息子が悪役令嬢だった件

知花虹花

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週末デート いちゃいちゃ成分 かなり多め   21 

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 私が、悶々としている中、アリスが何か言いたそうに、もじもじとし始めた。

 「エリザベスに相談があるんだけどいいかな?」

 珍しいな、アリスでも相談したいことがあるんだ。

「いいけれど、あんまりお役に立てないと思うよ、まあ食べ物のことなら、何とか答えられるかも」

 アリスって見た目と違って、大食いだしね、なんか気に入ったレシピでもあったのかな?

「勿論、食べ物のレシピも知りたいけど、でも、言いずらいな」

 いつもと違って、歯切れ悪いな・・・

「アリスが大食いなことは、別に恥ずかしいことじゃないよ、むしろ、いつもすごいなあって思っているから」

 大食いで、スレンダーなんだから、羨ましい限りである。

「大食いの相談なんかしないよ、私を何だと思ってるの」

 あれ?違うの???

「うーん、美人で、スタイルのいい、大食いの怪力の完璧な人?」

 褒めているつもりなんだけどね。

 アリスは何だか複雑な顔したけど、すぐに、真剣な顔になって、とんでもないことを言う。

「実を言うと、どうやって、お色気を出せるか聞きたいの」

 なんですと?

「はあ?色気って、アリスには、充分備わってるよ」

 ハッキリ言って、お世辞抜きで。

 でも、すねたように、

「そんなことないよ、だって、アルフォンスみたいに、リンがなってくれないもん」

「え?リンとあんなに、いちゃいちゃしてるのに?」

 変なこと言うなあ?

「それは・・・フェイクだから」

 あれがフェイクですって!そんなわけないでしょうが・・・

 だとしたら、演技力、そこらの俳優さんや女優さん顔負けじゃないの。

 混乱気味で、聞く。

「どういう事?」

「学生の時は、短剣と、魔法の授業が忙しくて、ろくに女友達がいなくて、そのあと騎士団に入っちゃったし、今度は、周りが、おじさんだらけで、正直言って、相談する人がいなくて、ぶっちゃけ、やり方がわかんないんだよね」

「ああ、そっか・・・」

 なんとなくわかるけど・・・余計なお世話だと思うけど、それってさ

「リンがうまく誘導してくれるんじゃない?」

「それが、なかなか手を出してくれなくて」

「ええっ?あれで???」

 はたから見たら、ほぼ手を出しているように見えたけどな。

 大人のキスも、人前で堂々としてたじゃん。

「うーん、どう考えても、わかんないな。もしかしたらリンに問題があるのかな? まさかと思うけれど、好きな子には、反応しないとか?」

 リンって、案外デリケートなのかしら?

「何が反応しないって?人聞きの悪いこと言わないでくれるかな?」

 リンが立っていた。

 あわわわわ!

 パニック再び。

 何とか出た言葉が、

「どうして魔法使える人って神出鬼没なの?」

 アリスに聞くと、ボソッと、あれ?ここの結界張ったのリンだったっけ?と言って青ざめてる。

 それ、思い出すの遅くない???
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