落ちこぼれ花

献残屋藤吉郎

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落ちこぼれ花

復讐シリーズ

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百円本舗。。。献残屋藤吉郎書房
5月の小説「落ちこぼれ花」
1。どこで間違えた「こぼれ花」
人は誰でも生まれた時は可愛い、そして、みんなから愛される、花のように咲いているときは持てはやされて、優しくされる、、、
やがて成長し、世の中の雨や風や誇りにまみれて、色覚めるような。。。
晴には「桜が咲き」多くの人たちが酒を酌み交わしながら花を愛でる、.、
夏の日には朝顔が朝露を運び、太陽の輝きのもとではひまわりが咲き誇り、、、
秋には木々の葉が紅葉し、、また、酒を呼ぶような、、
冬には白い花が咲く、、、寒い雪化粧を。
人の人生にも人生花が咲く。人生道で成功すれば笑いの笑顔花が、、、、
しかし、人生道に躓き、花が萎れてしまうとき、、、寂しい泣き顔が、、、
人生とは面白い。人生が上手く往っているときにはいつも桜の花が咲いているような。。。
一端最後まで咲かずに、萎れてしまうときがある。
人は離れていく、、どこまでも、振り返ることなく、、離れていく。寂しいもの、悲しいもの、、、そんな首を垂れた花のようにだ、、、、
「落ちこぼれ花」になってしまう。
そんな男たちの、、、女たちの「こぼれ花」は悲しい。

3.夢をみると、、、最後まで
法界太郎の金貸し物語。。。
数多くの失敗者を見てきている、金に困り、息詰まり、金に引き回され、金に溺れたもの、、、いろいろだ。
人は面白いもので、金を借りるときは「神様仏様」と手を合わせ、涙を流す。
しかし、金に困り、返済する時にはののしり、神様仏様と言ったものが恨み事を言う。
借りておきながら、恨み事を言いながら、あべこべの言い方をする。人とは不思議な生き物だ。
法界太郎は東京港区麻布で金融業を営んでいる。
彼は産業廃棄物処理業や太陽光発電事業で財を成した。
不動産業も看板を出していたので、自然に土地に絡んで「金融業」も始めた。
法界太郎は常に現実的であり、何事にも緻密な計画をもってことに当たってきた。
不動産業は観光地のレジャー施設に安い売り物があれば買ってきた。そして、自分で商いをするときもあれば、転売もして来た。
法界太郎は合法的に、ものは安く買って、高く売る方針を貫いてきた。
金融業も合法的金利で金を貸す、、、但し、出来るだけ安く、負けさせて、、、合法的に売りさばく方法である。
法界太郎が社会の生き様を見るようになったのは金融業を始めたころからだった。
余りにも金だけが絡んだ取引、金貸しという商いは人生の、人の裏側を見てしまう。。。
それでも金がないと商いは行き詰まり、困って、がむしゃらに借りる、、、なりふり構わずにだ。
そんな人生のどん底に咲いた「「落ちこぼれ花」は人の哀れを誘う、、、

4.人生道にはぐれて、、、、
人とは不思議な生こもの、普通に考えれば、その人間の収入に応じ支出を合わせれば、何も問題もなく生活ができる筈である。しかし、人は借金をする。
収入以上に借金をするようだ、、、そして、苦しむ生活をする、、、まったく、馬鹿げた話である。
今の世の中、金が借りられる仕組みになっているような。。。
あらゆる、カード会社、ローン会社、銀行までもが何事も起こさなければ借りられる。そして、余裕があれば証券取引き、先物取引と上手い話が転がっている。
そして、貸す方もあの手この手で貸しまくるようなシステムがあり、借り手はついつい借りてしまう。
今の世の中、使ってから返す、支払うという後払いがある。一昔前なら、金が溜まったら使う、、、
堅実な方法で生きてきた。しかし、どこで間違ったか、使ってから払うという、、、、楽しみを,先に得て置き、支払うという苦しみが後から追いかけて来る。
そんなことで、借金も手軽に、簡単に出来るので、、、トラブルが起きる。
法界太郎は、金を借りて、生きる死ぬを繰り返している人間を、、、いやだというほどみてきている。
法界太郎のところに借金を申し込んでくる人間には、借金には「利息」が付くことを、、、いやだというほど、耳にタコができるほど説明している。
そして、今、借りている金を返すのには時間がかかることを話すのだ。誰もが今借りている金の利息は高い、、、、
それを法定金利で返済するには時間がかかると、、、、
法界太郎は借金で苦しむ人々を救済しようとしているのだった。
今は金を借りたら、さらに高い金利で金を借り、という。
馬鹿な現象で事が推移している。
人と生まれたからには、「謝金地獄」は経験したくないのだ。
其のためには、、「まず金を借りない」「金は貸せぐもの」
「金はもらうもの」を守ることだ。

5.道をまっすぐに、、金も範囲内で綺麗に。。。
人の道はどこまでも真っすぐに、笑って歩きたいものだ。
正々堂々と胸を張って、活きている間は行きていきたい。
人に後ろ指さされないように、背中に正義を翳して歩いていきたい。
人は誰でも、本当はそう思っている筈だ、、、
しかし、人生道には坂道もあり、下り路もある、ましてや凸凹道も、、、回り道もある。
そのどこかで躓き、気が付いてみたら、自分の思う道とは違う道を歩いているような、、、
人の心に差し込んだ暗闇は捨てて、日のさす道を選ぶように、、、少しでも努力をしないと。。。。
人生は長い、、、命も長く燃えている。
間違い、誤りは早くに訂正して、生まれた時からの心を見出して、、、活きなければ損だよ、「時間がもったいない」
人生長いと言っても「限り」はある。
だから限られて時間を精一杯、楽しく生きないと。。。
短い人生で「借金」でくよくよするな、、、借金で苦しむならほかのことに時間を使え。。。借金はかんげるな。。。
自分の稼げる金で、、、自分の能力で。。。与えられた金を有効に使え、、、余計な金の事は考えるな。。。
自分で稼げるようになったら、余計な金の使い道を考えろ。、
(才能、器量)
人にはそれぞれ、もって生まれた器があるような、、、
頭の大きさには関係ないが、どうあがいても「能力、才能」以上のことは不可能なことのようだ、、、
努力すれば「人より水は飲める」「人より飯は食える」
しかし、そこまでだ。
誰しもが悪人になり、悪事を働くことは出来ない、、、人には良心があるから、、、、
誰しこが大金持ちにはなれない、、、人には「運」というものが、、、働けど働けど稼げないこともある。
人とはちょっとしたことで、、、右へ行く所を左に行っただけで運が開けることもあるようだ。。。
だから、一概に才能や器量があるようなことを言っても駄目だ、、、人には「運命」があるように。。
(環境、周りの人間関係)
人とはどんなに性格がいいか。。。それは生まれ、育ちが左右してくる。
人より余裕がある、、ゆったりした、穏やかの人柄は、生まれや育ちが、、、環境が影響してくるような。。。
せっかちやはやとじりも生まれながらが多い。
人には育つ環境が必要だ。。。植物だって、いい土壌、いい水が必要だ、、、
人とは生まれも大事だが、、、育る環境が大事なのだ。
教育だ。。。。
何度も言うが、働け、、、働けだよ。
勉強だ、、勉強だよ。。。そして、その人に合った分相応の生き方を見つけることだ。
「背伸びをするな。」
「努力と背伸びは違う」
人とは己の器量が左右する、、、「大将には大将の」
器量がある、、、人の器の大きさを知ることだ。。。
幸せになるための。。。「幸福切符」は己を知ることだ。

6.笑いの日常
人は誰しも平穏な日々がいい、、、過ごせるものなら、静かに笑っていたい。
四季折々の花を愛でていたい、そして可愛がって楽しく過ごしたい。誰も好んで苦労はしたくない。
法界太郎も働いた、そして「金」を儲け、貯めた。
人とは違うところは無駄な金は使わなかった。
人は誰しも。いつでも稼げるわけではない、人にはチャンスが訪れるのだ。日々。精一杯努力して、精進していればいつの日にか好機はやってくる。
それはが人の持つ「運」なのだ、、、しかし、、誰もが気が付かずにやり過ごしてしまう。
もったいない話だ。
一度や二度のチャンスは必ず来る、、、だから、日々、気を張り巡らして、いつか訪れる好機を見逃すな。。。
法界太郎は人にいつも言っている、、、
「一日、一日を只、活きているな」
「自分に起きたことを偶然と思うな、、、いいと思ったら、記憶しておけ、、、記録しておけ」と。。。
「人が生きていることで、決して無駄なことはない、、、
何かにつながるから、、、日々、注意して生きて行け」
そう人にも話し、、、自分にもい聞かせていた。
人が生きている以上、、目的をもったなら、、、
法界太郎は言う、、、、、、
「時間を大事にしろ、、、無駄にするな」
「時間は待ってくれない、、、通り過ぎた時は戻らない」
「時間を大切には、、、時は今と思ったらすぐに実行」
「動き出した時は、、、止めるな」
人にはおもいっ切りが大切だ。。。
法界太郎は言う。。。
「進んだら迷うな、、、自分を信じろ」
「時には諦めも必要だ、、、いつまでも尾を引くな」
人生進んで、笑って、後悔のない人生を、、、、
「落ちこぼれ花」を咲かせずに、、、笑い花を咲かそう。

7.法開太郎の追い立ち
東京の下町、、、北区王子あたりで生まれたらしい、両親はいたが男親が呑兵衛で仕事もしなかったらしい、
それで15歳で法界太郎は家を飛び出し、知恵と腕力を頼りにあばれていたらしい。
18歳までいろいろなアルバイトをしながら、夜間高校を卒業して、大学も早稲田大学商学部を8年かけて卒業した。
ガキの頃から金はなかった、しかし、宵越しの銭は持たぬと言いながら,意地を張って生きてきた。法界太郎のとりえと言えば「キップがよくて、お人好しだ、」
大学も8年かかったのは、背活費、学費を稼ぐためにアルバイトが多かったためであった。
決して馬鹿ではなく、要領が悪かったためではない。人一倍に機転がよく効き、何事も慎重で考え深い男であった。
ガキの頃から腕ぷっしが強く、良く喧嘩をしていた。子供のころから頼れるものもいなく、なんでも一人で行動を決めていた。今も決断力はあり、こうと決めたらやり遂げる人間になった。
彼は自分の先祖には、江戸時代に有名な大泥棒、「鼠小僧次郎吉」と言われていた。「義賊」であつた。と言っている。
(法界太郎の裏話)
彼は運動神経もよく、動きも身軽だった。ガキの頃は頼る者もいなく、金はなった。それで「コソ泥」をしていた。
捕まることもなく上手くいっていたので、どうせやるなら「大金」があるところ、、、ということで。
法界太郎は考えた、、、盗んでも、訴えの出来ないとないところ、、、そして、悪銭を稼いだいるところ、、、
ガキながら考えたことが「やくざ事務所」だった。
危険はあったが、先祖の「鼠小僧次郎吉」を思い出して、大袈裟ではあるが、少しだけは「義賊」を気取った。
先祖と違うところは自分のために使ったことだ。
法界太郎が、現在の低金利の金貸しができるのは、当時の泥棒基金があったからであった。いいわけでもぶってるわけだは無かったが、少しでも弱者、貧困者を助ける意味で、低金利での金貸しをしているのだった。
いいわけでも、責任逃れをするわけではないが、、、、
可笑しなことをしているような。。。

8.法界太郎の進撃、、、
法界太郎は頑張った。己一臂しかいないこの世の中を、只、がむしゃらに走った。横を向く暇もなく、てっぺんを目指して。。。金融業界でのし上がろうと挑戦してきた.
そして、合法的な生き方で歩いてきた。
ガキのころにやっていた「鼠小僧次郎吉」は忘れて、正攻法で知恵を出しきって、精進した。
人とはやれば出来るもので、気が付いたら一角の金貸しになっていた。大学を卒業してから金貸し修行を5年間務めた会社を訪ねてみた。
名古屋市内にあった浅野金融は無くなっていた。元、浅野金融で働いていた社員を探して見つけたので会うことにした。
営業担当の吉田輝夫という、今は名古屋市郊外で夫婦二人で細々と農業を営んでいた。
法界太郎が尋ねたら、喜んで迎えてくれた。
そして、夫婦二人の家に通され、昔話を聞いた。その中に、浅野金融の倒産の話が出た。
その話は悲惨なものだった。大手金融に騙されて、浅野社長は責任の後始末をして自殺してしまった。
残された一人娘の美香さんはその後無理がたたり、過労で倒れてしまった。
この話を聞いて、、法界太郎は涙した、悔しかった。
。。。相談してくれればよかったのに。。。。
と、本当に悔しがった。
法界太郎は浅野社長のお墓の場所を聞いて、東京へ戻った。

9.法界太郎の仇討ち前夜
金貸しの手ほどきを打受けた浅野金融の浅野社長の話を聞いた法界太郎は悔し涙を流した、相談してくれればよかったのにと、、、しかし、後の祭りだ。
一人娘の浅野美香は苦労と心労が重なって、名古屋市立総合病院に入院していた、精神的な病が強く、話ができなかった。
法界太郎は、浅野社長を死に追い込み、一人娘の美香を廃人同様にした、第一総合信用金融を恨んだ。
出来たら一矢報いたかった。法界太郎が一人前の金貸しになれたのは、すべて、浅野社長のおかげであった。そして、美香さんには親切してもらい、感謝していた。
法界太郎は調べた、、、そして、第一総合信用金融を訪ねた。勿論、チャンスがあれば仕返しをしてやろうと隙を狙った。
第一総合信用金融は東京都中央区銀座に5階建ての自社ビルを
構えていた。見るからに大手金融会社に見えた。
興信所の信用調査でわかったが、会社ぐるみで罠に嵌めようと、計画的に狙われたら、信用してししまうだろう。
浅野金融は北海道、札幌郊外に山林を含めて原野を80万坪所有していた。いずれは、ゴルフ場、スキー場を含めたeジャー施設をと、計画は持っていた。
(策略、、、罠)
第一総合信用金融は子会社の銀座開発興行株式会社を表舞台に立てた。買い入れの申し込みは銀座開発興行の大和田信蔵社長と肥後信康専務が二人で名古屋まで訪ねて。
浅野金融の浅野社長も民政党の大物政治家と言われる織田信次郎の紹介もあって、会うことにした。
民政党の織田信次郎政調会長は今は時めく実力者であり、彼が関係することにより、許認可や融資の面で融通が効いたのであった。浅野社長は銀座開発興行の二人と、浅野金融の会社で商談をした。
だ一回目は挨拶と契約内容の説明などをして、検討するということになって、引きとぅてもらった。
(交渉そして契約)
浅野社長と銀座開発興行の2回目の話し合いは、東京銀座の銀座開発興行の本社で行った。
浅野社長も踏査もして、見当もして、今回の保証人は民政党の織田信次郎議員がしてくれると、、、織田信次郎議員が大株主であり、事実上の代表で、長男の信一が代表取締役をしている銀座土地開発株式会社が連帯責任をしてくれるということになった。
それならということで契約を結ぶことになった。
契約条件は「契約売買代金は90億円」で、、、契約金として「20億円を現金」で支払い、残金は約束手形で「14億円で5回分割とする、但し、1回目の支払いは契約日から2か月後とする」
以上の契約内容で、浅野金融の本社で決済することにした。
誰が見ても信用する契約内容であった。
しかし、この契約には罠が待っていた。
(第一総合信用金融グループの計略、罠)
浅野金融と銀座開発興行の契約がおわり、契約金20億円と約束手形で70億円の支払いが完了した。
「浅野社長、、ありがとうございました、、、来月から工事に着工しますんで、よろしくお願いします、、、」と、、
銀座開発興行の大和田社長が握手を求めてきた。
「こちらこそよろしくお願いします。。。わが社の担当窓口は吉田輝夫営業部長がしますので、これからの連絡業務は彼に願します、、」
と、、、吉田輝夫営業部長を紹介した。
その夜は名古屋市内の浅野社長行きつけの寿司料理屋で乾杯をした。
(銀座開発興行の策略)
浅野金融と銀座開発興行の契約がおわり、契約後2か月後の第一回目の約束手形支払い日がきた。
しかし、不渡りになった。
浅野金融はびっくりした、すぐに問い合わせをしたが担当の
大和田信蔵社長も肥後信康専務も留守だった。
「連絡を待ってますので、至急電話をするように」と、託を頼んだ。
浅野金融では二人からの連絡がなかなか来ないので、催促の
電話を入れた。しかし、留守だった。
浅野金融では浅野社長と吉田営業部長で、兎に角、銀座開発興行へ行くことにした。
約束手形は2回目が不履行になって初めて取引中止となり、不渡りが確実となる。
そんこともあって、銀座開発興行の近くにホテルを取った。着いた翌日、銀座開発興行を訪ねたら、会社事務所には電話番一人がいただけで、社員の姿は見えなかった。
浅野社長たちは慌てた。。。。
「大和田社長はどうしたんですか、、」すると、、
留守番の女子社員が言うには会社は倒産したとのことで、、、「社長は連絡が取れません、、社員は昨日から誰も出社していませんし、、、私は留守番を頼まれてるだけです、、そして、誰かが訪ねてきたら連絡先を教えるように言われてます。」
と、言って。。。大東京弁護士事務所、大岩幸次郎という名刺を差し出した。
浅野社長は、、、「やられたぞ、、やられたな、嵌められたな罠に、、」と、、、
そして、弁護士事務所に連絡を取った。
浅野社長は吉田営業部長がいたが、、全身の震bえええが止まらなった。
大東京弁護士事務所に連絡をとり、事務所が赤坂にあったので、すぐに向かった。全身がまだ震えたいた。
(銀座開発興行の巧妙な罠)
浅野社長たちは大東京弁護士事務所について、大岩幸次郎弁護士にあった。連絡をしておいたので、時間を空けていてくれた。
「初めまして、、、浅野です。どういうことか説明してくれますか、、、」と問い詰めた。
「大岩です、、銀座開発興行は債務過剰になり、行き詰ってしまったのです。不渡りは出したが会社は倒産はしていません、、、」と、担当弁護士からは簡単な説明があり、追加
説明があった。
「銀座開発興行は財務過剰により、親会社の総合信用金融の本社ビルに移転して、財政立て直しをしているところです。」と、、、、
「冗談じゃあないよ、、、連絡もしないで、いきなり不渡りを出してくれて。。。」
浅野社長はかみついた。
「連絡をしたはずですけど、、、連絡はいっていませんでしたか。。。おかしいですね」
大岩弁護士にはとぼけられてしまった。
大岩弁護士は会社が倒産していないので、確かに不渡りは出したけど、、業務はしていると言い張って、、、
子供の喧嘩ではないので、話し合うことにした。
「兎に角、不渡りの場合の保証人も要るので、、私は保証人と掛け合ってくるよ」と、、、
只、大岩弁護士が言うには、二度の不渡りは出ているが、会社は業務をしているので、保証人も話にはならない筈だ、、
と。
「ふざけるな、、、70億の不渡りだぞ。そんな馬鹿な話があるか、、、」と少々、興奮気味になってきた。
しかし、浅野社長も、吉田営業部長に言われて、少し冷静になってきた。
そこで、大岩弁護士の話で、銀座興行開発も交えて話し合うことになった。
浅野社長は自分の会社の顧問弁護士に連絡を取って、相談することにした。

(浅野社長の反撃)
浅野社長は顧問弁護士の足立法律事務所を訪ね連絡をしておいたので待っていてくれた。,、、
「先生、えらいことになったよ、今回の取引で、70億円の不渡りをくらったよ、、、どうしたらいいかわからない」
浅野社長は本当にどうしたらいいか分からなかった、、、慌てていた、、、「先生、細かく説明はしますが、教えてください、、」と、、、
浅野社長は不渡りになった内容を足立弁護士に説明した。
そして、指導を受けた。
まず第一は不渡りになった事実を証明して、その金額を請求する。手形発行者に、、、そして、保証人にも連絡をする。
すべて、文書での行動を足立弁護士にしてもらう。
相手の出方を待つ。
今の時点ではまだ、倒産をしていない、、、だから不渡りは出したが、その不履行金員については話し合いをしたいと言ってきいるいる。
しかし、浅野社長は不渡りを出した約束手形については清算をしてほしいと思っている。そして、当人がだめなら保証人に弁済をして欲しいと考えている。
だが、足立弁護士の話だと、そうは上手くいかないような、、、保証人も個人保証ではなく、法人保証をしているので、振出人が逃げずにいる場合は、保証の責任が無いのであった。ようだと
足立弁護士が言うには、初めから仕組まれた罠のようだと、、、,
不渡り手形分については双方の話し合いしか方法がないと言っている、しかし、法的に出来ることは、、、、
不渡り分の差し押さえができるので、訴訟に持ち込んで回収するしか方法はないという。
浅野社長は本当に騙されたと思った。現金20億円に引っかかったような、、、
足立弁護士の言うように訴訟で取り立てをするより仕方がなかった。
この遠くなりそうな話である、裁判になれば時間かかる、そして、長期分割は払いとなれば、、、70億円の長期分割である、
浅野社長は参った。今までの事業計画、これからの事業計画に狂いが生じてしまう。
今回の売り上げで、新規事業をもくろみ、すでに動きは始めてしまったのであった。
どうやっても、今回の70億円の回収がないと、すべてが崩壊してしまう。
そして、裁判で勝訴しても時間がなかった。
(浅野社長の失敗、甘かった計画)
浅野社長は今回の契約による売り上げ「70億円」を自分の新規事業に投資していたのだった。
それはレジャー施設を備えた、高級分譲マンションを計画して、工事を発注して始まってしまったのであった。
資金繰りは今回の約束手形の入金を充当させて。。。従って、すべて、今回の約束手形を担保に入れてだった。
回収に時間がかかれば、担保にしての回し手形が不渡りになり、その支払いをしなければならない。
今の浅野金融にはその余裕はない。間違いなく、破産に追い込まれれる。
そんなことで、回収しないと絶対絶命なのだ。
浅野社長は方法はないものかと、足立弁護士と話し合った。
浅野社長には不渡りを出したら、銀座開発興行のような言い訳はきかなった。
今回の新規事業の支払いには、手形分だけは自分の財産を賭けてしまったので、、、もとには戻らなかった。
しかし、足立弁護士の話では裁判をしてからの回収なので、間に合わないうえに、裁判中に銀座開発興行が事実上の倒産をしたら回収不能になり、回収金はゼロになってしまう。
浅野社長に残された時間はわずかだ、、、
地団駄を踏んだ、、、悔しかった。。。人生最後に来て騙されたとは、、、
いくら考えても資金のあてはなく、、、破産しかなかった。
出来る限りの清算をしたが、、とても、追いつかななった。
そして、、、「死」へと、、、、

10.法界太郎の仇討ち
自分が巣立った金融会社、浅野金融が社会悪の悪だくみに陥り、見事なまでに罠に嵌ってしまった。
この事実を知った時に、法界太郎は決意した。
今、いるのはすべて浅野社長が自分を育ててくれたからだ。
法界太郎には男気が合った。
自分の知恵、能力を使い、自分の持っている財力を使って、この社会悪ともいえる罠に、悪だくみを崩してやろうと、。。
そこで、浅野金融を潰して、騙しきった資金を、、、、
罠を使って、計略を緻密に組み上げて、回収かまたは親会社である「第一総合信用金融」を陥れてやろうと考えた。
(第一の罠を仕掛ける)
法界太郎は第一総合信用金融株式会社が担保に取って販売している東京赤坂の高級マンションを購入した。
買収価格は「50億円」だった。
現金で、法界太郎は即金で払い込んだ。まずは信用をつけたのであった。
それから半年間、法界太郎は第一総合信用金融とは手形割引きなどの取り引きをしていった。
そして、第一総合信用金融の大和田信蔵社長とは個人的な付き合いも重ねてゴルフなども行くようになった。
大和田社長は大のゴルフ好きであった。そして、法界太郎がシングルでゴルフ場を回った居たので、ますます、ゴルフの回数が多くなった。
そして、法界太郎は、第一総合信用金融が手掛けた「200億円のリゾート施設」」を買収することになった。
そこで法界太郎は頭金を「50億円」として分割で買収契約を済ませた。
150億円の分割手形であった。
先に購入した「50億円」の高級マンションも担保に入て、、、、
法界太郎は一人、微笑んだ。。。。
「やったと。。。さあ、、、これから料理してやるか」
これから始まる復讐劇が、、、第一総合信用金庫の断末魔の叫びが聞こえるようだった。
(復讐劇の幕引き)
法界太郎と銀座総合信用金融の大和田社長の付き合いは密になり、手形割引という商業でかなりの金員が割引されていた。人とは不思議なもので、一端信用すると、人にもよるが、、、法界太郎は初めから罠に落とす計画であったから、自分の財産もかなぐり捨てて、計略に突き進んでいった。
そして、手形割引も1000億円と膨大になり、大和田社長も抜き差しならないところまで行っていた。
法界太郎は初めから罠に嵌め、とことん追い詰めようと捨て身で構えたのだからたまらない。
人の世には採算を度外視した考えかたがあることを、自分を捨てて、、「肉を切らして骨を切る」という考えかたを持って進むと人間がいることを知らなかったのであった。
世の中すべてが合法的に進むと信じているものも、、、
世の中のすべてが「理」」で片付くものと、、、
世の中には気ちがい花があることを知らない。
命を捨てて、身を捨てて咲いた花、、、落ちこぼれ花は美しい。
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