落ちこぼれ花

献残屋藤吉郎

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新悪道

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痛快痛快娯楽小説「悪道」この世の悪人道を歩く極悪





1)(悪人と呼ばれる極悪人)

この世の中に本当の悪人と呼ばれる人間は悪人には見えない。

人を人と思わない「真の極悪人」は世間では悪人とは言われていない。

だから、真の極悪人はわからないはずだ。

そんな極悪人がいたら、、、弱者は騙され、食われ、殺されてしまう

世の中の怖い話だ、、、極悪人がるのだ。。。

名前は「鬼塚極太郎」という。



2)(鬼塚極太郎、登場)
東京都新宿歌舞伎町でやくざや半ぐれ、水商売相手人に金貸しをしていた。

町金融の目立たない店舗を構えていた。

急ぎ、急場の金融には都合がよかった。いつでも,必要な金を用意してくれた。

ただし、金利も高く、取り立ては厳しかった。

あるときなんかは、やくざが支払いの延期や支払いで文句を言ったり、支払い約束を保護にしたときなんかは

そのやくざは潰されてしまったのであった。

後日、死体となって見つかったこともあり、、、取り立ては容赦なかった。

しかし、約束を守って、金を借りている場合は便利であった。

従って、鬼塚極太郎は裏社会では顔役でもあった。


3)(裏社会では便利な男)
この世の裏社会では便利な男だった。
急場しのぎの金は必ず用意してくれた、、、、、
特に人を殺した場合の遺体の処理もしてくれる。
この世の不都合なことでできないことはないような、、、、
鬼塚極太郎の過去は誰も知らないようだ。。。。
年のころは50歳を過ぎているような
しかし、彼を知っているものは誰もいなかった。
それでも、金に困った場合、、、どうにもならない、不祥事を片付けてくれる
本当の町の便利屋というか、、、困りごとの処理ごみやであった。、なおに
然し、約束を守らないと、、、、その掟というか、その示しはきつい、、、、
人の噂では、、、組織暴力団の組長だったとか、、、警察関係のお偉いさんだったとか
いろいろだ、、、、
しかし、過去がどうであろうが「悪人助けを」をしえくれるので、やくざや反ぐれ、、、悪徳商人たちには
評判がいいのだ。。。
不思議なのは誰でもが、す直に言うことを聞くのであった。
新宿歌舞伎町で事務所兼店舗を構えているのに、、、、誰もプラペードを知らないのであった。
夜になれば、、、どこかで飲むとか、、、遊ぶとかの噂がないのだ、
そして、どこに住んでいるのかも知らない、、、、不思議な人物だった。


4)(悪事には便利な金貸しだった)
裏社会の人間は、分かっていた、必要な時だけ利用している。
麻薬覚せい剤密売、銃の密売、売春に関するあらゆる悪行に金を貸すのであった。
やくざや反ぐれ、悪徳金融、悪徳水商売のように悪行が連中には便利であった。
ただし、返済には待ったなしで、金利も高い。。。。返済が送れた場合には「死」が待っている。
「死の金貸し」とも呼ばれている。
鬼塚極太郎のような悪に味方する、合法的な「死の商人」がこの世の一番の悪であり、取り締まることのできない
悪徳商法なのかも知らない。
今日も借り人が訪れた。
ホストクラブの経営者だった、、、、金のない女たちをたぶらかし,付けで「酒」を飲まして、売春や悪質な水商売を計画している
反ぐれたちであった。
時代は変わったものであるが、、、、女たちを食い物にする商売はかわらない。
悪徳金貸しである、鬼塚極太郎は金は貸しているが、女を食い物にする奴らには「反吐」が出るほどあった。
正直嫌いであった。
商いと割り切って金貸しをしているのであった。
だからというわけではないが、、、「取り立ては容赦なかった」
また、約束を破るものには「死」を与えていた。



5(掟には厳しく、、、、悪人にやさしく見えるが、非常だ)
鬼塚極太郎の素顔は誰もしらなかった。要務を
事務所にいて、金を貸す時以外に誰も、その素行をしらないし、彼は人には見せなかった。
新宿にある彼のオフィスビルは5階立の堅固な城だった。
事務所には1階に受付事務所があり、受付には西園寺絹子という、女子事務員がひとりいた
そして、一人ですべての業務を取り仕切っていた。
1階事務所には準番頭役の真田勇が控えていて、、、金貸しの内容を把握していた。
彼の指示で、3階の応接間に通されて、商談に入るのであった。
3階応接間には鬼塚極太郎の右腕ともいわれている「神宮寺健司」が引かえていた。
金融の相談はその応接間で神宮寺健司立ち合いで行わえる。
金の貸し借りは簡単であった、、、金銭借用書が取り交わされれば、、金は貸してくれ
るのであった。
しかし、返済は厳しかった。

鬼塚極太郎は背が低く、小太りなおやじで、いつも和服を着ていた。
一見お人好しな親父に見えるが、眼光は鋭く、人を見る目だけは持っていた。
普段はやさしそうな親父であるが、裏切りにたいしては冷たかった、、、そして、容赦なく切り捨てた。
しかし、悪党から見ると頼りがいのある親父であった。
必ず、頼まれれば一度は助ける。。。。そんな悪道でを歩く親父であった。


6(コソ泥の次郎)

鬼塚極太郎の事務所に出入りする中に「コソ泥の次郎と」いう若者がいる。
どういうわけか、、、、鬼塚極太郎は面倒を見ていた。歳は26歳の泥棒稼業の見習いを
しているところの半人前であった。
今日もコソ泥の次郎が訪ねてきた、、、、受付の西園寺絹子に、、、
「美味しい稲荷さんが手に入ったので、、、、爺さんに持ってきたが,、、いるかい」
と言いながら、いるとわかったら、、、、5階の特別室に上がっていった。
「こんちわ、、、爺さんの好物のお稲荷さんが手に入ったので、持ってきたから、、、食べてな」
と、元気な爺さんの顔を見たら、、
「じゃな、、、さいなら、、、また来るよ」と言って部屋を出ていった。
1階の受付の西園寺絹子に呼び止められ、、、、
「次郎さん、、、、会長がなんか用事がなかったのかと、、、言ってるけど、、、いいの、、、」
「ああ、、、今日は爺さんの顔を見に来ただけだから、、、」と言っておいてくれ、、、
そういって、コソ泥次郎は出ていった。
鬼塚極太郎を訪ねて、、金のことを言わずに帰るのはコソ泥次郎だけだった。
そんなコソ泥次郎が、鬼塚極太郎は可愛く好きだった。
金にすくったうじむしよりも、、、彼が好きで、、、時たまたずねてくる彼との過ごす時間がたまらく
好きだった。



7,(女が一人飛び込む)
鬼塚極太郎の事務所に、ある日、女が一人が裸足姿で飛び込んできた。
「助けて、、、殺される、、、」と言いながら
受付の西園寺絹子のところに転がり込んできた、、、、とりあえず、西園寺絹子は2階の部屋に入るように指示をした。
すぐ、あとから、反ぐれ風な男たちが入ってきて。
「すいません、、、今,女がここに入ってきませんでしたか、、、」
受付の西園寺絹子が答えた。。。。「来たよ、、、やばいと思ったから、逃がしたよ、、、裏の出口から出ていったよ、、、、
慌ててな、、、」
反ぐれ風な男たちは「わかりました、、、ちょっと急ぎなので、、、ごめんなさいよ、、、、後であいさつに来ますので」
そんまま、男たちは裸足の女を追いかけて出ていった。
男たちが出て行ってから、追いかけるように「コソ泥の次郎」が入ってきて、
「絹姉さん、、、女が一人こなかったかな、、、」と、次郎は慌てこんで聞いてきた。
西園寺絹子は、そうか、次郎関係の女かと、、、、
彼女は次郎に指をさして教えた、、、2階にいるよと。。。。
西園寺絹子は理由は後で聞くことにした。
彼女は次郎の女のトラブルだと思い。。。とりあえずはかくまった。

8)逃げ込んだ女
鬼塚極太郎の事務所に逃げ込んできた女は2階の部屋に座り込んで震えたいた。
コソ泥の次郎が入って行ったら、次郎に抱き着き、泣き崩れてしまった。
その所へ番頭格の真田勇が入ってきて、、、
「どうした、、、何があったんだ」と近寄り、
次郎に訳を聞くように指示をした。
次郎が女に問いかけると、、、泣くばかりで言葉にならなかった。
そして、西園寺絹子が来て、、、「次郎ちゃん、、ちょっと時間をおいてから、、、話したらいいよ」
といって、、、真田勇も西園寺絹子も部屋を出ていった。
しばらくして、次郎だけが1階に降りてきて、、、女から聞いた事情を話した。
「」ホストクラブに騙された、、、」というのであった。
今はやりの罠にかかり、、、借金が出来て、追い込まれていたのであった。
金が返済できなければ、「売春」をせまられて、やくざ事務所に監禁されて、
逃げ出してきたというのであった。
次郎としては彼女は幼馴染でもあったので、何とか助けたいと、、、
しかし、コソ泥の次郎には金がない、、、、、
困った、、、今すぐ「500万」はできない。。。
次郎は最後の手段で、、、、
「爺さん、、、俺に500万貸してくれ」と、、、、

鬼塚極太郎は誰にでも、筋が通った金で、担保さえあれば貸す主義であったので、
「次郎、、、お前の担保はなんだ、、」
と聞かれて、、、はたと困った。
「担保はない、、、しいて言えば、この俺の体が担保だ」
といいはなった。
「よし、、、金は貸してやろう、、、、しかし、明日からは毎日,わしの事務所に出てきて、
西園寺絹子の指示に従い、、、何でもするという条件なら、、、、」
そして、次郎は金を借りて、女を連れて出ていった。



9)こそ泥次郎は鬼塚極太郎の事務所に、約束通りに出勤してきた。
 「おはようございます、、、」挨拶をしてから、、、
 「絹子さん、、、掃除道具はどこにありますか、、、」聞いて、玄関先から掃除を
 始めた。
 そして、1階事務所の床から掃き掃除、机の上からと手際よく掃除を2階、3階、4階と
 始め、、、鬼塚極太郎が来る頃には、事務所内の掃除、片付けと終わっていた。
 5階は鬼塚極太郎が来てからということで、、、
 次に西園寺絹子に聞いていた。。。。
 「これからは、自分が朝の掃除、、お茶の用意はしますから、、、」と、、、
 次郎の動きは手際が良かった。
 今までに一人で生きてきたので、、、生き延びるために身に着けた所誠実であった。
 鬼塚極太郎が10時ごろに出てきて、、、、「おはよう、、、おお、、次郎、来てるな」
 「次郎、、、当分は掃除や走り使いをしててな、、、、そのうちに仕事も覚えてもらうから。。。」
 「はい、、、会長、、、よろしくお願いします、、、、それから、昨日はありがとうございました」
 今までの爺さん、、、コソ泥の関係は切り捨てて、、、次郎はけじめをつけて、、、
 なんでもやろと決めていた、、、、、

(10)コソ泥次郎の初仕事

次郎は鬼塚事務所に出るようななってから、1か月がたった。

朝から鬼塚会長に呼ばれて5階に行き、、、、

「今日は勇の運転手をやってくれ、、、そして、金貸の初歩である

仕事、、法務局へ行って、不動産の謄本の取り方を憶えてこい」



(10)コソ泥次郎はいよいよ、鬼塚極太郎事務所で働くことに

鬼塚極太郎は何となく、コソ泥次郎が好きだった、、、、
そして,毎日、次郎が事務所に出るようになってから、事務所内が明るくなった。
始めは西園寺絹子の手伝いをするように言われて、、、当分の間は西園寺絹子の指示に
従うように言われ、、、今日は彼女と一緒に法務局へ出かけることになった。
運転手を務めながら、、、関係法務局へ、今日は新宿地方法務局へ出かけ、初めて
登記簿謄本なるものを見た。
金を貸す時に、借主が担保にするものは不動産担保が一番多い、、、
今日は土地と建物を担保にするという不動産の登記簿謄本を取りに来ていた。。。
不動案や会社関係の登記簿謄本は、誰でも閲覧や取得することができる。
不動産等を担保に金を貸す場合は、、、、まず、その担保になる登記簿謄本を、それを
管理する法務局へ出向くか、郵送で取得する。
それを見て、金を融資する金額を決めるのであった。
従って、金を貸す場合、法人の場合は会社登記簿謄本、、、個人の場合は住民票を
それぞれに取得。。。そして、担保になる不動産関係の書類、謄本を取得する、、、
それらの担保なしでの貸し付けは、鬼塚極太郎が判断する、、、
とりあえずは初期的な仕事の段取りを、、、次郎は教えてもらうことで、西園寺絹子の手伝いを
しながら、事務的な仕事を覚えっていった。
そして、、、事務仕事を覚えながら、1年が過ぎた。



(11)鬼塚極太郎事務所は、、、
鬼塚事務所への借入者は多かった、、、、悪徳業者には便利な金貸しであった。
信用さえあれば、急ぎな金でも用立ててくれた。
やくざや金融業者には便利であった。
今回も顔なじみのやくざ金融が、急ぎ金を申し込んできた。。。
金額は「1億」で会った、、、いつものことなので、前もって担保は預かっていたの
鬼塚極太郎は用立てをした。
資金用途は、常連やくざの新宿興行なので聞かずに貸し付けた。
いつもならば問題はなかった、、、、
今回は覚せい剤の取引であった、、、しかし、、、取り期先と問題が生じた。
取りひきの最中に抗争が起きて、、、警察が中に割り込んできたのであった。
しかし、新宿興行は約束を守った、、、鬼塚極太郎との約束はどんなことがあっても保護には
しなかった、、、、警察にも金のでどこについてはしゃべらなかった。
それは確かな約束事だった。



(12)後始末
鬼塚極太郎はちょっとだけ「ヒヤリ」とした。
しかし、常連の取り期先なので、約束は守ってくれた、、、さすがは新宿興行だと思った。
念には念を入れて、鬼塚極太郎も心構えをしておいて、、、その日の内に箱根に出かけた。
運転者に次郎を選び、、、車を用意させた。
鬼束極太郎は番頭格の神宮寺健司に後のことを頼み、、、しばらく、温泉宿に出かけることにしたのであった。
警察関係に目をつけられると、面倒なので、、、しばらく身を隠すことにしたであった。
出かけに、、「健司、、、しばらく留守にするから、、、何かあったら連絡をしてくれ、、じゃあ、、いぅてくるよ」
と、、、さっさと事務所を出た。
箱根までの車旅をしばらくぶりに楽しんだ、、、
都心を離れた気分はいいものだ、、、次郎を共にのんびりと箱根へ向かった。
いつもの決められた宿屋までの心いやしの旅だつた。
新宿を夕暮れに出たので、、、ゆっくり旅でもあり、、、午後の9時には着いた。


13)鬼塚極太郎は番頭真田勇の連絡を待っていた。
今回の新宿興行の覚せい剤抗争があってから、、、鬼塚極太郎は番頭の真田勇からの連絡が来るまでは
箱根の「やまぶき山荘」」から、動かなかった。
次郎を連れて温泉に入り、、、しばしの休息をとっていたのであった。
山荘で目が覚めた朝、極太郎は、ひさしぶりに心にゆとりが出た。
そして、10日が過ぎた。
番頭の真田勇から連絡入り、極太郎は新宿の事務所に戻った。
今回の取引で失敗した新宿興行の大林若頭は、借入した1億を持ってきてくれた、、、
これでまた、、、いつでも融通することが出来るのであった。



14)鬼塚極太郎は新宿の事務所に戻った


鬼塚極太郎が事務所に戻ったのは、、、ニュースなどで、暴力団同士の抗争が多くなり、、
特に関西系の「関西連合山田組」がその資金の準備をしておこうと思ったのである。
彼の商いに関する感は鋭かった、、、、
案の状、、、関西からも関東からも、、、、資金調達の話が来ていた。
極太郎は二人の番頭に指示を出していた、、、
そして、、関東連合新宿興行からも資金調達の話があり、、、、「5億円」の借入申し込みがあり、、、
関西連合山田組からも「8億円」の話が来ていた。
鬼塚極太郎はいよいよ、抗争がはじまる、、、と、思い、資金を用意して待っていた。
極太郎にしてみれば、、、やくざ抗争が一番金になるからであり、、さらに「資金」を用意した。



15)関西連合山田組が全国制覇への夢始める

やくざ世界は関東も関西も、その勢力拡大を狙って動き出した。
現代ヤクザは武力をもって、さらに資金力にものを言わせていた、そのために
「金」はいくらでも欲しいのであった。
資金力がそのやくざの力であり、、、兵隊も集められた。そして、資金力で武器を集めたのであった、、、、金と武器と兵隊をそろえて、他の勢力内に攻めていった。
どんな世界でも「金の力」であった。



(16)
関東連合新宿興行の若頭の大林信一郎が訪ねてきた、、、、そして、鬼塚極太郎に面会を求めたので、、、会うことにした。
「鬼塚会長、、、噂は聞いていると思うが戦争が始まるので、金を揃えて欲。
いくらでも用意するので、、、よろしく頼みます」と。。
「若頭頼みだから、、、金はいつでも大丈夫だよ、、、相手は関西か。。。」
「頼みというのは、、、他でもない、、、資金調達はうちだけにして欲しい。」
「鬼塚会長はどこにでも貸すからな、、、義理とかはないし、、、商売だから
仕方がないが、、、、できるだけ抑えてほしい。
その分の金は用意するので、、、よろしく頼みます、、」
関東連合新宿興行の大林若頭は、、、見返りは考えているので頼みに来たのであった。
鬼塚極太郎は普段からの付き合いもあるので、、、できるだけ期待にそうと返事はしておいた。
ヤクザの喧嘩は分からない、、、、様子を見ないと、
出来れば長い付き合いはしたいと思っている。
鬼塚極太郎は最終的には金が儲かればいいのだった、、、、
しかし、関西連合山田組からも縁故を頼ってきたのであった。



(17)鬼塚極太郎の計算違い


極太郎も最初は両陣営に金を貸して、、、商いをしようと思っていた。
しかし、関東連合新宿興行の大林若頭とは長い付き合いがあり、、、頼まれると弱かった。
そして、謝礼金の多さにも負けたんであった、、、少しだけ、楽してとも考えた。
そんなことから、、、関西連合山田組の頼みを引き延ばしていた、、、、
そのうちに、関西連合山田組の系列のやくざ組織が、関東連合新宿興行の系列組織に抗争をしかけて
きた、、、、しのぎに関しては必至であり、、、少しぐらいの事務所荒らしでは収まらなかった。
両者ともひかなかった、、、毎日のようにやくざ同士の争いが絶えなかったので、警察も動き出した。
関西連合山田組は関西では絶大な力を要していた、、、資金力でも勢力でも、、、
どちらかというと、、、山田組は関東だけでなく、九州、中国地方にもその勢力を広げようとしていたのである。
山田組は全国制覇を狙っての動きであり、、、命知らずの鉄砲玉を飛ばしていた、、、、早い話が喧嘩を売って
行ったのである。「いちゃもんを、、、難癖をつけては暴力をもって、、制圧しようと」
暴力団なのであった。
力のないというか、、、、資金力のない、、、組員の少ない組織は組み込まれ、、、その配下に置かれて
行ったのであった。
関東連合新宿興行は、、、大林若頭はそれを許さなかった。
組員全員に通達を出して、、、組み全体に戒厳令を敷いたのであった、、、自分たちの縄張りは死守せよと、、、
関東者の意地をみせろと、、、、必死に守った。
そんな彼らを見て、、、鬼塚極太郎も義を見せたのであった。




(18)鬼塚極太郎の儀が、、、彼の身に異変が、、、

鬼塚極太郎は今までの付き合いから、、、東京連合新宿興行に肩入れをし始めていた。
始めは様子を見て、借りるものには誰でも貸そうと思っていたのであるが、、、
ついつい、新宿興行に頼まれれば、金を用意していった。
そして、知人を介して借り入れを申し込んできた関西連合山田組には用立てをしないでいたので
あった.
関西連合山田組からは紹介者を通して催促が来ていた、、、そして、抗争が始まると催促が激しくなって、
最終的は誰でも金は忙しいので、東京の鬼塚極太郎の事務所まで、やってきて、、、
関東連合山田組の大河内参与が直々に、頭を下げたのであった、、、
抗争が始まると少しでも多くの資金が欲しいのだ、、、いくらあっても足りないのが金であった。
「鬼塚会長、、、私どもも事情は知っている積りですが、、それでも資金到達を頼みに来たのです。
何とか、助けても得ませんか」と、、、
極太郎も困った、、、、誰にでも金を貸す主義であるはずであぅたので、、、、先方はそれを知っている。
やりづらかった極太郎である。
「鬼塚会長、、、私どもは決して口外はしません、秘密は守ります、、、何とお願いできませんか」
と、平身低頭頼まれてしまったのであった。
極太郎も心が動いた、、、
自分は金貸しであり、、、本質的には誰にでも貸していたのであるから、、、
関西連合山田組の若頭クラスのやくざがひとりで訪ねてきて、敵地のど真ん中に命の危険も
顧みずに他のでいるのであった。
極太郎もその度胸といい男伊達にほだされてしまった、。
「わかりました、、、いくらですか」
極太郎は用立てする気になった。
「ありがとうございます、、、お言葉にあまえて、、、10億ほどお願いできますか」
そうして商談はまとまった。
その結果が極太郎の命に関わるとも知らずに。。。。




(19)鬼塚極太郎は金貸しの本業に帰る

極太郎は所詮は金貸しであった、、、関東連合にも関西連合にも貸したのであった。
もともと悪行金貸しであるから、、、、義理もないので、どちらも当人が男気を見せたので、
両方を面倒を見たくなったのであった、、、金貸しとして、、、、
相手が悪人であっても、やくざとして必死に生きて居るので、その生き姿を見ると、中途半端に生きている
人よりも応援したかった、、、、
現代ヤクザは資金力がないと、、、勢力を伸ばせないし、、、傘下のやくざ組織を養ってはいけないのであった。
抗争をしていない時のやくざ組織は、、、暴力団とか言われながら、、、今は肩身の狭い思いをしてる。
そして、ひとたび抗争が起きれば命掛けなのだ、、、、現代ヤクザはh割りが合わないかも知れない。
世間からはつまはじきにされ、胸を張って「威張れる」というか「大きな顔して」歩くこともできない、、、、
要するに日陰者でもあった。
やくざ組織といえども、、、人を脅かしたり、、みかじめ料なども昔の様にはいかない、、、、
どんなやくざ組織でも「其れなりの商い」をしないと生きていけないのだ、、、昔でいえば「二足の草鞋」
である。。。。。
やくざ組織は上部団体が面倒をみるのではなく、、、下の者が「上納金」を納めて成り立っている。
従って、やくざの顔、看板は「組」ではあるので、、、組員は幹部であろうが、、、組長以外は金を
集めなくてはならなかった。
今の世では、やくざは組長以外は、正直言って「いい思い」は出来ない。
組等クラスでは一晩に「1000万や2000万の金」博打で遊んでいるのであった。
しかし、ひとたび抗争が起きれば「命」は狙われる、、、
やくざ組織で苦労するのは若頭であり、、、命を的に戦う組員であった。



(20)鬼塚極太郎、命燃える

日本のやくざ社会も各地に散っていた極道たちも団体も統一に向かっていた。
それは弱小やくざでは組織では、成り立たなくなってきたからであった。
取り締まる国家権力の制圧で、身動きが出来なくなった来たからで、やくざ社会も力を組んで、
組織を守らなければ生きていけなかった。
そんな中で関西連合山田組が資金力で一歩先んじてた。
そして、関西から、九州、四国、北陸と勢力を伸ばし、、、関東にも足をのばしてきたのであった
その抗争劇を見ていて、極太郎はいずれは関東も制圧されるだろうと考えていた。
たとえ、制圧されなかったとしても、何らかの手打ちが行われ、共同運命体として生き延びるであろうと
予想していた。
非道な金貸しと言われて、生き延びてきた極太郎であったが、、、今の極道社会、、、反社会勢力の社会では、いつまでも金貸しはやってはいけないだろう、、、、いつかは、この世の裏社会では暴力には叶わない。
最終的には利用はされても、潰されてしまうだろうと、、、
鬼塚極太郎は考え始めた。
そして、二人の番頭である、真田勇と神宮寺健司に金融業としての独立を図っていた。
彼らには世話になり、、、極太郎のために命がけで働いてくれた。
その為のも独立をさせたのであった、、、それ相応の軍資金を持たせて。
二人には事情を話して、分かってもらった。
「会長、、、どこまでもついていきたいのですが、、、事情は分かりました」
と二人は身を引いてくれた。
そして、二人とも感謝を込めて、別れてくれた。
極太郎は事務所に残り、、、西園寺絹子に事務的な手続きを頼んで、その後の身が立つように
令を尽くしたのであった。
最後に事務所を出るときに、、、「次郎、お前はわしと一緒についてこい。。。いいな」
そして、極太郎は次郎を連れて、新宿の街を出た。
極太郎は決断が早かった、、、辞めるときも、見事に消えていった。
その後の消息は分からなかった、、、、、


21)鬼塚極太郎、、九州湯布院温泉に現れる。。。

金貸し極悪人言われた「鬼塚極太郎」は九州湯布院温泉にいた。東京でのやくざ組織の抗争に巻き込れそうになった、極太郎はコソ泥次郎を連れて全国の温泉巡りをして居たのであった。
そして、湯布院温泉に居心地のいい、、温泉を見つけて逗留していた、、、売り物の温泉宿を見つけて購入したのである。
「次郎、、、ここでしばらく、のんびり田舎暮らしでもするか、、いいな、、」と、、買った温泉宿の段取りをさせた。
「いいですね、、、親父さん、、ところで,みんなはどうしているかな、、会いたくなったな、、」
「いいか、、、次郎、当分は骨休みだ、、今までの事は考えるな、、、」と、、極太郎に釘を刺されたのであった。
「次郎、、年より夫婦で働けるように手配をしてくれ、、、」
と、、言われた次郎は地元のハローワークを訪ねた。
ハローワークの紹介で住み込みの老夫婦が見つかったので、、次郎は安心したのである。
見つからなければ、それまでは次郎が掃除洗濯、食事の支度とやらなければならなかったので、、、
そして、、「次郎、、散歩するために犬でも飼うか、、、見つけてこい、、」と、、言われて犬探しをした。
極太郎の犬の注文は「秋田犬」であった。
「爺さん、犬はいいけど、、、散歩はするんのかよ、、、毎日だから、、大丈夫だよな」
次郎は心配したのである、、多分、散歩当番は次郎に回ってくるとおもっていたので、、、次郎は嫌な予感がしたのであった。
秋田犬が来たので名前を付けた「権太」と、、、そして、毎朝、極太郎と次郎と一緒に散歩をしたのである。。
自然に恵まれた山道を歩いた、、空気も綺麗だし、木々も美しい、極太郎も今までにはない、さわやかな気分になった。
「次郎、、、いい気分だ、、しばらく、何もせずに湯に浸かり、自然の風に吹かれた居たいな、、」
と、、、爺臭いことを言ったので、、、次郎は内心、本当かよと疑ったのである。
そして、温泉宿を営業していると勘違いして、客がくるのであった。
それを何度も見ていたので、、、「次郎、、どうだろう、、一日一組だけと限定して客を入れてみようか、、、」と、、相談してきたのであった。
次郎はきたかと思った、、そろそろ、何かを始めるのではないかなと、、、
そして、住み込みの老夫婦はもともと、日本料理の職人というので、、やってみることにしたのである。


22)悪道の温泉宿開業「心魂」一日一組の温泉宿、、、手

鬼塚極太郎の気まぐれから始まった温泉宿は、、宣伝もしなかったが、一日一組という看板が目を引き、、温泉客が多数来たのであった。
それでも慣れない次郎は慌てた、、、しかし、雇った老夫婦が慣れていたので、旨く取り計らってくれた。
最初のお客は若い新婚夫婦のようなカップルだった。
老夫婦は榊原弥作、とみといって老夫婦の作った日本料理を新婚のお客は喜んでくれたのである。
「次郎、、、いい調子だな、、、人の為の仕事もいいもんだ、、、これからは人が喜ぶ仕事や、行いをいていきたい、、、頼んだよ。」と、、極太郎は心から喜んだ。
しかし、次の朝に事件が起きた、、、始めて来てくれた新婚さんが自殺をしたのである。
朝の食事の時間になっても来ない、二人を榊原とみが部屋に迎えにいったら返事がないので、鍵を開けて部屋に入って驚いた、、、二人ともまだ寝ていたので起こした、、、返事がないので、更に声を掛けて腰を抜かしたのである。
「うぁー、、死んでいる、、爺さん、大変だよ、、」と、大声を出したので次郎も飛んできた。
次郎が極太郎に報告をしたのであった。
二人の枕元にカラの睡眠薬の瓶があったので、、極太郎に断って警察を呼んだ。
枕元には遺書はあった。
そして、警察の検視が行われて、自殺と断定されたのである。
二人の遺体は警察が引き取り、二人の親もとには連絡がいった、、その日の内に新婚の女性の両親が来てくれた。
男の方の親元、親族は誰も来なかったのであ
女性の両親は温泉宿「心魂」に挨拶にきてくれた、、、迷惑を掛けたことを詫びて、礼を尽くして帰って行った。
極太郎も挨拶に出て、話を聞いた、、、二人は許されない結婚であり、駆け落ちをしたようだった。
女性の両親は「大門三郎で娘は早苗と」と名乗ってくれた、現在は新潟で造酒屋をやっているとのことであった。
そして、大門夫妻は二人の結婚を認めていたのであるが、、、男性の「湊陽介の父親が反対していたとのことで」
二人は追い詰められたようだった。
男性の湊陽介の家は代々の博徒一家であった。そして、その跡目を継ぐ身であったので、父親の湊泰三は嫁としてふさわしくないと判断してのことであったのである。
男親の言い分は「自殺するような息子はいない、、ましてや女と心中するような奴は迎えにはいかない」と、、警察に言ったそうである。
そして、「親でも子でもないので、、勝手に処分してくれと、、」と、、、
その話を聞いた極太郎は分かるような気がしたのである。
男親の湊泰三は北海道釧路の地元極道であった。


23)極太郎、、西園寺絹子に連絡を取る。。。

極太郎は、、「次郎、、西園寺に連絡を取ってくれ、、、今は高知の実家にいるはずだから、、」と、、言われて電話をかけた。
次郎が電話をすると、、しばらくして西園寺絹子から連絡が入った。
「もしもし、、会長ですか、、、ご無沙汰しています、、、お元気ですか、、」
と、、電話があり、、極太郎が話をしたのであった。
「西園寺、今、次郎と湯布院温泉にいるのだが、、手伝って欲しいことが出来たので、来てくれないかな、、それと、仕事をしていなかったら、湯布院温泉で仕事をしてくれ、、」と、、極太郎に頼まれた「いや、、」とは言えなかった。
それで、すぐに来てくれたのであった。
心中した男親が「仏」を引き取らないと言い出して、、地元の警察も困っていた。
何かの縁で宿泊してくれた、最初のお客だったので、まるっきり、知らないとも言えないで困っていたのである。極太郎は極悪人ではあったが、、誰にもではなかった。
そして、、、仏になってしまえば、、皆同じで、誰がいい悪いはなかったのであった。出来れば「荼毘」に伏して、親元に送り届けてやりたかったのである。
そして、極太郎は西園寺絹子に頼んだのであった。
西園寺絹子は長年一緒に仕事をしてきたので極太郎の義侠心を知っていた。
それで北海道釧路までも行くと言ってくれたのである、、、
極太郎が、西園寺もう一つ頼みがあるといって、、、頼まれたのが、、、
「すまないが次郎を連れて行ってくれないかな、、、」と、いうことであった。
極太郎は次郎に社会修行を積ませたかったのである。。。
西園寺絹子は、、極太郎が次郎を可愛がり、ここまで連れての人生旅をしていることで、よく理解していたのであった。


24)西園寺絹子と次郎、、北海道釧路に向かう。。。

大分空港経由で羽田空港、、そして、釧路空港まで一日かかりで釧路に着いた、、、着いた日はホテルに泊まって、、ホテルから釧路市内の湊一家の事務所までタクシーで遺骨を抱いて行ったのであった。
次郎は心臓がどきどきしていた、、極太郎と湊泰三のやり取りを聞いていたので、、拒否されたらどうしょうと思っていた。
しかし、絹子さんは動じていなかった、、、堂々と挨拶をしていた。
流石に極太郎親父の見込み通りの女(ひと)だと次郎は関心してみていたのである、、これだなと次郎は思ったのであった、、
次郎は極太郎親父が俺に学ばせたかったことは、、なるほど、このことかと納得したのである。。
西園寺絹子は極太郎が望んだ通りの大役を果たした。
そして、湊泰三が涙を流して、拒んでいた息子の遺骨を受けと入り、抱きしめて云ったのであった。。。
「本当にありがとうございました、、息子もいい人に看取られて、さぞかし満足しているでしょう。。心から礼を言います」と、、西園寺絹子に手を合わせた。
「鬼塚さんにも,くれぐれもよろしく伝えてください、、、見ず知らずの泊り客に、、鬼塚さんでなければ息子は無縁仏になる運命でした、、本当にこんな遠くまで連れて来て下さいまして、ありがとうございました」
と、、何度も何度も頭を下げられたのである。
その様子を見ていた次郎は、、心で思った。「極太郎親父は凄いと、、、」


25)湯布院温泉の戻った次郎、、そして、西園寺絹子。

絹子と次郎は鬼塚極太郎に別府での報告をした。
「そうか、、お疲れさんだった、、ありがとう、、ところで絹子はこれからどうする、、」
と、、言われた西園寺絹子は、、、
「もし、、会長が良ければ、、ここで手伝わさせていただければいいのですが。。。」
「ああ、、、いいとも、、、頼みたいところだよ、、わしは嬉しい、、」
「そうですか、、それでは宜しくお願いします」と、なり、、
次郎が一番喜んだのであった。
東京にいるころから、次郎が一番なついていた絹子だったので、、、
「次郎、、絹子を部屋に案内しなさい、、」と、、言われた次郎は待ってましたとばかりに特別な部屋に案内した。。
「絹ねぇちゃん、、うれしいですよ、、よかった、、本当にいかった」と、、言って、部屋に案内した後に料理人の榊原弥作、とみ夫妻を紹介した。
「初めまして、西園寺絹子と言います、、今日からお世話に成ります、、宜しくお願いします、、」と、挨拶をしたのだった。
榊原老夫婦も笑みを浮かべて絹子を歓迎したのである。
その晩は5人で榊原調理人の魚料理で楽しい夕げをした。
極太郎も何となくではあるが,めったに笑わない男であったが笑みを浮かべていたような。。


26)温泉宿「心魂」も、、、、

西園寺絹子が加わった温泉宿「心魂」もなんか花が咲いたように明るくなったような雰囲気になってきた。
絹子の動きはてきぱきしていた。
「次郎、、おはよう、、玄関先の掃除はすんだ、、それがすんだら朝ごはんだからね、、会長に声を掛けて来てよ、、いい、、」と、、昔を思い出すようだった。
朝ごはんの席に榊原夫婦も入れて5人で食事を始めた、、、
極太郎が、、「おはよう、、今日から絹子を入れて5人だ、、みんなで仲良く一日を楽しくやろう、、宜しくな」と、、、優しい声掛けがあった。
絹子も思った、、東京時代の極太郎会長とは違うな、、、変わったなと、、、
温泉宿「心魂」の一日が始まった。
予約の有った泊り客がやってきた、、、大阪から、、老夫婦であった。
品のいい、物静かな客で2泊3日の予定であった。
二人で温泉に入りながら、食事の合間に散歩に出かけては部屋でゆっくりしていた。
二日目の夜に絹子と、榊原料理人が夕食の時に老夫婦から呼ばれて席についたら、、、
「とても美味しい料理ですね、、久しぶりに美味しく頂きました、、ありがとうございます、、」
と、、言われた。そして、「私たちにとって、、いい記念日になりました、、この心魂を選んでよかったです」
と、、老夫婦の女性からもお礼を言われた。
絹子が「そうですか、、それは良かったです、、余計な事ですが,何の記念日なのですか、、、」
と、、尋ねたら、、、
その老夫婦は大友健司で奥さんが康子と言ってくれた、、、
そして、記念日の理由を話してくれた。
大阪で40年間やってきたレストランを、後継者が居ないのでやめることにしたらしいのである。。その記念日で、二人で温泉に来たらしいのだった。
「そうですか、、残念ですね、、どうかごゆっくりしていってください、、」
と、、絹子と榊原料理人は下がった。
今は何の世界でも人で人手不足みたいだと絹子は思った、、しかし、聞いてみると評判のいい、繁盛しているレストランらしいのでもったいないと、、、
その話を聞いた極太郎は、何を思ったか、、「絹子、、ダメでもともとだから、、そのレストランを見に行って来い、、、場合によっては引継いでもいいと思う、、、売買なら買ってもいいぞ、、場所を見て来てくれ、、」
と、、絹子に頼んだ。


27)大阪の閉店するレストランを視察。。。

今回の宿泊客の大友夫婦と共に、西園寺絹子は訳を話して一緒に大阪北新地まで出かけたのであった。
絹子は極太郎から言われたことを守って、しっかり、大友夫婦のレストランを見てくることにして、、北新地の繁華街に立った。
極太郎から言われていることは、、自分でやるとしたら「出来るか、、場所は、お店はすぐに営業できるかを」
良く、監察してくるようにと言われたのだった。
絹子が見た限りでは場所はいい、、、人通りもあり、繁華街の中に含まれている、、そして、絹子はレストランを見せてもらった。「ステーキ専門店」で、、カウンター形式であった。
カウンターの中は一人で出来そうであり、、接客も一人で十分な広さである。
お洒落なゴージャスな雰囲気のお店で、、、明日は営業するので、その様子も見て欲しいということになった。
店舗は居ぬきで2階i維日「が住まいになっている。
店内ではワインも飲める風であり、、女同士でもワインを楽しみながら「ステーキ」が食べれるように感じられた。絹子であった。
翌日,絹子はワインを飲みながら様子を見ていたのであった。
客層は水商売の女性が多く、お客を接待しながらの食事風景が見られた、、早い時間が過ぎると若い男女のカップルが増えてきた、更に女性同士のお客もあり、、10時ぐらいまでは満席であった。
お店の開店時間は、昼間はお昼時間「11時から午後1時」そして「午後5時から10時までの昼夜で7時間営業である。、、、
大友夫妻に売り上げを聞いてみたら、、「一日平均7万円で、、20日間営業で140万前後の売り上げがある」というのであった。、、、絹子は大友夫妻に礼を言って湯布院に帰った。
極太郎に報告して結論を待った、、、絹子としては答えは「合格」であった。
後は運営の仕方方法であり、、店を担当する人間の選び方によるものだと思った、、絹子であった。


28)悪徳金貸し極太郎、、人助けを始める。

絹子から報告を受けた極太郎はあることを考えていた。
人とは人を助けて活きることが素晴らしいことを知った極太郎だった。
今までの人生も人助けをして来たつもりでいる極太郎である、、、悪人であっても世の中のはじけたやくざでも困った時に極太郎は、頼まれて手助けをして来た積もりで「金貸し」をして来たのであった。
決して人を困らせるような、苛めるような金貸しはして来なかった。
この世の悪の世界でも少しだけ弱い者の見方をしてきたために、、大きなやくざ祖式に狙われたこともあった。
今は本当の弱者というか、、力なき者の見方をして、少しでも困った人間を助けて行きたいと考えるようになった。
今回も真面目人生を夫婦で働いて築いたレストラン、、、本人たちにしてみれば「お城」である、
それが後を継いでくれるものが居なく、、老夫婦が辞めれば、消えてしまう悲しさがやる瀬なかったのであった。
何とか大友夫妻が作り上げてきた心意気を引き継いで、常連のお客様にも喜んでもらいたいと思ったのである。
この世の何物もいつかは消える、、物の哀れを知っている極太郎であった。
極太郎は東京時代の極太郎の右腕とも言われた神宮寺健司と番頭役だった真田勇に連絡を取ったのである。
二人とも立派に金貸しをやっていた、、、神宮寺健司は東京渋谷で、真田勇は故郷に帰って仙台で金融業をしていた。
二人は「ご無沙汰しております、、会長、お元気ですか、、」と、、神宮司健司から電話が入った。そして真田勇からもその夜に連絡が入
「会長、すいませんでした電話にも出れずに、、本当にご無沙汰いたしました。」と、、、、
二人とも元気だった。
そして、極太郎が、、「相談があるので、、会いたいのだが、、時間は取れるかな。。」と、、言うと、、二人とも都合をつけて、湯布院に来てくれることになったのである。


29)世の中不安だらけで、中小企業、個人商店の倒産増える。。

極太郎が神宮寺健司と真田勇を呼んだのは相談があってのことであった。
最近、個人商店の倒産が多く、1か月間で、中小企業を含めると「1000件以上」起きているのであった、、、資金を借りられない人や、資金ショートを起こして困っている人たちが居るということである。
そこで、今、金融業をしている二人に現実を聞いてみたかったのであった。
二人が来て、揃った夜は久しぶりの再会だったので、榊原料理人に美味しいご馳走を用意してもらった。
極太郎は健司にも勇にも例を云った、、
「ありがとう、、遠くまで来てくれて、、俺の我儘ですまない、、」と、、
「とんでもありません、、ご無沙汰いたしまして、申し訳ありませんでした。」
と、二人とも挨拶をしてくれた。
「会長、、いい風呂でした、、心休まるところを見つけられましたね、、」
と、、勇も喜んでくれた。
「絹子さんも元気で良かった、、、次郎、ご苦労様、、これからは俺たちが会長の面倒も見るからな、、、見させて欲しい。。」
と、、いろいろと話は弾んだ。
極太郎を囲んでの楽しい夕げはあっという間に過ぎた。
その晩は美味しいお酒と肉料理をみんなで楽しんだのである。
次の日に極太郎からみんなに話が有った。
「如何だろう、、今の時代は何でも値上がりはしているし、世の中が不安定で、、健司や勇は実際に金貸しをやっていて、、どう思う。。」と、、聞かれ、、
「確かに不景気ですな、、特に個人商店の倒産が多く、借金の申し込みが増えてますね。」
と、、言う返事が二人から返ってきた。
「実際に、一致もハッチもいかない経営者が多いと思う、、、それらの救済事業をして見ようとおもんだが、、どうかな、、」
と、、極太郎は謎を掛けた。
その救済事業の方法は色々あると思う、、みんなで検討してみないかということになったのである。

































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