息子が悪役令嬢だった件

知花虹花

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懐かしの我が家? 19

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 彼にずっと抱きしめられてたので、ちょっと落ち着いてきた。

 なので、シャワーを浴びたいとお願いする。

 「いいよ」

 彼は口には出さなかったけど、これから彼に滅茶苦茶に抱かれるって思ってしまった。

 優しく抱きしめていてくれたけど、彼はいつもの雰囲気とは違って完全に雄の匂いがした。

 後から友達に、

「浮気じゃないにしろ、そういうの正直に言ったら嫉妬に狂うにきまってるじゃない、結婚直前だし、本当だったら黙っててあげるのも思いやりじゃないの?逆の立場だったら聞きたい?」

 確かに、不意打ちとはいえ、そんなことがあったら嫌だ。

 それに私のことだから、彼以上にうじうじするかも。

 この時、年下ってことは頭からなくて、私より大人だと思ってたから、彼につい甘えてしまったのだ。

 でもこの日、彼が嫉妬してくれてたことに気づかないまま、私は今日厨房も手伝ったし、あんなことがあってバイト帰りで走ったし、口はゆすいだけど歯も磨がきたいと思ってて、すぐにでもシャワーを浴びて綺麗にしたかった。

 それにしても、自分にそんなに隙があったかなあ?と反省しながらも、どう考えても心当たりがない。

 浮気したわけじゃないけど、ここはしっかり反省しないと・・・と思いシャワーを水にしたら、思いのほか体が冷えたので、またお湯のシャワーを浴びるなど繰り返したせいか、シャワーの時間がちょっと長くなっちゃったので、心配になったのか、彼が外から声をかけてきた。

 すぐ出ると声をかけて、下着をつけないでガウンだけを着てでた。

 ベットに座っていた彼の隣に行くと、彼も仕事帰りだったのでシャワーを浴びてくるといって洗面所に行った。

 その間に少しでも眼の腫れを収めようと化粧水を浸して目の周りを抑える。

 あと少しだけ口紅を塗った。

 どうせとれちゃうだろうけど、少しは色っぽく見られたい。

 彼はやっぱり洗うのが早いのか、サッと出てきた。

 そのまま私の隣にくると、ぎゅうっと強く抱きしめてくれた。

 それからしばらく頭を撫でられながら、耳もとで囁くようにキスしていい?と聞かれたので頷くと、足から順番にゆっくりキスをしてくれた。

 丁寧だけど、珍しく執拗に身体に跡が残るように確認されながら、念入りにキスをされちょっと慌てる。

 そういえば結婚式のドレスの試着、確かウエスト周りの最終確認があったはず・・・と思い、跡が付くのは困ると言うと、返事はなく、黙ってますます念入りに跡がつけられる。

 口まできた時には、すっかり身体中赤い印が散らばっていた。

「舌を出して」

 と言われて、舌を出すとぐっと人差し指と中指を入れられた。
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