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第4章〜白草四葉センセイの超恋愛学演習・発展〜②
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黒田竜司と白草四葉が校内を巡り、紅野アザミがサクソフォンのソロ・パートの練習に打ち込んでいる頃――――――。
黄瀬壮馬は、放送室で、広報部の部長である花金鳳花に、春休み中に編集した各クラブのクラブ紹介で使用する動画を確認してもらっていた。
「うん、どれもイイんじゃないかな。広報部としては、問題ないわ。動画編集おつかれさま。あとは、各クラブの部長さんに確認してもらってね。それと、もう一つのオープン・スクールの企画書もイイ感じ! 転入生の白草さんに協力してもらえるなら、今年は、ちょっと面白いことが出来そうで楽しみが増えそう~」
市内山の手の豪邸に住まう令嬢という出自ゆえか、部長の鳳花は、おっとりとした口調で、春休み中の壮馬の活動をねぎらう。
そして、糸目をさらに細め、穏やかな表情で下級生に微笑を向けた。
「ありがとうございます、鳳花部長! 部長にそう言ってもらえると、休み中の苦労が報われますよ。残りの外部との折衝は、竜司と二人で進めようと思います」
壮馬は肩の荷が降りた、といった感じで「フ~」と息を吐き、緊張を解いた表情で鳳花に答える。
「りょうか~い。そっちの方も、お願いね!」
のんびりした口調で答える部長に、壮馬は、高校生らしからぬ言葉遣いで
「承知しました。明日中には確認してもらって、修正依頼があれば、適宜対応します」
と、応じたあと、「それでは、失礼します」と言って、放送室をあとにした。
緊張感から開放された余韻に浸りながら、帰途につこうと生徒昇降口に向かうと、同じ地上階フロアの奥にある図書室の扉から、クラスメートの天竹葵が姿をあらわす。
「あっ、天竹さん! 図書委員の仕事があったの? それとも、文芸部の活動?」
少し距離のある場所から駆け寄って、彼女に声を掛けると、壮馬に気付いた葵は少し驚いた表情で、
「えっ? 黄瀬君……!?」
と、声に出したあと、居住まいをただして、
「はい、文芸部の活動が終わったところです。金曜日のクラブ紹介の原稿を部員間で確認していました」
と、落ち着いた口調で返答した。
「そうなんだ! ちょうど良かった! いま、広報部でクラブ紹介の動画チェックが終わったところなんだけど……天竹さん、あとで、LANEで動画を送るから、文芸部のモノを確認しておいてくれない?」
現在の三年生には部員が居ないため、前年度に卒業した先輩たちが部活動を引退したあと、部員五名の文芸部では、一年生の後半から、天竹葵が部長を務めている。
文芸部部長は、壮馬の言葉に反応し、「ありがとうございます、黄瀬君。動画、確認させてもらいます」と、丁寧な口調で答えたあと、
「私の方も、ちょうど良いタイミングでした。少しだけ、お時間をもらっても良いですか?」
と、質問をしてきた。
「大丈夫だよ! 立ち話のままでも良い? それとも、学食とかで座って話そうか?」
壮馬が提案すると、葵は、「いえ……」と、恐縮するような反応を見せ、
「そんなに長い時間は掛からないので……ここでも大丈夫です」
と、答える。
彼女の返答を受けて、
「じゃあ、ここで聞かせてもらうよ! どんなこと?」
壮馬が、柔和な笑顔で応じると、文芸部員は表情を一変させ、真剣な眼差しで問いかけてきた。
「はい。お話したいのは、金曜日にご相談した白草四葉さんのことです。黄瀬君は金曜日の放課後に白草さんと会うと話されていましたが……彼女は、ノアのことについて何か言ってましたか?」
「紅野さんのこと……?」
葵の問いに、一言だけつぶやいた壮馬は、学年有数の成績を誇る脳をフル回転させ、竜司とともに白草四葉を編集スタジオに招いて語り合った内容を思い出す。そして、目の前でまっすぐな視線を送る紅野アザミの友人に、どこまで、その内容を話したものか、と慎重に検討し、言葉を選んだ。
「結論から言うと、白草さんが紅野さんを気にしている素振りとか、その理由について、確信をもって結論を出せるような収穫はなかったよ……ゴメンね、チカラになれなくて」
自身の活動の場である《竜馬ちゃんねる》とのコラボレートおよび、黒田竜司を教え子とする『恋愛塾』なる企画を申し出てきた四葉と自分たちの立場を考慮し、友人想いの天竹葵にすべてを打ち明けられないことを心苦しく思いながら、壮馬は彼女の問いに答えた。
壮馬の回答に、葵は、
「そうですか……」
と、ガッカリしたようすで、肩を落とす。
そのようすを見た彼は、四葉の申し出よりも先に、紅野アザミと彼女から相談を受けていたことについて、罪悪感を覚える。
そこで、明らかにできる範囲で、先日の四葉たちとの会話の中で壮馬自身が感じたことや、《竜馬ちゃんねる》と《クローバー・フィールド》が共同で行う企画のことについて、話しておこうと考えた。
「あのさ……実は、金曜日に白草さんから、彼女の運営している《クローバー・フィールド》とボクたちの《竜馬ちゃんねる》での共同企画を行わないか、って持ちかけられたんだ。詳細はまだ伝えられないんだけど、面白そうな内容だったから、彼女の提案に乗ることにしたんだけど……」
壮馬が、そこまで語ると、葵は目を見開き、メガネの奥から彼を凝視する。彼女の一変した表情に、壮馬はあわてて、フォローする。
「あっ! だからって、白草さんを全面的に信頼しているとか、擁護しよう、とは思ってないからね! 引き続き、彼女が紅野さんのことを気にしている言動とか、その理由に気付いたら、天竹さんと紅野さんに報告させてもらうよ」
その一言に、彼女は再び表情を安堵したものに変え、感激したように、
「黄瀬君、ありがとうございます!」
と、声をあげる。
そして、自身の発した声量を少し恥じらうように、「あっ……」と、声を発して一瞬うつむいたあと、「あの、それと、もう一つお願いがあって……」と付け加える。
(なんだろう――――――?)
と疑問を感じたようすの壮馬に対し、落ち着きを取り戻すために、小さく呼吸を整えた彼女は、淡々と語った。
「白草さんのことは、ノアではなく、私に報告してもらえないでしょうか? ノアには、私の方から伝えますし……部活に打ち込もうとしている今のあのコには、余計な心配をさせたくないので」
彼女の思わぬ申し出に、壮馬は「そっか……」と、つぶやき、ハッキリ断言した。
「わかった……天竹さんがそう言うなら、この件は、まずキミに報告させてもらうよ。その内容を紅野さんに、どんな風に伝えるのかも、天竹さんに任せる」
そして、
「あと、ボクの方からも、一つ良いかな?」
と、葵にこんな逆提案を行った。
「天竹さんは、クラスのみんなに丁寧に接してくれてると思うけど、ボクと話す時は、紅野さんと話す時みたいに、敬語や『ですます』抜きで話してくれてイイよ!」
壮馬は、そう言って、さわやかな笑顔を見せる。
彼の提案に葵は、「えっ!?」と、一瞬の戸惑いを見せたあと、うつむき加減で、
「ま、前向きに検討させてもらいます……」
ささやくような小声で返答した。
「うん、ヨロシクね!」
壮馬が付け加えるように言うと、葵はコクリと小さくうなずく。
そして、彼女は言葉を選ぶように語り出した。
「あ、あの……クラブ紹介の動画のことで、声を掛けてくれてありがとう……広報部では、他のクラブとの交渉は、黒田君が担当してるみたいだけど……私は、黒田君のように明るいヒトより、黄瀬君みたいなタイプの男子の方が話しやすいから……」
彼女の言葉に、壮馬は意外そうな表情を浮かべて「竜司よりボクの方が話しやすい……?」と、たずね返す。
葵は、再び小さく首をタテに振って、彼の質問を肯定する。
「そう、なんだ……あまりそんな風に言われたことがないから、嬉しいな~。ありがとう、天竹さん」
壮馬が、言葉を掛けると、彼女は「いえ……」と、つぶやいて、照れたように視線を落とした。
そんな二人の間に流れる穏やかな空気を破るように、校舎本館の二階につながる階段の方から、壮馬にとって聞き馴染みのある声が聞こえてきた。
黄瀬壮馬は、放送室で、広報部の部長である花金鳳花に、春休み中に編集した各クラブのクラブ紹介で使用する動画を確認してもらっていた。
「うん、どれもイイんじゃないかな。広報部としては、問題ないわ。動画編集おつかれさま。あとは、各クラブの部長さんに確認してもらってね。それと、もう一つのオープン・スクールの企画書もイイ感じ! 転入生の白草さんに協力してもらえるなら、今年は、ちょっと面白いことが出来そうで楽しみが増えそう~」
市内山の手の豪邸に住まう令嬢という出自ゆえか、部長の鳳花は、おっとりとした口調で、春休み中の壮馬の活動をねぎらう。
そして、糸目をさらに細め、穏やかな表情で下級生に微笑を向けた。
「ありがとうございます、鳳花部長! 部長にそう言ってもらえると、休み中の苦労が報われますよ。残りの外部との折衝は、竜司と二人で進めようと思います」
壮馬は肩の荷が降りた、といった感じで「フ~」と息を吐き、緊張を解いた表情で鳳花に答える。
「りょうか~い。そっちの方も、お願いね!」
のんびりした口調で答える部長に、壮馬は、高校生らしからぬ言葉遣いで
「承知しました。明日中には確認してもらって、修正依頼があれば、適宜対応します」
と、応じたあと、「それでは、失礼します」と言って、放送室をあとにした。
緊張感から開放された余韻に浸りながら、帰途につこうと生徒昇降口に向かうと、同じ地上階フロアの奥にある図書室の扉から、クラスメートの天竹葵が姿をあらわす。
「あっ、天竹さん! 図書委員の仕事があったの? それとも、文芸部の活動?」
少し距離のある場所から駆け寄って、彼女に声を掛けると、壮馬に気付いた葵は少し驚いた表情で、
「えっ? 黄瀬君……!?」
と、声に出したあと、居住まいをただして、
「はい、文芸部の活動が終わったところです。金曜日のクラブ紹介の原稿を部員間で確認していました」
と、落ち着いた口調で返答した。
「そうなんだ! ちょうど良かった! いま、広報部でクラブ紹介の動画チェックが終わったところなんだけど……天竹さん、あとで、LANEで動画を送るから、文芸部のモノを確認しておいてくれない?」
現在の三年生には部員が居ないため、前年度に卒業した先輩たちが部活動を引退したあと、部員五名の文芸部では、一年生の後半から、天竹葵が部長を務めている。
文芸部部長は、壮馬の言葉に反応し、「ありがとうございます、黄瀬君。動画、確認させてもらいます」と、丁寧な口調で答えたあと、
「私の方も、ちょうど良いタイミングでした。少しだけ、お時間をもらっても良いですか?」
と、質問をしてきた。
「大丈夫だよ! 立ち話のままでも良い? それとも、学食とかで座って話そうか?」
壮馬が提案すると、葵は、「いえ……」と、恐縮するような反応を見せ、
「そんなに長い時間は掛からないので……ここでも大丈夫です」
と、答える。
彼女の返答を受けて、
「じゃあ、ここで聞かせてもらうよ! どんなこと?」
壮馬が、柔和な笑顔で応じると、文芸部員は表情を一変させ、真剣な眼差しで問いかけてきた。
「はい。お話したいのは、金曜日にご相談した白草四葉さんのことです。黄瀬君は金曜日の放課後に白草さんと会うと話されていましたが……彼女は、ノアのことについて何か言ってましたか?」
「紅野さんのこと……?」
葵の問いに、一言だけつぶやいた壮馬は、学年有数の成績を誇る脳をフル回転させ、竜司とともに白草四葉を編集スタジオに招いて語り合った内容を思い出す。そして、目の前でまっすぐな視線を送る紅野アザミの友人に、どこまで、その内容を話したものか、と慎重に検討し、言葉を選んだ。
「結論から言うと、白草さんが紅野さんを気にしている素振りとか、その理由について、確信をもって結論を出せるような収穫はなかったよ……ゴメンね、チカラになれなくて」
自身の活動の場である《竜馬ちゃんねる》とのコラボレートおよび、黒田竜司を教え子とする『恋愛塾』なる企画を申し出てきた四葉と自分たちの立場を考慮し、友人想いの天竹葵にすべてを打ち明けられないことを心苦しく思いながら、壮馬は彼女の問いに答えた。
壮馬の回答に、葵は、
「そうですか……」
と、ガッカリしたようすで、肩を落とす。
そのようすを見た彼は、四葉の申し出よりも先に、紅野アザミと彼女から相談を受けていたことについて、罪悪感を覚える。
そこで、明らかにできる範囲で、先日の四葉たちとの会話の中で壮馬自身が感じたことや、《竜馬ちゃんねる》と《クローバー・フィールド》が共同で行う企画のことについて、話しておこうと考えた。
「あのさ……実は、金曜日に白草さんから、彼女の運営している《クローバー・フィールド》とボクたちの《竜馬ちゃんねる》での共同企画を行わないか、って持ちかけられたんだ。詳細はまだ伝えられないんだけど、面白そうな内容だったから、彼女の提案に乗ることにしたんだけど……」
壮馬が、そこまで語ると、葵は目を見開き、メガネの奥から彼を凝視する。彼女の一変した表情に、壮馬はあわてて、フォローする。
「あっ! だからって、白草さんを全面的に信頼しているとか、擁護しよう、とは思ってないからね! 引き続き、彼女が紅野さんのことを気にしている言動とか、その理由に気付いたら、天竹さんと紅野さんに報告させてもらうよ」
その一言に、彼女は再び表情を安堵したものに変え、感激したように、
「黄瀬君、ありがとうございます!」
と、声をあげる。
そして、自身の発した声量を少し恥じらうように、「あっ……」と、声を発して一瞬うつむいたあと、「あの、それと、もう一つお願いがあって……」と付け加える。
(なんだろう――――――?)
と疑問を感じたようすの壮馬に対し、落ち着きを取り戻すために、小さく呼吸を整えた彼女は、淡々と語った。
「白草さんのことは、ノアではなく、私に報告してもらえないでしょうか? ノアには、私の方から伝えますし……部活に打ち込もうとしている今のあのコには、余計な心配をさせたくないので」
彼女の思わぬ申し出に、壮馬は「そっか……」と、つぶやき、ハッキリ断言した。
「わかった……天竹さんがそう言うなら、この件は、まずキミに報告させてもらうよ。その内容を紅野さんに、どんな風に伝えるのかも、天竹さんに任せる」
そして、
「あと、ボクの方からも、一つ良いかな?」
と、葵にこんな逆提案を行った。
「天竹さんは、クラスのみんなに丁寧に接してくれてると思うけど、ボクと話す時は、紅野さんと話す時みたいに、敬語や『ですます』抜きで話してくれてイイよ!」
壮馬は、そう言って、さわやかな笑顔を見せる。
彼の提案に葵は、「えっ!?」と、一瞬の戸惑いを見せたあと、うつむき加減で、
「ま、前向きに検討させてもらいます……」
ささやくような小声で返答した。
「うん、ヨロシクね!」
壮馬が付け加えるように言うと、葵はコクリと小さくうなずく。
そして、彼女は言葉を選ぶように語り出した。
「あ、あの……クラブ紹介の動画のことで、声を掛けてくれてありがとう……広報部では、他のクラブとの交渉は、黒田君が担当してるみたいだけど……私は、黒田君のように明るいヒトより、黄瀬君みたいなタイプの男子の方が話しやすいから……」
彼女の言葉に、壮馬は意外そうな表情を浮かべて「竜司よりボクの方が話しやすい……?」と、たずね返す。
葵は、再び小さく首をタテに振って、彼の質問を肯定する。
「そう、なんだ……あまりそんな風に言われたことがないから、嬉しいな~。ありがとう、天竹さん」
壮馬が、言葉を掛けると、彼女は「いえ……」と、つぶやいて、照れたように視線を落とした。
そんな二人の間に流れる穏やかな空気を破るように、校舎本館の二階につながる階段の方から、壮馬にとって聞き馴染みのある声が聞こえてきた。
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