俺の義兄弟が凄いんだが

学園

「それじゃあ、まずは海渡君のこれからについてだね。」

 始まるまで長かったけどいよいよ説明が始まった。

「まずは知ってると思うけど、海渡君は来年度から神楽家が理事をしている学校に行ってもらうことになってる。編入するにあたって試験を受けてもらうことになるけど、海渡君の成績なら多分大丈夫だね。」

まぁ、他にすることもなかったから勉強ばっかしてたけどな。

って言うかなんで俺の成績知ってんだろうって思ったけど、どうせ母さん経由なんだろうな。

「で、その学校なんだけど場所は山奥にあってね、全寮制の男子校なんだ。」

山奥って・・・。なんでそんなところに学校なんて作ったんだ？

俺がそう思ったのを察してか

「山奥にあって男子校なのはでかい敷地を確保するためなのと、思春期の色々覚え始めた男を閉じ込めておくためだ。」と隼人さんが言った。

「閉じ込めるため？なんで閉じ込めるんですか？」

「下手に女と一緒にして何かあってみろ。通うのは金持ちの奴らばかりなんだから証拠を握り潰したり、逆に女の方が子供が出来たなんて言って責任取らせようとしたりする事があるからな。」

家の信用にも関わってくるからな。と言われ理由は分かったけど、なんかドロドロしたリアルな理由だったな・・・。

「もちろんセキュリティ的な理由もあるけどね。だから基本的には外出は禁止。特別な事情や長期休業のときだけ外に出られるんだ。」

隼人さんの後を継ぎ慶之さんが続きを話した。

「でも、広大な学園の敷地の中に基本的な施設は揃ってるからそう言う面では不便しないと思うよ。」

そう言う面？なんか含みのある言い方だな。

「あと、別にそう言う家の子だけじゃなくて、外部から特待生として何人か普通の子達がいるから安心して。」

あっ、一般家庭の子達もいるのか。

「それで一番大事な事なんだけどね。思春期の中高生が男だけの空間にずっと一緒に居たらどうなると思う？」

・・・・・・嫌な予感がする。

「それはね、女の子の代わりを男がするようになるんだよ。」