45 / 295
現実世界 その5
しおりを挟む
お昼は蕎麦にした。
有名なお蕎麦屋さんで、そばつゆが抜群に美味しい。
その日はとりあえず解散して、またデートの約束をしたのだった。
でも、あとから、デートの話を友達やバイト仲間に言ったら、若い子はガッツリとしたものじゃないと駄目なんじゃないと思いっきりダメ出しされた。
肉とか、ラーメンとか。
そういえば、彼、蕎麦セットにしてたな。
カツ丼つけてたな。
足りなかったかな。
お金は私が払うといったのに全部出してくれた。
「いいんじゃない?若いって言っても、むこうは社会人なんだし、好きな人のためなら喜んでお金ぐらい出すでしょ。」
「そうなの・・・かな。」
デートはすごい楽しい。
映画見たり、水族館に行ったり、海に行ったり、勿論、神社巡りもしている。
御朱印帳が二冊目に入っている。
手を繋ぐのもやっとなれたし、デートの度に、なぜか好きですっていってくれる。
リップサービスとはいえ嬉しい。
支払いは相変わらず全部彼だったので、せめてもと、私はお弁当を作ったりした。
すっかり浮かれた私は、これで充分幸せだなって思ってたけど友達からダメ出しをされた。
「惚気はいいけど、あんたら小学生か」
女子のお泊まり会である。
おつまみはスナック菓子で、お酒は甘いサワーを購入した。
今日の話題はとても素面じゃ話せない。
友達の同棲中の彼氏が、たまたま居ないので、話を聞いてほしくて泊まりにきたのだ。
友達はサバサバしている。
同棲してるけど、その彼とは結婚しないらしい。
多分、新しい女の子のところに行ってると言う。
同棲してるけどお互い自由を尊重してるとのこと。
この歳になるとお互いを束縛するのはナンセンスなんだって。
ある意味納得。
彼の惚気話をすると、友達にため息をつかれて、
「いい年したカップルがそんなデートなの?まさかと思うけどあんた処女じゃないでしょうね」
「うっ、何故それを」
「うわっ、それって、高齢処女ってやつじゃん。」
「彼氏、若いんでしょ、処女ってめんどくさいから下手に手を出すと結婚迫られると思ってるんじゃない?」
「確かに。でも、私はそもそも結婚は諦めてるから手を出されても大丈夫だよ。それに彼、若いからいつ別れてもいいように深入りしないように傷つかないように自分でちゃんとブレーキをかけているよ。」
「まあ、そうなるか。でも次の段階に進むことも少しは考えてるんでしょ」
「正直なところ考えているよ。処女を捨てるこれが私のラストチャンスになるかもしれないし・・・」
「ラストチャンスって・・・」
少し間をおいて、
「でも、保健体育の授業だけの知識じゃあ、やり方も何にもわかんないよ。少女漫画だって肝心なところぼかしているし、官能小説だと映像じゃないから、いまいちわからないし・・・」
「興味津々じゃん。ならHなの借りればいいじゃん」
「無理だよ、今更、あのカーテンの中なんて入れない。ネットも恥ずかしくて検索できないし、世の中の女の人はどうやって情報を得ているのかわからん。」
「へえ、一応、色々と考えてるじゃん。意外とむっつりだね」
にやにやしだす。
「なんなら私の彼、貸そうか。わからないなら実践あるのみ、直接教えてもらえばいいじゃん」
「要らないよ、そもそも好きでも、なんでもない人となんて、そんなの意味がわかんない。」
「でもどうせヤルことは一緒だよ。」
「神聖なことだとか思ってたら大間違いだからね。すごい格好しなきゃいけないんだから、最初は痛いし、気持ちよくないし、汚いし」
「せめて少女漫画並みに夢ぐらい見させてよ。」
「もう夢見る歳はとっくに過ぎてるし、さっさと現実見なさいよっと」
有名なお蕎麦屋さんで、そばつゆが抜群に美味しい。
その日はとりあえず解散して、またデートの約束をしたのだった。
でも、あとから、デートの話を友達やバイト仲間に言ったら、若い子はガッツリとしたものじゃないと駄目なんじゃないと思いっきりダメ出しされた。
肉とか、ラーメンとか。
そういえば、彼、蕎麦セットにしてたな。
カツ丼つけてたな。
足りなかったかな。
お金は私が払うといったのに全部出してくれた。
「いいんじゃない?若いって言っても、むこうは社会人なんだし、好きな人のためなら喜んでお金ぐらい出すでしょ。」
「そうなの・・・かな。」
デートはすごい楽しい。
映画見たり、水族館に行ったり、海に行ったり、勿論、神社巡りもしている。
御朱印帳が二冊目に入っている。
手を繋ぐのもやっとなれたし、デートの度に、なぜか好きですっていってくれる。
リップサービスとはいえ嬉しい。
支払いは相変わらず全部彼だったので、せめてもと、私はお弁当を作ったりした。
すっかり浮かれた私は、これで充分幸せだなって思ってたけど友達からダメ出しをされた。
「惚気はいいけど、あんたら小学生か」
女子のお泊まり会である。
おつまみはスナック菓子で、お酒は甘いサワーを購入した。
今日の話題はとても素面じゃ話せない。
友達の同棲中の彼氏が、たまたま居ないので、話を聞いてほしくて泊まりにきたのだ。
友達はサバサバしている。
同棲してるけど、その彼とは結婚しないらしい。
多分、新しい女の子のところに行ってると言う。
同棲してるけどお互い自由を尊重してるとのこと。
この歳になるとお互いを束縛するのはナンセンスなんだって。
ある意味納得。
彼の惚気話をすると、友達にため息をつかれて、
「いい年したカップルがそんなデートなの?まさかと思うけどあんた処女じゃないでしょうね」
「うっ、何故それを」
「うわっ、それって、高齢処女ってやつじゃん。」
「彼氏、若いんでしょ、処女ってめんどくさいから下手に手を出すと結婚迫られると思ってるんじゃない?」
「確かに。でも、私はそもそも結婚は諦めてるから手を出されても大丈夫だよ。それに彼、若いからいつ別れてもいいように深入りしないように傷つかないように自分でちゃんとブレーキをかけているよ。」
「まあ、そうなるか。でも次の段階に進むことも少しは考えてるんでしょ」
「正直なところ考えているよ。処女を捨てるこれが私のラストチャンスになるかもしれないし・・・」
「ラストチャンスって・・・」
少し間をおいて、
「でも、保健体育の授業だけの知識じゃあ、やり方も何にもわかんないよ。少女漫画だって肝心なところぼかしているし、官能小説だと映像じゃないから、いまいちわからないし・・・」
「興味津々じゃん。ならHなの借りればいいじゃん」
「無理だよ、今更、あのカーテンの中なんて入れない。ネットも恥ずかしくて検索できないし、世の中の女の人はどうやって情報を得ているのかわからん。」
「へえ、一応、色々と考えてるじゃん。意外とむっつりだね」
にやにやしだす。
「なんなら私の彼、貸そうか。わからないなら実践あるのみ、直接教えてもらえばいいじゃん」
「要らないよ、そもそも好きでも、なんでもない人となんて、そんなの意味がわかんない。」
「でもどうせヤルことは一緒だよ。」
「神聖なことだとか思ってたら大間違いだからね。すごい格好しなきゃいけないんだから、最初は痛いし、気持ちよくないし、汚いし」
「せめて少女漫画並みに夢ぐらい見させてよ。」
「もう夢見る歳はとっくに過ぎてるし、さっさと現実見なさいよっと」
0
お気に入りに追加
88
あなたにおすすめの小説
【R18】幼馴染な陛下は、わたくしのおっぱいお好きですか?💕
月極まろん
恋愛
幼なじみの陛下に告白したら、両思いだと分かったので、甘々な毎日になりました。
でも陛下、本当にわたくしに御不満はございませんか?
大嫌いな次期騎士団長に嫁いだら、激しすぎる初夜が待っていました
扇 レンナ
恋愛
旧題:宿敵だと思っていた男に溺愛されて、毎日のように求められているんですが!?
*こちらは【明石 唯加】名義のアカウントで掲載していたものです。書籍化にあたり、こちらに転載しております。また、こちらのアカウントに転載することに関しては担当編集さまから許可をいただいておりますので、問題ありません。
――
ウィテカー王国の西の辺境を守る二つの伯爵家、コナハン家とフォレスター家は長年に渡りいがみ合ってきた。
そんな現状に焦りを抱いた王家は、二つの伯爵家に和解を求め、王命での結婚を命じる。
その結果、フォレスター伯爵家の長女メアリーはコナハン伯爵家に嫁入りすることが決まった。
結婚相手はコナハン家の長男シリル。クールに見える外見と辺境騎士団の次期団長という肩書きから女性人気がとても高い男性。
が、メアリーはそんなシリルが実は大嫌い。
彼はクールなのではなく、大層傲慢なだけ。それを知っているからだ。
しかし、王命には逆らえない。そのため、メアリーは渋々シリルの元に嫁ぐことに。
どうせ愛し愛されるような素敵な関係にはなれるわけがない。
そう考えるメアリーを他所に、シリルは初夜からメアリーを強く求めてくる。
――もしかして、これは嫌がらせ?
メアリーはシリルの態度をそう受け取り、頑なに彼を拒絶しようとするが――……。
「誰がお前に嫌がらせなんかするかよ」
どうやら、彼には全く別の思惑があるらしく……?
*WEB版表紙イラストはみどりのバクさまに有償にて描いていただいたものです。転載等は禁止です。
【R18/TL】息子の結婚相手がいやらしくてかわいい~義父からの求愛種付け脱出不可避~
宵蜜しずく
恋愛
今日は三回目の結婚記念日。
愛する夫から渡されたいやらしい下着を身に着け、
ホテルで待っていた主人公。
だが部屋に現れたのは、愛する夫ではなく彼の父親だった。
初めは困惑していた主人公も、
義父の献身的な愛撫で身も心も開放的になる……。
あまあまいちゃラブHへと変わり果てた二人の行く末とは……。
────────────
※成人女性向けの小説です。
この物語はフィクションです。
実在の人物や団体などとは一切関係ありません。
拙い部分が多々ありますが、
フィクションとして楽しんでいただければ幸いです😊
悪役令嬢は王太子の妻~毎日溺愛と狂愛の狭間で~
一ノ瀬 彩音
恋愛
悪役令嬢は王太子の妻になると毎日溺愛と狂愛を捧げられ、
快楽漬けの日々を過ごすことになる!
そしてその快感が忘れられなくなった彼女は自ら夫を求めるようになり……!?
※この物語はフィクションです。
R18作品ですので性描写など苦手なお方や未成年のお方はご遠慮下さい。
【R18】国王陛下はずっとご執心です〜我慢して何も得られないのなら、どんな手を使ってでも愛する人を手に入れよう〜
まさかの
恋愛
濃厚な甘々えっちシーンばかりですので閲覧注意してください!
題名の☆マークがえっちシーンありです。
王位を内乱勝ち取った国王ジルダールは護衛騎士のクラリスのことを愛していた。
しかし彼女はその気持ちに気付きながらも、自分にはその資格が無いとジルダールの愛を拒み続ける。
肌を重ねても去ってしまう彼女の居ない日々を過ごしていたが、実の兄のクーデターによって命の危険に晒される。
彼はやっと理解した。
我慢した先に何もないことを。
ジルダールは彼女の愛を手に入れるために我慢しないことにした。
小説家になろう、アルファポリスで投稿しています。
色々と疲れた乙女は最強の騎士様の甘い攻撃に陥落しました
灰兎
恋愛
「ルイーズ、もう少し脚を開けますか?」優しく聞いてくれるマチアスは、多分、もう待ちきれないのを必死に我慢してくれている。
恋愛経験も無いままに婚約破棄まで経験して、色々と疲れているお年頃の女の子、ルイーズ。優秀で容姿端麗なのに恋愛初心者のルイーズ相手には四苦八苦、でもやっぱり最後には絶対無敵の最強だった騎士、マチアス。二人の両片思いは色んな意味でもう我慢出来なくなった騎士様によってぶち壊されました。めでたしめでたし。
慰み者の姫は新皇帝に溺愛される
苺野 あん
恋愛
小国の王女フォセットは、貢物として帝国の皇帝に差し出された。
皇帝は齢六十の老人で、十八歳になったばかりのフォセットは慰み者として弄ばれるはずだった。
ところが呼ばれた寝室にいたのは若き新皇帝で、フォセットは花嫁として迎えられることになる。
早速、二人の初夜が始まった。
【R18】幼馴染な陛下と、甘々な毎日になりました💕
月極まろん
恋愛
幼なじみの陛下に、気持ちだけでも伝えたくて。いい思い出にしたくて告白したのに、執務室のソファに座らせられて、なぜかこんなえっちな日々になりました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる