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第一、俺が元の世界に帰れる保証はどこにもない。
自称、神が帰してやる、と言った言葉の真実味がないし、俺を元の世界に返すメリットが化け物共にはないのだ。
だから、と言うわけでもないが。
こんな状態のジモンの世話を毎度するのは御免だし、グノーシスも悪い国じゃない。なるようになるさ、と思う。
なによりも、ジモンのシモの世話をしなけりゃならんのが地味に精神にクる。俺は同性愛者じゃない。もしそうだとしても、好きでもない人間の穴を見て興奮するほど若くもないし、性欲が強いわけでもない。
安物のスーツは丸ごと水洗いできるものだったが、毎度毎度なにかの液体に塗れるのもごめんだ。
(まあ……このままで済むとは思わないが、ジモンがこの門に近づかなけりゃ、一時しのぎくらいにはなるだろう)
そう思いながら、当面の課題よりも、目の前の問題を解決しなければいけないことに気が付いて深いため息が出た。
「じゃあ王様……、続きをするとしましょうかい」
「あ、ああ……」
ジモンも大分協力的になったもので声をかけると素直に四つん這いになった。だが、状況はちっとも好転しない。なぜなら、この前の白いブツは仲間の化け物が胴体を切り落とした死骸だったからだ。硬化していたというべきか。今、ジモンの中に入っているブツは生きている(生きているといっていいのか解らないが)。そいつは触った限りブヨブヨとしていて、膨張しているようだった。つまり、入った時より、でかくなっている。
「こいつ……胴体を引きちぎれば萎むんですかねえ」
「よせ、神の使いを殺すな」
「殺すなって言ったってね……。大体、神の使いってよりも悪魔の使いみたいな感じじゃないですか」
「だが……」
ジモンが口ごもる。こいつは案外臆病者だ。それでいて神の事を信じすぎる。なんというか……王としての殻は一人前のようだが、一個人としてはどうも頼りない。自分は神の子だ、王だ、俺は強いと息巻いていなくては生きてはいけない。それ以外のことはまるで駄目だ。キャパシティーが狭すぎる。まあ、なにもかも完璧な人間よりは随分と好感がもてるのでよしとする。
「仕方がねえな。旦那、ちょっと仰向きになってくださいよ」
「あ、ああ。それでどうする」
「それで、自分で足を抱えるんですよ。アタシに向かって股広げてください……っていうのはナンセンスな物言いですけどねえ」
「なにをするつもりだ」
「厭ですけどね、刺激をくわえるんですよ。ジモン様は体の力が入りすぎてるんだ。だから少し息を吐いて……、なんだったらナニをしごいてもらっていてもいい。アタシがこの化け物を抜きますから、ねえ。気づいてますか、旦那。あんた、勃起してるんですぜ」
そう、俺が指摘するとジモンはぐっ、と息を呑み。俺を睨んだ。
「そんなこと……!一々とお前は言わなくとも」
「ええ、解ってますよ、アタシだって男ですからね。死にそうになると男は子種を残そうとして勃起しちまうんです。ええ、そうでしょう旦那?それ以外になにが?」
「お前は……、嫌な奴だ!お前が家来ならとっくに首をはねている!」
「そりゃあ、怖い事ですねえ……」
憎まれ口を叩きながらもジモンは渋々俺の言うとおりに仰向きに床に寝転び、俺に局部を見せながら自分の足を持った。まるで子供のおむつを替える親の気分だった。それよりも気分が悪い行為ではあるが。俺はジモンの右足に左手を添えるとタオルを巻いた右手で頭部が完全に埋まっている尻の穴から伸びている化け物の胴体を握った。そして上下にゆっくりと動かしてみる、その動作につられるようにジモンも揺れる。動かすな、と怒られたがそれは聞かない事にして次に左右に揺らしてみる。結果は同じだ。ぎっちりと埋まっているという答え以外見つからなかった。
ジモンが言うには化け物が生きていると解るのは、少し身動きするらしい。それに、時々液体を吐き出すのだそうだ。それがどうにも気持ちが悪いと言うのだが……。奴の体に見合ったペニスはそれだけではないことを示していたが俺はそれを指摘するほど馬鹿な男じゃない。男はそういう刺激に関しては愚かしい程に弱い事は同じ生物としてよく理解している。
自称、神が帰してやる、と言った言葉の真実味がないし、俺を元の世界に返すメリットが化け物共にはないのだ。
だから、と言うわけでもないが。
こんな状態のジモンの世話を毎度するのは御免だし、グノーシスも悪い国じゃない。なるようになるさ、と思う。
なによりも、ジモンのシモの世話をしなけりゃならんのが地味に精神にクる。俺は同性愛者じゃない。もしそうだとしても、好きでもない人間の穴を見て興奮するほど若くもないし、性欲が強いわけでもない。
安物のスーツは丸ごと水洗いできるものだったが、毎度毎度なにかの液体に塗れるのもごめんだ。
(まあ……このままで済むとは思わないが、ジモンがこの門に近づかなけりゃ、一時しのぎくらいにはなるだろう)
そう思いながら、当面の課題よりも、目の前の問題を解決しなければいけないことに気が付いて深いため息が出た。
「じゃあ王様……、続きをするとしましょうかい」
「あ、ああ……」
ジモンも大分協力的になったもので声をかけると素直に四つん這いになった。だが、状況はちっとも好転しない。なぜなら、この前の白いブツは仲間の化け物が胴体を切り落とした死骸だったからだ。硬化していたというべきか。今、ジモンの中に入っているブツは生きている(生きているといっていいのか解らないが)。そいつは触った限りブヨブヨとしていて、膨張しているようだった。つまり、入った時より、でかくなっている。
「こいつ……胴体を引きちぎれば萎むんですかねえ」
「よせ、神の使いを殺すな」
「殺すなって言ったってね……。大体、神の使いってよりも悪魔の使いみたいな感じじゃないですか」
「だが……」
ジモンが口ごもる。こいつは案外臆病者だ。それでいて神の事を信じすぎる。なんというか……王としての殻は一人前のようだが、一個人としてはどうも頼りない。自分は神の子だ、王だ、俺は強いと息巻いていなくては生きてはいけない。それ以外のことはまるで駄目だ。キャパシティーが狭すぎる。まあ、なにもかも完璧な人間よりは随分と好感がもてるのでよしとする。
「仕方がねえな。旦那、ちょっと仰向きになってくださいよ」
「あ、ああ。それでどうする」
「それで、自分で足を抱えるんですよ。アタシに向かって股広げてください……っていうのはナンセンスな物言いですけどねえ」
「なにをするつもりだ」
「厭ですけどね、刺激をくわえるんですよ。ジモン様は体の力が入りすぎてるんだ。だから少し息を吐いて……、なんだったらナニをしごいてもらっていてもいい。アタシがこの化け物を抜きますから、ねえ。気づいてますか、旦那。あんた、勃起してるんですぜ」
そう、俺が指摘するとジモンはぐっ、と息を呑み。俺を睨んだ。
「そんなこと……!一々とお前は言わなくとも」
「ええ、解ってますよ、アタシだって男ですからね。死にそうになると男は子種を残そうとして勃起しちまうんです。ええ、そうでしょう旦那?それ以外になにが?」
「お前は……、嫌な奴だ!お前が家来ならとっくに首をはねている!」
「そりゃあ、怖い事ですねえ……」
憎まれ口を叩きながらもジモンは渋々俺の言うとおりに仰向きに床に寝転び、俺に局部を見せながら自分の足を持った。まるで子供のおむつを替える親の気分だった。それよりも気分が悪い行為ではあるが。俺はジモンの右足に左手を添えるとタオルを巻いた右手で頭部が完全に埋まっている尻の穴から伸びている化け物の胴体を握った。そして上下にゆっくりと動かしてみる、その動作につられるようにジモンも揺れる。動かすな、と怒られたがそれは聞かない事にして次に左右に揺らしてみる。結果は同じだ。ぎっちりと埋まっているという答え以外見つからなかった。
ジモンが言うには化け物が生きていると解るのは、少し身動きするらしい。それに、時々液体を吐き出すのだそうだ。それがどうにも気持ちが悪いと言うのだが……。奴の体に見合ったペニスはそれだけではないことを示していたが俺はそれを指摘するほど馬鹿な男じゃない。男はそういう刺激に関しては愚かしい程に弱い事は同じ生物としてよく理解している。
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