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Scene7 被告:桜美七緒
scene7-4 危険な横槍 後編
しおりを挟む『きひひッ! 先生、あんたの疑念は間違いじゃない』
「――ッッ!? ぐはッ!!」
青年は言葉の後半をやけに強調した。
その言葉を聞いた途端、良善は大きく仰け反り背もたれに身体を預け肩で息をする。
「ハァ……ハァ……やめてくれ……全く」
青年が口にはした〝お前の疑念は間違いじゃない〟の一言を耳が捉え脳が認識した瞬間、良善はようやく覚えているのに覚えが無い司の過去が〝改変〟であると理解出来た。
(なんて場当たり的な改変だ。強盗? あぁ、司と行った喫茶店で曉燕があの夫婦を殺しかけた事象が流用されたのか。ビルからの飛び降りは……昔の司が何度も想像でもしていたとかか? そして、私が助けた事実が飛び降りを止める救いの呼び掛けに変換されたと)
強引な因果の収束。
近似する事象が無理矢理繋ぎ合わされ、一応は矛盾無く今に繋がっている。
「何と理不尽な力だ。ありもしない事象が本当に真実の様に思えて、実際に見て来た筈の事象がまるで思い出せなかった」
自分が初めて司に出会ったのはこのビルの地下ショー会場だ。
そして自分は司を家まで送り、翌日絶望する彼に大学の廊下で手を差し伸べた。
『ウヒヒッ! にしても、マジですげぇよな? なんで違和感を感じないはずのことに違和感を感じられた? 俺には多分無理だわ。先生が仮説を立てた時系列の強制力……その絶対性が崩壊したぜ?』
ソファーの上でゴロゴロと寝返りを打ち、たまに足上げたりとだらけ切った青年。
彼の名は――御縁達真。
〝Answers,Twelve〟の首領にして№Ⅰ・【無比】の称号を持ち、他者を穢し、愚弄し、骨の髄まで吸い尽くして踏みにじり、地面の染みにすることへ何の躊躇いも無い正真正銘の外道だ。
ただ、初老の良善が〝先輩〟と呼ぶには、その見た目はあまりにそぐわない。
どんなに高く見積もって見て二十代の中頃であり、司と同い年であると言っても違和感は無い。
どうやら良善が彼を〝先輩〟と呼ぶ理由は年齢では無く、もっと別のことに対して達真が良善より秀でた何かを持っていて、良善がそれに師事していることを指しているらしい。
「いや、そうでもない……実際のところこの私でもあと数分君の通信が遅ければ違和感を維持出来なかっただろう。私は普段から私以外の物事の全てを一度必ず疑い生きている。研究者とは〝探求者〟であり、同時に〝難癖付け〟なのだよ。それもかなり鬱陶しくしつこい質の悪いタイプのね」
『ハハッ……相変わらず面倒臭そうな生き方してんな? 絶対真似したくねぇわ』
身体を起こして座り直し、ベロッと舌を出して肩を竦める達真。
ギリギリ親子でも通用しそうな歳の差がある割に、どうやら二人の間柄は相当気心知れた仲である様だ。
『いやぁ~~楽しかったぜ過去ツアー! ティラノザウルスの肉はなんかワニっていうかパサついた鶏肉って感じの味だった。信長先輩の枕元に立って「お前、実は第六天魔王だよ」ってささやいたり、龍馬先輩に牛すき驕って貰ったり色々して来たわ! 先生も今度一緒に行こうぜ! エジソンにホログラムモニター技術見せたり、アインシュタインと並んで舌出して写真撮ろう!』
「はぁ……相変わらずだな」
屈託の無い無邪気な笑み。
自分の命に関わる起源体をほったらかしにして、よくもそこまで遊び惚けれるモノだと感心すらしてしまう。
ただ、そんな過去旅行はともかく、良善にさえ黙って行った過去改変はとてもお遊びでは済まないことだった。
「それよりもだ。先輩……〝砂時計〟を弄ったな?」
良善の目付きが険しくなり、達真はそっぽを向いて口笛を吹く。
そんな彼の背後には歪なブドウの房を思わせる巨大な砂時計がそびえていた。
それが良善が言う〝砂時計〟。
ただ、砂時計と言えば通常は上下に一つずつガラスの球体があり、細く繋がった間の管を上から下へ中の砂が流れ落ちていく物を差す。
しかし、達真の後ろにあるそれは、上下に一つずつ球体がある点は変わらないが、間の管の部分は異様に長く、さらにいくつも分岐していてその先にそれぞれ小さな球体があり、その小さな複数の球体と上にある大きな球体から永遠と砂が流れ落ちている。
しかも、小さな球体の中の砂はそれぞれ違う色をしているにもかかわらず、それが合流して下の大きな球体に落ちる砂は一色の白く輝いた砂になっていた。
「前にも言っただろう……それは〝本流世界〟とそこに影響をもたらす〝側流世界〟を視覚的に表現する指標だ。無闇に形を変えてしまってはどんな事が起こるか……」
『ハッ! この俺がこんな面白そうなモノを前にしてお行儀よく眺めているだけで済む訳ねぇだろ! 第一、デーヴァ共は好き勝手にグチャグチャ変えてんだろ? だったら俺もするっての!』
わがままな子どもの様に不満を露わにする達真に深くため息を零す良善。
きっと司なら真面目に説明を聞いてくれるだろうが、この男にはもはや説明するだけ時間が無駄だ。
「もういい……それよりも一体何のつもりだ? 司の過去に幸せな一時を差し込むだなんて……本人に自覚はないだろうが、間違いなく彼の精神に影響が出るぞ?」
『え? 幸せ? 俺もビックリしたんだけど、あいつ最後には強盗に恩人一家が皆殺しにされたことになってただろ?』
「その〝負の影響〟は恐らく今の司の表には出ない。彼が誰かを恨むことに関しては、間違いなく〝ロータス〟が最も大きい感情であり全てはそこに集約されるだろう。だが、問題なのは彼の過去に一時でも〝幸せな時間〟があったことになった点だ。これではいずれ今の司はどこかで〝心の優しい青年〟の一面を覗かせてしまうかも知れない。血も涙も無い極悪非道な人の垢を固めて服を着せた様な存在である君が消えてしまいかねない危険な行為だぞ?」
『い、言い過ぎじゃね?』
辛辣な良善の評価に流石に凹む達真。
しかし、良善は一言もフォローすることなく話を続ける。
「とりあえず、一体どういうプロセスで司と鷺峰円を恋仲にしたんだ?」
『あん? あぁ……そんな大したことはしてねぇよ? ただ、孤児院から蹴り出されて身元の証明書や全財産が入った通帳入りのバックを担いでトボトボ歩いてたじいちゃんに後ろから近付いてそのバッグをひったくった。んで、追いかけて来るそのじいちゃんに見えない様にバックの中から通帳だけ抜いてあとはたまたま近くにあった川へポ~イした』
「………………」
骨の髄まで腐り切った悪行。
それでよくもさっきの良善の言葉に傷付けたものだ。
『まぁ色々大事な物が入ってるから当然川に飛び込んでバッグを回収するわな? でも全財産が入った通帳は無し。ずぶ濡れでボロボロな上に一文無し! そしたらよ! じいちゃん泣いちゃったわ! んで、さすがに悪いな~~って思って、そのあとにもいくつか用意していた段階すっ飛ばして円ちゃんをその場へ誘導したわけね? 軽~~く催眠掛けてフラフラ~~っと泣いてるじいちゃんに近寄らせたんだが、そこからは思いの他あっさりラブコメが始まったぜ?』
「……あぁ、それは流石に私も「そうであって欲しい」と願わずにはいられないよ」
良善はやれやれと首を振る。
過去の〝幸せな司〟の出来方は分かった。
「プロセスは分かった……しかし、君が何故そんなことをしたかが未だに理解出来ないんだが?」
引き続き説明を求める良善。
対する達真は、ソファーの背もたれに腕を掛けて両足を開き伸ばしただらけ切った姿勢で微笑を浮かべる。
『いやさ……なんつうか、悪が悪を突き詰めたって所詮悪だと思った訳よ』
「ん? どういうことだい?」
「そんな難しい話じゃねぇよ。第一俺、先生程あれこれ考えるの苦手だし。ただ、悪党でありながら、正義様よく飽きもせず口を揃えて声高に叫ぶ〝綺麗事〟を取り入れてみれば、より強い悪になれるんじゃないかな~~って思ってさ」
かなり抽象的だが、良善には達真が言わんとしていることが何となく分かった。
つまり、達真は司に幸せな時間をほんの少し味合わせることで、そこから育まれるであろう友情や愛情といった綺麗な物を備わせようした。
そういう類の物は、本来正義のみが持つ物だ。
悪とはそれらを愚弄し嘲笑うが、悪に勝つ正義というものは大抵そういう力を都合良く覚醒させて悪を凌駕する力を得る。
ならば、そういう都合の良い力を悪側も持っていたら?
本質がひっくり返らない程度に調整しつつ、愛情や友情を知る悪がいたら?
「なるほど。確かにそれはただの悪では無いね。正悪どちらも併せ持つことで正義も悪も超越した〝巨悪〟を生み出そうという算段か」
『あぁ~~それそれ! 考えた俺より理解が深いな……流石だわ。なんだかんだ言って、今の俺達は逆らう奴らを力でねじ伏せて無理矢理足を舐めさせることしか出来ないじゃん? でも、より強く愛すら理解する悪党ならどうよ? 逆らう奴らに足を舐めることを幸せにすら感じさせれる包容力! 愛情たっぷりに頭とか撫でてさ、相手に屈服することを堪らなく嬉しいことだと感じさせれる様にしてやれば、勝手に向こうから屈服しに来る。相手が悦んで屈服して来てそれを笑って眺めてりゃあそれはお前……もはやただの悪じゃねぇだろ?』
突飛な発想を締め括り、達真は画面に寄ってサングラスをズラす。
そこにあるのは、司とは比べ物にならないほど深く濃く……そして汚らわしい真紅の目。
(私の第五階層よりもさらに濃い目。やれやれ、やはり物が違うな、この男は……)
良善が達真に与えたのは紗々羅やルーツィアと同じ第二世代のナノマシンであり、第三世代のナノマシン〝D・E〟は彼には与えていない。
何故なら与える必要は無いからだ。
わざわざ彼に与えずとも、彼の先祖である司がその力を手にしたら、必然的に子孫である達真もその力に目覚める。
しかし、そこで問題なのは、司が〝D・E〟に適合した瞬間、呑気に過去ツアーをしていた達真は突然今までに無い力に覚醒したはずなのに、この男はそれをあっさり物にしてしまっている。
しかも良善の手解き無しで良善よりも先の領域へ踏み込んでいる。
比類する者無し。
【無比】の称号は伊達ではなかった。
「あぁ、確かにそうだな。正義が悦んで屈服しに来る悪など、ただの悪ではないな。下手をすれば私さえ飲み込まれかねない訳か」
良善はさらに深く椅子に身体を沈める。
そして……笑う。
果たしてそんなことが可能か? 想像も出来ない。
想像出来ない……〝未知〟
それは良善のもっとも好物な物だ。
「はぁ……相変わらず突拍子の無いことを思い付く天才だねぇ……御縁君」
『ヒヒッ! どうっすか? 乗るんすか、先生? ひょっとしたら何もかも全部ぶっ壊れるかもしれないこの俺の思い付きに?」
下品に笑う達真。
良善はふと自分の顔に手を当ててみた。
見なくても分かる……間違いなく、自分も目の前の元教え子と同じ笑みをしている。
「いいだろう……やってみよう。司はなかなか見込みがある。ひょっとすれば上手く事を運んでくれるかもしれない」
『ヒュ~~ッ! 先生にそこまで言わせるとは、俺のじいちゃんやるじゃん! もう一昨日までは来てる。明日には合流するよ。じゃあな~~♪』
――プツンッ!
「はぁ、全く……〝世界を支配しよう〟と言い出した時もそうだったが、本当にいつもいつも面白そうな面倒事ばかり提案して来る奴だ」
真っ暗になった画面に向かい嘆息する良善。
だが、その黒い画面に映る自分は顔やまるで嫌そうでは無く、寧ろ何が起こるか分からないスリルにゾクゾクと身震いする狂人の笑みがあった…………。
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