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春日は心の昔馴染みだ。昔は互いに印象は悪く、特に春日の方は心に突っかかってばかりいた。結局、心がある日突然いなくなってしまったので仲違いしたままだったが、どういう巡り合わせか心が組を継いでから再会した。
再会の仕方は春日にとってはあまりいいものではなかったのかもしれないが、結果として良いほうへ転がり、その恩返しというべく春日は心の生家を守っている。
過疎化する村へ若い春日が嫁と子供を連れて帰ったことは大歓迎され、村は少し活気を取り戻した。春日が帰ったことで同級生だった、それでも数人の人間だがーも、帰ってきて幾ばくかの賑わいが村に戻った。
そして春日達が戻ったのを機に、小さいながらも祭りも再開し始めた。村の昔からの行事というのも子供がいるからと力を入れてやっていて、心が居た時ほどではないが村としては十分な賑わいだ。
その村の発展を手助けしているのは他ならぬ心である。若手が戻ったからとはいえ急に過疎化が止まるわけではない。それに村の維持を担保するような潤沢な予算が市から与えられているわけでもなく、そんな裕福ではない村に援助をしているのだ。
心の素性が公になるのは避けたいので”及川 心”として援助はしているが、祭りごとや行事でも一切、出席しない徹底ぶりだ。別に恩を売っているわけでも崇め奉ってほしいわけでもない。
好きな時に帰ってきて、誰にも邪魔もされずに好きに過ごす空間を守ってくれさえすれば何でもいいのだ。
「ここって、ずっと心が持ってたの?」
「いや、以前は先代のころの若頭だった山瀬って男が管理してたらしい。山瀬が死んでからは何でか風間組の梶原って男が管理して、そのあと彪鷹やな。今もここの持ち主は彪鷹や」
「そうなの?」
「俺の名前が表に出るんは村にとってもええことやあらへん。その点、彪鷹は良かってんけど、それも限界かもしらんな。どないもならんかったら春日に持たせたらええし」
「幼馴染なんだっけ?」
「俺があいつの歯ぁ折ったんが始まりかな」
「お前…」
静が昔からそれかと顔を顰めた。心はそんな静の顔を見て逡巡し、眉を上げた。
「問題あらへん、子供の喧嘩や」
生まれて初めて人を殴った瞬間で、加減も何もわからないときだった。だが、所詮は子供の喧嘩だ。
「乃愛さんのこと、ちょっとだけ聞いた」
静の口から思いも寄らない名前を聞いて、心は首を傾げた。
「すごい綺麗な人で、生まれたばっかりのお前を抱いて現れたって。こんな閉鎖的な村でいい顔をする人も居なかったらしいけど、それでも嬉しそうに心を抱いて散歩する姿をよく見たって。乃愛さんが自殺したのを一番初めに発見した人、もう亡くなったらしいんだけど、その人も村では偏屈で通ってたけど一番乃愛さんと心を気にかけてたって」
「へぇ…」
「お前さー、今はこんなんだけどめっちゃ泣く子だったらしいぜ。村中に響くんかってくらいにギャン泣きするもんで、乃愛さんがよく夜に抱っこして外に出すと泣き止むんだって。その時に猪とかが出るかもしれないからって、村の人が交代で辺りを警戒してくれたりしてたんだって。昔から手のかかる奴だよな」
静がからかうように言うと心が静に向けて、お湯を指で弾いた。それに静は笑って身体を心のほうに向けると、風呂の時にしか見ない、前髪を上げている心の額に口づけた。
額、瞼、頬、最後に唇に口づけると心の腕が静の腰に周り、ぐっと引き寄せられた。
「積極的やな」
「欲しいものは手放しちゃいけないんだって」
「あ?」
「逢えなくなるくらいなら、自分の感情は抑え込まないで言っておかないと後悔するって痛感した」
「愛してるってか」
ぎょっとするような言葉に思わず固まる。まさかそんな言葉を聞けるとは思わず、わなわなと震えた。
「軽い!!!」
「俺に何を求めとんねん」
「だけどさぁ…」
もう一度、額に口づけてズルズルと心の上に座るように腰を下ろした。
「そんな事…言うとは思わなかった」
「口が下手なんは自覚してるからな」
「俺は…もう、離れたくないし、離して欲しくない」
心の口から、この関係が間違いだというようなニュアンスの言葉はもう聞きたくない。静は心の肩に頭を乗せて、目を閉じた。
「俺とおることが正解とは思われへん」
「心!」
静が大きな声を出して顔を上げると、その口に指が当たった。
「お前のことを考えたら一緒におるんは間違いやけど、でも、離れてお前が誰かとっていうんは…無理」
精一杯の言葉だと思った。心の性格を考えたら、これ以上の言葉はないのだろう。静は心の首に腕を回してギュッと抱きついた。
「俺も無理。一緒にいて、ずっと…」
絞り出すように言う静に返事をするように、心が静の身体を力いっぱい抱きしめた。
「そういえばさ…俺が来生に捕まってるの、よくわかったな」
「来生をマークしてる奴から連絡がきたからな」
「もしかして、あのバイクの人?裏鬼塚の人?」
「いや、あれは俺個人のコマ」
個人というと、組とは関係のない人間ということか?確かに屋敷でも見たことがない男だった。裏でもない、心個人というのはー?
「心だけしか知らないの?裏鬼塚があるのに?」
「裏は元々、崎山が少しづつ作り上げていったもんやから、俺が手ぇ出すんもちゃうやろ」
「じゃあ本当に組にも関係ない人なの?」
「あらへんな。相馬さえ知らん人間や」
「相馬さんも?」
「グリモワールっていうんがあるらしい」
「は?何?」
「昔、一人のジャーナリストがありとあらゆる手段を用いてかき集めた、日本極道界の…図鑑みたいな」
「いや!図鑑て!!」
「まぁ、仁流会のみならず、ありとあらゆる組織の内情、生年月日、血液型に家族構成、生い立ちから嗜好まで趣味の悪い情報が全て掲載されてる本かデーターか知らんけど、とりあえず悪趣味なやつ。敵対組織からすれば相手の内情をそれだけで全て網羅出来る禁断の書。嘘かほんまは知らんけどあるんやと」
「禁断の…」
「そこに載ってないんが、仁流会6代目からの情報」
静はハッとして心を見た。
「そう、俺。俺ってことは相馬のことも分からんし、今の組織内部編成のことも知られてへん。裏鬼塚が本格的に始動したんも俺の時からやから、相馬とは全情報を共有しとくんはリスキーになる」
「そういうものなの?」
どちからが捕まった時に全情報が漏れないようにする保険だということは、敢えて言わずに心は頷いた。
それに納得したようなしないような顔をして、心の唇に静から唇を重ねた。軽く触れるような口づけを重ねると、焦ったさに心が噛み付くように深く口付けてきた。
舌を絡めながら静も首に回した腕に力を入れる。静の方からも舌を絡めると、心の大きな手が静の膨らみのない胸を撫でた。
少し主張している尖りを指で捏ねながら、片方の手で柔らかな尻を掴むようにすると静が心の耳に噛みついた。
「お湯…やだ」
言うと心が静ごと立ち上がり風呂の淵に腰かけた。すると静がぐっと力を入れて心から離れると、ずるずると下へと下がっていく。
「噛むなよ」
心が濡れた静の髪を撫でると、静はその指を咥え小さく噛みつく。そしてまだ成長しきっていない心の雄を手にすると、猫のように舌を這わした。
付け根近くに吸い付いて、浮き出る血管を辿るように舌を這わせばグッと形を変えるのが分かる。湯船に浸かっていたせいで、まるで熱を持ったように熱いそれに舌を巻きつけた。
そのまま先端の雁高を歯で刺激してから口に含むにしては大きいそれを喰わえ、グッと奥まで飲み込むようにすると心の腹に浮かんだ血管が震えたように見えた。少し頭を揺すってみると、口の中で体積がどんどん増すのが分かる。
気持ちよくなってくれてるんだなと思うと、不快感はなかった。喉の奥まで入れて窄めると、心が息を詰めた。
「口、ん中…、あつ」
静が熱さを感じているように心もまた、静の口の中の熱を感じていた。濡れた髪を撫でると静が心を見上げて、ゆっくりと口から男根を吐き出した。
その淫猥さに思わず震えた。
「さすがに、逆上せる」
大きすぎるそれを口から離すと、茹ってきた身体を持ち上げられた。そのまま湯船から出ると、ドンっと壁に乱暴に押しつけられ尻たぶを開かれた。
「心…っ!」
「余裕あらへんし」
言って、後ろから心が成長させた雄を一気にねじ込んだ。グッと息が詰まって声も出なかった。
中の胡桃をゴリゴリと心が男根で擦り上げると、我慢できないとばかりに声が漏れた。
「あ、う…っ!!し、心って…あ、あ…っ!!」
パンパンと獣のように腰を打ちつけられ、目の前に星が飛ぶ。電撃のように走る快感について行けずに、腰を掴む心の手を掴んだ。
「あ……ぁ、あぁっ、い……く…ぅ…!あ……あっ!ん…、あー…、もう…っ、無…理…!」
指先が白くなるほどに力が入り、静の屹立がピンッと跳ね白濁したものを吐き出した。膝が震えて立てなくなってきた静の身体を後ろから抱きしめるように包んで、心はさらに腰を進める。
いつもは入ることの出来ない奥へ、先端を捻じ込めば静が悲鳴を上げた。
「あ!え…っ!、あ……あっ…ま…、待って……えっ、待て!だめっ…んっ!!ひっ…!!!」
ゴリっと音がしたような気がするほど強く最奥を擦られ、静はまた達した。
目の前がチカチカとして何をされているのかと困惑する静を他所に、心は蠢く静の中で快感を味わって舌舐めずりをしていた。
「はー、気持ちええ」
腰を奥に打ちつけたまま押し付けるようにすると、静の白い背中が震えたのが見えた。鳥肌がすごい。快感の坩堝の飲まれて、抗議も出来ないといったところか。
「心……っ!や…だ……!、もうっ、無理…っ!あぁ、また…っ!!」
静のペニスを後ろから掴むとすっかり萎えていた。だがダラダラと止めどなく出るそれは、気持ちがいいと言っている証拠だ。
「はは、やば…」
狂ったように快感に溺れる静を見るのはセックスのスパイスになる。普段は強気の大きな目からとめどなく大粒の涙を流し、あえかな声を漏らす唇は視界も聴覚も刺激する。
心は一度、静の中から凶器と化した雄を引き抜き、浴槽の縁に腰を下ろして人形のように力の入らない静の身体を持ち上げると、そのままゆっくりと挿入した。
「あ…あ!!あぁ、あぁ……あ、ふかっ…深いって!あぁ、あ、あ……あっ!」
ピンッと足が跳ね上がり、また緩く達した。あまりに次から次と襲ってくる快感に静はボロボロと本格的に涙を流し始めた。
「おいおい、泣くな」
「も、こわ…怖い…あ、あ…ん、気持ち、いいの…怖い、心…」
怖いと言いながら腰を揺らしてくるので、もう訳がわかってないのかもしれない。心は静の身体を持ってゆっくりと動かし始めた。
「ひ…ん!あ、あああ!!ダメ、これ、出ちゃう!イクっ!」
「この、奥やろ…ほら、入る」
すっかり緩んだ奥底に心の剛直が入り込む。グリッと腰を回せば静は身体を震わせ、腹を痙攣させた。
「何回、イクんやろな」
はくはくと酸素を求める口を塞いで、静の身体を好きなように動かすと静が心の身体に足を巻き付けてきた。
心はその身体を持って立ち上がると、目一杯強く腰を打ちつけた。
「あ、あぁぁ!!あ…心…、心っ、いく、イッ…!あ…ああっ!あぁあっ!」
ぎゅーっと巻きついた足に力が入り更に中にいる心を締め付ける、今までにない蠢きに心も観念したように静の中に欲望の塊を吐き出した。
電気を消した6畳の和室に布団を一組敷いて、静は心の身体に上半身を預ける形で寝転がっていた。一人の時は正直、怖かった部屋も今は虫の音しか聞こえない静寂さが心を穏やかにする。
「いつまでいる?」
「ここに?そうやな…もう、ずっとおってもええかもな」
そう言って笑うので静も笑った。
「1ミリも思ってないくせに」
「相馬が絶対面倒くさいことなってる」
何を?何かしたの?と聞かずとも、自分がしたいように周りのことも考えずに動いたんだろうなということは、何となく分かる。
「お前ってさぁ、相馬さん怒らす天才だよね」
「勝手に怒ってんねん、俺は悪あらへん」
そういうとこだよ、本当…。という言葉を溜め息で吐き出して静は心の身体に抱きついた。トクトクと心臓の音が気持ちがいい。
目を閉じるとあっという間に夢の中だろう。そうならないために必死に目蓋を上げるが、静の頑張りも虚しく目蓋は重さを増したように落ちてくる。
「でも…逢えて、よかった」
呟くように言って、静はスーッと眠りに堕ちていくのがわかった。寝たくないと心の服を掴むとその手を大きな手が包むこむようにして掴んだ。
「おやすみ」
心の言葉が夢へと誘い、静はそのまま深い眠りについた。
再会の仕方は春日にとってはあまりいいものではなかったのかもしれないが、結果として良いほうへ転がり、その恩返しというべく春日は心の生家を守っている。
過疎化する村へ若い春日が嫁と子供を連れて帰ったことは大歓迎され、村は少し活気を取り戻した。春日が帰ったことで同級生だった、それでも数人の人間だがーも、帰ってきて幾ばくかの賑わいが村に戻った。
そして春日達が戻ったのを機に、小さいながらも祭りも再開し始めた。村の昔からの行事というのも子供がいるからと力を入れてやっていて、心が居た時ほどではないが村としては十分な賑わいだ。
その村の発展を手助けしているのは他ならぬ心である。若手が戻ったからとはいえ急に過疎化が止まるわけではない。それに村の維持を担保するような潤沢な予算が市から与えられているわけでもなく、そんな裕福ではない村に援助をしているのだ。
心の素性が公になるのは避けたいので”及川 心”として援助はしているが、祭りごとや行事でも一切、出席しない徹底ぶりだ。別に恩を売っているわけでも崇め奉ってほしいわけでもない。
好きな時に帰ってきて、誰にも邪魔もされずに好きに過ごす空間を守ってくれさえすれば何でもいいのだ。
「ここって、ずっと心が持ってたの?」
「いや、以前は先代のころの若頭だった山瀬って男が管理してたらしい。山瀬が死んでからは何でか風間組の梶原って男が管理して、そのあと彪鷹やな。今もここの持ち主は彪鷹や」
「そうなの?」
「俺の名前が表に出るんは村にとってもええことやあらへん。その点、彪鷹は良かってんけど、それも限界かもしらんな。どないもならんかったら春日に持たせたらええし」
「幼馴染なんだっけ?」
「俺があいつの歯ぁ折ったんが始まりかな」
「お前…」
静が昔からそれかと顔を顰めた。心はそんな静の顔を見て逡巡し、眉を上げた。
「問題あらへん、子供の喧嘩や」
生まれて初めて人を殴った瞬間で、加減も何もわからないときだった。だが、所詮は子供の喧嘩だ。
「乃愛さんのこと、ちょっとだけ聞いた」
静の口から思いも寄らない名前を聞いて、心は首を傾げた。
「すごい綺麗な人で、生まれたばっかりのお前を抱いて現れたって。こんな閉鎖的な村でいい顔をする人も居なかったらしいけど、それでも嬉しそうに心を抱いて散歩する姿をよく見たって。乃愛さんが自殺したのを一番初めに発見した人、もう亡くなったらしいんだけど、その人も村では偏屈で通ってたけど一番乃愛さんと心を気にかけてたって」
「へぇ…」
「お前さー、今はこんなんだけどめっちゃ泣く子だったらしいぜ。村中に響くんかってくらいにギャン泣きするもんで、乃愛さんがよく夜に抱っこして外に出すと泣き止むんだって。その時に猪とかが出るかもしれないからって、村の人が交代で辺りを警戒してくれたりしてたんだって。昔から手のかかる奴だよな」
静がからかうように言うと心が静に向けて、お湯を指で弾いた。それに静は笑って身体を心のほうに向けると、風呂の時にしか見ない、前髪を上げている心の額に口づけた。
額、瞼、頬、最後に唇に口づけると心の腕が静の腰に周り、ぐっと引き寄せられた。
「積極的やな」
「欲しいものは手放しちゃいけないんだって」
「あ?」
「逢えなくなるくらいなら、自分の感情は抑え込まないで言っておかないと後悔するって痛感した」
「愛してるってか」
ぎょっとするような言葉に思わず固まる。まさかそんな言葉を聞けるとは思わず、わなわなと震えた。
「軽い!!!」
「俺に何を求めとんねん」
「だけどさぁ…」
もう一度、額に口づけてズルズルと心の上に座るように腰を下ろした。
「そんな事…言うとは思わなかった」
「口が下手なんは自覚してるからな」
「俺は…もう、離れたくないし、離して欲しくない」
心の口から、この関係が間違いだというようなニュアンスの言葉はもう聞きたくない。静は心の肩に頭を乗せて、目を閉じた。
「俺とおることが正解とは思われへん」
「心!」
静が大きな声を出して顔を上げると、その口に指が当たった。
「お前のことを考えたら一緒におるんは間違いやけど、でも、離れてお前が誰かとっていうんは…無理」
精一杯の言葉だと思った。心の性格を考えたら、これ以上の言葉はないのだろう。静は心の首に腕を回してギュッと抱きついた。
「俺も無理。一緒にいて、ずっと…」
絞り出すように言う静に返事をするように、心が静の身体を力いっぱい抱きしめた。
「そういえばさ…俺が来生に捕まってるの、よくわかったな」
「来生をマークしてる奴から連絡がきたからな」
「もしかして、あのバイクの人?裏鬼塚の人?」
「いや、あれは俺個人のコマ」
個人というと、組とは関係のない人間ということか?確かに屋敷でも見たことがない男だった。裏でもない、心個人というのはー?
「心だけしか知らないの?裏鬼塚があるのに?」
「裏は元々、崎山が少しづつ作り上げていったもんやから、俺が手ぇ出すんもちゃうやろ」
「じゃあ本当に組にも関係ない人なの?」
「あらへんな。相馬さえ知らん人間や」
「相馬さんも?」
「グリモワールっていうんがあるらしい」
「は?何?」
「昔、一人のジャーナリストがありとあらゆる手段を用いてかき集めた、日本極道界の…図鑑みたいな」
「いや!図鑑て!!」
「まぁ、仁流会のみならず、ありとあらゆる組織の内情、生年月日、血液型に家族構成、生い立ちから嗜好まで趣味の悪い情報が全て掲載されてる本かデーターか知らんけど、とりあえず悪趣味なやつ。敵対組織からすれば相手の内情をそれだけで全て網羅出来る禁断の書。嘘かほんまは知らんけどあるんやと」
「禁断の…」
「そこに載ってないんが、仁流会6代目からの情報」
静はハッとして心を見た。
「そう、俺。俺ってことは相馬のことも分からんし、今の組織内部編成のことも知られてへん。裏鬼塚が本格的に始動したんも俺の時からやから、相馬とは全情報を共有しとくんはリスキーになる」
「そういうものなの?」
どちからが捕まった時に全情報が漏れないようにする保険だということは、敢えて言わずに心は頷いた。
それに納得したようなしないような顔をして、心の唇に静から唇を重ねた。軽く触れるような口づけを重ねると、焦ったさに心が噛み付くように深く口付けてきた。
舌を絡めながら静も首に回した腕に力を入れる。静の方からも舌を絡めると、心の大きな手が静の膨らみのない胸を撫でた。
少し主張している尖りを指で捏ねながら、片方の手で柔らかな尻を掴むようにすると静が心の耳に噛みついた。
「お湯…やだ」
言うと心が静ごと立ち上がり風呂の淵に腰かけた。すると静がぐっと力を入れて心から離れると、ずるずると下へと下がっていく。
「噛むなよ」
心が濡れた静の髪を撫でると、静はその指を咥え小さく噛みつく。そしてまだ成長しきっていない心の雄を手にすると、猫のように舌を這わした。
付け根近くに吸い付いて、浮き出る血管を辿るように舌を這わせばグッと形を変えるのが分かる。湯船に浸かっていたせいで、まるで熱を持ったように熱いそれに舌を巻きつけた。
そのまま先端の雁高を歯で刺激してから口に含むにしては大きいそれを喰わえ、グッと奥まで飲み込むようにすると心の腹に浮かんだ血管が震えたように見えた。少し頭を揺すってみると、口の中で体積がどんどん増すのが分かる。
気持ちよくなってくれてるんだなと思うと、不快感はなかった。喉の奥まで入れて窄めると、心が息を詰めた。
「口、ん中…、あつ」
静が熱さを感じているように心もまた、静の口の中の熱を感じていた。濡れた髪を撫でると静が心を見上げて、ゆっくりと口から男根を吐き出した。
その淫猥さに思わず震えた。
「さすがに、逆上せる」
大きすぎるそれを口から離すと、茹ってきた身体を持ち上げられた。そのまま湯船から出ると、ドンっと壁に乱暴に押しつけられ尻たぶを開かれた。
「心…っ!」
「余裕あらへんし」
言って、後ろから心が成長させた雄を一気にねじ込んだ。グッと息が詰まって声も出なかった。
中の胡桃をゴリゴリと心が男根で擦り上げると、我慢できないとばかりに声が漏れた。
「あ、う…っ!!し、心って…あ、あ…っ!!」
パンパンと獣のように腰を打ちつけられ、目の前に星が飛ぶ。電撃のように走る快感について行けずに、腰を掴む心の手を掴んだ。
「あ……ぁ、あぁっ、い……く…ぅ…!あ……あっ!ん…、あー…、もう…っ、無…理…!」
指先が白くなるほどに力が入り、静の屹立がピンッと跳ね白濁したものを吐き出した。膝が震えて立てなくなってきた静の身体を後ろから抱きしめるように包んで、心はさらに腰を進める。
いつもは入ることの出来ない奥へ、先端を捻じ込めば静が悲鳴を上げた。
「あ!え…っ!、あ……あっ…ま…、待って……えっ、待て!だめっ…んっ!!ひっ…!!!」
ゴリっと音がしたような気がするほど強く最奥を擦られ、静はまた達した。
目の前がチカチカとして何をされているのかと困惑する静を他所に、心は蠢く静の中で快感を味わって舌舐めずりをしていた。
「はー、気持ちええ」
腰を奥に打ちつけたまま押し付けるようにすると、静の白い背中が震えたのが見えた。鳥肌がすごい。快感の坩堝の飲まれて、抗議も出来ないといったところか。
「心……っ!や…だ……!、もうっ、無理…っ!あぁ、また…っ!!」
静のペニスを後ろから掴むとすっかり萎えていた。だがダラダラと止めどなく出るそれは、気持ちがいいと言っている証拠だ。
「はは、やば…」
狂ったように快感に溺れる静を見るのはセックスのスパイスになる。普段は強気の大きな目からとめどなく大粒の涙を流し、あえかな声を漏らす唇は視界も聴覚も刺激する。
心は一度、静の中から凶器と化した雄を引き抜き、浴槽の縁に腰を下ろして人形のように力の入らない静の身体を持ち上げると、そのままゆっくりと挿入した。
「あ…あ!!あぁ、あぁ……あ、ふかっ…深いって!あぁ、あ、あ……あっ!」
ピンッと足が跳ね上がり、また緩く達した。あまりに次から次と襲ってくる快感に静はボロボロと本格的に涙を流し始めた。
「おいおい、泣くな」
「も、こわ…怖い…あ、あ…ん、気持ち、いいの…怖い、心…」
怖いと言いながら腰を揺らしてくるので、もう訳がわかってないのかもしれない。心は静の身体を持ってゆっくりと動かし始めた。
「ひ…ん!あ、あああ!!ダメ、これ、出ちゃう!イクっ!」
「この、奥やろ…ほら、入る」
すっかり緩んだ奥底に心の剛直が入り込む。グリッと腰を回せば静は身体を震わせ、腹を痙攣させた。
「何回、イクんやろな」
はくはくと酸素を求める口を塞いで、静の身体を好きなように動かすと静が心の身体に足を巻き付けてきた。
心はその身体を持って立ち上がると、目一杯強く腰を打ちつけた。
「あ、あぁぁ!!あ…心…、心っ、いく、イッ…!あ…ああっ!あぁあっ!」
ぎゅーっと巻きついた足に力が入り更に中にいる心を締め付ける、今までにない蠢きに心も観念したように静の中に欲望の塊を吐き出した。
電気を消した6畳の和室に布団を一組敷いて、静は心の身体に上半身を預ける形で寝転がっていた。一人の時は正直、怖かった部屋も今は虫の音しか聞こえない静寂さが心を穏やかにする。
「いつまでいる?」
「ここに?そうやな…もう、ずっとおってもええかもな」
そう言って笑うので静も笑った。
「1ミリも思ってないくせに」
「相馬が絶対面倒くさいことなってる」
何を?何かしたの?と聞かずとも、自分がしたいように周りのことも考えずに動いたんだろうなということは、何となく分かる。
「お前ってさぁ、相馬さん怒らす天才だよね」
「勝手に怒ってんねん、俺は悪あらへん」
そういうとこだよ、本当…。という言葉を溜め息で吐き出して静は心の身体に抱きついた。トクトクと心臓の音が気持ちがいい。
目を閉じるとあっという間に夢の中だろう。そうならないために必死に目蓋を上げるが、静の頑張りも虚しく目蓋は重さを増したように落ちてくる。
「でも…逢えて、よかった」
呟くように言って、静はスーッと眠りに堕ちていくのがわかった。寝たくないと心の服を掴むとその手を大きな手が包むこむようにして掴んだ。
「おやすみ」
心の言葉が夢へと誘い、静はそのまま深い眠りについた。
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