アナザー・リバース ~未来への逆襲~

峪房四季

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Scene3 利害の一致

scene3-1 奪われた時間と狂った半生 前編

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「……お前ら、正気かよ」


 怒りより先に口から出た戸惑い。
 大義名分を得て過去の血筋を殺すことを正当化して、本来の目的は達成しているのに〝それじゃあ気が済まないからとりあえずいたぶり尽くして最後はやっぱり殺そう!〟という発想。
 司は怖気すら感じてしまう。
 そして、これは本当に不幸中の幸いだが……。


 ――ドサッ!!


「あッ! あぁッ……ご、ごめ……ごめん、なさ……い。ち、違……わ、私……ま、まさか〝ロータス〟が……こ、こんな、だとは……ッ!」

 膝から崩れ落ちて頭を抱え背中を丸める曉燕。
 どうやら彼女はどこかでその異常さを理解した様だ。
 しかし、それはもう謝罪で済む話ではない。

「あぁ、正真正銘の外道である私からも一言添えよう。頭の悪い者が正義を語るとただの悪党よりもよっぽど厄介な存在になる。自分達を【修正者】と名乗るのならば〝ロータス〟がするべきは討滅では無く導きだ。いや、そもそも直接関係の無い所へ手を出していること自体がおかしい。せっかくリングの上で向かい合い戦っていたのに、旗色が悪いと見るや突然観客席に降りて相手の家族を殴り倒そうとしている様なモノだ」

 尺度はともかく分かりやすい例えだと司は思った。
 ただ、当事者として付け加えさせて貰うなら自分はそんな戦いが起きていること自体知らなかったのだから、彼女達は観客席はおろか会場すら飛び出して草の根を掻き分け対象を見つけ出し嬲り殺しにしようとしているに近く、もはや怒りよりも呆れてしまう狂気の自己肯定だ。

「自分の行為は何も間違っていないと思っているから歯止めが利かない。まぁ、諸悪の根源たる私が言えた話ではないことは重々承知している。だが、自分に矛先が向くのは致し方無くとも何の関係もない先祖に火の粉が飛ぶのはで容認出来ない。だから私は君に接触したのだよ……御縁君」

 良善が司を見る。
 何やら「私は君の味方だ」というニュアンスを感じるが、はっきり言って司から見ればどっちもどっちだ。
 〝ロータス〟は受け入れられないが〝Answers,Twelve〟だって十分壊滅するべき奴らだと思っている。
 ただ、状況的に司の立場から見れば、紙一重だが良善の側の方が歩み寄る余地を感じた。

「あんたは俺を助けに来てくれたって事なんですか? それと、三重の意味ってのは一体どういうことですか?」

 司の身体が〝ロータス側曉燕〟ではなく〝Answers,Twe良善lve側〟を向く。
 司の心象を掴んだ手応えを感じたのか、良善は小さく笑みを浮かべて頷き語り出す。

「うむ、一つは単純に巻き込まれる君に対する〝同情〟だ。悪党にだって流儀というモノはあるからね。他人の不幸など私には食べ飽きた蜜の味だが、それでも敵が明後日の方へ拳を振り上げて行けば「おいおい」と止めに入ってしまうよ。二つ目はこれも単純……〝実害〟だ。君や私の起源体が殺されてしまえば我々の存在そのものに関わる故無視する訳にはいかない。そしてややこしいのが三つ目だ」

 良善は優雅に足を組み、泣き項垂れる曉燕の頭に手を置く。
 加害者が開き直って被害者を弄んでいる構図にも見えるが、残念ながらもう司はそこに同情は出来ない。

「正義とは〝正しい者〟を差す言葉だが〝賢い者〟とは確約しない。君も少しくらいは分かるだろう? 過去を改変するということは未来に影響を及ぼし、世界の在り方を崩壊させかねない時間矛盾タイムパラドックスを生じさせる。ひょっとすると自分の住む世界が無くなるかもしれないんだ。そりゃ慌てて我々も過去へ来るのが自然だろう?」

 司は思わず唖然とした。
 それはつい先ほど司も脳裏に過ったタイムマシンなど持っていない現代の人間でも容易に浮かぶ危険行為。
 手段は分かりかねるが、司はてっきり〝ロータス〟達もその辺に使用者側としてちゃんと対処をしていると思っていた。

「え? ち、ちょっと待って下さい! まさか〝ロータス〟達は過去を変えるのに変えた後未来への影響を考えてないんですか!? あ、いや! そういえば俺は改変されているから、未来にはもうその達真って奴はいないんじゃ……」

 混乱する司。
 それを良善は片手を上げて制する。

「待ちたまえ、疑問を並列展開してはいけない。理解度が下がるよ? とりあえず今の君が未来へどう影響するかは一旦保留しなさい。そして考えるべきは【修正者】達の行動が及ぼす未来への影響だ。結論から言うと。だが、非常にお粗末だ。時元間理論に精通している訳でもないのに「多分これで大丈夫」という希望的観測が多すぎるんだ。いつ破綻してもおかしくない」

 ポンポンと曉燕の頭を叩きながら盛大にため息を吐く良善。
 司にしてみても何やら妙に専門的な単語が出て理解出来ないが、要するに〝ロータス〟達には歴史を変える基礎的な知識に欠けているということか。
 それは確かに恐ろしいとですら思えてしまう。

「お、お前ら……何なんだよ? 本気で頭おかしいんじゃないか!?」

 もう〝被害者だから〟など通じない。
 自尊心で好き勝手に世界の在り方に手を出し、一歩間違えれば何かも滅茶苦茶にしてしまいかねないなんて飛んだとばっちりだ。

 曉燕はもう声にもならず頭を抱えてうずくまろうとしたが、良善が頭を掴みそれを許さなかった。

「あぅッ!? い、いやぁ……お、お許し……く、下さい……良善、様……ッ! あぁッ! あぁぁッッ!!」

 もう号泣に近い曉燕。
 司の指摘と眼差しに耐え切れないのかもしれないが、曉燕の縋る様な視線を良善は鼻で笑い一蹴する。

「君が自分達の愚かさに気付き、私に服従を誓うきっかけになった件はいずれ自分の口で彼に説明したまえ。それより、実は一つ興味深い情報が今し方手に入った。御縁君……どうやら君は、ただ単に血縁として殺される以上にデーヴァ達から弄ばれていた様だ。あぁ、とりあえず一旦座りたまえ」

 良善がベッドを叩く。
 この期に及んでまだ何か自分はされているのか?
 司の感性ではもうこれ以上に何が出来るんだと想像も付かず、言われた通りベッドの上にあぐらを掻く。

「先ほど君が言いかけた質問に話を戻そう。私が君に飲ませたあのカプセル剤の件だ。もう見当が付いていると思うが、あの中身はくだんのナノマシン……その元株が内包されていた」

 司の心臓が動揺に跳ねる。
 確かにただの薬ではないとは思っていたが、そもそも薬剤ですらなかったということか。

「そ、それって……俺がこいつらデーヴァ達と同じ様な身体になったってことですか?」

 曉燕を指差す司に対し、良善はすぐに首を横に振る。

「いや、彼女達のとは少し違う。実はその辺は男性と女性の脳構造の違いに由来する話になるのだが、ここでその解説は少々時間が掛かり過ぎるので割愛する。まぁ、要するに君は私と同じ〝超人〟……その成りかけ状態にあると考えてくれ。ちなみに、この件に関してこちらに非は無いよ? 君が自ら望んだ処置だからね」

「……うぅ」

 少し卑怯な気もするが、家まで送ってくれた時に警告もされていたし、喫茶店では良善がしっかり話をしようとしていたのに、それを遮ってまで自分から食い気味に勧誘を受けてしまった。

「それは…………はい、それは認めます」

「うむ、君は意外と大人だね。こちらとしては非常に助かる。では話を続ける。……これを見たまえ」

 良善が司の視線を誘導すると、いつの間にか消えていたホログラムの板の代わりに、今度は少々グロテスクなモノが司の目の前に浮かび上がった。

「うぇ! こ、これって……脳?」

「あぁ、君の脳のスキャン映像だ。実はこのベッドはこう見えても未来の医療用でね。これまでの会話中もずっと君の身体を検査していたんだ。そして、この君の脳だが……」

 良善の手がホログラムで浮き上がる司の脳に突き刺されてパカッと左右に開かれる。

(えぇ……グロぉ……)

 映像だと説明を受けていても首筋がゾワゾワする光景。
 そして、左右に分かれた内の片方だけが残され、色々な部位に若干の色分けがされているが正直司にはよく分からず首を傾げていると良善がすぐに解説を入れてくれた。

「この丁度首の後ろ辺りにあるのが小脳だ。主に運動機能を調整する部分だね。そしてそこから顔の方へ少しズレると大脳辺縁系……ここは主に記憶を司っている。よく見てくれ……この二か所に妙な塊があるのが分かるかい?」

 良善に指を差されてようやくだが、確かに少々不自然なコブの様なモノが司にも見て取れた。

「え? これ……俺の脳なんですよね? 俺、何か病気になってるとか?」

 昔から勉強も運動も異常なほど周りより劣っていた原因はこれなのかと凍り付く司。
 ただ、そのせいで彼は一緒にそのホログラムを見ていた曉燕が拳を握り締めて怒りに似た絶望顔をしていたのを見落とした。

「いや、これは有機電極というモノで未来の脳外科では一般にも普及している医療具だ。このタイプだと考えられるのは接触部のモノだね。どうやらこれのせいで君が飲んだナノマシンの元株は一時的に君の身体への適合を停止させた様だ。先ほど曉燕が君が起きていたことに驚いていただろう? 本来なら元株を定着させるため、君は少なくともあと半月は昏睡状態を継続するはずだったんだ」

 何やら平然と説明を続ける良善だったが、司はポカンと口を開いたまま固まってしまう。
 一体どういうことだ? 何故、自分の頭の中に未来の医療具が入っている?

「君のこれまでの人生がどんなものだったかは、この前の喫茶店の酷い自己PRでおおよそ感じ取れた。相当な生き地獄だっただろう。おめでとう……それらは。この電極で制御されていたんだ。フフッ、恐ろしいね……こんな手段、私でもなかなかやろうとは思わないレベルだよ」

 良善が笑っている意味が分からない。
 勝手に人の過去を知った風に語るのはやめて欲しいが〝生き地獄〟というのは的を得ている。
 ただ、それは自分のせいではない? この謎の電極のせい?

「曉燕、少しでも罪滅ぼしの機会が欲しいだろう? 君に処置させてあげよう」

「――ッ!? は、はい! 私にやらせて下さい! ナノマシンの精密操作には自信があります!」

 良善の言葉にさっきまでの落ち込み様から一変してやる気を見せる曉燕。
 だが、ちょっと待って欲しい。
 情報を整理したいのに、ここへ来て良善は「これはわざわざ確認を取るまでもなく処置するべきだろ?」と言わんばかり全然同意を得てくれない。

「え? あの……全く要領を得ないんですけど? え? ま、待って? 何を!?」

 良善の指示を受けて曉燕がベッドによじ登り、そのまま司の正面に迫って来る。
 先ほどから散々に言って来たが、それでも彼女が美女であることに変わりはなく、どんどん顔を近付けて来るその行為に司は動揺してしまう。

「大丈夫だ……この電極は入れる際に前後の記憶が飛んだが、記憶そのものは消えずに残っているから、この電極を処理すればその記憶が蘇り自ずと理解出来るはずだ」

 すぐに分かるから説明を省いたということか?
 それにしてももう少し事前に教えて欲しい。
 だが、それを主張するよりも先に……。

「すみません、御縁様……ご不快とは思いますが、ご容赦を……――んッ!」

「んぶッ!?」

 両頬を包まれ、司は今までに感じたことの無い柔らかくしっとりとした感触を唇に感じ、数秒遅れて自分は曉燕にキスされたことを認識する。

 自分の命を奪おうと未来から来た者に唇を奪われた。
 そんな間の抜けた言葉が頭に過る程に初心な感想から徐々にその行為の本質に気付き脳が泡立ち始めかけたその時、舌先に感じた細い針を刺された様な微かな痺れ。

 その刺激が舌から脳へと走った瞬間、視界がボヤけて眠りに落ちる寸前の様な意識を手放しそうで放し切れない微妙な酩酊状態に陥り司は何も考えられなくなっていく。
 そして、しばらくぼんやりと意識がたゆたっていると、突然頭の中で小さく〝パキッ〟と何かが潰される様な音がした。


「うぐッッ!? あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ぁぁぁぁッッッ!!!!!」


 両頬を包む様に唇を重ねていた曉燕を突き飛ばし、両手で頭を抱えてベッドの上をのた打ち回る司。
 見開かれていた目は眼球が零れてしまいそうなほどに全開で、喉が裂けそうなほど絶叫が息継ぎも無く吐き出される。
 明らかに尋常ではない暴れ方。しかし、突き飛ばされてしまった曉燕の背中を片手で押さえ止めた良善の表情に焦りは無かった。

「上手くいったな……いい仕事だ、曉燕」

「い、いえ……この程度ではまだ……それより、御縁様は大丈夫なのでしょうか?」

「問題無い。が始まっている。恐らく多く見積もっても一~二時間程度分だろうが、それが数十年分の記憶に影響するんだ……きっと脳細胞が軒並み焼き切れていっているだろうが、そこは再起動した〝D・E〟がカバーしている。これで彼は、を取り戻す」

 このまま今にもショック死してしなうそうなほど暴れている司に気が気でない様子の曉燕の横で、良善は手元のホログラムモニターの数字を眺めながら平然と言い放つ。
 その穏やかな表情は、やはりこの男がまともな感性を持ち合わせていないことを伺わせた…………。

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