息子が悪役令嬢だった件

知花虹花

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王子の秘密 不毛な恋の行方 2 

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「それって・・・そんなにやばいってことなの?」

 王子なら魔力がなくても、とりあえず周りの人が強ければいいんじゃない?

「王子に魔力がないことについては、どうなってるのかは、わからないけど、仮にトルマリン王国の現国王が崩御されたりしたら、一人っ子だから、あいつが跡継ぎになるんだろ。でも、その後継ぎに魔力ないなんて他の国に知れたら、トルマリン王国に攻め入る国も出てくるわ」

「国を攻め入るって穏やかじゃないよね。国の存続に関わってしまうってことでしょ、でも、王子って一応、攻略対象の一人じゃなかったっけ?魔力がないなら他に特技があるんじゃないの?」

 やはり、攻略対象なら、何かしらの力は、持っておいて欲しいような気がするんだけど、それって私だけ?

「確か、王子だったら伝説の剣とかで国に攻め入る魔物退治するんじゃなかったの?」

「そうなんだよな、本筋の話では魔力もあるし、剣の腕も相当いいはずなんだけど・・・今までの王子のこと、よく考えてもみろよ、そもそも魅了に簡単にかかっている地点で、国を守る能力がないのは、まるわかりだろ」

「そうなの?」

「そうだよ。魔力がないことは、本当だったら王家としては知られるとまずいはずだよ。王家を支えている貴族達に示しがつかないだろうし、この国は魔力で発展してきたからな。トルマリンの現国王は、けた外れの魔力を持つと言われてるから、他の国が攻め入るスキがなかったはずなんだけど、おかしいんだよな。王子に関しては、マリーのせいで、運悪く食堂にいた俺のクラスの生徒より魔力が低いことを証明したし、図書室の件もお咎めがあるはずだと思うけど、本来ならば、関わった連中全員が王子に関する記憶を消されるか、暗殺集団に存在ごと消されて証拠隠滅されたりするとまずいと思ったけど、レオンたちがうまく誤魔化したのか、今のところまだ大丈夫だな」

 おい、おい、物騒な話過ぎるよ、あれ?でも、

「普通クラスとはいえ、王子って普通クラスのトップだったし、魔法の授業は、かなり優秀な成績って聞いてるんだけど、授業はどうしてたんだろ?」

「それな」

 イザベラは、何とも言えない顔で、

「俺はあの王子、魔力を使うときは、オランの道具を利用していると思ってる」

 ああ、そっか、オランの道具かあ、でも、

「オランの道具って、結構ゴージャスなお高い魔道具だよね、王家なら持ってても不思議じゃないけど、悪目立ちするし、時々普通クラスでも、お金持ちチーム生徒が魔法の授業に持ち込んでは教師に取り上げられているけど?」

 そういえば、王族だからか、王子ったら色々アクセサリージャラジャラつけてたなあ。でも、魔力の授業ってかなりの厳しい先生だったような気がしたけど・・・
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