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番外編

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「ああっもう、だめっ……イちゃう……」
「ん……またイく?  いいよ」
「あああっだめっ、も……イくっ、ああああっ!!」
「はっ……僕もイく……っぅ……」

 ぎゅうっと蜜壷が蠢けば、ドクッと中にある肉棒が跳ねてから最奥に熱い白濁が放たれる。何度か放たれても蜜壷の奥がもっとと強請るように搾り取ろうと締め上げるのに、苦しそうに笑う。

「はぁっ……もう…出ないよ……緩めて……」
「はぁ…わか……んな……はぁ」

 ずるりと抜かれれば、熱い白濁が中から溢れてまた太ももに垂れて床に落ちていく。ぐったりと足の力が抜けると腕で抱えられて椅子に座らされる。

「ごめんね。これからまた邪魔されると思ったら我慢できなかった」
「……っ、ごめんって本当に思ってますか?」
「んー」

 床に散らばる白濁と蜜のあと。ワンピースがしっとりと濡れて、口紅がとれ、結われていた髪も乱れてしまってる。
 そんなツーツェイをみて満足そうに笑って髪を触るテオドールに疑心の目を向ければ、ふわりと笑う。

「思ってないかも?」

 『ごめんね』とまた心にもない謝罪を受けるけれど悪い気分ではない。

(これも私だけが知る意地悪なテオドール様……)

 また優越感から嬉しくなって、ぎゅっと抱きつけば頭を優しく撫でてくれた。



◇◇◇

「なにか違う」

 休憩後、またツーツェイたちが乗る馬車に戻ってきたライト。なにか探るように向かいに座るテオドールとツーツェイを見つめている。その視線に気まずくなって目線を逸らすツーツェイに、なにごともなかったように魔術書を読むテオドール。

「なにが? なにも変わらないでしょ」
「うーん……馬車の中とかはそうなんですけど……あぁ!   ツェイちゃんの髪型が違う!!」

 はっ!とツーツェイが頭を触って気がつく。編み込みのハーフアップで髪が結われていたのがほどけてしまっていた。すべて白魔術をかけて元に戻したけれど、ここだけは忘れていた。

「絶対ヤったでしょう!?   俺のいない間に楽しんだでしょう!」

(うっ!!)

 直接的な指摘に真っ赤に顔を染めてしまったツーツェイにライトが悔しそうに顔を顰める。

「羨ましい!! こんな可愛い子と……やっぱり離れるんじゃなかった!」
「ライト、なにを言ってるかわからない。うるさいから静かにしてて」
「えー! どうせなら混ぜてくれたらよかったのに!」
「ライト……」
「ひっ!? うそ!冗談ですって………って、ん? 白魔術だったら証拠を隠滅できるのか……まさか白魔術にそんな使い方が……」

 しばらく顔を顰めていたが今度は俯いて顎に手をあてながら考えるように呟いている。すぐに顔をばっとあげてテオドールを輝いた目を見せる。その目に何かを悟ったのか、テオドールがげんなりした表情を浮かべた。

「めちゃくちゃ習得したい!   テオドール様、今度白魔術教えてくださいよ」
「……絶対やだ」
「えー!! 原状回復の術だけでいいから、ねっ、お願い!」
「絶対やだ」

 また二人で言い合いを始めてしまったけれど、先程より慌てることはなくなった。

(むしろ、面白いかも?)

 またそんなやり取りを笑いながら見てしまう。リンドワール国までかかる二日間。ライトは終始使用人の女の子に大人気で、なぜかこの短期間でライトをめぐる壮絶な争いまで起こってしまったのでツーツェイも唖然としてしまった。

『これ以上、セオドア侯爵家の使用人に手を出したらわかってるよね?』

 そうテオドールが見たことないくらいの怒りの笑みを浮かべてライトを脅したおかげかその後は静かな道中になった。
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