俺の義兄弟が凄いんだが

理由

怖くてあんまり後ろ見れないけど、確実に睨まれてるってわかる・・・。俺なんかしたかなー・・・。

このままだったら埒があかないからいっその事後ろ向いて聞いてみよっかな。

「あのっ・・・・。」

俺何かしましたか？と聞こうと思ったけど目があっただけでありえないくらいのプレッシャー感じたんだけど！？

その様子を見ていた慶之さんがため息をつきながら、「隼人、今までの奴らと海渡君達は違うってもうわかってるだろ。いい加減そんな態度をとるのはやめろ。」と言った。

今までの奴らってなんだ・・・？

「ごめんね、隼人がこうなるのも無理ないんだよね。」

こうなるって、不機嫌だったり俺のことを睨んでたりしてたことの事か？

「実は父さんが離婚した後にね、後妻にって来る人たちがたくさんいてね、それが本当に父さんを思っての事なら良かったんだけどね。全員と言っていいほどその人達は神楽家の財産目当てだったんだ。」

うわー、こんな話を聞くと本当にそういうドロドロした事ってあるんだな。

「それでね、そういう人たちの他にも他の家からの結びつきを作るための再婚の話も出てきたんだ。そして、そういう人達は父さんをどうにかするよりも俺たちを懐柔しようとしたんだ」

えーっと、こんな話俺なんかに話していいのかな？

「それで隼人は新しくこの家に来た海渡君達のことを信用しきれないんだ。ごめんね。」

そう言って慶之さんは申し訳なさそうな顔をした。