アナザー・リバース ~未来への逆襲~

峪房四季

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Scene8 反転攻勢の狼煙

scene8-6 壊れた瞳 後編

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「いや……なんか普通に気不味いよな」

 良善から追加で与えられた〝D・E〟適合の昏睡から目覚めた美紗都を指南せよという指令のため、彼女が寝かされている部屋までやって来た司だったが、もうかれこれ十数分もの間扉の前でウジウジと日和っていた。

「前は非常時だったから気にする暇も無かったけど、よくよく考えた女の子が寝ている部屋に入るのって……うぅ……」

 ゴチャゴチャと思案しているが、要するに女性と付き合ったことが無いせいで距離感が分かりかねるだけの話。曉燕や七緒など女性慣れした者でも緊張する様な美女を平然と抱き寄せておいて今更何を言っているのかと本人も思うところではあるが、無防備な者に近付くのはどうなのだろうと考えてしまうとなかなかドアノブに手が伸びなかった。

「うぅ~~ッッ!! いやッ! ここで躊躇ってる方が逆にキモいだろ!? 寝ている女の子に何かする気なのかよってな! 何もしないしッ!!」

 随分と大きく長々しい独り言で自分を鼓舞してガッとドアノブを掴んだ司は、その勢いとは裏腹に手首に水入りのコップでも乗せている様な繊細な動きで扉を開き中を確認する。
 当然灯りが消された室内は真っ暗で、廊下からの光が帯状に室内を照らす。

 もはや見慣れたこのビル内の基本間取り。
 前回奇襲を受けた時と鏡合わせに配置が変わっているくらいしか違いの無い室内へと入り、司は堂々とコソコソの中間の様な寧ろ逆に怪しい動きでベッドの脇に向かい、そこで眠る美紗都の寝顔を見た。

「…………」

(なんか……やけに静かだな。大丈夫か? 死んでたりしてないよな?)

 はっきり言ってしまえば自分の時よりも遥かに通常のプロセスで〝D・E〟の適合を進めているのだから大丈夫だとは思うが、少し気になって顔の前に手をかざしてみる司。
 するとほんの微かに感じる吐息がちゃんと美紗都が生きていることを示していた。

「ホッ、とりあえず大丈夫そう――」

「う、うぅん……」

「――いッ!?」

 良善の言う通り目覚めが近付いて眠りが浅くなって来たのか、美紗都は不意に寝返りを打って腕で司の手を巻き込んでしまう。

「ちょ、まッ!?」

「うぅ……ん」

 緩い吐息と共に丁度よい掴み心地だったのか、腕が引っ掛かっただけの状態からいよいよ本格的に肘から下を抱き込まれてしまい、傍から見る分にまるで関節を極められてしまっている様な捩じり反り状態になってしまう司。
 しかも、さらに具合が悪いことに……。

(当たってるッ!! 当たっていますです凪梨さんッッ!!!)

 反り返った状態で今にも倒れ込んでしまいそうな身体を必死に堪えていても無視出来ない腕に伝わる柔らかい丸みのある膨らみ。今の美紗都は病院などで入院者が着ている簡易な患者衣を着ているせいもあり、体温もほぼ直に感じられてしまい、部屋に入ることさえ臆していた司にはまさに劇薬に等しかった。

(落ち着け俺! 曉燕や七緒の胸だって押し付けられたことあるんだし、あの二人よりはちょっと小振り……って違うッ! 最低過ぎるぞ俺ッ!! そうじゃなくて! やばいやばい! 今目が覚めたら絶対キモがられる!!)

 タイムマシンが無くても分かる。
 完全に不可抗力ではあるが、寝ている間に胸の谷間に腕を突っ込まれたとしか思えないこの状況はどう考えても百%自分が悪くなる未来が確定だ。
 状況的にこれから一緒にいる事が多くなるであろう女の子に避けられる事態は避けたい。
 司はどうにかこの状況からの脱出を試みるが……。

「う、むぅぅ……」

「ひぃぃッッ!?」

 美紗都は普段抱き枕派だったのだろうか?
 司が腕を動かそうとすると自分の気に入る状態に整え直そうとさらに美紗都が司の腕を引き込んで来て肩の辺りに頬を当ててより深く司の腕を抱き込んでしまう。
 フニフニとどこに触れても柔らかい感触になんだかとてもいい匂いまでして、正直健全な青少年には堪らない。
 しかし、それよりも……。

(痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛いッッッ!!!!)

 ラッキースケベな展開だけでドキドキ出来ればまだ鼻の下を伸ばすだけで済んだが、どうやら司は元通りの人生を取り戻してもそういう星の下には産まれていなかったらしく、巻き込まれることで上手くテコの原理が加わってしまい、殆ど美紗都に背中を向けた状態の司の肩は、今にも脱臼しそうな体勢に陥っていた。

 〝D・E〟で強化された身体なのだから本来ならまるで問題にはならないだろうが、下手に美紗都の動きに逆らえば目が覚めるきっかけになっては大惨事になってしまうと無抵抗になっているのが完全に仇となっていた。

(ちょッ、これは流石にキツい! 無理だって! 頼むから起きないでくれよ……)

 せめて体勢を回復させようとした司は一か八か腕を半回転だけさせる。
 すると……。


「ひゃんぅッ!? ――ぶふぅッ!?」


「は?」

 明らかに寝言や吐息ではない意思のある声と噴き出し。
 どうにか首を反らして美紗都の方を向こうとする司は、顔は見えなかったが笑い震えている美紗都の肩は視界の端に捉えることが出来た。

「おい……」

「――ぶふッ!? あはははははッッ!! ご、ごめん! あははッ! な、なんか! 思ったよりエッチぃ声出ちゃって……くふッ! あはははははッッ!!」

 思わず出た自分の上擦った声がツボにはまってしまったらしく、もう誤魔化せないと観念した美紗都は寝返りを打ちつつ司の腕を解放して仰向きに笑い転げていた。

「お前……起きてたのかよ?」

「あははッ! うん、ごめん……御縁君が部屋の前に来たのをなんかビビッて感じ取れて目が覚めたの。で、でも! そこから御縁君ったら……ぷふッ! ずっと部屋の前でウロウロしてるんだもん! だからちょっとからかいたくなって……」

「ん、だよ……くそぉ……」

 ベッドの縁に顔を埋めて呻く司。
 純情な男心を弄ぶなど何たる悪女だろうか。
 ただ、叫ぶ声も通さないくらいにはしっかりした造りである部屋の外にいる司の気配を感じられたということは、どうやら無事彼女も〝D・E〟と身体が適応したのではないだろうか。
 となれば早速今の自分の身体に関してヒアリングをするべき所だが、とりあえずまずは椅子にでも腰掛けて一息つきたいと司は立ち上がる。

 しかし……
 腕は解放されたが、何故か美紗都はまだ片手で司の手を握ったままだった。
 細くしなやかで少しひんやりとした小さな手。
 からかわれていたとはいえ、実際に触れている以上まだ少しドキドキしてしまい、それが少々悔しくて司はぶっきらぼうにその手を振る。

「おい……もういいだろ。手、放せよ」

「…………」

「ん? 凪梨さん?」

 何故か離さず、寧ろより強く握り締められて司は美紗都を見る。
 いつの間にか笑い声も無くなり、美紗都はもう片方の腕で顔を隠して枕に突っ伏していた。

「ごめん……ちょっとだけ、手……握ってて欲しい」

 先ほどまで一変して萎れた弱々しい声が顔を枕に押し付けるせいでくぐもって聞こえる。
 どうやら目が覚めてまた辛い現実を思い出したのだろう。
 その心情は察して余りある。
 司は美紗都の要望通り軽く握る力を強めてやりつつ、しばらくこの状態が続くだろうとベッドの縁に腰を下ろした。

「大丈夫か?」

「……ちょっと、キツい」

 体調の話ではない……精神面の話だ。
 当然そうだろうとは思う。
 〝D・E〟の素薬を飲んだ時は少し場の雰囲気で勢い付けられていた所もあっただろうが、ゆっくり寝てこうして静かに目覚めればフラッシュバックしてしまうのは無理もなかった。

「あのね……夢を見たの」

「夢?」

「うん……和成にね、石で殴り付けられる夢。あとさ、あの変な鎧みたいのを着た女の子達が倒れる私を囲んでみんなで踏み付けたり蹴ったりして来るの。すっごく痛くて、自分の流す血の感触とかもして……でも、何故か意識はずっとはっきりしてるの。手足が動かなくなっても、ずっと痛みは感じ続いて、散々ボロボロにされて、そしたら最後には和成が片手で私の髪を掴んで引っ張り上げて「悪は滅びた~~!」とか言って、女の子達が拍手したり歓声を上げたりするの」

(……なんだ? その夢)

 直前の光景から脳が勝手に作り出した夢にしては妙に具体的過ぎる気がする。
 だが、司の感覚では多分そうなる可能性もゼロではなかっただろうなと思う。
 司の場合、夢ではなく記憶だったが、それでもあの何も出来ない屈辱と怒りは気が狂いそうになるほどの苦痛だった。

 簡単な慰めの言葉など何の意味も無い。
 だから司は無言のままもう少し手を強く握り返してやった。
 美紗都はしばし無言だったが、ふと肩から力が抜けるのを繋いだ手から感じた。

「ねぇ……御縁君?」

「司でいい……俺と君ってさ、もう他人なんかじゃない。同じクソ共に人生滅茶苦茶にされた者同士だ。こればっかりは他の奴らとは実感が違う。俺は君の次に君を理解してやれると思う。だから……その、俺は! もう、まぁそこそこ立ち直ったんだけど、たまにでいいから俺の話も聞いてくれると気が休まる。そういう関係で行かないか?」

 なんだか臭いセリフになってしまったが、素直な気持ちを伝えて見た。
 すると、ややあって美紗都の手が司の手をスルリと開かせ、互いの指を噛み合わせる様な握り方に変えて来た。

「……うん、じゃあ私も、美紗都って呼んで」

「あぁ……」

 立ち直ったとは思うが、やっぱり同じ境遇だからこその理解者を得るというのは気持ちが楽になるモノだ。
 司は胸につかえていた淀みが少し吐き出せた気がした。

「で、今何か言いかけなかったか?」

「うん……あのね、司君」

 何かを切り出そうとしている美紗都。
 司は振り返り美紗都の方を向きながらその言葉を待つ。
 そして、腕で隠し枕に突っ伏していた美紗都の顔がスルッとこちらを向いて……・。


「如月和成は…………まだちゃんと生きてる?」


 ゾワッとした。
 だが、身体をビクッと跳ねさせるほどではなく「まぁ、当然だろうな」といった印象。
 美紗都の目は血色の光がヌルリと渦巻く人外の眼光へと変貌していた。

「あぁ、多分……この前叩きのめしたんだけど、ギリギリで逃げられたんだ」

「そっか、司君には悪いけど……

 それが和成が無事であったことに対する「よかった」と感じた者は空気の読めない愚か者だ。
 混じり気のない真っすぐな殺意の瞳。
 〝D・E〟と身体を適合させる眠りの中で、どうやら彼女はその倫理観も変質させてしまった様だ。

「ねぇ、司君。あいつは私にやらせて? こんな気持ち……初めてなの。あいつには私以上の絶望と苦しみを思い知らせないと気が済まないんだ」

「あんな奴で自分の手が汚れていいのかよ?」

「フフッ……司君、そんな綺麗事言っちゃう系男子だったの? もうそう言う次元じゃなくないよ。私の身体中が叫んでるの。「あいつを許すな」「あいつを生かしておくな」ってね。里帰りのフリして久々にある親友感出しといて、実際は私のこと殺そうと企んでたんだよ? 昔から仲よかったのに……ちょっと、好きだった……のに」

 血色の瞳でこちらを見て来る美紗都の顔は狂気の笑みを浮かべている。
 だが、その目尻からはツゥ……と透明な涙が一滴流れ落ちた。

「…………」

(残念だったな……クソ野郎。俺はお前の幼馴染を説得する気にはなれねぇわ)

「分かった。俺も恨みがあるから俺の分も頼むな?」

「うん、任せて」

 人として最低な会話をしている自覚はある。
 だが、残念ながら自分達はもう人ではない。
 だから誰にも耳に心地いいだけの小奇麗な正論を言われる筋合いはない。
 自分達を止められるのは強さだけだ。
 そんなことは許せないというなら力で説得してみろ。

 司は美紗都の頭に手を添える。
 その優しく撫でて来る手に、ようやく美紗都の顔から本当の安堵の色が伺えた…………。
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