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週末デート いちゃいちゃ成分 かなり多め 14
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私が気になってたことといえば、
「ちょっと複雑なんですけど、別の世界から来た人達は、もとの世界に帰れるのかどうかわかりますか?」
最近、イザベラのことが頭にあったのもあって、本当は、またひょんなことで、元の世界に帰れちゃうのではないかと。
「別の世界?」
先生が首を傾げたので、慌てて、
「あっ、例えばの話なんですけれどね、要は、帰れるのか、帰れないのかの二択でいいんです」
どうしても知りたいってわけじゃないしね。
「なんだ、ああ、帰れる人と帰れない人がいる、以上」
先生は街で買ったと言っていたタロットカードのようなものを一枚引いていった。
カードはわりと綺麗で、とてもじゃないけれど、歴史的価値はなさそうだった。
カードの絵も、子供の落書きと言っては失礼かもと思ったが、味のある絵に見える。
それにしても、そういう答えって占いっぽいけれど、占いのカードならもっと引くんじゃないの???と思っていると、
先生はもう一枚カードを引いた。
「残念ながら、エリザベスは帰れない」
カードを見ながら、楽しそうに言う。
「はあ、そうですかって、えっ?」
なんだか適当だけど、私ったらやっぱり帰れないのか、ちょっと寂しいかもと思ったけれど、どこかでほっとしている自分がいた。
「先生、占うならもっと、ちゃんと占ってあげてくださいよ」
アリスがあきれている。
「そうか?ちゃんと占ってるんだけどな・・・」
すると、カードが宙に舞って、しばらくたつと、シュルシュル音を立てて、先生の手に規則正しく集まる。
魔法でシャフルしたらしい。
でも、これ以上はもう、いいんだけどな・・・
もう一枚カードを見ながら、先生が、
「帰る、帰らないは、そもそも思いの強さも関係している、だから占いするほどのことでもない」
じゃあ、なんでカードを見たの???と、つっこみたかったが、
「はあ」
もはやため息しかつけない。
「そもそも、エリザベスは、もといたところに帰りたくないので、帰れない」
なるほどね、一理ある。
「では、私の大切な人達はどうですか?」
イザベラのことがどうしても頭によぎってしまうが、個人名を出すのは控えた。
「一人だけ帰る可能性がある」
「えっ」
それが聞きたかった。
先生はカードを引かずに言う。
「帰るのは一人だが、あくまでも可能性だ。思いは強いが、現地点では、ほぼ未定だな」
うーん・・・どう判断すればいいやら。
それに、帰る一人は本当にイザベラなんだろうか?
「だが、これは占いだから信憑性にかける」
そうなんですね・・・とはいえ、預言は怖すぎて聞きたくないけど、預言だったら、答えが出てるのだろうか。
「ちょっと複雑なんですけど、別の世界から来た人達は、もとの世界に帰れるのかどうかわかりますか?」
最近、イザベラのことが頭にあったのもあって、本当は、またひょんなことで、元の世界に帰れちゃうのではないかと。
「別の世界?」
先生が首を傾げたので、慌てて、
「あっ、例えばの話なんですけれどね、要は、帰れるのか、帰れないのかの二択でいいんです」
どうしても知りたいってわけじゃないしね。
「なんだ、ああ、帰れる人と帰れない人がいる、以上」
先生は街で買ったと言っていたタロットカードのようなものを一枚引いていった。
カードはわりと綺麗で、とてもじゃないけれど、歴史的価値はなさそうだった。
カードの絵も、子供の落書きと言っては失礼かもと思ったが、味のある絵に見える。
それにしても、そういう答えって占いっぽいけれど、占いのカードならもっと引くんじゃないの???と思っていると、
先生はもう一枚カードを引いた。
「残念ながら、エリザベスは帰れない」
カードを見ながら、楽しそうに言う。
「はあ、そうですかって、えっ?」
なんだか適当だけど、私ったらやっぱり帰れないのか、ちょっと寂しいかもと思ったけれど、どこかでほっとしている自分がいた。
「先生、占うならもっと、ちゃんと占ってあげてくださいよ」
アリスがあきれている。
「そうか?ちゃんと占ってるんだけどな・・・」
すると、カードが宙に舞って、しばらくたつと、シュルシュル音を立てて、先生の手に規則正しく集まる。
魔法でシャフルしたらしい。
でも、これ以上はもう、いいんだけどな・・・
もう一枚カードを見ながら、先生が、
「帰る、帰らないは、そもそも思いの強さも関係している、だから占いするほどのことでもない」
じゃあ、なんでカードを見たの???と、つっこみたかったが、
「はあ」
もはやため息しかつけない。
「そもそも、エリザベスは、もといたところに帰りたくないので、帰れない」
なるほどね、一理ある。
「では、私の大切な人達はどうですか?」
イザベラのことがどうしても頭によぎってしまうが、個人名を出すのは控えた。
「一人だけ帰る可能性がある」
「えっ」
それが聞きたかった。
先生はカードを引かずに言う。
「帰るのは一人だが、あくまでも可能性だ。思いは強いが、現地点では、ほぼ未定だな」
うーん・・・どう判断すればいいやら。
それに、帰る一人は本当にイザベラなんだろうか?
「だが、これは占いだから信憑性にかける」
そうなんですね・・・とはいえ、預言は怖すぎて聞きたくないけど、預言だったら、答えが出てるのだろうか。
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