俺の義兄弟が凄いんだが

思い

「その制裁っていうのがさっきの強姦と繋がってくるんだ。」

隼人さんが言葉を繋ぐ。

「手っ取り早く制裁対象にダメージを与えられて、尚且つその時の記録を取ればその後も脅せる。」

「そういった被害者は家の大きさが劣っている場合が多くてね、もし勇気を出して訴えても握り潰したりされることが多いんだよ。」

なんだそれ、そんなの被害者がなにもできないじゃないか。

「海渡君は僕らと同じ神楽になったからそういうのからは狙われにくくなるはずだ。それに外からの害意や悪意からも学園に入っていれば守れる。」

だから問題があるけどメリットの方が大きいから編入した方がいいって話か。

「学園のことや編入する理由のこともわかりましたし、納得もしました。けど、他の事については納得は出来ませんでした。」

俺がそう言うと慶之さんは、「わかってるよ。それは僕たちだって納得は出来ない。けど、昔からある悪癖はそう簡単に無くせない。」と悔しそうに言った。

「今、隼人と話し合ってなんとかこの風習をなくそうと考えてるんだ。もし何かを実行する時は海渡君も協力してくれるかい？」

そう問われて俺は迷わず頷いた。

本気で俺に何かをしてもらおうとは思って無いだろう。けど話を聞いた時の俺の気持ちを察して言ってくれたんだろう。

優しい人だと思った。だからいつか必ずこの人の力になれたらと思った。





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長く更新出来ずに申し訳ありませんでした。新生活が始まりまだまだ不慣れなのでまだ時間がかかるかもしれませんが、これからもよろしくお願いします。