行、鴨志田功側に勢力は傾き、抗争は収まった。
そして、桂桔梗、芸子の問題もいつしか静かになった。色恋沙汰ではなくなり、命のやり取り合戦は消えた。
世の中、色恋よりも、権力闘争に軍配は上がった。
この時の組内の抗争で銃殺された、最高顧問の死には疑惑が残った。
風流な京都の街にも、物騒な冷たい風が吹いていた。
しかし、今回のやくざの抗争問題で、月野弁護士が依頼されたトラブルは消えてしまった。
月野弁護士と泰三は、出張が多く、次の依頼主は鹿児島の女性からであった。


9.桜島は威風堂々

月野弁護士は九州鹿児島市千日町に住む、大学時代の同級生の大久保和江から久しぶりに連絡があった。京都まで来てるなら鹿児島まで来ないかと誘われた、彼女の嫁ぎ先は温泉ホテルを経営しているので、たまには骨休みに温泉でもと言われて。。。
大久保和江が住んでいる町は、鹿児島市千日町で南九州一の繁華街「天文館」の近くだったので、月野弁護士は叔父の泰三を連れて訪問した。
久しぶりに会った和江はすっかり、若女将が板についていた。子供3人で、夫の大久保光男とも夫婦円満そうに見えた。
ホテルに着くと,さっそく部屋に案内されて、夫婦であいさつに来てくれた。
優しそうな旦那で、月野弁護士は安心した。
仕事が一段落したら、夜にでも遊びに来ると言って、一端、和江は部屋を出たいつた。
和江が来るまで、月野弁護士も叔父の泰三も温泉でゆっくり、時間を過ごした。
温泉に入りながら、月野弁護士は鹿児島の歴史にふけっていた。
鹿児島は明治維新の立役者、西郷隆盛、大久保利通の出身地であり、近代国家の源でった。そして、維新の締めくくりとして「西南戦争」があった。
そんなひと時の昔を、歴史を楽しみながら温泉を満悦した。
夕食時には大学時代の友人、和江が時間を割いて付き合ってくれた。そして、楽しい食時と思い出を過ごすことができた。
その晩は本当に素敵な、楽しい時間を過ごし、満足した月野弁護士だった。
昨夜のうちに話があった、息子の博の相談に乗った。
息子は20歳になり、鹿児島の私立大学へ通っていた。現在付き合っている女性が妊娠中で、母親の和江は息子、博から事情を聞いていた。
付き合っている女性の父親は地元のやくざの親分で、その親から責任問題で迫られていた。
地元のやくざで「薩摩連合」という、古くから地元に根を張つている博徒一家であった。友人の和江は本人同士が認めあっているなら仕方がないと思っていた。
しかし、男親の大久保糸太郎は認めなかった。理由は昔から「薩摩連合」をしっており、大久保糸太郎と「薩摩連合」の大田原茂三との間でもめ事があったらしい。
それを大久保糸太郎は未だに許していなかったのであった。
大久保夫妻は頑固な男親を説得できずに困っていた。
息子、博の相手の親である「薩摩連合」の大田原茂三もそのことは忘れており、大久保夫妻もそのことにはこだわりはなかった。
頑固にこだわっているのは男親の大久保糸太郎だけだった。
そこで、月野弁護士を入れて相談したことは、、、
息子たちは一緒になったら、一定期間別に住むことにしたのであった。頑固な爺さんも顔を合わせなければ、それで周りの家族が良ければ仕方がないことと。。。
すべてが丸くは収まらいが、、、良しとすることにしたのであった。
まだまだ、鹿児島には頑固な一徹ものがいるようだ。。。。
鹿児島の桜島のように、火を噴く昔気質の人間がいるようだ。
わかつてはいるが、言い出したら後には引けない頑固者が。。。。。


9。東京へ帰る。。。美しき狼

月野弁護士は叔父の泰三とともに東京へもどった。事務所には手紙やファックスが溜まっていた。それらに目を通して、とどこった仕事の順位を決めた。
整理をしていたところに、警視庁捜査一課の真田警部補から電話が入った。
「ご無沙汰しています、、、先生にお聞きしたいことありまして、お邪魔したいのですが、ご都合はいかがでしょうか」と。。。。
「はい、月野ですが、、、明日なら何時でもいいですよ」ということで、、、
月野弁護士たちが東京へ戻った翌日に、真田警部補が訪ねてきた。
真田警部補は挨拶をして、事務所の応接セットに、、、、そして、
「お忙しそうですね、、、弁護士のお仕事も大変でしょう。。。」
真田警部補は今までに月野弁護士が処理してきた問題トラブルについて、特に依頼者の相手が死亡した件について、聞いてきた。
事件内容は月野弁護士の依頼者同士のトラブルから、事故死したようですが、真田警部補から見たら、不審死を感じていた。
そして、当時の死亡した依頼人の相手、離婚相手の夫の行動を真田警部補は自分なりに調査したのであった。その結果、二組の死亡の原因は反ぐれ仲間のいざこざとやくざとの金銭問題が原因であったが、本当の犯人は逮捕されていなかった。
どちらも金銭問題などの仲間同士の抗争的なものであり、殺人事件としての犯人は無く、自殺的なこととして処理されていた。
真田警部補から見たら不自然であり、何か第三者の手が加えられたように感じたのであった。恨み復讐的な匂いを。。。。
そこで真田警部補は確認を兼ねて、月野弁護士を訪ねてきたのであった。
二人の話を聞いていて、叔父の泰三も、その意味を納得しながら疑問を持っていた。
そして、真実は知りたかったのであった。
月野弁護士は真田警部補にはさらりと答えた。
「私には離婚争議を解決するために相談を受けたので、依頼者の夫に関しては、詮議していなかったので、そこまでは深く考えませんでした」と、、、
その後も真田警部補は、事件について訊ねてきたが、証拠があるわけではなかったので、表面上だけの質問、話になってしまった。
そして、一時間ぐらい真田警部補はいたが、何かあったら、また来ますということで帰っていった。
叔父の泰三は、これは厄介なことになったなと思いながら心配した。


10.月野弁護士の秘密

月野弁護士は両親を小学3年生の時に交通事故で亡くした。その後は姉夫婦に育てられた。月野弁護士の家は三重県松坂でも有名な呉服商であった。
呉服商の実家を継いだ姉夫婦には子供が二人いた。そのために、月野ひとみはどちらかと言えば、食べさせてもらっているだけで、ほとんどかまってもらっていなかった。よく言えば自由気ままに育った。悪く言えば洋服一つ、盆暮れに買ってもらえる程度で、自分で使えるお金はなかった。
松坂では立派な店構えであったが、月野ひとみはアルバイトをしていた。そして、バイトをしていることには、姉夫婦は何も言わなかったのであった。
それで、中学時代から学校が終わると、高校卒業まで合気道道場の掃除をしていた。
合気道道場の松坂師範は、月野ひとみの生い立ちを知っているので、何かと世話をしてくれた。また、彼女は運動神経もよくて、道場清掃の合間に稽古をさせてもらい、高校を卒業する頃にはには「合気道3段」にまで上達していた。
姉夫婦からは束縛もされず、アルバイトに合気道の稽古に励んでいた。その反面、地元の不良仲間からも一目がおかれていた。
そして、月野ひとみの所属する不良仲間と対決するグループとのいざこざにも、駆り出されていた。
ひとみがいるだけで不良グループの勝敗は決まっていた。
松坂では、女番長で振舞っていた。しかし、悪さをするわけではなかった。
不良仲間同士の争い、喧嘩に強かったのであった。そして、仲間に対する思いやりや、優しさを持つていた。
不良仲間でその親が子供苛めが酷く、家に帰るのを拒んでいた仲間がいた。
その仲間は柴田芳江と言って、何度か家出を試みた。そのたびに、親に連れ戻されて、暴力を受けていた。
その柴田芳江を自分の家に泊めたことがあった。しかし、その晩に柴田芳江の親が乗り込んできて、連れて行ったことがあった。
その時、柴田芳江を、月野ひとみの家から引きずり出して、ひとみの家族のいる前で、殴るの、け飛ばすのと酷かった。柴田芳江が泣きながら誤っているのに、やめない、その親に対して、月野ひとみの育ての男親が止めに入った。
「あんた、いい加減にしたら、子供が他人の家に泊まりに来たぐらいで、、、、
殴るのをやめろよ、、、」と真剣に怒った。
それを見てた月野ひとみは。。。「へえーー、いいとこあるじゃないか」
と少しだけは見直した。
月野ひとみは、子供を、女の子を殴るという暴力を許せなかった。
自分の父親に関しては、無関心、放任主義、かまってくれないと思っていた。友達の殴られる様子を見ていた、少しは救われた。
月野ひとみはその後の、不良同志の喧嘩に違いが出た。
不良仲間の家族関係を聞いて、知って、変わってきた。不良の道に走った家庭環境に腹を立てた。
そして、夫婦が結婚して子供を作って、その育てる家庭において、自分の子供を虐待する親を絶対に許せなかった。
不良仲間が親から虐待されていたのを見てから、変わっていった。
そして、自分の育ての親の対応を見て、少しだけ、親を見直したこともあつて、本気で将来を考えた。
そして、その時から勉強もした。


11.月野弁護士への脅迫電話

今回の出張から帰った後に、月野弁護士に脅迫電話が鳴った。
内容は彼女の故郷の不良仲間の柴田芳江と共謀して、彼女の父親を殺したという話であった。彼女の父親は上山温泉に行き、酒好きな性分で、その日も酔って崖から落ちて死んだことになっていた。実際に地元の警察の調べでも、転落死であり、一緒に行った柴田芳江もそう証言していた。
その時のアリバイに月野ひとみは嘘の証言を、柴田芳江より頼まれ証言していた。
その証言がなければ、柴田芳江は疑われていたのであった。
その事実は二人だけの秘密であり、柴田芳江はすでに亡くなつていたので、その秘密は誰も知るものはなかった。
それを今頃になって、電話で脅迫してくる人間がいることに不思議であり、疑問に思つた。しかし、電話をしてくる人間がいたことは事実であり、月野弁護士は不安を覚えた。
その日から、定期的にその脅迫電話は鳴った。
無視はしていたが、頻繁にかかる電話に恐怖さえ感じてきた。今更、証拠もなく、嘘のアリバイをしただけなのにと思った。しかし、弁護士という職業柄、まずいことになったなと、、、とも思った。
その脅迫電話が鳴った時に月野弁護士は話した。
「あなたは誰ですか、、、、なんの証拠があって、そんな電話をしてくるのですか」
と、、、しかし。電話の向こうで、、、笑うだけで、、、
何も話してはくれなかつた。。。
月野弁護士は何も話してくれない電話、一度、松坂での事件の話だけで。。。
その後は常に笑いが聞こえる電話だけだつた。
その不気味さに、震えを覚えた。
その後の弁護士活動にも、いつもの情熱をもって、当たることなく、少々負鵺になつたような。。。。
何時もそばにいる、叔父の泰三もいろいろ知っていたので心配した。
そんな状況の時に、離婚争議と、その夫に絡んだ贈収賄の事件以来があった。
昔の裁判所仲間からの紹介もあり、裁判所仲間と会って帰つてからは、少し元気になったようだった。
脅迫電話の件は、来たら来たで、その時対応すればいいかという、少し、開き直つた気分になった、、どちらかと言えば、気持ちは大きい方で、あっけらかんとしていたので。。。。しばらく、脅迫電あもならず、今回の依頼事件に没頭した。


12.久しぶりに法廷で、、

あきれる法治国家に月野弁護士は離婚争議の調停で久しぶりに裁判所に出廷した。懐かしい法廷であった。現在のあきれた裁判の判決に愛想をつかした月野弁護士であったが、今回は離婚相手の相場紘一からの申し出であり、裁判所で決着をつけたいということであったので、、、、
離婚相手の相場紘一は現在、談合贈収賄に絡んだ事件で取り調べを受けているのであった。国税庁と公正取引委員会から、厳しい捜査をされている。
場合によっては検察庁から逮捕状が出るとの噂もあり、法的規制の中で、離婚調停事件ではいつものように強い姿勢では構えてはいられなかった。しかし、相場紘一は大物政治家を要しているので、妻、相場直美に対しては甘く見ていた。離婚争議は最終的には金で解決できると。。。。
そして、政治的圧力で裁判所も大きな事件にならずに、揉み消せると思っていたのであった。
だが、今回の離婚争議には女性問題も絡んでおり、妻、直美も覚悟を決めていたので、相場紘一の思う通りに簡単にはいかなかったのであつた。
その後の裁判で、金銭問題と財産問題、特に住んでいる住宅「大邸宅」の問題では解決しないで揉めた。
そして、離婚争議に時間がかかっている間に、相場紘一は検察庁から逮捕されたのであった。今回の談合贈収賄事件は大物国会議員が絡んでおり、検察庁も簡単にはあきらめなかった。
しかし、月野弁護士にとっては、以外な落とし穴に吸い込まれてしまった。贈収賄事件には直接関係はなかったが、月野弁護士の過去の事件、脅迫電話の主が現れ、脅しを入れてきたのであった。
贈収賄事件は大物政治家や警察内部の造反によって、揉み消されたのであった。
そして、離婚争議に絡んだ金銭問題が問題になり、どうしても、この離婚争議は取り下げしないと、解決しない羽目になり、月野弁護士への圧力となったのであった。
また、離婚相手の妻にも甘い罠が投げかけられた。
人は最終的には金であり、富であり、地位が与えられると変わるんものであった。
相場夫妻の離婚争議は、争いではなく、まとまってしまったのであった。


13.月野弁護士怒る。。。。

今回の相場夫妻の離婚争議は、一見穏やかにまとまったようであったが、その後の展開は予想外になっていった。
相場夫婦は金銭問題でも、住宅の問題でも、妻の直美が欺かれた形になって、精神的に打ちのめされていった。時間が経過していくうちに妻、直美は夜眠れなくなり安定剤の服用が多くなり、自殺に追い込まれた。
余りにも悲惨な方向に進んでしまった。そして、夫の紘一にも不運は巡ってきた。
権力者であり、大物政治家と言われている、原田惣一朗にも今回は検察庁の捜査がしつこく行われていたのであった。いったんは揉み消された形になったが、月野弁護士があまりにもひどい、政治的圧力に対して抗議を申し立てたのであった。裁判官仲間にも、警察関係の仲間にも、久しい仲間は月野弁護士にもおり、出来る限りの手を尽くしたのであった。
その結果、再捜査が行われ、贈収賄事件の証拠を集めて、追い込んでいった。
追い込まれた原田惣一朗議員は、彼の持っている渉外係を利用した。渉外係は元やくざ、元警察官、元自衛隊特殊任務に就いていた者たちがいた。いってみれば「殺し屋集団」だった。
月野弁護士に脅迫電話をしていたのも、その渉外係であった。
従って、もみ消しの出来ない事項については秘密裏に彼らが動いていた。
今回の贈収賄事件についても、いよいよ、揉み消せないとなり、証拠隠滅が行われた。世の中でよく関係者が自殺とか、行方不明とかなる場合がある。
それが、この種の抹殺であり、この世から消えてしまう事件である。
警察、検察庁が原田惣一朗を今一歩で逮捕というところまで追いつめていながら、証拠隠滅が行われた。
相場紘一が自宅で狙撃されてしまった。。。。
ニュースによると強盗に襲われ、銃撃に倒れた。ということだった。
月野弁護士はニュースを知って、やられた、、、と思い、後悔した。
しかし、月野弁護士は怒りを覚え、考えた。
世の中、このままでいいのかと、、、絶対に許せないと、、、、
月野弁護士の反骨心が、沸き上がった。


14.美しき狼吠る

月野弁護士は今回の相場紘一に関する一連の事件でつくづく思った。日本の見せかけ法治国家の仕組みに、、、表面からは法律を重んじる法曹国家であるかのごとくに運営されているが、、、、
中身は嘘パッチの似非国家だ。
法治国家の形は成している、、、警察、検察と、、そして、裁判所はあり、立法国家として、裁判官、検事、弁護士といて、形式的な裁きは行われる。
しかし、現実はどうだろう、、、社会的な地位のあるものが、裏工作をしている。
今回の事件も贈収賄の中心人物が裁判中に事故死を遂げ、大物政治家、民友党幹事長の水野忠助の金力政策、暴力政策が
事実を捻じ曲げてしまった。
日本の民事裁判のいい加減なところで、証拠は隠匿され、事実は口裏を合わされ、うやむやになってしまう。
そして、時が経ち、人々の記憶から薄れてしまい、世の中から忘れられてしまう。
これが日本の法曹国家のような。。。。
月野弁護士はつくづく、法律に携わるものとして情けなく、いつも悔しい思いをしていた。
以前から警視庁捜査課の真田警部補が察知し、月野弁護士につきまとっていた、殺人事件は当たっていたような。。。
月野弁護士には非情なほど、冷酷な行動をとるところがあった。それを知っていた叔父の泰三は常に心配していたほどであった。
月野弁護士も我慢するところは堪えていいた。
しかし、反面に冷酷さ、残忍さを持つ、「美しき狼」は行動を起してしまうときがあった。
相場紘一が死亡してから数日後。。。号外が出た。
民友党幹事長、水野忠助が狙撃されたと。。。
そして、次のニュースで死亡したという、、、


15)真田警部補が迫る。。。

月野ひとみ弁護士はときたま、忘れたころにくる真田警部補が気になっていた。
月野弁護士には秘密があったので、、、叔父の泰三が何かを察したらしいとは思っていたが、、、何も言わないので,そのままにしておいたのである。
月野ひとみはあまりにも強引な権力で、、金力で押し切る「民友党幹事長水野忠助」が許せなかったのだった。
法曹国家の日本において,規則や規律を無視して、横槍を入れて捻じ伏せる権力者を野放しにしている国そのものを許せなかったのである。
そんな悪党社会で、罰を受けて倒れるものが居てもいいのではないのか、、、許されるのではないのか、、、そんな迷いの制裁を課してきた「美しき狼」もいてもいいのではないのかと。。。
暴力は許されるものではない、、しかし、法律にも社会的な制裁を受けずに、悪人が大手を振って歩いていいいのかと思う人間は多いと思う。
矛盾した社会で生きている弱小人間はどうするのだ、、、どこで恨みを晴らすのだ。。誰が悔しい思いをはらしてくれるのだ、、、
矛盾だらけの世の中で、誰が大悪党を懲らしめ、罰してくれるのだ、、、
ふざけた話ではあるが、、社会の矛盾を壊してもいいのではないのか、、、
と、、、、ふと、思うのであった。
言訳かも知れない、、、しかし、、一人ぐらいはやってはいけない「罰」を与えてもいいのではないのか、、、
罰を受けることを覚悟して、、、「地獄意気」で、、地獄に落ちることを覚悟しての生き方で。
そんな生き方をしている月野ひとみ弁護士に真田警部補が迫ってくるような予感をかんじていたのである。
そんなある日、新宿警察署の真田警部補が尋ねたきた。
今日は挨拶に来ましたので、、、「今度、警視庁特捜課に警部として赴任しましたので、宜しくお願いします」と、、、丁寧なあいさつであった。
「不審な殺人や暗殺が多くなったので、、その特別捜査班に配属になりました」
と、、、出世を知らせて来たのである。
月野ひとみ弁護士はそれだけの挨拶ではないと思った。
真田警部の不気味な暗示がうかがわれたのである。


16)美しき狼、殺し屋集団「渉外係」に挑戦

月野ひとみ弁護士は、不安な電話がまめにかかってくるので、調査をはじめたのである。
噂では警察外部の団体の「公安関係」かも知れない部隊が存続しているようなことをきいたのであった。
贈収賄や談合とか脱税に関わる「非合法」な事件が起きると、、、それをもみ消す圧力関係の組織があるような話も聞くのである。
そして、時の権力者や法律関係で都合の悪い担当者を抹殺する「殺し屋集団」ともいうべき、「渉外係」が存在して、闇の世界を暗躍していると。。。
怖ろしいことであった。
国家権力と結びついた「悪の秘密組織」があることを、、知った月野ひとみ弁護士は許せなかったのである。
国家に都合の悪い人間は消されてしまうということだ。
世の中で社会の都合の悪い「裁判判決」をするとその裁判官が地方の裁判所に左遷になったり、、都合の悪い訴訟を扱った検事が、世の中の権力闘争には無縁の地方検査庁に飛ばされることがある、、、
これらはみな、、その類の左遷であった。
日本という国は怖い法制国家である。社会で決められた司法の裁きは、時には権力者によって捻じ曲げられたり、、それでもだめなら「司法」を司る裁判官や検事更には警察関係までも横槍を入れて、、さほどに関係のない地方へ左遷という、上等手段を講じるのであるから、、始末の悪い国である。

歌の文句ではないが、、、
「どうすりゃいいんだ、、、」ふざけやがって、、規則や決まりで「掟」で罰を与えれことが出来ないのら、、、「社会制裁」しかないのでは。
その制裁という「手段補法」を国は講じているのだから、、、さらに、もっと始末がわるいのだ。
月野ひとみ弁護士は知恵を絞って、、、調べて、考えて「暗殺集団」を探すことに集中したしたのであった。
そんなある寒い朝、、、年も押し迫った木枯らし吹いた日に、、
警視庁特捜部の真田警部がやってきたのである。
「今年も終わりですね、、、月野先生どうでしたか、、忙しかったですか」
と、、、挨拶がてらに寄りました、、」
と、、、顔を出したのでした。
「今年も訳の分からない事件が多かったですね、、、特に銃殺狙撃事件が、、、
大物政治家たちが撃たれましたね、、、」
と、、言いながら、探るようにして。
「月野先生の所には何か情報が入ってませんか、、、もし、何かあったら教えください。。」
と、、冗談交じりでお茶を飲んでいったのである。
真田警部が帰り際に漏らした一言が、月野弁護士は気になった。
「最近,公安の動きが多いので、、忙しいんですよ」と、、、呟きながら
帰っていったのである。


17)国家警察の闇の捜査機関「公安第一課」

司法機関には警察、検察、裁判所などの表の顔がある、、、しかし、国を守るためには「公安機関」がある、、、秘密裏に国民全般の中に国を危うくするような団体が存在するのだ。危険団体としては「反社会勢力である暴力団組織」や「右翼などの政治結社」などがある。
それらの犯罪を常に起こすような集団が
存在している社会では、それらを常に監視して捜査をしている機関が「公安代一課」である。
真田警部補は警視庁特別捜査班に警部として配属になり、、反社会勢力の中でも危険を常に持っている「指定暴力団担当の監視捜査」をする様になったのである。
そこで、月野ひとみ弁護士の何かの「公安情報」を掴んだのかも知らないが、、月野弁護士の身辺をいろいろ嗅ぎまわる様になったのである。
「公安第一課」も確証には至ってはいなかったが、、、月野ひとみ弁護士に不信と疑惑を持ち、、捜査を始めたようだった。
叔父の泰三はもともと「公安」にも所属していたので、昔の仲間の部下たちが公安第一課にもいたので、、、姪の月野ひとみ弁護士が心配だったので調べてみたのである。
「ひとみ、少し気になるのだが、、、公安第一課がお前のことを調べているようだぞ、、、大丈夫なのか、、、」
と、、聞いてきた。
月野ひとみ弁護士は少し、驚いた、、、そして、内心心配だった。
覚悟はいつもしていたが、、「そうか、、とうとう来たか、、もっと、、慎重にやらないと」、、、そうおもったのである。
警視庁特別捜査班に転属なった真田警部が尋ねてくるのも、そのためだったかと得心したのである。
これからも根っからの悪人退治をするためには、、慎重に行動しないといけないな、、
と、思いながら行動を控えることに感謝したのである。
「おじさん、ありがとう、、」と、心の中で手を合わせた月野ひとみであった。

18)公安と美しき狼の知恵比べ。。。

月野ひとみも考えた、、、ここでしばらく休むか、、、それとも考えて行動するかであった。
この世の悪は待ってはくれないのだ。月野ひとみの社会悪退治や極悪人追放はホンの一握りの
排除に過ぎないようだった。
しかし、、やらないよりはいいような気がしたのである。
世の中の悪ていては、、極悪人を付け上がらせるだけであり、、法律を捻じ曲げた悪の道を斬り開くやつらを罰しないでどうするのだ。
やっぱり、、やめられない、、、国が法曹国家が正せないのなら、、正義の刃とは言えないが、
責めて「鬼の刃」を振り降ろさないと、、、
そうだよ、、悪を野放しにしてはならないのだ、、、この世から消し去らないと、、、
そう思う月野ひとみ弁護士であった。
公安の取り締まりが厳しくなろうが,月野ひとみ弁護士はやめる気はなかったのである。
悩む月野ひとみ弁護士は叔父の泰三に相談をした。
泰三が言うことには昔の同僚が嘱託で公安の仕事をしているのだった。特に同僚の大岡忠雄は特捜の隠密のようなことをしていた、、、
市中に会って、情報銃集を担当していたのであるので、、、泰三がそれとなく調査することにしたのである。
大岡忠雄は公安に在籍中に「公安第一課の課長補佐」をしていたので、部下にも多数気安く付き合える者がいた。
それで、大岡忠雄からの情報で、現在は「美しき狼」の内定捜査をしているとのことであったのである。
叔父の泰三は姪の月野ひとみ弁護士に今後の行動には細心の注意を払うようにと、、
厳命を言
い渡したのである。

19)美しき狼は死なず。。。

月野ひとみ弁護士は思ったのである。伯父の泰三には世話に成り、それとなく助言をもらい助けて来てもらっている。
感謝していた。伯父泰三が居なかったら、ここまではやってこれなかったと思っている。
本当なら叔父泰三の言葉通りに弁護士だけをしていればいいとは思うのであるが、、月野ひとみ弁護士の性格では出来なかったのであった。裁判官を辞めてまでなった弁護士稼業である。
日本の法曹国家では未だに一部の権力者によって、捻じ曲げられる「罰制度」を治すことも、正すことも出来ないのだ。
社会悪が蔓延り、強者が生き残るような社会では、弱者がいつも犠牲者となり泣きを見てしまう。
そんな世の中では偏り的な世界では、、何のために人は生きているのか。
許せるはずがないと月野ひとみ弁護士、、、は思うのであった。
最近でも「汚職贈収賄事件」があり、、国家事業であるオリンピックにおいても、政治家や権力者が甘い汁を吸っているではないか、、、
司法の力で「逮捕」は出来て、「起訴」まで出来ても、、最終的には「なんの力」が働いたか、、「保釈」な成り、、後は裁判ということになる。
そして、大金が動いたにも関わず「執行猶予」つきでの判決が出るのであった。
一時的期には検察庁に「逮捕」はされるけど、、高額な保釈金を払って「保釈」されるのである、、、要するに金持ちにしかできない芸当である。
そして、保釈されてから」までには約半年がかかる上に、、判決は「執行猶予」付であり、、判決後は条件は付いても社会復帰が出来る日本社会であり、、矛盾だらけの社会悪に対する「罰則」である。
何にも罰ではないのだ。悪事を働いた者が得をする日本社会なのだ。
月野ひとみ弁護士は到底許せないことであった。
「美しき狼」は消えることはない。。。。


20)月野ひとみ、、旅に出る。。。


月野み弁護士は叔父泰三と話をしたのだった。
「泰三おじさん、、私、しばらく旅に出るわ、、、まだ知らない国や見たことのない山々を歩いてくるね、、、」
叔父の泰三も賛成してくれた。
「それがいい、、お前は働き過ぎだったからな、、ゆっくり、心の洗濯をしてくるといいよ、、是非、行ってこい」
「うん、、泰三おじさんには世話になりぱなしで、ごめんなさい。。」
心から感謝して謝ったのである。
そして、月野ひとみは言った、、、「泰三おじさんも一緒に行かない、、、それがいいんだけどな、、」
叔父の泰三は、、「俺は年だし、田舎に帰つてゆっくりしたいよ、、のんびり畑仕事をするから、、気持ちは受け取っておく、、、ありがとう」
と、、二人の別れは済んだ。
それから月野ひとみは叔父泰三にも手伝ってもらい、事務所の中や事務処理を整理したのだった。
旅の準備も出来た、、、晩秋の日和のいい午後、、真田警部が訪ねて来たのである。
「やあ、、先生どこかへお出かけですか、、、事務所の中がさっぱりして、、どうしたんです、、」
と、、聞かれて、月野ひとみは何か覗かれたような気がしてどきりとしたのであった。。。。
「いら、っしゃい、、今年も後わずかだし、、早めの大掃除をしているのよ、、いつも散らかっていて、女のやっている
事務所には見えないのでね、、、警部にも言われているんで、、、たまには綺麗にしておこうと思っただけですよ、、、
「そうですか、、、先生が何処かへ引っ越すのかと思いましたよ、、」
真田警部に言われた時には少しは後ろめたかったので、冷や汗が流れた月野弁護士であった。
「そんなことは無いですよ、、きれいになった事務所で細やかな「クリスマス」をやりますので、、是非、遊びに来てください。。」
と、、誘いを掛けて置いたのである。
叔父の泰三が「ひとみ、、旅に出るのは早い方がいい、、、あの真田警部は何かを知ってるみたいだったな、、」
そして、、、旅の用意も出来ているので明日出かけることにした月野ひとみ弁護士だった。
翌朝、叔父の泰三が月野ひとみのマンションまで迎えに行き、成田食空港に向かった。
「ひとみ、、今度はいつ会えるか分からないが、、、元気で行って来い、、、はがきなどはおくるなよ、、電話もだからな、、分かったな、、」
叔父泰三は姪のひとみを心配していたのである。。
月野ひとみは叔父泰三とは今日が最後の別れの様な気がした。
「泰三おじさん、ありがとう、、、私が戻るまで元気でいてね、、、行ってきます、、」
と、、美しき狼は大空に消えていった。


第二話「女やくざ紅と女執行人花」

1)紅と花の出会い

女やくざ紅の家は親代々のやくざ稼業である。
そして、「花川戸一家」の家業看板を出している、、、江戸時代からのもとは火消しで「め組」の流れを組む、江戸川の貸元であった。
現在は一人娘の「紅」が跡目を継いで、、、オートバイ宅配をしている。
花川戸一家には3人の子分が住み込みでいた。
3人の子分たちの名前は「政、、、政次郎27歳」「秀、、、秀夫21歳」「敏、、19歳」がいる。そして、部屋の掃除、食事の支度をしている。
お嬢は二階に住んで、、、今朝も降りてくるなりに
「おはよう、敏、、、今朝のおかずはなんだ」
「おはようございます、、鮭のやきものです」
「おい、、、肉って言ってたよな」
「はい、、親父さんが魚にしろと、納豆もたべてください」
「うるさいな、、、糞親父が」
そんなにぎやかな花川戸の食事だった。
お嬢が食事をしているとこへ、親の花川戸一平が入ってきて、、、「紅、、、納豆は食べろよ、体にいいからな」、、と、、」
先に起きて、食事をすませていた政と秀が、、、宅配便の準備をしていた。、、、
「おはよう、今日の宅配、、、行く先決まった。」
「はい、都内が2件と、宇都宮が1件ですので、宜しくお願いします、長距離がありますので、気を付けてください」と、、、
「宇都宮か、、、、久しぶりの遠出だな、、、今頃は桜が、、きれいだな、、桜を見ながらドライブとしゃれこむか、用意が出来たら出発するよ」
と、、、お嬢はでかけた,,,オートバイの音も軽やかに。


2)お嬢「紅」東北へ走る
お嬢「紅」は事務所からオートバイで、宅配の仕事で出かけた。
東京都内の宅配を済ませて、宇都宮に向かった、、、東北自動車道を北へ走った。
東北自動車道にも桜は見られた、、、、高速道路を降りてからはいくつかの街道道にも桜のトンネルル道があった。
お嬢紅の空には桜がきれいに咲いていた。
宇都宮の宅配の届け先はしないといっても、日光に近かった、、、そのために予定より時間がかかった。
配達が終わったのが6時ごろになってしまった、、、お嬢紅が東京都内に戻ったのが8時を過ぎていた。
東北自動車道で夕食をとったりしていたので。
新宿に入った時だった、、、甲州街道の入り口あたりに差し掛かった、その時に街道筋に面した建物から一人の黒い影が飛び出してきた。
そして、お嬢紅の前に倒れこんできたのである、、、
「あ、、、危ない、、、馬鹿野郎」と、、、
叫んだお嬢紅ではあったが、、、その黒い影がよろよろしていたので、おかしいと思った瞬間、、、
その黒い影の後ろから数人の黒背広の男たちが追いかけてきた、、、
「まてーーこの野郎、まちやがれ、、、」と叫びながら、拳銃を撃っていた。
堅気ではない、お嬢紅は状況を察した。
「やばいぞ、、、」と思いながら、、、
その黒い影を拾った、、、そして、オートバイの後ろに載せて、その場を走り去った、、、


3お嬢紅、、、花川戸一家の家に戻る、、、
ブルーン、、ブルブルと、、、オートバイの音を響かせて、戻った、「紅」を帰りが遅かったので玄関まで出迎えて、政、秀、敏が待っていた、、、
そして、驚いた、、、「紅」のオートバイには人が乗っていた。
それが、どうも怪我をしているようだとわかるので、、さらに心配した。
「おい、、政、、、運んでくれ」というなりに、
お嬢紅は家の中に飛び込んでいった。
そして、、「親父、、、手伝ってくれ、、、怪我をしている、、、銃で撃たれたようだ」
と、、、お嬢紅は手当の準備にかかった。
二人の親子は手馴れていた、、、
「紅、、昔を思い出すな、、、」と言いながら花川戸一平は手伝った。
子分たちも政と秀が手伝っていた。
「お嬢、このけが人は女ですよ、、、驚いたな」
「政、、、驚かないで、手当が済んだら、私の部屋に運んでくれ」
そして、部屋に運ばれた黒い影の女は初めて声をだした。
「ありがとう、、、本当にありがとう、、もう、これ以上は迷惑を掛けれないので、、
でていきます、、、本当にありがとう」
と言いながら、女は立ちあがろうとした。
しかし、腕に力が入らず立てなかった、、、
お嬢紅が、、、「無理すんなよ、、、今夜はやすんでいけよ」
「話は明日、、、しよう、、、今夜はゆっくりな、、、おやすみ」
と言って、、、部屋をでていってしまった。
お嬢紅と花の出会いであった。


4)お嬢「紅」と警部{花」
、、
朝になって、お嬢紅が花の寝ている部屋に入って行った。
「おはよう、、、傷の痛みはどうかな、、、貫通していたので手当しておいたよ。後で病院へいくといい」
「おはようございます、、、夕べは本当にありがとうございました。命びろいしまいた」
そして、起きて支度を始めた、、、、、、、
「ところで、、、よかったら、話をしてくれるかな」
お嬢の紅が問いかけた。
「助けてもらって、、、お礼も言えず、、、その理由も言わずにごめんなさい、、、
怪我も手当てしてもらい、ありがとうございます、、、私は警視庁刑事です、、、名前は「金花」と言います」
「変な名前でしょう、、、私は中国上海生まれの中国人ですが、母が日本人なので中国名を言っています。
それで名前が「金」というのです」
「変でしょう、、、その上「花」だものね、、、」
「いや、変ではないよ、、、私も「紅(あかね)」だものな、、、と
通常は「紅(こう)」と呼ばれているよと、、、
「アはあは、、、名前が似てるな、、、宜しくな」
「理由を言いtくなければいいよ、、、そうか、警視庁の刑事か、、、不思議だな」
「刑事とやくざか、、、おもしろいな、、、でも、これも何かの縁だ、、、宜しくな」
と、、、二人は何となく気が合うような気がした。



5)お嬢「紅」テレビニュースで知る
刑事「花」は今日は休みだったのでゆっくりしていた、、、
「花、、、朝ご飯、食べていきなよ、ご馳走は無いけどな」
と、言って刑事花を誘った
お嬢紅はテレビをつけて、、、今朝のニュースを知った、、、
暴力団抗争に巻き込まれた、、自民党幹事長畑中長治が拳銃で撃たれて死亡したと、
そのニュースを見た時に、お嬢の紅は感じた。
しかし、お嬢紅は何もきかなかった。。。このニュースを見た時に刑事花の目が動いたのをお嬢紅は見逃さなかった。
そのまま、朝食を済ませて、、支度をして、刑事花は丁寧にお礼を述べて帰っていった
帰った後、、、花川戸一平は娘の紅に言ったというより訪ねた。
「大丈夫か、紅、、、助けた相手は警視庁の刑事だ、、、少々心配だな」
そして、、子分の政も、、「心配ですね、、、」と
更に秀までが、、、「あの女刑事のことを、、知ってるデカに聞いたんですが、、、警視庁では
やり手刑事で、捜査中の犯人を過剰防衛で撃ち殺しているそうですよ、、、やばい刑事らしい」
みんなでお嬢紅を心配していた。
「ありがとうよ、、、心配してくれて、、、まあー、、そん時はそん時だ」
お嬢紅はあっけかんとしていた。


6)お嬢「紅」と女刑事「花」の生きる定め、、、

人は生まれながらの定めがある。やくざ稼業「花川戸一家」に生まれた、お嬢「紅」と中国生まれの女刑事「花」の定めとは不思議な運命の巡り合わせがあった。
中国生まれの「花」の父親は行方不明であり、今は日本で母親と二人で暮らしている。
「花」は子供の頃より、少林寺拳法を習い、免許皆伝の猛者であった。今も警視庁での空手の教官をしている。
やくざ稼業の「紅」と刑事で武道家の「花」が新宿のやくざの出入りで知り合い、なんとなく気の合う仲となっていった。
花川戸一家のお嬢「紅」が武道家刑事「花」を助けてからの出会いであり、二人の付き合いは日ごとに気が合って深まっていった。
先日の夜の新宿での抗争で、自由党幹事長畑中長治が銃で撃たれて、死んだ事件んで、、お嬢「紅」は何となく、武道家刑事「花」の素性が分かったような気がした。
あの新宿でのやくざ同士の抗争は、自由党幹事長畑中長治を狙撃して、、抹殺するための抗争であったと、お嬢「紅」は見抜いていた。
そのあと、、怪我が治った武道家刑事「花」が花川戸一家を尋ねてきた。
「先日は本当にありがとうございました、、、命拾い、、、したよ、、、」と、、、
来るなりに、挨拶代わりに声をかけてきた。
「お花さん、、私と付き合うなら、、、改まった儀式バッタ話し方はやめよう、、、」
と、、、お嬢紅から申し出があった。
武道家デカの「花」も相槌を打って、、、話し方が変わった。
そして、、、お嬢紅が、、,
「ところで、この前の新宿での事件はどうなんだろう、、、話してくれもいいかな」
「私は秘密は守るから、、、話してくれよ」
となり、、、二人には秘密が出来るようになった。
武道家刑事「花」も、、、
「わかった、、、これからはそうするよ、、、遠慮なしで行くからな、、、宜しくだよ」
お嬢紅も了解した、、、
そして、武道家刑事「花」が新宿での事件を話した、、、
その結果、二人でこの世の「悪人退治というか執行人をすることにした」
ここにやくざと警察官の仕置き人コンビが出来たのであった。


7)執行人お嬢「紅」と武道家刑事「花」の仕置き始まる

この世の中、弱者が痛い目にあってがいい思いをするといった時代は今も昔も変わらなかった。
金持ちがいつも勝者になるような、、、確かに貧乏よりは金があった方がいい、、
この日本では法律も「金」によって、、、金持ちが「権力者」だからだ、
法律が左右されるような、
どういう訳か、、、勤勉に働く人間がどうも馬鹿をみるような、、、損をするような、、、私生活をまっとうに生きている人間は一生懸命に生きている。
そして、金持ちはどういう訳か、あればあるほど欲ばる。
金持ちに聖人君子はいないような、、、なかにはいるかもしれないが、、、
世の中は「金」があって、欲が深く、強欲な人間が多い。
この世の中、なぜか金持ちに「権力者」が多く、、、「政治家」や社会での「地位の高い職」を得るような、、、
権力者になるから「金」が入るのか、、、、
そして、権力者になると「欲」が多くなり、、、霧の無い禁欲に走る。
その「金欲」「欲」と、、、そして、そのために社会経済戦争が始まり、、、弱者は取り残されていく。
世の中は矛盾だらけだ。
金持ち、権力者たちには、、「悪人面」が多い、、、
いつの間にか、、、金に侵されて「悪人面」になるようだ。
人は誰も始めから悪人はいないような、、、時が過ぎて、気が付けば、、、
「金に侵されて」「悪人面」になっていくような、、、
不思議な現象だ、、、
この世な中で、どんな理由があろうが、弱いもの苛めは許すわけにはゆかないと
、、、武道家刑事「花」は言うのであった。
そして、警視庁の未解決事件の管理係をしながら、、、納得のいかない事件の再調査をしていた。はんあいには
そして、納得のいかない犯人の執行をしていたのであった。
日本の犯罪には「執行猶予」という、、、なんとも訳の分からない、、、ふざけた「判決」がある、、、
矛盾した法律判決だ、、、





8)弱者はいつも損をする、、、、
世の中は矛盾だらけだ、、、老人と言われる高齢者は住むところも、働くところも規制されて、
思うようにいかない、、、。
現在、高齢者【65歳以上)は2023年「3623万人」で、高齢者人口は減少いている「約1万人」。ただし、」総人口に占める割合は29.1%増加している。
75歳以上は2000万人、80歳以上は1259万人で、日本の高齢者人口は世界最高である。
このように高齢者が多いので、、、その高齢者を巡って、さまざま手段んで方法で「悪い商法」の人たちに、団体に高齢者がねらわれている..
高齢者には国民保険の給付を受けている、、、元、労働者が多く、、さらに、それらの知識が乏しい者が多い。
仕事から離れ、失業しているものも 多い。
そして、今の日本では高齢者の再就職が厳しいのだ、、、就職するための条件がいろいろと多すぎる。
就職条件の住まいは、、、となる。高齢者になると住まいとなる借家やアパートがなかなか、借りられないことが多く、、ねらわれるのだ、ホームレスが増えて、、、住まいの確保が出来ずに就職が出来ない
その挙句が合法的でない組織などに利用されてしまう。
部屋を借りることのできないホームレスが公園やガード下などにビニールハウスを作って住んでいるのであった。
そのようなホームレスが狙われるのであった。
仕事が欲しいホームレスたちが住む家を餌に誘われ、、、罠にはまり、、地獄に落ちていくのであった。
こんな仕組みを作って、、、組織的な暴力団が「やくざ」が待っているのであった。
今は合理的に、法律的にすれすれで確実に稼ぐことが大事と、、、非勢力的企業、早い話が「やくざ団体」が弱者救済と称して、高齢者に的を絞り、金を稼いでいるのであった。


9)今の時代、、やくざ抗争などして縄張りを広げるとか、殺しなどは割りに合わないとか、、、で。「頭」を使う時代に、「悪」も成った。

ヤクザも頭のいが出てきて、う、、世の中の仕組みを利用して金を稼ぐ、、、それも小さく稼いで、、数多くを稼ぐと。
そして、ヤクザに対する法律が厳しくなり、、「潰す」という取り締まりいいえに向いている、、、そこでやくざも合法的な方法で資金を稼ぐようになった。
ヤクザの世界も暴力的な奴よりも、暴力わるい的な組織よりも、、頭脳的な稼ぎをするようになった、、、始末が悪いといえば「始末が悪い」
現代ヤクザは勉強をしないと、、、社会の仕組みを知っていないと、、、善良な人たちの世界を、、、
特に国民保険や厚生保険などの知識がないと、、、そして、高齢者の人口推移や失業者の現況を知っていないと手が打てない。
そして、ホームレスを住まわせる住居を確保して、、、その配分などを行う気量もないとならない。
そんな「悪魔商法」や初めから仕組まれた罠の中に誘い込まれる商法がまかり通る世の中、、、そんな「社会悪」に立ち向かう、、、
執行人は前途多難であった。
法律的に守られた、すれすれの悪行を潰すのは、、、ヤクザ女お嬢「紅」と武道家刑事「花」の道は簡単な仕置きではなかった。



10)お嬢紅、、、「派遣会社」と「不動産賃貸会社」を設立

高齢者救済をするためには、、、悪商人たちから救った高齢者たちに「仕事の斡旋」と「住居紹介」をしなければ救うことにはならなかった。そこで、お嬢紅は武道家刑事花と相談して、、、その受け皿を準備することにした。
花川戸一家の住まいは広いので、今までの宅配事務所に「人材派遣会社」を置いて、、、車庫部分に「不動産賃貸会社」を構えることにした。
それぞれの会社は「花川戸人材派遣株式会社」で政を社長に据え、、もうひとつは
「紅花不動産株式会社」として、お嬢紅が社長になった。
それぞれの会社の役員には花川戸一家の面々が参加して、、、話が決まったので早速行動を開始した、、、、
政は吉川政次郎の本名を名乗り名刺も作った、、、そして、秀も花田秀夫に、敏も鈴木敏夫として、、、派遣会社と不動産会社の両社の営業を始めた。
派遣会社の営業は高齢者の就職先である「清掃会社」「警備会社」「配送会社」などの営業に、、、不動産会社は賃貸のアパート、借家探しに専念したのだった。
アパート借家は「ワンルームか一部屋でのキッチンつきとか」の低家賃の空き家を探した、、、木造の貸家での空き家はは結構あった、、、そして、持ち主には歓迎されて、、
入居者が見つかれば、、というところだった。
お嬢紅と武道家刑事花は早速、該当者の高齢者を探すことにした。
まずは警視庁管内の各警察の生活安全課に御触れを出して、、、様子を伺った。
高齢者が悪得業者につかまり、監禁状態で狭い部屋に入れられて、、、働かせられていることが多くあり、助けを求めていた。
ホームレス状態であった高齢者が「救いの業者」と言われて、住居を与えられて、、仕事も斡旋してもらっていた、、、しかし、「寝ることと食べること」だけが保証されて、働いた賃金と年金をすべて、差し押さえられての生活であった。
入居者が「話が違う、、」と文句を言うと、、、即日に追い出さてしまい、、職も止められてしまう状態であった。
高齢者は裸同然で放り出されしまう、、、その日から食べることも、寝ることも奪われてしまうので、、いったん、世話になったら抜けられない環境であった。
しかし、高齢者を脅かしているわけでもなく、、、「食べる、寝る。働く」と、、、救済しているという大義名分があるので、、、警察も手が出せない、、、救済が困難な状況であった。
そんな難しい環境の高齢者たちを助け出すことができるのか、、、
お嬢紅と武道家刑事花の二人は、、、、


11)高齢鞘事業開始、、、

お嬢紅と警部花は花川戸一家の紅の部屋で相談をしていた。。。
現在の高齢者救済が難しいということ、、、反社会勢力のやくざ組織が巧妙であり、、
逃げ道を用意しての「高齢者救済事業」なので、、
ヤクザが管理する住まいから、、、高齢者自身が逃げ出して、助けを求めてくるならば、方法手段はある。
しかし、逃げ出して、連れもどされたら、助けることが出来ない、、、最終的には本人次第となる。
それではだめだから、、、何か考えないと。。。
お嬢紅も警部花も考えた。しかし、、なかなかいい方法がないのであった。
そこへ、紅の父親「花川戸一平」が入てきた。
「お前ら、、、いい加減に馬鹿だな、、、何のために頭(かしら)が付いてるんだ、、」と、、笑われた。
「いいか、、、今の監禁状態の高齢者を助けるのは後だ、、、まずは,公園やガードしたのホームレスを拾えよ、、、それとな会社や企業での高齢退職者を集めろ。。」
「まあ、、、高齢退職者を募る方法は考えろ、、、さらに、職業安定所での情報を集めて、、職探しをしている高齢者で、住まいを持たないものを探せ、、、」
花川戸一平が言うのには、、、究極の困窮者「やくざに監禁されている高齢者」は、
死ぬ思いをしていれば、、必ず、自分から逃げ出して、助けを求めてくるから、その時に助けても遅くはない、、、
と、花川戸一平は言うのであった。
お嬢紅と警部花は頷いた。。。。
そして、、政や秀や敏に、、不良や反ぐれ仲間に声をかけた。
「ホームレスや家無し老人」を探すようにと、、、不良や反ぐれの情報は早かった。
これからの世の中、、、いろいろな社会の情報が必要だと、、、末端社会には末端の情報が、、、悪には悪の情報が、、、
そう思う二人であった。


12)情報が洩れる、、、その1

お嬢紅と警部花は花川戸一家の紅の部屋で相談をしていた。。。
現在の高齢者救済が難しいということ、、、反社会勢力のやくざ組織が巧妙であり、、
逃げ道を用意しての「高齢者救済事業」なので、、
ヤクザが管理する住まいから、、、高齢者自身が逃げ出して、助けを求めてくるならば、方法手段はある。
しかし、逃げ出して、連れもどされたら、助けることが出来ない、、、最終的には本人次第となる。
それではだめだから、、、何か考えないと。。。
お嬢紅も警部花も考えた。しかし、、なかなかいい方法がないのであった。
そこへ、紅の父親「花川戸一平」が入てきた。
「お前ら、、、いい加減に馬鹿だな、、、何のために頭(かしら)が付いてるんだ、、」と、、笑われた。
「いいか、、、今の監禁状態の高齢者を助けるのは後だ、、、まずは,公園やガードしたのホームレスを拾えよ、、、それとな会社や企業での高齢退職者を集めろ。。」
「まあ、、、高齢退職者を募る方法は考えろ、、、さらに、職業安定所での情報を集めて、、職探しをしている高齢者で、住まいを持たないものを探せ、、、」
花川戸一平が言うのには、、、究極の困窮者「やくざに監禁されている高齢者」は、
死ぬ思いをしていれば、、必ず、自分から逃げ出して、助けを求めてくるから、その時に助けても遅くはない、、、
と、花川戸一平は言うのであった。
お嬢紅と警部花は頷いた。。。。
そして、、政や秀や敏に、、不良や反ぐれ仲間に声をかけた。
「ホームレスや家無し老人」を探すようにと、、、不良や反ぐれの情報は早かった。
これからの世の中、、、いろいろな社会の情報が必要だと、、、末端社会には末端の情報が、、、悪には悪の情報が、、、
そう思う二人であった

12)情報が洩れる、、、悪の社会でも
お嬢紅たちの救済事業は静かに、騒ぐことなく、推し進めていた。
特に住まいは高齢者たちの生活を守るために、地味な活動をしていたのであるが、助けを求めてきた高齢者たちの住まいが、移転先が、
逃げてきた相手にバレてしまい、、、問題が起きた。
逃げてきた高齢者たちも、元の管理者とは「契約書」を交わしていたのであった。
現代ヤクザは悧巧というか、巧妙に住居契約書の中で、契約金の建て替え「保障」という名目で、住居人を縛っておいたのである、、
入居した高齢者を保証金立替ということで、「期間」を定めて、束縛して、、、働いた賃金での「返済」という、、法律的な縛りをしていたのであった。
従って、その契約条項を破って、、、逃亡した時にはさらに「契約違反規約」での定めがされていた。
その為に,逃亡して見つかった場合、身柄を確保された場合には、、「契約違反」という条項で「損害賠償金」が逃亡した高齢者に請求される仕組みになっていた。
何とも面倒な仕組みを考え出したものであった。
今時のやくざは「暴力」を「法律的な暴力」に切り替えて、、、対応してくるといった、、、合法的な作戦をしてくるので始末が悪かった。
その為に、弱者である高齢者を救済するためには、、話し合いで「和解」という手段を選ばらずを得なかった、、、従って、「金」がかかる、、、合法的な契約という厄介な「約定書」があっての賠償金であった。
お嬢紅たちは年金受給者や退職者の高齢者を救済するためには、悪徳商人と言われる人たいとの契約前に助けなくてはならなかった。
その為にお嬢紅と警部花は「法的な違反行為」を見つけなくてはならなかった。
お嬢紅や警部花のしている救済事業の情報が洩れているように、、、相手方に「スパイ」を入れて、「違反摘発」を狙うより仕方がなかった
その情報も,あくまでも「合法的」な方法で、、、、
仕置き人のやり方ではだめだということであった。
悪徳やくざの「高齢者救済事業」の法律違反行為を見つけなくては、、、、ますます「情報」が必要になってきた。
そして、警部花の国家権力を利用して、取り締まり、、、悪への制裁をしなくてはならないと考えた。
これまでの「執行人」とは違った方法手段で、悪への罰をしていかないと、、、、、
ヤクザお嬢紅と警部花の二人は「悪人」の仕置き執行は忘れてはいなかった。



13)悪商人「やくざ救済事業」への侵入

やくざ救済事業の経営している住居に間者(スパイ)を侵入させないと、実際の管理状況が分からない。経営している住居状況が分からないと本当の救済が出来ない。
そこで、お嬢紅の花川戸一家の子分である、政、秀、敏の力というか情報を利用しないと間者(スパイ)を仕立てることは不可能であった。
そこで、隅田公園の中で、ビニールハウスを作って住んでいるグループのリーダーでもある、、
大矢健次郎に白羽の矢を立てて、頼み込んだ。
冬は寒いけど、春には桜が咲乱れ、、春風も気持ちよく、昼寝付きで住むには最高なホームレスハウスであった。そんなこともあって,働くことが嫌いであった。
食事は隅田公園付近のごみ箱を探せば、、、何とか食べれていたんである。
早い話が「物臭」に慣れてしまっていた。
そんな環境の中のホームレスであったが、リーダーである大矢健次郎は過去において、大川戸一家の政に借りがあった、、、それも大きな借りで「命」を助けてもらっていたのである、、、
そんな「恩」を言わなくても、、、ホームレスの大矢健次郎は話を聞いてくれた、、、危険な仕事ではあるが、、、
「一度くらいは命がけの仕事をしてもいいか」
と、、、やってくれることになった。
そして、ヤクザ救済企業である「大内救済株式会社」を訪ねた。
大内救済株式会社は大矢健次郎の加入を歓迎してくれたのである、、、ホームエスのリーダー核が参加してくれれば、、、他のホームレスを参入しやすくなるからだった。
ヤクザ企業も高齢者集めには神経を使い、、、警察や関係役所の監視が厳しくなってきたので、、
むやみやたらには募集が出来なかった。
大内救済株式会社の元締めには「関東連合睦会」という関東きっての暴力団が付いていたのである。


14)暴力的な言葉や仕草
お嬢紅や警部花の二人は、ヤクザ商法で高齢者救済事業をしている団体に対して、情報収集ための間者(スパイ)をやくざ商法の管理する住居に送り込んでいた。
現代ヤクザは関東でも「関東連合睦会」などの本部組織が末端の組織に指示を出している。
日本での高齢者65歳以上の人口が3623万人までに膨れ上がり、75歳以上が2000万人、80歳以上が1259万人、、そして、国民保険受給者が7709万人、厚生年金受給者が4618万人もいるのである。
また、日本の労働人口は16,902万人、そして、失業者は179万人である、、、さらに、仕事につけていない人口は440万人もいる。
そのうえに生活保護受給者は215万人もいるのであった。
このような高齢者や弱者がいる現況で、、、その環境に目をつける「悪商人」が多く、、、特にやくざ団体は暗躍している。
現代ヤクザの資金源となり莫大な収益を上げている。そのために、反社会勢力団体がそのために人材を投入しているのであった。
その資金源を断たないと、いつまでも悪徳商人としてのやくざ道を断つことが出来ない。
その悪徳商法でやくざの資金源とされている道を閉ざすためには、、、悪の権現である「暴力行為」を見つけて、
摘発しないと、いつまでたっても「法律」という隠れ衣に隠れている、現代ヤクザをあぶりだすことはできない、、、
その為に、お嬢紅と警部花は切り札として「間者(スパイ)」を送りこんだのであった。
関東連合睦会傘下の「大内救済企業株式会社」のような高齢者管理不動産会社は関東のいくつかの市町村に配置してあった、、、
従って、、、お嬢紅と警部花たちも、間者を何人か仕立てなくてはならなかった。
夏になると、、、ヤクザ管理の住居には「扇風機1台」だけなので、、辛かった。
高齢者はワンルームに二人住まいなので、、、さらに、夏は体調を崩すものも出た。
入居者の中には苦情や文句をいうものも出た、、、
「クーラーが欲しいなら、、もっと働け」と、、、仕事をふやしてくるのであった。
仲間同士で「逃げるか、、、こんな所に居たら殺されてしまうよ、、」
と、、、囁くものも出てきた。
しかし、後の暴力的制裁が怖くて、話だけに終わるのであった。


15)逃げ出した高齢者、逃亡の果てに

夏の暑い夜、、、寝苦しく、狭いアパートの一室から抜け出して、近くの公園を歩いていた。
逃げ出すつもりはなかった、、、余りにも暑く寝苦しかったので、夜風に当たりながら散歩をしていたのであった。
しかし、アパートを管理しているやくざ者が誤解をして、逃亡したと勘違いをして、部屋に強引に連れ戻した。その連れ戻された高齢者が、、、言い訳をしたら、問答無世で殴られた。
その様子を見ていた、お嬢紅たちの間者(スパイ」が偶然に、その場に立ち合い、、携帯カメラを映していたのであった。
その高齢者はほかの者の見せしめとばかりに、、、まだ、管理に慣れていないやくざ者に殴られた、、、顔面が腫れるほどであった。
そして、その高齢者はその行為を訴えようとして,また捕まり、拷問に近い暴力を受けた。
間者として潜り込んでいた大矢健次郎は、その高齢者に危険が得まっているように見えたので、
夜中に逃がした。がその前に花川戸一家の政たちに連絡を取り、、迎えに来させた。
逃亡は旨くいった、、、そして、花川戸一家で一時的に匿った。
そして、、、警視庁警部花がその高齢者の被害届を受理したのであった。
その事実から「大内救済事業株式会社」の捜査に入り、、、暴行をした同社の社員である「塙重一」を暴行罪で逮捕した。
そして、、、大内救済事業株式会社の救済事業の内部捜査に着手した。
その捜査には警部花が先頭を切って捜査をしていった、、、、今回の暴力事件を糸口として、
暴力団の高齢者救済事業を潰す計画を立てて、高齢者の健全な救済をしていこうとしていた。


16)裁判そしてやくざの脅し
今回は警視庁生活安全課担当であるが、、、捜査一課の金花警部が暴力団組員の暴力事件でもあるので、担当警部として指揮を執ることになった。それで、関東連合睦会傘下の「大内救済企業株式会社」の社員である「塙重一」の取り調べも行っていた。
しかし、彼は「黙秘」を行った、、、、ヤクザ団体の上層部からの命令指示が出ていたのであろう、、、逮捕当時から「黙秘」を貫いていた。取り調べの警部花は被害者証言があり、、目撃者「大矢健次郎」の証言もあるので、、起訴に持ち込んだ。
その犯行犯人である被疑者が頑として「黙秘」を貫いているのには、取り調べの警部花も少々参っていた。
被疑者を起訴して、、、拘置所へ移送する前日、「塙重一」が警視庁留置所内で突然に死亡した。
差し入れされた弁当に毒が入れられての他殺であった、、、、
この差し入れ弁当殺し事件で、警視庁捜査一課は慌てた。
被疑者が殺されたのだから、、、被害者や目撃者の安全も危ないと、、、警部花は察した。
警部花はお嬢紅に至急、連絡を取った。
「もしもし、、、紅、、大変だ、、、犯人の塙重一が毒殺されたよ、、、、被害者太田肇と目撃者大矢健次郎は無事かな」
「心配で連絡したよ、、、大丈夫か、、、用心してな」
警部花から連絡を受けた、お嬢紅は確認をした、すぐに、政に連絡をして、、隠れ家に敏を行かせた。、、、
そして、無事を確認して警部花に話した。
「相手はかなり、焦ってきているから、、、何でもありだからな」
「やくざの本領は,最終的には「殺し」だからな、、」と、、警部花が注意してきた。
そして、警部花は言った。
「殺しが出来るから「やくざ」なんだと。。。」
その話を聞いて、お嬢紅も腹を括った。
「わかった、、私の方も覚悟を決めて、関東連合睦会とたたかうよ、、、政たちにも言っておくよ、、、いよいよだな、、、花もしっかりな、、」
二人は電話を切った。
お嬢紅は政を呼んだ、そして、警部花と話した仔細を話した。
「わかりました、、、お嬢が決めたなら、、、俺たちはどこまでも、、いいですすよ、、」
「秀も敏も大丈夫です、、、とことんやりますか、、、久しぶりに燃えてきましたよ」
と、、、意気込みを見せた、、、
「花川戸一家の火消し魂を見せますか。。。」
これで、お嬢紅たちは覚悟を決めて走り出した。


17)大内救済企業株式会社、その統率やくざ団体「関東連合睦会」の報復

高齢者社会で、その仕組みを利用しようとするやくざ企業も、黙ってはいなかった。
関東連合睦会の矢田部栄次郎若頭が号令をかけた。
そして、大内救済企業株式会社の若林三郎社長を呼び寄せたのである。
「若林、、、お前、、何やってんだ、、、ドジふみやがって、、、この始末はつけろよ」、、、と。
「若林、、、ヤクザが素人に嘗められて、どうすんだよ、、、お前,わかっているのか、、、
ヤクザが嘗められたら、、、本当に分かっているのか」
と、、、若頭から「やくざ掟」を、、、言われた。
「嘗められたら、、、やれだよ、、、「殺せだよ」、、、いいか、忘れるなよ」
そのあとで、、、若頭矢田部栄次郎は付け加えた。
「若林、、、お前がもたもたしてたから、、、塙重一は始末しておいたから、、、やばいもの、まずいもの、邪魔なものはいらないんだよ、、、お前だってそうだ、、、余計な人間にはなるなよ、、、」
大内救済企業株式会社の若林三郎社長は江戸川区にある事務所に戻り、、社員に指示を出した。、、
関東連合睦会の矢田部若頭から言われたこと、、、細かい内容の指示は言われなかったが、、、無言のやくざ命令は分かった。
管理していた高齢者をすべて隠した、、、若林の会社で所有する別荘に監禁したのであった。
そして、、、外部との連絡や情報を遮断した。
それから、、逃げ出した高齢者を探すことに専念していった、、、あらゆる情報網を使って、探した。
ヤクザの情報網は素晴らしく、、時には警察のそれよりもすぐれている時がある。
人を探すことが早い場合もある。k
今回の目撃者「大矢健次郎」が先にみつかったが、、、機転の利く彼は逃げた、、、そして、、花川戸一家に匿われた。
しかし、被害者の「川上浩二」は大内救済企業株式会社に捕まってしまった。
捕まった後は見せしめのために「殺された」、、、
目撃者「大矢健次郎」が逃げて、花川戸一家に匿われた日に、、、隅田川に水死体で上がった。
警視庁警部花たちは、、、関東連合睦会傘下の大内救済企業株式会社がやったとは分かったが、、、「殺し」という証拠はなかった。
始末の悪い殺しであった。
水死体で上がった「川上浩二」は酒を飲んでおり。。。酔っぱらって足を滑らせ、川に落ちたと地元警察が確認していた。
見事に目撃者以外は消されてしまったのである。
事件は別の方向に進んでしまった、、、今回の裁判の犯人(被疑者)被害者がいなくなってしまったのである。。。
警視庁警部花も花川戸一家のお嬢紅も困ってしまった。
再度、やり直しである、、、、


18)大矢健次郎の記憶を追う


嬢紅と警部花は被害者と被疑者が死亡してしまったので、当時の話は目撃者の大矢健次郎から聞いて、今後の方が花川戸一家に匿っている「大矢健次郎」から死亡した被害者「太田肇」と加害者(やくざ)の「塙重一」のやり取りを思い出してもらうことにした、、、もちろん、暴行の写真を見ながら考えた。
話を聞きながら、犯行現場の写真を見ながら、、、考えた。
何か方法があるはずだと、、、
つけないと、大内救済企業株式会社を追い込むことができなかったのである。
一緒に話を聞いていた「秀」がポロリといった、、、、
「大変だけど、、、奴らに監禁されている高齢者たちを見つけることが一番じゃないかな、、」と、、、
「おぅてそうだけど、、、探すのは大変だよ」お嬢紅がいった。
「いや、、、そうでもないよ」
奴らは監禁場所への連絡や監視を行うはずだ、、、事務所を見張って根気よく尾行をすることだ。
しかし、奴らも用心はしているはずなので、難しいと思う。
今は難しいが、その尾行をするしかない、、、それとホームレスの仲間からの情報を集めて、、、なんとしても監禁されている場所をさがしだすこととした。
花川戸一家の政、秀、敏も仲間を頼って、走り回った。
しかし、、、なかなかうまくいかなかった。
何でもそうであるが、、、警部花の警察もあらゆる手を尽くして、、、大内救済企業の所有する不動産のうちの山荘を探した、、、また、警察力で関東連合睦会関係の不動産、特に別荘などを探して、、、該当するような不動産を当たっていた。
そんな時だった、、、花川戸一家の秀から連絡が入った、、、、大内救済企業の管理不動産で、他人所有の別荘が山梨県安曇野山中にあった、、、そして、秀が反ぐれ仲間が見つけて、連絡をしてきた。
お嬢紅と警部花は監視だけしていて、、、踏み込むのを待つように告げた。
警視庁警部花が山梨県警と連絡をとり、、準備を整えてから踏み込むようにと指示をした。
そして、警部花たちも現場に急行した。


19)大内救済企業株式会社の消滅

大内救済企業株式会社の別荘が警視庁に確保される直前に、関東連合睦会によって、行われたことがあった。
関東連合睦会には秘密機構の情報網があり、、、その情報組織によって、大内救済企業株式会社を整理するように本部会長から指示がでたのであったの
その為に、神奈川県安曇野山中の別荘が警視庁に確保されたころには、大内救済企業の事務所は「空っぽ」に整理されていた。
そして、大内救済企業の社員(やくざ)たちも始末されていた、、、安曇野に残った社員は組織の仕組みを知らずに、雇われた営業社員なので、、解雇して終わりであった。
大内救済企業株式会社は会社も事務所も、、、人までが消滅したのであった。
やくざ組織がやれないこと、、、できないことは無いのであった。
今回は大内救済企業がガンとなれば、本部としてはいらなくなるのであった。
関東連合睦会は組織も規模も大きい、、、今回排斥された組員たちは外国の事業所に早い話が「島流し」になっていたのであ
そして、、、加害者のいなくなった事件を捜査することとなるのであるが、、、また難しくなっていった。
被害者は存在しているので、、警部花としては何とか、、、その大本である関東連合睦会まで捜査の手を伸ばしたかった。
その為には被害者たちを保護して、、、目撃者の証言を立証していこうと考えていた。


20)警視庁警部花、、、諦めず、、、執拗に

警視庁捜査一課警部花は大内救済企業株式会社の高齢者監禁及び暴行事件並びに高齢者年金悪徳商法に関する取り締まりで、犯行業者の消滅による事件捜査の打ち切りは我慢できなかった。
警視庁上層部からの通達で、犯行業者が日本に存在しないなら、、捜査対象外であると、、、
つまらない理由での捜査にはなしてであった。
日本の政治力が左右する権力者による圧力が動いたようだ。
噂されている新規自由党幹事長太田黒寛治らの陰謀によるものだ、、、関東連合睦会との裏社旗との癒着である。
そんな裏社会と表社会との持ちつつもたれずの関係が続いている限り、、、日本の本当の悪は亡くならないと、、、警部花は思っていた。
そんなこともあって、警部花は警視庁上層部の通達には、承諾した振りはしていても従うわけにはいかなかった。密かに今回の捜査は続けていた。
警部花は警察官くびの覚悟で動いたのである。
その為には花川戸一家のおというりゆうで嬢紅の協力が必要だった。
警部花はその理由をお嬢紅に話して、承諾を貰ったのである、、、
何が何でも「関東連合睦会」を潰したいのであった、、、命を掛けて戦いたいのである。
警部花はその覚悟を話して、お嬢紅と悪徳商法の根源である「関東連合睦会」を潰したいと腹の底から考えていた。
その為には執行人に戻ったもいいと思っていた。そして、、、まずは今回の事件の目撃者である「大矢健次郎」に白羽の矢を当てた。
彼の力を借りることにしたのである。
とりあえず、「訴訟」を起こさせたのである。
大内救済企業株式会社での暴行監禁で、別荘での連絡人でもあり、監禁者代行でもある、、、同社の元社員二人を訴えたのである。暴行監禁に受けた損害金の賠償という理由で、、、
この目撃者の身体被害賠償なら、、、警視庁当局も口出しは出来ないはずだった。
この監禁暴行による損害金賠償の手続きが始まったが、、、訴訟人である、「大矢健次郎」の身柄を保護しないと、、、その命を狙われる危険があった。
そのガードは花川戸一家ですることにした。。。
お嬢紅は政、秀、敏に言った。
「いいか、、、覚悟してやれよ、、、今回は命がけだからな、、、
なにせ、、関東連合睦会が相手だからな」
と、、言い聞かせた。
政、秀、敏の三人は頷いて「お嬢、覚悟はできているから、、大丈夫だ」
そこ、、へ、花川戸一平が出てきて、、
「やるか、、、紅、、久しぶりだな、、、俺も燃えてきたぜ、あはあはあは、、、」と、、
頼もしい娘と子分たちを見たのであった。


21)関東連合睦会が相手なので不足はない、、、目撃屋と助けた高齢者の保護を、、、
監禁から助け出した高齢者「8人」を保護するため隠れ家を探すことにした。、
その隠れ家は、、花川戸一平が世話をしてくれた、、、花川戸一平が昔、助けて、面倒を見た大山太助という、昔気質のやくざ者が筑波山山中で炭焼きをしながら「焼き物」をしていのであった。
家も昔風の農家つくりなので広く、、、10位は楽に住めた。
禅は急げだ、、、と言って花川戸一平は秀と敏に運転させて2台の車で出かけた。
筑波山の大山太助の家に着くと一平は事情を話して、大山太助に9人の者たちを頼んだ、、、
秋の筑波山は涼しく、紅葉が奇麗だつた。少し肌寒かったような、、、
木々に囲まれた緑が匂う、、、空気も旨そうな家や庭だった。
こんな自然環境の中なら、、、今までのすさんだ心も清められるだろう。。。
と、、、花川戸一平は9人を預けた。
そして、約束事を決めて、、、事件が解決するまでは立ち寄らいことを約束したのである。
緊急の場合の連絡電話だけを知らせて、一平たちは帰った。
お嬢紅と警部花は後の憂いを払い、、、逮捕してある大内救済企業の二人を訴訟の対象人にして、、、裁判による訴訟闘争にはいった。
その為に、、、動かざるしかなくなった、、、
関東連合睦会は若頭の矢田部栄次郎の指示を受けて、、逮捕されている大内救済企業二人の始末を考え.また、逃げた8人の高齢者と目撃者である「大矢健次郎」を探すことに情報を集めるようにと、、、、
組織を挙げて探させたのであるが。
目撃者と逃亡した8人の高齢者の行方は分からなかった。
そこで、関東連合睦会は逮捕されている大内救済企業の二人の始末を考えたのである、、、
二人の取り調べが終わり、、因果を含ませて、、22日間の拘留が過ぎてから保釈をさせた、、、そのあとの始末なら簡単にできた。
保釈されてからわずか7日以内に交通事故で死亡したのである、、、
関東連合睦会のあと始末であった。
組織としては、、、目撃者と逃亡高齢者をみつけるだけだった。


22)弱者も強いのだ

高齢者の救済企業も関東連合睦会の組織に先手先手と打たれ、、、守りに回されている。
お嬢紅も警部花もこのままでいいとは思っていなかった。
何か弱者である高齢者が威風堂々と生きる道はないものかと模索している日々で有った。
そんな時に、花川戸一家の秀が実家の親から連絡があり、相談を受けたのである。
そして、お嬢紅の許可をもらって実家のある茨城県大子へ向か
相談というのは、、、秀の父親も高齢になり、、パーキンス病という厄介な病気を発症して、思うよに畑仕事が出来ずでおり、秀の祖母が家の中を切り回していた。祖母は87歳になっていたので、、、
この先のことを心配し秀に相談してきたのであった。
出来れば秀に戻って欲しいという相談だったのである、、、、
秀は困った、、、親もばあさんの心配だが、、、今の花川戸一家のことを考えると、それも出来ずに悩んだ。秀の親たちが住んでいる集落は過疎化していて、、、住民もすくなくなっていた、、、、
そして、主な仕事は林業であり、、副業に農業をしていた。
そんなことで、親としては祖母としては、、、秀が頼りだったんである。
そんな事情を話して、、しばらく茨城県大子町にいることにした。
そのあと、、秀は集落の人たちと相談し考え、、、救済事業をやりだしたのである。
秀の親も集落の人たちは「山持ち」すなわち、山林という不動産を所有していた、、、秀も花川戸一家に居て、高齢者救済のための知恵がついたので、救済事業で林業貸出業務を始めようと、、
、いうことになり、、、集落としては宿泊施設を用意して、林業事業という「都会の人達に山の生活」を楽しんでもらうという事業をしていこうとなり、、話がまとまった。
大子町行政としても過疎化した集落の活性化にいいということに、話が進んだ。
秀の計画が実行され、、都会からの山林事業展開への人たちも集まり、、集落の人手不足も解決して、秀の家族も安心して
事業に参加していった。
そして、秀は花川戸一家の救済事業に戻ったのである。
この話を聞いた、お嬢紅は弱者救済、、、救済事業と過疎化救済事業を結び付けて考えることに
ヤクザ商法に勝てると思ったのである。




23)新規救済事業「花川戸一家の事業」

花川戸一家の新規事業は秀が実家のある大子町で行った、山林の見学、植林、手入れ事業の話を聞いて、
お嬢紅は警部花と相談して第一に仕事作ることを考え、過疎地の復興を、、、この事業は住居、」救済事業よりは有効な事業と思った。
それで、お嬢紅は過疎地の山林、市街地調整区域を探して開発計画をたてる。
関東連合睦会グループからの悪いことや、まずいことなどの攻めからの守りに呈していたような気がしたのであるが、、、これからは前向きに,先に進んだ救済を考えることにした。
その為の計画、高齢者がやりやすい仕事を準備して、用意して、住居も、、、
そうして綜合的にセットする方法を考えたのである。
例え」ば、過疎地の山林原野、市街地調整区域の農地利用、、、それらを運用して、コメ、野菜を作り、園芸などをすることによって、、、「自給自足生活」を促進し、」余力があれば「販売」も行う。
計画が動きだせば、真の高齢者のための救済事業となるはずだと、、お嬢紅たちは考えた。
そして、お嬢紅は政や秀、敏たちに話した、、、花川戸一平も賛同したんである。勿論、警部花も喜んで、、、
「紅、、、ぐうーだよ」と、、
また、花川戸救済。の事業は「いいアイデアだ」と、、、関東連合睦会も思い。。。真似を始めた。
資金があり、行動力もあるから、堪らない、、、
「これはいい、、、真似をしろ、、」と本部会長から指示が出た。
そして、、、悪徳商売であるやくざ軍団が、花川戸救済事業を真似し始めたのである。
お嬢紅もいい方向に事業展開すればいいと、、、願っていた。



24)逃がした高齢者、筑波山ろくでの就業生活

お嬢紅たちが匿っていた、目撃者「大矢健次郎」や「8人の逃亡高齢者」たちをお嬢紅は秀を連れて訪ねた。
花川戸一平も久しぶりに大山太助よろこんだに会いたくなって、付いていったのである。
お嬢紅はみんなを集めて話をした。
今、花川戸救済がしている事業を、、、そして、規模は小さくても「自給自足」の救済事業を話したのである。。。
聞いた高齢者たちも賛同して
大々的にやらずに、自分たちの自給自足のための事業なら「いいと、、」と思うのであると。。。
そして、軌道に乗るまで花川戸救済の「秀」を残すことにした。
この筑波山ろくの仕事はあくまでも「自給自足」を目的として、さらに、高齢者たちが自分の力で、能力で生きることが出来るための生活実験でもあったのである。
お嬢紅たちもそのための準備もあったので、しばらく滞在した。
滞在を喜んだのは一平である、、、久しぶりに太助と焼き物が出来ると、、、
お嬢紅と秀は滞在期間、高齢者たちと汗を流した。
ある程度、目鼻が立ったところで、お嬢紅は一平に、、、
「親父、、、そろそろいいかな、、焼き物もできあがったようだし、、、帰るぞ」
と、引き揚げていった。



25)訪ねてきた幼馴染「月形竜之進」
、、、
晩秋も過ぎた枯れ葉舞い散る江戸川べりの花川戸一家、、、その花川戸一家の前に1台の黒塗りのベンツが止まった。
そして、一人の黒背広に身を包んだ背の高い男がおりてきたのである。
そのまま、花川戸一家の玄関に立ち、、、「花川戸一家」と書いた看板を見ていた。
「ごめんください、、、花川戸紅さんはおりますか、、、」
と、、、花川戸一家の玄関のガラス戸を開けてきた。
応対に出た敏は黒背広の男がいたので、、慌てた、、、てっきりやくざが押し込んできたと勘違いしたのである、、、
そして、お嬢はいるかと聞かれたので,なおさらにびっくりして、、、奥へ駆け込むようにして身を引いていった。
そして、お嬢紅が玄関に出ていき、、、
「おお、、、誰かと持ったら竜ちゃんか、、、そんな黒背広なんか着てどうしたん、、、」
と、、、挨拶かわりに話しかけた。
その様子を見ていた、敏は、、、「えー、お嬢は、なんでやくざなんか知っているだ、、」と、、
内心思ったのである。
そのあとの会話で理解できた。
その黒背広の男がお嬢紅に話しをした、、、実は今日は「関東連合睦会」のものとして挨拶に来たと、、、
その言葉を聞いて、、、お嬢紅は、「兎に角、竜ちゃん、中へ入ってな」
「話は、、、挨拶はそれから聞くわ」ということになり、、、
花川戸一家の応接間に入った。
お嬢紅は改めて月形竜之進の話を聞いたのである。
噂では聞いていたが、、まさか本当に幼馴染の「あの竜ちゃんがやくざになっていたとは」、、、それも「関東連合睦会」の若頭に、、、
幼馴染の竜ちゃんに訪ねて来られて、、、初めて信じたのである。
お嬢紅と月形竜之進が話をしているとこへ、、、花川戸一平も入ってきて、
「おお、、竜じゃないか、、でかくなりやがったな、、、」
「はい、、、おじさん、、ご無沙汰しいぇました、、」
と、、、涙ぐむほど懐かしかった二人であった。
「そうか、、、お前がな、、、関東連合会の若頭か、、、出世したもんだ」
と喜んでいいのか、、、苦笑いをしたのである。
そして、、、今まで関東連合ではなく、彼はこれからの連合会の生き様を話してきたのであった。
これまでは花川戸一家とはことごとく対立してきたような方針で、高齢者救済事業を運営してきたけど、、これからは違うという話もした。
今までの矢田部若頭の方針は全てやめての、方向転換をして動き出したのである。
矢田部若頭が強硬過ぎて、反対するものが増え、銃撃されて死亡した。
そして、、、関東連合会の会長の身代わりで10年間服役してきて、会長指示で若頭になったのである。
竜之進は服役中に考えた、、、これからの「やくざ」は違う道を歩かないと、、、いつまでも警察に追われているような組織ではだめだと思ったのである。
ヤクザも考え方を変え、、、運営方法をかえていかないと、、、竜之進若頭は思ったのである。


26)お嬢紅の方針は間違いではなかった、、、、

花川戸一家のお嬢紅は跡目を継いで、、、高齢者救済事業を始めたが、時には営業方針に迷いが生じることがあった。
常に「これでいいのかと、、、宅配の仕事を半減してまでと、、」
思う時がある、、、自分を信じてついてくる者たちがいるからには責任があるのであった。間違いは出来ない。
そんな時には自分に言い聞かせていた。
「これで大丈夫だと、、、これでいいんだと」
今朝も又、朝飯を食べながら、明るい元気な政や秀そして敏を見ながらおもうのであった。
今、事業を進めている「山林原野開発に伴う救済事業」「市街地調整区域の開発」及び「観光開発事業、、、宿泊施設や飲食関係施設」などの事業開発を進めているが、、、高齢者を救済しながら、就業場所を確保していくという事業方針で間違いがないことを確信し始めていた。
つくば山麓へ行かせていた秀が戻ってきた、、、、筑波山ろくの「自給自足」施設も前進しており、、携わっている高齢者たちも、、参加している目撃者である「大矢健次郎」も、張り切って仕事をしている。
彼の考えで、筑波山ろくの施設の電気は「太陽光発電」施設を作っていた、
もともと大矢健次郎は電気関係の仕事とをしていたので、事業内容に明るかったのである。
また、逃亡した高齢者8人の中には水道関係の仕事に従事していたものや、建設現場で働いてた者たちがいたので、、、材料を用意すれば、それぞれが工事施工をしていった。
高齢者になっても、目的が出来ると「いきいきしていた」
それを聞いて、お嬢紅は嬉しかった、、、やっててよかったとおもうのである。
実験的にやった「筑波山ろく自給自足施設」が手本となって、この形の「自給自足型」の救済事業を広げていこうと自信を持ったのである。



27)花川戸一家の事業拡大、行政からも要請が、、、

花川戸一家の事業も拡大していき、、、「花川戸救済株式会社」「花川戸不動産株式会社」「花川戸観光株式会社会社も増え、、、それらで働く社員も増えた。
お嬢紅は警部花に相談した、、、仕事も増えたので、警部花を誘った。
花川戸一家の関係会社の役員を、、、代表取締役を引き受けてくれと。。。そして、そのうちの「花川戸不動産株式会社」を任せたのである。
「花、宜しくな、、、都合場合によっては二人で執行人になればいいじゃないか、、」と、、
二人いいではは笑って話していた。
「話によっては、関東連合睦会との組合を作ることもあるごむので、、、」
仲間になれば監視もし易い、、、ヤクザとの合同業務提携とは、、面白いじゃあないか、、、
「花、、、花川戸一家と関東連合睦会の業務提携か、、、いいんやないかな、、、」
「そうだな、、紅、今までにない組織だよ、、、あははあはは」
だなと思った。
「しかし、約定はキチンと決めないとな。。。」
特にやくざとの取引だから、、いくら若頭が幼馴染だからと言っても、
油断はできない。
その辺の監視は、、「花が注意して、、、よくよく見しいんだよ。。」
と、お嬢紅は念を押した。
花川戸一家の事業は地方行政を訪問して歩いた。


28)お嬢紅と執行人花狙撃される

関東連合睦会と花川戸一家の提携事業である高齢者救済事業は旨く進みだしたが、、、中には面白くなく思う奴らがいた。
ヤクザの仕事ではないと、、、堅気の真似事のような救済事業と、、、反発する者もい
それでも月形若頭が組内を抑えていたのであるが、末端組織の中にははみ出してしまうものもいる。
関東連合会睦会の中で好き勝手を始めてきたのである。
その阿部興行が事件を起こした。
花川戸一家とも業務提携したばかりであったが、関東連合睦会での合同会議が行われた。
その帰り道に花川戸一家のお嬢姫、付き添っていた政が襲われた。
襲った男たちは黒覆面をして、12,3人はいた。
走る道に、車が止められていて、前方を塞がれていたのである。
いきなり運転しておうせんしたいた政が撃たれた、、、しかし、政は強かった。
運転席にあった木刀を持って、狙撃してきた暴漢に立ち向かっていった、、、
花は拳銃もっていたので、襲ってくる暴漢たちを狙い撃ちし、お嬢紅は小太刀の免許皆伝であるが、刀がない、、、車の中にあったゴルフのうけたアイアン5番を刀代わりにして、、、暴漢たちを打ちのめしていっ政も拳銃で撃たれながら、暴漢たちと戦っていた。
その政が隙を見つけて連絡、、、をしていたので言ったある、、、さすえの紅おや花を守らないとと、、、必死に応戦しながら、、紅たちのことを気遣っていた。
政が気になり、近付き、、、声をかけた。
うめき声だけの政を抱き上げ、、、病院へ連れていった。
そして、政は病院で亡くなったのである。
お嬢紅は泣いた、、、涙をぼろぼろ流して、、、


29)子供の頃からの同居人「政」

花川戸一家のお嬢紅は政の位牌がある、仏壇の前に座って、しばらくはたてなかった。
子供の頃から同居していて「おはよう、、、」と声を掛ければ、「おはようございます」
と返ってくる政の元気な声が聞こえない。。。、」
それだけでお嬢紅は涙が溢れてきた。
花川戸一平が紅に近付き、、、「紅、、、もう泣くな、、泣くな」と言いながら」
一平も涙を流していた。
秀も敏も元気が、なかったのである。いつもの「いただきますが、小さいぞ、、」と、お嬢紅が声をかけ
「無理ですよ、、お嬢、、」と秀が言った。
また、敏も「今朝は無理ですよ、、、」と、すすり泣いていた。
みんな悲しかった、、、今朝の花川戸一家の朝食は暗かったのである。
そんなところへ、朝から関東連合睦会の月形若tします、、、しかし、失った政さんの命はもどりません、、、何をしても償いきれませんが
、、許してください。」
そんな話の中に花川戸一平が入り、、、
「終わってしまったことは元へは戻らないよ、、、これから、じっくり話し合っていけばいいよ、、」
そして、、、「今度こそはと腹を据えて話し合うといいよ」と、中を取り持ってくれた。

30)関東連合会若頭のけじめ、、

関東連合睦会の若頭は今回の不始末にけじめをつけた、、、たとえ、やくざ世界の仕組みが嫌いであっても,掟は掟だったそのけじめが出来なければ一家の大黒柱として若頭は務まらなかったのである。
また、ヤクザで通用しないのであった。
そのけじめは中途半端なけじめではだめだったのである。
襲われた相手が組織の長であるから、始末が悪い。
そこで月形若頭は考えた、、、えやりすぎと思った「紅と花」は
しかし、矢田部若頭であれば、、、問答無用で「殺せ」の指示があったはずだ、どっちがいいかはわからないが。。。。
どっちにしても惨い仕打ちであった。
この事件以後は、関東連合睦会の組員の監視指導が厳しくなり、、、大きな問題は起きなかった。
業務提携している救済事業は話し合いが進み、、旨く事業展開していったのである。
ヤクザとの業務していると、、、警察関係からの監視も強く、、常に指導がはいっていた。
花川戸一家への襲撃事件も一段落して、、、血生ぐさい話もすくなくなっていった。
花川戸一家の「自給自足事業」も順調であり、、、太陽光発電事業も進んだ。
更に「水問題」も自家用井戸をつくり、、、最近は「ごみ処理」にも手を伸ばしている。
特に「生ごみ」の肥料化を進めている。
自家肥料で野菜を作ったり、、、園芸に力を入れて「花栽培」もしている。


31)高齢者救済事業から社会活性化へ

現代社会には高齢者が多いが、、、時代とともに徐々に減少はしていくようだ、、、、
今が一番多いのかも知れない。
高齢化社会と言われ、、、老後生きていくためには「2000万円」が必要だといわれて、騒がれているが、一呼吸して、ゆっくり考えてくださいと言いたい。
老後を迎えて、、、子供たちは巣立ち旅立っていく、、独立していくようだ、、、そして、親と一緒に住もうというものも減少してきた。
その結果、今までの住居が必要がなくなり、、、空き家が増えている。
家は建てた、支払いは終わった、、、しかし、そのために老後の生活費と言われている「約2000万円」が無い、、、
と、、、「さあーどうする、、」になる。
最近は住んだままでの「借入」が出来るが、、、いずれは「借金」なので、返済が迫る、、、決して楽ないい方法ではない。
借り入れのうたい文句は生きている間は「利息」だけ言うが、死ねば「返済」は迫るのだ、、、
家をもっているからと安心はできない、、、「家には不動産には評価証明というものがあって、」いくらでも借り入れが出来るわけだは無い。人が生きて言う間、いくらでも借り入れが出来るわけではないのである。
そこで考えないと、、、、
かりるのではなく常に少なくてもいいから「貰う」「稼ぐ」ことを考えないといつまでたっても安定はしない。
そこで「花川戸一家」の考えた「持ち家救済計画」は、花川戸不動産で一括借り上げをして、、高齢者数人に賃貸をしていく方法である。
本人はその家の一部に住んで、高齢者同士の共同生活をしていくシステムであり、始めたばかりであった、」
仕事も花川戸救済が斡旋して、「働く場所」「住むところ」を同時に管理していく救済事業である。
「独り住まいの高齢者の孤独感」をなくし、、、気の合う仲間を調整をして住まわせ、、会話のある共同生活を築いていくものであった。
そして、「田舎暮らし」を希望する高齢者は田舎へ、、、老後を一人での孤独な生活から解放して、楽しい共同生活にと、、、
考えた花川戸一家の救済事業であった。
この姿勢方針は地方行政からも歓迎されて、多方面から要請があった。
特に過疎地からは「観光事業」と組み合わせて考えて欲しいと、、、
関東連合睦会の月形若頭は地方開発に興味を持ち、、、その組織力を利用して推し進めていこうとなったのである。
花川戸一家のお嬢紅も花も、若頭の月形竜之進を信じて突き進むことにした。



32)やくざ社会からの突き上げトラブル

月形若頭の関東連合睦会との業務提携が何事もなく進んではいなかった、、、月形若頭の元には雑多な苦情がいまだに多かった。それらを解決するための組織部門を作り上げた、、、、
関東連合睦会の中にも革新的な若者が増え、、、中には組織改革の一環として「名称変更」まで言い出すものもいたのであるが、、、月形若頭は時期尚早として、引かえさせた。
いずれは「名称変更」は必要だとは考えていたが、、、
今は事業展開が先だと考えていた。
まずは関東連合睦会としては内部組織一化が必要であり、、強力に連合で行う事業を推し進める組織が必要になってきたのである。
花川戸一家の救済事業は進むのが早かった。
連合会で足並みえを揃えるためには内部統一を、しっかり推し進めないと、、
月形若頭は考えていたのである。
そして、お嬢も考えた。
花川戸一家の事業拡大を、、、そのためには「資金」が必要だった。そのためにお嬢紅が一番信用が出来て、頼りになる
花に頼んだのである、、、「銀行融資」と「国庫補助」の申請手続きを、そして、新規採用の若手社員の中から選んで補助役につ
お嬢紅は、、、「花、頼んだよ」と、、、、
力強く花はこたえた「任せておいてくれ、、」と、二人の意気はあっていた。
そして、「秀」にはこれからは取締役として、「開発現場業務」「就業管理」を任せた、、、新入社員の若手行動力の有るやつをつけたのである。
「敏」はお嬢紅の秘書役として連れて歩き、仕事を教えたのである。
父の花川戸一平は全体の相談役として、事務所で管理してもらった。
関東連合睦会の月形若頭とは「業務提携」を強化するために、、、お嬢紅の相談役を引き受けてもらった。


33)過疎地の医療開発

お嬢紅は資金面での調達方法を取締役花に任せたのでその点は心配なかった。
高齢者問題と並んで、医者がいないということだった、、、、この問題をお嬢紅は高齢者救済じてんでと過疎地開発との狭間にとりいれてやると考えていた。
その過疎地での土地探しを頼んだのである。関東連合の月形若頭に、、
救済事業としての農業関連での施設、、、それは電気における「太陽光発電施設」、「園芸ハウスなど」と高齢者就業のための宿泊施設、、、そして、医療施設であるから、土地の広さも必要だった。
お嬢紅たちの計画では「10万坪(30万平方メートルが必要であったのである。
その依頼は引き受けてくれた、、、その施設の設計企画は花川戸設計企画がやることに決まった。
花川戸設計企画は若手社員で建築設計の担当がいたので、2名ほど選んだ。
その企画管理はお嬢融資が自らすることにした。
計画設計が出来た時点で、「開発許可申豪の請」を地元行政に根回しをしておいた。
資金面では取締役花が引き受けてくれたので、「銀行融資」「国庫補助申請」は任せた。
医療施設を作るための準備はできた。
土地がみつかることを願ったのである、、、、
関東連合月形若頭も救済事業に熱が入ってきた。
次は脱落やくざの救済を考えていたのである、、、、    

34)救済事業「総合病院」建設

花川戸一家の大事業「総合病院建設」のための建設予定地となる「土地
10万平方メートル」も、関東連合睦会の月形若頭の努力で買収契約が
出来た。
場所は筑波山ろくの石岡市八郷町内で、、、ゴルフ場跡地であった。
建設土地も見つかり、、、設計にとりかかった。
ゴルフ場跡地であるために、すでに「開発許可」は出たいたのである。
「変更許可申請」だけだった。
地元対策、、行政愛策もすでに根回しがすんでいるので、、、許可交付は時間的な問題だけだった。
あとは担当医者の募集採用が重要だったのである。
関東連合睦会の月形若頭の人脈から、人選が進んでいった。
彼の大学時代の同級生に外科専門医者がいたのである、、、月形若頭は東京大学法学部出身のエリートであった。
その彼は「ボート部」に在籍していたので、、











































しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

【Vtuberさん向け】1人用フリー台本置き場《ネタ系/5分以内》

小熊井つん
大衆娯楽
Vtuberさん向けフリー台本置き場です ◆使用報告等不要ですのでどなたでもご自由にどうぞ ◆コメントで利用報告していただけた場合は聞きに行きます! ◆クレジット表記は任意です ※クレジット表記しない場合はフリー台本であることを明記してください 【ご利用にあたっての注意事項】  ⭕️OK ・収益化済みのチャンネルまたは配信での使用 ※ファンボックスや有料会員限定配信等『金銭の支払いをしないと視聴できないコンテンツ』での使用は不可 ✖️禁止事項 ・二次配布 ・自作発言 ・大幅なセリフ改変 ・こちらの台本を使用したボイスデータの販売

荷車尼僧の回顧録

石田空
大衆娯楽
戦国時代。 密偵と疑われて牢屋に閉じ込められた尼僧を気の毒に思った百合姫。 座敷牢に食事を持っていったら、尼僧に体を入れ替えられた挙句、尼僧になってしまった百合姫は処刑されてしまう。 しかし。 尼僧になった百合姫は何故か生きていた。 生きていることがばれたらまた処刑されてしまうかもしれないと逃げるしかなかった百合姫は、尼寺に辿り着き、僧に泣きつく。 「あなたはおそらく、八百比丘尼に体を奪われてしまったのでしょう。不死の体を持っていては、いずれ心も人からかけ離れていきます。人に戻るには人魚を探しなさい」 僧の連れてきてくれた人形職人に義体をつくってもらい、日頃は人形の姿で人らしく生き、有事の際には八百比丘尼の体で人助けをする。 旅の道連れを伴い、彼女は戦国時代を生きていく。 和風ファンタジー。 カクヨム、エブリスタにて先行掲載中です。

友達の母親が俺の目の前で下着姿に…

じゅ〜ん
エッセイ・ノンフィクション
とあるオッサンの青春実話です

ちょっと大人な体験談はこちらです

神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない ちょっと大人な体験談です。 日常に突然訪れる刺激的な体験。 少し非日常を覗いてみませんか? あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ? ※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに  Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。 ※不定期更新です。 ※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。

壁乳

リリーブルー
BL
俺は後輩に「壁乳」に行こうと誘われた。 (作者の挿絵付きです。)

アルバイトで実験台

夏向りん
BL
給料いいバイトあるよ、と教えてもらったバイト先は大人用玩具実験台だった! ローター、オナホ、フェラ、玩具責め、放置、等々の要素有り

処理中です...