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Scene7 被告:桜美七緒
scene7-10 勧悪懲善 後編
しおりを挟む突然現れて司に砂時計を手渡して来た紗々羅は、そのまま何故か七緒の拘束を解いてしまい、その腕にシルバーのブレスレットをはめてそこにある小さなスイッチを押す。
すると七緒の身体は一瞬淡い光の膜で包み込まれ、純白の軍服は黒いノースリーブに白のプリーツスカート、そして足下にはスニーカーを合わせた七緖のクールな雰囲気を引き立てる休日に街へ散策に行くに相応しい服装にコーディネートしてしまった。
「うん、いい感じね。さぁ……行きなさい」
「いや、待ておい! どこへだよ!?」
砂時計を片手に怒鳴る司。
当然だ、七緒を一瞬で着替えさせてしまった未来技術に関心する余裕さえない程の投げっぱなし。
司に何かさせるために来たのだろうが、いくら何でもここまで何の説明が無いというのは無体が過ぎる。
「はぁ? 察しなさいよ……全く」
「いやいやいや……お前、マジでなんなの?」
腕を組み半眼でため息を付く紗々羅に、司はもう怒るどうこうではなくただただ頭痛がした。
この人斬り幼女、良善からのお使いだとか言っていたが間違いなくもうすでに面倒臭くなっている。
説明好きな良善とはまるで真逆。
いや、これでは対極に置くことさえはばかられるというモノだ。
「おい、紗々羅……それは〝砂時計〟だろう? ということは閣下に〝時元転移〟をさせる気か? ならば尚のこと説明をせねばならんだろうが!」
紗々羅の投げやりを見かねたルーツィアと曉燕が部屋へと入って来る。
どうやら司を除くこの場にいる未来人達の感覚では、この砂時計を見た時点でおおよそやることは察しが付く様だった。
「タ、タイム……グラス?」
首を傾げる司。
そこへ曉燕が近付き説明をくれた。
「それは限定的に別の時元へ飛ぶことが出来る装置なのです。と言っても、司様の感覚で言う〝時間移動〟とは少し違います。その装置で行けるのは〝側流世界〟と呼ばれるこことは違う別の世界なのです」
「別の……世界?」
「閣下、言葉だけでは理解が難しいかと思われますので、こちらをご覧下さい」
曉燕に続き、ルーツィアがホログラムのモニターを出して説明を始めてくれた。
しかし、何故話を持って来た当の紗々羅が暇そうに欠伸をしていてこの二人が説明を始めるのか?
司の呆れた眼差しもどこ吹く風の紗々羅。
ただ、何故かわざわざ空いたままの扉を閉めて鍵まで掛ける妙な動きをしていたが、それよりも今はルーツィアの説明に集中するべく司はモニターへ目を向けた。
「閣下、これは私が博士様よりご解説を頂いた時のたとえとなりますが、まず一本の〝大きな川〟をイメージして下さい」
ルーツィアの言葉でモニターに水色の太い帯が縦に引かれる。
「大きな……川……う、うん」
「よろしいですか? そして、この〝大きな川〟には、途中から何本もの〝細い川〟がいくつも合流しています」
モニターの太い水色の帯に左右からいくつもの細い水色の帯が斜めに刺さり合流していく。
何となく地理の勉強の様な光景だ。
大きな川に細い川がいくつも合流して最終的に海へ流れていくというイメージが何となく出来た。
「うん……大丈夫。分かるよ」
「結構。ではそこで次にこの川の上流部分、ここを〝過去〟とお考え下さい。そして、逆に下流部分……こちらは〝未来〟となります」
「あぁ、うん……なるほど、つまり川の流れを〝時間〟と見ればいい訳ね?」
「Genau……この〝太い川〟は本来の時間の流れであり、これを我々は〝本流世界〟と呼んでおりまして、今我々がいるここがその〝本流世界〟です。そして、この左右にあるいくつもの〝細い川〟が先ほど曉燕が言っていた〝側流世界〟と呼ばれるこことは違う別の世界となります」
〝本流世界〟と〝側流世界〟
まさに読んで字の如く。
ただ〝本流世界〟に関しては理解出来るが〝側流世界〟とは一体どんな場所なのか?
モニターの図だけで見ると過去でも未来でもなく、司にはイマイチその存在の意味が掴み切れない。
「この〝側流世界〟というのは本来の正史ではなく、それぞれが特徴を持った要素を孕んでおり、そこから流れて来る要素が〝本流世界〟に様々な影響を与えて来るのです。たとえば〝正義の側流世界〟というモノがあったとしましょう。その世界で正義が強い影響力を持ちその世界が平和に保たれていると、その正義という要素が流れ込んで〝本流世界〟でも正義が強固に保たれます」
「ほぉ……ん? じ、じゃあ逆に、その〝正義の側流世界〟ってところで正義が弱くなると〝本流世界〟でも正義が弱くなるってことなのか?」
「ご理解が早い……まさにそうです。閣下は不思議に思われませんでしたか? 何故この時代の保安組織である〝警察〟が博士様の命令に服従しているのか。それは今も現在進行で博士様が滅亡させた〝正義の側流世界〟からこの〝本流世界〟に脆弱な正義という要素が流れ込んで来ているからなのです」
ルーツィアがいくつもある〝細い川〟を示した帯を指差す。
するとその一本の帯の水色が汚らしいドブ色に変わり〝太い川〟へジワリと薄く濁りを広げていく。
「はぁ……なるほど。え? ということは、この砂時計でその〝側流世界〟ってのに行けるって訳?」
「はい、一応はそうです。ただ、この〝太い川〟の移動には時元航行艦が必要になりますので、今ここから行ける〝側流世界〟は精々前後一年と少しぐらいの幅しかありません。紗々羅、博士様は閣下にどんな〝側流世界〟へ転移する様に言っておられたのだ?」
流石にそこは紗々羅に聞くしかなく、ルーツィアが厳めしい顔で問い質す。
それに対し、もうすっかり部外者顔で暇そうに爪を弄っていた紗々羅も流石にそこは説明しなくてはと司の傍まで歩み寄って来る。
「ん~~とね。まぁ、ぶっちゃけるとウチの首領が帰って来る途中で司君の過去を弄って改変しちゃったっぽいのね? それで一体どんな風になっているのか司君の〝時元転移〟の練習を兼ねて調査して行って欲しいみたい。あと、どうもその新たな〝側流世界〟は、そこの賢い黒髪ちゃんを断罪してしまえる面白い事が起きているみたいだから、ぜひ一緒に行っておいで……だってさ」
「ち、ちょっと待って……何か情報量が多過ぎるんだけど?」
ルーツィアの説明より遥かに脳への負担が大きかった。
まず、自分の過去を変えたとは一体どういうことだ?
まるで自覚は無いし、そもそも人の過去とはそんな通りすがりに札の表裏を変える様な気軽さで出来てしまえるモノなのか?
「あぁ……まぁ、無比様ならばやりかねんか。実は〝側流世界〟自体は非常に簡単に作ることが出来てしまいます。そして、出来たあとの〝側流世界〟は、宣教師の様に後から好きな色に変えるのも容易なのです。特に我々未来側の者からすれば、その未来技術でまるで神の様に振舞えば、簡単に世界の在り方を調整出来る」
「い、いやいや! なんだよそれ? 世界を作るのが簡単って……一体どうやってそんなことが?」
当然の疑問を尋ねる司。
すると腕組みをしたルーツィアがふと曉燕、さらに七緒へと目を向ける。
「そのことに関しては貴様らデーヴァが説明するべきではないか? なぁ、曉燕?」
「う、うぅ……」
「…………」
青褪める曉燕、気不味げに視線を逸らす七緒。
ルーツィアの口振りからすると、デーヴァ達……いや〝ロータス〟は〝側流世界〟を作り慣れている様に感じられる。
司は蒼褪め震え始める曉燕に近寄り、彼女の身体を抱き寄せた。
「曉燕……大丈夫だ。お前はもう気にしなくていいって言ったろ? 教えてくれ」
「あ、ぅ……はい、司様ぁ……」
司に縋り付きその胸に顔を埋める曉燕を見て、ルーツィアと紗々羅が首を傾げる。
いつの間にこの二人の間がそんなに親密になっていたのだろうか?
だが、そんな二人より驚いていたのは七緒だった。
司があまりにも優しく曉燕を抱き寄せるその仕草に、七緒は何故が強烈に胸を締め付けられる感覚に襲われた。
「〝側流世界〟を作る方法……それは〝本流世界〟で命を大量に消失させるというもの……です」
「い、命……を?」
散々泣いて少しは耐えれる様になった様だが、やはりあのトラウマに関係していた様だ。
「〝本流世界〟で一度に大量の命が失われるということは、川が大きく抉られた様なイメージでお考え頂ければと思います。そしてその抉られた部分に引き寄せられる形で川の縁が歪み、経路が繋がれることで〝側流世界〟が構築されるのです。そして、その〝側流世界〟の性質を上手く調整すれば、過去で大きな改変を起こしてもそれが未来に影響する度合いを緩和する緩衝地帯としても機能するのです」
「緩衝地帯……じゃあ〝ロータス〟は、自分達が過去で好き放題やる為に〝側流世界〟を乱立させたってのか?」
「違うッ!!」
ドン引きする司の顔を見て七緒が慌てて声を上げる。
「た、確かに〝側流世界〟の構築には大量の命の消失が関わっている! でもそれは大災害や疫病、歴史上の戦争なんかでも生まれるわ! 私達はそこで自然発生した〝側流世界〟を利用しているだけで、人為的に生み出している訳では――」
「でも、曉燕は現にそれを命じられてんだぜ? 確かに見失ったとはいえたった一人殺すにしてはやる事が極端だとは思ったが……そういう副産物も見越してだった訳かよ」
険しい表情を浮かべながら、司は曉燕の頭を抱き寄せつつ七緒を睨む。
その視線にたじろぐ七緒は思わず数歩後ろへ下がってしまった。
「こいつはその時のショックと罪悪感で〝Answers,Twelve〟に下ったんだ。全部が全部じゃなくとも何回かは意図的にやってたんじゃないか? お前ら本当に狂ってるよ……自分達は人類をどう扱うかさえ自由に決めれる身分にでもなったつもりなのか?」
「ち、違……違う。わ、私は……知らな……」
「お前が知らなくとも、お前がいた隊の他にも【修正者】はいるんだろ? お前はこの時代で俺を監視しつつその別の隊がどんなことをしているのか全部把握していたのか?」
「そ、それ……は……」
しどろもどろになる七緒。
どうやら司の指摘は的を射ていた様だ。
自分の知らない所でひょっとすると〝ロータス〟は、とんでもない暴虐に手を染めていたんじゃないかという疑念を突き付けられ、激しく動揺する七緒の息が乱れ始める。
「閣下……今回博士様が向かう様に言っておられる過去というのは、恐らく〝閣下の過去に限定した側流世界〟なのだと思われます。そしてそんな世界が生まれたきっかけはほぼ間違いなく昨夜このビルで起きた虐殺でしょう。無比様は丁度道中に出来立ての〝側流世界〟を見つけて手を伸ばしたのだと思われます。ただ、手を加えたとは言ってもそれほど時間を掛けたとは思えませんので、殆どここと変わらない世界で閣下の身の回りだけ改変されている世界と考えられます」
「俺の周りだけ……あ、でも、そこに調査に行けってことは過去の俺と今の俺が鉢合わせになるんじゃねぇ? それって大丈夫なのか?」
よくSFモノで見聞きするタイムパラドックス。
少々不安になってしまう司だったが、紗々羅がそこは否定した。
「心配いらないわ。司君がもし普通の一般人として生きていて、自分と瓜二つの人を目にした瞬間に「あ! お前は未来の俺だな!」って一瞬で確信出来るって言うなら話は別だけど、二十一世紀の文明レベルに生きていて流石にそんなぶっ飛んだ思考にはならないでしょ?」
「あ、ぁぁ……なるほど」
確かにそうかもしれない。
こんな未来の事情など知らない状態なら「うそ! マジでそっくりだすげぇ!」くらいが関の山だろう。
ただ、そんな紗々羅の説明で納得しかけたのだが……。
「あ、でも一応良善さんからこのリングペンダントを渡す様に言われてたの。人の持つ生体信号を変換させて他人からの認識を阻害する機能があるそうよ」
「…………お前、本当に適当なのな?」
わざわざあの良善がそんな物まで用意するということは、どう考えても相当用心しておいた方がよさそうではないか。
司はペロッと舌を出しておどける紗々羅の手から細い鎖が通された指輪の様なペンダントを受け取り自分の首に掛け、もう一つを七緒に差し出した。
「おい、いくぞ。その〝側流世界〟って所にはお前を断罪する何かもあるみたいだ。まさか……行きたくないだなんて言わねぇよな?」
「うぐッ!?」
冷たい視線を向けて来る司に気圧される七緒。
そして、紗々羅もルーツィアも曉燕も七緒を見る。
自己の正当性を主張するなら、堂々と胸を張って付いて行くべきだ。
しかし、司が差し出すペンダントに伸びる七緒の手は、明らかに震えていた。
それはまるで自分を処刑するギロチンの刃を落とすスイッチに手を伸ばす様な怯え様だった…………。
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