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恋についての相談 2
しおりを挟むそうだ、アルにイザベラのこと、ちょっと相談してみようかな?
「そういえば、アル、イザベラがイザベラに恋しちゃったよ」
「なんだそれ?」
アルに詳しく説明すると
「へえ、自分に恋するなんて、あいつ、やっぱり変わってるな」
そうだった・・・男親の反応ってこんな感じ。
私は小声で、
「聡は自分じゃないって言ってるってば、それに、そんなのんきなこといってる場合じゃないし・・・」
「まあ、一見、美少女だもんな、イザベラは」
いやいや、かなりの美少女だよ。
「大きくなってからは、人間の女には興味ないと思ってたのに、かえってよかったんじゃないか?」
た、確かにそうだけどさ。
「でも・・・かなり応援しにくいよ」
元母親としては複雑なんだよ。
「応援なんかしなくていいだろ、外野がごちゃごちゃ言っても、こういうことは仕方ないだろ。まあ、あいつなら自分で何とかするよ」
「それをいったらそうだけど・・・なんか嫌な予感がするんだよね」
私が一番引っかかってるのは、イザベラが本物のイザベラに体を返すって言ってることなのだから。
「その予感あったってるかもな」
アルは顔色を変えた。
「えっ?」
「ヤバい、俺は、もう工房にいくぞ」
「どうしたの?」
物凄く遠くから声が聞こえる。
誰かが怒鳴ってるのかな?と思ったら、
「ちょっと待ってえええ」
あれ?
「ん?なんか誰かに呼ばれちゃったから、一応挨拶しないといけないかな・・・」
でも、この学園内で大きな声で、叫ぶ令嬢って言ったっけ?と思っていると、遠くからピンク色が見えた。
最近は、私を見ても、完璧にスルーだったマリーちゃんじゃん。
よく私だってわかったなあ、マリーちゃんて目が異常にいいのかな?
気が付かないふりしてもいいかもって思ったけど予想よりも、なんかものすごいスピードで来てるけど・・・
「俺、あの子のそばに1メートル以上近づいちゃいけないことになってるんだ」
「ええっ、なんで?」
「レオンとイザベラのやつが、あの子に1メートル以上近づいたら、お前と絶対に結婚させないって、がちで脅すから…でも、あの子神出鬼没だから結構怖いんだよ。だから、学園に来てもすぐ帰る羽目になって、お前となかなか会えなくてさ。とりあえず俺は逃げる」
私に素早くキスをすると、アルは足早にいってしまった。
「神出鬼没て・・・」
ものすごく早いスピードでこっちにきたマリーちゃんは、アルが行ってしまったとわかると、踵を返して、またもといた方向に戻って行ってしまった。
こっちに来ようとするあの勢いは、一体なんだったのだろうか・・・?
結局、イザベラのこと、アルに相談してみたけど、案の定、全然あてにならなかったので、今度はちゃんとした相談相手を探そうと思った。
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